JP2005160344A - 被覆材付き人工魚礁 - Google Patents

被覆材付き人工魚礁 Download PDF

Info

Publication number
JP2005160344A
JP2005160344A JP2003401407A JP2003401407A JP2005160344A JP 2005160344 A JP2005160344 A JP 2005160344A JP 2003401407 A JP2003401407 A JP 2003401407A JP 2003401407 A JP2003401407 A JP 2003401407A JP 2005160344 A JP2005160344 A JP 2005160344A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fish reef
outer frame
covering material
artificial
shade
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003401407A
Other languages
English (en)
Inventor
Ken Sakurai
謙 櫻井
Hiroshi Hara
宏 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Metal Products Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Metal Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Metal Products Co Ltd filed Critical Nippon Steel Metal Products Co Ltd
Priority to JP2003401407A priority Critical patent/JP2005160344A/ja
Publication of JP2005160344A publication Critical patent/JP2005160344A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Artificial Fish Reefs (AREA)

Abstract

【課題】 網掛かりによる漁網の破損を防止することは勿論、釣り針が縦材などの魚礁構成部材に引っ掛かる虞が少なく、構造的に安定し、魚群の蝟集効果に優れた人工魚礁を提供する。
【解決手段】 魚礁本体1と、前記魚礁本体1を上方から底面部に近いレベルまで覆う笠状の外郭フレーム2と、前記笠状の外郭フレーム2の少なくとも上方部分を覆うように設けられた被覆材3とで構成されている。
【選択図】
【図1】

Description

この発明は、海底に沈設して人工的に魚群の蝟集効果を図る人工魚礁の技術分野に属する。
近年の漁場整備開発事業においては、「採る漁業」から「つくり育てる漁業」の推進が図られ、様々な構造の人工魚礁が提案され、沖合いに沈設されて実施されている。これらの人工魚礁は、漁網により魚介類を捕獲する漁場としても使用されている。
人工魚礁は、様々な種類の魚介類が集まるようにするために、多数の鋼材やブロックを接合して構築されているので、漁網が人工魚礁の構成部材に引っ掛かるという問題があったので、こうした問題を解決するためにいくつかの提案がなされている。
特許文献1に開示された人工魚礁は、その外郭を、図1と図3に示したように、アーチ状に屈曲して配置した縦材の内側にリング材を複数段設けることにより、鳥籠のような形状とし、漁網が鳥籠状部材をすべるようにしている。
特許文献2に開示された人工魚礁は、その外郭を、図1と図8に示したように、放射状に傾斜して配置した縦材に、横材や平板材などを接合することにより、富士山のような形状が提案されている。
特許文献3に開示された人工魚礁は、その外郭を、図1に示したように、アーチ状に屈曲して配置した縦材に、ブレース材と傾斜した平板材などを接合することにより、鳥籠のような形状が提案されている。
前記特許文献1〜3に開示された人工魚礁は、海底に沿って移動する(底曳)漁網が当該人工魚礁に突き当たった場合は、その漁網が前記人工魚礁の外郭の形状に沿って滑動するので、人工魚礁に引っ掛かって破損する虞がなく、それに伴い魚の捕獲に支障をきたす虞はない。
実開平2−87453号公報 実公平2−28697号公報 実開昭59−147467号公報
一般に、人工魚礁は、海底に沈設して人工的に魚群の蝟集効果を図り、新たな漁場のポイントを形成することを主な目的としている。そのため、理想的な人工魚礁を実現するための条件として、(1)潮の流れにより所定の場所から移動したり転倒して転がったりしないように安定性に優れ、さらに耐用年数の期間内に破損することがなく、継続して当初の効果が期待できること、(2)魚群の蝟集効果を発揮する要因となる、陰影効果、逃避場効果、餌料効果(プランクトンの発生促進効果)、渦流・湧昇流効果などが期待できること、(3)漁網が引っ掛からない構造とすること、の3点が挙げられるが、近年、これに加え、所謂1本釣りなどの場合に降ろされる釣り針が引っ掛かる虞の少ない構造とすることが求められはじめている。
しかしながら、上記特許文献1と2に開示された人工魚礁は、漁網の引っ掛かりを防ぐ点では、その効果を備えているものの、釣り針の引っ掛かりを防ぐという点では、効果がないか、あまり効果を期待できない。
前記特許文献3に開示された人工魚礁は、釣り針の引っ掛かりを防ぐ目的を記載しているが、複数段とした平板状の外側に縦方向に伸びる桁材が多数取り付けられているので、やはり、その効果があまり期待できないものである。
本発明の目的は、網掛かりによる漁網の破損を防止することは勿論、釣り針が縦材などの魚礁構成部材に引っ掛かる虞が少なく、構造的に安定し、魚群の蝟集効果に優れた人工魚礁を提供することである。
上記従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る被覆材付き人工魚礁は、魚礁本体1と、前記魚礁本体1を上方から底面部に近いレベルまで覆う笠状の外郭フレーム2と、前記笠状の外郭フレーム2の少なくとも上方部分を覆うように設けられた被覆材3とで構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した被覆材付き人工魚礁において、魚礁本体1は、ベース部4と、同ベース部4のほぼ中央部位に立ち上がる櫓部5とから成り、前記ベース部4と櫓部5はそれぞれ、柱材10、15と梁材11、16とを立体枠形状に剛結して構成されていることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した被覆材付き人工魚礁において、笠状の外郭フレーム2は、上下に配置されたリング材21の間に複数の縦材20が経線方向に設けられ、中間部にも複数のリング材21が設けられた構成であることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した被覆材付き人工魚礁において、魚礁本体1の下端部には、水平方向に突き出る梁材8が設けられ、当該梁材8と笠状の外郭フレーム2の下端部とが接合されていることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、請求項1〜4のいずれか一に記載した被覆材付き人工魚礁において、魚礁本体1の上端部と、笠状の外郭フレーム2の上端部とが接合されていることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項1〜5のいずれか一に記載した被覆材付き人工魚礁において、魚礁本体1と笠状の外郭フレーム2とはブレース材29で連結されていることを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、請求項1〜6のいずれか一に記載した被覆材付き人工魚礁において、魚礁本体1の下部には、石材6、間伐材7、コンクリートブロックなどの錘材が設けられていることを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、請求項1〜7のいずれか一に記載した被覆材付き人工魚礁において、被覆材3は、薄鋼板製であり、笠状の外郭フレーム2に溶接などの接合手段で取り付けられていることを特徴とする。
請求項9に記載した発明は、請求項1〜8のいずれか一に記載した被覆材付き人工魚礁において、被覆材3は、笠状の外郭フレーム2の上端部から、1/3〜2/3程度の高さまで覆うように設けられていることを特徴とする。
請求項10に記載した発明は、請求項3に記載した被覆材付き人工魚礁において、被覆材3は、笠状の外郭フレーム2の頂部に設けたリング材21から中間部に設けたリング材21までの間を覆うように設けられ、同笠状の外郭フレーム2の上端部分と下方部分とは開放されていることを特徴とする。
本発明に係る被覆材付き人工魚礁によれば、下記する効果を奏する。
1)笠状の外郭フレーム2の少なくとも上方部分を被覆材3で被覆しているので、平面方向から見ると、魚礁本体1は勿論、縦材20やリング材21などの魚礁構成部材の大部分を覆い隠した状態で実施している。よって、釣り針が縦材20やリング材21に引っ掛かる虞が少なく、魚の捕獲に支障をきたす虞も少ない。また、人工魚礁を被覆材3で覆うことにより、魚群の蝟集効果を発揮する要因の一つである陰影効果を向上させることができる。
2)魚礁本体1の全体を、柱材10、15や梁材11、16を剛結して成る立体枠形状で実施しているので、魚群の蝟集効果を発揮する要因となる、逃避場効果、餌料効果(プランクトンの発生促進効果)、渦流・湧昇流効果などが期待できる。また、魚礁本体1のベース部4に石材6や間伐材7などの錘材を設けることにより、前記各効果を飛躍的に向上させることもできる。
3)魚礁本体1を柱材10、15や梁材11、16を剛結してなる立体枠形状で実施し、その外郭を複数の傾斜した縦材20とリング材21とを剛結して成る笠状の外郭フレーム2で実施し、当該外郭フレーム2の少なくとも上方部分を覆うように被覆材3を設けて実施しているので、安定性に優れ、構造的にも強いので、30年と水産庁が推奨している人工魚礁の耐用年数を十分に全うすることができる。
4)人工魚礁の外郭を、複数の傾斜した縦材20とリング材21とを剛結して成る笠状の外郭フレーム2で形成しているので、海底に沿って移動する(底曳)漁網が当該人工魚礁に突き当たった場合は、その漁網が前記人工魚礁の外郭に沿って滑動するので、人工魚礁に引っ掛かって破損する虞がなく、それに伴い魚の捕獲に支障をきたす虞もない。
以上のように、本発明に係る被覆材付き人工魚礁によれば、網掛かりによる漁網の破損を防止することは勿論、釣り針が縦材20やリング材21などの魚礁構成部材に引っ掛かる虞が少なく、構造的に安定し、魚群の蝟集効果に優れている。
請求項1〜10に記載した被覆材付き人工魚礁は、網掛かりによる漁網の破損を防止することは勿論、釣り針が柱材や梁材などの魚礁構成部材に引っ掛かる虞が少なく、構造的に安定し、魚群の蝟集効果に優れた人工魚礁を実現するために、以下のように実施される。
図1は、本発明に係る被覆材付き人工魚礁の構成概要を示している。
この被覆材付き人工魚礁は、魚礁本体1と、前記魚礁本体1を上方から底面部に近いレベルまで覆う笠状の外郭フレーム2と、前記笠状の外郭フレーム2の少なくとも上方部分を覆うように設けられた被覆材3とで構成されている(請求項1記載の発明)。
前記魚礁本体1は、図2と図3に示したように、ベース部4と、同ベース部4のほぼ中央部位に立ち上がる櫓部5とから成り、前記ベース部4と櫓部5はそれぞれ、柱材10、15と梁材11、16とを立体枠形状に剛結して構成されている(請求項2記載の発明)。
前記ベース部4は、柱材10と梁材11とを、ともに中空の角形鋼管を使用して立体状枠体に剛結して実施されており、平面方向から見ると、一辺が5m程度の正方形状に形成されている。このベース部4は、平面方向から見ると、縦横に張設した梁材11で仕切られた正方形状の立体収納部4aを縦横に3体ずつ計9体有している。また、前記ベース部4を構成する上下に平行に配設された梁材11、11の間には、所要の間隔で、丸棒状の鋼製連結杆12が鉛直方向に複数本配設されている。なお、前記ベース部4の大きさ及び形状は図示例に限定されない。
また、本実施例に係る前記ベース部4の立体収納部4aには、錘材として、石材6や間伐材7や貝殻などが収容されている。その他、錘材としてコンクリートブロックなどを収容して実施することもできる(請求項7記載の発明)。前記石材6などの錘材は、人工魚礁の安定性を向上させる役割を果たすほか、魚群の蝟集効果を発揮する要因となる、陰影効果、逃避場効果、餌料効果(プランクトンの発生促進効果)、渦流・湧昇流効果などを向上させることにも役立つ。
前記ベース部4の中央に配設した4本の柱材10、すなわち前記9体の立体収納部4aのうち中央の立体収納部4aの外郭を構成する4本の柱材10の高さ(1.8m程度)は、図5に示したように、前記櫓部5の下端部と接合するべく、前記ベース部4の外周部に沿って配設した12本の柱材10の高さ(1.3m程度)より所要の高さだけ突き出る程度の長さで実施されており、当該柱材10の上端部には、図6に示したように、方形状のベースプレート13が溶接などの接合手段で一体的に設けられている。
一方、前記櫓部5は、鋼製の柱材15と鋼製の梁材16とを直方体状枠体に剛結して実施されている。前記柱材15は、前記ベース部4で使用した柱材10と、断面が同形同大の中空の角形鋼管が使用され、平面方向から見て、前記ベース部4の中央の立体収納部4aの外郭を構成する4本の柱材10とほぼ一致する配置で実施されている。前記梁材16は、図5に示したように、鉛直方向に3段設けられ、上下段の梁材16は鋼製のアングル材で実施され、中段の梁材16は、長方形状の平板プレートで実施されている。
また、前記櫓部5を構成する4本の柱材15の下端部にはそれぞれ、図6に示したように、前記ベース部4に設けたベースブレート13とほぼ同形同大のベースプレート17が溶接などの接合手段で一体的に設けられている。
かくして、前記魚礁本体1は、前記ベース部4の中央の立体収納部4aの外郭を構成する4本の柱材10と、前記櫓部5を構成する4本の柱材15とをそれぞれ溶接やボルト止めなどの接合手段で突き合わせ接合して構築されている。
なお、前記魚礁本体1の形状及び構築手段はこれに限定されない。前記柱材10、15や梁材11、16を構造的に安定した形態で剛結して実施することを条件に、自由な形態で実施できる。もちろん、前記ベース部4に立体収納部4a(錘材)を設けないで実施することもできる。また、前記ベース部4と櫓部5とに区別することなく当初から一体化した立体状枠体で実施することもできる。前記柱材10、15と梁材11、16の材質は鋼製が好ましいがこれに限定されることはない。ちなみに、本実施例に係る魚礁本体1の所要高さは、5m程度で実施されている。
さらに、前記魚礁本体1には、後述する笠状の外郭フレーム2の下端部と剛結するべく、同魚礁本体1の下端部、すなわち前記ベース部4の外周の下端部に配設された梁材11に沿って井桁状に突き出る梁材8が溶接等の接合手段で一体的に設けられている。ちなみに、前記梁材8の長さは、前記笠状の外郭フレーム2の下端部に届く程度の長さ(図示例では2.5m程度)で実施される。
前記笠状の外郭フレーム2は、図4、図7及び図8に示したように、上下に配置されたリング材21、21の間に複数の縦材20が経線方向に設けられ、中間部にも複数のリング材21が設けられた構成である(請求項3記載の発明)。
図示例の前記縦材20は、細長の鋼材を24本使用しており、前記魚礁本体1から1.2m程度の間隔を空けて、同魚礁本体1を取り囲む円周方向に沿ってほぼ等間隔(頂部中央23を中心として15度毎の間隔)に設置されている。また、前記各縦材20は、所望の一致した角度(図示例では65度程度)で傾斜して放射状に立ち上がり、その上方部位で水平方向に屈曲したほぼヘの字形状で実施されている。なお、前記各縦材20は、1本の縦材20で実施してもよいし、複数の短尺の縦材を一連に突き合わせ接合して実施してもよい。
図示例の前記リング材21は、最上段と最下段に配設されたリング材21には、構造設計上、比較的太厚の鋼材が使用され、中間部に配設されたリング材21には、丸棒状の細長の鋼材が使用されており、それぞれ、前記縦材20との当接部位を溶接などの接合手段で固定されている。
本実施例に係るリング材21は、所要の間隔をあけて計7段設置され、当該リング材21の径は、前記傾斜した縦材20の下方から上方に向かって漸次小さくして実施している。ちなみに、最下段のリング材21の径は11m程度、最上段のリング材21の径は、2.5m程度で実施されている。
ただし、前記縦材20の上端部に設置する最上段のリング材21は、前記魚礁本体1の櫓部5を構成する4本の柱材15が当該リング21の内側にほぼぴったり納まる程度の径で実施することが好ましい。なお、前記縦材20の中間部に設けるリング材21は、当該縦材20の外側に沿って接合して実施しているが、内側に沿って接合して実施してもよい。
かくして、前記笠状の外郭フレーム2は、前記縦材20とリング材21とを当接部位で剛結して、円錐台形状に構築される。当該笠状の外郭フレーム2の構築方法については、例えば、種々の径を有する複数のリング材21を用意し、これに複数の縦材20を傾斜して剛結する方法や、図8について、円周方向に沿って複数に等しく分断したリング材21と縦材20とを予め一体的に接合して成るユニット(図9参照)を複数用意し、現場で、円周方向に配置して隣り合うリング材21同士を溶接接合して一体化する方法などが挙げられる。
なお、前記笠状の外郭フレーム2の形状は円錐台形状に限定されず、鳥籠状に形成して実施することもできる。また、前記縦材20とリング材21の使用本数も図示例に限定されず、当該縦材20とリング材21とで形成する個々のネット(網目)が、魚が通過するのに好適なスペースを確保できることを条件に、フレキシブルに設計変更可能である。前記縦材20とリング材21の材質は鋼製が好ましいがこれに限定されることはない。ちなみに、本実施例に係る笠状の外郭フレーム2の所要高さは、5m乃至3m程度で実施されている。
図10は、上記説明した魚礁本体1と笠状の外郭フレーム2とを一体的に接合した状態を示している。前記魚礁本体1の下端部と笠状の外郭フレーム2の下端部とは、前記魚礁本体1を構成するベース部4に井桁状に設けられた複数(図示例では8本)の前記梁材8と、前記笠状の外郭フレーム2を構成する最下段のリング材21との当接部位をそれぞれ溶接などの接合手段で接合して一体化している(請求項4記載の発明)。
また、前記魚礁本体1の上端部と笠状の外郭フレーム2の上端部とは、前記魚礁本体1の櫓部5を構成する4本の柱材15の上端部と、前記笠状の外郭フレーム2を構成する最上段のリング材21とをそれぞれ溶接などの接合手段で接合して一体化している(請求項5記載の発明)。図11は、当該接合手段の一例を示しており、前記リング材21と前記柱材15の面板15aに平板プレート25を跨るように配置して当該当接部位を溶接接合している。また、前記リング材21における柱材15の近傍位置に設けた突設部26と前記柱材15の側面部に、ほぼヘの字形状に屈曲したプレート27を当てがい、当該柱材15の側面部と前記プレート27の当接部位を溶接接合すると共に、当該突設部26と前記プレート27の側端部をボルト28で締結し当該ボルト28を全周溶接している。
更に、前記魚礁本体1の中間部と笠状の外郭フレーム2の中間部とは、図2と図10に示したように、前記魚礁本体1の櫓部5を構成する上下段の梁材16、16のほぼ中央部に設けた突設部16aと、前記笠状の外郭フレーム2を構成する任意の縦材20に設けた突設部20aとをブレース材29で連結している(請求項6記載の発明)。
以上のように、本実施例に係る魚礁本体1と笠状の外郭フレーム2は、その上下の端部と中間部とを剛結して実施している(請求項4〜6記載の発明)。これは、人工魚礁全体を構造的に安定させることを目的とするほかに、魚礁本体1と笠状の外郭フレーム2とを一体化することにより、クレーンなどの重機で、当該魚礁本体1と笠状の外郭フレーム枠2とを同時に吊り上げることができ、且つ安定した状態で海底に沈設できることを目的としている。よって、前記魚礁本体1と笠状の外郭フレーム2とを一体化することは必須ではなく、それぞれを分離独立した状態で屋根付き人工魚礁として実施することもできる。
前記被覆材3は、薄鋼板製であり、前記笠状の外郭フレーム2の少なくとも上方部分を覆うように溶接などの接合手段で取り付けられている(請求項8記載の発明)。前記被覆材3の形状は、前記笠状の外郭フレーム2の形状に応じてフレキシブルに変更可能であることは勿論である。また、前記被覆材3を笠状のフレーム枠2に取り付ける部位は、平面方向から見て、前記笠状の外郭フレーム2の縦材20やリング材21の大部分を覆い隠す程度、すなわち、笠状の外郭フレーム2の上端部から、1/3〜2/3程度の高さまで覆うように設けることが好ましい(請求項9記載の発明)。
具体的に、本実施例に係る被覆材3は、笠状の外郭フレーム2が、最上段のリング材21で頂部中央23を開放した形状で実施しているため、当該笠状の外郭フレーム2の頂部に設けたリング材21から中間部に設けたリング材21までの間を覆うように設けられており、図1に示したように、前記笠状の外郭フレーム2の上端部(頂部中央23)と下方部分とが開放された状態で実施されている(請求項10記載の発明)。
なお、前記被覆材3を笠状の外郭フレーム2に取り付ける方法については、高所作業を余儀なくされるので、既に、前記笠状の外郭フレーム2を構築する場合の一例として説明したように、円周方向に沿って複数に等しく分断したリング材21と縦材20とを一体的に接合して成るユニット(図9参照)に、同様に複数の等しく分断した被覆材3のパーツを予め接合しておき、現場で、円周方向に配置して隣り合うリング材21同士及び被覆材3のパーツ同士を溶接接合して一体化する方法などが挙げられる。
したがって、上記構成の被覆材付き人工魚礁によれば、笠状の外郭フレーム2の少なくとも上方部分を被覆材3で被覆しているので、平面方向から見ると、魚礁本体1は勿論、縦材20やリング材21などの魚礁構成部材の大部分を覆い隠した状態で実施することができる。よって、釣り針が縦材20やリング材21に引っ掛かる虞が少なく、魚の捕獲に支障をきたす虞も少ない。また、前記被覆材3により、魚群の蝟集効果を発揮する要因の一つである陰影効果を向上させることができる。
魚礁本体1の全体を、柱材10、15や梁材11、16を剛結して成る立体枠形状で実施しているので、魚群の蝟集効果を発揮する要因となる、逃避場効果、餌料効果(プランクトンの発生促進効果)、渦流・湧昇流効果などが期待できる。また、魚礁本体1のベース部4の立体収納部4aに石材6や間伐材7などの錘材を設けることにより、前記各効果を飛躍的に向上させることもできる。
また、魚礁本体1を柱材10、15や梁材11、16を剛結して成る立体枠形状で実施し、その外郭を複数の傾斜した縦材20とリング材21とを剛結して成る笠状の外郭フレーム2で実施し、当該笠状の外郭フレーム2の少なくとも上方部分に被覆材3を溶接などの接合手段で取り付けて実施しているので、構造的にも強く、安定性に優れており、水産庁が推奨する30年の人工魚礁の耐用年数を十分に全うできる。
さらに、人工魚礁の外郭を、複数の傾斜した縦材20とリング材21、被覆材3とを剛結してなる円錐台形状の外郭フレーム2で形成しているので、海底に沿って移動する(底曳)漁網が当該人工魚礁に突き当たった場合は、その漁網が前記人工魚礁の外郭に沿って滑動するので、人工魚礁に引っ掛かって破損する虞がなく、それに伴い魚の捕獲に支障をきたす虞もない。
以上のように、本発明に係る被覆材付き人工魚礁によれば、網掛かりによる漁網の破損を防止することは勿論、釣り針が縦材20やリング材21などの魚礁構成部材に引っ掛かる虞が少なく、構造的に安定し、魚群の蝟集効果に優れている。
被覆材付き人工魚礁の実施例を示した鳥瞰図である。 被覆材付き人工魚礁を構成する魚礁本体と笠状の外郭フレームとを一体化した状態を示した立断面図である。 被覆材付き人工魚礁を構成する魚礁本体を示した鳥瞰図である。 被覆材付き人工魚礁を構成する笠状の外郭フレームを示した鳥瞰図である。 被覆材付き人工魚礁を構成する魚礁本体を示した正面図である。 図5のX部を示した拡大図である。 被覆材付き人工魚礁を構成する笠状の外郭フレームを示した正面図である。 被覆材付き人工魚礁を構成する笠状の外郭フレームを示した平面図である。 図8について、円周方向に沿って複数に等しく分断したリング材と縦材とを予め一体的に接合して成るユニットの斜視図を示している。 被覆材付き人工魚礁を構成する魚礁本体と笠状の外郭フレームを一体化した状態を示した鳥瞰図である。 被覆材付き人工魚礁を構成する魚礁本体の上端部と笠状の外郭フレームの上端部との接合手段の一例を示した平面図である。
符号の説明
1 魚礁本体
2 笠状の外郭フレーム
3 被覆材
4 ベース部
4a 立体収納部
5 櫓部
6 石材
7 間伐材
8 梁材
10 柱材
11 梁材
12 鋼製連結杆
13 ベースプレート
15 柱材
15a 面板
16 梁材
16a 突設部
17 ベースプレート
20 縦材
20a 突設部
21 リング材
23 頂部中央(開放部)
25 平板プレート
26 突設部
27 プレート
28 ボルト
29 ブレース材
X ベース部と櫓部との仕口部

Claims (10)

  1. 魚礁本体と、前記魚礁本体を上方から底面部に近いレベルまで覆う笠状の外郭フレームと、前記笠状の外郭フレームの少なくとも上方部分を覆うように設けられた被覆材とで構成されていることを特徴とする、被覆材付き人工魚礁。
  2. 魚礁本体は、ベース部と、同ベース部のほぼ中央部位に立ち上がる櫓部とから成り、前記ベース部と櫓部はそれぞれ、柱材と梁材とを立体枠形状に剛結して構成されていることを特徴とする、請求項1に記載した被覆材付き人工魚礁。
  3. 笠状の外郭フレームは、上下に配置されたリング材の間に複数の縦材が経線方向に設けられ、中間部にも複数のリング材が設けられた構成であることを特徴とする、請求項1又は2に記載した被覆材付き人工魚礁。
  4. 魚礁本体の下端部には、水平方向に突き出る梁材が設けられ、当該梁材と笠状の外郭フレームの下端部とが接合されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した被覆材付き人工魚礁。
  5. 魚礁本体の上端部と、笠状の外郭フレームの上端部とが接合されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した被覆材付き人工魚礁。
  6. 魚礁本体と笠状の外郭フレームとはブレース材で連結されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載した被覆材付き人工魚礁。
  7. 魚礁本体の下部には、石材、間伐材、コンクリートブロックなどの錘材が設けられていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載した被覆材付き人工魚礁。
  8. 被覆材は、薄鋼板製であり、笠状の外郭フレームに溶接などの接合手段で取り付けられていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一に記載した被覆材付き人工魚礁。
  9. 被覆材は、笠状の外郭フレームの上端部から、1/3〜2/3程度の高さまで覆うように設けられていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一に記載した被覆材付き人工魚礁。
  10. 被覆材は、笠状の外郭フレームの頂部に設けたリング材から中間部に設けたリング材までの間を覆うように設けられ、同笠状の外郭フレームの上端部分と下方部分とは開放されていることを特徴とする、請求項3に記載した被覆材付き人工魚礁。
JP2003401407A 2003-12-01 2003-12-01 被覆材付き人工魚礁 Withdrawn JP2005160344A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003401407A JP2005160344A (ja) 2003-12-01 2003-12-01 被覆材付き人工魚礁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003401407A JP2005160344A (ja) 2003-12-01 2003-12-01 被覆材付き人工魚礁

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005160344A true JP2005160344A (ja) 2005-06-23

Family

ID=34725351

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003401407A Withdrawn JP2005160344A (ja) 2003-12-01 2003-12-01 被覆材付き人工魚礁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005160344A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200447119Y1 (ko) * 2009-07-03 2009-12-28 박관순 인공어초
AU2011200222B1 (en) * 2011-01-20 2012-06-28 Haejoo Pty Ltd Artificial Reef
CN103563809A (zh) * 2013-11-22 2014-02-12 中国水产科学研究院黄海水产研究所 复合型潜浮鱼礁
CN110050741A (zh) * 2019-06-03 2019-07-26 中国水产科学研究院黑龙江水产研究所 一种冷水性鱼类增殖放流苗种庇护装置
JP7086682B2 (ja) 2018-04-06 2022-06-20 岡部株式会社 鋼製人工魚礁

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200447119Y1 (ko) * 2009-07-03 2009-12-28 박관순 인공어초
AU2011200222B1 (en) * 2011-01-20 2012-06-28 Haejoo Pty Ltd Artificial Reef
CN103563809A (zh) * 2013-11-22 2014-02-12 中国水产科学研究院黄海水产研究所 复合型潜浮鱼礁
JP7086682B2 (ja) 2018-04-06 2022-06-20 岡部株式会社 鋼製人工魚礁
CN110050741A (zh) * 2019-06-03 2019-07-26 中国水产科学研究院黑龙江水产研究所 一种冷水性鱼类增殖放流苗种庇护装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6386146B1 (en) Aquaculture method and apparatus
KR101723269B1 (ko) 방사상의 어초판과 연결다리를 가지는 인공어초
KR100831748B1 (ko) 나팔관 고기굴층이 구비된 연약지반용 강제어초
JP4183862B2 (ja) 人工魚礁
KR20130006396U (ko) 해양생태 복원용 다기능 복합 인공어초
KR100543688B1 (ko) 다기능성 고층어초
JP4851762B2 (ja) 栽培養殖漁業用魚礁
JP2005160344A (ja) 被覆材付き人工魚礁
KR20170011000A (ko) 다각형 인공어초
CN110521657B (zh) 一种集鱼型增养殖鱼礁及其使用方法
KR20170047749A (ko) 가두리 양식용 부자 연결 구조체
JP2007104933A (ja) 藻魚礁用の食害防除網構造
GB1566642A (en) Artificial reef or fish shelter
KR20160131874A (ko) 삿갓형 어초
CA2425964C (en) Cage for trapping crustaceans
JP5337851B2 (ja) 木柱製漁礁
KR101871829B1 (ko) 사각 돔형 강제어초
KR101841956B1 (ko) 터널형 강제어초
KR200422708Y1 (ko) 인공 어초
KR200322508Y1 (ko) 인공 어초
CN219920018U (zh) 一种带有高层鱼礁的渔业观察平台
KR200477377Y1 (ko) 바다숲 조성용 상자형 해중림초
KR101767465B1 (ko) 부력식 인공어초
JP4143580B2 (ja) 藻場構造体
JP7086682B2 (ja) 鋼製人工魚礁

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061016

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20080312