JP2005152015A - 生体加温装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 生体を局所的に加温できるにもかかわらず、生体を過度に加熱してしまうおそれがない生体加温装置を提供する。
【解決手段】 ハロゲンランプ100と、温められた空気を送り出す送風ファン200と、空気を絞り込んで吐出するためのノズル300と、皮膚2までの距離Dを測定する距離センサ400と、指向性をもった非接触型の温度センサ500と、距離Dが、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域が皮膚2上で重なる状態となる距離範囲D1≦D≦D2に該当しない場合に空気の吐出を休止するように制御する制御部600とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、生体加温装置に関し、より詳しくは、生体を過度に加熱することを防止可能な生体加温装置に関する。
温灸は、器具に入れた「もぐさ」に火をつけて患部や「つぼ」を加温する療法であり、古くから用いられている。近年では、温灸のもつ効果に着目して、温灸と同様の効果を電気的なヒータを用いて実現する電気温灸器の開発が試みられており、種々の電気温灸器が提案されている。
いくつかの例を挙げれば、セラミックヒータおよびフィルムヒータなどの小型ヒータを皮膚上に貼り付けて加温する接触型の電気温灸器が知られている。また、電気温灸器に関連する技術として、赤外線ランプを用いて赤外線および遠赤外線などの熱線を皮膚の比較的広い範囲に照射する光線治療器とよばれる装置も用いられている。
しかしながら、ヒータを皮膚上に貼り付ける接触型の電気温灸器は、「つぼ」周囲へ熱が広がってしまいやすく、「つぼ」を局所的に加温することが難しい。また、光線治療器も、赤外線の照射領域が広すぎて、「つぼ」を局所的に加温するのには適さない。また、従来の接触型の電気温灸器および光線治療器においては、手動の温度制御が採用されていたことから、加熱によって皮膚の温度が必要以上に高くなり、火傷をひき起こすおそれがあった。
近年、これらの問題を解決する技術として、凸レンズを用いて熱線を絞り込んで「つぼ」を局所的に加温する非接触型の電気温灸器が提案されている(特許文献1、および特許文献2参照)。この非接触型の電気温灸器では、凸レンズを用いて熱線をスポット状に絞り込んで人体に照射できるため、「つぼ」を選択的に加温することができる。また、この非接触型の電気温灸器では、温度センサを人体の所定の位置に設け、この温度センサによって測定された温度に応じて自動的に熱線の強度を調整する技術も採用されている。
しかしながら、このような非接触型の電気温灸器では、凸レンズを用いて熱線を絞り込む構成、および温度センサを人体上に設ける構成を採用したために、皮膚を過度に加熱してしまうおそれが生じる。すなわち、電気温灸器から皮膚までの距離によっては、凸レンズの作用のために、赤外線および遠赤外線などの熱線が皮膚表面で焦点を結ぶ可能性があり、この場合、焦点部分で過度の温度上昇を招くおそれがある。また、熱線の照射領域の温度が上昇するのであるから、この照射領域に温度センサを配置しなければならないにもかかわらず、照射領域が「つぼ」の大きさ程度に絞られているため、照射領域上に温度センサを配置したのでは、「つぼ」や患部への熱線を遮断してしまう。一方で、照射領域から離れた領域に温度センサを配置するのでは、正確な温度制御が困難となり、実際には照射領域において十分に温度が得られているにもかかわらず、温度上昇が不十分であると誤って判断されるおそれがあり、照射領域が過度に加熱されてしまうおそれがある。
特開平10−28714号公報 特開平10−7184号公報
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、生体を局所的に加温できるにもかかわらず、生体を過度に加熱してしまうおそれがなく、安全性の高い生体加温装置を提供することである。
特に、加温される領域と温度センサの配置箇所とが離隔してしまうことに起因して、加温される領域で十分に温度が得られているにもかかわらず、温度上昇が不十分であると誤って判断されることがない生体加温装置を提供することを目的とする。
本発明の目的は、下記する手段により達成される。
(1)本発明の生体加温装置は、生体を局所的に加温する生体加温装置であって、熱源と、前記熱源により温められた空気を送り出す送風手段と、前記送風手段により送り出される空気を絞り込んで吐出するためのノズルと、指向性をもった非接触型の温度測定手段と、前記ノズルを経て吐出される空気の吐出領域と前記温度測定手段の検出領域とが生体上で重なる状態となった条件下で前記温度測定手段によって測定された温度に応じて空気の吐出状態を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
(2)上記の生体加温装置は、さらに、前記ノズルを経た空気が吐出される生体までの距離を測定する距離測定手段を有し、前記制御手段は、前記距離測定手段によって測定された距離が、前記空気の吐出領域と前記温度測定手段の検出領域とが生体上で重なるように設定された距離範囲に該当しない場合には、空気の吐出を休止するように制御する。
(3)上記の制御手段は、前記距離測定手段によって測定された距離が、前記空気の吐出領域と前記温度測定手段の検出領域とが生体上で重なるように設定された距離範囲に該当する場合には、温度測定結果に応じて、吐出される空気の温度を制御する。
(4)上記の制御手段は、前記距離測定手段によって測定された距離が、前記空気の吐出領域と前記温度測定手段の検出領域とが生体上で重なるように設定された距離範囲に該当する場合には、温度測定結果に応じて、吐出される空気の流量を制御する。
(5)上記の生体加温装置は、さらに、前記ノズルを経た空気が吐出される生体までの距離を測定する距離測定手段と、前記温度測定手段の検出角度を切り替える切替手段とを有し、前記切替手段は、前記空気の吐出領域と前記温度測定手段の検出領域とが生体上で重なるように、前記距離測定手段による距離測定結果に応じて前記検出角度を切り替える。
(6)上記の温度測定手段は、異なる設置角度で設置される複数の温度測定用赤外線センサであり、前記切替手段は、前記複数の温度測定用赤外線センサのうちから能動状態とする赤外線センサを順次に選択する。
(7)上記の熱源は、赤外線または遠赤外線を放射して空気を温める。
(8)上記のノズルは、異なる吐出口形状を有する複数種類のノズルの中から選択されて着脱自在に装着される。
本発明の生体加温装置によれば、生体を局所的に加温できるにもかかわらず、生体を過度に加熱してしまうおそれがなく、安全性の高い生体加温装置を提供することができる。
特に、温められた空気を絞り込んで吐出することによって、生体を局所的に加温できるとともに、空気の吐出領域と温度測定手段の検出領域とが生体上で重なる状態となった条件下で測定された温度に応じて空気の吐出状態を制御するので、加温される領域と温度センサの配置箇所とが離隔してしまうことがない。したがって、加温される領域において十分に温度が得られているにもかかわらず、温度上昇が不十分であると誤って判断されることを防止できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の生体加温装置の全体構成を示す図であり、図2は、図1に示される生体加温装置の上面図を示す。
生体加温装置1は、温められた空気をスポット状に絞り込んで皮膚2の表面(生体の表面)に吐出する機能を有する。また、生体加温装置1は、皮膚2から表面温度に応じて放射される赤外線(遠赤外線)を検出して非接触で皮膚2の温度を測定する温度測定機能を有する。本実施の形態の生体加温装置は、空気の吐出領域と、温度を測定するために赤外線を検出可能な検出領域とが皮膚2の表面で重なる場合に限って、温められた空気を吐出し、空気の吐出領域と検出領域とが皮膚2の表面で重ならない場合には、温められた空気の吐出を自動的に休止するものである。以下、図1を参照しつつ、詳しく説明する。
生体加温装置1は、図1に示されるとおり、熱源としてのハロゲンランプ100と、空気を送り出す送風ファン200と、空気を絞り込んで吐出するためのノズル300とを有する。また、生体加温装置1は、皮膚2までの距離を測定する距離センサ400と、皮膚2の温度を測定する非接触型の温度センサ500と、空気の吐出状態を制御する制御部600とを有する。
本実施の形態では、各部は、プラスチック樹脂などで作られた筐体10に設けられている。筐体10の一部は、使用者が握るためのグリップ部12を形成している。また、筐体10の表面には、設定された目標温度および動作モードなどの各種の情報を表示するための表示パネル700、および使用者が目標温度を設定し、加温を指示する際に使用される操作部800が設けられている。
ハロゲンランプ100は、供給された電力に応じて点灯し、遠赤外線などの熱線を放射して空気を温めるための熱源である。なお、本実施の形態では、小型で熱量が大きいハロゲンランプを熱源として使用したが、熱源の種類は、この場合に限られず、ハロゲンランプ以外の構成を採用することもできる。たとえば、ニッケルクロム合金線で構成されたヒータ、赤外線レーザ、または遠赤外線を放射するセラミックヒータを熱源として採用することができる。
送風ファン200は、ハロゲンランプ100で温められた空気をノズル300側へ送り出す送風手段として機能する。送風ファン200は、ハロゲンランプ100の近傍からノズル300へ至る空気の流れを作り出す。この結果、空気が、図示していない吸気口から装置1内部に取り入れられてハロゲンランプ100により加熱され、ノズル300側へ送り出されることとなる。なお、本実施の形態では、送風ファン200が、ハロゲンランプ100の位置を基準として、内側(ノズル300の反対側)に配置されている。
ノズル300は、送風ファン200によって送り出される空気を絞り込んで皮膚2へ吐出するものである。ノズル300の先端には、空気が吐出される吐出口301が設けられている。本実施の形態では、ノズル300は、筐体10に着脱自在に装着されている。具体的には、ノズル300は、異なる吐出口形状を有する複数種類のノズルの中から選択される。そして、選択されたノズルが筐体10に着脱自在に装着される。
距離センサ400は、生体加温装置1上の所定の基準点から皮膚2までの距離Dを測定するものである。より具体的には、ノズル300の軸線に沿って皮膚2の表面にいたる距離D(以下、単に「皮膚2までの距離D」と称する)を測定するものである。したがって、距離センサ400の軸線の方向と空気の吐出方向とが一致するように距離センサ400が設置される。具体的には、レーザ距離計、ダイオード距離計、および超音波距離計などの各種距離計を距離センサ400として使用することができる。距離センサ400の構成自体は、従来の距離センサと同様であるので、詳しい説明を省略する。
次に、温度センサ500を説明する。温度センサ500は、皮膚2の表面温度に応じて放射される赤外線を検知して、非接触で皮膚2の温度を測定するものである。温度センサ500の温度測定範囲は、たとえば、30℃から80℃程度であり、測定される温度の分解能は、たとえば、1℃程度であり、より好ましくは、0.1℃程度である。温度センサ500としては、ボロメータ型の赤外線センサ、およびサーモパイル型の赤外線センサなどの各種センサを用いることができる。ここで、温度センサ500は、所定の指向性を有しているとともに、温度センサ500は所定の設置角度で取り付けられている。これらの点を図3を参照して説明する。
図3は、温度センサによる検出領域とノズル300を経た空気の吐出領域との関係を示す図であり、図1に示される生体加温装置1の部分拡大図に相当する。
ノズル300を経て吐出される空気は、流速が比較的高いため、直線的に吐出される。言い換えれば、ノズル300を経て吐出された空気の流れの断面(以下、「空気の吐出領域」という)の面積は、ノズル300から所定距離離れた地点においても、吐出口301の断面積と同程度または吐出口301の断面積よりも僅かに広がった程度に維持される。
したがって、吐出口301の直径が小さいほど、空気の吐出領域を絞り込むことができる。また、空気の流速を高めるほど、空気の吐出領域が広がらないように維持する作用が高まる。したがって、ハロゲンランプ100による熱交換、すなわちハロゲンランプ100による空気の加熱が適切な範囲で可能である限りにおいて、空気の流速は比較的高く設定されている。
具体的には、吐出口301の直径は、2〜20mmであり、より好ましくは、3〜10mmである。また、皮膚2までの距離Dが、後述するように空気の吐出が実行され得る第1距離D1乃至第2距離D2の距離範囲に該当する場合において、空気の吐出領域のサイズ(径)が好ましくは2〜20mmとなり、より好ましくは、3〜10mmとなるように、空気の流速が設定されていることが望ましい。このように、吐出口301のサイズおよび流速を設定することによって、痛みの緩和などに重要な意味を持つトリガーポイントを構成する硬結、あるいは、東洋医学にいう「つぼ」のサイズに対応した空気の吐出領域が得られる。
ここで、温度センサ500は、ノズル300を経た空気の流れ方向に対して所定の設置角度を持つように、斜めに設置されている。言い換えれば、温度センサ500の光軸と、ノズル300の軸線とは、所定の位置で交叉する。
また、温度センサ500は、指向性を有しており、被測定物からの赤外線を検出可能な領域(以下、「検出領域」という)は、図3で点線で示されているとおり、比較的狭められている。たとえば、温度センサ500は、受光素子の周囲に凹面鏡などの集光部(不図示)を有しており、この集光部の形状によって、高い指向性が実現されている。指向性の程度は、少なくとも、皮膚2までの距離Dが後述する第1距離D1乃至第2距離D2の距離範囲に該当する場合において、温度センサ500の検出領域が空気の吐出領域と同程度の大きさであるか、または、空気の吐出領域よりも小さくなるように、設定されていることが望ましい。
このように、温度センサ500の指向性が高いことと、温度センサ500の光軸が、ノズル300を経て吐出された空気の流れの方向に対して斜めになるように設置角度θが定められている。したがって、皮膚2までの距離Dが所定の距離範囲に該当する場合に限って、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域が皮膚2上で重なることとなる。
具体的には、図3に示されるように、距離センサ400によって測定された皮膚2までの距離Dが、第1距離D1≦D≦第2距離D2の条件を満たす場合に限って、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚2上で重なる状態となる。なお、本実施の形態において、「重なる状態」とは、温度センサ500の検出領域の全体が空気の吐出領域に包含される場合を意味するものとする。一方、皮膚2までの距離Dが、第1距離D1よりも短い場合、または、第2距離D2よりも長い場合には、皮膚2上で、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域との間にずれが生じ、両者は重ならない。
なお、第1距離D1および第2距離D2、すなわち、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが重なるように設定された距離範囲は、ノイズ300の形状、吐出口301の形状、温度センサ500の設置角度、および温度センサ500の指向性などのパラメータによって定められる。
次に、図1に示される制御部600について説明する。制御部600は、距離センサ400によって検出された距離と、温度センサ500によって測定された温度とに基づいて、空気の吐出状態を制御するものである。制御部600は、ノズル300を経て吐出される空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚2上で重ならない状態では、空気の吐出を休止するように制御する。具体的には、制御部600は、距離センサ400によって測定された距離Dが、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが重なるように設定された距離範囲(D1≦D≦D2)に該当しない場合には、空気の吐出を休止するように制御する。
一方、制御部600は、距離センサ400によって測定された距離Dが、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが重なるように設定された距離範囲(D1≦D≦D2)に該当する場合には、温度測定結果に応じて、空気の吐出温度および/または吐出される空気の流量を制御する。たとえば、測定された温度が所定の温度範囲に該当しない場合は、空気の吐出を休止する。
以上のように、制御部600は、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚2上で重なる状態となった条件下で温度センサ500によって測定された温度に応じて空気の吐出状態を制御することとなる。以下に制御部600の具体的な構成例を説明する。
図4は、制御部600の構成の一例を示す図である。なお、図4には、説明の都合上、制御部600以外の構成(温度センサなど)も示されている。
制御部600は、距離センサ400によって検出された距離に基づく処理を行う第1制御機構と、温度センサ500によって測定された実測温度と設定された目標温度とに基づく処理を行う第2制御機構と、第1制御機構および第2制御機構による処理結果に基づいて最終的にハロゲンランプ100および送風ファン200への電力供給をそれぞれ切り替えるスイッチ回路650とを有する。
第1制御部は、距離センサ400に接続されたウインドウコンパレータ602から構成されている。ウインドウコンパレータ602は、距離センサ400によって測定された距離D(実際は、距離Dに対応する電圧値)を第1距離D1および第2距離D2(実際には、これらの距離D1,D2に対応する電圧値)と比較して、比較結果に基づいて信号をスイッチ回路650に出力するものである。たとえば、ウインドウコンパレータ602は、距離センサ400によって測定された距離Dが、第1距離D1以上、かつ第2距離D2以下である場合、すなわちD1≦D≦D2の条件を満たす場合にのみ、スイッチ回路650に対して信号を出力する。
第2制御部は、CPU604、温度設定回路606、補正回路608、アンプ610、差動アンプ612、電流制御回路614、設定温度表示回路616、および実測温度表示回路618を有する。
CPU604および温度設定回路606は、温められた空気を吐出することによって加温される皮膚2の目標温度を設定するものである。なお、CPU604は、時間tによらず、一定の目標温度を設定することもでき、時間tの進行とともに変化するように目標温度を設定することもできる。たとえば、CPU604は、実際に「もぐさ」を用いた場合における各時間ごとの温度データをメモリ(不図示)に格納しておき、この温度データに基づいて各時点の目標温度を設定することができる。なお、「もぐさ」を用いた場合におけるデータを格納する際の処理は、従来の技術と同様であるので、詳しい説明を省略する。温度設定回路606から出力された目標温度値または最終的な目標温度値である設定温度は、設定温度表示回路616に入力され、設定温度表示回路616は、表示パネル700上に目標温度を表示させる。
一方、温度センサ500に接続された補正回路608と、補正回路608に接続されてゲインを調整するアンプ610は、温度センサ600からの出力を補正および調整して、実測温度値を算出するものである。算出された実測温度値は、実測温度表示回路618に入力され、実測温度表示回路618は、表示パネル700上に実測温度を表示させる。
差動アンプ612は、目標温度と実測温度とを比較して差分をとる増幅器である。差動アンプ612の出力は、電流制御回路614へ入力される。電流制御回路614は、入力された値に応じて、スイッチ回路650に対して信号を出力する。すなわち、差動アンプ612と電流制御回路614は、目標温度と実測温度とに基づいて、スイッチ回路650へ信号を出力するか否かを決定するものである。たとえば、実測温度T<目標温度T1の場合にのみスイッチ回路650へ信号が出力される。
スイッチ回路650は、第1処理部からの信号と、第2処理部からの信号とに基づいて、ハロゲンランプ100および送風ファン200への電力供給を切り替える。たとえば、スイッチ回路650は、ハロゲンランプ100への電力供給を切り替える第1スイッチ回路651と、送風ファン200への電力供給を切り替える第2スイッチ回路652とを有する。
たとえば、第1スイッチ回路651は、第1処理部および第2処理部の双方から信号が入力されている場合に限って、ハロゲンランプ100へ電力を供給する状態に切り替える。第2スイッチ回路652も、第1処理部および第2処理部の双方から信号が入力されている場合に限って、送風ファン200へ電力を供給する状態に切り替える。
以上のように構成される生体加温装置1は、以下のように処理を行う。
図5は、本実施の形態の生体加温装置の処理内容を示すフローチャートである。
まず、初期設定がなされる(ステップS101)。初期設定では、温度が設定される。また、温められた空気の吐出による加温時間が設定されてもよい。なお、温度および加温時間を個別に設定する代わりに、「もぐさ」を用いた場合のように時間の進行とともに目標温度を変化させる温度パターンが設定されてもよい。温度および加温時間の設定、または温度パターンの設定は、ユーザが操作部700を用いて実行することができる。なお、既に設定が完了しており、その設定に変更がない場合には、ステップS101の処理は省略される。
次に、温められた空気の吐出による加温指示があるか否かが判断される(ステップS102)。たとえば、ユーザが操作部700に設けられたスイッチなどを押すことによって、加温指示がなされる。加温指示がなされていない場合には(ステップS102:NO)、ハロゲンランプ100への電力供給が停止して空気の加熱が休止されるとともに(ステップS109)、送風ファン200への電力供給が停止して空気の吐出が休止される(ステップS110)。なお、ステップS101で加温時間が設定された場合には、加温時間の経過後に、加温指示がなされている状態から加温指示がなされていない状態へと自動的に遷移する。
一方、加温指示がなされている場合では(ステップS102:YES)、距離センサ400によって順次に皮膚2までの距離Dが測定される(ステップS103)。そして、距離センサ400によって測定された距離Dが、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚2上で重なるように設定された距離範囲(D1≦D≦D2)に該当するか否かが判断される(ステップS104)。測定された距離Dが、上記の距離範囲(D1≦D≦D2)に該当しない場合には(ステップS104:NO)、ハロゲンランプ100への電力供給が停止して空気の加熱が休止されるとともに(ステップS109)、送風ファン200への電力供給が停止して空気の吐出が休止される(ステップS110)。
一方、測定された距離Dが、上記の距離範囲(D1≦D≦D2)に該当する場合には(ステップS104:YES)、ステップS105の処理に進み、温度センサ500によって温度Tを測定し(ステップS105)、温度Tの測定結果に応じて空気の吐出状態が制御される。具体的には、温度Tの測定結果に応じて吐出される空気の流量が制御され、吐出される空気の温度が制御される。なお、吐出される空気の流量の制御には、空気を吐出していた状態から空気の吐出を休止する状態(吐出量が0である状態)へ切り替える制御が含まれる。
本実施の形態では、測定された温度Tが所定の温度範囲(T<T1)に該当するか否かが判断され(ステップS106)、温度Tが所定の温度範囲(T<T1)に該当しない場合には(ステップS106:NO)、ハロゲンランプ100への電力供給が停止して空気の加熱が休止されるとともに(ステップS109)、送風ファン200への電力供給が停止して空気の吐出が休止される(ステップS110)。一方、温度Tが所定の温度範囲(T<T1)に該当する場合には(ステップS106:YES)、ハロゲンランプ100に電力を供給して空気を加熱するともに(ステップS107)、送風ファン200を駆動して、暖められた空気がノズル300から吐出される(ステップS108)。
空気の吐出が開始された後も、加温指示があるか否か(ステップS102)、距離センサによって測定された距離Dが、上記の距離範囲(D1≦D≦D2)に該当するか否か(ステップS103)、および測定された温度が上記の温度範囲(T<T1)に該当するか否か(ステップ106)が逐次、判断される。この結果、測定された距離Dが、上記の距離範囲(D1≦D≦D2)に該当し、かつ温度センサ500によって測定された温度Tが、上記の温度範囲(T<T1)に該当する場合にのみ、温められた空気を吐出し、それ以外の場合には、たとえ、加温指示がある場合であっても、ハロゲンランプ100による空気の加熱が休止されるとともに、空気の吐出も自動的に休止される。
以上のように、本実施の形態の生体加温装置1について説明したが、本実施の形態の生体温度装置1によれば、以下のような種々の効果が得られる。
(ア)温められた空気をノズル300によって絞り込んで皮膚2上に吐出するので、皮膚2を局所的に加温することができるにもかわらず、生体を過度に加温してしまうおそれがなく安全性の高い生体加温装置を提供することができる。したがって、火傷などの心配イがなくなり、安全なつぼ療法が可能となる。
(イ)特に、空気を吐出し得る所定の距離範囲(D1≦D≦D2)において、吐出領域のサイズが、好ましくは2〜20mm、さらに好ましくは、3〜10mmに絞られているので、トリガーポイントを構成する硬結などを局所的に加温することができる。
(ウ)異なる吐出口形状を有する複数種類のノズルを着脱自在に装着できるので、吐出口の径を変更することにより、吐出領域のサイズを拡大または縮小することができる。したがって、冷え性や腰痛などの治療装置として、あるいは生理学の熱実験に使う熱刺激装置として、応用することもできる。
(エ)また、空気の流速を高めることによって、吐出された空気によって加温のみならず、圧力刺激を行うことも可能である。
(オ)空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚2上で重ならない状態では空気の吐出を休止するように制御される。そして、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚2上で重なる条件下で温度センサ500によって測定された温度に応じて空気の吐出状態を制御することができる。したがって、実際の加温領域において十分な温度が得られているにもかかわらず、温度上昇が不十分であると誤って判断されるおそれがなくなる。
(カ)生体加温装置に設けられた非接触型の温度センサ500により温度を検出するので、皮膚2上に個別に温度センサを配置する場合と異なり、吐出された空気の流れが温度センサによってが遮断してしまうこともなく、皮膚2上に配置した温度センサが脱落するおそれもなくなる。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、温度センサ500の設置角度θが固定されている場合を説明した。本実施の形態では、皮膚2までの距離Dに応じて、温度センサ500の設置角度θを可変とする場合、言い換えれば、温度センサ受容面の向きで定義される検出角度を可変とする場合について説明する。なお、本実施の形態の生体加温装置の概略構成は、第1の実施の形態の場合と同様である。また、第1の実施の形態と同様の部材には、同じ部材番号を用いて説明する。
図6は、第2の実施の形態の生体加温装置の構成を示す図である。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、ハロゲンランプ100、送風ファン200、ノズル300、距離センサ400、および温度センサ500が設けられている。また、後述するように制御部600も設けられている。
そして、本実施の形態では、さらに、温度センサ500の設置角度を変えるための駆動機構510が設けられている。駆動機構510は、たとえば、小型電動機などのアクチュエータである。距離センサ400によって測定された距離Dに応じて制御部600が駆動機構510に指令を出し、指令を受けた駆動機構510は、温度センサ500の向きを変えて、検出角度を変化させる。
本実施の形態においては、距離センサ400によって測定された距離Dは、目標とする検出角度を決定するために使われる。たとえば、図6において、皮膚2までの距離DがD2である場合、検出角度がθ1であると、照射される空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚2上で重ならない状態となる。したがって、制御部600は、測定された距離D2に応じて、検出角度をθ2に切り替える。この結果、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚2上で重なる状態とする。そして、この状態で温度センサ500によって測定された温度Tに応じて、空気の吐出状態が制御される。
図7は、検出角度を切り替えるように制御する制御部600の構成の一例を示す図である。なお、図7には、説明の都合上、制御部600以外の構成(温度センサなど)も示されている。
CPU604、温度設定回路606、補正回路608、アンプ610、差動アンプ612、電流制御回路614、設定温度表示回路616、実測温度表示回路618、およびスイッチ回路650については、第1および第2の実施の形態の場合と同様であるので、詳しい説明を省略する。
本実施の形態では、検出角度制御回路620が設けられている。この検出角度制御回路620は、距離センサ400によって測定された距離Dを取得し、この距離Dに基づいて適切な検出角度を決定し、決定した検出角度となるように駆動機構510に信号指令を出力するものである。指令を受けた駆動機構510は、温度センサ500の向きを変えて、検出角度を変更する。
このように検出角度制御回路620と駆動機構510は、温度センサ500の検出角度を順次に切り替えることにより、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚2上で重なる状態を発生させる切替手段として機能する。特に、この切替手段は、皮膚2に照射される空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚2上で重なるように、距離センサ400による距離測定結果に応じて自動的に検出角度を切り替える。
以上のように構成される生体加温装置1は、以下のように処理を行う。図8は、本実施の形態の生体加温装置1の処理内容を示すフローチャートである。
ステップS201およびステップS202の処理は、第1の実施の形態における図5に示されるステップS101およびステップS101の処理と同様である。加温指示がなされている場合では(ステップS202:YES)、距離センサ400によって皮膚2までの距離Dが測定される(ステップS203)。
そして、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚上で重なるように、距離センサ400による距離測定結果に応じて検出角度が切り替えられる(ステップS204)。たとえば、距離Dと検出角度θ(具体的には、検出角度に対応する、駆動機構510への指令値)との関係をテーブルに記憶しておき、このテーブルを参照することで、検出角度θを算出するようにしてもよい。この場合、算出された検出角度θに対応する指令が駆動機構510に伝えられ、指令を受けた駆動機構510が温度センサ500の向きを変えることによって、検出角度θが切り替わる。
次に、ステップS204において検出角度θが切り替えられることによって、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚2上で重なる状態となった条件下で、温度センサ500が温度Tを測定する(ステップS205)。したがって、生体加温装置1は、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚2上で重なる状態を積極的に作り出し、正確な温度測定が可能な状態を実現した上で、温度測定を実行する。
そして、温度Tの測定結果に応じて空気の吐出状態が制御される。具体的には、測定された温度Tが所定の温度範囲(T<T1)に該当するか否かが判断され(ステップS206)、温度Tが所定の温度範囲(T<T1)に該当しない場合には(ステップS206:NO)、ハロゲンランプ100による空気の加熱が休止されるとともに(ステップS209)、空気の吐出も休止される(ステップS210)。一方、温度Tが所定の温度範囲(T<T1)に該当する場合には(ステップS206:YES)、ハロゲンランプ100によって空気を加熱し(ステップS207)、温められた空気がノズル300から吐出される(ステップS208)。これらの点は、第1の実施の形態の場合と同様である。
なお、皮膚までの距離Dが変化する場合、距離Dに応じて温度センサ500の検出角度が自動的に変化することはもちろんである。
以上のように、本実施の形態の生体加温装置1について説明したが、本実施の形態の生体温度装置1によれば、温められた空気をノズル300によって絞り込んで皮膚2上に吐出することによる効果に加えて、以下のような効果が得られる。
(キ)測定された距離Dに応じて温度センサ500の検出角度を切り替えて、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚2上で重なる状態を積極的に作り出し、この状態で温度センサ500によって測定された温度に応じて空気の吐出状態を制御することができるので、実際の照射領域において十分な温度が得られているにもかかわらず温度上昇が不十分であると誤って判断されるおそれがなくなる。特に、皮膚2までの距離が比較的大きく変化した場合であっても検出角度の切り替えによって、正確な温度に基づく制御が可能となる。したがって、本発明を適用可能な範囲が広がる。
(第3の実施の形態)
第2の実施の形態では、一つの温度センサ500の向きを物理的に変えることによって、検出角度を変更とする場合を説明した。しかしながら、本実施の形態では、異なる設置角度θで設置された複数の温度センサを用意し、複数の温度センサのうちから能動状態とする温度センサを順次に選択することによって、検出角度を変える場合について説明する。なお、本実施の形態の生体加温装置の概略構成は、第2の実施の形態の場合と同様である。したがって、第2の実施の形態と同様の部材には、同じ部材番号を用いて説明する。
図9は、第3の実施の形態の生体加温装置の構成を示す図である。本実施の形態では、第2の実施の形態の場合と同様に、ハロゲンランプ100、送風ファン200、ノズル300、距離センサ400、および温度センサ500が設けられている。また、後述するように制御部600も設けられている。
そして、本実施の形態では、異なる設置角度で設定された複数の温度センサ500a〜500cが設けられている。本実施の形態では各温度センサ500a〜500cは、それぞれ固定されており、各温度センサ500a〜500cの向きは変化しない。吐出された空気の流れ方向と各温度センサ500a〜500cの光軸とのなす角度を設置角度とすれば、温度センサ500aの設置角度が一番大きくなり(直角に近くなり)、温度センサ500b、温度センサ500cの順で設置角度が小さくなる。
図9に示されるとおり、皮膚2までの距離がD1〜D2の距離範囲に該当するときは、空気の吐出範囲と温度センサ500aの検出領域とが皮膚2上で重なる。同様に、皮膚2までの距離がD2〜D3の距離範囲に該当するときは、空気の吐出範囲と温度センサ500bの検出領域とが皮膚2上で重なり、皮膚2までの距離がD3〜D4の距離範囲に該当するときは、空気の吐出範囲と温度センサ500cの検出領域とが皮膚2上で重なる。
制御部600は、距離センサ400によって測定された距離Dに応じて、複数の温度センサ500a〜500cのうちから能動状態とする温度センサを選択する。図9に示される例では、距離Dが比較的短距離にある場合(D1≦D<D2)には、能動状態とする温度センサとして温度センサ500aが選択される。距離Dが中距離にある場合(D2≦D<D3)には、温度センサ500bが選択され、距離Dが比較的遠距離にある場合(D3≦D≦D4)には、温度センサ500cが選択される。
図10は、複数の温度センサのうちから能動状態とする温度センサを選択するように制御する制御部600の構成の一例を示す図である。CPU604、温度設定回路606、補正回路608a〜508c、アンプ610、差動アンプ612、電流制御回路614、設定温度表示回路616、および実測温度表示回路618については、補正回路608a〜608cが複数個にわたって設けられている点を除いて、第1および第2の実施の形態の場合と同様である。したがって、詳しい説明を省略する。
選択回路630は、距離センサ400によって測定された距離Dに応じて、複数の温度センサ500a〜500cのうちから能動状態とする温度センサを選択するための回路であり、たとえば、マルチプレクサである。選択回路630は、たとえば、距離センサ800によって測定された距離D(具体的には、距離Dに対応する電圧)に応じて、温度センサ500aに接続された補正回路608a、温度センサ500bに接続された補正回路608b、および温度センサ500cに接続された補正回路608cのうちから一つの回路のみをアンプ610側へ接続する。
このように選択回路630は、異なる設置角度で設置された複数の温度センサ500a〜500cのうちから能動状態とする温度センサを選択することによって、温度センサの検出角度を順次に切り替えて、空気の吐出領域と温度センサの検出領域とが皮膚2上で重なる状態を発生させる切替手段として機能する。
なお、機械的に温度センサの向きを変える代わりに、複数の温度センサのなかから能動状態とする温度センサを選択することによって検出角度を変更する点を除いて、本実施の形態の生体加温装置1の処理内容は、図8に示される第2の実施の形態の処理内容と同様であるので、詳しい説明を省略する。
本実施の形態の生体加温装置1によれば、第2の実施の形態の効果に加えて、以下のような効果が得られる。
(ク)検出角度を切り替えるためのアクチュエータなどを必要としないので、装置の小型化を実現できる。したがって、装置の小型化を図りつつ、空気の吐出領域と温度センサ500の検出領域とが皮膚2上で重なる状態を積極的に作り出し、この状態で温度センサ500によって測定された温度に応じて空気の吐出状態を制御することができる。
以上のように本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した実施の形態のみに限定されるものではなく、当業者によって種々の省略、追加、および変更が可能であることは明らかである。
たとえば、上記の実施の形態では、実測温度値Tと目標温度値T1とを比較して、実測温度値Tが目標温度値T1より小さい場合には(T<T1)、温められた空気を吐出する一方、実測温度値Tが目標温度値T1以上である場合には(T1≦T)、ハロゲンランプ100による空気の加熱を休止するとともに、空気の吐出を休止する場合を例にとって説明したが、本発明はこの場合に限られない。
すなわち、本発明は、空気の吐出領域と温度センサの検出領域とが生体上で重なる状態となる条件下で測定された温度に応じて空気の吐出状態を制御するものであればよい。具体的には、この条件下で測定された温度に応じて、吐出される空気の温度または流量のどちらか一方を制御するものであってもよく、吐出される空気の温度および空気の流量の双方を制御するものであってもよい。
また、実測温度値Tが目標温度値T1より小さい場合には、実測温度値と目標温度値T1との差分(偏差)に応じて空気の温度および/または流量を変えることができる。具体的には、実測温度値と目標温度値T1との差分が大きい場合には、空気の温度を高め、流量を増やす。一方、差分が小さい場合には、空気の温度を低め、流量を減らす。すなわち、制御方法として、比例制御、比例積分制御、および比例積分微分制御などのいずれの制御方法を採用することもできる。
上記の説明では、熱源の位置を基準としてノズルの反対側(内側)に配置された送風ファンを送風手段として用いる場合を説明したが、送風手段は、温められた空気をノズル側へ送ることができるものである限り、この場合に限られない。たとえば、熱源の位置を基準としてノズル側(外側)に配置された送風ファンを送風手段として用いることもできる。この場合も、送風ファンによって引き込まれた空気がノズルから吐出することができる。また、送風ファンの代わりに、圧力を高めた空気を噴射する機構などを送風手段として用いることもできる。
さらに、上述の説明では、熱源および送風手段が筐体内に設けられている場合を説明したが、本発明はこの場合に限られない。たとえば、筐体とは別体の空気加熱室などを搭載しており、この空気加熱室に設けられた熱源によって必要な温度に加熱された空気が配管を通じて筐体内に導入されて、ノズルから吐出されるように構成することもできる。
また、上記の説明では、異なる吐出口形状を有する複数種類のノズルの中から特定のノズルを選択し、筐体に着脱自在に装着する場合を説明したが、本発明はこの場合に限られない。たとえば、筐体の一部が一体的にノズル形状に形成されていてもよいことはもちろんである。
「つぼ」や痛みのトリガーポイントを局所的に加温する温灸器に好適に利用される。
第1の実施の形態の生体加温装置の全体構成を示す図である。 図1に示される生体加温装置の上面図である。 図1に示される生体加温装置の部分拡大図である。 図1に示される制御部の構成例を示すブロック図である。 図1に示される生体加温装置の処理内容を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の生体加温装置の構成を示す部分拡大図である。 図6に示される生体加温装置の制御部の構成例を示すブロック図である。 図6に示される生体加温装置の処理内容を示すフローチャートである。 第3の実施の形態の生体加温装置の構成を示す部分拡大図である。 図9に示される生体加温装置の制御部の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1 生体加温装置、
2 皮膚、
100 ハロゲンランプ、
200 送風ファン、
300 ノズル、
400 距離センサ、
500 温度センサ、
600 制御部。

Claims (6)

  1. 生体を局所的に加温する生体加温装置であって、
    熱源と、
    前記熱源により温められた空気を送り出す送風手段と、
    前記送風手段により送り出される空気を絞り込んで吐出するためのノズルと、
    指向性をもった非接触型の温度測定手段と、
    前記ノズルを経て吐出される空気の吐出領域と前記温度測定手段の検出領域とが生体上で重なる状態となった条件下で前記温度測定手段によって測定された温度に応じて空気の吐出状態を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする生体加温装置。
  2. さらに、前記ノズルを経た空気が吐出される生体までの距離を測定する距離測定手段を有し、
    前記制御手段は、前記距離測定手段によって測定された距離が、前記空気の吐出領域と前記温度測定手段の検出領域とが生体上で重なるように設定された距離範囲に該当しない場合には、空気の吐出を休止するように制御することを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の生体加温装置。
  3. 前記制御手段は、前記距離測定手段によって測定された距離が、前記空気の吐出領域と前記温度測定手段の検出領域とが生体上で重なるように設定された距離範囲に該当する場合には、温度測定結果に応じて、吐出される空気の温度を制御することを特徴とする請求項2に記載の生体加温装置。
  4. 前記制御手段は、前記距離測定手段によって測定された距離が、前記空気の吐出領域と前記温度測定手段の検出領域とが生体上で重なるように設定された距離範囲に該当する場合には、温度測定結果に応じて、吐出される空気の流量を制御することを特徴とする請求項2に記載の生体加温装置。
  5. さらに、前記ノズルを経た空気が吐出される生体までの距離を測定する距離測定手段と、前記温度測定手段の検出角度を切り替える切替手段とを有し、
    前記切替手段は、前記空気の吐出領域と前記温度測定手段の検出領域とが生体上で重なるように、前記距離測定手段による距離測定結果に応じて前記検出角度を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の生体加温装置。
  6. 前記温度測定手段は、異なる設置角度で設置される複数の温度測定用赤外線センサであり、
    前記切替手段は、前記複数の温度測定用赤外線センサのうちから能動状態とする赤外線センサを順次に選択することを特徴とする請求項5に記載の生体加温装置。
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