JP2005152639A - Ｘ線で探知可能な材料からなる手術用タオル - Google Patents

Abstract

【課題】X線探知可能材料を含む手術用タオルを提供する。
【解決手段】本発明のX線探知可能材料を含む手術用タオルは、手術後に、手術用タオルが遺失して、再度、患者の体内を探すというような事態が発生しないようにする。手術用タオルは、一片のX線探知可能材料を含む織布であり、X線探知可能材料は、織布の縁に縫われるか、布に貼附される。縁を縫う糸の色は、織布と異なる色にして、手術用タオルがX線探知可能材料を含んでいることを識別しやすくなっている。X線探知可能材料は、医療スタッフがX線検査をする時に、容易に探知できる。X線探知可能材料が発見されなかった時、不要な手術を施すのを回避することが出来る。
【選択図】図1

Description

本発明は、手術用タオル(surgica1towe1)に関するものであって、特に、X線で探知可能な材料からなり、患者が手術後に、手術用タオルが見つからない情況にある時、患者に対し、再度、手術を施して確認する面倒を回避する手術用タオルに関するものである。

手術の前に、医療スタッフは、患者の手術をする箇所(切開部位)に、手術の準備として、手術用タオルを配置する。この手術タオルは固定されて、切開箇所を重畳、囲繞する。この他、手術タオルはトレイの上に放置されて、手術器械を放置するのにも用いられる。

手術タオルの目的は、手術の際の衛生的な環境を構築するためのもので、吹き出す血液の量を減少させる。手術の時、外科の医師が切開手術を施すと、血液が流出するが、通常は、ガーゼで出来た外科用スポンジにより、流出した血液や体内の血液を吸い取る。しかし、血液量が多い時は、消毒ガーゼは不適用である。このような時、医療スタッフは、手術タオルを使用する。

このような情況で、手術タオルが人体内に放入される。手術タオルは血液中で浸漬して、識別が非常に困難になって、体内に残される恐れがある。手術用タオルが体内に残されていることに気付かない場合、しばらくすると、患者は体の不調を再度訴え、二度目の手術をして、前の手術部位で、遺失した手術タオルを取り出すという被害を被る。

しかし、二度目の手術をしない情況下で、タオルが本当に体内に残っているのかを判断するのは難しく、事実上、患者の体の不調の本当の原因は、タオルの除去忘れであるが、患者はその他の病名で、本来は不要であった手術を受けるはめになる。

更に、このような情況下で、被害を受けた患者は、医療スタッフに対し、医療過誤訴訟を起こすことになる。

よって、手術後に、手術タオルが体内に残留していないかを容易に判断でき、患者に不要な二度目の手術を受けさせない手段が必要である。

解決しようとする課題は、上述の欠点を改善することができる、X線探知可能材料からなる外科用タオルを提供し、患者の術後、タオルを遺失する情況が生じた時、再び、患者の体に進入する必要がなく、また、患者が手術後に、異物が体内にあるのではないかと懐疑させないようにすることを目的とする。

本発明の手術タオルにより、患者は、X線で容易に、手術後に、体内に手術タオルが遺留していないかどうかを判断することができる。X線検査の時、手術タオルが体内に残っている場合、医療スタッフは、X線探知可能材料を、容易に検出することができる。もし、いかなるX線探知可能材料がみつからなかったら、患者の体内を再び探す必要がない。

これらの手術用タオルは、担架、或いは、手術用ベッドを覆うのに用いられると共に、消毒器具と手術用器具を放置する無菌場所を提供する。手術用多オルは、無菌の跳ね飛び防止カバーを提供して、流出、或いは、吹き出す血液を吸い取り、同時に、切開部位を表示する。それらは、一般のガーゼのように、血液を吸い取るものではない。

本発明は、更に、少なくとも一片のX線探知可能材料からなり、X線が手術用タオルの存在を示すことが出来る手術用タオルを提供することを目的とする。

本発明は、更に、少なくとも一片のX線探知可能材料からなり、材料は、タオルの縁が、包覆される、織り込まれる、アイロンする、或いは、その他の方法により、タオル上に貼附されたもので、生産が容易で、X線探知可能材料は、不意に、タオルから剥がれ落ちることがない手術用タオルを提供することを目的とする。

本発明は、更に、材料の縁の糸は、手術用タオルと異なる色の糸で縫製し、タオルがX線探知可能材料であるかを容易に識別できるX線探知可能材料からなる手術用タオルを提供することを目的とする。

本発明は、X線探知可能材料からなる手術用タオルを提供し、手術用タオルは、単層の100%コットンの織布からなる。織布は、合成材料、或いは、多層材料からなり、染色しても、しなくてもよい。織布は、少なくとも一辺が折畳されて縫合され、一つの縁を形成する。本発明の一実施例中、手術料タオルは、三辺が縁を有するが、一辺、二辺、三辺、或いは、全四辺が縁取られていても、縁取られていなくてもよい。

縫合する縁の糸は、例えば、合成繊維糸である。糸の色は、タオルと同じでもよいが、好ましくは、タオルと異なるほうがいい。異なるほうが、手術用タオルは、X線探知可能材料であると識別しやすいからである。

縫合の前、或いは、縫合の際、一片のX線探知可能材料は、織布の摺曲に置入され、縁により囲繞される。X線探知可能材料は、X線により容易に探知できる材質である。本発明の一実施例中、X線探知可能材料は、重晶石、バリウム、硫酸バリウム、ポリ塩化ビニル(PVC)である。本実施例中、材料は60%の硫酸バリウム、及び、40%のPVC糸である。PVC材料は、糸が伸縮して、硫酸バリウム材料を保護する。

X線探知可能材料の長さ、或いは、数量は、コスト、効率、或いは、便利性により選択する。一般的には、3〜4インチ片が探知に充分な大きさである。

この他、X線探知可能材料は、弾性の細長い一片で、縁の内側に縫い付けられるか、或いは、縁と共に、縫い付けられる。もし、X線探知可能材料の一部が露出するのなら、X線探知可能材料は、その他の識別マークが見える必要はない。材料の上から縫い付けると、X線探知可能材料を、更に、強固にタオル上に固定することが出来る。

この他、X線探知可能材料は、型押し、コード化、ナンバリングされるか、或いは、識別可能な特性を有する。その他のX線探知可能材料が、患者の体内に故意に置入された場合、X線探知可能材料の独特な性質により、その物件が手術用タオルであることを容易に識別する。例えば、材料上に、ブランド名等の字体があり、X線検査時に読み取ることが出来る。

更に、複数のX線探知可能材料は、その識別性、或いは、探知性を増加するのに用いられる。例えば、一片の材料は、幾つかの縁、或いは、特定位置に置入される。

X線探知可能材料はタオルに縫い入れられ、材料は、タオルに縫う、織入れられる、或いは、取り付けられる。また、X線探知可能材料は、手術用タオル上に取り付けられて、ループかタブを形成する。ループは、手術用タオルを掛けたり、取ったりするのに便利で、タブは、握るのに便利である。この他、材料がラベルか、或いは、材料がラベル内に置入され、ラベルはタオル上に貼附される。例えば、手術用タオルの製造メーカー、或いは、商品名を有するラベルは、X線探知可能材料を含む。ラベルは、メーカーを示し、タオルがX線探知可能材料であることを特定するものである。

X線探知可能材料は、一本のライン形式で、手術用タオル中に縫い入れたり、或いは、その他のX線識別可能な形式とされる。例えば、X線探知可能材料は、タオルに、糸を縫い込む、或いは、織り入れてもよい。

ある手術用タオルは使い捨てで、あるものは、重複使用が可能である。タオルは、例えば、ガンマ放射線、或いは、蒸気により消毒されるか、未消毒使用される。更に、手術用タオルは、色によって、捨てる、再使用する、消毒済み、或いは、未消毒、を示すことができる。

本発明のX線探知可能材料からなる外科用タオルは、術後、タオルを遺失する情況が生じた時、不必要に、患者の体に進入する必要がないという利点がある。

以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。

図1は、本発明のV線探知可能材料からなる手術用タオルを示す図である。図1で示されるように、手術用タオル100は、単層の100%コットンの織布110からなる。タオル100は、糸130で縫い合わされた少なくとも一つの縁120を有する。タオル100は、更に、縁120により囲繞された、少なくとも一片のX線探知可能材料140からなる。縁120を縫うのに使用される糸130の色は布の色とは変えて、タオル100がX線探知可能材料140を有することを容易に識別できるようにする。X線探知可能材料140は、縁120中に包覆されているので、材料140はタオル100と貼附している。図1で示されるタオル100は、三辺に縁を有しているが、これに限定するものではない。

図2は、本発明のもう一つの実施例によるV線探知可能材料からなる手術用タオルを示す図である。図2で示されるタオルと図1のタオルは類似しているが、本実施例中、X線探知可能材料240は、弾性を有する扁平材料であることである。糸230により、材料自身を縫い付け、織布210の縁220から突出している。材料240が外に露出しているので、タオル200は、X線探知可能であることが容易に識別できる。更に、材料240は、製造者やブランド名を、材料240上に記すことができる。

上述のように、本発明は、V線探知可能材料からなる手術用タオルを提供し、手術後に、手術用タオルが遺失するという情況が発生した時、再び、患者の体内に進入するのを回避することができる。

本発明の手術用タオルにより、患者は、X線を照射する方式で、容易に、手術後に、タオルが体内に遺留していないかを判断することが出来る。X線検査により、もし、手術用タオルが体内に留置されていることが発見された場合、X線探知可能材料は、容易に、医療スタッフに探し出される。X線探知可能材料が発見されなかった時、不必要な手術を施すことがなく、患者の苦痛、手術ミスによる訴訟を回避することが出来る。

本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本発明明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。

本発明の第一実施例によるX線探知可能材料からなる手術用タオルを示した説明図である。 本発明の第二実施例によるX線探知可能材料からなる手術用タオルを示した説明図である。

符号の説明

100,200…手術用タオル
110,210…織布
120, 220…縁
130, 230…糸
140、240…X線探知可能材料

Claims (22)

1. 手術用タオルであって、
   少なくとも一つの縫製された縁を有する一枚の織布と、
   前記縁により囲繧され、X線照射時に識別される少なくとも一片のX線探知可能材料と、
   からなることを特徴とする手術用タ才ル。
2. 前記少なくとも一つの縁の綴じ糸の色は、前記織布と異なることを特徴とする請求項1に記載の手術用タオル。
3. 前記X線探知可能材料は、重晶石、バリウム、硫酸バリウムであることを特徴とする請求項1に記載の手術用タオル。
4. 前記X線探知可能材料は、更に、ポリ塩化ビニル(PVC)であることを特徴とする請求項3に記載の手術用タオル。
5. 前記X線探知可能材料は、60%の硫酸バリウム、及び、40%のPVCであることを特徴とする請求項4に記載の手術用タオル。
6. 前記織布は、綿、合成材料、或いは、二者の組み合せであることを特徴とする請求項1に記載の手術用タオル。
7. 前記織布は、単層であることを特徴とする請求項1に記載の手術用タオル。
8. 前記X線探知可能材料は、型押し、コード化、ナンバリングされるか、或いは、識別可能な特性を有し、X線を照射する物件が手術用タオルであることを識別することを特徴とする請求項1に記載の手術用タオル。
9. 手術用タオルであって、
   四辺からなる一枚の単層の綿織布と、
   前記の四辺の少なくとも一つに縫われた少なくとも一つの縁と、
   前記縁を縫製する糸と、
   前記少なくとも一つの縁により囲繞された少なくとも一つのX線探知可能材料と、
   からなることを特徴とする手術用タオル。
10. 前記糸の色は、前記織布の色と異なることを特徴とする請求項9に記載の手術用タオル。
11. 前記X線探知可能材料は、重晶石、バリウム、硫酸バリウムであることを特徴とする請求項9に記載の手術用タオル。
12. 前記X線探知可能材料は、更に、ポリ塩化ビニル(PVC)であることを特徴とする請求項11に記載の手術用タオル。
13. 前記X線探知可能材料は、60%の硫酸バリウム、及び、4O%のPVCであることを特徴とする請求項12に記載の手術用タオル。
14. 前記X線探知可能材料は、型押し、コード化、ナンバリングされるか、或いは、識別可能な特性を有し、X線を照射する物件が手術用タオルであることを識別することを特徴とする請求項9に記載の手術用タオル。
15. 手術用タ才ルであって、
    一枚の織布と、
    前記織布に貼附された少なくとも一片のX線探知可能材料と、
    からなることを特徴とする手術用タオル。
16. 前記少なくとも一片のX線探知可能材料は、前記織布に縫われた縁により包覆されることにより、前記織布に貼附されることを特徴とする請求項15に記載の手術用タオル。
17. 前記綴じ糸の色は、前記織布と異なることを特徴とする請求項16に記載の手術用タ才ル。
18. 前記X線探知可能材料は、重晶石、バリウム、硫酸バリウムであることを特徴とする請求項15に記載の手術用タオル。
19. 前記X線探知可能材料は、縫い合わせ、織り込み、アイロンで、前記織布上に貼附されることを特徴とする請求項15に記載の手術用タオル。
20. 前記織布は、綿、合成材料、或いは、二者の組み合せであることを特徴とする請求項15に記載の手術用タオル。
21. 前記織布は、単層であることを特徴とする請求項15に記載の手術用タオル。
22. 前記X線探知可能材料は、型押し、コード化、ナンバリングされるか、或いは、識別可能な特性を有し、X線を照射する物件が手術用タオルであることを識別することを特徴とする請求項15に記載の手術用タオル。

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