JP2005160309A - Gdcトンネル栽培法 - Google Patents

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直樹 渡辺
Hisamitsu Sueki
久光 末木
Eiichi Okawa
栄一 大川
Takahiro Imai
孝啓 今井
Kenichi Hagiwara
健一 萩原
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Abstract

【課題】糖度の高いぶどう果を収穫できかつ着房が促進されるとともに栽培管理が容易となる栽培方法を提供する。
【解決手段】所定の間隔をおいて植えた栽培列中の各ぶどう樹の主枝3を略一定の高さで地面と平行の方向にのびるように生長させ、該主枝からその長手方向に沿って生じる側枝4の各々の長さを、該側枝に生じた結果母枝の芽の数が2個または1個になるよう毎年剪定して短く保ち、結果母枝から生じた新梢6(結果枝)を下向きに垂らした状態で果実を実らせるぶどうの栽培方法において、地面と平行にのびた主枝の上方を透明材料の屋根でトンネル状に覆うことを特徴とするぶどうの栽培方法、および該方法の使用に適するぶどう栽培用棚。
【選択図】図2

Description

本発明は、高品質なぶどう果の確保と栽培管理が容易なぶどうの平棚及び垣根の栽培方法及びその栽培用棚に関するものである。
ぶどうの栽培方法としては、平棚栽培方法と垣根栽培方法が広く知られている。
平棚栽培方法は、主に、圃場一面に所定の間隔をおいてぶどうを植え、ぶどうの結果母枝を主幹に対し放射状に広がるように、また平棚に対し水平方向に伸ばし固定し、さらにこの結果母枝から発生する新梢を平棚に沿って伸ばし、ぶどう果房を発生させる方法である。また、垣根栽培方法は、主に、圃場にぶどうを所定の列間隔及び所定の間隔で列状に植え、各ぶどうの基部に結果母枝を長梢枝、及びその予備枝となる短梢枝として残し、長梢枝は各栽培列に沿って平行に水平方向に伸ばし、各結果母枝から伸びる新梢は垂直方向に伸ばす。これらの結果母枝及び新梢は、垣根の支柱及び線状材に固定し、形成される鉛直面の平垣根に沿ってぶどう果房を発生させる方法である。
また、近年GDC (Geneva Double Curtain) と呼ばれる栽培方法も行われるようになっ
てきた。GDC 栽培方法は、各結果母枝から伸びる新梢を下向きに誘導してぶどう果房を発生させる方法である。より詳しくは、所定の間隔をおいて植えた栽培列中の各々のぶどうの主枝を略一定の高さで地面と平行にのびるように生長させ、主枝から生じる側枝および側枝から生じる結果母枝を下向きに垂らした状態で栽培する。典型的には、主枝を最初は栽培列と直角の二方向に地面と平行にのばし次にこれを栽培列と平行の方向に導き、該主枝上の側枝に芽生える結果母枝の数は2個以下になるよう毎年側枝を剪定して、側枝を比較的短く保ち、前年に芽生えた結果母枝から生じた新梢(結果枝)を下向きに垂らした状態で果実を実らせるぶどうの栽培方法である。
特開平1−95710 Richard Smart and Mike Robinson著; SUNLIGHT INTO WINE, 1991年
平棚栽培方法においては、水平な平棚に沿って新梢を伸ばしぶどう果房を発生させるため、太陽光が平棚に遮断され直接ぶどう果房に当たりにくく、糖度の高い高品質なぶどう果を収穫することが困難となり、樹勢の旺盛な品種においては新梢にぶどう果房が発生しなかったり、発生しても小房のものであったり、新梢が伸びすぎ管理に多くの時間がかかるなどの問題がある。また、降雨による病気の発生、圃場への雨水の流入による、果実糖度の低下および着色の抑制などの問題がある。
また、垣根栽培方法においては、結果母枝及び新梢を垣根に形成しているため、平棚栽培方法に比較すると太陽光が当たりやすく、糖度の高いぶどうを得ることができるが、平棚栽培と同様に樹勢の旺盛な品種においては新梢にぶどう果房が発生しなかったり、発生しても小房のものであったり、新梢が伸びすぎ管理に多くの時間がかかるなどの問題がある。また、圃場内への雨水の流入による、果実糖度の低下及び着色の抑制、降雨による病気の発生、さらにイノシシなどによる食害の発生などの問題がある。
GDC栽培方法においては、枝を下向きに誘導することによって、枝の上部に位置するブドウ樹部分、つまり主枝、側枝(短梢)に局在する病気が、雨水を伝って新梢(結果枝)および房に感染するという問題がある。
そこで、上記のような、平棚栽培方法、垣根栽培方法及びGDC栽培方法における問題点を排除した栽培方法、すなわち、高品質なぶどう果を収穫するとともに、病気の発生を抑制することが可能で、管理しやすい栽培方法が求められていた。
すなわち、本発明の目的は、ぶどう果房へ太陽光が充分に当たるようにし、また降雨による病気の発生を抑え、獣による食害などを防ぐことにより糖度の高い高品質なぶどう果を収穫することができ、なおかつ樹勢を抑えることにより新梢への着房が促進されるとともに、新梢の伸長も抑制され栽培管理が容易となる栽培方法を提供することである。
本発明はさらに、本発明の栽培方法の実施に適したトンネル型栽培用棚を提供することも目的としている。
本発明は、所定の間隔(典型的には約1〜数m)をおいて列状に植えた棚栽培の各ぶどう樹の主枝を、棚の天井にそって地面と平行に生長させ、主枝から出る側枝に芽生える結果母枝から発生する各新梢を下に垂らすことにより、樹勢を抑え、ぶどう果房に充分な太陽光を当て、さらに、主枝の上方に雨除け等の役を果たすビニール等の透明材料の屋根をトンネル状に掛け、糖度の高い高品質なぶどう果を収穫することを特徴とするぶどうの栽培方法を提供する。
透明なトンネル状の屋根は、ぶどうの品種、樹齢、畑の条件等によって適宜選択してよいが、例えば、深さ30〜100cm、好ましくは40〜60cmであり、底部の幅が50〜150cm、好ましくは80〜100cmであり、天井と主枝の間隔は30〜120cm、好ましくは50〜70cmである。
上記透明なトンネル状の屋根は、側枝に局在する病気が、雨水を伝わって新梢および房に感染する問題を解消する。その目的のため、この屋根は少なくとも結実から収穫終了までの期間は設置しておくことが好ましい。また、台風等による棚の崩壊等を防ぐ目的で、着脱を容易にしておくことが好ましい。
屋根を形成する透明材料は、透明な膜、シートまたは板状物であれば任意の材料が使用できる。強度、軽さの点で、透明合成樹脂シート、例えばビニール材が好ましい。
本発明の栽培方法において、主枝から生じる側枝の長さに特別の制限はないが、各側枝から生じた結果母枝の芽の数が多すぎないよう、例えば2個または1個、最も好ましくは2個になるよう、毎年剪定して短く保つ、いわゆる短梢式栽培法が好ましい。これにより、剪定が容易になる。
主枝をのばす方向は、最初はぶどうの栽培列と直角に地面と平行にのばし(好ましくは2〜4m)、しかる後、栽培列と平行の向きに地面と平行に導く。結果母枝が芽生えるのは、主枝が栽培列と平行にのびる部分であり、上記透明材料のトンネル状屋根も、この部分の上方に設ける。なお、栽培列上で隣接する二つのぶどう樹の主枝は、栽培列を略等間隔ではさむ二つの平行線を形成させるとよく、本発明のこの態様は、GDC栽培方法を基本として、上記透明なトンネル状の屋根を用いたものであり、糖度が高く、病気が少ない果実を生産する点で好ましく、本態様の内でも、殊に短梢式栽培方式は、樹形が安定する点で好ましい。
本発明の栽培方法は、欧州系品種のぶどう、醸造用品種、例えばカベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン、メルロー、ピノノワール、プチベルド、タナー、シャルドネ、ソーヴィニヨンブラン、セミヨン、リースリング、アリゴテ、ミュラートゥルガウ、ケルナー、ヴィオニエ、シラー、グルナッシュ、バルベラ、またはネビオロである場合に、特に栽培の効率を高めることができる。これらの品種は、従来、平棚栽培方法または垣根栽培方法で栽培されているが、前記のとおり種々の問題があり、日本国内において醸造に最適なぶどうを安定して栽培することが困難であった。
本発明は、本発明の栽培方法に使用できる、ぶどう栽培用棚も提供する。
第1図を参照すると、本発明のぶどう栽培用棚(1)は、イ)所定の間隔をおいて植えたぶどうの栽培列から所定の距離に該栽培列と平行に立設した複数の支柱(12,12)、ロ)各支柱と一緒になってT字ないし十字を描くように該支柱の頭部(14)付近から栽培列と直角の方向に突き出したフレーム(13,13)、ハ)上記複数の支柱それぞれの頭部近傍間でのびる線状部材(15)、およびニ)上記フレーム上に載置されていて前記線状部材を覆う透明なトンネル状屋根(16)、を一つの棚単位としてなるぶどうの栽培用棚である。
本発明のぶどうの栽培用棚を構成する線状部材は、例えば、直線状、らせん状、波状等として、ぶどうの主枝の誘導、支持、および主枝からの側枝の生長を良好に保つことが好ましい。線状部材の材料に特別の制限はなく、例えば通常の針金を好適に用いることができる。
本発明のぶどうの栽培用棚を構成する透明なトンネル状屋根は、トンネルの深さが30〜100cm、トンネル底部の幅が50〜150cmであり、トンネルの天井と線状部材の間隔が30〜120cmである。
線状部材を覆う透明なトンネル状屋根(16)は、一体型の透明プラスチックとして製造してもよいが、屋根の取り外しおよび不要時の保存を容易にするため、例えば、複数の円弧状枠(19)、複数の円弧の各端部それぞれを結ぶ線状枠(20)、および所望により円弧の端部以外の適当箇所で各円弧間を結ぶ副線状枠からなるトンネル状枠に支持された、透明シート材料、例えばビニールシートから製造することができる。トンネル状屋根は支柱とは別体として製造され、支柱に設けた屋根固定手段により支柱にとりつけるようにすれば、屋根の着脱が一層容易である。屋根固定手段は、任意の固定手段であり、例えば、フレーム上の所定箇所に切った溝枠(17)であってよい。
本発明の栽培用棚の支柱、フレームなどは、木、金属、コンクリート等の材料から適宜製造してよい。
本発明のぶどうの栽培用棚は、ぶどうの栽培列と略同じ長さになるまで、複数の棚単位からなる列を成すように栽培列と平行に設置して使用される。このとき、ぶどうの栽培列をはさむ両方の側に、複数の棚単位からなる列を存在させて使用することが、好ましい使用態様である。その際、ぶどうの栽培列の少なくとも一方の側に、複数の棚単位からなる列を複数列存在させてもよい。栽培列と棚の支柱とは、6m程度の距離を置いて存在させるとよい。
本発明の好ましい一態様の棚を用いて、ぶどう樹を栽培する模式図は、第2図に示されている。同図において、ぶどう樹(2)の幹は上部で二本の主枝に分岐し、ぶどう樹(2)の根元に矢印で示す栽培列と各直角方向にそれぞれ分かれてのびている。同図の左手にのびる主枝を見ると、3つ設置されたうち、真ん中に存在する本発明の栽培棚の線状部材(15)に達した後、三つに枝分かれし、二つは該線状部材を伝って互いに反対方向にのびているが、他の一つの主枝はそのまま直進して図の左手に存在する本発明の栽培棚の線状部材(15)に達し、二手に別れてその線状部材にそってのびている。ここで、本発明の棚の必須構成要件ではないが、主枝が栽培棚の線状部材(15)に達する助けとして支線(18)も記載されている。線状部材に沿った部分の主枝からは、地面に向かって垂れ下がっている多数の新梢(6)がみられる。果房は、この新梢(6)上に多数着果する。この果房を保護するための、透明なトンネル状屋根(16)も示されている。なお、第2図においては、トンネル状屋根を支える支柱(12)およびフレーム(13)は、煩雑を避けるため、示されていない。
第2図、左下部分に示す部分拡大図は、主枝(3)上に存在する側枝(4)の結果母枝から生長した新梢(6)およびその上に実った果房の状態を示している。簡明のため、線状部材は省略してある。
第3図は、平棚栽培方式を本発明のGDCトンネル栽培法へ切り換えたときの方法を説明するため、一本のぶどうの樹を上から眺めた図である。図の左方に従来の平棚栽培方式の樹が「棚長梢」として示されている。その右の「棚GDC移行型」はぶどうの主枝を栽培列と平行にのばす移行期の姿である。矢印にそって右上の「棚GDC(長梢)」は、主枝を栽培列と平行にのばしはじめた状態を示している。本発明の方法はこの状態で主枝を覆うトンネル状の透明屋根を設けて実施してもよいが、好ましくは第3図右下の棚GDC(短梢)」に移行して行う。短梢とは、主枝から生じる側枝の長さを、各側枝から生じた結果母枝の芽の数を少なく(例えば2個)になるようにする方式であり、毎年剪定して短く保つことにより、毎年の果実の収穫を安定させるため本発明において好ましい方式である。
第3図中、各型への移行は、一年毎に行う必要があり、このことから理解されるとおり、平棚栽培方式の畑を本発明のGDCトンネル栽培法の畑に切り換えるには、約3年間を要し、さらにその効果が判明するまでの期間も合わせると、本発明は、発明者らの多大な苦労の結果ようやく完成したものである。
本発明の棚GDC栽培方法で栽培した欧州系品種であるカベルネソービニヨン、ソービニヨンブランと、比較のため平棚長梢栽培方法で栽培した欧州系品種であるカベルネソービニヨン、ソービニヨンブランを用いて、以下の試験を行った。
実施例1.樹勢
年間の樹の生長度合いを、落葉後の新梢(結果母枝)の重量の差異に着眼した。
落葉後の新梢は、前年同様の樹の形状に切り戻す(剪定)方法で切り、一樹ごとロープで束ねて、5 kgおよび20kgばねばかりを用いてその重量を測定した。果実の重量は、各試験区8 樹から株元の1 房の重量を電子天秤にて測定、平均値を算出して、各樹の房数を乗じたものを1 樹の果実重量とした。果実の重量に対して、結果母枝重量がより少ない状態を「樹勢の抑制」されていると判断した。結果を第4図に示す。本発明の「棚GDC」は、樹勢が抑制されていることを確認した。
実施例2.果実の品質
果実は果粒のみを取り出し、果実の着色(アントシアン)を除き、100 g分取し、小型窄じゅう機を用いて60%重量の果汁(60%窄汁果汁)を採取した。得られた60%窄汁果汁の糖度(Brix)を糖度計を用いて測定した。pH はpH メーターにて測定した。有機酸(酒石酸(TAR),リンゴ酸(MAL))は、以下の方法で測定した。60%窄汁果汁を20倍希釈し、0.45μm ナイロンフィルターでろ過し、分析サンプルとした。島津製作所製のHPLC有機酸測定装置(分離カラム:島津製作所製SCR102H )を使用して測定した。アントシアニンは、果実を丸ごと塩酸メタノール抽出した液にて評価した。結果を表1に示す。
Figure 2005160309
本発明の「棚GDC」で得られた果実は、リンゴ酸が減少し、糖度が高くなり成熟が早まった。また、カベルネソーヴィニヨンにおいては、本発明の「棚GDC」により、着色が促進した。

実施例3.ワインの製造例
(白ワイン)
ソーヴィニヨンブランの果実の果こうを取り除いて、破砕した後、プレスして60%重量比の果汁を採取する。採取した果汁に30ppmのSO2を添加した。同じアルコールになるように、不足する糖分(上白糖)を添加した後、同じ酵母を添加して、18℃にて発酵する。発酵が終了したら、50ppmのSO2を添加し、5℃で冷却して供試ワインとする。
(赤ワイン)
カベルネソーヴィニヨンの果実の果こうを取り除いて、破砕した後、50ppmのSO2を添加し、同じアルコールになるように、不足する糖分(上白糖)を添加した後、同じ酵母を添加して、28℃にて発酵する。発酵が終了したら、プレスをして液体だけ回収し、その液体を18℃にて乳酸発酵させる。乳酸発酵が終了したら、50ppmのSO2を添加し、5℃で冷却して供試ワインとする。

実施例4.官能試験(香味)
アルコールは蒸留液を酒精計で計測、総酸は、0.1N水酸化ナトリウムで滴定・ 計測して、酒石酸換算にてあらわした。OD420 、OD520 は,赤は1mm セルで、白は10mmセルにて吸光度計にて吸光度を計測した。TPP (トータルポリフェノール)はフォーリン試薬を用いた比色分析にて,ガリック酸換算にてあらわした。結果を表2に示す。
Figure 2005160309
ワインの香味の評価は、パネル6 名が話し合いで評価をきめる方式(円卓値)にてあらわした。全ての評価項目の質を、1(悪)→5(良)の軸で5点法評価した。結果を表3に示す。
Figure 2005160309
本発明の「棚GDC」で得られた果実を用いて製造されたワインは、その成分に変化がみられ、また香味も改良されていることから、種々の特性を有するワインの製造が可能となった。
実施例5.病果
カベルネソーヴィニヨンの各樹ごと全房の病気の発生程度を0 %、0-10 %、10-50 %、50%超の4段階で目視評価をした。この4段階の発生程度ごとを試験区の8樹を足し、試験区の8樹の全房数で割り返した値を%表示した。結果を表4に示す。
Figure 2005160309
本発明の「棚GDC」により、病果の発生が抑制された。
[発明の効果]
本発明はぶどう樹の主枝となる枝を、線状部材で固定し、短い側枝に生じる結果母枝から発生する各新梢を下に垂らす栽培方法を用いることにより、新梢の節間の徒長、葉の拡がりを抑制し、適正な長さ及び大きさを保ち、また新梢からの副梢の生育を抑制するなど樹勢を抑える効果がある。また、新梢を下に垂らし伸ばしていることにより、ぶどう果房に充分な太陽光が当たり糖度の高い、着色品種では着色が促進され品種特性が顕著に現れた、品質の高いぶどう果を収穫することができる。また、垣根栽培ではぶどう果房が高い位置に形成されるためイノシシなどの食害も防ぐことができる。
さらに、雨除けビニールをドーム状に掛けることで、ぶどう果房へ雨水があたることを防ぎ、ベト病、晩腐病、灰色カビ病などの病害の発生、果粒の裂果及び裂果による腐敗の発生を減少させ、高品質なぶどう果を収穫することができる。
本発明のぶどうの栽培用棚の一例を示す斜視図である。 本発明のぶどうの栽培用棚を用いて、ぶどうを栽培している状態を示す模式図である。 平棚栽培法から本発明のGDCトンネル栽培法へ切り換えるときのぶどう樹の枝ののびる形状変化を、上から眺めた模式図である。 実施例1の結果を示すグラフである。
符号の説明
1 ...栽培用棚
2 ...ぶどう樹
3 ...主枝
4 ...側枝
6 ...新梢
7 ...ぶどう果房
12 ...支柱
13 ...フレーム
14 ...支柱頭部
15 ...線状部材
16 ...トンネル状屋根
17 ...溝枠
18 ...支線
19 ...円弧状枠
20 ...線状枠


Claims (15)

  1. 所定の間隔をおいて植えた栽培列中の各ぶどう樹の主枝を略一定の高さで地面と平行の方向にのびるように生長させ、該主枝からその長手方向に沿って生じる側枝の各々の長さを、該側枝に生じた結果母枝の芽の数が2個または1個になるよう毎年剪定して短く保ち、結果母枝から生じた新梢(結果枝)を下向きに垂らした状態で果実を実らせるぶどうの栽培方法において、地面と平行にのびた主枝の上方を透明材料の屋根でトンネル状に覆うことを特徴とするぶどうの栽培方法。
  2. 主枝をのばす方向を、最初はぶどうの栽培列と直角方向に導き、しかる後、栽培列と平行に導く、請求項1の栽培方法。
  3. ぶどうの一つの栽培列に対して、該列の別々のまたは同一の個体からのびた主枝の1以上の列を平行して存在させる、請求項2記載の栽培方法。
  4. 透明なトンネル状の屋根の深さが、30〜100cmであり、屋根の底部の幅が50〜150cmであり、屋根の天井と主枝の間隔が30〜120cmである請求項1〜3のいずれか1項記載の栽培方法。
  5. 屋根を設ける期間が、少なくとも結実から収穫終了までの間である請求項1〜4のいずれか1項記載の栽培方法。
  6. 屋根の透明材料がビニール材である請求項1〜5のいずれか1項記載の栽培方法。
  7. 前記ぶどうが、欧州系品種である請求項1〜6のいずれか1項記載の栽培方法。
  8. 前記欧州系品種が、カベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン、メルロー、ピノノワール、プチベルド、タナー、シャルドネ、ソーヴィニヨンブラン、セミヨン、リースリング、アリゴテ、ミュラートゥルガウ、ケルナー、ヴィオニエ、シラー、グルナッシュ、バルベラ、またはネビオロである請求項7記載の栽培方法。
  9. イ)所定の間隔をおいて植えたぶどうの栽培列から所定の距離に該栽培列と平行に立設した複数の支柱、ロ)各支柱と一緒になってT字ないし十字を描くように該支柱の頭部付近から栽培列と直角の方向に突き出したフレーム、ハ)上記複数の支柱それぞれの頭部近傍間でのびる線状部材、およびニ)上記フレーム上に載置されていて前記線状部材を覆う透明なトンネル状屋根、を一つの棚単位としてなるぶどうの栽培用棚。
  10. 線状部材を覆う透明なトンネル状屋根が、複数の円弧状枠、複数の円弧の各端部それぞれを結ぶ線状枠、および所望により円弧の端部以外の適当箇所で各円弧間を結ぶ副線状枠からなるトンネル状枠に支持された、透明シート材料からなる、請求項9記載のぶどうの栽培用棚。
  11. トンネル状屋根が支柱とは別体として製造され、支柱に設けた屋根固定手段により支柱にとりつけられる、請求項9または10記載のぶどうの栽培用棚。
  12. 棚単位がぶどうの栽培列と略同じ長さになるまで、複数の棚単位からなる列を栽培列と平行に設置されてなる、請求項9〜11のいずれか1項記載のぶどうの栽培用棚。
  13. ぶどうの栽培列をはさむ両方の側に、複数の棚単位からなる棚列を存在させてなる、請求項12記載のぶどうの栽培用棚。
  14. ぶどうの栽培列の少なくとも一方の側に、複数の棚単位からなる列を複数存在させてなる、請求項12または13記載のぶどうの栽培用棚。
  15. トンネルの深さが30〜100cm、トンネル底部の幅が50〜150cmであり、トンネルの天井と線状部材の間隔が30〜120cmである、請求項9〜12のいずれか1項記載のぶどうの栽培用棚。


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