JP2005156945A - 光ファイバ型部品とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数本の光ファイバをフェムト秒レーザを用いて短時間で加工するための光ファイバ型部品の加工方法とこの方法を用いて製造された光ファイバ型部品の提供。
【解決手段】 フェムト秒レーザ光の集光照射による光ファイバの加工方法であって、コア中心部分に屈折率変化領域を作製する際に、表面検出器を用いて光ファイバの位置情報を測定し、この位置情報と、集光・照射によって発生する白色光がコア内部を光ファイバの長手方向に対して一筋状にかつ最も明るく導波する位置との相対座標を予め求めておき、前記位置情報と相対座標からレーザ集光位置を決定し、光ファイバの所定位置にフェムト秒レーザ光を集光照射して光ファイバ型部品を得ることを特徴とする光ファイバの加工方法。
【選択図】 図5
【解決手段】 フェムト秒レーザ光の集光照射による光ファイバの加工方法であって、コア中心部分に屈折率変化領域を作製する際に、表面検出器を用いて光ファイバの位置情報を測定し、この位置情報と、集光・照射によって発生する白色光がコア内部を光ファイバの長手方向に対して一筋状にかつ最も明るく導波する位置との相対座標を予め求めておき、前記位置情報と相対座標からレーザ集光位置を決定し、光ファイバの所定位置にフェムト秒レーザ光を集光照射して光ファイバ型部品を得ることを特徴とする光ファイバの加工方法。
【選択図】 図5
Description
本発明は、フェムト秒レーザ光の集光照射を利用した光ファイバの加工方法と、この方法を用いて作製された光ファイバ型部品とその製造方法に関する。
光ファイバ型部品の製造方法として、ガラス内部にフェムト秒パルスレーザ光を集光照射し、屈折率変化領域を誘起させることで、任意形状の導波路コアを作製する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この方法を応用したものとして、例えば、レーザ集光点を光ファイバの長手方向に相対移動させながら、光ファイバコア内部への集光照射を繰り返し、グレーティング付き光ファイバを作製する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、本出願人は、レーザ集光点を光ファイバの長手方向に相対移動させる際に、集光点の移動速度を段階的に変化させるなどして、光ファイバの一端側の屈折率を元の屈折率よりも高め、伝搬方向に沿って徐々にもとの屈折率にまで達するような屈折率勾配を与えることにより、モード変換機能を付与した光部品の製造方法を提案している(特願2002−247404)。
また、本出願人は、このようにフェムト秒パルスレーザを用いて光ファイバの加工を行う際に、光ファイバのコア中心部分に精度よく屈折率上昇領域を誘起する方法として、フェムト秒パルスレーザの集光点付近で発生する白色光の発光形態を指標とする方法を提案している(特願2002−54455)。
この方法では、フェムト秒パルスレーザがちょうど光ファイバのコア中心付近に集光されると、レーザ集光点付近で発生する白色光が、光ファイバの長手方向に対して筋状に光って観測されることを利用してレーザ集光点の位置決めを行う。
例えば、図1に示すような加工装置上に固定された1本の光ファイバFのコア中心部に長さ30mmに渡って屈折率上昇領域を誘起する場合について説明する。
この加工装置は、フェムト秒パルスレーザの発生部10、レーザ集光部11、及び加工対象物(光ファイバF)を保持するためのステージ部12からなる。ステージ部12はX,Y,Z軸方向の直進部分と、X,Y,Z軸の各軸まわりの回転軸θx,θy,θzからなるものが望ましい。レーザ集光部11はミラー16により反射されたフェムト秒レーザ光を集光して照射する対物レンズ13を有している。加工状態はCCDカメラ17により撮影され、表示装置で監視される。光ファイバFは、被覆15を一部除去してクラッド14を露出させ、このクラッド14露出部分をステージ部12上に乗せ、その長手方向がY軸に平行になるように固定されている。
光ファイバFの加工は、Y軸方向に沿ってステージを動かすことにより行うものとする。この場合、加工開始点から加工終了点に至るまで常に光ファイバのコア中心部分に屈折率上昇領域を誘起する必要がある。
しかしながら、光ファイバをY軸に沿って固定したつもりでも、光ファイバの長手方向はY軸に対して完全に平行とはなっていない。光ファイバの固定方法にも依存するが、加工開始点から加工終了点までステージを動かすと、ステージの長手方向は数rad回転している場合もある。従って、各光ファイバを加工する際には、事前にその回転量を求めておき、その分だけステージを逆方向に回転させて、光ファイバの長手方向を加工時のステージ走査方向(この場合はY軸)に一致させる必要がある。
そこでレーザ集光点の位置決めは以下のように行う。まず光ファイバの加工開始点Aにおいて白色光が筋状に発光するステージ座標(XA,YA,ZA)を記録する。次に、Y軸に沿ってステージを30mm移動させ、加工終了点Bにおいて白色光が筋状に発光するステージ座標(XB、YB、ZB)を記録する。次にステージ座標(XA,YA,ZA)、(XB、YB、ZB)の情報から光ファイバの長手方向をY軸に平行にするために必要なステージ回転量θx,θzを計算し、所望量だけステージを回転させる。これにより光ファイバの長手方向は完全にY軸に対して平行になる。
次に先ほど求めたステージ回転量と始めの加工開始点Aの座標(XA,YA,ZA)の値から、新たな加工開始点A’の座標(XA’,YA’,ZA’)を求め、この位置にステージを移動させる。しかる後にレーザを照射し、ステージを所望のステージ速度でY軸に沿って30mm走査して加工を行う。これにより、加工範囲全域において常に光ファイバのコア中心部に屈折率上昇領域を形成することができる。
特開平9−311237号公報
特開2000−155225号公報
この加工装置は、フェムト秒パルスレーザの発生部10、レーザ集光部11、及び加工対象物(光ファイバF)を保持するためのステージ部12からなる。ステージ部12はX,Y,Z軸方向の直進部分と、X,Y,Z軸の各軸まわりの回転軸θx,θy,θzからなるものが望ましい。レーザ集光部11はミラー16により反射されたフェムト秒レーザ光を集光して照射する対物レンズ13を有している。加工状態はCCDカメラ17により撮影され、表示装置で監視される。光ファイバFは、被覆15を一部除去してクラッド14を露出させ、このクラッド14露出部分をステージ部12上に乗せ、その長手方向がY軸に平行になるように固定されている。
光ファイバFの加工は、Y軸方向に沿ってステージを動かすことにより行うものとする。この場合、加工開始点から加工終了点に至るまで常に光ファイバのコア中心部分に屈折率上昇領域を誘起する必要がある。
しかしながら、光ファイバをY軸に沿って固定したつもりでも、光ファイバの長手方向はY軸に対して完全に平行とはなっていない。光ファイバの固定方法にも依存するが、加工開始点から加工終了点までステージを動かすと、ステージの長手方向は数rad回転している場合もある。従って、各光ファイバを加工する際には、事前にその回転量を求めておき、その分だけステージを逆方向に回転させて、光ファイバの長手方向を加工時のステージ走査方向(この場合はY軸)に一致させる必要がある。
そこでレーザ集光点の位置決めは以下のように行う。まず光ファイバの加工開始点Aにおいて白色光が筋状に発光するステージ座標(XA,YA,ZA)を記録する。次に、Y軸に沿ってステージを30mm移動させ、加工終了点Bにおいて白色光が筋状に発光するステージ座標(XB、YB、ZB)を記録する。次にステージ座標(XA,YA,ZA)、(XB、YB、ZB)の情報から光ファイバの長手方向をY軸に平行にするために必要なステージ回転量θx,θzを計算し、所望量だけステージを回転させる。これにより光ファイバの長手方向は完全にY軸に対して平行になる。
次に先ほど求めたステージ回転量と始めの加工開始点Aの座標(XA,YA,ZA)の値から、新たな加工開始点A’の座標(XA’,YA’,ZA’)を求め、この位置にステージを移動させる。しかる後にレーザを照射し、ステージを所望のステージ速度でY軸に沿って30mm走査して加工を行う。これにより、加工範囲全域において常に光ファイバのコア中心部に屈折率上昇領域を形成することができる。
しかしながら、図2に示すように加工装置上に複数本の光ファイバを固定し、それらを1本ずつ加工しようとした場合、従来技術をそのまま適用し、光ファイバ1本ごとにレーザ集光点の位置決めを行うと非常に時間がかかり作業効率が悪い。
例えば、前述した例と同様に、光ファイバのコア中心部分に長さ30mmに渡って屈折率上昇領域を誘起する作業を、図2の光ファイバ1から光ファイバnに対して順番に実施する場合を考える。この場合、まず光ファイバ1の加工開始点1Aにおいて白色光が筋状に発生する座標(X1A,Y1A,Z1A)を記録する。次にY軸に沿ってステージを30mm移動させて、光ファイバ1の加工終了点1Bに移動し、この点において白色光が筋状に発生する座標(X1B、Y1B、Z1B)を記録する。次いでステージ座標(X1A,Y1A,Z1A)、(X1B、Y1B、Z1B)の情報から回転ステージθX、θZの必要な回転数を計算し、所望量だけステージを回転させる。次にステージ回転量とステージ座標(X1A,Y1A,Z1A)から新たな加工開始点1A’の座標(X1A,Y1A,Z1A)を求め、この点に移動する。しかる後にレーザを集光照射して加工を実施する。
例えば、前述した例と同様に、光ファイバのコア中心部分に長さ30mmに渡って屈折率上昇領域を誘起する作業を、図2の光ファイバ1から光ファイバnに対して順番に実施する場合を考える。この場合、まず光ファイバ1の加工開始点1Aにおいて白色光が筋状に発生する座標(X1A,Y1A,Z1A)を記録する。次にY軸に沿ってステージを30mm移動させて、光ファイバ1の加工終了点1Bに移動し、この点において白色光が筋状に発生する座標(X1B、Y1B、Z1B)を記録する。次いでステージ座標(X1A,Y1A,Z1A)、(X1B、Y1B、Z1B)の情報から回転ステージθX、θZの必要な回転数を計算し、所望量だけステージを回転させる。次にステージ回転量とステージ座標(X1A,Y1A,Z1A)から新たな加工開始点1A’の座標(X1A,Y1A,Z1A)を求め、この点に移動する。しかる後にレーザを集光照射して加工を実施する。
光ファイバ1の加工が終了すると、光ファイバ2の加工開始点2Aに移動し、光ファイバ1の場合と同様の方法でレーザ集光位置の位置決めを行う。つまり加工開始点2Aから加工終了点2Bに移動し、さらに新たな加工開始点2A’に移動した後に加工を実施する。一連の作業に際に生じるステージの動きを示したものが図3である。各光ファイバを加工する際に必要なステージの回転量を求めるために、光ファイバの加工開始点から加工終了点に移動し、さらに新たな加工開始点に移動する一連のステージ走査がn回必要になる。
このようなレーザ集光位置の位置決めのために実施する、ステージ走査にかかる時間は、1本の光ファイバに必要な加工長が長くなるほど長時間を要する。また、位置決め精度を上げようとすれば、実際に必要な加工長よりも長い範囲で位置決めを行う方が望ましく、その場合、さらに所要時間が長くなるという問題がある。
図4のように、n−1番目の光ファイバを加工した後、加工終了点n−1Bからn番目の光ファイバの加工開始点nAではなく、加工終了点nBに移動し、nB点での位置決めを先に実行する方法もある。この場合、仮の加工開始点nAでの位置決めを行ってステージ回転量を求めた後に新しい加工開始点nA’に移動することになるが、nAとnA’との距離は短いためステージ移動量を約半分に低減することは可能である。しかしながら、この場合も各光ファイバの加工開始点、及び加工終了点において白色光によるレーザ集光点の位置決め作業が必要であることに変わりはなく、これに要する時間は加工する光ファイバの数に比例して長くなる。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、複数本の光ファイバを加工装置上に並べフェムト秒レーザ光を順次照射して光ファイバの加工を行う際に、各光ファイバのレーザ集光位置の位置決めを効率よく行い、位置決めに要する時間を短縮し、加工時間を短縮し得る光ファイバ型部品の製造方法とこの方法を用いて製造された光ファイバ型部品の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、フェムト秒レーザ光の集光照射による光ファイバの加工方法であって、コア中心部分に屈折率変化領域を作製する際に、表面検出器を用いて光ファイバの位置情報を測定し、この位置情報と、集光・照射によって発生する白色光がコア内部を光ファイバの長手方向に対して一筋状にかつ最も明るく導波する位置との相対座標を予め求めておき、前記位置情報と相対座標からレーザ集光位置を決定し、光ファイバの所定位置にフェムト秒レーザ光を集光照射して光ファイバ型部品を得ることを特徴とする光ファイバの加工方法を提供する。
本発明の加工方法において、表面検出器を用いて光ファイバ上の少なくとも2点において位置情報を測定し、それら位置情報から所望の加工領域全体にわたりコア中心部分に屈折率上昇領域が作製されるように光ファイバ設置位置を調整することが好ましい。
本発明の加工方法において、少なくとも2本以上の光ファイバを加工装置上に整列して設置し、連続的なステージ走査を一回実施することにより、1本の光ファイバにつき少なくとも2点以上の位置情報を、設置した全ての光ファイバに対して一度に測定することが好ましい。
本発明の加工方法において、整列した光ファイバを順次加工する際に、各光ファイバの加工を行う前に、光ファイバの位置情報から所望の加工領域全体にわたり、コア中心部分に屈折率上昇領域が形成されるように光ファイバ設置位置を調整することが好ましい。
本発明の加工方法において、光ファイバ型部品は、長周期ファイバグレーティング、短周期ファイバグレーティング又はモード変換機能を有する光部品とすることができる。
本発明の加工方法において、表面検出器を用いて光ファイバ上の少なくとも2点において位置情報を測定し、それら位置情報から所望の加工領域全体にわたりコア中心部分に屈折率上昇領域が作製されるように光ファイバ設置位置を調整することが好ましい。
本発明の加工方法において、少なくとも2本以上の光ファイバを加工装置上に整列して設置し、連続的なステージ走査を一回実施することにより、1本の光ファイバにつき少なくとも2点以上の位置情報を、設置した全ての光ファイバに対して一度に測定することが好ましい。
本発明の加工方法において、整列した光ファイバを順次加工する際に、各光ファイバの加工を行う前に、光ファイバの位置情報から所望の加工領域全体にわたり、コア中心部分に屈折率上昇領域が形成されるように光ファイバ設置位置を調整することが好ましい。
本発明の加工方法において、光ファイバ型部品は、長周期ファイバグレーティング、短周期ファイバグレーティング又はモード変換機能を有する光部品とすることができる。
また本発明は、前述した本発明に係る加工方法によって得られた光ファイバ型部品を提供する。
本発明によれば、白色光を指標としたレーザ集光点の位置決め作業を各光ファイバの加工開始点と加工終了点付近で実施する必要がないため、加工時間が短縮される。
レーザ集光点の位置決めを行うために必要な表面検出作業を加工前に一括して実行するため、個々の光ファイバごとに位置決めを行う場合に必要だったステージ走査が不要になることで加工時間がさらに短縮される。
レーザ集光点の位置決めを行うために必要な表面検出作業を加工前に一括して実行するため、個々の光ファイバごとに位置決めを行う場合に必要だったステージ走査が不要になることで加工時間がさらに短縮される。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図5は、本発明による光ファイバの加工方法の一例を説明するためのステージ部12の平面図であり、図6(a)〜(c)は表面検出器による光ファイバ加工位置の検出を説明するための図である。図6(a)は多数のV溝19が設けられた設置台18に、それぞれのV溝19に光ファイバFを入れて位置決めした状態を示す要部側面図、(b)及び(c)は(a)の状態を表面検出器で測定し、その頂点部分を認識した状態を示す図である。
図5は、本発明による光ファイバの加工方法の一例を説明するためのステージ部12の平面図であり、図6(a)〜(c)は表面検出器による光ファイバ加工位置の検出を説明するための図である。図6(a)は多数のV溝19が設けられた設置台18に、それぞれのV溝19に光ファイバFを入れて位置決めした状態を示す要部側面図、(b)及び(c)は(a)の状態を表面検出器で測定し、その頂点部分を認識した状態を示す図である。
本発明の加工方法において、光ファイバFにレーザ光を集光照射し加工するための加工装置としては、例えば、図1及び図2に示すように、フェムト秒パルスレーザの発生部10、レーザ集光部11、及び加工対象物(光ファイバF)を保持するためのステージ部12とを備え、さらにステージ部12上に並べられた光ファイバの位置情報を測定する図示していない表面検出器を備えた加工装置を用いて実施することができる。
ステージ部12はX,Y,Z軸方向の直進部分の移動と、X,Y,Z軸の各軸まわりの回転軸θx,θy,θzに沿った回転とが可能なものが望ましい。
レーザ集光部11はミラー16により反射されたフェムト秒レーザ光を集光して照射する対物レンズ13を有している。
レーザ集光部11はミラー16により反射されたフェムト秒レーザ光を集光して照射する対物レンズ13を有している。
光ファイバFは、図5に示すように、その被覆15を一部除去してクラッド14を露出させ、このクラッド14露出部分をステージ部12上に乗せ、その長手方向がY軸に平行になるように固定されている。本発明の方法において加工される光ファイバFとしては、例えば、石英系シングルモード光ファイバ、マルチモードモード光ファイバ、応力付与型偏波保持光ファイバなどが挙げられる。
前記表面検出器としては、超音波、電波、レーザ光などを下方に送信し、反射波を受信することで下方にあるステージ部12の表面状態を精密に測定可能な各種の装置を用いることができる。図6(a)〜(c)は、表面検出器による表面検出結果を例示する図であり、図6(a)に示すように、多数のV溝19が設けられた設置台18に、それぞれのV溝19に光ファイバFを入れて位置決めした状態を表面検出器によって測定すると、(b)に示すようにV溝18に収められた光ファイバFの外周に沿った突起形状が確認される。加工装置によって直下に向けてレーザ光を照射してコアに集光照射する場合、これらの光ファイバFにおいて、レーザ光を照射する位置は、突起の頂点になる。従って、図6(b)、(c)に示すように光ファイバFの外周に沿った複数の突起形状の頂点の座標を測定することで、光ファイバFへのレーザ光照射位置が確定できる。
本発明の加工方法は、コア中心部分に屈折率変化領域を作製する際に、表面検出器を用いて光ファイバFの位置情報を測定し、この位置情報と、集光・照射によって発生する白色光がコア内部を光ファイバの長手方向に対して一筋状にかつ最も明るく導波する位置との相対座標を予め求めておき、前記位置情報と相対座標からレーザ集光位置を決定し、光ファイバの所定位置にフェムト秒レーザ光を集光照射して光ファイバ型部品を得ることを特徴としている。
本発明の加工方法において、表面検出器を用いて光ファイバF上の少なくとも2点において位置情報を測定し、それら位置情報から所望の加工領域全体にわたりコア中心部分に屈折率上昇領域が作製されるように光ファイバ設置位置を調整することが好ましい。
本発明の加工方法において、少なくとも2本以上の光ファイバを加工装置上に整列して設置し、連続的なステージ走査を一回実施することにより、1本の光ファイバにつき少なくとも2点以上の位置情報を、設置した全ての光ファイバに対して一度に測定することが好ましい。
さらに本発明の加工方法において、整列した光ファイバを順次加工する際に、各光ファイバの加工を行う前に、光ファイバの位置情報から所望の加工領域全体にわたり、コア中心部分に屈折率上昇領域が形成されるように光ファイバ設置位置を調整することが好ましい。
本発明の加工方法において、少なくとも2本以上の光ファイバを加工装置上に整列して設置し、連続的なステージ走査を一回実施することにより、1本の光ファイバにつき少なくとも2点以上の位置情報を、設置した全ての光ファイバに対して一度に測定することが好ましい。
さらに本発明の加工方法において、整列した光ファイバを順次加工する際に、各光ファイバの加工を行う前に、光ファイバの位置情報から所望の加工領域全体にわたり、コア中心部分に屈折率上昇領域が形成されるように光ファイバ設置位置を調整することが好ましい。
本発明の加工方法の具体例を図5を参照して説明する。加工装置上に整列させた光ファイバ列に対して、まず加工開始点付近においてX軸方向にステージを走査(点LM間)し、表面検出器を用いて各光ファイバの表面高さを一度に検出する(図6参照)。光ファイバFはV溝アレイ上に設置されているとすると、走査線上において各光ファイバの頂点位置1A(X1A,Y1A,Z1A)、2A(X2A,Y2A,Z2A)、・・・nA(XnA,YnA,ZnA)を容易に検出することができる。
次に、ステージを加工終了点付近に移動させ(点MN間)、この付近でX軸方向にステージを走査(点NO間)して加工終了点付近における各光ファイバの頂点位置1B(X1B,Y1B,Z1B)、2B(X2B,Y2B,Z2B)、・・・nB(XnB,YnB,ZnB)を検出する。図5にその模式図を示す。
各光ファイバの加工開始点と加工終了点での頂点位置情報から、Y軸方向にステージを走査して各光ファイバを加工する際に必要なステージ回転量を計算しておく。
次に、予め求めておいた、光ファイバの頂点位置と白色光が筋状に発光する位置との相対位置関係から、新たな加工開始点を求める。
次に、予め求めておいた、光ファイバの頂点位置と白色光が筋状に発光する位置との相対位置関係から、新たな加工開始点を求める。
この方法では、光ファイバ内部にフェムト秒パルスレーザ光を集光照射したときに発生する白色光が、筋状に発光するときのステージ座標と、そのときに光ファイバ断面の頂点位置がくる座標との間の相対座標を予め求めておく。そして、個々の光ファイバに対して必要なステージ回転量は、表面検出器で検出した光ファイバの頂点位置から求めることにより、各光ファイバに対して白色光を用いた位置決め作業を実行する手間を省く。これにより、光ファイバ1本1本に対して白色光によるレーザ集光位置の位置決めを行う必要がないため、加工時間が大幅に短縮される。
本発明の加工方法において、光ファイバ型部品としては、光ファイバのコア中心部分に屈折率変化領域を有する光ファイバ型部品が挙げられ、例えば、長周期ファイバグレーティング、短周期ファイバグレーティング又はモード変換機能を有する光部品とすることができる。
なお、前述した例示では、光ファイバF上の少なくとも2点において位置情報を測定し、それら位置情報から所望の加工領域全体にわたりコア中心部分に屈折率上昇領域が作製されるように光ファイバ設置位置を調整する構成としたが、予め白色光が筋状に発光する位置との相対座標が分かっている座標であれば表面検出器に限定されない。例えば、光ファイバがアレイ状に配列している状態をCCD画像で確認して画像処理により各光ファイバの位置を確認する方法でもよい。
10…フェムト秒パルスレーザの発生部、11…レーザ集光部、12…ステージ部、13…対物レンズ、14…クラッド、15…被覆、16…ミラー、17…CCDカメラ、18…設置台、19…V溝。
Claims (8)
- フェムト秒レーザ光の集光照射による光ファイバの加工方法であって、コア中心部分に屈折率変化領域を作製する際に、表面検出器を用いて光ファイバの位置情報を測定し、この位置情報と、集光・照射によって発生する白色光がコア内部を光ファイバの長手方向に対して一筋状にかつ最も明るく導波する位置との相対座標を予め求めておき、前記位置情報と相対座標からレーザ集光位置を決定し、光ファイバの所定位置にフェムト秒レーザ光を集光照射して光ファイバ型部品を得ることを特徴とする光ファイバの加工方法。
- 表面検出器を用いて光ファイバ上の少なくとも2点において位置情報を測定し、それら位置情報から所望の加工領域全体にわたりコア中心部分に屈折率上昇領域が作製されるように光ファイバ設置位置を調整することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバの加工方法。
- 少なくとも2本以上の光ファイバを加工装置上に整列して設置し、連続的なステージ走査を一回実施することにより、1本の光ファイバにつき少なくとも2点以上の位置情報を、設置した全ての光ファイバに対して一度に測定することを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバの加工方法。
- 整列した光ファイバを順次加工する際に、各光ファイバの加工を行う前に、光ファイバの位置情報から所望の加工領域全体にわたり、コア中心部分に屈折率上昇領域が形成されるように光ファイバ設置位置を調整することを特徴とする請求項3に記載の光ファイバの加工方法。
- 光ファイバ型部品が長周期ファイバグレーティングであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバの加工方法。
- 光ファイバ型部品が短周期ファイバグレーティングであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバの加工方法。
- 光ファイバ型部品がモード変換機能を有する光部品であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバの加工方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の加工方法によって得られた光ファイバ型部品。
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2003
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