JP2005152827A - 銀鏡薄膜形成装置、該装置を用いた薄膜形成方法及び塗膜の形成方法 - Google Patents

銀鏡薄膜形成装置、該装置を用いた薄膜形成方法及び塗膜の形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】均一な薄膜を安定して提供可能な銀鏡薄膜形成装置を提供すること。
【解決手段】活性剤付与ブースA、銀鏡塗装ブースP、洗浄ブースW、及び乾燥ユニットDUを含む複数のブースBを含み、各ブースBに配設された薬液付与装置10により活性剤、銀鏡反応処理溶液及び洗浄液を含む薬液を被塗布物に付与させることにより活性剤付与工程、銀鏡液付与工程、洗浄工程、乾燥工程の各工程を行うことにより被塗布物の表面に銀鏡薄膜を形成する銀鏡薄膜形成装置である。被塗布物を各ブースBに移送する移送装置20と各工程間の薬液の混和を防止するとともに各ユニット間に被塗装体の移送を可能にするために開閉可能に仕切る仕切装置21とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、樹脂成形品などの被塗装物の表面に銀鏡薄膜を形成する銀鏡薄膜形成装置、該装置を用いた銀鏡薄膜形成方法及び塗膜の形成方法に関する。
従来、自動車や家電部品等の樹脂成形品の表面に金属めっきを施して金属光沢を付与することが広く行われている。
例えば、ABS樹脂のメッキ法はすでに確立されている。このメッキ法によれば、ABS樹脂成形品は、硫酸を含むエッチング溶液により表面に微細な小穴が形成され、塩化錫SnCl2の水溶液にてセンシタイジング処理が行われ、塩化パラジウムPdCl2の水溶液中に浸漬してアクチベーティング処理が行われ、化学Niメッキを行うことにより導電化され、ついで電気メッキにより銅、ニッケル、クロムメッキ処理が行われている。
しかしながら、一般的なメッキ処理を伴う塗装方法はめっき廃液の処理を厳格に管理する必要があるという課題があり、将来を見据えた塗装ラインの拡充は望まれない。
近年、銀鏡反応を利用した被塗装物に金属光沢を付与する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。該公報には、樹脂成形品の表面に金属光沢を有する塗膜の形成方法が開示されている。この金属光沢を有する塗膜の形成方法においては、樹脂製被塗装物の表面に金属を含むベース溶液が吹き付けられ、この表面に銀イオンなどの金属イオンを含む水溶液(a)と還元剤を含む水溶液(b)とを同時に吹き付け、銀鏡反応により金属イオンを還元して金属を析出した後、純水にて余剰分を水洗し、水酸化ナトリウムなどの特定の定着剤を吹き付けた後にクリア塗装が行われている。
ここで、金属イオンを含む水溶液(a)としては、濃度0.1%〜15%のアンモニア性硝酸銀水溶液が用いられている。
また、塩化第一錫とパラジウムなどの貴金属塩を含む活性化処理材をスプレー法で吹き付けることによって活性化処理を施し、また、金属塩含有溶液と還元剤含有溶液からなる銀鏡反応処理剤をそれぞれスプレー法により同時的に吹き付ける銀面の形成方法も知られている(例えば、特許文献2号公報参照。)。
ここで、硝酸銀の水溶液にアンモニアを加えた溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えて所定濃度の金属塩含有溶液が調製され、次に、酒石酸とグルコースの水溶液にホルマリンを加えて還元剤含有溶液が調製され、両溶液からなる銀鏡反応処理材がそれぞれ別々に圧送タンクに収容されている。これらの両溶液は、双頭ガンやダブルガン等によって同時的に吹き付けて使用される。
そして、その公報には、銀面に透明クリア塗料又は透明着色塗料をスプレー法によって塗布することによって、あたかも着色光沢メッキを施したような高級感のある装飾品が得られることが開示されている。
近年、デザインの多様化に対応し、また、商品の差別化を図るために外見上の質を向上させ、市場において優位性を与える装飾技術が活発化しつつある。このような状況下で、透明ないし半透明な光線透過性材料を母材としてその表面に光線透過性の金属薄膜を施すことにより、外観上は金属外観を呈しながら光線も透過させることのできる透光性メッキ製品が着目されつつある。
特開2001−46958号公報 特開平11−335858号公報
しかしながら、このような透光性メッキ製品に施される金属薄膜は光線を透過するに十分に薄い薄膜を形成する必要性から専ら真空蒸着法やスパッタリング法などの乾式メッキ法が採用されているが、これらの乾式メッキ法は設備費が嵩むという課題がある。また、電気メッキは、環境問題を配慮すれば採用を控えたい手段である。
一方、従来提案されている銀鏡反応を利用した装飾品の製造方法はいずれも手作業での塗装を前提としており、光線を透過するに十分に薄い銀薄膜を安定して均一に形成することは困難であった。このため、得られた銀薄膜に着色が認められたり、また、得られた銀薄膜の銀同志が剥離するなどして耐久性が悪くなるという課題があった。それ故、特に耐熱性・耐候性が要求される自動車部品等の表面処理に適用することが困難となるという問題点があった。
そこで、本発明は、均一な薄膜を安定して提供可能な銀鏡薄膜形成装置及びそれを用いた銀鏡薄膜の形成方法を提供することを目的とする。
また、本発明の別の目的は、着色や変色が起こらず、かつ、塗膜を形成させた場合にも耐久性の良好な銀鏡薄膜を形成することのできる塗膜の形成方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、環境に優しい銀鏡薄膜形成装置、該装置を用いた薄膜形成方法及び塗膜の形成方法を提供することである。
本発明者等の研究によれば、銀鏡薄膜の厚みを、例えば、0.01μm〜0.03μm程度に薄くした塗膜について、種々検討したところ、銀鏡反応処理液として、一般的には二液で用いられる処理液を三液とし、所定のタイミングで三液を混合して用いることにより、見かけ上、電気メッキで得られたメッキ膜と同程度以上の光沢と耐久性を備え、透光性樹脂塗膜を付与することにより得られた透光性塗膜の耐久性が極めて良好となり、耐熱性や耐候性が要求される自動車部品等の表面処理に適用することができる銀鏡薄膜が形成されることを確認し、先に特許出願を行った(特願2002−319580号)。
さらに、本発明者等は、上述の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、このように薄くて均一な銀鏡薄膜を形成するには、活性剤付与工程から銀鏡薄膜形成工程の一連の工程を所定のタイミングで、迅速に行うことが必要であり、そのためには、活性剤付与工程から銀鏡薄膜形成工程を一連の工程として連続して実施することが必要であることを認めた。
また、本発明者等は、回転する載置台の上で銀鏡反応処理液を噴霧する場合には、三液を同時に噴霧することにより工程管理が容易であり、かつ、良好な銀鏡薄膜が形成できることを認めた。
すなわち、第1の発明は、活性剤を被塗布物に向けて付与する活性剤付与ブース、銀鏡反応処理剤溶液を被塗布物に向けて付与する銀鏡塗装ブース、洗浄液を被塗布物に向けて付与する洗浄ブース、及び乾燥ブースを含む複数のブースを含み、各ブースにおいてそれぞれ活性剤、銀鏡反応処理溶液及び洗浄液を含む薬液を被塗布物に付与させることにより活性剤付与工程、銀鏡液付与工程、洗浄工程の各工程を行った後乾燥工程を経ることにより被塗布物の表面に銀鏡薄膜を形成する銀鏡薄膜形成装置であって、
被塗布物を載置台に載せて各ブース間を移送する移送装置と、各工程間の薬液の混和を防止するとともに各ブース間に被塗装体の移送を可能にするために開閉可能に仕切る仕切装置と、を備えたことを特徴とする銀鏡薄膜形成装置である。
このように構成すれば、相互の汚染が懸念される工程間に仕切装置を設けることにより、各工程間を隣接して配設しても互いの薬液で相互が汚染されることがない。
これにより、各工程間の遊びがなくなり、銀鏡薄膜形成工程に必要な時間を短縮することができ、これにより銀鏡薄膜形成工程における品質管理が容易となる。また、均一厚みの良好な銀鏡薄膜を着色や変色することなく形成することができる。
また、付随的にコンパクトな装置でありながら薬液汚染に基づく不良品の発生も防ぐことができる。
また、第2の発明は、活性剤を被塗布物に向けて付与する活性剤付与ブース、銀鏡反応処理剤溶液を被塗布物に向けて付与する銀鏡塗装ブース、洗浄液を被塗布物に向けて付与する洗浄ブース、及び乾燥ブースを含む複数のブースを含み、各ブースにおいてそれぞれ活性剤、銀鏡反応処理溶液及び洗浄液を含む薬液を被塗布物に付与させることにより活性剤付与工程、銀鏡液付与工程、洗浄工程の各工程を行った後乾燥工程を経ることにより被塗布物の表面に銀鏡薄膜を形成する銀鏡薄膜形成装置であって、
被塗布物を載置台に載せて各ブース間を移送する移送装置と、少なくとも活性剤付与ブース及び銀鏡塗装ブースに設けられた前記載置台を回転させる回転機構と、を備えたことを特徴とする銀鏡薄膜形成装置である。
このように構成すれば、各工程間を連続して行われることにより、銀鏡薄膜形成工程に必要な時間を短縮することができ、これにより銀鏡薄膜形成工程における品質管理が容易となる。また、均一厚みの良好な銀鏡薄膜を着色や変色することなく形成することができる。
また、第3の発明は、第1の発明と第2の発明の結合であり、活性剤を被塗布物に向けて付与する活性剤付与ブース、銀鏡反応処理剤溶液を被塗布物に向けて付与する銀鏡塗装ブース、洗浄液を被塗布物に向けて付与する洗浄ブース、及び乾燥ブースUを含む複数のブースを含み、各ブースにおいてそれぞれ活性剤、銀鏡反応処理溶液及び洗浄液を含む薬液を被塗布物に付与させることにより活性剤付与工程、銀鏡液付与工程、洗浄工程の各工程を行った後乾燥工程を経ることにより被塗布物の表面に銀鏡薄膜を形成する銀鏡薄膜形成装置であって、
被塗布物を載置台に載せて各ブースB間を移送する移送装置と、各工程間の薬液の混和を防止するとともに各ブース間に被塗装体の移送を可能にするために開閉可能に仕切る仕切装置と、少なくとも活性剤付与ブース及び銀鏡塗装ブースに設けられた前記載置台を回転させる回転機構と、を備えたことを特徴とする銀鏡薄膜形成装置である。
このように構成すれば、相互の汚染が懸念される工程間に仕切装置を設けることにより、各工程間を隣接して配設しても互いの薬液で相互が汚染されることがない。
また、各工程間を連続して行われることにより、銀鏡薄膜形成工程に必要な時間を短縮することができ、これにより銀鏡薄膜形成工程における品質管理が容易となる。また、均一厚みの良好な銀鏡薄膜を着色や変色無く形成することができる。
これにより、各工程間の遊びがなくなり、銀鏡薄膜形成工程に必要な時間を短縮することができ、これにより銀鏡薄膜形成工程における品質管理が容易となる。
また、付随的にコンパクトな装置でありながら薬液汚染に基づく不良品の発生も防ぐことができる。
ここで、前記移送装置は、載置台を保持可能な搬送レールと、該搬送レールを各ブース間に跨って往復移動させる往復機構とを備えることが好ましい。
このように構成すれば、移送装置は、無限軌道を必要とせずに被塗布物を移動できるので、装置の小型化が図れる。また、往復機構であれば、駆動部及び主要部材を薬液付与装置の外部に退避させることができるので、薬液付与装置により駆動部及び主要部材が汚染されることが防止できる。
また、載置台より上部に配置されて薬液を被塗布物に対して付与する薬液付与装置と、前記載置台を昇降させる昇降装置と、を備えることにより、載置台を昇降しつつ薬液付与装置から薬液を付与すれば、薬液付与装置の昇降位置を調整することにより、被塗布物と薬液付与装置との位置調整ができ、これにより薬液を全体に均一に付与することができる。
また、この載置台を昇降させて搬送レールと載置台の保持を解除する昇降装置と、該昇降装置により搬送レールとの保持が解除された載置台を回転させる回転機構とが一体となって取り付け可能に装備されていることが好ましい。
昇降装置と回転機構とが一体となって取り付け可能に装備されていれば、各ブース(またはユニット)の最も重要な可動部のメンテナンスが容易となる。薬液を使用する本発明の各工程においては、ステンレスなどの耐腐食性の素材を使用するために、溶接部などを極力抑えることが好ましい。このため、予め昇降装置と回転機構とが一体となったユニット化された装置を各ブース又はユニットに直接設置することにより部品の共通化、組み付けの省力化、各ユニットの安定化を図ることができる。
また、薬液付与装置は、搬送レールが元の位置に戻った状態で被塗布物に薬液を噴霧するように構成すれば、この搬送レールの駆動部を薬液付与装置の外部に配置することができる。これにより、薬液付与装置内に配置される可動部の構造を簡易とすることにより、薬液汚染に基づく装置不良の発生を著しく改善させることができる。
また、前記の載置台は、回転機構により回転可能であり、薬液付与装置は、載置台が被塗布物を保持した状態で被塗布物を回転させつつ被塗布物に薬液を噴霧するように構成されることが好ましい。
載置台を回転させた状態で薬液を噴霧する装置であれば、薬液を均一に薄膜状体で付与することができ、このような装置が連続して配設されていることにより、付与された薬液の状態が経時的に変質しない状態で直ちに次に薬液を均一に薄膜状体で付与することができる。これにより、活性化工程、洗浄工程、銀鏡薄膜形成工程、洗浄工程、乾燥工程の各工程を連続して実施することにより良好な銀鏡薄膜を安定に形成することができる。
また、薬液付与装置は、被塗布物を上方又は上方及び側方から薬液を噴霧する噴霧装置であれば、被塗布物の大きさが異なる場合にも対応することができる。ここで、各薬液付与装置は上下または水平方向に往復移動できることが好ましい。
また、前記回転機構は、正逆に自由に回転可能であれば、被加工物に回転方向に対して凹凸がある場合でも、被加工物に対して均一にかつ迅速に薬液を付与することができる。これにより、得られる銀鏡薄膜(塗装面)はエッジ部等で発生しやすい黄味などの発生による不良品を極力抑えることができる。
また、この回転機構は昇降装置により昇降可能とされ、昇降装置が上昇した場合に、載置台の中心の下面から載置台を回転可能に支持する回転支軸を備えていることが好ましい。
このように構成すれば、回転部は被塗布物を載置する載置台の下方に位置することになり、回転機構が薬液で汚染されることが防止される。
また、仕切装置は、透明な仕切り板であれば、仕切り板を通して全体を視認することにより、全体の工程管理を行うことが容易となる。
また、各ユニット又はブースは噴霧された薬液を回収する回収装置を備えていれば、各回収装置で使用された廃液を回収することが容易となる。なお、各廃液を合流させて一緒に処理してもよい。
さらに、本発明においては、各ブースBは統一された規格による大きさを備えたユニットの単一又は複数のユニットから構成され、互いの各ユニットは、ユニット数を増減可能に連結可能であることが好ましい。
このように構成すれば、各ユニットを互いに増減可能とすることにより、各工程間で薬液処理時間が異なる場合でも対応することができる。
例えば、大型の被塗布物に対して銀鏡薄膜を形成したい場合、銀鏡塗装ユニットの数を例えば、2ユニットから3ユニットへ増設して配設させることにより、十分な塗装時間を確保することができる。
また、このように構成すれば、搬送レールは、往復機構の往復運動により移動されるので、銀鏡塗布装置の各ユニット数の増減に対応して継ぎ足して、又は一ユニット削除して使用することができる。それ故、増産や減産への対応のみならず、顧客の要望によりユニット数を調整して納品することが容易となる。
ここで、この薬液付与装置は、搬送レールが元の位置に戻った状態で被塗布物に薬液を噴霧するように構成すれば、搬送レールが複数種類の薬液により汚染されることがなくなり、結果として搬送レールの汚損を防止することができる。
以上に説明した装置を用いれば、例えば、次の工程(1)〜(4)を順次行うことにより、被塗布物を保持した載置台をブース内へ搬入し、各ブース間に跨って搬送させ、またブースから被塗布物を搬出させることができる。
(1)被塗布物を保持した載置台を搬送レールに保持した状態で往復機構を稼動させて搬送レールを搬送すべき隣接するブースに移動させる。
(2)昇降装置を駆動させて載置台を昇降させて搬送レールとの保持を解除させる。
(3)往復機構を駆動させて搬送レールを元の位置(ホームポジション)に戻す。
(4)昇降装置を駆動させて載置台を昇降させて搬送レール上に保持させる。
また、搬送レールの長さは銀鏡塗布装置の各ブースの長さに対応して継ぎ足して使用することが容易である。これにより、ベルトコンベアなどのような大がかりな搬送装置を用いる必要が無くなる。
また、この銀鏡薄膜形成装置は、銀鏡塗装ブースPには、被塗布物に向けて二種類又は三種類の薬液を噴霧するノズルを備え、前記ノズルから噴霧された二種類又は三種類の薬液は、被塗布物に付与される直前又は付与直後に混合されるように設定されていることが好ましい。
また、この銀鏡薄膜形成装置は、銀鏡塗装ブースPには、被塗布物に向けて二種類又は三種類の薬液を噴霧する二個又は三個を一組とするノズルを少なくとも一組備え、前記一組の各ノズルは前記載置台の表面と平行な直線上に前記載置台の回転中心に向けて角度調整が自由に固定されるとともに、前記一組のノズルを載置台の回転中心を通り載置台の表面と平行であり、前記直線上とは平面視で直交する方向に往復移動する移動機構を備えていることが好ましい。
また、第4の発明は、活性剤を被塗布物に向けて付与する活性剤付与ブースA、銀鏡反応処理剤溶液を被塗布物に向けて付与する銀鏡塗装ブースP、洗浄液を被塗布物に向けて付与する洗浄ブースW、及び乾燥ブースUを含む複数のブースBを含み、各ブースBにおいてそれぞれ活性剤、銀鏡反応処理溶液及び洗浄液を含む薬液を被塗布物に付与させることにより活性剤付与工程、銀鏡液付与工程、洗浄工程の各工程を行った後乾燥工程を経ることにより被塗布物の表面に銀鏡薄膜を形成する銀鏡薄膜形成装置であって、
前記銀鏡塗装ブースPには、前記載置台を回転させる観点装置と被塗布物に向けて二種類又は三種類の薬液を噴霧する二個又は三個を一組とするノズルを少なくとも一組備え、前記一組の各ノズルは前記載置台の表面と平行な直線上に前記載置台の回転中心に向けて角度調整が自由に固定されるとともに、前記一組のノズルを載置台の回転中心を通り載置台の表面と平行であり、前記直線上とは平面視で直交する方向に往復移動する移動機構を備えていることを特徴とする銀鏡薄膜形成装置である。
このように構成すれば、被塗布物に向けて二種類又は三種類の薬液を二個又は三個を一組とするノズルにより被塗布物に向けて噴霧することにより、ノズルを一組又は二組以上用いた場合にも、常に被塗布物には二種又は三種の薬液が均等に付与されることにより、均一な銀鏡薄膜を付与させることができ、小型及び大型の被塗布物に対して薬液を均一に付与することができる。
また、各工程を連続して行うことにより、銀鏡薄膜形成工程に必要な時間を短縮することができ、これにより銀鏡薄膜形成工程における品質管理が容易となる。また、均一厚みの良好な銀鏡薄膜を着色や変色することなく形成することができる。
さらに、各工程間の遊びがなくなり、銀鏡薄膜形成工程に必要な時間を短縮することができ、これにより銀鏡薄膜形成工程における品質管理が容易となる。
また、付随的にコンパクトな装置でありながら薬液汚染に基づく不良品の発生も防ぐことができる。
このような銀鏡薄膜の形成装置を用いれば、薬液を二種類用いる場合には、アンモニア性銀塩水溶液(A液)と、苛性ソーダ水溶液(B液)及び還元剤水溶液(C液)の混合液(II)を用い、薬液を三種類用いる場合には、アンモニア性銀塩水溶液(A液)と、苛性ソーダ水溶液(B液)と、還元剤水溶液(C液)とを用いることにより、二種類又は三種類の薬液を混合して被塗布物に付与することができ、これにより、例えば厚み0.01〜0.03μm程度の範囲内の均一かつ良好な銀鏡薄膜を形成することができる。
また、以上の薬液は廃水処理が容易であり、いずれも環境を汚染することが少ない環境に優しい材料である。
以上記載の銀鏡薄膜の形成方法により銀鏡薄膜を形成したのち、該銀鏡薄膜の上に透光性樹脂塗膜を付与することにより、耐久性の良好な塗膜を形成することができる。ここで、この透光性樹脂塗膜の形成工程は連続でも不連続でもよい。
また、この銀鏡薄膜形成工程に付される被塗布物は、被塗装物の表面にプライマ樹脂層を付与されているのが好ましい。ここで、このプライマ樹脂層付与工程は銀鏡薄膜の形成工程と連続しても不連続であってもよい。
本発明に従えば、均一な薄膜を安定して提供可能な銀鏡薄膜形成装置及びそれを用いた銀鏡薄膜の形成方法を提供することができる。
また、本発明に従えば、着色や変色が起こらず、かつ、塗膜を形成させた場合にも耐久性の良好な銀鏡薄膜を形成することのできる塗膜の形成方法を提供することができる。
また、本発明に従えば、環境に優しい銀鏡薄膜形成装置、該装置を用いた薄膜形成方法及び塗膜の形成方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態に係る銀鏡薄膜形成装置、該装置を用いた薄膜形成方法及び塗膜の形成方法につき説明する。
まず、本発明に適用される材料について説明する。本発明に適用される被塗装物としては、有機又は無機の各種材料が例示され、例えば、セラミック、金属、合成樹脂などのいわゆる無電解メッキによりメッキできるものであれば何でも用いることができる。この中で、本発明の一つの特徴である透光性塗膜を有効に発揮するには、被塗装物としては光線透過性を有することが好ましい。
好ましい合成樹脂としては、ポリカーボネート系樹脂、ABS系樹脂、アクリル系樹脂などが例示される。また、無機材料としては、アルミニウム、ステンレスなどが例示される。カーボングラファイトエポキシなどの複合材料であってもよい。
次に、本発明に適用される銀鏡反応処理溶液は、アンモニア性銀塩水溶液(A液)、苛性ソーダ水溶液(B液)及びブドウ糖(果糖)などの炭水化物系の還元剤水溶液(C液)の三液又は該三液から調整されるものが好ましい。
アンモニア性銀塩水溶液(A液)は還元剤と反応されて銀を析出するものであり、適宜の銀塩をアンモニアで溶かした水溶液である。代表的なアンモニア性銀塩水溶液(A液)としては、例えば、アンモニア性炭酸銀水溶液やアンモニア性硝酸銀水溶液が例示される。このようなアンモニア性銀塩水溶液は、所定量の純水に所定量の銀塩を溶解させ、さらに所定量のアンモニア(NH4OH)を加えて調整されるのが好ましい。
このアンモニア性銀塩水溶液(A液)の一般的な調製法では硝酸銀をアンモニアに溶解して硝酸銀アンモニア溶液とし、この硝酸銀アンモニア溶液を所望の量の純水で希釈している。溶液の調製の順序を変えることによっても銀鏡薄膜の厚みを薄くした場合には、銀鏡薄膜の性能に影響があることを本発明者らは見いだしている。硝酸銀をアンモニアに溶解させて硝酸銀アンモニア溶液とし、これを純水で希釈するという従来の通常の手法では十分な効果を得ることが困難である。
このアンモニア性銀塩水溶液(A液)の濃度は、希薄であることが好ましい。そのアンモニア性銀塩水溶液(A液)の濃度は、例えば、銀濃度で0.1〜2質量%の範囲内、更に好ましくは0.5〜1.0質量%の範囲内である。モル濃度で表せば、10〜200ミリモル/リットル、好ましくは40〜100ミリモル/リットルである。このアンモニア性銀塩水溶液(A液)は通常、遮光して25°C以下、好ましくは20°C以下の冷暗所に貯蔵される。
用いられる銀塩に制限はないが、硝酸銀を用いた場合には最も反応性が良好で耐久性の銀塩薄膜を作製するのが容易となる。ここで、硝酸銀を用いる場合には、廃液中の窒素酸化物が多くなるので、下水道に廃液を排出するには、適宜の手法により脱窒処理を施す必要がある。簡易には、バクテリアで廃液を分解して下水道法で規定されている窒素酸化物の濃度の上限である120ppm以下として排出させることができる。
一方、炭酸銀を用いる場合には、反応性は劣るが、本発明に従う三種類の溶液を注意深く管理すれば、良好な薄膜を得ることができる。この炭酸銀を用いる場合には、廃液中の窒素濃度が高くなるという問題点はなく、環境に優しいという特徴を備えている。
苛性ソーダ水溶液(B液)は、所定量の苛性ソーダを純水に溶解させることより得られる。この溶液の濃度は、同様に希薄であり、例えば、苛性ソーダ濃度で0.1〜5質量%の範囲内、更に好ましくは1.0〜2.0質量%の範囲内である。
また、還元剤水溶液(C液)は、ブドウ糖、果糖、ホルマリン(ホルムアルデヒド)などの炭水化物系の還元剤の所定量を純水に溶解させたものであり、アンモニア性銀塩水溶液(A液)に含まれる銀イオンを還元させて銀を析出させることのできる還元剤を含有する溶液である。ここで、還元剤としてのブドウ糖、果糖等の糖系または炭水化物系の還元剤は、ホルマリンなどに比べれば、環境にやさしい還元剤である。この還元剤の濃度は、銀を析出できる濃度で有ればとくには限定されない。通常、1〜10質量%の範囲内から付与される銀の濃度に応じて適宜選択される。
このように調整された各水溶液は25°C以下、好ましくは20°C以下の冷暗所で遮光して貯蔵できる。
ここで、本発明において、一液又は二液を噴霧して銀鏡薄膜を形成する場合には、三液を使用の直前に混合して混合液(III)とするか、又は苛性ソーダ水溶液(B液)と還元剤水溶液(C液)とを使用の直前に混合した混合液(II)とアンモニア性銀塩水溶液(A液)との二液を使用するのが好ましい。使用の直前で混合することにより、苛性ソーダ水溶液(B液)は還元剤水溶液(C液)の還元剤としての性能を引き出すスタート作用を担うことができる。
なお、混合液(II)又は(III)が予め混合して貯蔵されている場合には、混合液(II)又は(III)の成分組成が同一でも所望の良好な金属薄膜を得ることが困難となる。また、配合の順番が異なる場合にも混合液(II)又は(III)の成分組成が同一でも所望の良好な金属薄膜を得ることが困難となる場合がある。とくに貯蔵時に25°Cを超える高温にさらされると良好な金属薄膜を得ることが困難となる。
例えば、予め混合して長時間放置した混合液(II)では、液の各成分同志が反応するためか、日ごとに混合液(II)が黄味を帯びてくる。また、苛性ソーダ水溶液に所定量のブドウ糖を溶解させた従来の混合液では、日時の経過に従って溶液が反応して黄色くなる。そして、このような黄色を帯びた混合液(II)を用いて得られた銀鏡薄膜は耐久性が悪い。ここで、この耐久性は、銀膜の欠落、銀粒子の剥離などとして観察される。
後述する本発明の装置において明らかとなるとおり、本発明の銀鏡薄膜形成装置の一つの特徴として、回転する載置台を用いて銀鏡液を付与する場合には、二液又は三液を各々別々のノズルから噴射して管理することが容易となる。これにより、予めA液、B液、C液から混合液(II)又は混合液(III)を調整する必要がなくなり、全体の品質管理が容易となるという特徴を備えている。
いずれの場合も各液の噴霧量又は塗布時間を調整することにより塗布量を調整でき、結果として厚みを約0.01〜0.03μmの範囲内の銀鏡薄膜を形成することができる。
次に、本発明に係る銀鏡薄膜形成装置について説明する。
先ず図1及び図2は、本発明に係る銀鏡薄膜形成装置の概要を説明する図であり、図3〜図9はそれらの要部を説明する図である。なお、以下の説明では特に断りのない限り、本発明に係る銀鏡薄膜形成装置は、極力、耐腐食性の材料により形成され、例えばステンレス製又はフッ素樹脂などの樹脂製である。
この銀鏡薄膜形成装置1は、図1及び図2に示すように、多数のフレーム5…により略箱形に組み立てられた3個のブースが連結されて構成されている。上流側から、活性剤付与ユニットUA及び二つの洗浄ユニットUW1及びUW2から構成される活性剤付与及び洗浄ブース(活性化ブースAW)、二つの銀鏡塗装ユニットUP1、UP2から構成される銀鏡塗装ブースP、二つの洗浄ユニットUW3、UW4から構成される洗浄ブースW、及び乾燥ユニットUD(乾燥ブースD)である。ここで、各ユニットUの搬送方向の長さLは統一されて一定である。
本発明において、これらの各ブースBの大きさは限定されないが、各ブースBの接続部の大きさが統一されていることが好ましく、この実施例では同一である。また、これらのブースBの接続部は、搬送方向で互いに位置決めされた状態で連設可能であり、この位置決め及び連設が簡易であることが好ましい。簡易な位置決め及び連設の一例は後述する変形例により説明される。互いの開口部の大きさが統一されることにより連設が可能となり、また、搬送方向で互いに簡易に位置決めされた状態で連設可能であることにより組立及び分解が容易となり、メンテナンス性が向上する。
活性化ブースAWの上流側には活性剤付与ユニットUAに向けて被塗布物(不図示)を供給する供給部2が配置され、乾燥ブースDの下流側には銀鏡薄膜を形成した被塗布物を受ける受け部3が配置されている。
供給部2と活性化ブースAWとの間、活性化ブースAWと銀鏡塗装ブースPとの間、銀鏡塗装ブースPと洗浄ブースWとの間、洗浄ブースWと乾燥ブースDとの間、及び乾燥ブースDと受け部3との間にはそれぞれ透明板材料より形成された仕切板21aを備えた仕切装置21が配設されている。
この仕切装置21は例えばエアシリンダにより構成されており、この仕切装置21を駆動させることにより、仕切り板21aが上下に移動可能とされる。この仕切り板21aを開放させた状態で各ブースB間が開放され、後述する被塗布物の搬送が可能となり、仕切り板21aが閉鎖された状態では、各ブースB間が遮蔽される。
供給部2から末端の乾燥ブースDに向けてシャトル式に進退する一対の搬送レール23、23が延設されている。各搬送レール23の上面には、図5に示すように、所定間隔(長さL)を開けて載置台としてのターンテーブル22を保持するためのそれぞれ1対(合計4個)のガイド爪23b…が一組となって突設されている。各ターンテーブル22…は、この4個一組のガイド爪23b…内に収納されて位置決めされて搬送レール23に保持される。
このターンテーブル22は不図示の被塗布物を上に載置するためのものであり、周囲の円形枠22a内にパンチングメタルにより形成される載置部22bが固定されている。その載置部22bの中央には、円形プレート22cが固定され、その円形プレート22cの下面には、嵌合凹部22dを備えた円筒状の嵌合部材22eが固定されている。
図3に示すように、供給部2には、この搬送レール23を各ブースB間を往復移動させる往復機構の駆動部24が設けられている。この駆動部24は、供給部2に位置する搬送レール23(以下、先端部23aという。)を活性剤付与ユニットUA内に向けて搬入するように進退可能に構成すればどのような構成でもよい。
この実施例では、駆動部24は、正逆に回転する送りモータ24aと、この送りモータ24aに接続されたチェーン24bと、このチェーン24bにより往復移動される可動部24cとから構成され、搬送レール23はこの可動部24cに固定されている。
また、この搬送レール23は、図7に示すように、搬送方向に進退可能に従動ローラ24dにより支持され、その従動ローラ24dはフレーム5により支持された支持板5aにより軸支されている。 これにより、送りモータ24aを所定回転数だけ正回転させることにより、可動部24cは長さLだけ矢印a方向に移動して図3の二点鎖線の位置(以下、この位置を単に搬送ポジションと略称することがある。)に移動する。これにより、先端部23aに位置していたターンテーブル22は活性剤付与ブースA(活性剤付与ユニットUA)内に搬入される。また、これにより、図1に示すように、末端位置にある搬送レール(以下、末端部23dという。)は乾燥ブースD(乾燥ユニットUD)内から受け部3に搬出され、末端部23dで乾燥工程に付されたターンテーブル22は二点差線で示すように受け部3に搬出される。
送りモータ24aを所定回数だけ逆回転させることにより搬送レール23は元の位置も戻る方向(矢印b方向)に移動し元の位置に戻る(以下、この元の位置を規定位置またはホームポジションと略称することがある。)。これにより、この駆動部24は、搬送レール22をユニット長さ(長さL)だけ搬送方向に往復移動される。
なお、このように往復機構24は、正確に長さLだけ進退することが必要であるので、送りモータ24aは回転数を正確に制御できるものであるのが好ましく、例えば、サーボモータを用いるのがよい。また、ホームポジション及び搬送ポジションに正確に位置決めするために可動部24cが移動する移動範囲の前後にストッパ等の位置決め手段を設けてもよい。ストッパ等の位置決め手段を設ければ搬送レール23の停止位置を正確に制御することができる。
次に、各ユニットUの内部構造について説明する。
図6は、薬液付与装置10が搬送方向に直交する方向に移動可能に構成されたユニットUの一例であり、この実施例では、活性剤付与ユニットUA、第2洗浄ユニットUW2、第1及び第2銀鏡塗装ユニットUP1、UP2、第4洗浄ユニットUW4のユニット化された内部構造の一例である。他のユニットは薬液付与装置10が固定されていることを除いては実質的に同一乃至は均等な構造である。
各ユニットUは、多数のフレーム5…により略箱形に組み立てられている。各ユニットUの上方には被塗布物(不図示)に薬液、水などを付与して塗装、洗浄又は乾燥などの処理を行う処理空間15が設けら、その処理空間の下方には噴霧された薬剤を受けるようにテーパ状に下方の排水口16aに向けて傾斜する回収槽16が形成されている。ここで、この処理空間15に相当する位置の外壁15aは透明板材料により形成され、回収槽16はステンレス材料により構成されている。
また、この回収槽16には排水口16aに加えて2点差線で示した排気口16bが設けられている場合があり、例えば、乾燥ユニットUDでは、排水口16aに加えて排気口16bが設けられ、この実施例では、第1銀鏡塗装ユニットUPの回収槽16には排気口16bが設けられている。これらの排水口16aは合流して廃水処理装置(不図示)に接続され、排気口16bは排気処理装置(不図示)に接続され、排水及び排気は適切に処理されて排出される。
天井部分のフレーム5の上には、薬液付与装置10等を搬送方向に直交して往復移動させる移動機構28とが固定され、その薬液付与装置10は処理空間15内に向けてこの移動機構により往復移動可能に固定されている。
この移動機構28は駆動モータ28aとチェーン28bと、このチェーン28bに固定されて不図示のガイドレールにより進退可能に支持される可動部28cとから構成されている。これにより、駆動モータ28aを正逆に回転することにより、可動部28cは、搬送方向に直交する方向に往復移動される。
この移動機構28を備えたユニットUでは、薬液付与装置10は、この可動部28cに固定されているが、移動機構が装備されていないユニットでは天井部分のフレーム5に薬液付与装置10が直接固定されている。この薬液付与装置10には、それぞれ活性剤付与装置11,銀鏡塗装装置12,洗浄液付与装置13、乾燥装置14などの各設備を固定するための支持部10aを備えている。
銀鏡液送液設備に接続されている場合の一例は図9に示されている。支持部10aの下端には搬送方向に延びる支持棒12aが固定されている。この支持棒12aには、3個(図9a)又は2個(図9b)のノズル12bが支持棒12aの延びる鉛直平面内で噴射角度の調整ができるように固定されている。各ノズル12bは、ノズル12bからの吐出量が所定量となるように所定圧力で薬液を送給する任意の送液設備31に接続されている。
この薬液付与装置10が水道水、地下水などの一般水の送水設備を備えた洗浄液付与装置13に接続されている場合には、このユニットUは第1洗浄ユニットUW1又は第3洗浄ユニットUW3などの前洗浄ユニットを構成し、純水を送水する純水送水設備を備えた洗浄液付与装置13に接続されている場合には第2洗浄ユニットUW2又は第4洗浄ユニットUW4などの仕上げ洗浄ユニットを構成する。
また、薬液付与装置10が活性剤を送給する活性剤送液設備を備えた活性剤付与装置11に接続されている場合にはこのユニットUは活性剤付与ユニットUAを構成し、銀鏡液を送給する銀鏡液送液設備を備えた銀鏡塗装装置12に接続されている場合には銀鏡薄膜形成ユニットUPを構成する。さらに、この薬液付与装置10が送風設備に接続されている場合には乾燥ユニットUDを構成する。
その送液設備31の一例は図8に示されている。この例では、純水、活性剤又は銀鏡液などの薬液を貯蔵する薬液タンク31aと、フッ素樹脂製のポンプ31bと、所定圧に制御するためのフッ素樹脂製のバッファタンク31cと、バッファタンク31c内の圧力を測定する圧力計(又は圧力センサ)31dと、その圧力計31dの圧力値が所定圧力となるように圧縮空気を送給するための操作弁31eと、バッファタンク31c内の薬液をノズル(薬液付与装置10)に向けて送液するテフロン(登録商標)製のチューブ31fと、そのチューブ31fの途中に設けられてポンプ31bのオンオフと連動して、ポンプ31bが駆動した場合には開放され、ポンプ31bが停止した場合には閉鎖される電磁弁31gとを備えている。
この電磁弁31gの開閉と連動して薬液付与装置を移動させる移動機構28やターンテーブル22を回転させる回転機構26などの薬液の付与に関連した装置が連動されることが好ましい。この詳細については後述する銀渠薄膜の形成方法の一例により詳述される。
なお、本発明においては、この送液設備31は、ノズル12bに代表される薬液付与装置10に向けて所定圧力で薬液を送液できれば、この構成はどのような構成でもよい。
例えば、バッファタンク31c内の圧力を測定する圧力センサ31dと、その圧力センサ31dの圧力値に応じて作動するダイヤフラム弁31eとを備え、このダイヤフラム弁31eの操作により薬液を送液してもよい。
この場合、ポンプ31bからバッファタンク31c内に所定量の薬液を送液後、ポンプ31bを停止する。電磁弁31gを開放することにより薬液がノズル12bに送給される。圧力センサ31dとダイヤフラム弁31eとの連動によりバッファタンク31c内は常に所定圧力に保たれているので、薬液の送液量は常に一定である。また、定量性の優れたポンプを用いれば、直接ノズル12bへ薬液を送給するように構成してもよい。
以上のような送液設備31は薬液の数に応じて配置される。図9(a)の例では、A液用の送液設備31、B液用の送液設備31及びC液用の送液設備31の3設備が用意され、各々独立した流路で各ノズル12b…に接続される。
また、図9(b)の例では、A液用の送液設備31及び混合液(II)用の送液設備31の2設備が用意され、各々独立した流路で各ノズル12b…に接続される。
これにより、各ノズル12b…からターンテーブル22上に載置された被塗布物4へ複数種類の薬液を同時に噴霧することにより、各薬液は噴霧の過程で、又は被塗布物4の表面で混合されて銀鏡反応が進行されて銀鏡薄膜が形成される。
この装置において各ノズル12b…の角度は紙面に平行な平面内で自由に調整され、ノズルから被塗布物4までの距離は後述するターンテーブル22の昇降装置により制御されることにより被塗布物4に向けて塗布量が均一となるように付与される。
また、ターンテーブルの回転を正回転と逆回転とを交互に行ったり、また、移動機構28を駆動させてノズル12bを図9の紙面に対して直交する方向に往復移動させつつターンテーブル22を正逆方向に回転させることにより、塗布斑無く均一に薬液を噴霧することができる。
なお、薬液付与装置10の各ノズルは天井面に設けた一例を説明したが、天井面に加えて処理空間15の側面から被塗布物に薬液を付与するように構成してもよい。被塗布物が鉛直方向に対して大型である場合には、上方のみならず側方からも付与するように構成してもよい。側方に設けられたノズル(薬液付与装置10)は、ターンテーブル22が正逆方向に回転することにより側面を均一に塗布するが、ターンテーブル22を上下動させたり、また、ノズル自身も上下動するように構成してもよい。
いずれの場合にも、各薬液は被塗布物に塗布される直前で混合されるか、また、被塗布物へ散布後に速やかに混合されて、均一な銀鏡反応膜を形成することができる。
このような噴霧ノズルによる薬液の付与は、活性剤付与ユニット、第2洗浄ユニットUW2及び第4洗浄ユニットUW4において採用される。第1洗浄ユニットUW1及び第3洗浄ユニットUW3では、送液設備31としては特には設けずに市が提供する水道水の供給設備に直接接続してもよい。この場合にも電磁弁31gなどを間に介在させて薬液の付与タイミングを調整する。
次に回転機構26を備えた昇降装置25について参照しつつ説明する。
図6に示すように、フレーム5のベース付近には回転機構26を備えた昇降装置25が固定されている。この昇降装置25は、ターンテーブル22を下から持ち上げて搬送レール23の保持を解除した状態で回転機構26によりターンテーブル22を正逆方向に回転させるものである。
この昇降装置25は、上下モータ25a、この上下モータ25aの回転軸25bの回転をボールねじ25dに伝える伝達機構25c、ボールねじ25dの回転によりガイドポスト25eにガイドされて上下する雌ねじ部25fとから構成されている。この雌ねじ部25fに回転機構26のベース部材26fが固定されている。
また、回転機構26は、回転モータ26a、回転モータ26aの回転を伝える回転シャフト26b、26cとその回転シャフト26cの先端に設けられた嵌合支軸26dとから構成され、各部材はベース部材26fに固定されている。これにより、雌ねじ部25fの上下により回転装置26の各部材は一体となって昇降する。
この嵌合支軸26dは、ターンテーブル22の中央下面の嵌合部材22e(嵌合凹所22d)に嵌合可能な構造である。これにより、嵌合支軸26dが嵌合部材22eに嵌合された状態で上昇すると、ターンテーブル22を下から支えてターンテーブル22を上昇させ、搬送レール23の保持を解除する。
また、この嵌合支軸26dの下端には覆いカバー(ガード部材)26eが配設され、回収槽16内に位置する各シャフト26b、26c等は略方形のカバー部材26fにより覆われている。これにより噴霧された薬液が回転部に付着することが防止されている。
次にこの昇降装置25の作用について説明する。
上下モータ25aが正回転するとボールねじ25dの回転により回転機構26が上昇して嵌合支軸26が嵌合凹部22dに嵌合し、さらに上昇すると想像線で示されるように、ターンテーブル22が搬送レール23から離脱して回転可能となる。
ついで、回転モータ26aを正逆に回転することにより不図示のチェーンなどにより回転力が伝達されて回転シャフト26b、26c、嵌合支軸26dを介してターンテーブル22が正逆に回転する。
回転モータ26aの回転を停止して昇降装置25により回転機構26を下降させると、ターンテーブル22は、再び搬送レール23の上に4個のガイド爪23d内に保持される。
次に、以上に説明した装置を用いた銀鏡薄膜の形成方法の一例について図10を参照しつつ説明する。
まず、準備段階として各バッファタンク31c内に適当量の薬液を注入する。活性剤付与ユニットUA用のバッファファンク31cには活性剤液が注入され、第2洗浄ユニットUW2及び第4洗浄ユニットUW4用の各バッファタンク31c…には純水(蒸留水)が注入され、第1銀鏡塗装ユニットUP1及び第2銀鏡塗装ユニットUP2用の各バッファタンク31c…にはA液、B液、C液(又はA液と混合液II)がそれぞれ注入される。なお、第1洗浄ユニットUW1及び第2洗浄ユニットUW3では薬液付与装置10には電磁弁31gで開閉が制御される水道管が接続される。
また、多数の(又は必要量の)ターンテーブル22…と被塗布物が用意される。この被処理物は予め所定のプライマー処理が別途に施されている。開始時点では、供給部2の先端部23aには、被塗布物を載置したターンテーブル22が載置される。
S1において、エアシリンダが作動して遮蔽板21aが上昇され、各ブース間は開放される。これにより被塗布物の搬送が可能となる。
S2において、送りモータ24aを正回転して搬送レール23がホームポジションから搬送ポジションへ進出する。これにより、次のユニットUへ搬送される。すなわち、先端部23aに位置した被処理物は活性剤付与ユニットUA内に搬入され、活性剤付与ユニットUA内に位置した被処理物は次ユニットである第1洗浄ユニットUW1へ搬送される。また、同様に搬送レール23の末端部23dに位置する被処理物は受け部3に搬出される。
S3において、上下モータ25aが正回転され、ガイドポスト25eにガイドされて回転機構26が上昇し、嵌合支軸26dが嵌合凹部22dに嵌合されつつターンテーブル22を上昇させる。これにより、ターンテーブル22は搬送レール23から離間されて回転が可能となる。
S4において、送りモータ24aを逆回転して搬送レール23をホームポジションへ後退させる。これにより、先端部23aは供給部2に戻り、次の被塗布物をターンテーブルと共に先端部23aにセットすることが可能となる。
S5において、エアシリンダを作動させて遮蔽板21aを下降させ、各ブース間を遮断する。これにより、薬液を噴霧しても各ブース間は遮蔽板21aにより遮蔽されるので、各ブースB間で薬液が相互に降りかかることが防止される。この遮蔽板21aが無い場合には、相互に薬液の一部が噴霧されて不良品を発生する可能性がある。また、相互に十分な間隔を開けて薬液噴霧装置を配置すれば、装置が大型となるという欠点がある。
S6において、電磁弁31gがオンされて、これと同時に回転モータ26aによりターンテーブル22が正回転する。この回転モータ26aは、一工程で正回転から逆回転に一度だけ変更される。往復機構24が付されているユニットUでは送りモータ24aが作動する。この送りモータ24aは、一工程で2往復するようにセットされている。
これにより、被塗布物が正回転されつつ薬液はノズル(噴射装置)が一往復されつつ噴霧される。薬液塗布工程の略中間点で回転モータ26aが逆回転され、被塗布物は逆回転されつつ同様に薬液が噴霧される。これにより、被塗布物には斑無く均一に薬液を付与させることができる。
この薬液噴霧工程では、搬送レール23はホームポジションに戻っているので、先端部23aは薬液が付与されることが無く、搬送レール23を駆動させる往復機構24の駆動部が薬液で汚染されることがない。
S7において、薬液の付与後、電磁弁31gがオフされて、これと同時に回転モータ26aが停止され、また、上下モータ25aが作動されて回転機構26が下降される。
S6〜S7の間に、自動移載装置などを利用して各ターンテーブル22を先端部23aのガイド爪23b…内に保持し、また、そのターンテーブル22の中央には被塗布物を載置する。
また、S3の間に、自動移載装置などを利用して受け部3に搬出された末端部23dに位置するターンテーブル22をガイド爪23b…から外してそのターンテーブル22上の被塗布物を取出、ターンテーブル22は、再利用を図る。
以上のS1〜S7の工程を繰り返すことにより被塗布物は、順次、活性剤付与ユニットUAにおいて活性剤が噴霧されて活性化処理がなされ、第1洗浄ユニットUW1にて市水が多量にリンスされ、第2洗浄ユニットUW2にて純水が噴霧されて洗浄がなされ、二つの銀鏡塗装ユニットUP1、UP2により銀鏡液が噴霧されて銀鏡薄膜が形成され、第3洗浄ユニットUW3にて市水が多量にリンスされ、第4洗浄ユニットUW4にて純水が噴霧されて洗浄がなされ、最後に乾燥ユニットUDで乾燥空気がブロアされて余剰の水分が排除される。
被塗布物が立体的である場合、その側面にも同時に噴霧する。即ち、被塗布物の塗装面には全体にわたって一挙に噴霧して塗装するのがよく、本発明で用いられるアンモニア性銀塩水溶液(A液)、苛性ソーダ水溶液(B液)、還元剤水溶液(C液)、B液とC液との混合液(II)並びにA液、B液及びC液の混合液(III)はいずれも濃度が薄いので、反応速度が遅くなることが懸念されるが、全体にわたって一挙に噴霧することにより、例えば、エッジ部分でも乾いて反応が早くなることにより、茶褐色になることを抑えることができる。
特に回転する載置台に載せて噴霧すれば、全体に亘って一挙に噴霧することが容易となる。
また、銀鏡薄膜形成工程を経た被塗布物は直ちに洗浄が行えるので、銀鏡塗液によるエッジ部で発生しやすい液溜まりの影響を受けずに、結果として銀鏡薄膜の色が茶褐色に成るのを防止することができる。
以上のようにして得られた被塗装物の表面には厚みが約0.01〜0.03μmの耐久性の良い、また、良好な光沢を備える銀鏡薄膜が形成される。
(変形例)
この変形例に係る銀鏡薄膜形成装置1を完全にユニット化し、相互の接続を容易としたものである。この銀鏡薄膜形成装置1では、図11及び図12に示すように、一方のユニットU1のボトムベース5aには凹部30aが形成され、他方のボトムベース5aにはこの凹部に嵌合する凸部30bが形成されている。
各ユニットU1とU2との接合に際してはこの凹部30aと凸部30bとを嵌合させてステンレスボルトなどにより係止することにより、各ユニットU間の位置決めが容易となり、また、運転中にずれることがない。また、位置決めが行えることにより、各ユニットの簡易な連設が可能となる。
このような接合部の構造はこの形態に限らず、ローケートピンなどによっても、また、キーを用いてもよい。いずれにしても、各ユニット間の接合面が同一形状かまたは、凹凸嵌合が可能な構成とすることにより、ユニットの増減が容易となり、生産量に応じて銀鏡薄膜形成装置の各ユニット数の増減が行える。
例えば、上述の実施例では、銀鏡塗装ユニットの数は2ユニットであったが、生産量が少なくてよい場合には、銀鏡塗装ユニットの数を一つ減らすことができる。銀鏡塗装ユニットUPが単一の場合には薬液噴霧時間(以下、タクトタイムという。)を約30秒から約60秒に変更設定することにより同様の銀鏡薄膜を形成することができる。
また、生産量の増大を望む場合には、銀鏡塗装ユニットUPを1ユニット増設して3ユニットとして、タクトタイムを20秒に変更設定することにより略同一の銀鏡薄膜を形成することができる。洗浄や活性化の工程では、この程度のタクトタイムで十分な活性化及び洗浄が行える。
以上により形成された銀鏡薄膜の上には、例えば、透光性の塗膜(以下、透光性塗膜又はクリア層という。)を付与することが望ましい。
この透光性塗膜は、銀鏡薄膜の特性を損ねなければ特には限定はない。例えば、アクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、等のクリア塗装をスプレー法により塗布すればよい。これらの樹脂塗料には、銀鏡薄膜の特性を損ねない範囲で適宜の量の染料を入れることにより色つけを行うこともできる。
このクリア層の厚みは特には制限はなく、銀鏡薄膜の上に形成されて平滑性が付与できる程度の厚みがよい。銀鏡薄膜は表面に微細な凹凸を備えているので、その凹凸を平滑化させるのがよい。通常この厚みは5〜30μmあればよい。
なお、本発明においては、被塗装物として、予め表面にプライマ樹脂層を付与したものを用いるのが好ましい。この場合のプライマ樹脂層の厚さには制限はないが、通常5〜30μmであることが好ましい。
プライマ樹脂層を付与する条件については特には制限はなく、一般的な塗布方法がそのまま採用できる。プライマ処理後は、直接手で触れたりするとその跡が残るので、触れてはならない。
本発明に従う銀鏡薄膜は、プライマ樹脂層を付与した被塗装物を用いることにより、銀鏡薄膜の耐久性が飛躍的に向上される。例えば、プライマ工程を付与しない場合と比較して適切に行った場合ではピーリング強度が約8に増大される。このようなピーリング強度を与えるプライマとしては、クリア層に付与される塗料と同一なものが例示され、例えば、アクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、等のプライマでありスプレー法により塗布される。
この原因は定かではないが、本発明においては、銀鏡薄膜の膜厚が十分に薄いので、人の目において光を反射して光沢を得るには十分に均一であるが、微視的には微細な凹凸を備えて、クリア層に付与される樹脂との間で強固な接着力を発揮して銀鏡薄膜の耐久性を向上させているのではないかと推定される。この点、銀鏡薄膜は平均厚み0.005〜0.1μmの範囲、好ましくは、0.01〜0.05μmの範囲、特に好ましくは0.01〜0.03μmの範囲内に制御されることがよい。この平均厚みが薄いと十分な光沢を得ることが困難となる。一方、この平均厚みが厚いと透光性樹脂塗膜の耐久性が不十分となる。
また、この薄膜は、平均厚みに対して大きな凹凸を備えることが好ましい。ここで、平均厚みとは、微細な凹凸を平均化した場合の厚みであり、大きな凹凸とは、後述の実施例で明らかとなるように平均厚みが例えば、20nmである場合に、20nmよりも大きな最大高低差を有することである。銀鏡薄膜をこのように施工することによりピーリング強度が約4−5倍増大される。
また、本発明においては、最適なプライマ樹脂層に用いた樹脂成分とクリア層に用いた樹脂成分とが実質的に同一の樹脂成分を含むことにより一層強固な透光性樹脂塗膜を与えることができる。これにより、透光性樹脂塗膜は、剥がれ難く密着力が高くなる。いわゆる、クリア層は銀鏡薄膜の凹凸に根を張ったようなアンカー効果が得られる。
なお、この銀鏡塗膜の形成前にはプライマ樹脂層を適宜の手法により活性化する活性化処理工程を含んでいるのが好ましい。
このようにして得られた銀鏡薄膜は、耐久性がよいので、例えば、素材がゴム系の材料などのように可撓性の材料であってもひび割れを生じることが少ない。
また、この銀鏡薄膜は、銀面での反射が期待されるのみでなく、厚みが薄いので、光線を自由に透過させることができる。厚みが0.1μmを超える場合には、一般的に光線は透過しない。このような薄膜とすることにより、赤外線も透過するので、透過性の被塗布物を用いれば、赤外線で作動する光センサーの前面板として利用することもできる。
以上説明したように、本発明の装置においては、載置台を回転させた状態で薬液を噴霧する装置が連続して配設されていることに特徴がある。載置台を回転させた状態で薬液を噴霧する装置であれば、薬液を均一に薄膜状体で付与することができ、このような装置が連続して配設されていることにより、付与された薬液の状態が経時的に変質しない状態で直ちに次に薬液を均一に薄膜状体で付与することができる。これにより、活性化工程、洗浄工程、銀鏡薄膜形成工程、洗浄工程、乾燥工程の各工程を連続して実施することにより良好な銀鏡薄膜を安定に形成することができる。
以下に本発明の効果を実施例により説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例では、被塗装物として合成樹脂素材に透光性塗膜を形成する例について説明する。
被塗布物としては、次の前処理を施したものを用いた。
透光性のある樹脂製品として市販のABS樹脂薄板を用い、この試料(樹脂薄板)をイソプロパノールを用いて脱脂処理し、ついで、表面に付着した糸くずや微粒子のゴミをエアーブローにより除去した。
さらに、変性アクリル系シリコーン塗料(株式会社アドバンス社製)を空気圧3Paで吹き付け、平均膜厚が20μmのプライマ塗装を形成し、常温で10〜20分程度放置後に80°Cで乾燥した。なお、この変性アクリル系シリコーン塗料(株式会社アドバンス社製)の配合割合は、主剤3.50g、硬化剤2.5g、シンナー2.5g、添加剤(硬化反応助剤)0.25gであった。この変成アクリルシリコーン塗料にはイソシアナート基が含まれており、このイソシアナート基は、プライマ樹脂層の付与工程において重合反応が進行されてイソシアナート基が消費されている。
また、表面活性剤としては、表面活性液(塩化スズ20g/L、塩化パラジウム10g/L、塩化水素70g/L)を用いた。また、洗浄剤としては第1及び第3洗浄は水道水を用い、第2及び第4洗浄は純水を用いた。
銀鏡薄膜形成処理溶液は次のようにして調整した。
純水20Lに硝酸銀Ag2NO3の200gを溶解し、ついでアンモニアNH4OH1130gを加えてA液を調製し、純水20Lにブドウ糖(試薬1級)1160gを溶解しB液を調製し、純水20Lに水酸化ナトリウム(試薬1級)200gを溶解しC液を調製した。各液は20°C以下の冷暗所で保管された。
上記のB液及びC液の当量を混合して混合液(II)とした。
以上に説明の銀鏡薄膜形成装置を用いた。銀鏡噴霧圧力を圧力計31dの空気圧で1.5Paとした。また、各工程の噴霧時間は約25秒〜30秒とし、これにより銀鏡膜付与工程は、前後工程で合計約50秒〜1分間である。
廃液は一括して、日本ソーダ社製の酸素・微生物製剤(商品名ミケダンAD)を添加した好気条件に維持することにより下水法で規定される窒素酸化物を分解することが確認され、廃液をそのまま下水道に排出することができる。
なお、本剤には1g中に10億個以上の好気性菌(酸素産生およびフロック形成菌)と培養過程で産生された諸酵素(アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等)が配合されており、各酵素の働きにより排水中の有機物が分解され、好気性菌および活性汚泥細菌の増殖を助け、また、本剤に含まれる好気性菌の働きによりフロック形態が改善され、活性汚泥微生物の生活環境が改善される。
得られた銀鏡薄膜は、200倍の光学顕微鏡で観察したところ表面の平滑性が良好であり、かつ、端部分にも銀膜の脱落(剥がれ)は認められなかった。
得られた銀鏡薄膜成形物に対して、変性アクリルシリコーン系塗料(株式会社アドバンス社製)を平均塗膜の厚みが15μm〜20μmとなるように空気圧3Paで吹き付けてクリア塗装を行った。このものは、金属外観を有するが、処理前の試料と比較して、40〜70%程度の光透過度を有するものであった。
(ピーリング強度試験と考察)
実施例の塗膜のピーリング試験を行ったところ、高いピーリング強度を示した。
(変形例1)
銀鏡処理液として、図9(a)に示す噴射装置でA液、B液、C液の三液を別々にスプレーにて噴霧したところ、塗布面積の大小にかかわらずに良好な銀鏡薄膜が形成されていた。これにより、三液で噴霧することにより薬液管理が容易となり、品質管理の行き届いた銀鏡薄膜成形品を大量生産することが可能であることが示唆された。
(変形例2)
銀鏡処理液として、炭酸銀Ag2CO3の200gを純水の20Lに溶解し、ついでアンモニアNH4OH1130gを加えてA液を調製した。以後、実施例及び変形例1と同様にして銀鏡薄膜及び透光性塗膜を形成させたところ、この透光性塗膜は光線透過性であり、かつ、ピーリング強度も十分であった。
このような銀鏡処理溶液を用いた場合には、廃水中に含まれる窒素分が少ないので、そのまま下水に流すことが可能であった。
本発明に係る銀鏡薄膜形成装置の概要を正面より説明する図である。 本発明に係る銀鏡薄膜形成装置の要部構造を平面より説明する図である。 図1の要部を説明する図である。 図2の要部を説明する図である。 ターンテーブルと搬送レールとの関係を説明する図である。 ユニットの内部構造の一例を側面より説明する図である。 搬送レールの支持状況を説明する図である。 薬液の送液設備の一例を説明する図である。 薬液付与装置の一例を説明する図である。 本発明のフローを説明するフロー図である。 変形例に係るユニットの接合状況を正面より説明する図である。 変形例に係るユニットの接合部位を平明より説明する図である。
符号の説明
B:ブース
AW:活性化ブース
P:銀鏡塗装ブース
W:洗浄ブース
D:乾燥ブース
U:ユニット
UA:活性剤付与ユニット
UP:銀鏡塗装ユニット
UW:洗浄ユニット
UD:乾燥ユニット
1:銀鏡薄膜形成装置
2:供給部
3:受け部
4:被塗布物
10:薬液付与装置
10a:支持部
11:活性剤付与装置
12:銀鏡塗装装置
12a:支持棒
12b:ノズル
13:洗浄液付与装置
14:乾燥装置(エアブロー装置)
15:処理空間
20:移送装置
21:仕切装置(仕切り板)
22:載置台(ターンテーブル)
22a:円形枠
22b:載置部(パンチングメタル)
22c:円形プレート
22d:嵌合凹部
22e:嵌合部材
23:搬送レール
23a:先端部
23b:ガイド爪
23d:末端部
24:往復機構
24a:送りモータ
24b:チェーン
24c:可動部
24d:従動ローラ
25:昇降装置
25a:上下モータ
25b:回転軸
25c:伝達機構
25d:ボールねじ
25e:ガイドポスト
25f:雌ねじ部材
26:回転機構
26a:回転モータ
26b:回転シャフト
26c:回転シャフト
26d:嵌合支軸
26e:ガード部材
26f:ベース部材
28:移動機構
28a:駆動モータ
28b:チェーン
27c:可動部
30:係合部(凹凸嵌合部)
30a:凸部
30b:凹部
31:送液設備
31a:薬液タンク
31b:ポンプ
31c:バッファタンク
31d:圧力計(圧力センサ)
31e:操作弁(又はダイヤフラム弁)
31f:チューブ
31g:電磁弁

Claims (21)

  1. 活性剤を被塗布物に向けて付与する活性剤付与ブースA、
    銀鏡反応処理剤溶液を被塗布物に向けて付与する銀鏡塗装ブースP、
    洗浄液を被塗布物に向けて付与する洗浄ブースW、
    及び乾燥ブースUを含む複数のブースBを含み、
    各ブースBにおいてそれぞれ活性剤、銀鏡反応処理溶液及び洗浄液を含む薬液を被塗布物に付与させることにより活性剤付与工程、銀鏡液付与工程、洗浄工程の各工程を行った後乾燥工程を経ることにより被塗布物の表面に銀鏡薄膜を形成する銀鏡薄膜形成装置であって、
    被塗布物を載置台に載せて各ブースB間を移送する移送装置と、
    各工程間の薬液の混和を防止するとともに各ブース間に被塗装体の移送を可能にするために開閉可能に仕切る仕切装置と、
    を備えたことを特徴とする銀鏡薄膜形成装置。
  2. 活性剤を被塗布物に向けて付与する活性剤付与ブースA、
    銀鏡反応処理剤溶液を被塗布物に向けて付与する銀鏡塗装ブースP、
    洗浄液を被塗布物に向けて付与する洗浄ブースW、
    及び乾燥ブースUを含む複数のブースBを含み、
    各ブースBにおいてそれぞれ活性剤、銀鏡反応処理溶液及び洗浄液を含む薬液を被塗布物に付与させることにより活性剤付与工程、銀鏡液付与工程、洗浄工程の各工程を行った後乾燥工程を経ることにより被塗布物の表面に銀鏡薄膜を形成する銀鏡薄膜形成装置であって、
    被塗布物を載置台に載せて各ブース間を移送する移送装置と、
    少なくとも活性剤付与ブースA及び銀鏡塗装ブースPに設けられた前記載置台を回転させる回転機構と、
    を備えたことを特徴とする銀鏡薄膜形成装置。
  3. 活性剤を被塗布物に向けて付与する活性剤付与ブースA、
    銀鏡反応処理剤溶液を被塗布物に向けて付与する銀鏡塗装ブースP、
    洗浄液を被塗布物に向けて付与する洗浄ブースW、
    及び乾燥ブースUを含む複数のブースBを含み、
    各ブースBにおいてそれぞれ活性剤、銀鏡反応処理溶液及び洗浄液を含む薬液を被塗布物に付与させることにより活性剤付与工程、銀鏡液付与工程、洗浄工程の各工程を行った後乾燥工程を経ることにより被塗布物の表面に銀鏡薄膜を形成する銀鏡薄膜形成装置であって、
    被塗布物を載置台に載せて各ブースB間を移送する移送装置と、
    各工程間の薬液の混和を防止するとともに各ブース間に被塗装体の移送を可能にするために開閉可能に仕切る仕切装置と、
    少なくとも活性剤付与ブースA及び銀鏡塗装ブースPに設けられた前記載置台を回転させる回転機構と、
    を備えたことを特徴とする銀鏡薄膜形成装置。
  4. 前記移送装置は、
    該載置台を保持可能な搬送レールと、
    該搬送レールを各ブース間に跨って往復移動させる往復機構と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の銀鏡塗布装置。
  5. 前記載置台より上部に配置されて薬液を被塗布物に対して付与する薬液付与装置と、
    前記載置台を昇降させる昇降装置と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の銀鏡塗布装置。
  6. 前記載置台を昇降させて搬送レールと載置台の保持を解除する昇降装置と、
    該昇降装置により搬送レールとの保持が解除された載置台を回転させる回転機構とが一体となって取り付け可能に装備されていることを特徴とする請求項4記載の銀鏡薄膜形成装置。
  7. 前記薬液付与装置は、前記搬送レールが元の位置に戻った状態で被塗布物に薬液を噴霧することを特徴とする請求項4記載の銀鏡薄膜形成装置。
  8. 前記載置台は、回転機構により回転可能であり、
    前記薬液付与装置は、前記載置台が被塗布物を保持した状態で被塗布物を回転させつつ被塗布物に薬液を噴霧することを特徴とする請求項4記載の銀鏡薄膜形成装置。
  9. 前記薬液付与装置は、被塗布物を上方又は上方及び側方から薬液を噴霧する噴霧装置であることを特徴とする請求項8記載の銀鏡薄膜形成装置。
  10. 前記回転機構は、正逆に自由に回転可能であることを特徴とする請求項2,3,6又は8記載の銀鏡薄膜形成装置。
  11. 前記回転機構は前記昇降装置により昇降可能とされ、該昇降装置が上昇した場合に、前記載置台の中心の下面から載置台を回転可能に支持する嵌合支軸を備えていることを特徴とする請求項6又は8記載の銀鏡塗布装置。
  12. 前記仕切装置は、透明な仕切り板であることを特徴とする請求項1又は3記載の銀鏡薄膜形成装置。
  13. 前記各ブースBは噴霧された薬液を回収する回収装置に連結される回収槽を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の銀鏡薄膜形成装置。
  14. 前記各ブースBは統一された規格による大きさを備えたユニットの単一又は複数のユニットから構成され、互いの各ユニットは、ユニット数を増減可能に連結可能であることを特徴とする請求項4に記載の銀鏡薄膜形成装置。
  15. 前記銀鏡塗装ブースPには、被塗布物に向けて二種類又は三種類の薬液を噴霧する二個又は三個を一組とするノズルを少なくとも一組備え、前記一組の各ノズルは前記載置台の表面と平行な直線上に前記載置台の回転中心に向けて角度調整が自由に固定されるとともに、前記一組のノズルを載置台の回転中心を通り載置台の表面と平行であり、前記直線上とは平面視で直交する方向に往復移動する移動機構を備えていることを特徴とする請求項2〜14のいずれかに記載の銀鏡薄膜形成装置。
  16. 前記銀鏡塗装ブースPには、被塗布物に向けて二種類又は三種類の薬液を噴霧するノズルを備え、
    前記ノズルから噴霧された二種類又は三種類の薬液は、被塗布物に付与される直前又は付与直後に混合されるように設定されていることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の銀鏡薄膜形成装置。
  17. 活性剤を被塗布物に向けて付与する活性剤付与ブースA、
    銀鏡反応処理剤溶液を被塗布物に向けて付与する銀鏡塗装ブースP、
    洗浄液を被塗布物に向けて付与する洗浄ブースW、
    及び乾燥ブースUを含む複数のブースBを含み、
    各ブースBにおいてそれぞれ活性剤、銀鏡反応処理溶液及び洗浄液を含む薬液を被塗布物に付与させることにより活性剤付与工程、銀鏡液付与工程、洗浄工程の各工程を行った後乾燥工程を経ることにより被塗布物の表面に銀鏡薄膜を形成する銀鏡薄膜形成装置であって、
    前記銀鏡塗装ブースPには、前記載置台を回転させる回転機構と、被塗布物に向けて二種類又は三種類の薬液を噴霧する二個又は三個を一組とするノズルを少なくとも一組備え、前記一組の各ノズルは前記載置台の表面と平行な直線上に前記載置台の回転中心に向けて角度調整が自由に固定されるとともに、前記一組のノズルを載置台の回転中心を通り載置台の表面と平行であり、前記直線上とは平面視で直交する方向に往復移動する移動機構を備えていることを特徴とする銀鏡薄膜形成装置。
  18. 請求項15〜17に記載の装置を用い、
    薬液を二種類用いる場合には、アンモニア性銀塩水溶液(A液)と、苛性ソーダ水溶液(B液)及び還元剤水溶液(C液)の混合液(II)を用い、
    薬液を三種類用いる場合には、アンモニア性銀塩水溶液(A液)と、苛性ソーダ水溶液(B液)と、還元剤水溶液(C液)とを用いることを特徴とする銀鏡薄膜の形成方法。
  19. 被塗装物の表面に請求項18に記載の銀鏡薄膜の形成方法により銀鏡薄膜を形成する工程、
    該銀鏡薄膜の上に透光性樹脂塗膜を付与する工程を含むことを特徴とする塗膜の形成方法。
  20. 被塗装物の表面にプライマ樹脂層を付与する工程、
    該プライマ樹脂層の表面に請求項18又は19に記載の銀鏡薄膜の形成方法により銀鏡薄膜を形成する工程、
    該銀鏡薄膜の上に透光性樹脂塗膜を付与する工程を含むことを特徴とする塗膜の形成方法。
  21. 前記被塗装物は光線透過性であることを特徴とする請求項19又は20に記載の塗膜の形成方法。
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