JP2005160852A - 脱臭器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 臭気成分分解性の光触媒を活性炭に担持させた脱臭器は、設置場所を選び、自動車のガラスの紫外線カット率が100%になると長寿命化を図ることができない。
【解決手段】 臭気成分吸着性に優れた吸着剤と四酸化ルテニウムを含有しないルテニウム触媒を担持した活性炭とを組み合わせた脱臭剤が基材上にバインダを介して担持されていることを特徴とする脱臭器。
【選択図】 図1
【解決手段】 臭気成分吸着性に優れた吸着剤と四酸化ルテニウムを含有しないルテニウム触媒を担持した活性炭とを組み合わせた脱臭剤が基材上にバインダを介して担持されていることを特徴とする脱臭器。
【選択図】 図1
Description
本発明は、家庭内、オフィス空間内、自動車室内等の居住空間における臭気を除去するために用いる脱臭器に関する。
家庭内を始めオフィス空間内や自動車室内等の居住空間では、調理臭やトイレ臭、たばこ臭、建材等の部材臭等、多種多様な臭気が発生しており、その除去が求められている。
従来より、活性炭等の脱臭剤を基材上に担持させた脱臭器が用いられており、この種の脱臭器は、例えば自動車室内のダッシュボード上やリアパーセル上等に設置することで車室内空間等の脱臭を行うようにしている。
しかし、活性炭は、その脱臭メカニズム(物理吸着)から、活性炭内の細孔に臭気成分が一定量吸着(飽和吸着)してしまうと、極端に吸着能が低下してしまうため、寿命が短いという問題がある。そこで、脱臭剤に光触媒を担持させることで、長寿命化を図った脱臭器も提案されている(下記特許文献1参照)。
しかしながら、この種の脱臭器は、紫外線照射を必要とするため、設置場所を選ぶという問題がある。また、自動車のガラスは紫外線カット率が年々100%に近づいており、将来的にカット率が100%になると、光触媒機能付の脱臭器では長寿命化を図ることができないという問題もある。
特開2003−116974号公報
解決しようとする問題点は、光触媒機能付の脱臭器は、設置場所を選ぶ点、自動車のガラスの紫外線カット率が100%になると長寿命化を図ることができない点である。
本発明の脱臭器は、臭気成分吸着性に優れた吸着剤と四酸化ルテニウムを含有しないルテニウム触媒を担持した活性炭とを組み合わせた脱臭剤が基材上にバインダを介して担持されていることを特徴としている。
本発明の脱臭器は、室温での活性が高いルテニウム触媒を担持させているため、脱臭剤に吸着した臭気成分を効率良く分解し、脱臭剤としての寿命を大幅に延ばすことができると共に、脱臭即効性能を著しく向上させることができる。
また、本発明の脱臭器は、紫外線等のエネルギー負荷を必要としないため、設置場所やサイズに制限がなく、所望の脱臭効果を容易に得ることができる。
さらに、本発明の脱臭器は、ルテニウム触媒が四酸化ルテニウムを含有しないため、特定の臭気成分を選択的に吸着するような物質を添着させた場合、この添着物質の減量を引き起こすことが無いので、添着物質による吸着効果が損なわれることがない。
以下、本発明の一実施形態について説明する。まず、本実施形態の脱臭器に用いる脱臭剤の構成について説明する。本実施形態に係る脱臭剤は、臭気成分吸着性に優れた吸着剤と、四酸化ルテニウムを含有しないルテニウム触媒を担持した活性炭とを組み合わせて構成されている。
吸着剤は、種々の原料からなるものを好適に使用でき、例えば、活性炭、ゼオライト、シリカゲル、アルミナ等の中から選ばれたものを一種あるいは二種以上含むものとすることができる。特に、活性炭とゼオライトは脱臭性能が高いので好ましい。
吸着剤には、用途に応じて、特定の臭気成分を選択的に吸着するような化学添着処理を施すことができる。そのような添着物としては、例えば、アルデヒド類の吸着性に優れたアミノ基含有有機化合物を挙げることができる。
アミノ基含有有機化合物としては、例えば、γ−グリシドキシルプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエキシシラン等のアミノ基含有有機珪素化合物や、アニリン、ジメチルトリメチル−シリルアミンをはじめとする芳香族アミン類等を用いることができる。
なお、アニリンの添着処理は、アニリンを含む添着溶液を調製し、この添着溶液内に活性炭を所定時間浸漬、攪拌して活性炭の細孔内に所定の重量%の割合で担持させればよい。
この際の担持量は、0.5〜10重量%、好ましくは2〜6重量%の割合で担持させる。この担持量が0.5重量%より少ない場合には所望の担持効果が得られないことがあり、10重量%より多い場合には活性炭本来の吸着能を阻害する恐れがあるためである。
四酸化ルテニウムを含有しないルテニウム触媒は、Ru元素を含む塩化物(塩化ルテニウム、塩化ルテニウム水和物等)を含有する溶液を調製し、この溶液内に活性炭を所定時間浸漬させ、還元、乾燥することにより活性炭の細孔内に所定の重量%の割合で担持させればよい。
この際の担持量は、0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の割合で担持させるのが好ましい。この担持量が0.1重量%より少ない場合には、所望の臭気成分の分解活性が得られないことがあり、また10重量%より多い場合にはルテニウム触媒の二次凝集による活性低下が起こり、コスト高に相応した分解効果を期待できないからである。
活性炭は、種々の原料からなるものを好適に使用できるが、その中でも比表面積が800〜1500m2/g程度と大きな椰子殻活性炭は、臭気吸着性能に優れるため、特に好ましい。また、活性炭のメッシュ(粒度)は4〜100メッシュ程度の範囲内で好適に使用できる。
また、吸着剤にも臭気分解性の触媒を担持させてもよい。そのような触媒としては、例えば、常温で活性する酵素、酸化銅、酸化亜鉛等を挙げることができる。
吸着剤とルテニウム触媒を担持した活性炭の組み合わせは、吸着剤に対してルテニウム触媒を担持した活性炭が5〜50重量%、好ましくは7〜25重量%の割合で混合させるのがよい。ルテニウム触媒を担持した活性炭が5重量%より少ない場合には、所望の臭気成分分解性能が得られないことがあり、50重量%より多い場合には即脱臭剤のコスト増となり、一般に使用される空気調和機や空気清浄機用のフィルタに利用した場合、ユーザが安易に購入することができない価格帯のものになってしまう恐れがあるためである。
上記のような構成の脱臭剤を担持させる基材としては、コンパクトでも高い脱臭性能が得られるよう、体積に対して表面積が大きな三次元構造体を用いるのが好ましい。そのような三次元構造体としては、例えば、ハニカム、プリーツ、発泡体等を挙げることができる。
このような基材の材質は、例えば、紙、金属、樹脂等の中から選ばれる素材を用いることができるが、コストの点から、紙または樹脂であることが好ましい。
また、脱臭剤を基材に担持させるために用いるバインダとしては、結着剤や接着剤、ホットメルト、ホットメルトパウダー等のような公知のものを用いることができる。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、この実施例は、本発明の構成の一例であり、本発明がこれに限定されるものではない。
(実施例1)
アニリンを4重量%の割合で添着した第1の活性炭と、四酸化ルテニウムを含有しないルテニウム触媒を5重量%の割合で担持させた第2の活性炭とを、第2の活性炭が第1の活性炭に対して50重量%の割合となるように組み合わせて脱臭剤とし、この脱臭剤20gをペーパーハニカムにバインダを介して担持させた脱臭器。
アニリンを4重量%の割合で添着した第1の活性炭と、四酸化ルテニウムを含有しないルテニウム触媒を5重量%の割合で担持させた第2の活性炭とを、第2の活性炭が第1の活性炭に対して50重量%の割合となるように組み合わせて脱臭剤とし、この脱臭剤20gをペーパーハニカムにバインダを介して担持させた脱臭器。
(実施例2)
アニリンを4重量%の割合で添着した第1の活性炭と、四酸化ルテニウムを含有しないルテニウム触媒を5重量%の割合で担持させた第2の活性炭とを、第2の活性炭が第1の活性炭に対して25重量%の割合となるように組み合わせて脱臭剤とし、この脱臭剤20gをペーパーハニカムにバインダを介して担持させた脱臭器。
アニリンを4重量%の割合で添着した第1の活性炭と、四酸化ルテニウムを含有しないルテニウム触媒を5重量%の割合で担持させた第2の活性炭とを、第2の活性炭が第1の活性炭に対して25重量%の割合となるように組み合わせて脱臭剤とし、この脱臭剤20gをペーパーハニカムにバインダを介して担持させた脱臭器。
(実施例3)
アニリンを4重量%の割合で添着した第1の活性炭と、四酸化ルテニウムを含有しないルテニウム触媒を5重量%の割合で担持させた第2の活性炭とを、第2の活性炭が第1の活性炭に対して10重量%の割合となるように組み合わせて脱臭剤とし、この脱臭剤20gをペーパーハニカムにバインダを介して担持させた脱臭器。
アニリンを4重量%の割合で添着した第1の活性炭と、四酸化ルテニウムを含有しないルテニウム触媒を5重量%の割合で担持させた第2の活性炭とを、第2の活性炭が第1の活性炭に対して10重量%の割合となるように組み合わせて脱臭剤とし、この脱臭剤20gをペーパーハニカムにバインダを介して担持させた脱臭器。
(性能評価)
上記実施例1〜3の脱臭器をそれぞれ3Lのテドラーバッグ内に据え置き、アセトアルデヒド2000ppmを注入し、一定時間毎にテドラーバッグ内のアセトアルデヒド濃度をガスクロマトグラフィーを用いて測定した。また、24時間経過後に一端バッグ内の気体を排気し、再びアセトアルデヒドを注入し、同様の測定を行った。
上記実施例1〜3の脱臭器をそれぞれ3Lのテドラーバッグ内に据え置き、アセトアルデヒド2000ppmを注入し、一定時間毎にテドラーバッグ内のアセトアルデヒド濃度をガスクロマトグラフィーを用いて測定した。また、24時間経過後に一端バッグ内の気体を排気し、再びアセトアルデヒドを注入し、同様の測定を行った。
図1はその測定結果を示しており、測定値が低いほど性能が良好であることを表している。同図において、特に測定開始初期の測定値から脱臭即効性があることを知ることができ、以降の経時変化から触媒分解特性を知ることができる。ルテニウム触媒の含有率が高くなるほど触媒分解能力が高く、触媒分解特性は四酸化ルテニウムを含有しないルテニウム触媒によって自在にコントロールすることができることが判った。
本発明の脱臭器は、室温での活性が高いルテニウム触媒を担持させているため、脱臭剤に吸着した臭気成分を効率良く分解し、脱臭剤としての寿命を大幅に延ばすことができると共に、脱臭即効性能を著しく向上させることができる。
また、本発明の脱臭器は、紫外線等のエネルギー負荷を必要としないため、設置場所やサイズに制限がなく、所望の脱臭効果を容易に得ることができる。
なお、ルテニウム触媒が四酸化ルテニウムを含有している場合、アミノ基含有有機化合物等の添着物質の減量を引き起こすことがあるが、本発明では、四酸化ルテニウムを含有しないルテニウム触媒を用いているため、添着物質の減量が生じることが無く、添着物質による吸着効果が損なわれることが無い。
本発明による脱臭器は、一般用あるいは車室内用の空調や空気清浄機に好適である。
Claims (9)
- 臭気成分吸着性に優れた吸着剤と四酸化ルテニウムを含有しないルテニウム触媒を担持した活性炭とを組み合わせた脱臭剤が基材上にバインダを介して担持されていることを特徴とする脱臭器。
- 前記吸着剤は、活性炭、ゼオライト、シリカゲル、アルミナの中から選ばれる吸着剤を少なくとも1種以上含むことを特徴とする請求項1記載の脱臭器。
- 前記吸着剤は、特定の臭気成分を選択的に吸着するような化学添着処理が施されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の脱臭器。
- 前記吸着剤は、臭気成分分解性の触媒を担持していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の脱臭器。
- 前記活性炭が椰子殻活性炭であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項記載の脱臭器。
- 前記ルテニウム触媒は、前記活性炭に対して0.1〜10重量%の割合で担持されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項記載の脱臭器。
- 前記脱臭剤は、前記活性炭が前記吸着剤に対して5〜50重量%の割合で組み合わされていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項記載の脱臭器。
- 前記基材は、ハニカム、プリーツ、発泡体等の三次元構造体であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項記載の脱臭器。
- 前記基材は、紙、樹脂、金属の中から選ばれた素材であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項記載の脱臭器。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10207258B2 (en) | 2015-06-29 | 2019-02-19 | Corning Incorporated | Porous ceramic body to reduce emissions |
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2003
- 2003-12-04 JP JP2003405982A patent/JP2005160852A/ja active Pending
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