JP2005152988A - レーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005152988A
JP2005152988A JP2003398285A JP2003398285A JP2005152988A JP 2005152988 A JP2005152988 A JP 2005152988A JP 2003398285 A JP2003398285 A JP 2003398285A JP 2003398285 A JP2003398285 A JP 2003398285A JP 2005152988 A JP2005152988 A JP 2005152988A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser light
lens
processing apparatus
laser
laser processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003398285A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Sakurai
努 櫻井
Masaya Ito
正弥 伊藤
Akira Hara
章 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2003398285A priority Critical patent/JP2005152988A/ja
Publication of JP2005152988A publication Critical patent/JP2005152988A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

【課題】 均質かつライン状のレーザ光を得ることができるレーザ加工装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 200μm以上のスロー方向発光幅を有し、発光部におけるレーザ光Lのスロー方向の強度分布がその平坦値に対するピーク値の割合で1.3以上となるワンチップ半導体レーザ光源13と、融点と分解点または沸点との温度差が小さい物質から構成される鏡筒1とワンチップ半導体レーザ光源13との間で光軸センタ22上に配置され、入射側に対して出射側の曲率が大きい凸面を有する非球面レンズ14とを備える。この構成により、集光部Mにおけるスロー方向のレーザ光Lの強度分布のばらつきを低減し、均質なレーザ光Lを得ることができるため、集光部Mでのこげつきを解消することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、たとえばレンズを鏡筒内に嵌め込むレンズ固定装置に使用され、樹脂接合等を行うレーザ加工装置に関するものである。
従来、樹脂接合等を行う装置としてレーザ加工装置があり、たとえば特許文献1に開示されている。
このレーザ加工装置は、図6に示すように、必要な発光容量を得るための半導体レーザ51と、これら半導体レーザ51から出射される各レーザ光Lを一点に集光し、第1シリンドリカルレンズ52,第2シリンドリカルレンズ53から形成された集光光学系を持ったレーザ加熱ツールと、前記半導体レーザ51に電源を接続して駆動する駆動回路(図示せず)と、この駆動回路は電源から半導体レーザに供給する駆動電流を制限する電流制限回路(図示せず)を備えている。
この構成により、半導体レーザアレイの各半導体レーザ51から出射される各レーザ光Lは、第1シリンドリカルレンズ52により帯状の平行光とされ、そして第1シリンドリカルレンズ52を経た平行な帯状光は、第2シリンドリカルレンズ53によって帯状光を幅方向に集光される。
これにより、レーザ光Lを一点に集光させて被加熱部をスポット照射できるようにしている。
特開平8−52582号公報
しかし、上記従来のレーザ加工装置の構成によると、図6(a)および図7(a)に示すように、発光部におけるスロー方向のレーザ光Lの強度のピーク値Pは平坦値Vの数倍の大きさで、レーザ光Lの強度分布に大きなばらつきが発生しており、このばらつきは集光部に反映されるため、集光部においても同様にレーザ光Lの強度分布に大きなばらつきが発生する。このため、集光部で均質なレーザ光Lを得ることができず、ピーク値Pを示す位置で樹脂等にこげつきが発生するという問題がある。
また、樹脂は融点と分解点との温度差が小さいため、上述したようにレーザ光Lの強度分布のばらつきや強度変動がおきると、樹脂が分解されて接合できなくなるという問題がある。
また、図6(b)および図7(b)に示すように、ファースト方向のレーザ光Lを第1シリンドリカルレンズ52で平行光とした後、第2シリンドリカルレンズ53で集光させているが、集光部、すなわちレンズかしめ部等接合界面では、集光部におけるファースト方向のレーザ光Lはビーム幅が拡がっているため、レーザ光Lが円弧状となり、したがって適宜にレンズかしめ等を行うことができないという問題がある。
そこで本発明は、均質かつライン状のレーザ光を得ることができるレーザ加工装置を提供することを目的としたものである。
前記した目的を達成するために、本発明の請求項1記載のレーザ加工装置は、融点と分解点または沸点との温度差が小さい物質に向けてこの物質を溶解させるライン状レーザ光を光軸センタを中心に出射するレーザ加工装置であって、200μm以上のスロー方向発光幅を有し、発光部における前記レーザ光のスロー方向の強度分布がその平坦値に対するピーク値の割合で1.3以上となるワンチップ半導体レーザ光源と、前記物質と前記ワンチップ半導体レーザ光源との間で前記光軸センタ上に配置され、入射側に対して出射側の曲率が大きい凸面を有する非球面レンズとを備えたことを特徴としたものである。
また請求項2記載のレーザ加工装置は、融点と分解点または沸点との温度差が小さい物質に向けてこの物質を溶解させるライン状レーザ光を光軸センタを中心に出射するレーザ加工装置であって、筒状に形成された金属製の本体と、前記本体内に設けられ、200μm以上のスロー方向発光幅を有し、発光部における前記レーザ光のスロー方向の強度分布がその平坦値に対するピーク値の割合で1.3以上となるワンチップ半導体レーザ光源と、前記本体内に、前記物質と前記ワンチップ半導体レーザ光源との間で前記光軸センタ上に配置され、入射側に対して出射側の曲率が大きい凸面を有する非球面レンズと、前記本体内に設けられ、前記非球面レンズを保持し、調整具により前記光軸センタ上における非球面レンズの位置を可変可能としたレンズ保持部と、前記本体内に設けられ、前記ワンチップ半導体レーザ光源と前記本体とを絶縁する絶縁体とを備えたことを特徴としたものである。
そして請求項3記載のレーザ加工装置は、請求項2に記載の発明であって、前記本体内に、前記ワンチップ半導体レーザ光源と前記レーザ駆動装置を冷却する水冷却配管を、前記半導体レーザ光源の近傍まで配置したことを特徴としたものである。
さらに請求項4記載のレーザ加工装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明であって、前記非球面レンズを、前記物質の前記レーザ光のファースト方向の集光部において、前記レーザ光のスロー方向の強度分布を、その平坦値とピーク値との比率で1〜1.3の範囲とする非球面レンズとしたことを特徴としたものである。
しかも請求項5記載のレーザ加工装置は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明であって、前記レーザ光源は、前記レーザ光の集光部において、前記物質の融点と分解点との間の温度が発生する強度のレーザ光を発生させることを特徴としたものである。
また請求項6記載のレーザ加工装置は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明であって、開口数の値を固定し、前記非球面レンズを前記光軸センタ上を移動させることにより、光軸センタ上において、前記非球面レンズの焦点位置から前記レーザ光のファースト方向における集光部までの距離を、前記非球面レンズの焦点位置から前記ワンチップ半導体レーザ光源までの距離よりも長くなるように設定することを特徴としたものである。
そして請求項7記載のレーザ加工装置は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明であって、前記非球面レンズを固定し、開口数の値を任意に変化させることにより、光軸センタ上において、前記非球面レンズの焦点位置から前記レーザ光のファースト方向における集光部までの距離を、前記非球面レンズの焦点位置から前記ワンチップ半導体レーザ光源までの距離よりも長くなるように設定することを特徴としたものである。
さらに請求項8記載のレーザ加工装置は、請求項6または請求項7に記載の発明であって、前記非球面レンズの焦点位置から前記レーザ光のファースト方向における集光部までの距離を数十mm、前記非球面レンズの焦点位置から前記ワンチップ半導体レーザ光源までの距離を9mm以下としたことを特徴としたものである。
しかも請求項9記載のレーザ加工装置は、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の発明であって、前記ワンチップ半導体レーザ光源から出射される前記レーザ光のスロー方向の発光幅を0.2mm以上にするとともに開口数の値を略0.3とし、レンズの平面部における径を略6.4mmとした非球面レンズを使用したことを特徴としたものである。
また請求項10記載のレーザ加工装置は、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の発明であって、融点と分解点または沸点との温度差が小さい物質により形成されたレーザ加工対象物であって、カメラ用レンズの径より僅かに大きく形成されている孔部と、前記孔部の周囲上部に形成され、内側に前記カメラ用レンズと当接するかしめ面を有し、前記孔部に嵌め込まれた前記カメラ用レンズをかしめるかしめ部とからなり、前記カメラ用レンズをかしめる際、前記かしめ面の中央部に窒素ガスを噴出させた状態のもと、前記レーザ光を水平位置から上方へ15°〜30°傾けた状態で、集光部である前記かしめ面の中央部位置に対して、スロー方向の前記レーザ光が水平となるよう照射することを特徴としたものである。
そして請求項11記載のレーザ加工装置は、請求項10に記載の発明であって、前記レーザ光のスロー方向の集光部が前記かしめ面の中央部位置で水平に、前記かしめ面に沿って移動するように、前記レーザ光とかしめ部を等速度で相対移動させることを特徴としたものである。
さらに請求項12記載のレーザ加工装置は、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の発明であって、前記物質を、熱可塑性樹脂又はハンダメッキあるいはスズメッキされた亜鉛ダイキャストとしたことを特徴としたものである。
本発明のレーザ加工装置は、集光部におけるスロー方向のレーザ光の強度分布のばらつきを低減でき、均質なレーザ光を得ることができるため、物質を均質に加熱でき、したがって物質がこげつくことを回避することができる。
以下に、本発明の実施の形態におけるレーザ加工装置について、図面を参照しながら説明する。
図1に本発明の実施の形態におけるレーザ加工装置を用いたレンズ固定装置の概略図を示す。
図1において、1はレーザ加工対象物の鏡筒であり、この鏡筒1は、ファイバー強化された熱可塑性樹脂(融点と分解点との温度差が小さい物質の一例;たとえば融点が250゜C、分解点または沸点が300゜Cの樹脂)で形成されており、内方にカメラ用レンズ5が嵌め込まれる孔部4と、この孔部4の周囲上部に形成され、内側にカメラ用レンズ5と当接するかしめ面2Aを有し、孔部4に嵌め込まれたカメラ用レンズ5をかしめるためのかしめ部2とを設けている。またこの鏡筒1を前記かしめ部2が上向きとなるように固定する受け治具3が備えられている。なお、上記孔部4の径は、カメラ用レンズ5の径より僅かに大きく形成されており、カメラ用レンズ5が中心に配置されたとき、カメラ用レンズ5の両側面5Aと孔部4の内壁面4Aとの間に隙間6(約20μm)ができるよう形成されている。
また、かしめ部2は、カメラ用レンズ5の側面5Aの上端位置からかしめ部2の上端位置までの距離Kが、レーザ加工装置1によるかしめ部2の溶融を行ってもカメラ用レンズ5をかしめることが可能な距離(約1mm)となるよう形成されており、カメラ用レンズ5をかしめる際は、カメラ用レンズ5の側部の上端位置とかしめ部2の上端位置との中央部X位置(かしめ部の上端から約0.5mm)をレーザ光Lにより照射する。
図1において、11は受け治具3の上方に配置されたレーザ加工装置であり、このレーザ加工装置11は、図1および図2(a),(b)に示すように、上記鏡筒1側が開放され筒状に形成された金属製の本体12と、この本体12内に2本の樹脂ねじ21により絶縁フィルム(絶縁体の一例)16を介して固定され、上記鏡筒1のかしめ部2を溶解させるレーザ光Lを光軸センタ22を中心に出射する出射部23を有するワット級ワンチップ半導体レーザ(LD)(ワンチップ半導体レーザ光源の一例)13と、本体12内で且つ鏡筒1とワット級ワンチップ半導体レーザ13との間で光軸センタ22上に配置され、ワット級ワンチップ半導体レーザ13の出射部23から出射されるレーザ光Lを集光させる非球面レンズ14と、本体12内で且つ開放された鏡筒1側で非球面レンズ14を保持し、調整具により光軸センタ22上における非球面レンズ14の位置を可変可能としたレンズ保持部15と、本体12に配置され、外方から引き込まれた給電線24により給電されて、ワット級ワンチップ半導体レーザ13を駆動するパワートランジスタ17と回路基板27からなるレーザ駆動回路と、本体12内で且つ本体12の後端部(鏡筒1とは反対の端部)に設けられた係合部25からワット級ワンチップ半導体レーザ13の近傍まで配置された水冷却配管26などから構成されている。
上記水冷却配管26に、係合部25にホース等を差し込み、水を流すことにより、ワット級ワンチップ半導体レーザ13やレーザ駆動装置を形成するパワートランジスタ17等から発生する熱が本体12内にこもらないようにしている。また、上記本体12はアルミダイキャストにより形成され放熱効果を有しており、ワット級ワンチップ半導体レーザ13やパワートランジスタ17等から発生する熱が本体12内にこもらないようにしている。
上記ワット級ワンチップ半導体レーザ13に形成された出射部23は、レーザ光Lのスロー方向の発光幅が200μm、ファースト方向の発光幅が1μm、開口数の値が0.3とされ、図4(a)に示すように、発光部におけるレーザ光Lのスロー方向の強度分布がその平坦値Vに対するピーク値Pの割合で3〜5倍、少なくとも1.3以上となっており、また図4(b)に示すように、発光部におけるレーザ光Lのファースト方向の強度分布は中心部で略一直線上となり急峻なものとなっている。
またワット級ワンチップ半導体レーザ13は、図5(a)に示すように、上記出射部23より出射するレーザ光Lによって、かしめ部2(樹脂)のレーザ光Lの集光部Mのスロー方向において、かしめ部2を形成する樹脂の融点と分解点との間となる強度のレーザ光Lを発生させるよう、その出力が設定されている。
上記非球面レンズ14は、図3に示すように、複数の変曲点を有する非球面部14aと、径が6.4mmに形成された平面部14bとから構成され、入射側に対して出射側の曲率が大きい凸面を有し、この凸面の曲線が複数の変曲点を有するように形成されており、図5(a)に示すように、かしめ部2(樹脂)のレーザ光Lの集光部Zにおけるレーザ光Lのスロー方向の強度分布を、その平坦値Vとピーク値Pとの比率で1〜1.3の範囲とするとともに、図5(b)に示すように、かしめ部2(樹脂)のレーザ光Lの集光部Mにおけるレーザ光Lのファースト方向の強度分布を、中心部の強度分布を高くするものとしている。
また図3(b)に示すように、開口数の値を略0.3に固定し、非球面レンズ14を光軸センタ22上を移動、もしくは非球面レンズ14を固定し、開口数の値を任意に変化させることにより、光軸センタ22上において、非球面レンズ14の焦点位置Nからレーザ光Lのファースト方向における集光部Mまでの距離f2を、非球面レンズ14の焦点位置Nからワット級ワンチップ半導体レーザ13までの距離f1よりも長くなるよう設定しており、たとえば、非球面レンズ14の焦点位置Nからレーザ光Lのファースト方向における集光部Mまでの距離f2を数十mm、非球面レンズ14の焦点位置Nからワット級ワンチップ半導体レーザ13までの距離f1を9mm以下としたときのレーザ光Lの集光部Mにおけるレーザ光Lの強度分布を、図5により詳細に説明する。
図5(a)に示すように、集光部Mにおけるスロー方向のレーザ光Lの強度分布は、ビーム幅Aが約1000μm(1mm)となり、平坦値Vとピーク値Pとの比がP/V=1〜1.3の範囲に収まっている。
これにより、ピーク値Pの値を分解点と融点との間の温度に収め、集光部Mにおけるスロー方向のレーザ光Lの強度分布のばらつきを低減することができるため、均質なレーザ光Lを得ることができ、したがって樹脂で形成されたかしめ部2が部分的にこげつくことを回避することができる。また、レーザ光Lの強度分布のばらつきや強度変動を低減することができるため、確実に樹脂接合を行うことができる。
また図5(b)に示すように、このときの集光部Mにおけるファースト方向のレーザ光Lの強度分布は、中心部の強度分布が高くなり、ビーム幅Bが10〜50μm(たとえば約20μm以下)に集光された状態となっている。
このファースト方向のレーザ光Lとスロー方向のレーザ光Lとにより、集光部M、すなわちレンズかしめ部等接合界面において、均質かつライン状(極細)のレーザ光Lを得ることができるため、適宜にレンズかしめ等を行うことができる。
以下に、上記した実施の形態における作用を説明する。
まず、図1に示すように、受け治具3にレーザ加工対象の鏡筒1を上向きに固定し、この鏡筒1の孔部4にレンズ5を嵌め込み、調芯を行う。この調芯の結果、隙間6は数10μm〜数μmとなる。そして、レーザ加工装置11から照射されるレーザ光Lを水平位置から上方へα(15°〜30°)傾けた状態で、レーザ光Lの集光部Mが鏡筒1のかしめ面2Aの中央部X位置に合うように、そしてスロー方向のレーザ光Lが水平となるように、レーザ加工装置11を調整する。
そして、ワット級ワンチップ半導体レーザ13によりカメラ用レンズ5をかしめる際、かしめ面2Aの中央部Xに窒素ガスを噴き付けた窒素ガス雰囲気の中で、レーザ光Lを、水平位置から上方へα(15°〜30°)傾けた状態で、集光部Mであるかしめ面2Aの中央部X位置に対してスロー方向のレーザ光Lが水平となりファースト方向のレーザ光Lが集光するよう照射する。ファースト方向のレーザ光Lのビーム幅B(約20μm)が集光部である中央部Xの高さ方向の幅となる。
このとき、レーザ加工装置11より、集光部Mのスロー方向においてかしめ部2を形成する樹脂の融点と分解点との間となる強度のレーザ光Lを発生させるようにその出力が設定されたレーザ光Lが、非球面レンズ14を介してかしめ部2に向けて出射される。
そして、レーザ光Lのスロー方向の集光部Mがかしめ面2Aの中央部X位置で水平に、かしめ面2Aに沿って移動するように、レーザ光Lとかしめ部2を等速度で相対移動させることにより、移動に伴う予熱効果を得ることができ、また移動平均の加熱が行われることにより均質な加熱を行われ、かしめ面2Aの中央部Xの樹脂が溶けて隙間6に流れ込み、且つ軟化したかしめ部2がカメラ用レンズ5の上に覆い被さり(中央部X位置より内側に倒れ込み)、仕上がりが綺麗でかつ確実にカメラ用レンズ5のかしめが実行される。
このように、かしめ面2Aの中央部Xに窒素ガス雰囲気の中でレーザ光Lを照射することにより、溶けて液状となった樹脂の酸化を防止することができ、よってかしめ部2がこげつくことを回避できる。また上述したように、均質なレーザ光Lを得ることができることからかしめ部2が部分的にこげつくことが回避され、またレーザ光Lの強度分布のばらつきや強度変動を低減することができることから、確実に樹脂接合を行え、さらにかしめ部2の接合界面において、均質かつライン状(極細)のレーザ光Lを得ることができるため、適宜にレンズかしめが行える。
なお、1台のレーザ加工装置11によりレンズかしめを行っているが、3台の120゜の角度で配置されたレーザ加工装置11により3方向から同時に、レーザ光Lを照射しレンズかしめを行うと、カメラ用レンズの位置がずれることなく、レンズかしめを行うことができ、調芯の精度を維持することができる。
以上のように実施の形態によれば、上述した非球面レンズ14を用いてレーザ光Lを集光することにより、集光部Mにおけるスロー方向のレーザ光Lの強度分布のばらつきを低減することができ、均質なレーザ光Lを得ることができるため、樹脂で形成されたかしめ部2が部分的にこげつくことを回避することができる。
また、実施の形態によれば、レーザ光Lの強度分布のばらつきを低減できるとともに、半導体レーザ13はかしめ部2の集光部Mのスロー方向において樹脂の融点と分解点との間の温度を発生させる強度のレーザ光Lを発光させることにより、かしめ部2が発生する熱により分解されてしまうことを回避でき、かしめ部2による鏡筒1とレンズ5の固定を確実に行うことができる。
また、実施の形態によれば、集光部Mのスロー方向において均質なレーザ光Lを得ることができるとともに、集光部Mのファースト方向において急峻なレーザ光Lを得ることができるため、集光部M、すなわちレンズかしめ部等接合界面において、均質かつライン状(極細)のレーザ光Lを得ることができ、したがって適宜にレンズかしめ等を行うことができる。
また、実施の形態によれば、かしめ面2Aの中央部Xに窒素ガスを噴出させながらレーザ光Lを照射することにより樹脂の酸化を防止することができるためかしめ部2がこげつくことを回避でき、また溶解した樹脂が隙間6に流れ込み、且つ軟化したかしめ部2がカメラ用レンズ5の上に覆い被さることにより鏡筒1とレンズ5を確実に固定することができる。
また、実施の形態によれば、水冷却配管26に係合部25にホース等を差し込み、水を流すことにより、ワット級ワンチップ半導体レーザ13やパワートランジスタ17等から発生する熱が本体12内にこもらないようにしているため、本体12内が高温になることを防止することができ、連続してレーザ加工を実施することができる。
また、実施の形態によれば、レーザ光Lのスロー方向の集光部Mがかしめ面2Aの中央部X位置で水平に、かしめ面2Aに沿って移動するように、レーザ光Lとかしめ部2を等速度で相対移動させることにより、移動に伴う予熱効果を得ることができ、また移動平均の加熱が行われることにより均質な加熱を行われ、かしめ面2Aの中央部Xの樹脂が溶けて隙間6に流れ込み、且つ軟化したかしめ部2がカメラ用レンズ5の上に覆い被さるため(中央部X位置より内側に倒れ込むため)、仕上がりが綺麗でかつ確実にカメラ用レンズ5のかしめを実行することができる。
なお、本実施の形態では、上記非球面レンズ14は、非球面部14aと平面部14bとから構成されているが、平面部14bを非球面部としてもよい。この場合、出射側の非球面部は、入射側の非球面部に対して出射側の非球面部の曲率が大きい凸面を有し、この凸面の曲線が複数の変曲点を有するように形成しなければならない。
また本実施の形態では、水冷却配管26に水を流していたが、これに限ることはなく、低温の空気などを水冷却配管26に吹き込むことにより、ワット級ワンチップ半導体レーザ13やパワートランジスタ15等から発生する熱を本体12内にこもらないようにしてもよい。
また本実施の形態では、物質を融点と分解点との温度差の小さい熱可塑性樹脂としているが、このような可塑性樹脂に限ることはなく、融点と沸点との温度差の小さい金属、たとえばハンダメッキあるいはスズメッキされた亜鉛ダイキャストなどでもよい。
本発明の実施の形態におけるレーザ加工装置を用いたレンズ固定装置の概略図である。 同レーザ加工装置であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。 同レーザ加工装置であり、(a)はスロー方向、(b)はファースト方向の概略構成図である。 同レーザ加工装置の発光部におけるレーザ光であり、(a)はスロー方向、(b)はファースト方向のレーザ光の強度分布図である。 同レーザ加工装置の集光部におけるレーザ光であり、(a)はスロー方向、(b)はファースト方向のレーザ光の強度分布図である。 従来のレーザ加工装置であり、(a)はスロー方向、(b)はファースト方向の概略構成図である。 従来のレーザ加工装置の集光部におけるレーザ光であり、(a)はスロー方向、(b)はファースト方向のレーザ光の強度分布図である。
符号の説明
1 鏡筒(物質)
2 かしめ部
2A かしめ面
4 孔部
5 カメラ用レンズ
11 レーザ加工装置
12 本体
13 ワット級ワンチップ半導体レーザ(ワンチップ半導体レーザ光源)
14 非球面レンズ
15 レンズ保持体
16 絶縁体
17 パワートランジスタ(レーザ駆動装置)
22 光軸センタ
26 水冷却配管
L レーザ光
P ピーク値
V 平坦値
X 中央部
M 集光部
N 焦点位置

Claims (12)

  1. 融点と分解点または沸点との温度差が小さい物質に向けてこの物質を溶解させるライン状レーザ光を光軸センタを中心に出射するレーザ加工装置であって、
    200μm以上のスロー方向発光幅を有し、発光部における前記レーザ光のスロー方向の強度分布がその平坦値に対するピーク値の割合で1.3以上となるワンチップ半導体レーザ光源と、
    前記物質と前記ワンチップ半導体レーザ光源との間で前記光軸センタ上に配置され、入射側に対して出射側の曲率が大きい凸面を有する非球面レンズと
    を備えたこと
    を特徴とするレーザ加工装置。
  2. 融点と分解点または沸点との温度差が小さい物質に向けてこの物質を溶解させるライン状レーザ光を光軸センタを中心に出射するレーザ加工装置であって、
    筒状に形成された金属製の本体と、
    前記本体内に設けられ、200μm以上のスロー方向発光幅を有し、発光部における前記レーザ光のスロー方向の強度分布がその平坦値に対するピーク値の割合で1.3以上となるワンチップ半導体レーザ光源と、
    前記本体内に、前記物質と前記ワンチップ半導体レーザ光源との間で前記光軸センタ上に配置され、入射側に対して出射側の曲率が大きい凸面を有する非球面レンズと、
    前記本体内に設けられ、前記非球面レンズを保持し、調整具により前記光軸センタ上における非球面レンズの位置を可変可能としたレンズ保持部と、
    前記本体内に設けられ、前記ワンチップ半導体レーザ光源と前記本体とを絶縁する絶縁体とを備えたこと
    を特徴とするレーザ加工装置。
  3. 前記本体内に、前記ワンチップ半導体レーザ光源と前記レーザ駆動装置を冷却する水冷却配管を、前記半導体レーザ光源の近傍まで配置したこと
    を特徴とする請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記非球面レンズを、前記物質の前記レーザ光のファースト方向の集光部において、前記レーザ光のスロー方向の強度分布を、その平坦値とピーク値との比率で1〜1.3の範囲とする非球面レンズとしたこと
    を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記レーザ光源は、前記レーザ光の集光部において、前記物質の融点と分解点との間の温度が発生する強度のレーザ光を発生させること
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  6. 開口数の値を固定し、前記非球面レンズを前記光軸センタ上を移動させることにより、光軸センタ上において、前記非球面レンズの焦点位置から前記レーザ光のファースト方向における集光部までの距離を、前記非球面レンズの焦点位置から前記ワンチップ半導体レーザ光源までの距離よりも長くなるように設定すること
    を特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記非球面レンズを固定し、開口数の値を任意に変化させることにより、光軸センタ上において、前記非球面レンズの焦点位置から前記レーザ光のファースト方向における集光部までの距離を、前記非球面レンズの焦点位置から前記ワンチップ半導体レーザ光源までの距離よりも長くなるように設定すること
    を特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記非球面レンズの焦点位置から前記レーザ光のファースト方向における集光部までの距離を数十mm、前記非球面レンズの焦点位置から前記ワンチップ半導体レーザ光源までの距離を9mm以下としたこと
    を特徴とする請求項6または請求項7に記載のレーザ加工装置。
  9. 前記ワンチップ半導体レーザ光源から出射される前記レーザ光のスロー方向の発光幅を0.2mm以上にするとともに開口数の値を略0.3とし、レンズの平面部における径を略6.4mmとした非球面レンズを使用したこと
    を特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  10. 融点と分解点または沸点との温度差が小さい物質により形成されたレーザ加工対象物であって、
    カメラ用レンズの径より僅かに大きく形成されている孔部と、
    前記孔部の周囲上部に形成され、内側に前記カメラ用レンズと当接するかしめ面を有し、前記孔部に嵌め込まれた前記カメラ用レンズをかしめるかしめ部と
    からなり、
    前記カメラ用レンズをかしめる際、前記かしめ面の中央部に窒素ガスを噴出させた状態のもと、前記レーザ光を水平位置から上方へ15°〜30°傾けた状態で、集光部である前記かしめ面の中央部位置に対して、スロー方向の前記レーザ光が水平となるよう照射すること
    を特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  11. 前記レーザ光のスロー方向の集光部が前記かしめ面の中央部位置で水平に、前記かしめ面に沿って移動するように、前記レーザ光とかしめ部を等速度で相対移動させること
    を特徴とする請求項10に記載のレーザ加工装置。
  12. 前記物質を、熱可塑性樹脂又はハンダメッキあるいはスズメッキされた亜鉛ダイキャストとしたこと
    を特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
JP2003398285A 2003-11-28 2003-11-28 レーザ加工装置 Pending JP2005152988A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003398285A JP2005152988A (ja) 2003-11-28 2003-11-28 レーザ加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003398285A JP2005152988A (ja) 2003-11-28 2003-11-28 レーザ加工装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005152988A true JP2005152988A (ja) 2005-06-16

Family

ID=34723174

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003398285A Pending JP2005152988A (ja) 2003-11-28 2003-11-28 レーザ加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005152988A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010278437A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Nalux Co Ltd ラインジェネレータ
JP2011523723A (ja) * 2008-06-06 2011-08-18 リモ パテントフェルヴァルトゥング ゲーエムベーハー ウント コー.カーゲー ビーム形成装置およびビーム形成方法
WO2022220054A1 (ja) * 2021-04-16 2022-10-20 株式会社アマダ レーザ加工ヘッド及びレーザ加工装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011523723A (ja) * 2008-06-06 2011-08-18 リモ パテントフェルヴァルトゥング ゲーエムベーハー ウント コー.カーゲー ビーム形成装置およびビーム形成方法
JP2010278437A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Nalux Co Ltd ラインジェネレータ
JP4599514B2 (ja) * 2009-05-28 2010-12-15 ナルックス株式会社 ラインジェネレータ
WO2022220054A1 (ja) * 2021-04-16 2022-10-20 株式会社アマダ レーザ加工ヘッド及びレーザ加工装置
JP7550102B2 (ja) 2021-04-16 2024-09-12 株式会社アマダ レーザ加工ヘッド及びレーザ加工装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101913481B1 (ko) 공작기계용 레이저 커팅 헤드
KR100348169B1 (ko) 레이저 접합 방법 및 플라스틱으로 제작된 다른 공작물을접합시키기 위한 장치 또는 플라스틱을 다른 재료에접합시키기 위한 장치
US9186751B2 (en) Laser irradiation apparatus and laser irradiation method
US10247929B2 (en) Light irradiation device and additive layer manufacturing apparatus
JP2008000814A (ja) レーザブレージング加工方法及び装置
CN214768946U (zh) 一种三光束丝粉混合激光熔覆系统
US7285744B2 (en) Method and apparatus for simultaneously heating materials
CN103197420A (zh) 一种激光聚焦装置
CN113102781A (zh) 一种三光束丝粉混合激光熔覆系统
JP2009178720A (ja) レーザ加工装置
JP5495574B2 (ja) レーザはんだ付け方法
JP6956328B2 (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工方法
JP2005152988A (ja) レーザ加工装置
JP5021258B2 (ja) レーザによる溝加工方法
JP3216570B2 (ja) 光ビーム加熱装置
JP2007180385A (ja) レーザ焼入工具
CN213969515U (zh) 激光加工装置
WO2021184519A1 (zh) 一种激光装置
JP4584683B2 (ja) レーザ溶接用集光ヘッド
Blomqvist et al. Multi-kW laser cladding using cylindrical collimators and square-formed fibers
JP3417248B2 (ja) レーザ加工装置
KR20010021906A (ko) 재료를 레이저 가공하기 위한 장치
JP2010046701A (ja) レーザ加工装置
JP2005186099A (ja) レーザ加工装置およびレーザ加工方法
JP3207939U (ja) 光線整形光学系、およびそれを用いたレーザはんだ溶着装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080424

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080513

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080930

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081118

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090210