JP2005163423A - 取水設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】水位変動に応じて表水層、及び任意層の選択取水が可能であり、かつ、新設のダムや貯水池だけでなく、既設のダムや貯水池にも容易に増設できる取水設備を、安価に、しかも施工に際して放流の一時停止、仮締切り等による工事箇所のドライ化などを不用とし、工事費をも安価にすることが可能な取水設備を提供することが課題である。
【解決手段】既設取水口両側に立設されたフレーム構造体と、該フレーム構造体の開口部に沿って昇降可能とすると共に折り畳み可能に構成し、前記開口部を遮水できるように設けられた扉体結合体とで構成され、前記扉体結合体を折り畳むことで呑口の高さを調節できるようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ダムや貯水池などに設けられる取水設備に関し、特に、表層及び任意層の選択取水が可能であり、かつ、新設のダムや貯水池だけでなく、既設のダムや貯水池にも容易に追加できる取水設備に関するものである。
一般に、ダムや貯水池における夏期の水温成層は、太陽熱で温められた水温の高い表水層(約2〜5m深さ程度)と、水温が急激に変わる水温躍層(約3〜10m深さ程度)と、水温の低い深水層とに区分される。そのため灌漑用水の取水時には、農作物の生育に適当な水温を確保するため、水温の高い表水層から取水して放流する必要がある。
また、大雨や洪水で微細な粘土質のシルト(長石やパラフィンなど)を含んだ濁水がダム湖に流れ込むと、濁水が水温躍層に長期間にわたって留まりながらシルトが徐々に深水層をへて湖底に沈殿するため、大雨や洪水が終わって数週間から数ヶ月たっても濁水が放流されることがあり、清澄な表水層から取水して放流する必要がある。さらに最近では、水質保全のため、ダム湖上流の河川と同じ水温レベルの密度流を取水して放流することがおこなわれており、この場合、水温躍層、若しくはその直下から取水して放流する必要がある。
しかしながら、ダムや貯水池の水位は常に変動しているから、こういった要求に応えて表水層、または任意層から取水するためには、取水口を変動する水位に追従させる必要があると共に、さらにその変動した水位における任意層に取水口高さを合わせる必要がある。そのため従来では、例えばダムの堰堤に深さの異なる取水口を多段で形成して取水する多孔式、多管式、板状のローラゲートを複数段すだれ式に組み合わせ、ゲートを上下させて水位に合わせて選択取水する直線多段式、円形シリンダー、半円形シリンダーをフロートや巻き上げ機で上下させ、水位に合わせて選択取水する多段式シリンダーゲートなどの取水設備が用いられてきた。
このうち、円形シリンダーで多段式に構成した取水設備は水圧に対して強く、高いダムや取水量が多い取水設備に向き、半円形シリンダーや板状ローラゲートを用いた直線多段式は、円形シリンダー式ほど水圧に対して強くないため、円形シリンダー式ほど水圧や取水量に対する要求が厳しくない場合に用いられ、また、多孔式、多管式は、さらに取水量の少ない設備に用いられている。
また古いダムに設けられた取水設備の場合、図7に示したように、湖底4近くのみに呑み口2が設けられ、選択取水ができないものがある。すなわちこの図7において、1は堰堤、2はコンクリート製の呑み口、3は金属製のスクリーン、4は湖底、5は放流管であり、呑み口2に設けられたスクリーン3によって水中の異物を除去しながら取水し、放流管5を通して放流するだけのため、選択取水は全く不可能である。
しかしながら前記した取水設備は、ダムや貯水池が新設されるときに同時に敷設する場合はそれほど問題ないが、図7に示したように湖底近くのみに呑み口が設けられた古いダムに増設する場合、土木の大幅な変更を伴ったり、放流の一時停止、仮締切り等による工事箇所のドライ化などが必要となる場合があり、施工が困難であったり、工事費が非常に高価になるという問題がある。
そのため特許文献1には、水位変動に自動的に追随して有効に取水できるようにすると共に、土木構造物との取り合いを最小限に減らして施工を簡素化できるようにするため、水位に応じて昇降するフロートを設け、このフロートに取り付けられた昇降機で水中フロートを昇降させ、さらにこの水中フロートに錘を付けたゴム製の遮水カーテンを設けて取水口の周囲、および下側を遮水することで、水が遮水カーテンの上側とフロートとの間の隙間からのみ遮水カーテン内に流入するようにし、既設ダムにも容易に増設可能な取水設備が開示されている。
特開2002−275865号公報
しかしながら、この特許文献1に開示された取水設備は、水中フロートにゴムで作った遮水カーテンに錘を付けてぶら下げ、錘によってゴム膜をピンと張るようにしているが、単にゴム膜をぶら下げているだけなので止水性が悪く、隙間から水が入ってしまうという問題があることと、浮いている設備なので不安定な面がある。また、遮水カーテンをピンと張るためには重量のある錘が必要であり、しかも、重量のある錘を付けて引っ張ることによって、今度はカーテンを構成するゴムの耐久性に問題が生じる。さらにこの特許文献1に開示された取水設備では、任意層の取水をするためにはフロートに注水することで沈め、それによって取水位置を変更してやる必要があって使い勝手が悪い。
そのため本発明においては、水位変動に応じて表水層、及び任意層の選択取水が可能であり、かつ、新設のダムや貯水池だけでなく、既設のダムや貯水池にも容易に増設できる取水設備を、安価に、しかも施工に際して放流の一時停止、仮締切り等による工事箇所のドライ化などを不用とし、工事費をも安価にすることが可能な取水設備を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明の取水設備は、
堤体に設けられた取水口に対して任意高さの呑口を開口できるようにした取水設備であって、
前記取水設備は、前記取水口両側に立設されたフレーム構造体と、該フレーム構造体の開口部に沿って昇降可能とすると共に折り畳み可能に構成し、前記開口部を遮水できるように設けられた扉体結合体とで構成され、前記扉体結合体を折り畳むことで呑口の高さを調節できるようにしたことを特徴とする。
また本発明によれば、前記扉体結合体は前記フレーム構造体に設けられた戸当りに沿って昇降し、前記フレーム構造体下部で折り畳み可能に構成したことを特徴とする取水設備が得られる。
さらに本発明によれば、前記扉体結合体は複数の扉体が桁で連結され、該桁両端に、前記フレーム構造体に設けられた戸当りを走行するローラを配したことを特徴とする取水設備が得られる。
また本発明によれば、前記桁に配したローラは、前記扉体結合体を折り畳んだときに頂部となる桁と戸当り側となる桁とで戸当り内の走行位置を異ならせるよう構成したことを特徴とする取水設備が得られる。
そして本発明によれば、前記戸当りに、前記扉体結合体を折り畳んだときに頂部となる桁に配したローラを扉体の折り畳開始位置でシフトさせるシフトレールを配したことを特徴とする取水設備が得られる。
また本発明によれば、前記戸当りは、前記扉体結合体の折り畳開始位置で前記扉体結合体を折り畳んだときに頂部となる桁に配したローラの拘束を開放することを特徴とする取水設備が得られる。
そして、本発明になる取水設備における前記扉体結合体には、遮水膜として金属か、ゴム若しくは合成樹脂、あるいは布を用いるようにした。
以上のように構成した本発明になる取水設備は、取水口両側にフレーム構造体を立設し、このフレーム構造体の開口部に沿って折り畳み可能に構成した扉体結合体を昇降可能に設け、扉体結合体を折り畳むことで呑口の高さを調節するから、どのような位置からの取水も可能であるにもかかわらず取水設備そのものが非常に安価に構成でき、また、従来技術のように隙間から水が入ってしまうという問題が生じない。さらにフレーム構造体は、現場に持っていってアンカーなどで固定するだけでよいから水中施工が可能で、従来のように、施工に当たって放流の一時停止、仮締切り等による工事箇所のドライ化、などをする必要が無く、工事費が非常に安くなる。
また、前記扉体結合体を前記フレーム構造体に設けられた戸当りに沿って昇降できるようにし、フレーム構造体下部で折り畳むことで、フレーム構造体下部空間を有効利用した簡単な構成で取水設備を構成でき、また、戸当りは精度を必要とするが、従来の直線多段式ゲートは段数分の戸当りが必要でそれだけ高価になるのに対し、折り畳むことで一条の戸当りで済み、それだけ安価に構成できる。
そして扉体結合体は、扉体同士を連結する桁にローラを配し、戸当りを走行させるようにしたことで、非常に少ない力で昇降させることができ、取水設備の動力として小さなモータを使うことができると共に、使用する電力も少しで済み、経済的な取水設備を提供できる。
また前記桁に配したローラは、前記扉体結合体を折り畳んだときに頂部になる桁と戸当り側となる桁とで戸当り内の走行位置を異ならせるよう構成し、かつ、前記扉体結合体を折り畳んだとき、頂部となる桁に配したローラを扉体結合体の折り畳開始位置でシフトさせるシフトレールを配したことにより、扉体結合体を折り畳む際、シフトレール側ローラがこのシフトレールで押し出され、扉体結合体が逆側に折り畳まれて破損するといった事故を防ぐことができる。
さらに前記戸当りは、前記扉体結合体の折り畳開始位置で前記扉体結合体を折り畳んだときに頂部となる桁に配したローラの拘束を開放するよう構成してあるから、扉体がこの折り畳開始位置に来るまで折り畳まれることが無く、かつ、この位置で確実に折り畳むことができる。
そして扉体結合体に、金属製遮水膜を使うことで耐久性の高い取水設備とすることができ、ゴム若しくは合成樹脂、あるいは布製の遮水膜を使うことで、安価な取水設備とすることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1(A)は本発明になる取水設備の一実施例の正面図、図1(B)は同じく一部を断面とした側面図、図2は本発明になる取水設備における扉体格納室の詳細側面図、図3(A)は図2に示した本発明の取水設備詳細側面図にA−Aと記した部分における断面図、図3(B)は、図2に示した本発明の取水設備詳細側面図にB−Bと記した部分における断面図、図4は本発明になる取水設備の扉体結合体の構成を説明するための斜視図、図5は本発明になる取水設備の扉体結合体を折り畳むための構成を説明するための斜視図、図6(A)は本発明になる取水設備の扉体結合体の折り畳み状況とフレームに設けられた戸当りを説明するための斜視図、図6(B)は扉体結合体の桁に設けたローラと戸当りとの関係を説明するため、図6(A)におけるA−Aとして示した部分の断面図、図6(C)は同じく扉体結合体を折り畳む位置に設けたシフトレールを説明するため、図6(A)におけるB−Bとして示した部分の断面図である。
図中1は堰堤、2は図7で説明したように従来の堰堤1に設けられた既設のコンクリート製呑み口、3は呑み口2に設けられた水中の異物を除去するための金属製スクリーン、4は湖底、5は既設の放流管、10は本発明になる取水設備、11は本発明の取水設備を構成し、呑み口2で構成された取水口の両側に立設されたフレーム構造体、12は本発明の取水設備を構成し、フレーム構造体11の開口部に沿って昇降すると共に折り畳み可能に構成された扉体結合体、13は折り畳んだ扉体結合体12の格納室、14は扉体結合体12を昇降させることで本発明の取水設備の呑み口を上下させる開閉装置、15は操作架台、16は点検台、17は保安ゲート、18は扉体結合体12を昇降させるためのワイヤ、19は扉体格納室13の床面、20は呑み口扉体で、この呑み口扉体20は金属製の枠21に金属製の呑み口スクリーン22を填め込んである。23は遮水扉体で、この遮水扉体23は金属製の枠24に金属製遮水膜、ゴム若しくは合成樹脂、あるいは布製の遮水膜25を配して構成されている。26は呑み口扉体20、複数の遮水扉体23を連結させるための桁、27は桁26を連結して各扉体を支えるリンクアーム、28は扉体結合体12がフレーム構造体11に設けられた戸当り30に沿ってスムーズに昇降させるためのガイドローラ、29は同じく扉体結合体12を戸当り30に沿って昇降させ、かつ、遮水扉体23が扉体格納室床面19に達したとき、扉体結合体12を折り畳むための折り畳みローラ、30はフレーム構造体11に設けられたガイドローラ28と折り畳みローラ29をガイドする戸当り、31は折り畳みローラ29を扉体格納室13の表側に押しやるためのシフトレール、32は折り畳みローラ29のシフト方向を示す矢印、33は扉体結合体12の昇降用ワイヤ18を掛けるプーリーシーブ(滑車)、34は水の流れを示す矢印である。
本発明の取水設備10は、図1に示したように、既設の呑み口2で構成された取水口の両側にフレーム構造体11を立設し、このフレーム構造体11の開口部を、図4、図5、図6(A)に示したように折り畳み可能で、かつ、昇降可能に構成した扉体結合体12により遮水できるようにし、この扉体結合体12を下側から折り畳むことで、扉体結合体12の上部に開口される呑み口の高さを調節できるようにしたものである。
このうち扉体結合体12は、図4、図5、図6(A)に示したように、金属製の枠体21に金属製の呑み口スクリーン22を填め込んだ呑み口扉体20と、同じく金属製の枠体24に金属、ゴム若しくは合成樹脂、あるいは布などで構成した遮水膜25を配した複数の遮水扉体23とを桁26で連結すると共にリンクアーム27で結合し、さらにこの桁26の両側に、フレーム構造体11に設けられた戸当り30の中を走行させるガイドローラ28、折り畳みローラ29を配してある。
このガイドローラ28、折り畳みローラ29は、図6(A)に示したように、扉体結合体12を折り畳んだとき、頂部側となる桁26に折り畳みローラ29が、戸当り30側となる桁26にガイドローラ28が設けられ、かつ、このガイドローラ28、折り畳みローラ29は、図6(B)に示したように、フレーム構造体11に設けられた戸当り30内における走行位置が異ならせてある。またこの扉体結合体12における呑み口扉体20の上部には、図2に示したように、扉体結合体12の昇降用ワイヤ18を掛けるプーリーシーブ(滑車)33が設けられている。
一方フレーム構造体11は、図1に示し、また前記したように、既設の呑み口2で構成された取水口の両側に立設され、開口部を扉体結合体12によって覆って遮水できるようにすると共に、既設の呑み口2におけるスクリーン3が設けられた取水口下部に、折り畳まれた扉体結合体12を収容するための扉体格納室13が設けられている。そしてこの扉体格納室13は、図5、図6(A)に示したように、扉体結合体12が折り畳まれたときにこの扉体格納室13内に水が進入しないよう、扉体結合体12が入る部分のみを開口させた箱形となっている。
またこのフレーム構造体11には、図6(A)に示したように、扉体結合体12の桁26に設けられたガイドローラ28と折り畳みローラ29が走行する戸当り30が設けられており、またこの戸当り30における扉体結合体12の折り畳み開始位置には、図5、図6(C)に示したように、折り畳みローラを扉体格納室の正面側に押しやるシフトレール31が設けられていると共に、戸当り30におけるこのシフトレール31と対向した側は、折り畳みローラ29の拘束を開放するようガイドが設けられていない。
このように構成した本発明の取水設備10は、前記したように既設の呑み口2で構成された取水口の両側に、工場で製作されて下部に扉体格納室13を有する鋼製のフレーム構造体11が立設され、アンカーを用いて水中施工により、コンクリート製の堰堤1に固定される。そして、上部に設けた操作架台15上の開閉装置14から降ろされる扉体結合体12の昇降用ワイヤ18を図2に示したプーリー33に掛け、フレーム構造体11に設けられた戸当り30に、図4に示した扉体結合体12を構成する遮水扉体23、呑み口扉体20におけるガイドローラ28と折り畳みローラ29を図3(A)に示したように填め込んで降ろしてやる。そのため、扉体結合体12の下端が扉体格納室13に達すると、フレーム構造体11の開口部は扉体結合体12を構成する遮水扉体23で覆われて遮水される。
この状態で例えば暖かい表水層から取水するときは、取水設備10の上部の操作架台15に設けられた開閉装置14を操作し、ワイヤ18によって呑み口扉体20が表水層に達するように降ろしてやる。この時例えばダムの水位が低く、扉体結合体12の下端がフレーム構造体11下部に設けられた扉体格納室13内に入って折り畳みローラ29が折り畳み開始位置に達すると、この折り畳みローラ29がシフトレール31によって矢印32方向に押され、それによって扉体結合体12は、図2、図3(B)、または図6(A)に示したように折り畳まれてゆく。
そして呑み口扉体20が表水層に達すると、この呑み口扉体20から表水層の水が流れ込み、図2に矢印34で示したように、既設の呑み口2における取水口に設けられたスクリーン3を通過して放流管5から送り出されて行く。
以上の説明では、ダムの水位が低く、かつ、表水層の水を取水する場合を例に説明したが、ダムの水位が高く、水温躍層など、任意層の水を取水する場合は、取水設備10の上部の操作架台15に設けられた開閉装置14を操作し、ワイヤ18によって呑み口扉体20が取水したい任意層に位置するようにしてやればよい。
このように本発明によれば、既設の取水設備の取水口両側にフレーム構造体11を立設し、このフレーム構造体11の開口部に沿って折り畳み可能に構成した扉体結合体12を昇降可能に設け、扉体結合体12を折り畳むことで呑口の高さを調節するから、どのような位置からの取水も可能であるにもかかわらず取水設備10そのものが非常に安価に構成でき、また、従来技術のように隙間から水が入ってしまうという問題が生じない。さらにフレーム構造体11は現場に持っていってアンカーなどで固定するだけでよいから水中施工が可能で、従来のように、施工に当たって放流の一時停止、仮締切り等による工事箇所のドライ化、などをする必要が無く、工事費が非常に安くなる。
また、前記扉体結合体12を前記フレーム構造体11に設けられた戸当り30によって昇降できるようにし、フレーム構造体11下部で折り畳むことで、フレーム構造体11下部空間を有効利用した簡単な構成で取水設備10を構成でき、また、戸当り30は精度を必要とするが、従来の直線多段式ゲートは段数分の戸当りが必要でそれだけ高価になるのに対し、本発明では折り畳むことで一条の戸当りで済み、それだけ安価に構成できる。
そして扉体結合体12は、扉体同士を連結する桁26にローラを配し、戸当り30を走行させるようにしたことで、非常に少ない力で昇降させることができ、取水設備10の動力として小さなモータを使うことができると共に、使用する電力も少しで済み、経済的な取水設備10を提供できる。
また前記桁26に配したローラは、前記扉体結合体12を折り畳んだときに頂部になる桁26と戸当り30側となる桁26とで戸当り30内の走行位置を異ならせるよう構成し、かつ、前記扉体結合体12を折り畳んだとき、頂部となる桁26に配したローラを扉体結合体12の折り畳開始位置でシフトさせるシフトレール31を配したことにより、扉体結合体12を折り畳む際、シフトレール31側ローラがこのシフトレール31で押し出され、扉体結合体12が逆側に折り畳まれて破損するといった事故を防ぐことができる。
さらに前記戸当り30は、前記扉体結合体12の折り畳開始位置で前記扉体結合体12を折り畳んだときに頂部となる桁26に配したローラの拘束を開放するよう構成してあるから、扉体がこの折り畳開始位置に来るまで折り畳まれることが無く、かつ、この位置で確実に折り畳むことができる。
そして扉体結合体12に、金属製遮水膜を使うことで耐久性の高い取水設備10とすることができ、ゴム若しくは合成樹脂、あるいは布製の遮水膜を使うことで、安価な取水設備10とすることができる。
取水口両側にフレーム構造体を立設し、このフレーム構造体の開口部に沿って折り畳み可能に構成した扉体結合体を昇降可能に設け、扉体結合体を折り畳むことで呑口の高さを調節するから、どのような位置からの取水も可能であるにもかかわらず取水設備そのものが非常に安価に構成でき、また、フレーム構造体は現場に持っていってアンカーなどで固定するだけでよいから水中施工が可能で、従来のように、施工に当たって放流の一時停止、仮締切り等による工事箇所のドライ化などをする必要が無く、工事費が非常に安い取水設備とすることができる。
(A)は本発明になる取水設備の一実施例の正面図、(B)は同じく一部を断面とした側面図である。 本発明になる取水設備における扉体格納室の詳細側面図である。 (A)は図2に示した本発明の取水設備詳細側面図にA−Aと記した部分における断面図、(B)は図2に示した本発明の取水設備詳細側面図にB−Bと記した部分における断面図である。 本発明になる取水設備の扉体結合体の構成を説明するための斜視図である。 本発明になる取水設備の扉体結合体を折り畳むための構成を説明するための斜視図である。 (A)は本発明になる取水設備の扉体結合体の折り畳み状況とフレームに設けられた戸当りを説明するための斜視図、(B)は扉体結合体の桁に設けたローラと戸当りとの関係を説明するため(A)におけるA−Aで示した部分の断面図、(C)は同じく扉体結合体を折り畳む位置に設けたシフトレールを説明するため(A)におけるB−Bとして示した部分の断面図である。 古いダムなどの湖底近くのみに呑み口が設けられた取水設備の例を示した図である。
符号の説明
1 堰堤
2 呑み口
3 スクリーン
5 放流管
10 取水設備
11 フレーム構造体
12 扉体結合体
13 扉体格納室
19 扉体格納室床面
20 呑み口扉体
23 遮水扉体
27 リンクアーム
31 シフトレール

Claims (8)

  1. 堤体に設けられた取水口に対して任意高さの呑口を開口できるようにした取水設備であって、
    前記取水設備は、前記取水口両側に立設されたフレーム構造体と、該フレーム構造体の開口部に沿って昇降可能とすると共に折り畳み可能に構成し、前記開口部を遮水できるように設けられた扉体結合体とで構成され、前記扉体結合体を折り畳むことで呑口の高さを調節できるようにしたことを特徴とする取水設備。
  2. 前記扉体結合体は前記フレーム構造体に設けられた戸当りに沿って昇降し、前記フレーム構造体下部で折り畳み可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載した取水設備。
  3. 前記扉体結合体は複数の扉体が桁で連結され、該桁両端に、前記フレーム構造体に設けられた戸当りを走行するローラを配したことを特徴とする請求項1に記載した取水設備。
  4. 前記桁に配したローラは、前記扉体結合体を折り畳んだときに頂部となる桁と戸当り側となる桁とで戸当り内の走行位置を異ならせるよう構成したことを特徴とする請求項3に記載した取水設備。
  5. 前記戸当りに、前記扉体結合体を折り畳んだときに頂部となる桁に配したローラを扉体の折り畳開始位置でシフトさせるシフトレールを配したことを特徴とする請求項4に記載した取水設備。
  6. 前記戸当りは、前記扉体結合体の折り畳開始位置で前記扉体結合体を折り畳んだときに頂部となる桁に配したローラの拘束を開放することを特徴とする請求項4に記載した取水設備。
  7. 前記扉体結合体における扉体は、遮水膜として金属を用いたことを特徴とする請求項1に記載した取水設備。
  8. 前記扉体結合体における扉体は、遮水膜としてゴム若しくは合成樹脂、あるいは布を用いたことを特徴とする請求項1に記載した取水設備。
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