JP2005159670A - 経路制御システムおよび方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 経路制御の効率を高める。
【解決手段】 経路制御システムにおいて、集中ノードは、送信する経路制御単位データに、少なくとも収集期限情報と、経路長情報とを収容するとき、収集期限情報で、各非集中ノードが集中ノードまでユーザ単位データを届ける際の期限を指定した上で経路制御単位データを送信する経路制御単位データ送信部を備え、非集中ノードは、1または複数の経路を転送されたあと、1または複数のポートから非集中ノードに受信された1または複数の経路制御単位データのうち、その経路長情報の示す経路長が最も短い経路制御単位データを選択し、選択した経路制御単位データの持つ情報に基づいて、ユーザ単位データを集中ノードまで送る際の次の転送先となる上位隣接ノードを決める経路決定部とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は経路制御システムおよび方法に関するものである。
中継機能を有する多数のホストが存在し、1つ以上のホストによる中継を経なければ目的のホストまでパケットを届けることのできないマルチホップ環境の無線ネットワーク内において、当該パケットの転送経路を決定する経路制御の方法として、下記の非特許文献1に記載されたDSR(Dynamic Source Routing)方式がある。
このDSR方式では、RREQ(Route REQuest Packet)パケットと、RREP(Route REP1y)パケットを利用して経路制御を行う。
DSR方式ではまず最初に、何らかの情報(ユーザデータ)を収容したパケットを送信しようとする送信元ホストが、RREQパケットをブロードキャストする。このRREQパケットは、最終的な宛先である送信先ホストまでの経路を発見することを目的とするパケットで、送信元ホストに対し、無線通信可能な距離内に存在する全ホストによって受信される。当該RREQパケットには、当該送信元ホスト自身のアドレスと、前記送信先ホストのアドレスと、当該RREQパケットを他のRREQパケット等と区別するためのユニークな識別番号とが含まれている。
当該RREQパケットを受信したホストは、自身が前記送信先ホストまでの経路に相当する全経路情報を知っている場合には、その全経路情報を記述した前記RREPパケットを生成して前記送信元ホストへ返送するが、知らない場合には、経路情報の1つとして自身のアドレスを追加した上で次のホストへRREQパケットを送信(ブロードキャスト)する。
この動作は、以降も、前記送信先ホストに至る全経路情報(経路途中の全ホストのアドレスの蓄積)が得られるまで経路途中に存在する各ホストによって繰り返される。
前記送信先ホストがRREPパケットを前記送信元ホストに返送するためには、RREQパケットに記述されている全経路情報を利用することもできる。この場合、送信元ホストから送信先ホストに至る経路と、送信先ホストから送信元ホストに至る経路は(転送順序が異なるだけで)同じものとなる。
RREPパケットを受け取った前記送信元ホストは、当該RREPパケットに収容されている全経路情報にしたがって次の転送先ホストを知ることができるため、その転送先ホストに宛てて、前記ユーザデータを収容したパケットを送信することができる。
"Dynamic Source Routing in Ad Hoc Wire1ess Networks", D.B.Johnson,D.A.Maltz,Mobi1e Computing,pp.153−181,1996
ところが、上述したDSR方式では、基本的に1つの送信元ホストから1つの送信先ホストへパケットを転送する1対1通信のための経路制御を想定しているから、複数の送信元ホストから1つの送信先ホストへパケットを転送する多対1通信のための経路制御に利用するには適しておらず、効率が低いといえる。
最終的な宛先である送信先ホストは同一であるにもかかわらず、各送信元ホストがそれぞれ前記RREQパケットを送信し、経路途中に存在する各ホストも、その各RREQパケットを逐一、処理しなければならないからである。
また、各RREQパケットごとにRREPパケットの返送も行われるため、経路制御のために通信されるパケットの数が多く、無線ネットワーク内の帯域の多くが経路制御のために消費されてしまい、通信の効率の面からも効率が低いといえる。
1対1通信のための経路制御方式は、大きくプロアクティブ(Proactive)型とリアクティブ(Reactive)型に分けることができる。
プロアクティブ型の経路制御では、各ノードがすべてのノードに対する経路情報を登録し維持(経路維持)する必要があり、ノードに必要な経路情報量がノード数に伴って膨大な量になってしまう上に、ノードの増減設や障害などでネットワークトポロジの変化があれば経路情報の再構築が必要であり大規模なネットワークには不向きであった。
また、前記多対1通信を行う場合のように、特定のノードヘのアクセス頻度が高いようなシステムでは、特定の経路以外はほとんど使用しないのであるから、その構築、維持処理は無駄である。
一方、リアクティブ型の経路制御方式はプロアクティブ型のように経路維持を行う必要がない代わりに、特定ノードにアクセス頻度が高いようなネットワークシステムでは、常に経路情報を得るための処理(経路構築)に遅延が生じていた。
上述したDSR方式はこのリアクティブ型に属するもので、プロアクティブ型のようにネットワーク状況の変化によって経路制御用の制御パケットを適時あるいは定期的に送受信する必要はないものの、ソースルーティングで送信元ホストが経路を指定するため、送信元ホスト側で送信すべきユーザデータが発生し通信の開始を要求しても直ちに通信を開始することが困難であった。通信の開始を要求したあと、その要求に応じて送信元ホストから送信先ホストに至る経路を構築し、その経路を送信先ホストから送信元ホストに通知する時間が必要となり、遅延が発生するためである。
過去に得られた経路情報を経路キャッシュ(Route Cache)に蓄積しておくことによって、DSR方式でもこの遅延を短縮することが可能であるが、ホスト数(ノード数)の多い大規模なネットワークでは、当該経路キャッシュのサイズが大きくなって膨大な記憶容量を必要とする問題があり、また、ネットワークのトポロジが変化して過去の経路情報が利用できなくなる場合などには、経路キャッシュを活用することも難しい。
かかる課題を解決するために、第1の本発明では、所定のネットワーク内に存在する複数のノードのうち、当該ネットワーク内でユーザデータを収容した単位データであるユーザ単位データの通信トラフィックが集中する最上位の集中ノードと、当該集中ノード以外のノードである非集中ノードとのあいだで経路制御用の単位データである経路制御単位データを用いた経路制御を行い、その経路制御にしたがって、前記ユーザ単位データを転送させる経路制御システムにおいて、前記集中ノードは、送信する前記経路制御単位データに、少なくとも収集期限情報と、経路長情報とを収容するとき、当該収集期限情報で、前記各非集中ノードが当該集中ノードまでユーザ単位データを届ける際の期限を指定した上で経路制御単位データを送信する経路制御単位データ送信部を備え、前記非集中ノードは、1または複数の経路を転送されたあと、1または複数のポートから当該非集中ノードに受信された1または複数の前記経路制御単位データのうち、その経路長情報の示す経路長が最も短い経路制御単位データを選択し、選択した経路制御単位データの持つ情報に基づいて、前記ユーザ単位データを前記集中ノードまで送る際の次の転送先となる上位隣接ノードを決める経路決定部を備える。
また、第2の本発明では、所定のネットワーク内に存在する複数のノードのうち、当該ネットワーク内でユーザデータを収容した単位データであるユーザ単位データの通信トラフィックが集中する最上位の集中ノードと、当該集中ノード以外のノードである非集中ノードとのあいだで経路制御用の単位データである経路制御単位データを用いた経路制御を行い、その経路制御にしたがって、前記ユーザ単位データを転送させる経路制御方法において、前記集中ノード内の経路制御単位データ送信部は、送信する前記経路制御単位データに、少なくとも収集期限情報と、経路長情報とを収容するとき、当該収集期限情報で、前記各非集中ノードが当該集中ノードまでユーザ単位データを届ける際の期限を指定した上で経路制御単位データを送信し、前記非集中ノード内では、経路決定部が、1または複数の経路を転送されたあと、1または複数のポートから当該非集中ノードに受信された1または複数の前記経路制御単位データのうち、その経路長情報の示す経路長が最も短い経路制御単位データを選択し、選択した経路制御単位データの持つ情報に基づいて、前記ユーザ単位データを前記集中ノードまで送る際の次の転送先となる上位隣接ノードを決めることを特徴とする。
本発明によれば、経路制御の効率を高めることができる。
(A)実施形態
以下、本発明にかかる経路制御システムおよび方法を、無線ネットワークに適用した場合を例に、実施形態について説明する。
(A−1)実施形態の構成
本実施形態にかかる無線ネットワーク10の全体構成例を図4に示す。
図4において、当該無線ネットワーク10は、シンク装置200と、ノード装置N11,N12,N21,N22,N31,N32と、リンクL10、L11,L12,L21,L22,L23,L31,L32とを備えている。
このうちノード装置N11〜N32は、他のノード装置またはシンク装置200と無線通信を行う通信装置である。各ノード装置が、その配下に図示しない1または複数のエンド端末を収容しており、そのエンド端末がユーザデータの送信元となる構成であってもよい(その場合、ノード装置は中継装置で、ユーザデータの送信元となる機能を持つ必要はない)が、ここでは、ノード装置(例えば、N11)は中継装置であるとともにユーザデータの送信元となる機能も備えているものとする。
ノード装置N11〜N32による中継はOSI参照モデルのデータリンク層などで行われる中継であってもよいが、ここでは、ネットワーク層で行われる中継であるものとする。
本実施形態で使用可能なユーザデータには様々なものがある。ユーザデータの種類は通信アプリケーションの種類に依存して決まるが、ここでは、一例として、温度に関する情報を通知する機能を持つ通信アプリケーションを想定する。
各ノード装置N11〜N32やシンク装置200は図4に示したそれぞれの位置に固定的に設置されているものであってもよいが、移動性を有するものであってもよい。
いずれにしても、リンクL11〜L32が無線伝送路である以上、その存否は動的に変動し得る。各リンク(例えば、L23)は、そのリンクによって接続される2つのノード装置(例えば、N11とN22)またはノード装置(例えば、N11)とシンク装置200が無線通信可能な距離にあるときに存在し、無線通信可能な距離にないときには消失する。シンク装置200やノード装置N11〜N32が移動性を有する場合には、シンク装置200や各ノード装置N11〜N32の移動および周辺の電波環境の変動に伴って、移動性を有しない場合には、周辺の電波環境の変動に伴って、リンクの存否が変動する。
シンク装置200や各ノード装置のカバーするエリアの大きさや形状は、シンク装置200や各ノード装置の送信電力の大きさやアンテナの指向性などに応じて決まるものであり、必ずしもすべてが同じである必要はないが、ここでは説明を簡単にするために、エリアの大きさは同じで、形状はすべて円形(水平面内で無指向)であるものとしている。したがって、例えばシンク装置200のカバーエリアであるE200と、ノード装置N11のカバーエリアであるE11は、同じ大きさの円となっている。この場合、円の半径が、上述した無線通信可能な距離に当たる。
なお、図4に示したE12はノード装置N12のカバーエリアであり、E22はノード装置N22のカバーエリアである。他のノード装置(例えば、N31など)についてはカバーエリアを図示していないが、前記カバーエリアE11などと同じ大きさで同じ形状のカバーエリアを有することは当然である。
リンクには片方向の通信のみを行うためのリンクもあり得るが、ここでは、図4に示した全リンクL11〜L32が双方向の通信を行うためのリンクであるものとする。この場合、各シンク装置200やノード装置N11〜N32が各リンクにつき無線信号を送信する機能と受信する機能を搭載していることが必要である。
したがってリンクが存在しているノード装置間(例えば、N11とN22のあいだ)やノード装置とシンク装置200の間(例えば、N11と200のあいだ)では、双方向の通信が可能である。ただし図4ではシンク装置200から遠ざかる方向のみ矢印を描いている。
各ノード(シンク装置200も含む)が各リンクによって図4に示した通りに接続されている場合、図4の無線ネットワーク10は図5に示す形に書き直すことができる。グラフ理論の観点からみた場合、図4および図5に示す無線ネットワーク10は、シンク装置200と他のノードとの関係では親(ここでは、シンク装置220)がただ1つだけ存在する木構造になっているが、ノード装置相互間の関係では親が複数存在し得る(例えば、ノード装置N21にとってはノード装置N11とN12の2つが親である)網構造となっている。ただし経路制御が終わった時点では、後述するように、各ノード装置(例えば、N21も)はただ1つの親(上位隣接ノード)を持つため、全体として木構造となる。
シンク装置200を木の根とみなすと、最上位のノードが当該シンク装置200となる。またシンク装置200以外のノード(N11〜N32)は、シンク装置200までの最短経路の長さ(ホップ数)に応じて3つのグループ(群)に分けることができる。
すなわち、シンク装置200までのホップ数が1のN1群と、シンク装置200までのホップ数が2のN2群と、シンク装置200までのホップ数が3のN3群である。シンク装置200を最上位とすると、このホップ数が小さい群に属するノード装置ほど上位のノード装置であるということができる。
図5から明らかなように、N1群にはノード装置N11とN12が属し、N2群にはノード装置N21とN22が属し、N3群にはノード装置N31とN32が属する。
なお、シンク装置200と外部システム11とを接続するリンクL10は無線伝送路であってもよく、有線伝送路であってもよい。また、当該リンク10は、シンク装置200から外部システム50に向かう片方向の伝送にのみ対応するリンクであってもよく、双方向の伝送に対応するリンクであってもよい。
図4において、前記シンク装置200は、経路制御および経路制御の結果にしたがったユーザデータの転送に関して、無線ネットワーク10中で中心的な役割を果たすノードである。
本実施形態における経路制御の手順は、当該シンク装置200がDATA−REQパケットを送信することによって開始される。また、経路制御の手順が各ノード装置N11〜N32内で終了すると、各ノード装置N11〜N32がユーザデータを収容したDATA−ACKパケットを返送するが、無線ネットワーク10内でそのDATA−ACKパケットの最終的な宛先となるのは、シンク装置200である。したがって、当該無線ネットワーク10では、このDATA−ACKパケットの転送に関し、上述した複数の送信元ホストから1つの送信先ホストへパケットを転送する多対1通信を行うことになる。
図4の場合、この複数の送信元ホストには、ノード装置N11〜N32が該当し、1つの送信先ホストには、シンク装置200が該当する。また、図4に示したパケットPC1は前記DATA−REQパケットに該当し、パケットPC31,PC32,PC22は前記DATA−ACKパケットに該当する。
各ノード装置が送信したDATA−ACKパケットはそのままの形でシンク装置200まで届けるようにしてもよいし、通信アプリケーションの種類(例えば、個人対個人の通信手段としての電子メールなど)によっては、そのままの形でしか届けることができない可能性も高いが、本実施形態では、そのDATA−ACKパケットを中継する経路途中のノード装置がユーザデータの内容を統合(マージ)するものとする。すなわち、各ノード装置(例えば、N11)が1または複数の下位のノード装置から届いたDATA−ACKパケットを中継する際、そのDATA−ACKパケットに収容されているユーザデータと、自身が送信しようとするユーザデータとを1つのユーザデータに統合した上で、統合結果としてのユーザデータを含む1つのDATA−ACKパケットを送信することになる。
したがって、例えば、ノード装置N11が送信するDATA−ACKパケットPC11には、ノード装置N32,N22,N31,N21(ただし、ここでは、経路制御の結果、N21はN11を上位隣接ノードと判定したものとし、全ノード装置からDATA−ACKパケットが返送されたものとしている)が送信する各ユーザデータと、ノード装置N11自身が送信するユーザデータの内容が反映されていることになる。
前記DATA−REQパケットPC1のフォーマット構成は例えば、図3に示す通りであってよい。ペイロードF3内の構成を除き、DATA−ACKパケットPC11〜PC32のフォーマット構成も、これと同じである。
図3において、当該DATA−REQパケットPC1は、大きく3つの部分に分けることができる。それは、フレームヘッダF1と、パケットヘッダF2と、パケットペイロードF3である。
このうちフレームヘッダF1は、OSI参照モデルのデータリンク層(L2層)に対応する通信プロトコルで使用する制御情報を格納するヘッダである。ここでは、当該フレームヘッダF1に、送信元L2アドレスF11と、送信先L2アドレスF12とが含まれている。ここで、フィールドF11に記述される送信元L2アドレスはデータリンク層において送信元ホスト(送信元ノード)示すアドレスである。また、フィールドF12に記述される送信先L2アドレスはデータリンク層において送信先ホスト(送信先ノード)を示すアドレスである。
上述したように、ノード装置N11〜N32による中継がネットワーク層で行われるものとすると、送信元L2アドレスF11や送信先L2アドレスF12に記述されるL2アドレスは、各ノード装置(例えば、N11)で中継されるたびに書き換えられる。ただし、DATA−REQパケットを中継するとき、送信先L2アドレスは所定のブロードキャストアドレス(データリンク層で不特定の全ノード装置を指定するアドレス値)に固定されているものとすると、書き換えられるのは、送信元L2アドレスのみである。
各ノード装置N11〜N32は通信ポートごとに異なるL2アドレス(すなわち、データリンク層のアドレス)を持っているため、この書き換えで、送信元L2アドレスF11は、そのDATA−REQパケットを中継して送信しようとするノード装置(例えば、N11)の該当する通信ポートの持つL2アドレスに書き換えられる。
ここで、DATA−REQパケットの送信先L2アドレスをブロードキャストアドレスに固定するものとしたのは、各ノード装置(例えば、N11)が中継するたびにDATA−REQパケット(DATA−REQパケットを収容したフレーム)をブロードキャストする動作を繰り返せば、必ず、無線ネットワーク10内に存在するすべてのノード装置N11〜N32に少なくとも1回は、当該DATA−REQパケットを届けることができるからである。
データリンク層の通信プロトコルとしては様々な通信プロトコルを用いることが可能であるが、例えばIEEE802.11b(CSMA/CA)などを用いることもできる。
パケットヘッダF2は、OSI参照モデルのネットワーク層(L3層)に対応する通信プロトコルで使用する制御情報を格納するヘッダである。ここでは、当該パケットヘッダF2に、パケットタイプF21と、送信元L3アドレスF22と、送信先L3アドレスF23と、パケット番号F24と、ホップ数F25が含まれている。
パケットタイプF21は、そのパケットがDATA−REQパケットであるか、DATA−ACKパケットであるかを指定する情報を記述するフィールドである。
フィールドF22に記述される送信元L3アドレスはネットワーク層において送信元ホスト(送信元ノード)示すアドレスである。また、フィールドF23に記述される送信先L3アドレスはネットワーク層において送信先ホスト(送信先ノード)を示すアドレスである。ユニキャストやマルチキャストを用いる場合には、送信先L3アドレスで、宛先の1または複数のノード装置を明示的に指定することになるが、ここでは、ブロードキャストを用いるので、送信先L3アドレスの値は所定のブロードキャストアドレス(ネットワーク層で不特定の全ノード装置を指定するアドレス値)である。
また、フィールドF23に記述されるパケット番号は、無線ネットワーク10内において各ノード(シンク装置200も含む)が、DATA−REQパケットやDATA−ACKパケットを一意に識別するための識別情報である。後述するように無線ネットワーク10内では、あるDATA−REQパケットに対応する処理が完全に終了する前に次のDATA−REQパケットの転送が行われる可能性もあり、同時に複数のDATA−REQパケットや複数のDATA−ACKパケットが転送される可能性もあるため、これらを識別する必要がある。
本実施形態では、後述する質問番号などからDATA−REQパケット(質問データ)とDATA−ACKパケット(応答データ)の対応関係を特定するが、あるDATA−REQパケットとそれに対応するDATA−ACKパケットに同じパケット番号を用いるようにすれば、当該パケット番号に基づき、ネットワーク層で、DATA−REQパケットとDATA−ACKパケットの対応関係を特定することも可能となる。
フィールドF25に記述されるホップ数は、DATA−REQパケットが転送されるときに経由したノードの数を記述する値である。当該ホップ数の初期値にはどのような値を選んでもかまわないが、ここでは、1とする。したがって、シンク装置200が当該DATA−REQパケットと送信する時点ですでにホップ数は1である。
ホップ数は各ノード装置が経路を決定する際の重要な指標となるため、このホップ数F25は、DATA−REQパケットにとっては重要なフィールドであるが、すでに決定された経路にしたがって返送されるDATA−ACKパケットには必ずしも必要ではない。
ネットワーク層の通信プロトコルとしては様々なものを使用することが可能であるが、一例として、IPプロトコルを使用するようにしてもよい。
フィールドF3に含まれる質問データ(Query)や応答データ(Data)の構成については後で詳述するが、質問データは少なくとも各ノード装置に応答データの返送を促す機能を持ち、応答データは質問データに促されたことに応えてユーザデータを返送する機能を持つ。したがって、応答データにはユーザデータが含まれている。
ただし本実施形態では、質問データで具体的なユーザデータの種類まで指定し、応答データでそのユーザデータを返送させる構成としている。
シンク装置200は、受信したDATA−ACKパケットを自身の内部で処理して利用するものであってもよいが、ここでは、無線ネットワーク10の外部のシステム11に中継するものとする。この外部システム11としては様々なシステムを用いることができるが、一例としては、インターネット(インターネット上に設けられたサーバ等)などであってもよい。
本実施形態の経路制御方式は、後述するように、前記経路維持を行わない点でリアクティブ型に属するものとみることができるが、前記DSR方式のようにソースルーティングを行うものではなく、多対1通信のための経路制御方式として好適なものとなっている。
前記シンク装置200の内部構成は例えば図1に示す通りであってよい。
(A−1−1)シンク装置の内部構成例
図1において、当該シンク装置200は、パケットキャッシュ201と、比較検索部202と、時計部203と、制御部204と、命令生成部205と、データ蓄積部206と、通信部207と、外部通信ポート208とを備えている。
このうち制御部204は当該シンク装置200のCPU(中央処理装置)に相当する部分である。したがって制御部204はシンク装置200内の各構成要素201〜208を制御するとともに、必要な演算機能を提供する。
パケットキャッシュ201は、当該シンク装置200が送信したDATA−REQパケットPC1を一時的に格納しておくキャッシュ領域である。
データ蓄積部206は当該シンク装置200が無線ネットワーク10内のノード装置(例えば、N11)から受信したパケット(DATA−REQパケットPC1やDATA−ACKパケットPC11,PC12など)を一時的に格納する記憶領域である。
比較検索部202は、シンク装置200がパケットを受信し、データ蓄積部206に新たなパケットが格納されるたび、そのパケットと前記パケットキャッシュ201内に格納されているパケットを比較する部分である。この比較は、データ蓄積部206内のパケットに収容された各種の情報(例えば、ヘッダ情報)を検索キーとしてパケットキャッシュ201内に格納された1または複数のパケットのなかから、その検索キーと一致する情報を持つパケットを特定するために行われる。
上述したように、当該シンク装置200がDATA−REQパケットPC1を送信することによって本実施形態の経路制御手順が開始されるが、無線ネットワーク10のネットワーク構成、シンク装置200からのDATA−REQパケットPC1の送信方法(ブロードキャストを用いるか否か等)、各ノード装置N11〜N32におけるDATA−REQパケットの中継方法(中継したDATA−REQパケットをブロードキャストするか否か等)などの条件により、自身が送信したDATA−REQパケットPC1が自身に戻って来る可能性もある。例えば、図4に示したノード装置N12,N21,N11およびシンク装置200で構成されたループのようなループ型のトポロジが存在する場合に中継でブロードキャストを用いる場合などには、このようなDATA−REQパケットPC1が複数回戻ってくる。
このようなパケットを再度、通信ポートから送信する処理を繰り返すことは、同じパケットを繰り返しブロードキャストすることになって、ブロードキャストストームの発生を許すことにもなり、また、伝送帯域を無駄に消費することにもなるので禁止する必要がある。したがってこのようなパケットが受信された場合には、シンク装置200内で直ちに廃棄する。この廃棄は、比較検索部202の比較結果に基づいて、制御部204が実行するものである。
また、シンク装置200から送信したDATA−REQパケットPC1に対応したDATA−ACKパケットPC11,PC12が下位のノード(ここでは、ノード装置N11、N12)から届いた場合、このDATA−ACKパケットPC11,PC12が、対応するDATA−REQパケットPC1で指定した後述する収集期限までに届いたか否か等を検査する必要があるが、このような検査を行うには、前記比較検索部202による比較で、DATA−REQパケットPC1とDATA−ACKパケットPC11,PC12の対応関係が特定できることが前提となる。
シンク装置200の運用方法によっては、あるDATA−REQパケット(例えば、PC1)を送信してそれに対応するすべてのDATA−ACKパケット(ここでは、PC11,PC12)がシンク装置200に届く前に、次のDATA−REQパケット(図示せず)をシンク装置200から送信すること等もあり得るからである。反対に、もしも、あるDATA−REQパケットを送信してそれに対応するすべてのDATA−ACKパケットがシンク装置200に届く前には、次のDATA−REQパケットをシンク装置200から送信することを行わず、その他の制御用のパケットなどが無線ネットワーク10中のいずれかのノード装置からシンク装置200に届けられること等もないことを保証できる構成を取る場合などには、シンク装置200内のパケットキャッシュ201,比較検索部202は省略することも可能である。
なお、シンク装置200からDATA−REQパケットを送信したとき、無線ネットワーク10中のすべてのノード装置N11〜N32からそのDATA−REQパケットに対応するDATA−ACKパケットを返送させる構成とすることもでき、送信を望むユーザデータを持っているノード装置だけにDATA−ACKパケットを返送させる構成とすることもでき、シンク装置200側から指定したノード装置だけにDATA−ACKパケットの返送を行わせる構成とすることもできるが、いずれの構成でも、無線ネットワーク10が運用されているあいだは、シンク装置200からのDATA−REQパケットの送信と、それに対応する各ノード装置からのDATA−ACKパケットの送信が繰り返されることになる。
ここでは、シンク装置200側から指定したノード装置だけにDATA−ACKパケットの返送を行わせる構成を用いるものとする。この指定は、質問データ中のターゲットフィールド(図6(A)参照)を用いて行う。
前記時計部203は現在の時刻を示す時刻信号TM1を出力する部分である。当該時刻信号TM1に基づいて、制御部204などは必要なときにいつでも、現在時刻を認識することができる。
したがって、収集期限の経過などもこの時刻信号TM1に基づいて、前記制御部204が判定することができる。ここで、収集期限とは、その質問データに対応する応答データを(すなわち、その質問データを収容したDATA−REQパケットに対応するDATA−ACKパケット)を、シンク装置200まで届ける際の期限を示す。収集期限は前記DATA−REQパケットに収容された質問データの収集期限フィールド(図6(A)参照)に記述して各ノード装置に通知される。
命令生成部205は、図3に示したDATA−REQパケットのパケットペイロードF3に含まれる質問データ(Query)を生成する部分である。
この質問データは、図6(A)に示すように、シンク名、質問番号、ターゲット、収集期限、データ名の各フィールドを備えている。
シンク名は当該シンク装置200に付与される名称で、無線ネットワーク10中で一意なものであることを要する。無線ネットワーク10内に複数のシンク装置が存在し得る場合には当該シンク名は必須である。
質問番号は基本的に当該シンク装置200が生成する各質問データのあいだで一意な番号であるが、ある質問データを生成し、その質問データを収容したDATA−REQパケットを送信してから十分に長い時間が経過して混同する可能性がなくなったあとでなら、同じ番号を質問番号として再利用することは差し支えない。
もしも、無線ネットワーク10内に複数のシンク装置が存在する可能性がある場合には、質問番号だけでは一意性を確保できないので、各ノードは、シンク名と質問番号の組(シンク名+質問番号)によって、質問データを一意に特定することになる。
ターゲットは、質問データの最終的な宛先(いずれかのノード装置)を指定する識別情報である。個々のノード装置の名前(ターゲット名)を羅列することによって、1または複数のノード装置を明示的に指定することもできるが、無線ネットワーク10中のすべてのノード装置を指定するための所定のターゲット名を用意しておくようにしてもよい。いずれにしても、ここでは、一例として、無線ネットワーク10内の全ノード装置N11〜N32が指定されたものと仮定する。
収集期限には、上述したように、その質問データに対応する応答データをシンク装置200まで届ける際の期限であるから、同じ質問データを受け取った各ノード装置はこの収集期限に間に合うように応答データ(DATA−ACKパケット)の返送を行うことになる。
データ名は、シンク装置200が指定したユーザデータの種類を示す。
本実施形態では、質問データで具体的なユーザデータの種類を指定し、応答データでそのユーザデータを返送させる構成としているためにこのフィールドを設ける必要があるが、そのような構成を取らない場合には、このフィールドは省略可能である。また、データ名のフィールドに記述する値として、特定のユーザデータではなく、各ノード装置側が希望する任意のユーザデータを送信することを許容する値を用意しておくようにしてもよい。
図6(A)の例では、このデータ名で、ユーザデータとして温度の最高値と平均値を返送するように指定している。
このほか、当該質問データには、質問データを受け取った各ノード装置が自身のホップ数を記述するためのフィールド(ディスタンスフィールド)などを設けるようにしてもよい。各ノード装置は、自身が受け取ったDATA−REQパケットのパケットヘッダF2に含まれるホップ数F25の記述から、自身のホップ数を知ることができる。
通信部207内に設けられた通信ポート207A、207Bは、各ノード装置(図4の例では、N11,N12)とのあいだで無線通信を行い、データリンク層のプロトコルのすべてとネットワーク層のプロトコルの大部分を処理する機能を有する部分である。通信ポートの数によって同時に通信することのできるノード装置の数が制限されるが、シンク装置200が無線ネットワーク10内のノード装置と通信するために搭載する通信ポートの数は、2つより少なくてもよく、多くてもよい。ただし一般的に中継装置(例えば、シンク装置200)が行う中継処理にはリアルタイム性が求められ、リアルタイム性を実現するためには、ある通信ポートで送受信しているとき、同時に別の通信ポートで送受信できることが重要なので、複数の通信ポートを搭載するのが普通である。
シンク装置200は前記DATA−REQパケットPC1を送信するとき通信ポート207Aおよび/または207Bからブロードキャストを行う。すなわち、前記送信先L2アドレスおよび送信先L3アドレスにブロードキャストアドレスを記述して無線送信する。このため、シンク装置200のカバーエリアE200内に位置するすべてのノード装置(図4の例では、N11とN12)によって当該DATA−REQパケットPC1は受信されることになる。
これに対し、経路制御の結果として上位隣接ノードが決定されたあとで送信されるDATA−ACKパケットは各ノード装置にとっての上位隣接ノードに宛てたユニキャストで無線送信されるため、ノード装置N11,N12にとっての上位隣接ノードであるシンク装置200は、通信ポート207Aまたは207Bにより、DATA−ACKパケットPC11とPC12をそれぞれユニキャストで受信することになる。
なお、通信ポート207Aと207Bの双方からDATA−REQパケットPC1をブロードキャストするようにしてもよいが、L2アドレスやL3アドレスは通常、通信ポートごとに異なるから、ここでは説明を簡単にするために、いずれか一方(例えば、207A)からブロードキャストするものとする。
外部通信ポート208は、前記外部システム11と通信するために搭載している通信ポートである。この外部通信ポート208と外部システム11は、前記リンクL10を介して接続される。
一方、当該シンク装置200の下位に位置するノード装置N11の内部構成は、例えば、図2に示す通りであってよい。他のノード装置N12,N21,N22,N31,N32の内部構成もこれと同じである。
(A−1−2)ノード装置の内部構成例
図2において、当該ノード装置N11は、パケットキャッシュ101と、比較検索部102と、時計部103と、制御部104と、命令解析処理部105と、データ蓄積部106と、通信部107と、統合処理部108と、返送スケジュール管理部109と、応答データ生成部110とを備えている。
このうちパケットキャッシュ101は前記パケットキャッシュ201に対応し、比較検索部102は前記比較検索部202に対応し、時計部103は前記時計部203に対応し、制御部104は前記制御部204に対応し、データ蓄積部106は前記データ蓄積部206に対応し、通信部107は前記通信部207に対応するので、その詳しい説明は省略する。
ただし、制御部104は、DATA−REQパケットを中継するとき、前記ホップ数F25に記述されたホップ数をインクリメント(+1)する機能も備えている。なお、DATA−REQパケットを廃棄する場合には中継を行わないため、インクリメントも行う必要がないことは当然である。
ノード装置N11内の制御部104によるDATA−REQパケットの廃棄がブロードキャストストームの発生を防止し、伝送帯域を節約するものである点は、シンク装置200内の制御部204による廃棄と同じである。ただし、シンク装置200がDATA−REQパケットの最初の送信元であるのに対し、各ノード装置はそうではないから、両者の機能には相違がある。
すなわち、各ノード装置(ここでは、N11)は、あるDATA−REQパケットを受信したとき、1度はそのDATA−REQパケットを中継してブロードキャストする。これは、当該DATA−REQパケットを無線ネットワーク10内の全ノード装置に届けるために必要なブロードキャストである。ただし同じDATA−REQパケットを2回以上受信した場合には、2回目からは各ノード装置もそのDATA−REQパケットを廃棄することになる。
また、比較検索部102による比較はデータ蓄積部106に格納されているパケットの持つ各種情報と、パケットキャッシュ101に格納されているパケットの持つ各種情報とを比較するものである点で、前記シンク装置200内の比較検索部202と同じであるが、比較の詳細が異なる。
すなわち、ノード装置N11内の比較検索部102は、データ蓄積部106に格納されているパケットの持つ各種情報と、パケットキャッシュ101に格納されているパケットの持つ各種情報とを比較することによって、前記シンク装置200から最短の経路で自ノード装置N11に受信されたDATA−REQパケットを特定し、最終的にはそのDATA−REQパケットのみをパケットキャッシュ101内に残すために比較を実行する。
一般的には、ブロードキャストされたDATA−REQパケットは、別個の経路を転送されて、あるノード装置(例えば、N11)に受信されることが起こり得るので、そのノード装置の内部では、これらのパケットの各種情報を比較することになる。
例えば、ノード装置N11において比較される可能性のあるDATA−REQパケットは、シンク装置200からブロードキャストされ直接、ノード装置N11に受信されたDATA−REQパケットと、ノード装置N12とN21を経由して当該ノード装置N11に受信されたDATA−REQパケットである可能性がある。この場合、ホップ数の小さい直接受信されたDATA−REQパケットのほうはパケットキャッシュ101に格納され、ホップ数の大きいDATA−REQパケットのほうはデータ蓄積部106に格納された状態で、比較検索部102による比較が行われる可能性が高い。
比較検索部102による比較ではホップ数(F25)の比較が重要であるが、ホップ数の比較の前に、比較しようとする双方のパケットが真に比較すべきものであるか否かを確認することが必要である。この確認では、双方のパケットの各種情報のうち前記送信元L3アドレスF22と、パケット番号F24を比較し、これらが一致することを確かめる。送信元L3アドレスF22と、パケット番号F24がともに一致した場合にのみ、それらのパケットは比較すべきものと確認される。
また、どのような情報に基づいて前記最短の経路を特定するかに関しては様々な変形例が考えられるが、ここでは、ホップ数に基づいて最短の経路を特定するものとする。さらに、最短の経路を示す同じホップ数のDATA−REQパケット(もとは同じDATA−REQパケットPC1)が複数受信された場合には、先に受信されたほうのDATA−REQパケットが最短経路で受信されたものとみなす。
例えば、図4および図5の例の場合、例えばノード装置N21は、最短の経路を示す同じホップ数(ここでは、ホップ数は2)のDATA−REQパケットを上位の2つのノード装置N11、N12それぞれから受信する可能性があるので、先に受信されたDATA−REQパケットを最短経路で受信されたものとみなすことになる。ホップ数が同じであっても、例えば、ノード装置(ここでは、N11とN12)自体の処理能力の相違、そのときノード装置の処理能力にかかっている負荷の大きさの相違、物理的な伝搬距離の相違などに起因して、あるノード装置(ここでは、N21)にDATA−REQパケットが届く時間に差が生じることは少なくないからである。
最短経路で受信されたもの以外のDATA−REQパケットは直ちに廃棄され、最短経路で受信されたDATA−REQパケットはパケットキャッシュ101内に蓄積しておく。このとき、最短経路で受信されたDATA−REQパケットを収容していたフレームの持つ送信元L2アドレスF11の値も記憶しておく必要がある。当該送信元L2アドレスF11に記述されたL2アドレスは、後でDATA−ACKパケットを返送する際、そのDATA−ACKパケットを収容するフレームで送信先L2アドレスとして用いる可能性のある重要な情報だからである。
なお、ノード装置N11などの各ノード装置は上述したように、最短経路で受信されたもの以外のDATA−REQパケットは前記比較検索部102によるホップ数の比較のあと直ちに廃棄するため、無線ネットワーク10内に例えば、ノード装置N12,N21,N11およびシンク装置200で構成されたループのようなループ型のトポロジが存在する場合でも、同じDATA−REQパケットがそのループ内を2回以上巡回することは起こり得ない。したがってブロードキャストストームは発生しない。
命令解析処理部105は、シンク装置200からの命令(すなわち、質問データ)の内容を解析する部分である。質問データには、上述したように、収集期限やデータ名などが記述されているため、命令解析処理部105は、これらの解析結果を応答データ生成部110に渡して応答データの生成を促す。
また、データ蓄積部106は、シンク装置200のデータ蓄積部206と同様に受信したパケットなどを格納する機能も備えているが、そのほか、前記ユーザデータ(例えば、温度に関する情報など)であるUD1や、経路表であるTB1を格納することもできる。ユーザデータUD1は図示しない測定器などから供給されるデータである。
経路表TB1は、経路制御の手順が終了したとき経路制御の結果を格納しておくためのテーブルである。当該経路表TB1は、基本的に、1度、DATA−ACKパケットを返送したら、各ノード装置のデータ蓄積部206から消去されるものであってよい。各ノード装置N11〜N32が時々刻々と移動する場合などには、無線ネットワーク10のトポロジも変化するため、同じ内容の経路表TB1を何回も再利用することは難しいからである。
当該経路表TB1は、例えば、図7に示すような構成を有する。
図7において、当該経路表TB1は、ポート番号と、送信先L2アドレスと、送信先L3アドレスとを格納する。
図7の例では、当該経路表TB1は1つの行LN1のみしか持たないが、必要に応じて、複数の行を持つことができるようにしてもよい。例えば、無線ネットワーク10内に複数のシンク装置が存在する場合などには、経路表TB1に複数の行が登録され得る。
行は経路表TB1内の横の並びで、ポート番号と送信先L2アドレスと送信先L3アドレスとの対応関係を示している。図7の例では、ポート番号である107Aと、送信先L2アドレスであるL2ADD1と、送信先L3アドレスであるL3ADD1が対応付けられている。
ここで、107Aは、ノード装置N11が搭載している3つの通信ポート107A〜107Cのうちの1つの通信ポートの符号(107A)をそのまま、その通信ポートを識別するための番号として使用したものである。図4上でノード装置N11に接続された3つのリンクL11,L22,L23のうち、リンクL11がこの通信ポート107Aに対応するものとする。
また、送信先L2アドレスであるL2ADD1は、シンク装置200が搭載した通信ポートのうち前記リンクL11に接続された通信ポートの持つL2アドレスである。
さらに、送信先L3アドレスであるL3ADD1は、シンク装置200が搭載した通信ポートのうち前記リンクL11に接続された通信ポートに割り当てられたL3アドレスである。
もっとも、上記で通信ポート207Aと207Bのいずれか一方からのみDATA−REQパケットをブロードキャストするものと仮定した以上、リンクL11とL12に接続されるシンク装置200側の通信ポートの相違は無視される。
このような経路表TB1を持つ場合、DATA−ACKパケットを受信したノード装置N11は、そのDATA−ACKパケットの送信先L3アドレス(これは、シンク装置200を指定するアドレス値(ここでは、L3ADD1とする))を検索キーとして当該経路表TB1を検索することによって、L2ADD1と、107Aを得ることができる。この場合、そのDATA−ACKパケットを収容したフレームの送信先L2アドレスを当該L2ADD1に書き換えて、ポート番号107Aの通信ポート107Aから当該フレームをユニキャストすることができる。このとき、DATA−ACKパケットは、送信先L2アドレスF12にL2ADD1を、送信先L3アドレスF23にL3ADD1を記述した状態であるから、当該DATA−ACKパケットの送信はデータリンク層に関してもネットワーク層に関してもユニキャストである。
無線ネットワーク10内に1つのシンク装置200しか存在しない場合には、図7に示すような表の形式にしなくても、受信したDATA−ACKパケットの送信先L3アドレスと、書き換え先の送信先L2アドレスおよび使用する通信ポートのポート番号の対応関係を特定することは容易であるので、経路表TB1を省略することが可能である。ただし、何らかの形式で、経路表TB1の行LN1に相当する情報(経路情報)をノード装置N11内に記憶しておくことが必要であることは当然である。この記憶は、少なくとも、当該ノード装置N11から対応するDATA−ACKパケットの転送が行われるまで維持される。
なお、ノード装置N11は、1つ目のDATA−REQパケットを受信してからの時間を計測し、その計測結果が所定の時間(DATA−REQパケット待ち受け時間)に達したことを検出することをもって、1つの経路制御手順の終わりを認識するものであってよい。
このようにして経路制御手順の終わりを認識する必要があるのは、ノード装置N11を含め各ノード装置N11〜N32は、無線ネットワーク10全体のトポロジなどを知らないため、1つの経路制御の手順のなかで自身が受信する可能性のあるDATA−REQパケット数の上限値(受信パケット数上限値)を知ることはできないからである。例えば、図4のトポロジを前提とすると、前記ループの部分に含まれるノード装置(例えば、N11)は、少なくとも2回、同じDATA−REQパケットを受信する可能性があり、ループに含まれず最下位(最末端のノード、すなわち木の葉)でもないノード装置(例えば、N22)は2回、同じDATA−REQパケットを受信し、ループに含まれない最下位のノード装置(例えば、N32)は、1回だけDATA−REQパケットを受信するが、各ノード装置はそのことを認識する方法を持たない。ただしここでは、各フィールドのうちホップ数F25の値のみが相違するDATA−REQパケットは同じDATA−REQパケットであるものとみなしている。
なお、前記DATA−REQパケット待ち受け時間に達したことを検出することをもって、経路制御手順の終わりを認識するようにした場合、あるノード装置(例えば、N11)が経路制御手順の終わりを認識したあとで、DATA−REQパケットを受信する可能性もあるが、このように、最初に受信されたDATA−REQパケットに比べ十分に遅れて受信されるDATA−REQパケットは、ホップ数も多いはずであるから、無視したとしても、最終的な経路制御の結果(上位隣接ノードの決定)に影響する可能性は小さい。
ただし、当該DATA−REQパケット待ち受け時間は、最初に受信したDATA−REQパケットの質問データに含まれている収集期限に比べて十分に短い時間とする必要がある。
あるいは、前記ノード装置N11などは、DATA−ACKパケットが下位のノード装置から自ノード装置に転送されてくるまで経路制御手順の終わりを認識せずDATA−REQパケットの受信を待ち受ける状態を維持し、DATA−ACKパケットの転送を受けた時点でパケットキャッシュ101に記憶されているDATA−REQパケットのヘッダ情報をもとに、上位隣接ノードを決定するようにしてもよい。最下位のノード装置(図5の場合、N31とN32)以外のノード装置ではこの方法を用いることが可能である。
前記統合処理部108は、上述したユーザデータの統合を実行する部分である。ここで、統合には、平均値の算出や最大値の算出などの各種統計処理も含まれる。
ノード装置N11がノード装置N21およびN22の上位隣接ノードとなっており、ノード装置N11の上位隣接ノードがシンク装置200であるものとすると、このノード装置N11内の統合処理部108が行う統合では、上述したように、DATA−ACKパケットPC21と、PC22に含まれるユーザデータと、当該ノード装置N11自身から送信するユーザデータを統合することになる。この場合、統合結果である1つのユーザデータを含むDATA−ACKパケットPC11が、例えば、前記経路表TB1に基づいて、シンク装置200へユニキャストされることになる。
ここで、当該DATA−ACKパケットPC11に収容された応答データ(ユーザデータを含む)を生成するのが、前記応答データ生成部110である。
応答データ生成部110は、前記命令解析処理部105から受け取った解析結果に基づいて、データ蓄積部106などからユーザデータUD1を得て応答データの生成を行う。
このユーザデータUD1は、前記DATA−REQパケットに含まれていたい質問データ中のデータ名で指定されたユーザデータに対応するものである。また、当該応答データ生成部110による応答データの生成などの処理は、前記返送スケジュール管理部109の管理のもと、前記DATA−REQパケットの質問データ中の収集期限で指定された期限に間に合うように実行される。
当該応答データは、図6(B)に示すように、シンク名、質問番号、ターゲット、ホップ数、収集期限、データ値の各フィールドを備えている。
このうち名称が同じフィールドの機能は、図6(A)に示した各フィールド(シンク名、質問番号、ターゲット、収集期限)と対応するので、その詳しい説明は省略する。これらの各フィールドに記述される値は、各ノード装置(ここでは、N11)が受け取ったDATA−REQパケット中の質問データの対応するフィールドと同じ値であってよい。
ホップ数は、統合する応答データを返送した最下位のノード装置のシンク装置200までのホップ数を示すものである。例えば、ノード装置N11を通る経路としては、シンク装置200,ノード装置N11,ノード装置N22,ノード装置N32の第1経路と、シンク装置200,ノード装置N11,ノード装置N21,ノード装置N31の第2経路の2つがある(N21はN11を上位隣接ノードに選択したものとする)が、いずれの経路も最下位のノード装置のホップ数(初期値は1)は4である。このホップ数には、4が記述される。
前記質問データ中に質問データを受け取った各ノード装置が自身のホップ数を記述するための前記ディスタンスフィールドを設けてある場合には、各ノード装置は、ディスタンスフィールドの記述をそのまま当該ホップ数フィールドとして用いることができる。統合に際しては、統合される各応答データのなかで最大のホップ数のみが残され、シンク装置200に通知されることになる。
前記データ値には、質問データのデータ名で指定されたユーザデータ(ここでは、温度に関するユーザデータUD1)が統合されたものが記述される。
このような応答データのフィールド構成から明らかなように、図6(B)に示す当該応答データは、図6(A)に示す質問データに基づいて極めて容易に生成することができる。
前記返送スケジュール管理部109は、前記収集期限までに確実にDATA−ACKパケット(応答データ)をシンク装置200に届けることができるようにスケジュール管理を行う部分である。
収集期限に十分に間に合うタイミングで、下位のノード装置N21,N22からDATA−ACKパケットが届いた場合には、それらに含まれる全ユーザデータを統合した上で、DATA−ACKパケットPC11を送信させることができるが、いずれかの下位ノード装置(例えば、N21)から届くはずのDATA−ACKパケットが届かない場合などには、当該ノード装置N11で待つことの可能な期限(待機期限)まで待った上で、すでに届いているユーザデータだけを統合してDATA−ACKパケットPC11を送信させるようなスケジュール管理を行うようにしてもよい。
この待機期限は、当該返送スケジュール管理部109が、前記収集期限と、自ノード装置(ここでは、N11)からシンク装置200までのホップ数とに基づいて算出することができる。この算出では、例えば、次の式(1)を用いてもよい。
WT11=CT200−HC11×HP …(1)
ここで、WT11は、ノード装置N11における前記待機期限(時刻)を示し、CT200は前記収集期限(時刻)を示し、HC11は当該ノード装置N11からシンク装置200までの最短経路におけるホップ数を示し、HPは、1ホップ当たりの転送処理に要する時間である。
この式(1)から明らかなように、一般的には、無線ネットワーク10内でシンク装置200までのホップ数が多いノード装置ほど早く待機期限を迎えるため、それだけ早いタイミングでDATA−ACKパケットを返送することになる。
なお、下位ノード装置(例えば、N21)から届くはずのDATA−ACKパケットが待機期限(ノード装置N11の場合は、WT11)まで待っても届かないという現象は、電波干渉などによりその下位のノード装置とのリンクが切断されている場合や、その下位のノード装置自体に障害が発生している場合などに起こり得る。
以下、上記のような構成を有する本実施形態の動作について説明する。
ここでは、上述したように、前記ターゲット名により、無線ネットワーク10内の全ノード装置N11〜N32が指定されたものと仮定する。
(A−2)実施形態の動作
前記外部システム11側からの要求に応じて、または自律的に(あるいは、定期的に)、シンク装置200が前記DATA−REQパケットPC1を生成してブロードキャストする。当該DATA−REQパケットPC1はシンク装置200から送信されたものであるため、その送信元L3アドレスF22には、シンク装置200のL3アドレスが記述されていることは当然である。
当該DATA−REQパケットPC1がシンク装置200からブロードキャストされたとき、無線ネットワーク10のトポロジが図4に示す通りであると、シンク装置200の無線通信可能な距離内には、2つのノード装置N11,N12が存在するから、このDATA−REQパケットPC1は当該ノード装置N11,N12によって受信される。
ノード装置N11,N12はいずれも、そのDATA−REQパケットPC1の送信元L3アドレスF22やパケット番号F24の記述から、そのDATA−REQパケットは自ノード装置が初めて受信したパケットであることを認識できる。また、パケットタイプF21の記述から、そのパケットがDATA−REQパケットであることも認識できる。
上述したように、無線ネットワーク10内の各ノード装置N11〜N32は初めて受信したDATA−REQパケットは、そのホップ数F25の記述(初期値は1)をインクリメントしたあと中継してブロードキャストするので、ノード装置N11の無線通信可能な距離内に位置するノード(シンク装置200とノード装置N21とノード装置N22)は、ノード装置N11からブロードキャストされたDATA−REQパケットを受信する。同様に、ノード装置N12の無線通信可能な距離内に位置するノード(シンク装置200とノード装置N21)も、ノード装置N11からブロードキャストされたDATA−REQパケットを受信する。
ここで、シンク装置200は自身が送信したものと同じDATA−REQパケットPC1を2回受信することになるが、上述したように、これらはシンク装置200内で直ちに廃棄される。
ただし、中継しブロードキャストを行うノード装置は、送信元L2アドレスを自身のL2アドレスに書き換えるから、シンク装置200が受信する2つのDATA−REQパケットPC1を収容していたフレームは、それぞれ異なる送信元L2アドレスを含んでいることは当然である。また、送信元L3アドレスF22やパケット番号F24の記述に基づいてDATA−REQパケットの同一性を判断しているため、DATA−REQパケットPC1の各フィールドのうち、各ノード装置による中継に際して変更される前記ホップ数F25の記述や、収容されているフレームの送信元L2アドレスF11の記述だけが異なるDATA−REQパケットは、同じDATA−REQパケットとみなしている。
なお、前記各ノード装置N11、N12が、中継してブロードキャストする際、前記DATA−REQパケットPC1を自ノード装置内のパケットキャッシュ101に格納する点などは、すでに説明した通りである。
一方、ノード装置N11からブロードキャストされたDATA−REQパケットPC1を受信したノード装置N22は、前記ノード装置N11,N12と同じ動作を行う。すなわち、そのDATA−REQパケットPC1の送信元L3アドレスF22やパケット番号F24の記述から、そのDATA−REQパケットは自ノード装置が初めて受信したパケットであることを認識すると、中継(このとき、ホップ数F25の記述はインクリメントする)してブロードキャストするとともに、自ノード装置のパケットキャッシュ101にそのDATA−REQパケットを格納する。
ノード装置N22がブロードキャストしたDATA−REQパケットPC1は、ノード装置N22の無線通信可能な距離内に位置するノード装置N11とN32によって受信される。この受信は、ノード装置N11にとって2回目のDATA−REQパケットPC1の受信であるので、ノード装置N11内の比較検索部102による比較の結果(1回目に受信されたDATA−REQパケットPC1よりもホップ数が多いので)、2回目に受信されたDATA−REQパケットPC1は廃棄される。
ノード装置N32のほうは、今回の受信が初めての受信であるため、そのDATA−REQパケットPC1を自身のパケットキャッシュ101内に格納する。このときまた、当該ノード装置N32は当該DATA−REQパケットPC1を中継しようとしてブロードキャストするが、N32は最下位のノード装置であるため、N32からブロードキャストされたDATA−REQパケットPC1は、そのノード装置N32に当該DATA−REQパケットPC1をブロードキャストしてきた前記ノード装置N22によって受信されるだけである。
当該ノード装置N22にとってこの受信は2回目の受信であるから、当然、当該DATA−REQパケットPC1はノード装置N22内で廃棄される。
前記N1群に属する2つのノード装置N11とN12からDATA−REQパケットPC1のブロードキャストを受ける前記ノード装置N21の動作も基本的に、前記ノード装置N22と同じである。
ただしホップ数に関しても、ノード装置N11経由で受信されるDATA−REQパケットPC1と、ノード装置N12経由で受信されるDATA−REQパケットPC1とは同じであるため、時間的に早く受信されたほうだけをノード装置N21内のパケットキャッシュ101に残し、他方は廃棄することになる。
1つ目のDATA−REQパケットPC1を受信してから、上述したDATA−REQパケット待ち受け時間が経過したとき、または、下位のノード装置からDATA−ACKパケットが転送されてきたときに、各ノード装置は経路制御手順の終わりを認識し、その時点で自ノード装置内のパケットキャッシュ101に格納されているDATA−REQパケットPC1(または、前記経路表TB1)から自身にとっての上位隣接ノードを決定する。
図4のトポロジの場合、ホップ数の観点から、ノード装置N11はシンク装置200を上位隣接ノードとし、ノード装置N12はシンク装置200を上位隣接ノードとし、ノード装置N22はノード装置N11を上位隣接ノードとし、ノード装置N32はノード装置N22を上位隣接ノードとし、ノード装置N31はノード装置N21を上位隣接ノードとする。
また、ノード装置N21はノード装置N11とN12のいずれか一方を上位隣接ノードとするが、ここでは一例として、ノード装置N11のほうを上位隣接ノードとしたものとする。
このように各ノード装置N11〜N32が1つの上位隣接ノードを選択したことにより、最上位のシンク装置200に向かうDATA−ACKパケットの転送経路が決定される。
すなわち、N32→N22→N11→200の第1転送経路(上述した第1経路に当たる)と、N31→N21→N11→200の第2転送経路(上述した第2経路に当たる)と、N11→200の第3転送経路である。
この場合、DATA−REQパケットPC1の質問データ中に含まれる前記ターゲットフィールドで、無線ネットワーク10内の全ノード装置N11〜N32が指定されたものとすると、全ノード装置N11〜N32がDATA−ACKパケットの返送を行うが、この返送に際しては、ノード装置N22,N21,N11で上述した統合が実行される。なお、この場合、ノード装置N11はシンク装置200には1ホップの距離に位置するが、最下端(木の葉)に当たるノードなので、統合を行うことはない。
さらに、各ノード装置は、例えば、前記式(1)に応じて決まる待機期限までにDATA−ACKパケットを上位隣接ノードへ転送するため、いずれかのノード装置の上位隣接ノードとなっているために統合を実行する必要のあるノード装置でも、統合を何度も実行する必要はなく、1度だけ行えばよい。
なお、図6(A)および(B)に示すように、応答データの各フィールドのほとんどは質問データの各フィールドに対応しているため、DATA−REQパケットPC1に対応するDATA−ACKパケットを返送しようとする各ノード装置の応答データ生成部110が、質問データに基づいて極めて容易に応答データを生成できる点はすでに説明した通りである。
また、DATA−ACKパケットは各ノード装置N11〜N32が、自身にとっての上位隣接ノードのL2アドレスを前記送信先L2アドレスF12に記述し、シンク装置200のL3アドレスを送信先L3アドレスF23に記述してユニキャストするものであるため、物理的な無線通信可能な距離内に複数のノード装置が存在したとしても、データリンク層以上の階層で受信することができるのは上位隣接ノードだけであり、他のノード装置はデータリンク層以上の階層で受信することはない。
これによりシンク装置200は質問データで指定した通りの応答データ(ユーザデータを含む)を各ノード装置N11〜N32から取得することができる。必要に応じて、このユーザデータは、シンク装置200により、外部システム11に中継される点などは、すでに説明した通りである。また、この中継の前に、シンク装置200の内部でさらなる統合を行ってもよいことは当然である。この統合は、各ノード装置N11〜N32内の統合処理部108で行われるものと同様であってよい。
なお、各ノード装置N11〜N32は、それまでに受信している前記DATA−REQパケットPC1の送信元L3アドレスF22から、DATA−ACKパケットの送信先L3アドレスF23に記述するために必要なシンク装置200の送信先L3アドレスを知ることができる。端的には、DATA−ACKパケットを生成するときに、対応するDATA−REQパケットPC1の送信元L3アドレスF22の記述を、当該DATA−ACKパケットの送信先L3アドレスF23にコピーするようにしてもよい。
シンク装置200は同様な質問データ(DATA−REQパケット)の送信を繰り返すことによって、各ノード装置N11〜N32からユーザデータの返送を受けることができる。
反対に各ノード装置N11〜N32の観点からみると、シンク装置200からDATA−REQパケットを受け取ることによって、経路制御を行って上位隣接ノードを決定することができ、送信したいユーザデータをシンク装置200または外部システム11へ送信することが可能になるということもできる。
なお、本実施形態では、新たなDATA−REQパケットがシンク装置200から送信されるたびに経路制御が行われ、各ノード装置にとっての上位隣接ノードが選び直されるため、各ノード装置N11〜N32が移動したり、周辺の電波環境が変動したとしても、その時点でDATA−ACKパケットの最適な転送経路を選択することが可能である。
これは、無線ネットワーク10において、ノード装置の増設、削除、変更などが行われる場合についても同様である。一般的に、収容するノード装置の数が多い大規模な無線ネットワークほど、ノード装置の増設、削除、変更などが行われる頻度が高いため、本実施形態は、大規模な無線ネットワークほど有利であるということができる。
さらに、各ノード装置N11〜N32は、1または少数の行の経路表(TB1)に相当する経路情報を一時的に保持するだけでよいので、無線ネットワーク10内に含まれるノード装置(図4の例では、N11〜N32)の数が増加した場合でも、各ノード装置が保持する経路情報の数は増加せず、1または少数の行の経路表(TB1)に相当する経路情報で足りる。また、この経路情報は、基本的にDATA−ACKパケットの返送で1回利用したあと直ちに削除するものであるため、小さなサイズの当該経路情報さえ恒久的に維持する必要はなく、各ノード装置N11〜N32内の記憶資源を節約することができる。
また、この経路情報の削除とともに、前記パケットキャッシュ101に格納していたDATA−REQパケットなども削除してよいことは当然である。DATA−REQパケットは、遅くとも、その質問データ中に記述された収集期限が経過したときに削除するものであってよい。
なお、各ノード装置N11〜N32が保持する経路情報(経路表TB1)は使用頻度の高いシンク装置200へ向かう経路の経路情報であるため、従来のように使用頻度の低い経路情報を獲得したり、保持したりするためのコストを節約することができる。
さらに、本実施形態では、シンク装置200から送信されたDATA−REQパケットが無線ネットワーク10中の各ノード装置に転送されていく過程で、経路制御の手順が実質的にほぼ終了し、そのDATA−REQパケットに対する応答として返送されるDATA−ACKパケットの転送では、その経路制御の結果が利用されるため、上述したソースルーティングを用いる場合などに比べて、遅延をはるかに少なくすることができる。しかも、前記収集期限までにDATA−ACKパケットがシンク装置200に届くという点で、この遅延の時間は一定値(あるいは、一定値未満)であるということができる。また、経路制御のために無線ネットワーク10内を転送されるパケットのトラフィック量も従来に比べて少ない。
(A−3)実施形態の効果
本実施形態によれば、各ノード装置(N11〜N32)から特定のシンク装置(200)に対するアクセス頻度が高い無線ネットワーク(10)において、極めて効率的な経路制御を行うことが可能である。
(B)他の実施形態
なお、上記実施形態にかかわらず、質問データは各ノード装置に応答データの返送を促す機能を持ち、応答データは質問データに促されたことに応えてユーザデータを返送する機能を持つものとすることができる。これにより、各ノード装置側では任意のユーザデータ(例えば、前記無線ネットワーク10の外部に存在するメールサーバ中のメールボックスから、自身宛の電子メールを取り出すためのユーザデータ(メールサーバに対する電子メールの取り出し要求メッセージ))を応答データに収容して送信することができる。
また、前記DATA−ACKパケットのヘッダ情報(F11,F22)を利用して各ノード装置が下位隣接ノードを決定し、下り方向の経路情報を持つようにしてもよい。下り方向の経路情報は、例えば、通信アプリケーションとして上述した個人対個人の通信手段としての電子メールなどを使用し、外部システム11側のメールサーバなどから、個人宛てに着信している電子メールをノード装置(例えば、N11など)側の個人が取り出す場合などに用いることができる。なお、下位隣接ノードとは、各ノード装置からみて下位に位置し隣接しているノードのことである。各ノード装置にとって前記上位隣接ノードが必ず1つ存在したのに対し、下位隣接ノードは1つ存在することもあり、複数存在することもあり、存在しないこともある。
例えば、図4のトポロジの場合、ノード装置N11にとっては、ノード装置N21(N21は当該N11を上位隣接ノードとして選択しているものと仮定)とN22が下位隣接ノードに当たり、ノード装置N22にとっては、ノード装置N32が下位隣接ノードに当たり、ノード装置N32にとっては、下位隣接ノードは存在しない。
なお、下り方向の経路情報は、後述するユニキャストやマルチキャストでDATA−REQパケットを送信する場合に活用すれば、通信トラフィックの軽減に有効である。下り方向の経路情報を用いることによって、DATA−REQパケット(フレーム)の送信に関し、ネットワーク層だけでなく、データリンク層でも、ブロードキャスト以外の送信方法(マルチキャストやユニキャスト)を用いることが可能になるからである。
また、上記実施形態でも言及したが、無線ネットワーク10内には、複数のシンク装置が存在してもかまわない。使用する通信アプリケーションごとに、あるいは、シンク装置に接続される外部システムごとに異なるシンク装置をシンク装置として利用することが可能である。例えば、図4に示したいずれかのノード装置(例えば、N12)が、上記実施形態とは別な通信アプリケーションを使用するとき、または別な外部システムに接続するときには、シンク装置として機能するものであってもよい。また、複数のシンク装置が存在する場合には、あるシンク装置に対してDATA−ACKパケットを返送するための通信が行われているときに、他のシンク装置から送信されたDATA−REQパケットによる経路制御が実行されるということも起こり得る。
さらに、上記実施形態では、シンク装置200がDATA−REQパケットを送信するときDATA−REQパケットをブロードキャストするものとしたが、このブロードキャストは、マルチキャストやユニキャストに変更することも可能である。ブロードキャストが不特定の全ホスト(全ノード装置)に宛てた送信であるのに対し、マルチキャストは特定多数のホストに宛てた送信であり、ユニキャストはただ1つのホストに宛てた送信である。
ただしマルチキャストやユニキャストで無線ネットワーク10内の全ノード装置にDATA−REQパケットを届けるためには、シンク装置200側で、全ノード装置のL3アドレスを認識していることが前提となる。
シンク装置200がDATA−REQパケットをマルチキャストやユニキャストで送信する場合、そのDATA−REQパケットを中継する各ノード装置N11〜N32は、少なくともネットワーク層ではブロードキャストではなく、マルチキャストやユニキャストを実行することになる。また、各ノード装置に自身宛てのDATA−REQパケットを認識させるためには、前記送信先L3アドレスF23に記述するマルチキャストアドレスやユニキャストアドレスで、明示的に個々のノード装置のL3アドレスを指定しておくことになる。
なお、前記ホップ数は、経路の長さを示すその他の情報に置換可能である。
例えば、シンク装置から送信され各ノード装置に受信されるまでの時間(転送時間)に置換するようにしてもよい。例えば、シンク装置から送信するとき前記DATA−REQパケットにタイムスタンプ(送信時刻)を記述するようにしておけば、受信した時刻(受信時刻)と当該送信時刻との差を求めることにより、各ノード装置は、転送時間を算出することができる。
また、本発明は、上記実施形態で例示した以外の通信プロトコルに適用することも可能である。例えば、OSI参照モデルのネットワーク層の通信プロトコルとして、上述したIPプロトコルのかわりにIPXプロトコルなどを使用することもでき、データリンク層のプロトコルとして上述したIEEE802.11b(CSMA/CA)のかわりにIEEE802.3(CSMA/CD)などを使用することもできる。
さらに、上記実施形態にかかわらず、本発明は、有線ネットワークに適用することも可能である。また、有線伝送路(有線リンク)と無線伝送路(無線リンク)が混在したネットワークに適用することも可能である。例えば、有線ネットワークに適用してもノード装置の増設、削除、変更などが頻繁に行われる場合などには、本発明が効果的である。
以上の説明では主としてハードウエア的に本発明を実現したが、本発明はソフトウエア的に実現することも可能である。
実施形態で使用するシンク装置の主要部の構成例を示す概略図である。 実施形態で使用するノード装置の主要部の構成例を示す概略図である。 実施形態で使用するDATA−REQパケットおよびDATA−ACKパケットのフォーマット構成例を示す概略図である。 実施形態にかかる無線ネットワークの物理的な全体構成例を示す概略図である。 実施形態にかかる無線ネットワークの論理的な全体構成例を示す概略図である。 実施形態で使用するDATA−REQパケットおよびDATA−ACKパケットのフォーマットに含まれるペイロード部の構成例である。 実施形態で使用可能な経路表の構成例を示す概略図である。
符号の説明
10…無線ネットワーク、101、201…パケットキャッシュ、102,202…比較検索部、103,203…時計部、104,204…制御部、105…命令解析処理部、106,206…データ蓄積部、107,207…通信部、107A〜107C、207A、207B…通信ポート、108…統合処理部、109…返送スケジュール管理部、110…応答データ生成部、200…シンク装置、205…命令生成部、208…外部通信ポート、N11,N12,N21,N22,N31,N32…ノード装置、L11,L12,L21,L22,L23,L31,L32…リンク、PC1…DATA−REQパケット、PC2…DATA−ACKパケット。

Claims (5)

  1. 所定のネットワーク内に存在する複数のノードのうち、当該ネットワーク内でユーザデータを収容した単位データであるユーザ単位データの通信トラフィックが集中する最上位の集中ノードと、当該集中ノード以外のノードである非集中ノードとのあいだで経路制御用の単位データである経路制御単位データを用いた経路制御を行い、その経路制御にしたがって、前記ユーザ単位データを転送させる経路制御システムにおいて、
    前記集中ノードは、
    送信する前記経路制御単位データに、少なくとも収集期限情報と、経路長情報とを収容するとき、当該収集期限情報で、前記各非集中ノードが当該集中ノードまでユーザ単位データを届ける際の期限を指定した上で経路制御単位データを送信する経路制御単位データ送信部を備え、
    前記非集中ノードは、
    1または複数の経路を転送されたあと、1または複数のポートから当該非集中ノードに受信された1または複数の前記経路制御単位データのうち、その経路長情報の示す経路長が最も短い経路制御単位データを選択し、選択した経路制御単位データの持つ情報に基づいて、前記ユーザ単位データを前記集中ノードまで送る際の次の転送先となる上位隣接ノードを決める経路決定部を備えたことを特徴とする経路制御システム。
  2. 請求項1の経路制御システムにおいて、
    前記非集中ノードは、
    前記経路制御単位データを中継する際に、前記経路長情報を、より長い経路長を示す値に変更する経路長変更部と、
    前記経路決定部が選択した経路制御単位データの持つ経路長情報をもとに、その収集期限情報が示す収集期限までに、前記ユーザ単位データを集中ノードに届けるための転送時刻を計算し、計算した転送時刻にしたがって、前記上位隣接ノードへのユーザ単位データの転送を行う転送時刻調整部とを備えたことを特徴とする経路制御システム。
  3. 請求項1の経路制御システムにおいて、
    前記経路制御単位データに、前記ユーザデータの種類を指定するユーザデータ指定情報を収容する場合、各非集中ノードは、前記ユーザ単位データを上位隣接ノードに転送するときに、下位の非集中ノードから受け取ったユーザ単位データに含まれる同じ種類の1または複数のユーザデータと、自非集中ノードが送信元となるユーザデータの内容を統合するユーザデータ統合部を備え、
    当該ユーザデータ統合部による統合結果を1または少数のユーザ単位データに収容した上で上位隣接ノードへの転送を行うことを特徴とする経路制御システム。
  4. 請求項1の経路制御システムにおいて、
    前記経路決定部は、
    選択した前記経路制御単位データの持つ収集期限情報が示す期限が経過したときには、その経路制御単位データの選択を無効化する選択無効化部を備えたことを特徴とする経路制御システム。
  5. 所定のネットワーク内に存在する複数のノードのうち、当該ネットワーク内でユーザデータを収容した単位データであるユーザ単位データの通信トラフィックが集中する最上位の集中ノードと、当該集中ノード以外のノードである非集中ノードとのあいだで経路制御用の単位データである経路制御単位データを用いた経路制御を行い、その経路制御にしたがって、前記ユーザ単位データを転送させる経路制御方法において、
    前記集中ノード内の経路制御単位データ送信部は、送信する前記経路制御単位データに、少なくとも収集期限情報と、経路長情報とを収容するとき、当該収集期限情報で、前記各非集中ノードが当該集中ノードまでユーザ単位データを届ける際の期限を指定した上で経路制御単位データを送信し、
    前記非集中ノード内では、
    経路決定部が、1または複数の経路を転送されたあと、1または複数のポートから当該非集中ノードに受信された1または複数の前記経路制御単位データのうち、その経路長情報の示す経路長が最も短い経路制御単位データを選択し、選択した経路制御単位データの持つ情報に基づいて、前記ユーザ単位データを前記集中ノードまで送る際の次の転送先となる上位隣接ノードを決めることを特徴とする経路制御方法。
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