JP2005156573A - 画像投射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フロントプロジェクタ画像投射装置に於いて、省スペース投射を実現し、ホームユースなどの狭い環境で使用し易く、鑑賞者と投射装置の干渉を防ぎ、投射装置の排熱、騒音の影響を受けずに投射画像を鑑賞できるようにする。
【解決手段】高仰角投射と投射アジムスを可変(斜め投射可能)な構成にする。屈折結像系の場合、軸外を主に使用し光軸まわりにパネルを回動可能にする。OffーAxial反射結像系を使用した場合、屈折系では不可能な高仰角が設計可能、入射光軸(パネル中心垂線)廻りに該結像系を回動すれば斜め方向投射可能となる。
【選択図】図1−1
【解決手段】高仰角投射と投射アジムスを可変(斜め投射可能)な構成にする。屈折結像系の場合、軸外を主に使用し光軸まわりにパネルを回動可能にする。OffーAxial反射結像系を使用した場合、屈折系では不可能な高仰角が設計可能、入射光軸(パネル中心垂線)廻りに該結像系を回動すれば斜め方向投射可能となる。
【選択図】図1−1
Description
本発明は二次元画像投影装置に関するものである。当該装置に於いては、画像表示デバイスとして、液晶パネルを用いた液晶プロジェクタ、又は米テキサスインスツルメンツ社のマイクロミラーデバイス(DMD、又はデジタルライトプロセッシング、DLP)と呼ばれる反射型イメージ表示デバイスを用いたプロジェクタ等がある。当該装置はパソコンなどのCRT表示結果や、映画などその他のデジタル映像などをスクリーンに投影して多くの人々が同時にこれを観察すると言う目的で使用されるものである。
従来当該装置に於いては、一般に光源光束を反射鏡、レンズなどを用いて集光し、液晶又はDMD等の画像表示デバイスを照明することによって、該デバイスを透過又は反射することにより、該デバイスに表示された画像情報に応じて2次元的に変調された該照明光束を投射レンズによりスクリーンに投射するという構成が採られている。例えば当該装置の一例として液晶を3枚使用する3板式液晶プロジェクタの一般的な構成の場合、光源光束をダイクロイックミラー等でRGBの3色の光束成分に振幅分割し、その3色の光束をそれぞれRGBの画像情報を表示する3枚の透過型モノクロ液晶パネルに照射する。その透過光束により構成されるRGB3色の画像をダイクロイックミラー又はダイクロプリズムを用いて合成し、その重ね合わされたカラーの画像を投射レンズにより投射するものである。
画像表示パネルに表示された画像情報を投射スクリーンへ投射レンズを用いて投射する場合、一般的には投射装置の正面の上方、又は下方に投射する。投射角度に関しては投射レンズの構成、仕様、性能に依存する。
従来の装置においては、投射装置はスクリーンの手前側、即ち観測者と同じ側に置かれていて、投射装置からスクリーンに投射された映像がスクリーンから拡散反射されてきたものを観察者が観測する、所謂前側投射装置(フロントプロジェクタ、フロントプロジェクション型投射装置)と、半透過型のスクリーンに対して投射装置にて投射した画像を該投射装置のある側とは反対側から、該スクリーンを拡散透過してきた光束を観察する所謂後側投射装置(リアプロジェクタ、リアプロジェクション型投射装置)の概略二通りの形態がある。
後者の場合、投射装置とスクリーンの位置関係は固定されているものが多く、投射装置とスクリーンがひとつの筐体の中に予め所定の位置関係で組込まれた装置として提供されているものが一般的である。この所謂リアプロジェクション型と呼ばれる装置は、スクリーン背面側に投射装置を有しているため、その分のスペースを必要とする。大型のものは壁にスクリーンを設置して、投射装置は壁の向う側の部屋へ設置する。このような大型のものは建物の一部として一体に設計設置することが必要になる。また、作りつけのものでなくとも、投射装置からスクリーンまでの光路は一直線上にするわけには行かない。そのため反射ミラーを数枚組み合わせて投射光路を折畳んで装置の大きさを短くし装置の外観外形をできるだけ小型薄型化したものが一般的である。
一方、スクリーンの前方から投射して、観察者もスクリーンに対して同じ側にいる場合の装置はフロントプロジェクタと呼ばれる。フロントプロジェクタの場合スクリーンと投射装置は別々に設置されていて、相互の位置関係も大まかな投射レンズ系のフォーカス調整範囲の条件等を満たせば、設置しながらの調整によって使用可能になる柔軟性を有し、使用しない場合は投射装置は片づけておけば良く、またスクリーンは特別なものを使用しなくても、ある程度の白さと拡散性とスペースさえあれば室内の壁面でもよく、また専用スクリーンを使用する場合に於いても、スクリーン自体は薄いシートであるため巻いたり、畳んだりしてしまうことも可能である。このようにフロントプロジェクタは、必要な時に設置して使用し、不要なときは片づけることができ、また、そのためにスクリーンに対して大きめの投射倍率をとることも可能であるなどリアプロジェクタにはない特徴を備えている。
また、結像光学系の構成としても軸対称な屈折レンズを組み合わせて投射結像レンズ系として構成するものは一般的に見られる。該方式では軸上のごく近傍である軸外にパネルを配置しフロントプロジェクタの場合、比較的小さな投射仰角で投射する。一方、軸外し自由曲面反射鏡を組み合わせて投射結像光学系を構成する例としてリアプロジェクション表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−255462号公報
一方でフロントプロジェクタの場合、投影画像を観察する人と投射装置が相互に近いところに置かれるという問題がある。当該装置の場合明るい投射画像を得るために非常に強力な照明光源ランプを備えているのが一般的である。そのため該照明ランプバルブは強い熱を発生しそのままでは装置全体が非常に高温になってしまう。そしてその結果、光源ランプの寿命は元より装置全体の寿命をも短くしてしまうので、当然のことながら強力な冷却機構を備えているのが一般的である。冷却機構は放熱フィンなどの構成に加え強力な送風を行う冷却ファンを備えており、それが駆動時に発生する騒音は無視できるものではない。また、該送風冷却装置から排出される熱風も該投射装置の近くにいると直撃を受ける場合もある。
投射装置はスクリーンの直前に置かれるため、投射映像を鑑賞するのに最も適した場所は、投射装置自体に占有されてしまう。このため、鑑賞者はそこを避けてスクリーンを鑑賞することになるが、最も良さそうな正面は、投射装置のごく近くであって、そこで鑑賞すると、投射装置冷却ファンの発する騒音、排熱の熱風吹き出しによる暑さに見まわれることになる。そのため、鑑賞者がそれを避けて比較的横の外れの方などで鑑賞するが、投射装置から離れているほど映像の鑑賞の条件としては良くなくなる。
フロントプロジェクタに於いて、このような問題点を解決するには投影装置を天井吊りにするなどの手間のかかる方法しかなかった。しかしながら、当該装置は今後家庭内で使用するホームシアター用の用途、少人数の狭い会議室での小規模な会議に於けるプレゼンテーション用途など、簡易な設置が可能で上記の課題に対する解決策が必要とされている。
本発明による画像投射装置は、
(1)投射装置からスクリーンまでの投射仰角の大きさを大きくする。
(1−1)屈折レンズ系の場合、軸外を重点的に利用する。
(1−2)軸外し反射結像鏡面にて投射レンズ系を構成する。
(2)光学系の設計の際のイメージサークルを下記のように確保する。
(2−1)屈折レンズ系の場合、物体である画像表示パネルの全域を軸外に置く配置とし、パネルが回動した場合最も外側の端部までをイメージサークル内に入れるように設計する。
(2−2)軸外し反射レンズ面にて投射レンズを構成する場合、イメージサークルを画像表示パネルの対角線長以上確保する。
(1)投射装置からスクリーンまでの投射仰角の大きさを大きくする。
(1−1)屈折レンズ系の場合、軸外を重点的に利用する。
(1−2)軸外し反射結像鏡面にて投射レンズ系を構成する。
(2)光学系の設計の際のイメージサークルを下記のように確保する。
(2−1)屈折レンズ系の場合、物体である画像表示パネルの全域を軸外に置く配置とし、パネルが回動した場合最も外側の端部までをイメージサークル内に入れるように設計する。
(2−2)軸外し反射レンズ面にて投射レンズを構成する場合、イメージサークルを画像表示パネルの対角線長以上確保する。
以上、本発明を整理して要約すれば以下の構成に集約できる。
(1)画像表示パネルデバイスの画像をスクリーン上へ投射する共軸屈折レンズ光学系であって、該光学系の物体側平面に於いて該パネル上の画面中心の位置は、該光学系の光軸から所定の距離だけ離れており、その距離は該パネル上画面中心位置が該光学系の光軸から離れる方向に沿って測った該画面サイズの1/2よりも大きいことを特徴とする画像投射装置。
(2)画像表示パネルデバイスの画像をスクリーン上へ投射する共軸屈折レンズ光学系であって、該光学系の物体側平面に於いて該パネル上の画面中心の位置は、該画面の一つの辺と平行な方向に該光学系の光軸から所定の距離だけ離れており、その距離は前記一つの辺の長さの1/2よりも大きいことを特徴とする画像投射装置。
(3)物体側平面内にて該パネルは、該光学系の光軸を回転中心として、請求項1または2記載の距離を保ちながら回動するように相互に位置関係を変更することが可能であり、投射された画像は前記回動によってスクリーン上を移動することを特徴とする前記(1)または(2)記載の画像投射装置。
(4)画像表示パネルデバイスの中心から投射光学系を経て投射画像の中心に至る光線は、該光学系の光軸に対して少なくとも30°以上の角度をなすことを特徴とする前記(1)ないし(3)いずれか記載の画像投射装置。
(5)画像表示パネルデバイスの画像をスクリーン上へ投射する結像光学系であって、該パネルの中心垂線に対して、該光学系から射出される画像中心光線が少なくとも15°以上の角度をなしており、該光学系は該パネル中心垂線を回転軸として回動することが可能であり、投射された画像は前記回動によってスクリーン上を移動し、該光学系は主として軸外し反射結像鏡を用いた光学系であることを特徴とする画像投射装置。
(6)画像表示パネルデバイスの画像をスクリーン上へ投射する結像光学系であって、該パネルの中心垂線は該光学系に対する入射光軸であり、該入射光軸に対して該光学系から射出される画像中心光線が少なくとも15°以上の角度をなしており、該光学系は入射光軸を回転軸として回動することが可能であり、投射された画像は前記回動によってスクリーン上を移動し、該光学系は主として軸外し反射結像鏡を用いた光学系であることを特徴とする画像投射装置。
(7)光学系のイメージサークルは該パネルの少なくとも画面対角線長の長さをイメージサークルの半径とすることを特徴とする前記(5)または(6)記載の画像投射装置。
(1)本発明により、フロント投射光学系に於いて投射装置を鑑賞者と干渉しにくいスクリーンの直下近傍へ置くことが出来る。
(2)フロント投射光学系に於いて投射装置を投影画像の真正面でなく横方向へオフセットさせて置くことが出来る(投射装置から斜め上方へ投射できる)。
(3)フロント投射光学系に於いて、投射結像系を回動する(又は画像表示パネルデバイスを回動する)ことで斜め上方の投射位置を、回動移動させることが出来る。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1−1及び図1−2に示すのは、本発明による第一実施例の画像投影装置である。
照明された画像表示パネルから放射される画像信号によって変調された光束を投射レンズによりスクリーン上に投射する。本実施例は鑑賞者3がスクリーン面に対して投射装置2と同じ側に位置する所謂フロントプロジェクタである。本発明では投射仰角をできるだけ大きくとり、同じ投射画像高さの場合、投影装置2とスクリーンをより一層近づけ、観察者3が投射画像を鑑賞する際に、従来よりも投射装置2をスクリーンに近いところへ置いて、鑑賞者3から遠ざけることが可能になる。
本実施例の場合、屈折レンズ系を用いて、約100インチサイズの投射画像1を、画像の中心の床からの高さが約1.5mの高さになるようにスクリーンに投射する例を構成している。これは勿論これ以外のサイズに投射する場合であっても、本質的に本発明の効果は変らない。本実施例のレンズの特徴としては画像光束を投射して結像する光路を投射レンズの軸上から大きく外した軸外に設定している。具体的には、共軸系レンズの本来の中心である回転対称な光軸、所謂画角0°の軸上主光線の光軸に対して、投射画像の中心を通る光軸は上方に仰角30°の角度をなしている。本発明に於いては、投影画像サイズを約100インチであるとしているので、スクリーン上の画像の中心位置を床から凡そ1.5mであるとすると投射装置2はスクリーンから凡そ1.8m離れた、高さ約0.5mの台の上に置かれていることに相当する。かつて(ブラウン管サイズが小さかった頃)TVなどの最適鑑賞距離として画面対角線長の7倍という数値が使われたが、100インチ(2.54m)の投射画像にそのまま当てはめると17.5mという距離になる。これは現状の映画館などに於けるスクリーンサイズと観客席の距離に比較して考えると余りに遠すぎ、ホームシアターなどの用途に於いて臨場感が失われてしまう。また通常のホームユースではそれ程広い部屋は一般的でない。現状に於いては画面対角線長の7倍という距離よりももっと近い距離で鑑賞するのが適切であろう。
一般的なホームユースに於ける部屋の大きさや、小規模な会議室のサイズを考慮すると、これは1/4程度に短縮した約4m程度とするのが適切であると考えられる。そのとき、本発明に於ける投射装置2は鑑賞者3の更に2.2mも前に置かれ、また鑑賞者3の椅子に座った視点の高さを床から約1mであるとしても、投射装置2はその1/2の高さに置かれているのでかなり低い位置である。その結果、図1−2に示すように、投射装置2から発生する冷却ファンの騒音や冷却のための熱風を浴びることもない快適な条件での鑑賞が可能になる。
本投射レンズの設計時には通常と異なってレンズの結像性能が最も良くなる軸上は全く使用しない。一般的に性能を出しにくい軸外部分のみを使用することになるが、その条件下でも求められる性能を確保するように枚数やレンズ構成を工夫して設計する必要がある。しかしながら、本レンズの場合、主として特定のアジムスの、特定の符号の方向に大きい像高の軸外性能のみしか使用しないという特色がある。
使用するアジムス方向、及び使用する方向の画角の性能は保証されている必要がある。勿論、単に高画角であって、たまたま軸上付近を使用しないレンズとして、また特定のアジムス方向の特定の符号の軸外性能しか利用しないということではなく、全アジムス、全画角域に関して性能保証ができれば、全く問題はない。しかしながら実質的には使用しないアジムス、像高が存在するので使用しない領域まで性能保証することは逆にコストアップになるので使用する範囲だけを性能保証するような設計、製造方法をとることも可能である。
図2−1及び図2−2に示すのは、本発明による第2実施例の画像投影装置である。
照明された画像表示パネルから放射される画像信号によって変調された光束を投射レンズによりスクリーン上に投射する。本実施例は鑑賞者3がスクリーン面に対して投射装置2と同じ側に位置する所謂フロントプロジェクタである。本発明では投射仰角をできるだけ大きくとり、同じ投射画像高さの場合、投影装置2とスクリーンをより一層近づけ、観察者3が投射画像1を鑑賞する際に、従来よりも投射装置2をスクリーンに近いところへ置いて、鑑賞者3から遠ざけることが可能になる。更に、従来は投射装置2が投影画像1の真正面下側又は上方(天井吊りなど)に置かれている必要があったが、本第2実施例の場合、上方(レンズの光軸を含む鉛直方向断面(所謂メリディオナル断面))のみならず同時に横方向(ラディアルアジムス成分方向)に投射する機能を有しており、結果的に投射装置2に対して斜め上方又は下方への投射が可能になる。
本実施例の場合、屈折レンズ系を用いて、約100インチサイズの投射画像1を、画像の中心の床からの高さが約1.5mの高さになるようにスクリーンに投射する例を構成している。これは勿論これ以外のサイズに投射する場合であっても、本質的に本発明の効果は変らない。本実施例のレンズの特徴としては画像光束を投射して結像する光路を投射レンズの軸上から大きく外した軸外に設定している。具体的には、共軸系レンズの本来の中心である回転対称な光軸、所謂画角0°の軸上主光線の光軸に対して、投射画像1の中心を通る光軸は凡そ30°の角度をなしている。且つ投射光軸はレンズの光軸を含む鉛直方向断面(所謂メリディオナル断面)から、光軸を軸にしてアジムス45°回転させた方向に投射するように設定される。
本発明に於いては、投影画像サイズを例えば約100インチであるとしているので、スクリーン上の画像の中心位置を床から凡そ1.5mであるとすると投射装置2はスクリーンから凡そ1.8m離れた、高さ約0.8mの台の上に置かれていることに相当する。また、本第2実施例では投射画像1は、投射装置2の横方向に約0.7mシフトした場所に投射されるので、投射装置2をスクリーンの真正面に配置する必要がない。
かつて(ブラウン管サイズが小さかった頃)TVなどの最適鑑賞距離として画面対角線長の7倍という数値が使われたが、100インチ(2.54m)の投射画像1にそのまま当てはめると17.5mという距離になる。これは現状の映画館などに於けるスクリーンサイズと観客席の距離に比較して考えると余りに遠すぎ、ホームシアターなどの用途に於いて臨場感が失われてしまう。また通常のホームユースではそれ程広い部屋は一般的でない。現状に於いては画面対角線長の7倍という距離よりももっと近い距離で鑑賞するのが適切であろう。
一般的なホームユースに於ける部屋の大きさや、小規模な会議室のサイズを考慮すると、これは1/4程度に短縮した約4m程度とするのが適切であると考えられる。そのとき、本発明に於ける投射装置2は鑑賞者3の更に2.2mも前に置かれ、また鑑賞者3の椅子に座った視点の高さを床から約1mであるとしても、投射装置2はそれより低い0.8mの高さで、且つスクリーンの正面から0.7m横へずれた位置に置かれているのでかなり離れた場所である。その結果、図2−1に示すように投射装置2から発生する冷却ファンの騒音や冷却のための熱風を浴びることもない快適な条件での鑑賞が可能になる。
本投射レンズの設計時には通常と異なってレンズの結像性能が最も良くなる軸上は全く使用しない。一般的に性能を出しにくい軸外部分のみを使用することになるが、その条件下でも求められる性能を確保するように枚数やレンズ構成を工夫して設計する必要がある。しかしながら、本レンズの場合、主として特定のアジムスの、特定の符号の方向に大きい像高の軸外性能のみしか使用しないという特色がある。
また、図2−2に示すように上記実施例では、横方向への投射アジムスの回転角度が45°である場合のみを示していたが、この角度は連続的に回転調整可能に構成することができる。レンズ系とパネル(及び照明系)の相対的な位置関係を、パネルが初めの物体高さを保ったまま、投射レンズの軸上光軸を回転中心軸としてアジムスの変化する方向に回転するように、相対的に移動すれば良い。
そのためには、使用する全てのアジムス方向の範囲、及び使用する方向の画角の性能は保証されている必要がある。勿論、単に高画角であって、たまたま軸上付近を使用しないレンズとして、また特定のアジムス方向の特定の符号の軸外性能しか利用しないということではなく、全アジムス、全画角域に関して性能保証ができれば、全く問題はない。しかしながら実質的には使用しないアジムス、像高が存在するので使用しない領域まで性能保証することは逆にコストアップになるので使用する範囲内だけ性能保証する設計、製造方法を採ることも可能である。
図3−1及び図3−2に示すのは、本発明による第3実施例の画像投影装置である。
照明された画像表示パネルから放射される画像信号によって変調された光束を軸外し自由曲面反射鏡の組み合わせにより構成した投射レンズによりスクリーン上に投射する。本実施例は鑑賞者3がスクリーン面に対して投射装置2と同じ側に位置する所謂フロントプロジェクタである。本発明では投射仰角をできるだけ大きくとり、同じ投射画像高さの場合、投影装置2とスクリーンをより一層近づけ、観察者3が投射画像1を鑑賞する際に、従来よりも投射装置2をスクリーンに近いところ置けるようにして鑑賞者3から遠ざけることが可能になる。更に、従来は投射装置2が投影画像1の正面に置かれている必要があったが、本第3実施例の場合、軸外し自由曲面反射鏡の組み合わせレンズを使用しているので、入射光束と射出光束の成す角度の設定は設計時点で屈折レンズ系に比較して自由度が高い。従って高い投射仰角を実現することは比較的容易である。
当該画像投影装置の場合、投射する画像のサイズは縦横比が4:3の現行TV相当や、今後は16:9のワイド画面が主流になるといわれ、それらに対応する寸法の長方形である。この場合、投射レンズ設計時の物体のサイズは正面上方に投射する使用法のみの装置の場合、光学系の物体サイズは、画像表示パネルの画面サイズであるところの長方形サイズそのものとなる。
本実施例の場合、図3−2に断面を示すような自由曲面反射ミラーの組み合わせによる結像投射系を用いて、約100インチサイズの投射画像1を、画像の中心の床からの高さが約1.5mの高さになるようにスクリーンに投射する例を構成している。本実施例に示す結像系の特徴としては画像表示デバイスからの画像情報光束を投射して結像する光路を入射光束の光軸上から大きく外した軸外に設定している。具体的には、入射光束の光軸に対して、投射画像の中心軸は凡そ40°をなしている。
本発明に於いては、投影画像サイズを約100インチであるとしている。その結果、スクリーン上の画像の中心位置を床から凡そ1.5mであるとすると投射装置はスクリーンから凡そ1.8m離れた、床の上に直接置かれていることに相当する。
かつて(ブラウン管サイズが小さかった頃)TVなどの最適鑑賞距離として画面対角線長の7倍という数値が使われたが、100インチ(2.54m)の投射画像にそのまま当てはめると17.5mという距離になる。これは現状の映画館などに於けるスクリーンサイズと観客席の距離に比較して考えると余りに遠すぎ、ホームシアターなどの用途に於いて臨場感が失われてしまう。また通常のホームユースではそれ程広い部屋は一般的でない。現状に於いては画面対角線長の7倍という距離よりももっと近い距離で鑑賞するのが適切であろう。
一般的なホームユースに於ける部屋の大きさや、小規模な会議室のサイズを考慮すると、これは1/4程度に短縮した約4m程度とするのが適切であると考えられる。そのとき、本発明に於ける投射装置2は鑑賞者3の更に2.2mも前に置かれ、また鑑賞者3の椅子に座った視点の高さを床から約1.0mとしても、投射装置2は床に置かれているのでかなり離れた場所である。その結果、図3−1に示すように投射装置2から発生する冷却ファンの騒音や冷却のための熱風を浴びることもない快適な条件での鑑賞が可能になる。
図4に示すのは、本発明による第4実施例の画像投影装置である。
照明された画像表示パネルから放射される、画像信号によって変調された光束を軸外し自由曲面反射鏡の組み合わせにより構成した投射レンズによりスクリーン上に投射する。本実施例は鑑賞者3がスクリーン面に対して投射装置2と同じ側に位置する所謂フロントプロジェクタである。本発明では投射仰角をできるだけ大きくとり、同じ投射画像高さの場合、投影装置2とスクリーンをより一層近づけ、観察者3が投射画像1を鑑賞する際に、従来よりも投射装置2をスクリーンに近いところ置けるようにして鑑賞者3から遠ざけることが可能になる。更に、従来は投射装置2が投影画像1の正面に置かれている必要があったが、本第4実施例の場合、軸外し自由曲面反射鏡の組み合わせレンズを使用しているので、入射光束と射出光束の成す角度の設定は設計時点で屈折レンズ系に比較して自由度が高い。従って高い投射仰角を実現することは比較的容易である。
また、軸外し自由曲面反射鏡の重要な特徴である入射光軸と射出光軸がオフセットしている構成を容易に採ることができるので、入射光の中心を通る光軸を回動軸に設定してこの軸を中心に投射レンズを回転させることで正面上方への投射のみならず斜め上方への投射なども容易に構成できる。
当該画像投影装置の場合、投射する画像のサイズは縦横比が4:3の現行TV相当や、今後は16:9のワイド画面が主流になるといわれ、それらに対応する寸法の長方形である。この場合、投射レンズ設計時の物体のサイズは正面上方に投射する使用法のみの装置の場合、光学系の物体サイズは、画像表示パネルの画面サイズであるところの長方形サイズそのものであったのに対して、斜め上方投射を行う場合に於いては、投射する画面の対角線方向長さをカバーするように、イメージサークルとして円形に準じた(斜め上方投射のアジムス回動角度範囲による)範囲にする必要がある。こうしておけば、従来からの使い方である装置の真正面上方に投射する場合に対して、投射画像1を斜め上方に投射するように投射レンズが回動する場合、長方形だけのイメージサイズからは回転した時の長辺方向が、短辺方向に対してはみ出してしまうことがない。従って、図4−2に示すように回動するアジムス角度範囲に合わせてレンズ系のイメージサークルを設定して設計する必要がある。
本実施例の場合、図3−2に断面を示すような自由曲面反射ミラーの組み合わせによる結像投射系を用いて、約100インチサイズの投射画像1を、画像の中心の床からの高さが約1.5mの高さになるようにスクリーンに投射する例を構成している。本実施例に示す結像系の特徴としては画像表示デバイスからの画像情報光束を投射して結像する光路を入射光束の光軸上から大きく外した軸外に設定している。具体的には、入射光束の光軸に対して、投射画像の中心軸は凡そ40°をなしている。且つ投射光軸はレンズの光軸を含む鉛直方向断面(所謂メリディオナル断面)から、光軸を軸にしてアジムス45°回転させた方向に投射する場合を示している。これを図4に示す。
本発明に於いては、投影画像サイズを約100インチであるとしている。その結果、スクリーン上の画像の中心位置を床から凡そ1.5mであるとすると投射装置2はスクリーンから凡そ1.8m離れた、高さ約0.5mの台の上に置かれていることに相当する。且つ、スクリーンの真正面から1.0m横へずれた位置に置かれている。かつて(ブラウン管サイズが小さかった頃)TVなどの最適鑑賞距離として画面対角線長の7倍という数値が使われたが、100インチ(2.54m)の投射画像にそのまま当てはめると17.5mという距離になる。これは現状の映画館などに於けるスクリーンサイズと観客席の距離に比較して考えると余りに遠すぎ、ホームシアターなどの用途に於いて臨場感が失われてしまう。また通常のホームユースではそれ程広い部屋は一般的でない。現状に於いては画面対角線長の7倍という距離よりももっと近い距離で鑑賞するのが適切であろう。
一般的なホームユースに於ける部屋の大きさや、小規模な会議室のサイズを考慮すると、これは1/4程度に短縮した約4m程度とするのが適切であると考えられる。そのとき、本発明に於ける投射装置2は鑑賞者3の更に2.2mも前に置かれ、また鑑賞者3の椅子に座った視点の高さを床から約1.0mとしても、投射装置2は床から0.5mの高さに置かれ、且つスクリーンの正面から1.0m横へずれた位置に置かれているのでかなり離れた場所である。その結果、投射装置2の発生する冷却ファンの騒音や冷却のための熱風を浴びることもない快適な条件での鑑賞が可能になる。図による説明は第2実施例の図2−1の場合と同様なので省略している。
1 投射画像
2 投射装置
3 鑑賞者
2 投射装置
3 鑑賞者
Claims (7)
- 画像表示パネルデバイスの画像をスクリーン上へ投射する共軸屈折レンズ光学系であって、該光学系の物体側平面に於いて該パネル上の画面中心の位置は、該光学系の光軸から所定の距離だけ離れており、その距離は該パネル上画面中心位置が該光学系の光軸から離れる方向に沿って測った該画面サイズの1/2よりも大きいことを特徴とする画像投射装置。
- 画像表示パネルデバイスの画像をスクリーン上へ投射する共軸屈折レンズ光学系であって、該光学系の物体側平面に於いて該パネル上の画面中心の位置は、該画面の一つの辺と平行な方向に該光学系の光軸から所定の距離だけ離れており、その距離は前記一つの辺の長さの1/2よりも大きいことを特徴とする画像投射装置。
- 物体側平面内にて該パネルは、該光学系の光軸を回転中心として、請求項1または2記載の距離を保ちながら回動するように相互に位置関係を変更することが可能であり、投射された画像は前記回動によってスクリーン上を移動することを特徴とする請求項1または2記載の画像投射装置。
- 画像表示パネルデバイスの中心から投射光学系を経て投射画像の中心に至る光線は、該光学系の光軸に対して少なくとも30°以上の角度をなすことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の画像投射装置。
- 画像表示パネルデバイスの画像をスクリーン上へ投射する結像光学系であって、該パネルの中心垂線に対して、該光学系から射出される画像中心光線が少なくとも15°以上の角度をなしており、該光学系は該パネル中心垂線を回転軸として回動することが可能であり、投射された画像は前記回動によってスクリーン上を移動し、該光学系は主として軸外し反射結像鏡を用いた光学系であることを特徴とする画像投射装置。
- 画像表示パネルデバイスの画像をスクリーン上へ投射する結像光学系であって、該パネルの中心垂線は該光学系に対する入射光軸であり、該入射光軸に対して該光学系から射出される画像中心光線が少なくとも15°以上の角度をなしており、該光学系は入射光軸を回転軸として回動することが可能であり、投射された画像は前記回動によってスクリーン上を移動し、該光学系は主として軸外し反射結像鏡を用いた光学系であることを特徴とする画像投射装置。
- 光学系のイメージサークルは該パネルの少なくとも画面対角線長の長さをイメージサークルの半径とすることを特徴とする請求項5または6記載の画像投射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003310088A JP2005156573A (ja) | 2003-09-02 | 2003-09-02 | 画像投射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4670802B2 (ja) * | 2006-12-01 | 2011-04-13 | セイコーエプソン株式会社 | プロジェクタ |
CN112241096A (zh) * | 2019-07-16 | 2021-01-19 | 深圳光峰科技股份有限公司 | 投影设备的辅助安装装置及安装方法 |
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