JP2005161025A - 生体信号検出電極、生体信号検出装置及び生体信号計測システム - Google Patents

生体信号検出電極、生体信号検出装置及び生体信号計測システム Download PDF

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嘉之 熊田
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敦 大川
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一成 徳田
Akihiro Horii
章弘 堀井
Toshimitsu Musha
利光 武者
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Abstract

【課題】 生体信号検出電極を生体表面に接触させて生体からの電気信号を安定して取得すると共に、容易に取り扱うことができるようにする。
【解決手段】 導電性材料からなり、生体Hの表面Hsに対向させて前記生体Hからの電気信号を取り出す電極本体15と、該電極本体15と前記生体Hとの間に液体状の電解質を介在させる電解質介在手段102とを備えることを特徴とする生体信号検出電極9を提供する。また、前記電解質介在手段102が、前記電解質を貯留する貯留容器17と、前記電解質を前記貯留容器17から前記生体Hの表面Hsに対向する前記電極本体15の表面15a側に供給する電解質供給手段101とを備えることを特徴とする生体信号検出電極9を提供する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、例えば脳波等の生体信号を検出するために、頭皮に接触して電気信号を検出する生体信号検出電極、及びこれを備えた生体信号検出装置、及びこれを備えた生体信号計測システムに関するものである。
従来の生体信号検出装置としては、人間の体(生体)の表面に接触させて体から発生する電気信号を取得する生体信号検出電極を備えたものがある。(例えば、特許文献1参照。)。
この生体信号検出電極は、生体からの電気信号を安定して取得するために、電極チップと体の表面との間に導電性を有するゲル状シートを備えている。このゲル状シートは、多量の液体成分を含んだ高分子材料からなり、弾力性及び粘着性を有している。
特開2002−177231号公報
しかしながら、上記従来の生体信号検出装置においては、粘着性を有するゲル状シートを備えているため、例えば、生体信号検出電極を頭髪により覆われた頭部表面に接触させる場合には頭髪にもゲル状シートが付着する。そして、生体信号検出電極を頭部表面から取り外した状態においては、ゲル状シートを構成する高分子材料の一部が頭髪に残留するため、脳波測定を行った後に洗い流す必要があり、取り扱いが面倒であるという問題があった。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、生体からの電気信号を安定して取得すると共に、容易に取り扱うことができる生体信号検出電極、及びこれを備えた生体信号検出装置、及びこれを備えた生体信号計測システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、この発明は、以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、導電性材料からなり、生体の表面に対向させて前記生体からの電気信号を取り出す電極本体と、該電極本体と前記生体との間に液体状の電解質を介在させる電解質介在手段とを備えることを特徴とする生体信号検出電極を提供する。
この発明によれば、生体の電気信号を取得する際には、電解質介在手段によって液体状の電解質を介在させて電極本体と生体の表面とを電気的に接続しているため、生体からの電気信号を安定して取得することが可能となる。
また、電解質は液体状であるため、生体信号検出電極を生体の表面から離間させた際には、電解質が生体表面に付着したまま残留することがなく、電気信号の検出後に生体の表面を洗い流す手間を省くことができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の生体信号検出電極において、前記電解質介在手段が、前記電解質を貯留する貯留容器と、前記電解質を前記貯留容器から前記生体表面に対向する前記電極本体の表面側に供給する電解質供給手段とを備えることを特徴とする生体信号検出電極を提供する。
この発明によれば、電極本体と生体表面との間に介在する液体状の電解質が減少しても、電解質供給手段によって貯留容器から電極本体と生体表面との間に液体状の電解質を供給できる。このため、生体信号検出電極を生体の表面から離間させることなく、電極本体と生体表面との間に電解質を継続して介在させることが可能となる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の生体信号検出電極において、前記電解質供給手段が、前記貯留容器内から前記電極本体の表面側に貫通する流通孔を備え、該流通孔が、前記電極本体に隣接して形成されていることを特徴とする生体信号検出電極を提供する。
この発明によれば、電解質が貯留容器内から流通孔を通じて電極本体の表面側に供給されることになる。そして、流通孔は、電極本体に隣接して形成されているため、電極本体と生体表面との間に電解質を効率的に供給できる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の生体信号検出電極において、前記電解質供給手段が、前記貯留容器内から前記流通孔を介して前記電解質を押し出すピストンを備えることを特徴とする生体信号検出電極を提供する。
この発明によれば、ピストンを移動させることにより流通孔を介して電極本体の表面側に電解質を強制的に供給することができるため、人手により電解質の供給量を適宜調整することができる。
請求項5に係る発明は、請求項2に記載の生体信号検出電極において、前記電極本体が、前記生体表面に接触可能な球形状の導電ボールを備え、前記電解質供給手段が、前記貯留容器内から前記生体の表面側に貫通し、かつ、前記導電ボールを回転可能に嵌め込む嵌合孔を備えることを特徴とする生体信号検出電極を提供する。
この発明によれば、生体表面に導電ボールを接触させた状態で、生体信号検出電極を生体表面に沿って移動させた場合には、導電ボールが生体表面上を転がる。この際には、導電ボールと嵌合孔との隙間から液体状の電解質が染み出して導電ボールと生体表面との間に介在することになる。
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の生体信号検出電極において、前記電解質介在手段が、前記電極本体と前記生体との間に設けられ、前記電解質を吸収して保持する電解質保持部材を備えることを特徴とする生体信号検出電極を提供する。
この発明によれば、液体状の電解質が電解質保持部材内に吸収保持されるため、生体信号検出電極を生体の表面から離間させることなく、電解質を電極本体と生体の表面との間に長時間にわたって介在させることができる。
請求項7に係る発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された生体信号検出電極と、前記電極本体を前記生体の表面側に対向させ、かつ、前記生体信号検出電極を前記生体に対して固定した状態で生体に装着する装着部材とを備えることを特徴とする生体信号検出装置を提供する。
この発明によれば、生体に装着部材を取り付けるだけで、電気信号を取得できる状態に生体信号検出電極を固定できるため、生体信号検出電極の生体への取り付け作業が容易となる。また、この生体信号検出装置を生体に取り付けた状態においては、生体信号検出電極が生体表面に固定されるため、生体が動いても電気信号を安定して取得できる。
請求項8に係る発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された生体信号検出電極と、前記生体信号検出電極により検出した前記電気信号の有用性を判別する判別手段と、有用な前記電気信号のみに基づいて生体の活性度を演算する演算手段とを備えることを特徴とする生体信号計測システムを提供する。
この発明によれば、生体信号検出電極が生体表面からの電気信号を検出した際には、判別手段において電気信号の有用性が判別される。そして、演算手段は、有用であると判別された電気信号のみに基づいて活性度を演算する。このため、演算手段による演算量を減らすことができると共に、無駄な活性度を演算することが無くなる。
なお、活性度とは、1つの生体信号検出電極における電気信号の時間的な変化の度合や、複数の生体信号検出電極を設置した生体表面の一定領域内における電気信号の空間的な変化の度合を示すものである。この活性度の数値は、例えば、検出される電気信号が脳から発生するものである場合、被験者が痴呆患者であるか否かの判断に使用するものである。
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の生体信号計測システムにおいて、前記判別手段が、前記電気信号からインピーダンスを抽出するインピーダンス検出手段と、前記インピーダンスを所定の閾値と比較して前記電気信号の有用性を判別する比較手段とを備え、前記インピーダンスが所定値以下である前記電気信号に基づいて前記演算手段が前記演算を行うことを特徴とする生体信号計測システムを提供する。
この発明によれば、インピーダンスが小さい場合には、生体表面から電極本体に流れる電流が大きいため、生体信号検出電極が有用な電気信号を取得していると判断できる。また、インピーダンスが大きい場合には、生体表面から電極本体に流れる電流が小さくなる。この場合には、生体表面と電極本体との間に介在する電解質の量が足りないと判断したり、生体表面と電極本体との間に体毛や塵埃等の異物が介在していると判断できる、すなわち、生体信号検出電極が有用でない電気信号を取得していると判断できる。
請求項10に係る発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された生体信号検出電極と、該生体信号検出電極により検出した前記電気信号に基づいて生体の活性度を演算する演算手段と、前記電気信号の有用性を判定する判定手段と、判定結果を表示する判定表示手段とを備えることを特徴とする生体信号計測システムを提供する。
この発明によれば、生体信号検出電極が生体表面からの電気信号を検出した際には、演算手段が活性度の演算を行う。また、この際には、判定手段が生体信号検出電極が検出した電気信号の有用性を判定する。そして、この判定結果は、判定表示手段に表示されることになる。このため、判定表示手段を視認することにより、電気信号の検出を行った生体信号検出電極が、有用な電気信号を取得しているか否かを視覚的に判断することができる。
請求項11に係る発明は、請求項10に記載の生体信号計測システムにおいて、前記判定表示手段が、各生体信号検出電極に隣接して配されていることを特徴とする生体信号計測システムを提供する。
請求項12に係る発明は、請求項10に記載の生体信号計測システムにおいて、前記判定表示手段が、各生体信号検出電極に一体的に固定されていることを特徴とする生体信号計測システムを提供する。
これらの発明によれば、生体信号検出電極が生体の表面に複数配されていても、どの生体信号検出電極から得られた電気信号が有用であるかを明白に判定できる。このため、有用でない電気信号を検出している各生体信号検出電極に関して、生体表面への配置位置の修正、電極本体と生体表面との間への電解質の供給、生体信号検出電極の交換等の各種処置を迅速に行うことができる。また、判定表示手段を各生体信号検出電極に一体的に固定した場合には、判定表示を行う装置を別途生体表面に配する必要もなくなる。
請求項13に係る発明は、請求項11又は請求項12に記載の生体信号計測システムにおいて、前記判定手段及び前記演算手段と前記生体信号検出電極及び前記判定表示手段との間で、無線による前記電気信号及び前記判定結果のデータの送受信を相互に行う無線通信手段を備えることを特徴とする生体信号計測システムを提供する。
この発明によれば、生体信号検出電極において電気信号を検出した際には、電気信号のデータが生体信号検出電極から無線通信手段を介して判定手段や演算手段に送信される。そして、判定手段において電気信号の有用性を示す判定結果のデータは、判定手段から無線通信手段を介して、生体信号検出電極に隣接して配された若しくは一体的に固定された判定表示手段に送信される。すなわち、前記判定手段及び前記演算手段と前記生体信号検出電極及び前記判定表示手段とを電気的に接続する配線が不要となる。
請求項14に係る発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された少なくとも1つの生体信号検出電極と、該生体信号検出電極により検出した前記電気信号の生体の活性度を演算する演算手段と、前記演算手段の演算結果に基づいて前記生体の表面に所定の微弱電流を供給する電流供給手段とを備えることを特徴とする生体信号計測システムを提供する。
この発明によれば、微弱電流を生体の表面に供給した際には、生体内部の細胞活動が活性化されるため、生体から発生する電気信号の出力が増加する。したがって、例えば、生体からの電気信号の出力が小さい場合であっても、生体信号検出電極において確実に有用な電気信号を検出することができる。
請求項15に係る発明は、請求項14に記載の生体信号計測システムにおいて、前記電力供給手段が、前記電極本体に微弱電流を供給することを特徴とする生体信号計測システムを提供する。
この発明によれば、電力供給手段により微弱電流を電極本体に供給した際には、電極本体から生体表面に微弱電流が流れることになる。したがって、微弱電流を供給する部品を生体の表面に別途配する必要がない、すなわち、生体表面には生体信号検出電極を配するだけでよい。
請求項1に係る発明によれば、電解質介在手段により液体状の電解質を電極本体と生体表面との間に介在させるように構成されているため、生体からの電気信号を安定して取得することができる。また、電気信号の検出後に生体の表面を洗い流す手間を省くことができるため、生体信号検出電極の取り扱いが容易となる。
また、請求項2に係る発明によれば、生体信号検出電極を生体の表面から離間させることなく、電解質供給手段により電極本体と生体表面との間に電解質を継続的に介在させることができるため、生体からの電気信号をさらに安定して取得できる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、電解質は、電極本体に隣接して形成された流通孔を介して貯留容器内から電極本体の表面側に効率的に供給できるため、使用する電解質の量を低く抑えることができる。
また、請求項4に係る発明によれば、人手により電解質の供給量を適宜調整できるため、生体信号検出電極の取り扱いの容易性をさらに向上させることができる。
さらに、請求項5に係る発明によれば、生体表面上において導電ボールを転がすことにより電解質の供給量を適宜調整できるため、生体信号検出電極の取り扱いの容易性をさらに向上させることができる。
また、請求項6に係る発明によれば、電解質保持部材により電極本体と生体の表面との間に液体状の電解質を長時間にわたって介在させることができるため、長時間にわたって安定して電気信号を取得することができる。
さらに、請求項7に係る発明によれば、生体に装着部材を取り付けることにより生体信号検出電極を生体表面に固定でき、また、生体が動いても電気信号を安定して取得することができる。
また、請求項8に係る発明によれば、判別手段により有用でない電気信号を排除してから演算手段において活性度の演算を行うため、短時間で有用な活性度を演算できる。
さらに、請求項9に係る発明によれば、インピーダンスの値に基づいて電気信号の有用性を判断することにより、判別手段による有用な電気信号の取捨選択を正しく行うことができる。
また、請求項10に係る発明によれば、判定表示手段において生体信号検出電極が取得した電気信号の有用性を視認できるため、有用でない電気信号を検出している生体信号検出電極を迅速に認識することが可能となり、生体信号の計測効率を向上できる。
さらに、請求項11又は請求項12に係る発明によれば、判定表示手段を各生体信号検出電極に隣接して配したり、一体的に固定することにより、生体信号検出電極の交換等の各種処置を迅速に行うことができる
また、判定表示手段を各生体信号検出電極に一体的に固定した場合には、生体表面に生体信号検出電極を配するだけでよいため、生体への取り付け作業を簡単に行うことができる。
さらに、請求項13に係る発明によれば、生体信号検出電極及び判定表示手段と判定手段及び演算手段との間の配線が不要となるため、生体信号計測システムを容易に取り扱うことができる。
また、請求項14に係る発明によれば、微弱電流を生体の表面に供給することにより、生体信号検出電極において確実に電気信号を検出することができるため、電気信号の取り直しを繰り返し行う必要が無くなり、短時間で有用な活性度を算出することができる。
さらに、請求項15に係る発明によれば、微弱電流を供給する部品を別途用意する必要がないため、生体信号計測システムの製造コストの削減を図ることができる。また、生体表面に生体信号検出電極を配するだけでよいため、生体への取り付け作業を簡単に行うことができる。
図1から図3は本発明に係る生体信号計測システムの第1の実施形態を示している。この生体信号計測システムは、頭部表面の各点における脳波の極大値を結ぶ包絡線の振幅や変化量に基づいて、痴呆患者と正常者とを区別する客観的な指標値を測定するものである。図1に示すように、この生体信号計測システム1は、脳内のニューロン活動によって生じる電気信号を検出する生体信号検出装置3と、この生体信号検出装置3から出力された電気信号に基づいて脳波の計測を行う生体信号計測装置5とを備えている。ここで、生体信号検出装置3から出力された電気信号は、後述する生体信号検出電極9における電位の値を示している。
生体信号検出装置3は、図2に示すように、頭部(生体)Hに被せるヘルメット(装着部材)7と、ヘルメット7に着脱可能に固定された複数の生体信号検出電極9と、各生体信号検出電極9及び生体信号計測装置5を相互に電気的に接続するリード線11とを備えている。
生体信号検出電極9は、図3に示すように、リード線11に接続され、頭部Hの電気信号を取得するための電極本体15と、液体状の電解質を貯留する貯留容器17とを備えている。電極本体15は、導電性を有する金属材料から形成されており、頭部Hの表面Hsに対向するように、後述する貯留容器17の底壁部に固定されている。貯留容器17は、有底円筒状に形成された容器本体19と、容器本体19の底壁部19aに形成された流通孔21と、容器本体19の開口部19bを塞ぐ略円柱状のピストン23とを備えている。
容器本体19は、ヘルメット7を頭部Hに被せた状態において、電極本体15の表面15aが頭部Hの表面Hsに近接して対向するように固定されている。流通孔21は、容器本体19の内部空間から外方側に貫通しており、電極本体15の周囲に隣接して複数形成されている。ピストン23は、略円柱状に形成されており、容器本体19の内径寸法と略同一の直径寸法を有している。このピストン23は、容器本体19の開口部19b側から挿入した状態で容器本体19の長手方向(AB方向)に移動可能となっている。
したがって、貯留容器17に電解質を入れた状態でピストン23を容器本体19の底壁部19aに近づける方向(A方向)に移動させた際には、電解質が流通孔21を通じて電極本体15の表面15a側に供給されることになる。これら流通孔21及びピストン23により電解質供給手段101が構成されている。
また、これら電解質供給手段101及び貯留容器17により電極本体15の表面15aと頭部Hの表面Hsとの間に電解質を介在させるための電解質介在手段102が構成されている。
生体信号計測装置5は、図1に示すように、生体信号検出電極9において検出した複数の電気信号を増幅するアンプ31と、複数の電気信号を多重化するマルチプレクサ33と、アナログの電気信号をデジタルに変換するアナログ/デジタル変換器(A/D変換器)35と、デジタル化された電気信号を取り扱うコンピュータ37と、コンピュータ37において演算した演算結果を表示するモニタ39とを備えている。
コンピュータ37は、A/D変換器35からデジタル信号として出力された電気信号を入力するための入力インターフェース(入力I/F)41、CPU43、メモリ45、及びモニタ39等の外部機器に各種データを出力する出力インターフェース(出力I/F)47を備え、これら入力I/F41、CPU43、メモリ45及び出力I/F47は、バス49により相互に接続されている。
メモリ45には、各生体信号検出電極9において検出した電気信号に基づいて脳の活性度を演算するための演算プログラムや、各種設定値、被験者の頭部の画像データなどが予め記憶されており、また、演算された活性度を記憶させることができるようになっている。
CPU43は、メモリ45から演算プログラムを読み出し、入力I/F41から入力された電気信号に基づいて脳の活性度を演算するようになっている。そして、CPU43は、この演算結果をメモリ45に記憶させたり、モニタ39に出力したりするようになっている。
なお、脳の活性度とは、1つの生体信号検出電極9における電気信号の時間的な変化の度合や、複数の生体信号検出電極9を設置した頭部Hの表面Hsの一定領域内における電気信号の空間的な変化の度合を示すものである。
また、この生体信号計測装置5は、アンプ31とマルチプレクサ33との間に設けられたコンパレータ(インピーダンス検出手段、比較手段)32を備えており、コンパレータ32は、アンプ31を介して入力された電気信号を活性度の演算に有用であるか否かを判定するためのものである。すなわち、コンパレータ32においては、各生体信号検出電極9から入力された電気信号に基づいてインピーダンスを抽出すると共に、コンピュータ37のメモリ45に予め記憶されたインピーダンスの閾値を読み出す。そして、電気信号のインピーダンスの値と閾値とを比較し、この判別結果をコンピュータ37に入力する。
コンピュータ37における活性度の演算は、この判別結果を参照して有用な電気信号のみを使用して行われる。ここで、有用な電気信号は、電気信号のインピーダンスの値が閾値以下となるものを示している。
すなわち、検出された電気信号のインピーダンスは、頭部Hの表面Hsと電極本体15との間にかかる電気抵抗の大きさを示すものであり、インピーダンスが十分に小さい場合には、頭部Hの表面Hsから電極本体15に流れる電流が大きいため、生体信号検出電極9が有用な電気信号を取得していると判断できる。また、インピーダンスが大きい場合には、頭部Hの表面Hsから電極本体15に流れる電流が小さくなる。このため、頭部Hの表面Hsと電極本体15との間に介在する電解質の量が足りない、または、頭部Hの表面Hsと電極本体15との間に頭髪や塵埃等の異物が介在していると判断し、生体信号検出電極9が有用でない電気信号を取得していると判断することができる。なお、メモリ45に記憶させるインピーダンスの閾値は、脳波計測を行う被験者毎に異なるものであり、脳波計測を行う前に決めることが好ましい。
メモリ45に記憶されたインピーダンスの閾値及びコンパレータ32により、検出した電気信号の有用性を判別する判別手段が構成されている。また、メモリ45に記憶された演算プログラム及びCPU43により、有用な電気信号のみに基づいて活性度を演算する演算手段が構成されている。
モニタ39においては、脳の活性度をメモリ45に記憶された画像データにマッピングした状態で表示されるが、この表示内容には無効な電気信号データ、すなわち、有用でない電気信号を検出した生体信号検出電極9からのデータは含まれていない。
次に、上記のように構成された生体信号計測システム1の使用方法について説明する。
はじめに、ヘルメット7を頭部Hに被せて各生体信号検出電極9の電極本体15の表面15aを頭部Hの表面Hsに近接して対向させる。この状態においては、ヘルメット7が頭部Hに固定されると共に、各生体信号検出電極9が、頭部Hの表面Hsに対向する位置に固定されることになる。
次いで、各生体信号検出電極9のピストン23をヘルメット7の外方側からA方向に押し込んで、頭部Hの表面Hsと電極本体15の表面15aとの間に電解質を供給する。この際には、ピストン23の移動に応じて貯留容器17内の電解質が流通孔21を介して電極本体15の表面15a側に強制的に供給されることになる。
そして、この状態において生体信号検出電極9において検出される電気信号を、コンパレータ32等を介してコンピュータ37に入力する。この際には、インピーダンスが閾値以上となる電気信号のみに基づいて脳の活性度が演算され、モニタ39に表示されると共にメモリ45に記憶される。
ここで、演算した活性度が、痴呆患者か正常者かを判断する指標として信頼性に欠ける場合、すなわち、有用な電気信号を取得する生体信号検出電極9の数が不足している場合には、有用でない電気信号を取得する生体信号検出電極9のピストン23をヘルメット7の外方側からさらにA方向に押し込んで、頭部Hの表面Hsと電極本体15の表面15aとの間に電解質をさらに供給して、頭部Hの表面Hsと電極本体15との電気的な接続状態の向上を図ればよい。
上記のように、この生体信号検出電極9によれば、容器本体19に形成された流通孔21とピストン23から構成される電解質供給手段101により、生体信号検出電極9を頭部Hの表面Hsから離間させることなく、液体状の電解質を電極本体15と頭部Hの表面Hsとの間に供給して継続的に介在させることができる。したがって、頭部Hからの電気信号を安定して取得することが可能となる。
また、電解質は液体状であるため、生体信号検出電極9を頭部Hの表面Hsから取り外した後に、電解質が頭髪に残留することがない。したがって、頭部Hの表面Hsを洗い流す手間を省くことができ、生体信号検出電極9の取り扱いが容易となる。
さらに、ピストン23をA方向に移動させることにより流通孔21を介して電極本体15の表面15a側に電解質を強制的に供給することができるため、人手により電解質の供給量を適宜調整することができる。したがって、生体信号検出電極9をより容易に取り扱うことができる。
また、流通孔21は、電極本体15に隣接して形成されているため、多量の電解質を供給する必要が無く、電極本体15と頭部Hの表面Hsとの間に電解質を効率的に供給できる。したがって、使用する電解質の量を低く抑えることができる。
また、この生体信号検出電極9をヘルメット7に取り付けた生体信号検出装置3によれば、頭部Hにヘルメット7を被せるだけで、電気信号を取得できる状態に生体信号検出電極9を固定できるため、生体信号検出電極9の取り付け作業が容易となる。そして、生体信号検出電極9を頭部Hに被せた状態においては、各生体信号検出電極9が頭部Hの表面Hsに対向する位置に固定されるため、体が動いても電気信号を安定して取得することができる。
さらに、この生体信号計測システム1によれば、有用な電気信号のみに基づいて活性度を演算するため、演算量を減らすことができると共に、無駄な活性度の演算を行うことが無くなる。したがって、短時間で有用な活性度を演算できる。
また、電気信号に含まれるインピーダンスの値に基づいて電気信号の有用性を判断しているため、有用な電気信号の取捨選択を正しく行うことができる。
なお、上記の第1の実施形態の生体信号計測システム1においては、コンパレータ32が、アンプ31とマルチプレクサ33との間に設けられるとしたが、これに限ることはなく、例えば、マルチプレクサ33とA/D変換器35との間に設けるとしても構わない。
また、モニタ39には、脳の活性度が表示されるとしたが、例えば、これに加えて、インピーダンスの値が閾値未満である生体信号検出電極9、すなわち、有用でない電気信号を検出した生体信号検出電極9の位置を表示するとしてもよい。
さらに、インピーダンスの抽出や電気信号の有用性の判別は、コンパレータ32において行われるとしたが、これに限ることはなく、例えば、インピーダンスの抽出や電気信号の有用性の判別を行う判別プログラムをメモリ45に予め記憶させておき、この判別プログラム及びCPU43により行われるとしてもよい。
次に、図4及び図5はこの発明の第2の実施形態に係る生体信号計測システムを示している。なお、この第2の実施形態は、図1に記載した生体信号計測装置5の構成や役割について異なっている。その他の構成については、前述した第1の実施形態と同一であるため、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図4に示すように、この生体信号計測システム50は、生体信号検出装置3及び生体信号計測装置51を備えており、生体信号計測装置51は、ヘルメット7に固定され、リード線52を介して各生体信号検出電極9に接続されたアンプユニット53と、リード線54を介してアンプユニット53に接続された複数の判定表示部55と、このアンプユニット53との間で無線通信が可能なコンピュータ57と、モニタ39とを備えている。
コンピュータ57は、アンプユニット53との間で無線通信を行うための無線送受信モジュール58、A/D変換器35、入力I/F41、CPU43、メモリ45、出力I/F47及びD/A変換器59を備えている。
各生体信号検出電極9において検出した電気信号は、アナログ信号としてアンプユニット53から無線送受信モジュール58に送信され、この無線送受信モジュール58からA/D変換器35に出力される。A/D変換器35は、この電気信号をデジタル化して入力I/F41に出力する。
メモリ45には、各生体信号検出電極9において検出した電気信号に基づいて脳の活性度を演算するための演算プログラム等が予め記憶されている。CPU43は、この演算プログラムを読み出し、入力I/F41から入力された電気信号に基づいて脳の活性度を演算する。
また、このCPU43においては、各生体信号検出電極9において検出された各電気信号の有用性を判定するようになっている。すなわち、メモリ45には、電気信号に含まれるインピーダンスの抽出及びこのインピーダンスに基づいて電気信号の有用性の判定を行う判定プログラムが記憶されている。そして、CPU43は、この判定プログラムをメモリ45から読み出し、電気信号の有用性を判定して判定結果情報を出力する。
この判定結果情報は、生体信号検出電極9毎の電気信号の有用性を示すものであり、デジタル信号としてD/A変換器59に出力される。D/A変換器59は、この判定結果情報をアナログ化して無線送受信モジュール58に出力し、無線送受信モジュール58は、判定結果情報をアンプユニット53に送信する。
メモリ45に記憶された演算プログラム及びCPU43により、生体信号検出電極9において検出された電気信号に基づいて活性度を演算する演算手段が構成される。また、メモリ45に記憶された判定プログラム及びCPU43により、電気信号のインピーダンスに基づいて電気信号の有用性を判定する判定手段が構成される。
アンプユニット53は、図5に示すように、アンプ31、マルチプレクサ33、無線送受信モジュール60及びA/D変換器61を備えている。各生体信号検出電極9において検出された電気信号は、アンプ31及びマルチプレクサ33を介して無線送受信モジュール60に入力され、この無線送受信モジュール60からコンピュータ57の無線送受信モジュール58に送信される。
また、コンピュータ57の無線送受信モジュール58からアンプユニット53の無線送受信モジュール60に送信されたアナログの判定結果情報は、A/D変換器61に出力され、A/D変換器61はこの判定結果情報をデジタル化して判定表示部55に出力する。
コンピュータ57及びアンプユニット53の無線送受信モジュール58,60により、コンピュータ57とアンプユニット53との間で無線による電気信号及び判定結果情報のデータの送受信を相互に行う無線通信手段が構成される。
判定表示部55は、例えば発光ダイオードからなり、生体信号検出電極9毎に1つずつ隣接して配されている。そして、この判定表示部55は、前述した判定結果情報に基づいて発光するようになっている。すなわち、例えば、該当する生体信号検出電極9において検出された電気信号が有用でない場合に、この生体信号検出電極9に隣接する判定表示部55が発光する。
ここで、発光している判定表示部55が存在する場合には、この判定表示部55に隣接する生体信号検出電極9のピストン23を移動させて、頭部Hの表面Hsと電極本体15の表面15aとの間に電解質を補給したり、生体信号検出電極9を交換すればよい。
この生体信号計測システム50によれば、判定表示部55において生体信号検出電極9が取得した電気信号の有用性を視認できるため、有用でない電気信号を検出している生体信号検出電極9を速やかに認識することができる。そして、該当する生体信号検出電極9に対する電解質の補給や生体信号検出電極9の交換等の各種処置を迅速に行うことができるため、脳波計測の計測効率を向上できる。
また、生体信号検出電極9及び判定表示部55とコンピュータ57との間の配線が不要となるため、生体信号計測システム50を容易に取り扱うことができる。
なお、上記の第2の実施形態の生体信号計測システム50においては、判定表示部55を各生体信号検出電極9に隣接してヘルメット7に固定するとしたが、これに限ることはなく、例えば、各生体信号検出電極9に一体的に固定するとしても構わない。この構成の場合には、ヘルメット7に生体信号検出電極9だけを固定すればよいため、ヘルメット7への取り付け作業を簡単に行うことができる。
また、電気信号の有用性の判定は、電気信号のインピーダンスに基づいて行われるとしたが、これに限ることはなく、例えば、活性度の演算結果に基づいて行われるとしても構わない。
さらに、コンピュータ57にA/D変換器35及びD/A変換器59を設け、アンプユニット53にA/D変換器61を設けるとしたが、これに限ることはなく、少なくともアンプユニット53とコンピュータ57との間で信号の送受信が行われればよい。すなわち、A/D変換器35,61やD/A変換器59を設ける代わりに、例えば、図6,7に示すように、コンピュータ62にA/D変換器やD/A変換器を設けず、アンプユニット64にA/D変換器66を設けるとしても構わない。63このA/D変換器66は、マルチプレクサ33から出力された信号をデジタル化して無線送受信モジュール60に出力するものである。この構成の場合には、無線送受信モジュール58と無線送受信モジュール60との間でデジタルの信号を送受信することが可能となり、アナログでの送受信よりも信号の劣化が少なく、より高精度な生体信号計測システムを実現できる。
次に、図8はこの発明の第3の実施形態に係る生体信号計測システムを示している。なお、この第3の実施形態は、図1に記載した生体信号計測装置5の構成や役割について異なっている。その他の構成については、前述した第1の実施形態と同一であるため、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図8に示すように、この生体信号計測システム70は、生体信号検出装置3及び生体信号計測装置71を備えており、生体信号計測装置71は、アンプ31と、マルチプレクサ33と、A/D変換器35と、コンピュータ37と、モニタ39と、D/A変換器72とと、ヘルメット7に固定された電力供給部(電力供給手段)73とを備えている。
コンピュータ37のメモリ45には、各生体信号検出電極9において検出した電気信号に基づいて脳の活性度を演算するための演算プログラム等が予め記憶されている。CPU43は、この演算プログラムを読み出し、入力I/F41から入力された電気信号に基づいて脳の活性度を演算して、活性度をモニタ39に出力する。これらメモリ45に記憶された演算プログラム及びCPU43により、電気信号による生体の活性度を演算する演算手段が構成されている。
また、このCPU43においては、活性度の有用性、すなわち、生体信号検出電極9において検出された各電気信号に基づく演算結果の有用性を判定するようになっている。すなわち、メモリ45には、活性度の有用性を判定する判定プログラムが記憶されており、CPU43は、この判定プログラムをメモリ45から読み出し、活性度の有用性を判定して判定結果情報を出力する。
この判定結果情報が、有用な活性度でないという情報を有している場合には、CPU43は、電力供給部73に供給する微弱電流の値をメモリ45から読み出し、微弱電流データを出力I/F47に出力する。そして、出力I/Fは微弱電流データをデジタル信号としてD/A変換器72に出力し、D/A変換器72は微弱電流データをアナログ信号に変換して電力供給部73に出力する。なお、メモリ45に記憶されている微弱電流の値は、脳波計測を行う前にメモリ45に入力できるようになっている。メモリ45に記憶されている判定プログラム、微弱電流の値、CPU43及び電力供給部73により、演算結果に基づいて微弱電流を供給する電力供給手段が構成されている。
なお、電力供給部73と頭部Hの表面Hsとの間には、生体信号検出電極9と同様の電解質が配されており、電力供給部73から頭部Hの表面Hsに微弱電流を効率よく供給できるようになっている。そして、微弱電流を頭部Hの表面Hsに供給した際には、脳内の細胞活動が活性化されるため、脳から発生する電気信号の出力が増加し、生体信号検出電極9が確実に有用な電気信号を検出することができる。
この生体信号計測システム70によれば、微弱電流を生体の表面に供給することにより、生体信号検出電極9が確実に有用な電気信号を検出できるため、有用な活性度を算出することができる。このため、電気信号の取り直しを繰り返し行う必要が無くなり、短時間で有用な活性度を算出することができる。
なお、上記の第3の実施形態の生体信号計測システム70においては、ヘルメット7に微弱電流を供給する電流供給部73を設けるとしたが、例えば、電力供給部73を設けずに、微弱電流データを生体信号検出電極9の電極本体に供給するとしても構わない。この構成の場合には、別途電力供給部73をヘルメット7に設ける必要がない、すなわち、頭部Hの表面Hsには生体信号検出電極9を配するだけでよくなる。
したがって、生体信号計測システム70を構成する部品点数を少なくして製造コストを削減することができる。また、頭部Hの表面Hsには生体信号検出電極9を配するだけでよいため、生体信号検出電極9の頭部Hへの取付作業を簡単に行うことができる。
なお、上述した全ての実施形態においては、容器本体19に形成された流通孔21と、電解質を流通孔21から押し出すピストン23とから電解質供給手段101が構成されるとしたが、これに限ることはなく、少なくとも頭部Hの表面Hsと電極本体15との間に電解質を供給できればよい。
すなわち、例えば、図9に示すように、生体信号検出電極75が、電解質の貯留容器76の内部に固定された電気接続部77と、電気接続部77に常時接触する導電ボール78と、貯留容器76の内部から頭部Hの表面Hs側に貫通し、かつ、導電ボール78を回転可能に嵌め込む嵌合孔(電解質供給手段)80とを備えるとしても構わない。
ここで、電気接続部77及び導電ボール78は、いずれも導電性を有する金属材料から形成されており、電気信号を取得するための電極本体79を構成している。また、電気接続部77は、リード線11に接続されている。この電気接続部77には、導電ボール78との間に電解質が染みこまないようにシール部材81が取り付けられている。
この構成では、頭部Hの表面Hsに導電ボール78を接触させた状態で、生体信号検出電極75を頭部Hの表面Hsに沿って移動させると、導電ボール78が頭部Hの表面Hs上を転がる。この際には、液体状の電解質が導電ボール78と嵌合孔80との隙間から染み出して、導電ボール78と頭部Hの表面Hsとの間に介在することになる。
したがって、ヘルメット7を頭部Hから取り外したり、ヘルメット7から生体信号検出電極75を取り外すことなく、電解質を頭部Hの表面Hsと電極本体79との間に供給することができる。
また、電解質供給手段により貯留容器の内部から電解質を供給する構成に限ることはなく、少なくとも頭部Hの表面Hsと電極本体15,79との間に電解質を介在させることができればよい。
したがって、例えば、図10に示すように、生体信号検出電極85が電極本体86の表面86a側に固定され、電解質を吸収して保持する電解質保持部材87を備えるとしても構わない。なお、電解質保持部材87としては、吸水性に優れるものが好ましく、例えば、綿やフェルト等の不織布やスポンジ、ウレタン等の多孔質材料が挙げられる。
この構成の場合には、電解質保持部材87により電極本体86と頭部Hの表面Hsとの間に液体状の電解質を長時間にわたって介在させることができるため、長時間にわたって安定して電気信号を取得することができる。
また、貯留容器88を構成する有底円筒状の容器本体89の底壁部89aに、容器本体89内から電解質保持部材87側に貫通する流通孔90を形成した場合には、貯留容器88内の電解質が電解質保持部材87に供給されるため、電極本体86と頭部Hの表面Hsとの間に液体状の電解質をさらに長期にわたって介在させることができる。
なお、この電解質保持部材87は、生体信号検出電極85に固定することに限らず、少なくとも頭部Hからの電気信号を取得する際に、電極本体86と頭部Hの表面Hsとの間に介在していればよい。すなわち、例えば、電解質保持部材87を電極本体86の表面86aに対して着脱可能に取り付けるとしてもよい。また、例えば、頭部H全体に電解質保持部材を被せてから生体信号検出電極85を有するヘルメット7を被せるとしても構わない。
これら構成の場合には、頭部Hの表面Hsに直接接触する電解質保持部材87のみを使い捨てとして取り扱うことができ、検査終了後に生体信号検出電極85を洗浄する必要が無くなるため、生体信号検出電極85をより一層容易に取り扱うことができる。
また、上記の電解質保持部材87を使用する場合には、特に、生体信号検出電極85に電解質を貯留しておく必要はなく、例えば、電気信号の取得を開始する前に予め電解質保持部材87に液体状の電解質を染みこませるとしても構わない。
なお、上記の電解質保持部材87は、ピストン23を備えた生体信号検出電極9に設けてもよい。また、頭部H全体に被せる電解質保持部材を使用する場合には、導電ボール78を備えた生体信号検出電極75に適用しても構わない。
また、生体信号検出電極9,75,85は、ヘルメット7に着脱可能に固定されるとしたが、これに限ることはなく、例えば、着脱不能に固定されるとしても構わない。
さらに、生体信号検出電極9,75,85は、ヘルメット7に固定されるとしたが、これに限ることはなく、例えば、フレキシブルに変形可能な網目状のネットキャップに固定されるとしてもよいし、このネットキャップに対して着脱自在に取り付けられるとしても構わない。この構成の場合には、各生体信号検出電極9,75,85間の距離を変えることができるため、被験者毎に固有の頭部Hの形状に合わせたフレキシブルな装着が可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
この発明の第1の実施形態に係る生体信号計測システムを示すブロック図である。 図1の生体信号計測システムにおいて、生体信号検出装置を頭部に装着した状態を示す外観図である。 図1の生体信号計測システムにおいて、生体信号検出電極を示す拡大断面図である。 この発明の第2の実施形態に係る生体信号計測システムを示すブロック図である。 図4の生体信号計測システムにおいて、アンプユニットを示すブロック図である。 この発明の他の実施形態に係る生体信号計測システムを示すブロック図である。 図6の生体信号計測システムにおいて、アンプユニットを示すブロック図である。 この発明の第3の実施形態に係る生体信号計測システムを示すブロック図である。 この発明の他の実施形態に係る生体信号計測システムの生体信号検出電極を示す拡大断面図である。 この発明の他の実施形態に係る生体信号計測システムの生体信号検出電極を示す拡大断面図である。
符号の説明
1,50,70 生体信号計測システム
3 生体信号検出装置
5,51 生体信号計測装置
7 ヘルメット(装着部材)
9,75,85 生体信号検出電極
15,79,86 電極本体
15a,86a 表面
17,76,88 貯留容器
21,90 流通孔
32 コンパレータ(インピーダンス検出手段、比較手段)
43 CPU(演算手段、判定手段、電力供給手段)
55 判定表示部(判定表示手段)
58,60 無線送受信モジュール(無線通信手段)
73 電力供給部(電力供給手段)
78 導電ボール
80 嵌合孔(電解質供給手段)
87 電解質保持部材
101 電解質供給手段
102 電解質介在手段
H 頭部(生体)
Hs 表面

Claims (15)

  1. 導電性材料からなり、生体の表面に対向させて前記生体からの電気信号を取り出す電極本体と、
    該電極本体と前記生体との間に液体状の電解質を介在させる電解質介在手段とを備えることを特徴とする生体信号検出電極。
  2. 前記電解質介在手段が、前記電解質を貯留する貯留容器と、
    前記電解質を前記貯留容器から前記生体表面に対向する前記電極本体の表面側に供給する電解質供給手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の生体信号検出電極。
  3. 前記電解質供給手段が、前記貯留容器内から前記電極本体の表面側に貫通する流通孔を備え、
    該流通孔が、前記電極本体に隣接して形成されていることを特徴とする請求項2に記載の生体信号検出電極。
  4. 前記電解質供給手段が、前記貯留容器内から前記流通孔を介して前記電解質を押し出すピストンを備えることを特徴とする請求項3に記載の生体信号検出電極。
  5. 前記電極本体が、前記生体表面に接触可能な球形状の導電ボールを備え、
    前記電解質供給手段が、前記貯留容器内から前記生体の表面側に貫通し、かつ、前記導電ボールを回転可能に嵌め込む嵌合孔を備えることを特徴とする請求項2に記載の生体信号検出電極。
  6. 前記電解質介在手段が、前記電極本体と前記生体との間に設けられ、前記電解質を吸収して保持する電解質保持部材を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の生体信号検出電極。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された生体信号検出電極と、前記電極本体を前記生体の表面側に対向させ、かつ、前記生体信号検出電極を前記生体に対して固定した状態で生体に装着する装着部材とを備えることを特徴とする生体信号検出装置。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された生体信号検出電極と、
    前記生体信号検出電極により検出した前記電気信号の有用性を判別する判別手段と、
    有用な前記電気信号のみに基づいて生体の活性度を演算する演算手段とを備えることを特徴とする生体信号計測システム。
  9. 前記判別手段が、前記電気信号からインピーダンスを抽出するインピーダンス検出手段と、前記インピーダンスを所定の閾値と比較して前記電気信号の有用性を判別する比較手段とを備え、
    前記インピーダンスが所定値以下である前記電気信号に基づいて前記演算手段が前記演算を行うことを特徴とする請求項8に記載の生体信号計測システム。
  10. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された生体信号検出電極と、
    該生体信号検出電極により検出した前記電気信号に基づいて生体の活性度を演算する演算手段と、
    前記電気信号の有用性を判定する判定手段と、
    判定結果を表示する判定表示手段とを備えることを特徴とする生体信号計測システム。
  11. 前記判定表示手段が、各生体信号検出電極に隣接して配されていることを特徴とする請求項10に記載の生体信号計測システム。
  12. 前記判定表示手段が、各生体信号検出電極に一体的に固定されていることを特徴とする請求項10に記載の生体信号計測システム。
  13. 前記判定手段及び前記演算手段と前記生体信号検出電極及び前記判定表示手段との間で、無線による前記電気信号及び前記判定結果のデータの送受信を相互に行う無線通信手段を備えることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の生体信号計測システム。
  14. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された少なくとも1つの生体信号検出電極と、
    該生体信号検出電極により検出した前記電気信号から、生体の活性度を演算する演算手段と、
    前記演算手段の演算結果に基づいて前記生体の表面に所定の微弱電流を供給する電流供給手段とを備えることを特徴とする生体信号計測システム。
  15. 前記電力供給手段が、前記電極本体に微弱電流を供給することを特徴とする請求項14に記載の生体信号計測システム。

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