JP2005158596A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】フラッディングやドライアウトを起こすことなく、各領域で適切な加湿が行えるようにした燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システムは、電極に対峙する一面には反応ガスを導く反応ガス流路2を、他面には加湿水を導く加湿水流路3を形成した、ポーラスな素材で形成されるセパレータ1を備える。反応ガス流路2に対応して重なり合うように加湿水流路3を設け、加湿水流路3の加湿水圧力を、反応ガス流路の領域に応じた圧力に制御可能な圧力調整機構を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は燃料電池システムの改良に関する。
燃料電池は、電解質膜を挟んで、一方の陽極には水素を含有する燃料ガスを、他方の陰極には酸素を有する酸化剤ガスを供給することで生じる電気化学反応により、電極から電気エネルギを取り出している(特許文献1)。
前記水素ガス、酸化剤ガスである、反応ガスに水分を含ませると前記電気化学反応が効率よく行われるので、このため、電極のそれぞれ外側にポーラスタイプのセパレータを配置し、このセパレータの一面には反応ガス流路、反対面には反応ガスの加湿に必要な加湿水流路を形成しておき、反応ガス流路に向けて毛管現象により、加湿水を浸透させることにより、反応ガスを加湿している。
ただし、加湿水流路の加湿水圧力が高すぎると、加湿水が反応ガス流路に過剰に浸透して、水が過剰となるフラッディングを起こし、反応ガス流路やGDLを閉塞することになるため、反応ガス圧力よりも加湿水圧力は低く設定される。
特開平8−106914号公報
ところが、前記反応ガスの電気化学反応により水が発生するために、反応ガス流路の上流側に比べて下流側では水分濃度が高くなる。また、反応ガス圧力は、発電反応に伴い上流側から下流側にいくほど低下する。
このため、加湿水流路側からポーラスなセパレータを毛管現象を利用して浸透していく加湿水の圧力を、上流から下流まで一定にしておくと、加湿水が不足がちな反応ガス流路の上流側では加湿水が浸透しにくく、水が過剰な下流側では、加湿水がより浸透しやすくなるフラッディングが生じやすくなる傾向があった。
フラッディングを防止するために、加湿水の圧力を相対的に低下させると、とくに反応ガス量が増大する燃料電池の高負荷時には、上流側の反応ガスが水分が不足して、ポーラスなセパレータが乾燥し、セパレータを透過して加湿水流路側に逆に反応ガスが漏れ出て、ドライアウト現象が生じてしまう。この場合には、反応ガスが漏れ出ることで反応効率が低下することはもとより、反応ガスの加湿が行われないことから電解質膜の乾燥が起こり、電解質膜が劣化し、最悪の場合には発電不能に陥ることもある。
本発明は、フラッディングやドライアウトを起こすことなく、各領域で適切な加湿が行えるようにした燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明の燃料電池システムは、電極に対峙する一面には反応ガスを導く反応ガス流路を、他面には加湿水を導く加湿水流路を形成した、ポーラスな素材で形成されるセパレータを備える。前記反応ガス流路に対応して重なり合うように前記加湿水流路を設け、前記加湿水流路には反応ガス流路の領域に応じた加湿水の圧力に制御可能な圧力調整機構を備えている。
したがって、反応ガス流路の反応ガスの流れに対応して、ポーラスなセパレータを浸透する、加湿水流路の加湿水の圧力を調整するようにしたので、加湿を多く必要とする上流側の反応ガスについては十分な加湿が行え、ドライアウトを確実に阻止し、これに対して発電反応による生成水も含まれる下流側では加湿水の過剰な浸透を抑制し、フラッディングを防ぐことができる。
以下、本発明の実施形態につき添付図面に基づいて説明する。
図1〜図3は第1実施形態を示すもので、まず図1において、10は燃料電池スタックであり、カソードライン11にはコンプレッサ13により空気が供給され、アノードライン12には水素タンク14から水素が供給され、燃料電池スタック10では、これら水素ガスと酸素を含む空気との供給に基づいて電気化学反応により発電を行う。
燃料電池スタック10は、各燃料電池セルを積層して構成するもので、各燃料電池セルは、電解質膜を挟んでその両側にアノード極と、カソード極からなる電極がそれぞれ配置され、さらにその外側には、後述するセパレータが配置され、各セパレータにはそれぞれ電極側に面して、反応ガスとして、一方は水素を含むガス、他方は酸素を含む酸化剤ガスをそれぞれ導く反応ガス流路が形成される。
図2は、一方のセパレータである、水素を含むガスを反応ガスとして導く、アノード極側のセパレータ1を示すが、このセパレータ1のアノード極と接触する一面には、図の下側に、互いに並んで配置されるガスの入口マニホールド2aと、ガスの出口マニホールド2bとが、セル積層方向に貫通開口し、これら入口マニホールド2aと出口マニホールド2bとの反対側、すなわち上側には中間マニホールド2cが配置され、これらの間を反応ガスを導く反応ガス流路2が接続している。
反応ガス流路2は、一定の深さをもつ幅の広い溝として形成され、入口マニホールド2aから中間マニホールド2cに接続し、さらに中間マニホールド2cから出口マニホールド2bに接続してU字状の流路を形成し、これより、反応ガスを図の右下側から導入し、上方に向けて導き、中間マニホールド2cで反転して左下側の出口マニホールド2bに向けて導くようになっている。
反応ガス流路2がある、ポーラスな素材で構成されたセパレータ1の反対面には、図の右側の下方に位置して、加湿水の入口マニホールド3aが設けられ、反対側の左側の下方には、出口マニホールド3bが設けられ、これらの間を、図中点線で示すように、加湿水を導く加湿水流路3が接続する。
加湿水流路3は、一定の深さをもつ幅の広い溝として形成され、全体的には、前記反応ガス流路2と重合するように、U字状に形成されるが、その途中には、加湿水流路3の流路圧力勾配を調整する手段として機能する、複数の邪魔板3cが流路の左右から交互に突出し、蛇行しながら加湿水を流す流路を形成している。
そして、加湿水流路3を流れる加湿水の一部は毛管現象により、ポーラスなセパレータを浸透して反応ガス流路2に浸み出し、反応ガス流路2を流れる反応ガスを加湿する。
図1に戻って、図中15は、前記加湿水の入口マニホールド3aに、ポンプ16により水タンク17からの加湿水を供給するための水供給ラインであり、また、18は出口マニホールド3bから排出される加湿水を、水タンク17に還流するための還流ラインであり、途中には、加湿水の圧力を調整するための圧力調整弁19(圧力調整手段)と、また加湿水中に含まれる気泡を検出することで、セパレータ1の乾燥度合いを検出するための気泡センサ20が設けられている。
図3には、反応ガス流路2を流れるガス圧力と、加湿水流路3を流れる加湿水圧力の特性を示す。
加湿水流路3を流れる加湿水の流量は、ポンプ16の回転数に応じて変化させることができ、加湿水の圧力は、同じ流量であっても、圧力制御弁19の開度を絞れば高くなり、拡げれば低くなる。
図からも分かるように、反応ガス圧力よりも加湿水圧力が低くなるように設定されるが、この場合、入口側での圧力差は、加湿水が毛管現象により、加湿水流路3から反応ガス流路2に向けてポーラスなセパレータを浸透し、反応ガス流路2の上流側の反応ガスを加湿するのに適切な圧力差となるように設定されている。
このとき、反応ガス流路2の下流側については、邪魔板3cによる流路抵抗で決まる圧力勾配にもとづいて、燃料電池の負荷が大きく、電気化学反応による生成水が多くなっても、フラッディングを生じない程度の、圧力差が保たれる。
以上のように構成され、次に作用について説明する。
図2に示すように、反応ガス流路2に入口マニホールド2aから流入した反応ガス、この実施形態では水素ガスは、出口マニホールド2bに向けて途中でUターンするように流れ、この間に、アノード極に水素ガスを供給し、図示しないカソード極に供給される酸素ガスとにより、発電反応が行われる。
反応ガスには、発電反応に伴い生成された水が含まれるようになり、下流側にいくほど生成水は増加する。
一方、加湿水流路3には入口マニホールド3aから加湿水が導入され、反応ガス流路2にほぼ重なり合うように設けた、流路中を加湿水が下流側に向けて流れ、出口マニホールド3bから排出されるが、この間に、ポーラスなセパレータ1を毛管現象により加湿水が反応ガス流路2に向けて浸透していき、反応ガスを加湿する。
加湿水がこのようにポーラスなセパレータ1を浸透して移動するには、毛管現象によって発生するキャピラリフォースが、水がポーラスの中を通過するときの粘性抵抗と、反応ガス流路2と加湿水流路3との圧力差による抵抗の和よりも大きくなる必要がある。
本発明では、加湿をより多く必要とする反応ガス流路2の上流側の加湿領域では、加湿水圧力はガス圧力よりも低いものの、ガス圧力に対する圧力差が小さく、抵抗がそれだけ少なくなっているので、加湿水の移動は速やかに行われる。これにより、反応ガスを適度に加湿し、その発電反応を良好に維持し、またドライアウトを確実に阻止している。
これに対して、反応ガス流路2の下流側の生成水の溢れやすい、フラッディング領域では、発電反応に伴い、ガス圧力は低下していくが、加湿水流路3でも邪魔板3cなどの流路抵抗により、下流側での圧力降下が大きいために、結局、反応ガス流路2の下流側での圧力差は、上流側よりも大きくなり、その分だけ、加湿水が加湿水流路3から反応ガス流路2側に浸透して移動しにくくなり、加湿水の移動は行われにくくなる。
反応ガス流路2の下流側では、発電反応による生成水が増えるので、加湿水の移動が多くあると、とくに反応ガス量の多い、燃料電池の高負荷時などに、フラッディングの発生を起こす可能性もあるが、このように、加湿水流路3の下流側圧力を、より圧力降下が大きくなるように調整することで、フラッディングの発生を防ぐことができる。
また、燃料電池の高負荷時のように反応ガス量が多いとき、あるいは燃料電池の始動直後などセパレータ1の水の含有量の少ないときなど、とくに反応ガス流路2の上流側の加湿領域で、加湿水流路3から反応ガス流路2に向けて加湿水が毛管現象により移動していく速度よりも、セパレータ1内の水が反応ガス中に蒸発していく速度が速い場合には、セパレータ1の一部がドライアウトして、反応ガスが加湿水流路3側に漏れ出る可能性もある。しかし、このように反応ガスの吹き抜けがあると、燃料電池セルを通過して還流ライン18に流れ出た水の中に気泡が含まれ、これが気泡センサ20により検出される。
この場合には、圧力調整弁19により加湿水流路3の加湿水圧力を高くなるように調整され、これにより反応ガスの吹き抜けを阻止し、ドライアウトを防ぐことができる。
このように本実施形態によれば、反応ガス流路2の反応ガスの流れに対応して、ポーラスなセパレータ1を浸透する、加湿水流路3の加湿水の圧力を調整するようにしたので、加湿を多く必要とする上流側の反応ガスについても十分な加湿が行え、ドライアウトを確実に阻止し、これに対して下流側では加湿水の浸透を抑制し、過剰な加湿によるフラッディングを防ぐことができる。
このようにして、反応ガス流路2の上流から下流まで、適切に加湿を行うことができ、燃料電池セルの発電効率を最良に維持し、またその劣化なども阻止できるという効果がある。
また、複数の邪魔板3eを交互に配置して蛇行する流路を形成するという簡単な構成で、加湿水流路3の圧力勾配を付与することができ、反応ガス流路2の上流側と下流側とでそれぞれ適正な加湿水圧力に維持することが可能となる。
第2の実施形態を図4、図5を参照して説明する。
この実施形態では、セパレータ1の反応ガス流路2は第1実施形態と同じ構成であるが、加湿水流路3の構成が異なり、その入口マニホールド3aがセパレータ1の右側に配置され、出口マニホールド3bが左側に配置され、これらの間を直線的に延びる加湿水流路3が接続している。
加湿水流路3の流路幅は、反応ガス流路2の入口マニホールド2a、出口マニホールド2bと、中間マニホールド2cとに重ならない範囲で、セパレータ1の幅方向にいっぱいに広がっており、加湿水流路3の中間に位置して、その溝底からは圧力勾配付与手段としての、圧力調整リブ22が流路を横切って突設され、加湿水の上流側と下流側との圧力を段階的に変化させている。
すなわち、図5にも示すように、加湿水の圧力の高い上流側は、反応ガス流路2の上流側の加湿領域に相当し、加湿水の圧力の低い下流側は反応ガス流路2の下流側のフラッディング領域に相当し、これにより、セパレータ1を毛管現象により浸透する加湿水の移動を適切に制御するため、反応ガスと加湿水圧力の間での必要な差圧を維持している。
このようにして、本実施形態では、反応ガス流路2に対応して、加湿水の上流側と下流側との加湿水圧力を段階的に変化させたので、上流側でのドライアウトと、下流側でのフラッディングを起こすことなく、それぞれの領域で適切な加湿を行うことができる。
第3の実施形態を、図6〜図10を参照して説明する。
この実施形態では、図6に示すように、加湿水流路3は、各セパレータ1について、独立した2つの流路3Aと3Bから構成している。一方の流路3Aは、反応ガス流路2の上流側の加湿領域に対応し、他方の流路3Bは同じく下流側のフラッディング領域に対応して、それぞれ重ね合わせて配置される。
そして、各流路3A、3Bは、それぞれ入口マニホールド3a、出口マニホールド3bを備え、かつ入口マニホールド3aと出口マニホールド3bとの間には途中まで延びる隔壁3eで仕切られ、加湿水が途中でUターンして戻るように流れる。
図7にも示すように、各加湿水流路3A、3Bに対応して、加湿ライン15aと15bが接続され、それぞれポンプ16aと16bを備え、また還流ライン18aと18bが設けられ、かつ圧力調整弁19aと19b及び気泡センサ20aと20bが設けられる。
これにより、各加湿水流路3A、3Bには、独立して加湿水が供給され、かつその圧力も独立して制御できるようになっている。
図8には、燃料電池の運転状態に応じての生成水の変化を示している。燃料電池の負荷が大きく、したがって反応ガスの供給量が多い高負荷時には、発電反応により生成される水の量が多く、これに対して、反応ガスの供給量が少ない低負荷時には、生成水の量が少なくなる。
反応ガスの流路の入口から出口に向かうほど、生成水は増加していくが、相対湿度100%までは、生成水は反応ガスの加湿に用いられ、それ以上は過剰な水分として溜まっていく。とくに、高負荷時には、生成水が多くなるので、過剰な水分が溜まりやすく、フラッディングを起こす。
図9は、燃料電池の負荷の高い状態での、加湿水の圧力制御の様子を示すもので、反応ガスの加湿領域に相当する加湿水流路3Aの圧力は、加湿のために、反応ガス圧力との差圧が小さく、これに対して、フラッディング領域に相当する加湿水流路3Bの圧力は、十分に低下させることで、反応ガスとの差圧を大きくしている。
このように加湿水の圧力を制御することにより、反応ガスの供給量が多く、このため下流側では過剰の生成水によりフラッディングを起こしやすい領域では、反応ガス圧力に対する加湿水圧力の差圧を大きくすることで、加湿水の浸透を抑制し、フラッディングを効果的に阻止することを可能とする。
これに対して図10は、フラッディングを起こしにくい、燃料電池の負荷の低い状態での加湿水の圧力制御の様子を示すもので、とくにフラッディング領域では、反応ガスとの加湿水との圧力差を小さくする。これにより、逆に反応ガスが加湿水流路側へ漏れ出る現象、すなわちガスの吹き抜けを確実に防止することができる。
このようにして本実施形態によれば、加湿水流路3を、反応ガス流路2の領域に対応して分割し、かつ加湿水の供給流量、圧力を独立して調整可能とすることで、燃料電池の負荷変動、すなわち反応ガスの供給流量に対応して、それぞれ加湿領域とフラッディング領域とでの加湿水圧力を、反応ガス圧力との関係で、最も適切な差圧となるように制御することができ、高負荷時にあっても、ドライアウトやフラッディングを起こすことなく、全ての領域で適正な加湿を行うことができる。これにより、燃料電池の発電効率を負荷変動にかかわらず、常に良好に維持することが可能となる。
第4の実施形態を、図11〜図13を参照して説明する。
この実施形態では、加湿領域にあたる加湿水流路3のうち加湿領域にあたる流路3Aをさらに2つの独立した流路3A−1と3A−2とに分割し、上流側の流路3A−1と下流側の流路3A−2とで、互いに独立して加湿水圧力を制御可能としてある。
なお、これら加湿水流路3A−1、3A−2の圧力は、前記各実施形態と同じように、圧力調整弁19の開度を調整することにより制御できる。
このように加湿領域の加湿水流路3を2系統に分離するすることで、図12に示すように、加湿領域の加湿水圧力をそれぞれ切り換えることができる。
燃料電池の高負荷時のように反応ガス量が多いとき、あるいは燃料電池の始動直後などセパレータ1の水の含有量の少ないときなど、加湿領域において、セパレータ1の一部がドライアウトして、反応ガスが加湿流路3側に漏れ出る可能性もある。
そこで、このような場合を、上記と同じく、それぞれ2系統の流路に接続する還流ライン18などに配置した気泡センサ20により、気泡の存在、すなわちガスの吹き抜けを検出したときには、加湿水圧力をガスの吹き抜けを阻止するように反応ガス流路2のガス圧力よりも高める。
図12の場合は、最も上流側の流路3A−1においてガス漏れがあった場合であり、通常は、ガス圧力よりも低く制御される加湿水圧力を、この流路3A−1においてのみ、高くなるように設定する。
これにより、ドライアウトした部位に水を含浸させセパレータ1の含水状態を復元し、速やかに正常な状態に戻すのである。
なお、加湿領域にあたる下流側の加湿水流路3Bについては、生成水が多く含まれるので、加湿水の圧力低下代を大きくしておく。
ところで、最も上流側の流路3A−1で加湿水圧力を高めた結果、ドライアウトを阻止するだけでなく、加湿水が反応ガス流路2に漏れ出てしまうおそれもある。この場合には、反応ガス流路2やGDLがフラッディングにより閉塞されてしまい、反応ガスの拡散が妨げられ、最悪の場合には、発電が停止する不具合を生じる。
この対策として、図13に示すように、ドライアウトから復元するため、流路3A−1の加湿水圧力を反応ガス圧力よりも高めたときには、その下流側の流路3A−2での加湿水圧力を大きく低下させ、上流側の流路3A−1から反応ガス流路2に浸みだしてきた加湿水を除水する。つまり、反応ガス中に含まれる加湿水が、下流側の流路3A−2に相当する反応ガス流路2においては、積極的にポーラスなセパレータ1に含水、吸収されるように、流路3A−2の加湿水圧力を通常の状態よりも下げるのである。
この実施形態によれば、加湿領域に対応する上流側で、ドライアウトを復元しながら、通常の発電機能を維持することを可能とする。
第5の実施形態を図14、図15を参照して説明する。
この実施形態は、第4の実施形態において、加湿水流路3は、下流側のフラッディング領域についても、上流側の加湿領域と同じように、さらに2つの流路3B−1と3B−2に分離し、互いに独立して加湿水の圧力を調整可能としたものである。
つまり、加湿水流路3は、それぞれ独立した4つの流路3A−1、3A−2と、流路3B−1、3B−2とに分割される。
この場合には、上流側の流路3A−2に対応する領域でドライアウトが発生したときに、その流路3A−2の加湿水圧力を、図15のように、反応ガス圧力よりも高くする一方で、その直ぐ下流に相当する流路3B−1での加湿水圧力を、通常の状態よりも大きく低下させ、反応ガス流路2に漏れ出た水を、その下流側でセパレータ1に吸収させる。
したがって、この実施形態では、加湿領域の下流側においてドライアウトが発生したときにも、ドライアウトの復元が速やかに行われ、しかもその下流側では漏れ出た水を排除でき、通常の発電を継続しながら、ドライアウトからの回復が可能となる。
なお、図16と図17に、気泡センサ20の実施形態を示す。
図16は、超音波気泡センサ20Aであり、図17は光気泡センサ20Bを示す。
超音波気泡センサ20Aは、加湿水の流路あるいは、還流ラインを挟んで超音波発信部と受信部とを対峙して配置し、超音波の反射などにより、水中に含まれる気泡を検出する。また、光気泡センサ20Bは発光素子と受光素子とを、同じく流路を挟んで対峙させ、この場合、光気泡センサ20Bを設置する部位は、透明な部材等で流路を形成し、水中に含まれる気泡により光の透過率が変化することから、気泡の検出を行う。
これらにより、水中に含まれる反応ガスを検出し、ドライアウトが発生しているかどうかの判断が行えるのである。
本発明は上記の実施形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載された議寿的思想の範囲において、当業者がなしうるさまざまな改良などが含まれる。
本発明は車両の駆動源となる燃料電池システムなどに利用できる。
本発明の第1実施形態を示す構成図である。 同じくセパレータの正面図である。 同じく加湿水と反応ガスの圧力特性を示す説明図である。 (A)と(B)は、第2の実施形態のセパレータの正面図と、一部の断面図である。 同じく加湿水と反応ガスの圧力特性を示す説明図である。 第3の実施形態のセパレータの正面図である。 同じく全体構成を示す構成図である。 反応ガス流路の水の発生状態を示す特性図である。 同じく加湿水と反応ガスの圧力特性を示す説明図である。 同じく加湿水と反応ガスの圧力特性を示す説明図である。 第4の実施形態のセパレータの正面図である。 同じく加湿水と反応ガスの圧力特性を示す説明図である。 同じく加湿水と反応ガスの圧力特性を示す説明図である。 第5の実施形態のセパレータの正面図である。 同じく加湿水と反応ガスの圧力特性を示す説明図である。 気泡センサの実施例を示す構成図である。 気泡センサの他の実施例を示す構成図である。
符号の説明
1 セパレータ
2 反応ガス流路
2a 入口マニホールド
2b 出口マニホールド
3 加湿水流路
3a 入口マニホールド
3b 出口マニホールド
3A 流路
3B 流路
10 燃料電池スタック
19 圧力制御弁

Claims (10)

  1. 電極に対峙する一面には反応ガスを導く反応ガス流路を、他面には加湿水を導く加湿水流路を形成した、ポーラスな素材で形成されるセパレータを備える燃料電池システムにおいて、
    前記反応ガス流路に対応して重なり合うように前記加湿水流路を設け、前記加湿水流路には反応ガス流路の領域に応じた加湿水の圧力に制御可能な圧力調整機構を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記圧力制御機構として、前記加湿水流路に上流から下流まで流れに連続的に圧力変化を付与する圧力勾配付与手段を設ける請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記圧力制御機構として、前記加湿水流路に途中で少なくも一段の段階的に変化する圧力変化を付与する圧力勾配付与手段を設ける請求項1に記載の燃料電池システム。
  4. 前記加湿水の圧力は、加湿水流路の上流側が下流側よりも高くなる請求項1〜3のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
  5. 前記圧力制御機構として、前記加湿水流路は、前記反応ガス流路の上流領域と、下流領域とに対応して分割して複数の流路に形成され、それぞれの流路の加湿水の圧力が独立して調整可能に構成される請求項1に記載の燃料電池システム。
  6. 前記分割した流路のうち、前記反応ガス流路の上流領域に対応する流路は、そのうちの上流側と下流側とで、さらに分割して形成され、それぞれの流路の加湿水の圧力が独立して調整可能に構成される請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 前記分割した流路のうち、前記反応ガス流路の下流領域に対応する流路は、そのうちの上流側と下流側とで、さらに分割して形成され、それぞれの流路の加湿水の圧力が独立して調整可能に構成されてる請求項5または6に記載の燃料電池システム。
  8. 前記加湿水の圧力は、燃料電池負荷に応じて調整される請求項1〜7のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
  9. 前記加湿水流路への反応ガスの漏出を検出する検出手段を設け、反応ガスの漏出を検出したときには加湿水流路の加湿水の圧力が高められる請求項1〜8のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
  10. 前記加湿水流路への反応ガスの漏出を検出する検出手段を設け、反応ガスの漏出を検出したときには、その加湿水流路の加湿水の圧力を高めるとともに、その下流側にある流路の加湿水の圧力を通常よりも低下させる請求項5〜7のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
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