JP2005154161A - 無機酸化物粉末及びその製造方法、触媒担体並びに触媒及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 十分に優れた耐熱性を有する無機酸化物粉末及びその製造方法、その無機酸化物粉末を用いた触媒担体、並びにその触媒担体を有する触媒及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 上記課題を解決する無機酸化物粉末は、細孔分布曲線において、細孔径0.1〜1.0μmの範囲に極大値を有するものである。
【選択図】 なし
【解決手段】 上記課題を解決する無機酸化物粉末は、細孔分布曲線において、細孔径0.1〜1.0μmの範囲に極大値を有するものである。
【選択図】 なし
Description
本発明は、無機酸化物粉末及びその製造方法、触媒担体並びに触媒及びその製造方法に関するものである。
近年、人間を取り巻く環境に存在し得る成分であって人体に影響を及ぼす可能性のある有害ガスの存在が問題視されるようになってきており、例えば建築資材等から空気中に発散するアルデヒド類や、自動車排ガス中の有害成分であるNOx(酸化窒素)、CH(炭化水素)及びCO(一酸化炭素)を確実に浄化することが可能な技術の開発が望まれている。
このような背景の下で、有害ガスを浄化するための各種触媒が開発されており、例えば特許文献1には、リーン雰囲気下においても、初期状態のみならず熱耐久後にNOx吸収触媒と三元触媒の能力を最大限発揮させることを意図して、排気ガスの上流側に、白金、パラジウム及びロジウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の貴金属成分を含む第1触媒層と、該第1触媒層上に耐火性多孔質無機化合物の層とを設けてなる第1モノリス触媒を配置し、その下流側に、白金、パラジウム及びロジウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の貴金属成分と、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属から成る群より選ばれた少なくとも1種の成分をモノリス触媒1L当たり0.1モルを超えて0.4モル以下の範囲で含有してなる第2モノリス触媒を配置し、さらにその下流側に、白金、パラジウム及びロジウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の貴金属成分と、セリウムを含有し、さらにアルカリ金属、アルカリ土類金属及びセリウム以外の希土類金属から成る群より選ばれた少なくとも1種の成分をモノリス触媒1L当たり0.1モル以下の範囲で含有してなる第3モノリス触媒を直列に配置する排気ガス浄化用触媒が提案されている。この文献には、上記第1モノリス触媒中の耐火性多孔質無機化合物層の1〜100nmの範囲にある細孔の平均細孔直径が1〜10nmの範囲内にある旨が記載されているが、実施例及び図1に示された線図によると、この触媒の細孔分布は細孔径2.2〜20nm程度の範囲に極大値を有していることが認められる。
特開平11−104493号公報
しかしながら、本発明者らは、上記特許文献1に記載のものを始めとする従来の触媒について詳細に検討を行ったところ、このような従来の触媒を1000℃程度の高温雰囲気下に長時間晒すと、触媒の活性が著しく低下することを見出した。
このような触媒の耐熱性に影響を与える因子の一つとしては、触媒の担体に用いられる無機酸化物粉末の耐熱性が不十分であることが考えられる。すなわち、耐熱性が十分ではない無機酸化物粉末からなる担体上に金属を担持して得られた触媒を用いると、高温環境下でその担体のシンタリングが発生し、担体により形成された細孔が閉塞するため、その細孔内の活性点である担持金属への反応ガスの到達が阻害されると考えられる。
そこで、本発明は上記事情にかんがみてなされたものであり、十分に優れた耐熱性を有する無機酸化物粉末及びその製造方法、その無機酸化物粉末を用いた触媒担体、並びにその触媒担体を有する触媒及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、無機酸化物粉末の調製時に新たな工程を追加することにより、その細孔分布を大きく変化させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の無機酸化物粉末は、細孔分布曲線が、細孔径0.1〜1.0μmの範囲に少なくとも1つの極大値を有することを特徴とする。ここで「細孔分布曲線」とは、固体粉末などの細孔径の分布割合を示す曲線をいい、その細孔径と細孔容積の関係を示すものである。本明細書における細孔分布曲線は、無機酸化物粉末の細孔径をD、細孔容積をVとした場合に、横軸がlog10Dの値であり、縦軸が−dV/d(log10D)すなわち細孔容積Vをlog10Dで微分し負で表した値であるグラフにおいて、複数のプロット又はそれらのプロット間を補完して作成された曲線を示し、無機酸化物粉末において、それぞれの細孔径を有する細孔がどのように分布しているかを示すものである。したがって、「極大値」とは、−dV/d(log10D)の極大値をいう。
上記無機酸化物粉末が十分に優れた耐熱性を有する要因について、本発明者らは以下のように考えている。ただし要因はこれらに限定されない。
従来の無機酸化物粉末は、例えば特許文献1に記載されたもののように、細孔径50nm以下のいわゆるメソ細孔の範囲で極大を示す細孔分布を有するものである。無機酸化物粉末がこのようなメソ細孔を有する場合、その無機酸化物粉末を高温環境に晒すと、微細なメソ細孔は、その入口付近の構造がシンタリングにより破壊され、そのことに起因して容易に閉塞されてしまうと考えられる。その結果、細孔外の粒子構造が破壊された部分のみでなく、粒子構造が破壊されていないメソ細孔内の部分まで、触媒作用又は気体分子の吸着等に有効に活用できなくなってしまう。メソ細孔の範囲で極大を示す細孔分布を有する従来の無機酸化物粉末は、上述した種々の作用に有効に活用できない部分が多く存在することになるので、十分に優れた耐熱性を有しないこととなると推定される。
一方、本発明の無機酸化物粉末は、細孔径0.1〜1.0μmの範囲で極大を示す細孔分布を有するものである。無機酸化物粉末がこのような細孔径の細孔を有する場合、その無機酸化物粉末を高温環境に晒しても、細孔径がある程度大きいために、シンタリングによる細孔の閉塞は発生し難いと考えられる。したがって、高温環境に晒されたことにより、その細孔内における触媒作用又は気体分子の吸着等が阻害されることは少ない。本発明の無機酸化物粉末は、かかる細孔を多く有するので、十分に優れた耐熱性を有するものと推定される。
また、本発明の無機酸化物粉末は、1μmを遙かに超える細孔径を有するいわゆるマクロ細孔の範囲に極大を示す細孔分布を有するものと比較しても、十分に優れた耐熱性を有する。かかる耐熱性の差異は、特に該無機酸化物粉末を触媒担体として用いた場合に顕著に現れる傾向にある。
マクロ細孔を有する無機酸化物粉末を触媒担体として用いると、担持金属はマクロ細孔にも多く形成され、触媒作用を示すこととなる。しかしながら、マクロ細孔に担持された各々の金属粒子は、高温環境に晒されると、マクロ細孔内で凝集・結合し粒成長すると考えられる。したがって、マクロ細孔を多く有する無機酸化物粉末を触媒担体に用いると、上述の担持金属の粒成長が多く発生するため、高温環境に晒されると触媒活性が低下する傾向にあると考えられる。
一方、本発明の無機酸化物粉末は、細孔径0.1〜1.0μmの範囲で極大を示す細孔分布を有するものである。このような細孔径の細孔を有する無機酸化物粉末を触媒担体として用いる場合、この細孔径を有する一つの細孔内には、マクロ細孔におけるような多くの金属粒子を担持していないと考えられる。したがって、高温環境に晒されても、その細孔内での金属粒子の成長はマクロ細孔内におけるものほど顕著ではないと推定される。その結果、細孔径が上記数値範囲にある細孔を多く有する本発明の無機酸化物粉末を触媒担体として用いた触媒は、マクロ細孔を多く有する無機酸化物粉末を担体として用いた触媒と比較して、高温環境に晒されても触媒活性が低下しないと考えられる。
本発明の無機酸化物粉末は、希土類酸化物とZrO2とを含有すると好ましい。従来の希土類酸化物とZrO2とを含有した無機酸化物粉末も、上述したように、1〜100nm程度の細孔径を有するメソ細孔、及び/又は1μmを遙かに超える細孔径を有するマクロ細孔のみを有しており、本発明の無機酸化物粉末が有するような0.1〜1μm程度の細孔径を有するものはなかった。この希土類酸化物とZrO2とを含有した無機酸化物粉末は、例えば触媒担体に用いられると、触媒活性を向上させる特有の作用を有するものである。しかしながら、これらの酸化物を含有する従来の無機酸化物粉末は、ある程度の耐熱性及び耐候性を有してはいるものの、それらが十分ではなかったために、特に排ガス浄化触媒のように高温でしかも苛酷な環境下で用いられる場合は、触媒活性を低下させる原因ともなっていた。
一方、本発明の好ましい無機酸化物粉末は、希土類酸化物及びZrO2を含有していても、細孔径0.1〜1.0μmの範囲で極大を示す細孔分布を有するものである。かかる細孔分布を有することにより、担体としての耐熱性が従来のものと比較して向上し、更に自動車排ガス雰囲気中などの苛酷な環境に置かれても、劣化し難くなる傾向にあると考えられる。したがって、本発明の好ましい無機酸化物粉末を触媒担体として用いると、上述した触媒活性を向上させる特有の作用を阻害することなく有効に示すことができる傾向にある。この際、希土類酸化物がCeO2であると、一層有効に触媒活性を向上させることができるので、更に好ましい。
本発明の無機酸化物粉末の製造方法は、2種以上の金属の水溶性カルボン酸塩を含有した第2酸性水溶液において、水溶性カルボン酸塩の共沈物の沈降が終了するまで熟成する熟成工程と、熟成工程を経て得られた共沈物を焼成することにより無機酸化物粉末を得る焼成工程とを備えることを特徴とする。ここで「金属」には、Siも含むものとする。かかる製造方法により、上述した本発明の無機酸化物粉末を得ることができる。このような製造方法により、本発明の無機酸化物粉末を得ることができる要因の一つとして、本発明者らは以下のように考えているが、要因はこれに限定されない。
従来は、共沈法などにより無機酸化物の前駆体(以下、場合によっては「前駆体」ともいう。)を得た後は、時間的制約又は労力の削減等により、その前駆体を熟成させることなく溶液から分離し、乾燥、焼成等を経て無機酸化物粉末を製造していた。この熟成工程を備えない従来の製造方法によると、前駆体の凝集の程度が十分ではない状態のまま溶液から分離していたと考えられる。
ところで、一般的に、無機酸化物粉末において、メソ細孔は一次粒子の凝集により形成される一次粒子間の空間であり、マクロ細孔は二次粒子の凝集により形成される二次粒子間の空間であると考えられている。上述した従来の無機酸化物の製造方法では、前駆体の凝集の程度が十分ではないことに起因して、一次粒子がさほど密接に凝集していない状態の二次粒子を有する無機酸化物粉末が得られていたと推定される。その結果、そのような二次粒子の凝集により形成される細孔はマクロ細孔となっていたと考えられる。
一方、本発明の無機酸化物粉末の製造方法は、上記熟成工程を行うことにより、前駆体である金属の水溶性カルボン酸塩の凝集が十分に進行すると推測される。そのような十分に凝集した前駆体の析出物に焼成等の加熱処理を施すことにより得られる無機酸化物粉末は、一次粒子が非常に密接に凝集し、二次粒子とは異なる凝集形態(二次粒子よりも密に凝集した形態)を有する凝集体を形成していると考えられる。かかる凝集体の粒子径は一次粒子ほど小さくはないが、二次粒子ほど大きなものでもないと推定される。したがって、この凝集体の更なる凝集により凝集体間に形成される空間が、メソ細孔とマクロ細孔との間の細孔径を有する結果、本発明の無機酸化物粉末となると考えられる。
本発明の無機酸化物粉末の製造方法において、熟成工程よりも前に、2種以上の金属の水溶性塩を含有した水溶液に水溶性の有機カルボン酸を混合することにより、共沈物の沈降を開始する沈降開始工程を備えると好ましい。かかる工程を備えることにより、本発明の無機酸化物粉末をより確実に得ることができる傾向にある。
また、本発明の無機酸化物粉末の製造方法において、沈降開始工程と熟成工程との間に、又は、沈降開始工程と同時に、水溶性カルボン酸塩を含有した第1酸性水溶液に塩基を添加して第2酸性水溶液を得る塩基添加工程を備えると、共沈物を容易に形成可能となるので好ましい。さらに、焼成工程において、共沈物を非酸化性雰囲気中、700〜1000℃で焼成すると、より耐熱性の向上した無機酸化物粉末を得ることができる傾向にあるので、より好ましい。
また、本発明の触媒担体は、上述の無機酸化物粉末を含有することを特徴とし、該無機酸化物粉末からなると、耐熱性及び耐候性が一層向上するので、より好ましい。
本発明の触媒は、上記触媒担体上にPt、Rh及びPdからなる群より選ばれる1種以上の貴金属を担持してなることを特徴とする。このような触媒は比較的高温で用いられる場合が多いため、本発明の無機酸化物粉末を担体として一層有効に活用することができる。さらには、担持金属としてPtを用いると、担体との相乗効果により触媒活性が更に向上し、触媒寿命が長くなる傾向にあるので更に好ましい。
特に、担体が希土類酸化物とZrO2とを含有するものであると、それらの酸化物がPtの触媒活性を更に向上させる上に、該触媒を高温で苛酷な環境において用いても、向上した触媒活性の低下を抑制できる傾向にあるので、特に好ましい。
この触媒は排ガス浄化に用いられるものであると、本発明の無機酸化物粉末を担体として極めて有効に活用することができる。すなわち、従来の排ガス浄化用の触媒は、900℃を超えるような非常に高温の雰囲気に晒されることに加え、晒される雰囲気が非常に変動しやすいため、容易に劣化し、活性が比較的短期間で低下していた。しかしながら、本発明の無機酸化物粉末を担体として用いることにより、本発明の排ガス浄化用の触媒は、その劣化が一段と抑制され、活性を高く維持できる傾向にある。
本発明の触媒の製造方法は、上述した無機酸化物粉末の製造方法により得られた無機酸化物粉末に金属を担持させることにより行われる。この製造方法により得られた触媒は、高温雰囲気下で使用されても、触媒活性の低下を十分に抑制されるものである。
本発明によれば、十分に優れた耐熱性を有する無機酸化物粉末及びその製造方法、その無機酸化物粉末を用いた触媒担体、並びにその触媒担体を有する触媒及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。本実施形態の無機酸化物粉末は、細孔分布曲線において、細孔径0.1〜1.0μmの範囲に極大値を有するものである。無機酸化物粉末を構成する酸化物としては、室温で固体粉末の状態となりうる無機酸化物であれば特に限定されることはない。そのような無機酸化物としては、例えば、単独金属酸化物若しくはSiO2、又はそれらを2種以上含有したものが挙げられる。
単独金属酸化物としては、Li2O、Na2O、K2O若しくはCs2Oなどのアルカリ金属酸化物、MgO、CaO、SrO若しくはBaOなどのアルカリ土類金属酸化物、Al2O3若しくはGa2O3などのホウ素族金属酸化物、Sc2O3、Y2O3、La2O3、CeO2、Pr2O、Nd2O3若しくはTb2O3などの希土類酸化物、TiO2、ZrO2、V2O5、Fe2O3、SnO2、NiO若しくはCo3O4などの希土類以外の遷移金属酸化物等が挙げられる。なお、アルカリ金属酸化物及びアルカリ土類金属酸化物は、水酸化物の状態であってもよい。なお、本明細書における希土類元素(希土類酸化物を構成する希土類元素)には、放射性元素(Pm及びアクチノイド)は含まれないものとする。
2種以上の無機酸化物を含有する酸化物は、それらがどのような状態で含有されていてもよく、例えば、上述に例示した単独無機酸化物が混合された状態、複合酸化物の状態、又は単独無機酸化物の表面付近にその酸化物を構成する元素とは異なる元素を固溶(置換、侵入)させた状態、或いは、それらの状態を組み合わせた状態であってもよい。
これらの単独金属酸化物及びSiO2、並びにそれらを2種以上含有したもののなかで、細孔分布曲線において、細孔径0.1〜1.0μmの極大値を有する無機酸化物粉末として、容易に製造できる観点から、後述する無機酸化物粉末の製造方法によって得られるものであると好ましく、単独金属酸化物若しくはSiO2を2種以上含有するものであるとより好ましく、希土類酸化物とZrO2とを含有するものであると更に好ましく、CeO2とZrO2とを含有するものであると特に好ましい。
また、希土類酸化物、特にCeO2は、希土類イオン(Ceイオン)の酸化還元反応により、優れた酸素貯蔵能及び酸素放出能を有しているので、上述した好ましい無機酸化物粉末を触媒担体として用いることにより、触媒付近での酸素濃度の変動を抑制する傾向にある。その点で、希土類酸化物、特にCeO2は助触媒としても機能するといえる。
さらに、ZrO2を含有することにより、CeO2等の希土類酸化物の粒成長を抑制する傾向にあるので、上述の無機酸化物粉末は更に耐熱性が向上し、触媒担体として用いると、触媒活性の低下を抑制する傾向にある。
2種以上の無機酸化物を含有する無機酸化物粉末において、それぞれの無機酸化物の含有比は、単独金属酸化物等の種類若しくはそれらの組み合わせ、或いはその無機酸化物粉末の調製方法などによって異なり、細孔径0.1〜1.0μmの極大値を有するように調整することができる。例えば、希土類酸化物とZrO2とを含有する無機酸化物粉末における希土類酸化物及びZrO2の含有比(希土類酸化物/ZrO2)は、その製造方法により異なるがモル比で1/99〜99/1であると好ましい。それらの酸化物の含有比が上記数値範囲を外れると、細孔分布曲線において細孔径0.1〜1.0μmの範囲に極大値を有する無機酸化物粉末として得られ難くなる傾向にある。
「細孔分布曲線」は、水銀圧入法、又は窒素ガス若しくは希ガス等の不活性ガスを用いたガス吸着法などの公知の細孔分布測定法により得られたデータを解析することにより、公知の方法により作成される。得られる細孔分布曲線としては、縦軸に細孔容積の積算値が示されるいわゆる積算細孔分布曲線、又は、縦軸に細孔容積の微分値(差分量)を表すいわゆる微分細孔分布曲線が挙げられる。本明細書において単に「細孔分布曲線」という場合は、上述したように、微分細孔分布曲線のことを意味するものであり、無機酸化物粉末の細孔径をD、細孔容積をVとすると、log10Dと−dV/d(log10D)との関係を表す曲線を示す。また、上記解析法としては、上述したような測定法及び測定対象となる細孔が有する細孔径によって、BJH(Barrett, Joyner and Halenda)法、CI(Cranston and Inkley)法、DH(Dollimore and Heal)法、t−プロット法若しくはMP法などの公知の解析法を適宜採用することができ、それらの解析法を組み合わせて用いてもよい。
本発明の無機酸化物粉末は、上記細孔分布曲線において、細孔径0.1〜1.0μmの範囲に細孔容積の極大値を有していればよく、その極大値は2以上であってもよい。また、無機酸化物粉末の耐熱性をより向上させる観点から、細孔径0.2〜0.9μmの範囲に細孔容積の極大値を有するとより好ましく、細孔径0.3〜0.8μmの範囲に細孔容積の極大値を有すると更に好ましい。
従来の無機酸化物粉末は、例えば特許文献1に記載されたもののように、メソ細孔の範囲で極大を示す細孔分布を有するもの、マクロ細孔の範囲で極大を示す細孔分布を有するもの、又はそれらのいずれをも有するもののいずれかであり、本実施形態の無機酸化物粉末のような細孔径の範囲において極大を示す細孔分布を有するものはなかった。メソ細孔を有する無機酸化物粉末を高温環境に晒すと、微細なメソ細孔は、その入口付近の構造がシンタリングにより破壊され、そのことに起因して容易に閉塞してしまうと考えられる。このようなメソ細孔の閉塞により、その無機酸化物粉末は、触媒作用又は気体分子の吸着等の作用に有効に活用できなくなってしまう。メソ細孔の範囲で極大を示す細孔分布を有する従来の無機酸化物粉末は、上述した種々の作用に有効に活用できない部分を多く有することになるので、耐熱性に十分に優れていないものとなると考えられる。
また、マクロ細孔を有する無機酸化物粉末を触媒担体として用いると、担持金属はマクロ細孔内にも多く形成され、そこで触媒作用を示すこととなる。しかしながら、マクロ細孔内に担持された各々の金属粒子は、高温環境に晒されることにより凝集・結合し粒成長すると推定される。したがって、マクロ細孔を多く有する無機酸化物粉末を触媒担体に用いると、担持金属が粒成長しやすくなるため、その触媒が高温環境に晒されると、触媒活性は低下する傾向にあると考えられる。
一方、本実施形態の無機酸化物粉末は、細孔径0.1〜1.0μmの範囲で極大を示す細孔分布を有するものである。無機酸化物粉末がこのような細孔径の細孔を有する場合、その無機酸化物粉末を高温環境に晒しても、細孔がある程度の大きさの細孔径を有するので、シンタリングによる細孔の閉塞は発生し難いと推定される。しかも、このような細孔は、その細孔内に担持される金属の粒成長がマクロ細孔ほど進行することはない。これらのことに起因して、かかる無機酸化物粉末を担体として用いた触媒を高温環境に晒しても、触媒活性の低下は十分に抑制されると考えられる。
さらに、本実施形態の無機酸化物粉末は、細孔径0.1〜1.0μmの範囲に加えて、0.1μm未満の範囲及び/又は1.0μmを超える範囲に極大値を有していてもよい。
本実施形態の無機酸化物粉末は、触媒担体に含有して用いられると好ましい。上述したように、本実施形態の無機酸化物粉末は、上記構成を有することにより十分に優れた耐熱性を有するために、たとえ高温環境で使用される触媒の担体として採用されても、比表面積及び細孔容積の低下が十分に抑制され、Ptなどの担持金属の分散性を十分に保持することができると考えられる。その結果、該担体を備えた触媒は、高温条件下で用いられても触媒活性が維持されると考えられる。かかる観点から、触媒担体が本実施形態の無機酸化物粉末のみからなると一層好ましい。
上述した本実施形態の無機酸化物粉末は、例えば、以下の方法によって得られる。ここでは、本実施形態の特に好ましい無機酸化物粉末であるCeO2とZrO2とを含有する無機酸化物粉末の好ましい製造方法について詳細に説明する。
本実施形態の好ましい無機酸化物粉末の製造方法は、水溶性金属カルボン酸塩としての、セリウム(Ce)の水溶性カルボン酸塩とジルコニウム(Zr)の水溶性カルボン酸塩と、を含有した第2酸性水溶液において、上記セリウムの水溶性カルボン酸塩と上記ジルコニウムの水溶性カルボン酸塩との共沈物の沈降が終了するまで熟成する熟成工程と、熟成工程を経て得られた共沈物を焼成処理することにより無機酸化物(CeO2、ZrO2)粉末を得る焼成工程とを備えるものである。ここで、上記共沈物は、CeO2、ZrO2の前駆体となるものである。
第2酸性水溶液に含有される水溶性カルボン酸塩としては、酢酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩若しくはステアリン酸塩などを挙げることができる。それらのなかで、シュウ酸塩を用いると、共沈物を容易に得ることができ、しかも最終的に得られる無機酸化物粉末の耐熱性が比較的高くなる傾向にあるので、好ましい。
上述した水溶性カルボン酸塩を含有する第2酸性水溶液は、例えば、脱イオン水に水溶性のセリウム塩(第一セリウム塩)と水溶性のジルコニウム塩とを溶解させて水溶液を調製し(水溶性塩調製工程)、次いで、この水溶液と沈殿剤としての水溶性の有機カルボン酸とを混合すること(沈降開始工程)により得られるものであってもよい。水溶性のセリウム塩としては、特に限定されないが、例えば、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩などを用いることができる。また、水溶性のジルコニウム塩としては、特に限定されないが、例えば、オキシ硝酸ジルコニル塩若しくは塩化ジルコニルなどのジルコニル塩又は硫酸塩などを用いることができる。これらのセリウム塩及びジルコニウム塩の調合割合は、最終的に得られる無機酸化物粉末が、細孔分布曲線において細孔径0.1〜1.0μmの範囲に極大値を有するように調整されればよく、通常は、セリウム(Ce)とジルコニウム(Zr)とのモル比(Ce/Zr)で1/99〜99/1であると好ましく、5/95〜95/5であるとより好ましい。
また、沈殿剤である有機カルボン酸としては、飽和、不飽和のいずれであってもよく、脂肪族、芳香族、脂環族若しくはヘテロ環族のいずれであってもよく、オキシ酸若しくはアミノ酸を含んでもよい。より具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、ステアリン酸若しくはアミノ酢酸などを挙げることができる。これらのなかで、より耐熱性の高い無機酸化物粉末を得る観点から、脂肪族飽和カルボン酸を用いると好ましく、シュウ酸を用いるとより好ましい。この沈殿剤を混合することにより、水溶性カルボン酸塩の共沈物の沈降が始まる。
この沈殿剤である有機カルボン酸の混合量は、水溶性カルボン酸塩の共沈物を生成せしめることができる量であれば特に限定はされないが、共沈物の収率を向上させる観点から、セリウム(Ce)とジルコニウム(Zr)との総量に対し等モル以上であると好ましい。
第2酸性水溶液は、上述したセリウム塩、ジルコニウム塩並びに有機カルボン酸及びその塩を含有することにより酸性を示すものであるが、これらを含有する酸性水溶液を第1酸性水溶液として、これに塩基を添加することにより第2酸性水溶液を調製すると、より好ましい(塩基添加工程)。この塩基添加工程により、無機酸化物粉末の前駆体となる共沈物をより効率的に得ることができる傾向にある。また、塩基を添加して得られた水溶液が酸性を維持することにより、有機カルボン酸塩として共沈物を得ることができ、それにより耐熱性に優れた無機酸化物粉末を得ることができる傾向にある。塩基を添加して得られた水溶液が塩基性を示す場合、得られる共沈物は水酸化物となり、耐熱性に優れた無機酸化物粉末を得ることができなくなる傾向にあるので好ましくない。
上記塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム若しくはアンモニア等の水溶液を用いることができる。あるいは、アンモニアガスを第1酸性水溶液に吹き込んでもよい。この塩基の添加量は、上述したように、水溶液を酸性に維持できる範囲の量であれば、特に限定されないが、pHが低すぎる場合、一部の塩が再溶解する可能性があるので、第2酸性水溶液のpHが2〜4の範囲となるような添加量であると好ましい。
熟成工程においては、上述したように、第2酸性水溶液において、セリウムの水溶性カルボン酸塩(以下、「セリウムカルボン酸塩」という。)とジルコニウムの水溶性カルボン酸塩(以下、「ジルコニウムカルボン酸塩」という。)との共沈物の沈降が終了するまで、それらのカルボン酸塩を熟成する。この熟成工程においては、第2酸性水溶液を静置して熟成させてもよく、撹拌しながら熟成させてもよいが、より短時間で共沈物の沈降を終了させる観点から、撹拌しながら熟成させるとより好ましい。
また、共沈物の沈降の終了を確認する方法としては、目視、又は、第2酸性水溶液の入った透明容器に光を照射することにより光透過率(又は光反射率)を測定する方法などを用いることができる。熟成工程の開始から共沈物の沈降が終了するまでに必要な時間は、撹拌の有無、第2酸性水溶液の調製量若しくはその水溶液中のカルボン酸塩の濃度等により異なるが、通常12時間以上経過すれば、共沈物の沈降は終了している傾向にある。
熟成工程において、第2酸性水溶液の温度は、特に限定はないが、10〜150℃であると好ましい。上記下限値より第2酸性水溶液の温度が低いと、セリウムカルボン酸塩及び/又はジルコニウムカルボン酸塩の生成反応が進行し難い傾向にあり、上記上限値よりも高いと、共沈物の生成及び沈降が進行し難い傾向にある。
熟成工程において、第2酸性水溶液が晒される雰囲気は、特に限定されないが、共沈物の収率の向上並びに共沈物をより短時間で得る観点から、大気若しくは酸素ガス等の酸化性ガス雰囲気、又は、N2ガス若しくはArガス等の不活性ガス雰囲気であると好ましい。
本実施形態においては、この熟成工程を備えることにより上述した本実施形態の特に好ましい無機酸化物粉末、すなわち、細孔分布曲線において細孔径0.1〜1.0μmの範囲に細孔容積の極大値を有し、CeO2とZrO2とを含有する無機酸化物粉末を得ることができると考えられる。その要因について本発明者らは以下のように考えているが、要因はこれに限定されない。
従来は、共沈法などにより無機酸化物の前駆体(以下、場合によっては「前駆体」ともいう。)を得た後は、時間的制約又は労力の削減等により、その前駆体を熟成させることなく溶液から分離し、乾燥、焼成等を経て無機酸化物粉末を製造していた。この熟成工程を備えない従来の製造方法によると、前駆体の凝集の程度が十分ではない状態のまま溶液から分離していたと考えられる。
また、一般的に、無機酸化物粉末において、メソ細孔は一次粒子の凝集により形成される一次粒子間の空間であり、マクロ細孔は二次粒子の凝集により形成される二次粒子間の空間であると考えられている。一次粒子は粒子の最小単位であり、二次粒子その最小単位の粒子が凝集して形成されるものであるので、一次粒子の凝集により形成されるメソ細孔の細孔径と、二次粒子の凝集により形成されるマクロ細孔の細孔径との間の細孔径を有する細孔の存在に想到することは困難であった。
本実施形態の無機酸化物粉末の製造方法は、上記熟成工程を行うことにより、前駆体の凝集が十分に進行すると推測される。そのような十分に凝集した前駆体から得られる無機酸化物粉末は、一次粒子が非常に密接に凝集し、二次粒子よりも密に凝集した形態を有する凝集体を形成していると考えられる。かかる凝集体の粒子径は一次粒子ほど小さくはないが、二次粒子ほど大きなものでもないと推定される。したがって、この凝集体の更なる凝集により凝集体間に形成される空間が、メソ細孔とマクロ細孔との間の細孔径を有する結果、本実施形態の無機酸化物粉末となると推測される。
熟成工程により得られた共沈物(無機酸化物粉末の前駆体)は、必要に応じて、濾過等の手段を用いて第2酸化性水溶液と分離され、脱イオン水等を用いて洗浄等された後、更に、第2酸性水溶液若しくは洗浄に用いた脱イオン水などを揮発除去すべく、100℃程度の大気雰囲気中などで乾燥される。
次いで、共沈物を焼成することにより、CeO2及びZrO2を含有する無機酸化物粉末を得る。焼成温度、焼成時間及び焼成雰囲気等は、CeO2及びZrO2を得ることができる条件であって、しかも細孔分布曲線において細孔径0.1〜1,0μmに極大値を有する無機酸化物粉末を得ることができる条件であれば特に限定されないが、非酸化性雰囲気中、600〜1100℃で焼成すると好ましい。このような焼成条件で焼成されることにより、得られる無機酸化物粉末の耐熱性が一層向上する傾向にあり、しかもその無機酸化物粉末を触媒担体として用いた触媒の初期活性が高くなる傾向にあり、さらには活性の低下が抑制される傾向にある。これらの観点から、焼成温度が700〜1000℃であるとより好ましい。
さらに、この焼成工程が、上述した焼成の後に、酸化性ガス雰囲気中、上述した焼成温度より低い温度での焼成を備えると、過剰な粒成長を抑制する観点から、より好ましい。
本実施形態の触媒は、上述した無機酸化物粉末を担体として、その上に金属を担持して形成されたものである。かかる触媒は、十分に優れた耐熱性及び耐候性を有している。すなわち、触媒の晒される雰囲気(反応ガス)が極端に変化し、しかもその雰囲気の温度が高くても、この触媒の担体のシンタリングが発生し難く、担持金属の粒成長も十分に抑制される。その結果、この触媒は比表面積の低下が十分に抑制されると共に、金属が担持された細孔が十分に残存している。したがって、本実施形態の触媒は、そのような過酷な条件下で使用されても、活性の低下が十分に抑制される。
担持金属としては、過酷な条件においても粒成長等に起因する触媒劣化が生じ難い傾向にあるので、貴金属を用いると好ましく、Pt、Rh及びPdからなる群より選ばれる1種以上の貴金属を用いるとより好ましく、Ptを用いると一層好ましい。本実施形態の無機酸化物粉末を触媒担体として用い、Ptを担持金属として用いることにより、本実施形態の触媒は、それらの相乗効果が発揮され、耐熱性が向上し、触媒活性の低下が特に十分抑制される触媒となる。
一般にPtの粒成長は、担体の熱収縮を伴うPt粒子の凝集と、高温酸化雰囲気下におけるPtO2(若しくはPtO)の気相への拡散及び他の粒子への移動と、により促進されると考えられている。ところが、CeO2上に担持されたPtは、高温酸化雰囲気下に晒された場合、PtO2(若しくはPtO)としてCeO2と強く相互作用を起こすため、気相への拡散が抑制され、その結果粒成長も抑制されると推察される。また、その後にストイキ若しくは還元雰囲気に晒される際に、微細なPt金属に還元され活性を発現できるため、高温酸化雰囲気を伴う雰囲気下でPtを触媒金属として使用する場合には、CeO2含有担体を用いると好ましいと考えられる。
また、CeO2にはCe(III)とCe(IV)とのカチオンの価数変化に伴う酸素の吸放出能(OSC)があり、このOSCにより、リーンガス雰囲気とリッチガス雰囲気とに交互に変化するような雰囲気における触媒周辺の雰囲気の変動を緩和し、触媒周辺の雰囲気をストイキ雰囲気に維持することができる。しかしながら、CeO2のみを担体として用いると、担体の耐熱性が十分ではなく、その触媒が高温に晒され場合に担体の熱収縮が起こり得る。
そこで、CeO2に第2元素を添加して耐熱性の向上を図る試みが一般的に行われているが、従来は、その第2元素として、アルカリ酸化物、アルカリ土類酸化物及び希土類酸化物の状態で添加されていた。これらの第2元素の添加は、ある程度のOCSの向上効果をも発揮するものである。
本実施形態においては、第2元素として上述したもの以外の元素であるZrを、ZrO2の状態で触媒に添加している。ジルコニウムカチオンはセリウムカチオンよりも小さいイオン半径を有するので、Ce(IV)からCe(III)への価数変化によりセリウムカチオンのイオン半径が大きくなることに伴う担体の結晶格子の歪みを緩和することができる。このことにより、従来と比較して、担体のOSCが一層向上することとなり、触媒の耐熱性が向上し、触媒活性の低下が特に十分抑制されると考えられる。ただし、要因は上記のものに限られない。
金属の担持量は特に限定されず、得られる触媒の用途、反応ガス条件等により調整すればよい。例えば、担持金属としてPtを採用し、排ガス浄化触媒として用いる場合は、そのPtの担持量は、0.1〜10質量%であると、排ガス浄化触媒として有効に触媒作用を発揮できる傾向にあるので好ましい。Ptの担持量が上記下限値より少ないと、十分な活性が発現しない傾向にあり、上記上限値より多いと、性能が飽和する傾向にある。そのような観点から、Ptの担持量が、0.1〜10質量%であるとより好ましく、0.5〜5質量%であると更に好ましい。
本実施形態の触媒は、その用途として特に限定されないが、低温域でCHを除去できる低温酸化触媒、NOx還元触媒、メタン酸化触媒、水素精製触媒若しくは排ガス浄化触媒として用いると有効に触媒作用を発揮することができ、しかも高い耐熱性及び耐候性を一層奏する傾向にあるので好ましく、同様の観点から、排ガス浄化触媒として用いると特に好ましい。排ガス浄化触媒は、高温でしかも苛酷な環境の下でその機能を十分に発揮する必要があるが、本実施形態の触媒は、十分な耐熱性及び耐候性を有しており、そのような環境下においても、触媒活性の経時低下は十分に抑制されるので、排ガス浄化触媒として十分に有用なものであるといえる。
また、本実施形態の触媒は、NOx吸蔵材としてLi、Na、K若しくはCsなどのアルカリ金属又はBa、Be、Mg、Ca若しくはSrなどのアルカリ土類金属を用いてもよい。かかるNOx吸蔵材は、反応ガス中のNOxを硝酸塩又は亜硝酸塩の状態で蓄えるものであり、特に排ガス浄化触媒であるリーンバーンエンジン用三元触媒として本実施形態の触媒を用いる場合に有効に用いられる。すなわち、NOx吸蔵材を用いることにより、酸素過剰雰囲気下でこれらのNOx吸蔵材に蓄えられたNOxが、還元雰囲気下でN2にまで還元されて排出されるので、排ガス浄化触媒として更に有用となる。
本実施形態の触媒は、その使用形状に特に限定はなく、ハニカム形状のモノリス基材、ペレット基材あるいはフォーム基材などの基材の表面に本実施形態の無機酸化物粉末からコート層を形成し、そのコート層にRh、Pt若しくはPdなどの金属を担持して構成されてもよい。
本実施形態の触媒の製造方法は、上述した無機酸化物粉末の製造方法により得られた触媒担体を原料に用いて行われる。すなわち、本実施形態の触媒の製造方法は、その担体に金属、例えばPt、Rh若しくはPdなどの貴金属を、従来知られている含浸法などの金属担持法により、担持して行われる。例えば、コージェライト製あるいはメタル製のモノリス基体に、上述した貴金属を担持した担体を被覆するか、または、モノリス基体にこの担体を予め担持し、更に貴金属を担持して排ガス浄化用の三元触媒として使用できる。この担体に担持されて形成された触媒は、耐熱性に優れ、さらに耐硫黄被毒性、耐燐被毒性をも示す。
このような製造方法によって得られた触媒は、実用に耐え得る時間使用する前後(あるいは、耐久試験前後)のいずれにおいても、細孔分布曲線において細孔径0.1〜1.0μmの範囲に極大値を有する傾向にある。ここで「耐久試験」とは、試験対象となる触媒などを、混合気を燃焼することにより発生する排ガス雰囲気若しくはその排ガスと同様のガス組成を有するガス雰囲気に、800〜1100℃程度の温度で1〜50時間晒すことによって行われる試験のことをいう。この「耐久試験」は、通常排ガス浄化触媒の耐久性を評価するために行われるものである。
なお、触媒担体による被覆方法は、例えば、触媒担体とバインダ成分とを含むスラリーを調製し、ウェットコート後焼成することにより行うことができる。バインダ成分としてはアルミナゾル、ジルコニアゾル、シリカゾルなどが例示される。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態の無機酸化物粉末は、触媒担体の用途のみでなく、吸着剤又は分子ふるいなどに用いることもできる。
また、本発明の無機酸化物粉末の製造方法の別の実施形態において、セリウムの化合物に代えて、別の希土類元素からなる化合物を用いて、無機酸化物粉末を得ることもできる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[無機酸化物粉末の調製]
(実施例1)
0.5モル/Lの硝酸第一セリウム水溶液500mLと0.5モル/Lのオキシ硝酸ジルコニル水溶液500mLとを混合して、硝酸第一セリウム−オキシ硝酸ジルコニルの第1混合水溶液1000mLを調製した(水溶性塩混合工程)。それとは別に、シュウ酸粉末を純水に溶解させ、0.5モル/L濃度のシュウ酸水溶液を調製した後、上記第1混合水溶液1000mLとこのシュウ酸水溶液1250mLとを混合して、第2混合水溶液を得た(沈降開始工程)。次いで、上記第2混合水溶液を攪拌しながら、この水溶液に25%アンモニア水溶液を滴下して、pHが2〜3であって、前駆体の沈殿(共沈物)を含有する第3混合水溶液を得た(塩基添加工程)。
(実施例1)
0.5モル/Lの硝酸第一セリウム水溶液500mLと0.5モル/Lのオキシ硝酸ジルコニル水溶液500mLとを混合して、硝酸第一セリウム−オキシ硝酸ジルコニルの第1混合水溶液1000mLを調製した(水溶性塩混合工程)。それとは別に、シュウ酸粉末を純水に溶解させ、0.5モル/L濃度のシュウ酸水溶液を調製した後、上記第1混合水溶液1000mLとこのシュウ酸水溶液1250mLとを混合して、第2混合水溶液を得た(沈降開始工程)。次いで、上記第2混合水溶液を攪拌しながら、この水溶液に25%アンモニア水溶液を滴下して、pHが2〜3であって、前駆体の沈殿(共沈物)を含有する第3混合水溶液を得た(塩基添加工程)。
次に、得られた第3混合水溶液を室温で12時間撹拌することによって、前駆体である共沈物を熟成させた(熟成工程)。
続いて、前駆体の共沈物をブフナー漏斗を用いてろ過した後、イオン交換水を用いて十分に洗浄した。そして、得られた前駆体を、空気中、110℃で12時間乾燥させて、セリウム(III)−ジルコニウム(IV)シュウ酸塩を白色粉末として得た。
次いで、このシュウ酸塩を、N2ガスの流通下、1000℃で5時間焼成した。さらに得られた粉末を、空気中、500℃で5時間焼成して、実施例1の無機酸化物粉末を得た。
(実施例2)
シュウ酸塩を、N2ガスの流通下、1000℃で5時間焼成することに代えて、N2ガスの流通下、900℃で5時間焼成した以外は実施例1と同様にして、実施例2の無機酸化物粉末を得た。
シュウ酸塩を、N2ガスの流通下、1000℃で5時間焼成することに代えて、N2ガスの流通下、900℃で5時間焼成した以外は実施例1と同様にして、実施例2の無機酸化物粉末を得た。
(実施例3)
シュウ酸塩を、N2ガスの流通下、1000℃で5時間焼成することに代えて、N2ガスの流通下、700℃で5時間焼成した以外は実施例1と同様にして、実施例3の無機酸化物粉末を得た。
シュウ酸塩を、N2ガスの流通下、1000℃で5時間焼成することに代えて、N2ガスの流通下、700℃で5時間焼成した以外は実施例1と同様にして、実施例3の無機酸化物粉末を得た。
(比較例1)
0.5モル/Lの硝酸第一セリウム水溶液500mLと0.5モル/Lのオキシ硝酸ジルコニル水溶液500mLとを混合して、硝酸第一セリウム−オキシ硝酸ジルコニルの第1混合水溶液1000mLを調製した。次に、上記第1混合水溶液を攪拌しながら、この水溶液に25%アンモニア水溶液を混合して、pHが10程度の中性であって、前駆体の沈殿を含有する第四混合水溶液を得た。
0.5モル/Lの硝酸第一セリウム水溶液500mLと0.5モル/Lのオキシ硝酸ジルコニル水溶液500mLとを混合して、硝酸第一セリウム−オキシ硝酸ジルコニルの第1混合水溶液1000mLを調製した。次に、上記第1混合水溶液を攪拌しながら、この水溶液に25%アンモニア水溶液を混合して、pHが10程度の中性であって、前駆体の沈殿を含有する第四混合水溶液を得た。
次に、得られた第四混合水溶液を室温で12時間撹拌することによって、前駆体を熟成させた(熟成工程)。
続いて、前駆体の沈殿をブフナー漏斗を用いてろ過した後、イオン交換水を用いて十分に洗浄した。そして、得られた前駆体を、空気中、110℃で12時間乾燥させて、セリウム(III)−ジルコニウム(IV)複合水酸化物を黄色粉末として得た。
次いで、この複合水酸化物を、N2ガスの流通下、1000℃で5時間焼成した。さらに得られた粉末を、空気中、500℃で5時間焼成して、比較例1の無機酸化物粉末を得た。
(比較例2)
熟成工程を行わなかった以外は実施例1と同様にして、比較例2の無機酸化物粉末を得た。
熟成工程を行わなかった以外は実施例1と同様にして、比較例2の無機酸化物粉末を得た。
[貴金属担持触媒の調製]
(実施例4)
実施例1において得られた無機酸化物粉末20gをイオン交換水100mLに混合し、更に50g/Lのジニトロジアンミン白金硝酸塩(Pt(NO2)2(NH3)3(NO3)3)水溶液4mLを混合した。これを蒸発乾固することにより、無機酸化物粉末100g上にPt1gを含浸担持し、次いで、大気雰囲気中、300℃で3時間焼成することにより、実施例4のPt担持触媒を得た。
(実施例4)
実施例1において得られた無機酸化物粉末20gをイオン交換水100mLに混合し、更に50g/Lのジニトロジアンミン白金硝酸塩(Pt(NO2)2(NH3)3(NO3)3)水溶液4mLを混合した。これを蒸発乾固することにより、無機酸化物粉末100g上にPt1gを含浸担持し、次いで、大気雰囲気中、300℃で3時間焼成することにより、実施例4のPt担持触媒を得た。
(実施例5、6)
実施例1において得られた無機酸化物粉末に代えて実施例2、3において得られた無機酸化物粉末を用いた以外は実施例4と同様にして、実施例5、6のPt担持触媒をそれぞれ得た。
実施例1において得られた無機酸化物粉末に代えて実施例2、3において得られた無機酸化物粉末を用いた以外は実施例4と同様にして、実施例5、6のPt担持触媒をそれぞれ得た。
(比較例3、4)
実施例1において得られた無機酸化物粉末に代えて比較例1、2において得られた無機酸化物粉末を用いた以外は実施例1と同様にして、比較例3、4のPt担持触媒をそれぞれ得た。
実施例1において得られた無機酸化物粉末に代えて比較例1、2において得られた無機酸化物粉末を用いた以外は実施例1と同様にして、比較例3、4のPt担持触媒をそれぞれ得た。
<耐久試験>
実施例4〜6及び比較例3、4のPt担持触媒を、圧粉成型、粉砕して粒径0.5〜1mm程度に整粒し、ペレット状のPt担持触媒をそれぞれ得た。
実施例4〜6及び比較例3、4のPt担持触媒を、圧粉成型、粉砕して粒径0.5〜1mm程度に整粒し、ペレット状のPt担持触媒をそれぞれ得た。
次いで、得られたペレット状のPt担持触媒1.5gを、それぞれ固定床流通式耐久試験装置の所定位置に配置した。そして、ガスの触媒層入口温度を1000℃、SV(空間速度)を10000/時間に設定し、表1に示す組成を有するリッチガス(濃混合気を燃焼させることにより発生する排ガス)のモデルガスを5分間、リーンガス(希薄混合気を燃焼させることにより発生する排ガス)のモデルガスを5分間、それぞれ交互に触媒層に流通させる耐久試験を5時間行った。
<触媒の細孔分布の測定>
上記耐久試験を行う前後の実施例4〜6及び比較例3、4のそれぞれのPt担持触媒の細孔分布をQUANTACHROME社製、Pore Master GTを用い、水銀圧入法により測定した。耐久試験前のPt担持触媒についての測定結果である微分細孔分布曲線を図1に示す。また、耐久試験後のPt担持触媒についての測定結果である微分細孔分布曲線を図2に示す。さらに、図1、2に示す細孔分布曲線の基となる積算細孔分布曲線をそれぞれ図3、4に示す。ここで、図1、2の微分細孔分布曲線は、図3、4の積算細孔分布曲線の微分値を負で表したものであり、本明細書における「細孔分布曲線」の一例に該当する。
上記耐久試験を行う前後の実施例4〜6及び比較例3、4のそれぞれのPt担持触媒の細孔分布をQUANTACHROME社製、Pore Master GTを用い、水銀圧入法により測定した。耐久試験前のPt担持触媒についての測定結果である微分細孔分布曲線を図1に示す。また、耐久試験後のPt担持触媒についての測定結果である微分細孔分布曲線を図2に示す。さらに、図1、2に示す細孔分布曲線の基となる積算細孔分布曲線をそれぞれ図3、4に示す。ここで、図1、2の微分細孔分布曲線は、図3、4の積算細孔分布曲線の微分値を負で表したものであり、本明細書における「細孔分布曲線」の一例に該当する。
実施例4〜6の触媒はいずれも、0.1〜1.0μmの範囲に極大ピークを有しているのに対し、比較例3、4の触媒はいずれも、その細孔径範囲に極大ピークを有していないことが分かる。
<触媒活性評価>
上記耐久試験を行う前後の実施例4〜6及び比較例3、4のそれぞれのPt担持触媒を配置した触媒層に、変動ストイキモデルガスとしての、表2に示す組成を有するリッチガスのモデルガスを1秒間、リーンガスのモデルガスを1秒間、SV=4000000/時間でそれぞれ交互に触媒層に流通し、ガスの触媒層入口温度を100℃から500℃に12℃/時間の昇温速度で上昇させた。そして、モデルガス中のNO、CO及びCHのそれぞれのガス成分が50%転化した際のガスの触媒層入口温度(T50;℃)を確認した。その触媒層入口温度結果を表3に示す。実施例4〜6の触媒はいずれも、耐久試験後の活性の低下が十分に抑制されているのに対し、比較例3、4の触媒はいずれも、実施例4〜6の触媒と比較して、耐久試験後の活性が低下していることが分かる。
上記耐久試験を行う前後の実施例4〜6及び比較例3、4のそれぞれのPt担持触媒を配置した触媒層に、変動ストイキモデルガスとしての、表2に示す組成を有するリッチガスのモデルガスを1秒間、リーンガスのモデルガスを1秒間、SV=4000000/時間でそれぞれ交互に触媒層に流通し、ガスの触媒層入口温度を100℃から500℃に12℃/時間の昇温速度で上昇させた。そして、モデルガス中のNO、CO及びCHのそれぞれのガス成分が50%転化した際のガスの触媒層入口温度(T50;℃)を確認した。その触媒層入口温度結果を表3に示す。実施例4〜6の触媒はいずれも、耐久試験後の活性の低下が十分に抑制されているのに対し、比較例3、4の触媒はいずれも、実施例4〜6の触媒と比較して、耐久試験後の活性が低下していることが分かる。
Claims (13)
- 細孔分布曲線が、細孔径0.1〜1.0μmの範囲に少なくとも1つの極大値を有することを特徴とする無機酸化物粉末。
- 希土類酸化物とZrO2とを含有することを特徴とする請求項1記載の無機酸化物粉末。
- 前記希土類酸化物がCeO2であることを特徴とする請求項2記載の無機酸化物粉末。
- 触媒担体として用いられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の無機酸化物粉末。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の無機酸化物粉末を含有することを特徴とする触媒担体。
- 請求項5に記載の触媒担体上にPt、Rh及びPdからなる群より選ばれる1種以上の貴金属を担持してなることを特徴とする触媒。
- 前記貴金属がPtであることを特徴とする請求項6記載の触媒。
- 排ガス浄化に用いられることを特徴とする請求項6又は7に記載の触媒。
- 2種以上の金属の水溶性カルボン酸塩を含有した第2酸性水溶液において、前記水溶性カルボン酸塩の共沈物の沈降が終了するまで熟成する熟成工程と、
前記熟成工程を経て得られた前記共沈物を焼成することにより無機酸化物粉末を得る焼成工程と、を備えることを特徴とする無機酸化物粉末の製造方法。 - 前記熟成工程よりも前に、前記2種以上の金属の水溶性塩を含有した水溶液に水溶性の有機カルボン酸を混合することにより、前記共沈物の前記沈降を開始する沈降開始工程を備えることを特徴とする請求項9記載の無機酸化物粉末の製造方法。
- 前記沈降開始工程と前記熟成工程との間に、又は、前記沈降開始工程と同時に、前記水溶性カルボン酸塩を含有した第1酸性水溶液に塩基を添加して前記第2酸性水溶液を得る塩基添加工程を備えることを特徴とする請求項10記載の無機酸化物粉末の製造方法。
- 前記焼成工程において、前記共沈物を、非酸化性雰囲気中、700〜1000℃で焼成することを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の無機酸化物粉末の製造方法。
- 請求項9〜12のいずれか一項に記載の無機酸化物粉末の製造方法により得られた無機酸化物粉末に金属を担持させることを特徴とする触媒の製造方法。
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JP2007296518A (ja) * | 2006-04-07 | 2007-11-15 | Honda Motor Co Ltd | 排ガス浄化触媒および排ガス浄化装置 |
EP2421932A2 (de) * | 2009-04-21 | 2012-02-29 | Marketing Partners Management GmbH | Additiv und verfahren zu dessen herstellung |
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2003
- 2003-11-20 JP JP2003391190A patent/JP2005154161A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007296518A (ja) * | 2006-04-07 | 2007-11-15 | Honda Motor Co Ltd | 排ガス浄化触媒および排ガス浄化装置 |
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