JP2005156301A - 変位エンコーダ - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、半導体の製造工程において生じる特性ばらつきがあっても、遮断周波数を任意に設定できるフィルタ回路を備えることによって、信号強度を安定化でき、低電圧作動、低消費電力、低発熱、高精度、高速、小型の変位エンコーダを提供することにある。
【解決手段】 信号源と、変調器と、検出器と、検出器の出力を表す基準信号を生成する基準信号演算器と、基準信号が所定の値になるように信号源の信号強度又は検出器の利得を制御する信号強度制御器とを備えた変位エンコーダにおいて、相互コンダクタンス可変の演算相互コンダクタンス増幅器とコンデンサによって検出器出力にフィルタ処理を施す濾波器を備えた構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、変位エンコーダに関し、特に検出出力を安定化させて測定の信頼性を向上させた変位エンコーダに関する。
物体の変位または回転を検出して、その結果に基づいてワークの粗さ、うねり、輪郭形状あるいは三次元座標などの表面性状を測定、加工することは、各種の測定機や加工機において極めて一般的である。
例えば、工作機械はワークと切削工具などを相対移動させることによってワークを所望の寸法、形状に加工を行う。このような工作機械では、ワークと切削工具の相対移動を直交二次元あるいは直交三次元座標上で検出して、その相対移動量を測定するものが多い。このような移動量の検出には、工作機械のベースに対してテーブルの変位を検出するリニヤスケールなどの変位エンコーダが用いられることが多く、近年の技術動向としては、高速化、高精度化、高信頼化の要望が強い。
また、変位エンコーダについても、これらの要望に応えるための技術要素として、低電圧作動、低消費電力化などと共に設置環境の温度変動などに対する耐環境性能の改善が重要である。
これに対して、一般に工作機械や機械加工現場では、各種のモータ、ソレノイドなどのアクチュエータ類が数多く設置されており、それらの動作によって強力な誘導ノイズ、スパークノイズを発生すると共に強力な発熱源となって測定の信頼性を低下させる要因が極めて多い。
またさらに、各種の切削液、研削液が充満する他、微細な切子などが散乱する環境となる場合もあり、精密測定を行う変位スケールにとっては極めて厳しい環境と言わざるを得ない。
これらの、耐環境性能を向上させるために各種の工夫が行われており、次もその一例である。
例えば、光学式のエンコーダでは、LEDやLD(レーザダイオード)などによる光源を設け、その光源からの放射光を回折格子を設けたスケールで透過あるいは反射させて干渉縞を生成させる。この干渉縞を受光素子で受光して検出出力を得る。ここで、光源と受光素子をベースに固定し、スケールをテーブルに固定した場合は、テーブルの移動と共にスケールが受光素子に対して相対移動するので、その結果、干渉縞に明暗の繰り返しが生じ、受光素子からは検出信号として繰返し信号(交流成分)が出力される。この検出信号の繰返し数や、テーブル(スケール)停止状態における検出信号のレベル(直流成分)に基づいて、ベースに対するテーブルの位置が測定される。
ところが、例えば電源電圧や周囲温度の変化、あるいは経年変化によって、僅かではあるが、LEDやLDなどの光源の発光量が変化するので、これに伴って干渉縞の明るさが変化し、検出信号の強度(交流振幅や直流レベルなど)も変化する。この変化によって、僅かではあるがテーブル位置の測定誤差が生じる。
また、スケールや受光素子の製造過程において、格子の線幅、格子の蒸着膜厚などに変動やばらつきが生じ、これに起因して受光素子における受光光量(検出信号強度)や干渉縞のコントラストが変動し、測定精度が低下することもある。
このような問題を回避するために、検出信号の強度を一定に制御するものがある(例えば、特許文献1)。
検出信号は、90度位相差の信号として、2種類あるいは4種類の出力を得るものが一般的で、これによって、繰り返し周期内の補間処理や移動方向弁別が行われる。この90度位相差の2信号には、それぞれの二乗を加算すると一定値(基準信号)になる性質があるため、この基準信号に基づいて光源の光量制御を行うことにより、検出信号の強度を一定に制御する。
図5は、この光学式エンコーダを示す。スケール10には格子が形成されており、図中矢印方向に移動可能で、通常は、ワークを載置するテーブルに固定される。
光源12と受光素子アレイ14はベース側に固定され、光源12から放射された光は、スケール10を透過して後方に干渉縞を形成する。受光素子アレイ14には、格子状に受光素子が2組配列されており、それぞれ、干渉縞のピッチに等しいピッチで格子が形成されている。A相受光素子16とB相受光素子18は、互いに干渉縞のピッチの1/4だけずれた位置に配列されているので、これらの受光素子16、18からの信号出力は、互いに90度の位相差を生じるようになっている。
演算部20は、受光素子16、18の出力信号に基づいて、スケール10の相対移動量を算出する位置演算部22と、光源12の光強度を制御するための基準となる信号を演算する基準信号演算部24を含む。演算された基準信号は光源制御部28に送られて、この基準信号が一定となるように光源12の光強度が制御される。
図6は、この光学式エンコーダのブロック図を示す。受光素子16、18から出力された検出信号は、それぞれ二乗回路36、38で二乗された後、加算回路40で加算され、その後、平方根算出回路42で平方根が算出されて基準信号が求められる。
この構成によれば、受光素子16、18から出力される検出信号の信号強度が所定の値になるように、光量制御ループが形成される。
特開2001−311630号公報
ところが、このような光量制御を行う場合、この光量制御ループに電源ライン経由あるいは電磁誘導などによってノイズが混入すると、反って測定異常を生じる場合がある。つまり、ノイズによって光源光量が変化した結果、光量制御ループに有害振動が発生して、反って、検出信号にノイズが重畳されてしまうという問題が生じる。
この問題を防ぐために、光量制御ループに位相補償要素などを挿入して閉ループ特性を改善することが行われるが、演算増幅器や抵抗、コンデンサなどで構成する位相補償要素は、回路規模が大きくなって低消費電力化、小型化の要求に相反するという問題点がある。また、設置現場に適合させた特性改善が必ずしも容易ではないという問題点もある。
前記目的を達成するために、本発明にかかる変位エンコーダは、信号源から出力される信号を変位に基づいて変調する変調器と、前記変調器によって変調された信号を検出する検出器と、前記検出器の出力を表す基準信号を生成する基準信号演算器と、前記基準信号が所定の値になるように前記信号源の信号強度又は前記検出器の利得を制御する信号強度制御器と、を備えた変位エンコーダにおいて、演算相互コンダクタンス増幅器とコンデンサによって前記検出器出力にフィルタ処理を施す濾波器をさらに備えたことを特徴とする。
ここで、信号源とは、LEDやLDなどの発光源、コイルや磁石などによる磁界源、静電容量などの電界源、超音波を含む音源などをいう。また、変調器とは変位に基づいて前記信号に変化を与えるものをいう。さらに、変位とは直線的な変位のほか、回転による角度変化など、位置や姿勢の相対的変化をいう。
また、検出器出力にフィルタ処理を施す濾波器とは、必ずしも検出器の出力に直結される濾波器のみを意味せず、検出器出力に所定の処理を施した結果についてフィルタ処理を施す濾波器をも含めていう。
この発明によれば、演算相互コンダクタンス増幅器とコンデンサによって前記基準信号にフィルタ処理を施すことができるので、小規模な回路構成で、信号源から検出器、信号強度制御器を経て信号源に至る信号源制御ループあるいは、検出器から信号強度制御器を経て検出器に至る信号強度制御ループの閉ループ特性を改善することができる。その結果、集積回路化を行う場合であっても、シリコンなどの回路基板の面積を増大させることなく、小型、低消費電力、低電圧駆動、低発熱、軽量、低コストの変位エンコーダを構成することができる。
さらに、検出器出力に効果的なフィルタ処理を行えるので、変位検出精度が向上する。
また、前記演算相互コンダクタンス増幅器は、その相互コンダクタンスを所定の値に設定するバイアス入力部をさらに備えることが好ましい。
この発明によれば、バイアス入力によって演算相互コンダクタンス増幅器の相互コンダクタンスを容易に可変できるので、フィルタの遮断周波数の変更が容易に行える。その結果、製造ばらつきなどに起因する演算相互コンダクタンス増幅器の相互コンダクタンスにばらつきがあっても、フィルタが所定の遮断周波数となるようにバイアス入力を変更するのみで容易に調整が行える。また、変位エンコーダの設置現場に適合させた特性改善が容易に行える。
また、前記信号源は光源であり、前記変調器は前記光源に対して相対移動可能で干渉縞を形成する回折格子が設けられたスケールであり、前記検出器は前記干渉縞を受光する受光部が格子状に形成された少なくとも2組の受光素子を備え、前記2組の受光素子は前記干渉縞に対して略90度の位相差を有して配置されたことを特徴とすることが好ましい。
この発明によれば、変位エンコーダとして最も一般的な光学式エンコーダにおいて、本発明を実施できるので、測定精度の高い光学式エンコーダを提供することができる。
本発明にかかる変位エンコーダによれば、半導体の製造工程において生じる特性ばらつきがあっても、遮断周波数を任意に設定できるフィルタ回路を備えることによって、信号強度を安定化でき、低電圧作動、低消費電力、低発熱、高精度、高速、小型の変位エンコーダを提供できるという効果を奏する。
以下、図面に基づき本発明の好適な実施例について説明する。
図1は本発明の第1実施例にかかる変位エンコーダのブロック図を示す。
この変位エンコーダの基本的な構成は図5および図6と同一である。
光源12(信号源)はLEDによる発光光源で、光源12から放射された光は、スケール10(変調器)を透過して後方に干渉縞を形成する。受光素子アレイ14(検出器)には、格子状に受光素子が2組配列されており、それぞれ、干渉縞のピッチに等しいピッチで格子が形成されている。A相受光素子16とB相受光素子18は、互いに干渉縞のピッチの1/4だけずれた位置に配列されているので、これらの受光素子16、18からの信号出力は、互いに90度の位相差を生じるようになっている。
受光素子16、18から出力された検出信号は、位置演算部22へ入力されてスケール10と受光素子アレイ14の相対移動量が演算され、これによって変位検出を行うと共に、それぞれ二乗回路36、38で二乗される。この二乗回路36、38での二乗結果は、加算回路40で加算され、その後、平方根算出回路42で平方根が算出されて基準信号が求められる。この基準信号にノイズなどの高周波成分が重畳されていると、光源12の発光光量が変化し、それによって変位検出に誤差が生じるので、光源12の発光を安定化させるために、基準信号をフィルタ回路50(濾波器)へ入力する。
このフィルタ回路50は、後述する演算相互コンダクタンス増幅器とコンデンサによって構成されたローパスフィルタであり、高域ノイズの除去と、後述する信号源制御ループの安定化を目的とする。
ここで、二乗回路36、38、加算回路40、平方根算出回路42は基準信号演算器を構成する。フィルタ回路50の出力は増幅回路60(信号強度制御器)によって増幅あるいは所定値との差分が算出され、その結果に基づいて光源制御部28が駆動される。光源制御部28の出力によって光源12が制御されるので、光源12の発光光量は、基準信号が所定の値となるように制御される。
このように、光源12、スケール10、受光素子アレイ14、二乗回路36、38、加算回路40、平方根算出回路42、フィルタ回路50、増幅回路60、光源制御部28、によって信号源制御ループが形成される。この構成によって、受光素子16、18から出力される検出信号に基づく基準信号が所定の値になるように、信号源制御ループによって光源12の発光光量が制御される。
フィルタ回路50は、電源電圧から混入するノイズや伝送線(例えば、受光アレイ14から演算部20までは、10m程度の伝送線で信号が送られる。)において電磁誘導を受けたノイズなどの除去を行って、信号源制御ループにおける位相補償器として動作し、信号源制御ループが異常な発振を起こさない様に安定化する。より具体的には、フィルタ回路50はローパスフィルタであり、高域ノイズ除去を行う他、信号源制御ループの閉ループ伝達特性における高周波領域のゲインを低下させることによって、ループの正帰還による発振を防止する。
その結果、位置演算部22での変位検出精度を向上させることができる。
図2は、フィルタ回路50の回路構成を示す。フィルタ入力Ainから入力された信号は演算相互コンダクタンス増幅器A1(OTA)の負相入力Vi−へ入力される。正相入力Vi+には参照電圧Vrが入力される。バイアス回路V1は演算相互コンダクタンス増幅器A1へバイアス電圧を供給し、後述するように演算相互コンダクタンス増幅器A1の相互コンダクタンスが所定の値になるように調節する。この実施例では、バイアス電圧は一定としているが、可変であっても良い。
演算相互コンダクタンス増幅器A1の出力はコンデンサC1の一端へ接続されると共にフィルタ出力Aoutへ接続される。コンデンサC1の他端は接地されている。
この回路構成によって、フィルタ回路50は遮断周波数ωのローパスフィルタを形成する。
図3は演算相互コンダクタンス増幅器A1の回路構成を示す。
この回路では、電源電圧Vddと接地電圧Vssが供給され、差動入力対の一方として動作するpチャネルMOS型トランジスタM1のゲートは正相入力Vi+へ接続される。差動入力対の他方として動作するpチャネルMOS型トランジスタM2のゲートは負相入力Vi−へ接続される。バイアス電圧Vbiasは、ソースに電源電圧Vddが接続され、ドレインにトランジスタM1、M2のソースが接続されたpチャネルMOS型トランジスタM3のゲートに接続される。
トランジスタM1のドレインは、nチャネルMOS型トランジスタM4のドレイン、ゲート及びnチャネルMOS型トランジスタM5のゲートに接続されている。また、トランジスタM2のドレインは、出力VoutとトランジスタM5のドレインに接続されている。
トランジスタM4、M5のソースはいずれも接地電圧Vssに接続されている。
ここで、トランジスタM3はバイアス電圧Vbiasに応じて、差動入力対トランジスタM1、M2へ一定の電流を供給する。
トランジスタM4、M5はカレントミラー回路を形成しており、差動入力対トランジスタM1、M2の能動負荷として機能する。
この演算相互コンダクタンス増幅器A1は、差動入力対で構成された入力部である正相入力Vi+と負相入力Vi−に各々入力された信号の差分が増幅され、その増幅された信号が出力Voutへ出力される。ここで、出力Voutはシングルエンド出力部であり、シングルエンド出力とすることによって後続の信号処理を単純化する。
演算相互コンダクタンス増幅器A1の相互コンダクタンスgmとコンデンサC1の容量cとによって構成されるフィルタ回路51、52の遮断周波数ωは、式(1)によって決定される。
ω=gm/c ・・・・(1)
ここで、相互コンダクタンスgmは、(2)式のように表される。
gm=K・(W/L)・(Vdd−Vbias−Vt)/2 ・・・・(2)
式(2)において、KはトランジスタM3の移動度、W/LはトランジスタM3のサイズ(チャネル幅/チャネル長)、Vddは電源電圧、VbiasはトランジスタM3のゲート電圧、VtはトランジスタM3のしきい値電圧を示す。この式(2)から、相互コンダクタンスgmは、バイアス電圧Vbiasをパラメータとして決まるので、遮断周波数ωもバイアス電圧Vbiasによって設定可能である。
この第1実施例によれば、次の効果がある。
(1)受光素子アレイ14(検出器)の出力から生成される基準信号に対して、演算相互コンダクタンス増幅器A1とコンデンサC1によるフィルタ回路50(濾波器)によってローパスフィルタ処理を行ったので、高域ノイズが除去されると共に、信号源制御ループにおける位相補償器としても機能し、閉ループ(信号源制御ループ)における位相余有が改善されるので有害振動を防止でき、光源12の発光光量が安定化し、その結果、位置演算部22における変位検出精度が向上して変位エンコーダの測定の信頼性が向上する。
(2)演算相互コンダクタンス増幅器A1とコンデンサC1によって濾波器を構成したので、回路規模を小さくでき、その結果、集積回路化によって変位エンコーダの小型化、低電圧化、低消費電力化、低発熱化により高精度化、低コスト化が可能になる。
(3)演算相互コンダクタンス増幅器A1へ与えるバイアス電圧Vbiasによって相互コンダクタンスを可変としたので、製造上のばらつきによる相互コンダクタンスやコンデンサ容量のばらつきがある場合でもフィルタの遮断周波数の設定が容易になる他、変位エンコーダの設置環境にあわせた遮断周波数の設定が必要な場合でも、複数のコンデンサやアナログスイッチなどの切換回路が不要で、回路規模を小さくでき、さらに遮断周波数を連続的に可変できるので、任意の値に設定できる。
次に図4に示す第2実施例について説明する。
この第2実施例における基本的な構成は、図1の第1実施例と同一であるが、増幅回路60(信号強度制御器)が、受光素子アレイ14の利得を制御する点が相違する。
この構成では光源12は、光源制御部28に内蔵された図示しない温度センサによって光量が制御されるが、この光量制御は基準信号とは独立に行われる。
受光素子アレイ14、二乗回路36、38、加算回路40、平方根算出回路42、フィルタ回路50、増幅回路60は信号強度制御ループを形成し、平方根算出回路42から出力される基準信号が所定の値になるように、受光素子アレイ14(検出器)の利得が制御される。
この第2実施例によれば、第1実施例における効果(1)(但し、信号源制御ループを信号強度制御ループに読み替える。)〜(3)の他に次の効果がある。
(4)信号強度制御器(増幅回路60)によって、基準信号が所定の値になるように受光素子アレイ14の利得を制御したので、測定温度に基づく光源12の光量制御などの他の制御とは独立に制御が行え、回路構成が単純化される。
(5)光源12の光量制御(エネルギー消費量の制御)に比べて、受光素子アレイ14の利得のみを制御するので、信号強度制御の結果によるエネルギー消費量(発熱量)の変化が少なく、温度の安定化に有効である。
本発明は光電式エンコーダに実施した例に限って説明したが、これらの実施例に限定されるものではない。例えば、光電式エンコーダの他、信号源を磁界、電界、超音波などとした誘導式エンコーダ、静電容量式エンコーダ、超音波エンコーダなどにおいても本発明を実施できる。
また、直線変位検出型のエンコーダに限って説明したが、回転角度検出型のエンコーダであっても本発明を実施できる。
さらに、各実施例では、平方根算出回路42の出力を基準信号としたが、平方根算出回路42を省略して加算回路40の出力を基準信号とした構成でもよい。
また、検出器出力信号として、90度位相差を有する2信号が出力され、この2信号の各々を二乗して加算した結果に基づいて基準信号としたが、信号源強度に比例する他の信号を基準信号としてもよい。
さらに、図1、4に示す第1、第2実施例では、信号源制御ループ/信号強度制御ループにのみフィルタ回路50を設ける構成を示したが、このフィルタ回路50とは別に、位置演算部22へ入力される検出器出力信号にフィルタ処理を施す他のフィルタ回路を設けてもよい。この場合、フィルタの遮断周波数を個別に設定できるので、位置演算部22の高速性を犠牲にすることなく、信号源の信号強度あるいは検出器利得の制御を安定に行うことができる。
また、信号源制御ループあるいは信号強度制御ループは時間的に間断なく制御が行われる連続処理を前提として説明したが、これらの制御ループは離散的に制御されるデジタル制御ループであってもよい。
さらに、演算相互コンダクタンス増幅器A1、A10はMOS型トランジスタによって構成される例を示したが、必ずしもMOS型である必要はない。
さらに、コンデンサC1はデスクリート型のコンデンサを前提としたが、半導体によって形成されるコンデンサでもよく、さらに、容量可変型のコンデンサであってもよい。
また、相互コンダクタンスを制御するバイアス電圧は固定または半固定として説明したが、この変位エンコーダが設置される環境のノイズ周波数を分析して、フィルタの遮断周波数を算出し、自動的にバイアス電圧が調整されるものであってもよい。
さらに、各実施例においては、フィルタは1段のもののみを示したが、必要に応じて複数段の構成としてもよい。
また、フィルタはローパスフィルタに限定して説明したが、ハイパスフィルタでもよく、さらに両者を組み合せた構成としてもよい。
以上説明したように本発明にかかる変位エンコーダによれば、半導体の製造工程において生じる特性ばらつきがあっても、遮断周波数を任意に設定できるフィルタ回路を備えることによって、信号強度を安定化でき、低電圧作動、低消費電力、低発熱、高精度、高速、小型の変位エンコーダを提供できるという効果を奏する。
本発明の第1実施例にかかる変位エンコーダのブロック図である。 本発明の第1実施例にかかるフィルタ回路の回路図である。 本発明の第1実施例にかかる演算相互コンダクタンス増幅器の回路図である。 本発明の第2実施例にかかる変位エンコーダのブロック図である。 従来技術による光学式エンコーダの概略構成図である。 従来技術による光学式エンコーダのブロック図である。
符号の説明
10 スケール
12 光源
14 受光素子アレイ
20 演算部
22 位置演算部
24 基準信号演算部
28 光源制御部
50 フィルタ回路

Claims (3)

  1. 信号源から出力される信号を変位に基づいて変調する変調器と、
    前記変調器によって変調された信号を検出する検出器と、
    前記検出器の出力を表す基準信号を生成する基準信号演算器と、
    前記基準信号が所定の値になるように前記信号源の信号強度又は前記検出器の利得を制御する信号強度制御器と、を備えた変位エンコーダにおいて、
    演算相互コンダクタンス増幅器とコンデンサによって前記検出器出力にフィルタ処理を施す濾波器をさらに備えたことを特徴とする変位エンコーダ。
  2. 前記演算相互コンダクタンス増幅器は、その相互コンダクタンスを所定の値に設定するバイアス入力部をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の変位エンコーダ。
  3. 前記信号源は光源であり、前記変調器は前記光源に対して相対移動可能で干渉縞を形成する回折格子が設けられたスケールであり、前記検出器は前記干渉縞を受光する受光部が格子状に形成された少なくとも2組の受光素子を備え、前記2組の受光素子は前記干渉縞に対して略90度の位相差を有して配置されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の変位エンコーダ。

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