JP2005150485A - 装置およびそれを用いたデータ処理方法 - Google Patents

装置およびそれを用いたデータ処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005150485A
JP2005150485A JP2003387359A JP2003387359A JP2005150485A JP 2005150485 A JP2005150485 A JP 2005150485A JP 2003387359 A JP2003387359 A JP 2003387359A JP 2003387359 A JP2003387359 A JP 2003387359A JP 2005150485 A JP2005150485 A JP 2005150485A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gate array
logic gate
circuit
array unit
function
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003387359A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4626142B2 (ja
Inventor
Takayuki Kawahara
尊之 河原
Sukeyuki Miyazaki
祐行 宮▲崎▼
Yasushi Goto
康 後藤
Natsuki Yokoyama
夏樹 横山
Yukihiro Onouchi
享裕 尾内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2003387359A priority Critical patent/JP4626142B2/ja
Priority to US10/933,272 priority patent/US7405588B2/en
Publication of JP2005150485A publication Critical patent/JP2005150485A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4626142B2 publication Critical patent/JP4626142B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C23/00Digital stores characterised by movement of mechanical parts to effect storage, e.g. using balls; Storage elements therefor
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K19/00Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits
    • H03K19/02Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components
    • H03K19/173Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components using elementary logic circuits as components
    • H03K19/177Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components using elementary logic circuits as components arranged in matrix form
    • H03K19/17748Structural details of configuration resources
    • H03K19/1776Structural details of configuration resources for memories
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K19/00Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits
    • H03K19/02Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components
    • H03K19/173Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components using elementary logic circuits as components
    • H03K19/177Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components using elementary logic circuits as components arranged in matrix form
    • H03K19/1778Structural details for adapting physical parameters

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Design And Manufacture Of Integrated Circuits (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Logic Circuits (AREA)

Abstract

【課題】 機能を変更できるLSIに係り、特に、MEMSスイッチを用いて回路の接続を変更して機能を変更するシステムLSIを実現する。
【解決手段】 オン状態の抵抗が数Ω以下と非常に小さく、オフ状態の抵抗が無限大と、理想的なスイッチング特性を示し、かつ状態を保持できる双安定な(バイステイブルな)MEMSスイッチを用い、しかも、このMEMSスイッチをCMOS半導体の配線層を利用して作成することにより、動作中に機能を変更できる素子を作成する。
【効果】 機能変更の自由度が高く、高速かつ低面積な半導体装置を実現できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は機能を変更できる大規模集積回路(LSI)に係り、特に、機械素子スイッチ(その代表例としてMEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)スイッチがある)を用いて回路の接続を変更して、機能を変更できるシステムLSI、およびそれを用いたデータ処理方法に関する。
従来、FPGA(Field Programmable Gate Array)若しくはFPLD(Field Programmable Logic Device)のように称される可変論理ユニットを用いて演算回路を構成する技術がある(例えば、特許文献1参照)。また、従来、2つの安定な状態(双安定な(バイステイブルな)状態)を実現するスイッチの方法、構造、特性、動作、及びCMOS上への作成方法についての技術がある(例えば、非特許文献1および2参照)。さらに、従来、FPGA用スイッチ素子として、クーロン力で移動可能な配線を備え、低電圧で接続変更可能なものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−111790号公報
上記特許文献1に開示されている従来のFPGAベースのリコンフィギュラブルロジックには以下の問題点がある。
第1に、構成の変化はMOSスイッチを用いて行われるが、MOSスイッチの抵抗は数キロΩと大きい。しかもこれが複数直列に接続されてしまうため周波数を一桁下げてしまう。かつ、このスイッチの状態を記憶するメモリ素子が必要となる。
第2に、MOSスイッチの抵抗が大きくこまめな切替え単位にスイッチを配置できない機能の変更ができないので、例えばセルラオートマタのように細粒(小さな論理単位)で機能を変更し、その集合体で大きな機能を実現するシステムに適用できない。できても非常に低速であり、原理確認用の実験システムの域をでることができない。
第3に、プログラマブルマイコンと混載し、必要な時に必要なアクセラレータをFPGAで構成する方式が試みられているが、上記第1の理由でマイコンの可能周波数に対して、一桁低い周波数しか達成できないため目的の効果が出せない。
また、上記特許文献2に開示されている従来のFPGA用スイッチ素子には以下の問題点がある。
ここで用いられるMEMSスイッチは、移動可能な配線を用意し、これをクーロン力で移動させる方式であり、このMEMSスイッチ自体が構造的に2つの力学的な安定状態を持たない。
以下、上記特許文献2に開示された構成の問題点を、同文献中の符号を用いて具体的に説明する。同文献の図1において、制御用配線20に電圧を印加することにより、移動可能な配線30と制御用配線20との間にクーロン力が発生し、このクーロン力によって移動可能な配線30がレールに沿って図中下方向に移動し、接続用配線11および12と移動可能な配線30とが接する位置で停止する。しかし、この停止状態は制御用配線20に印加された電圧により保持されているのであって、この電圧の印加を中断すれば、停止状態は保持されず、振動等によって移動可能な配線30が図中上方向にずれ、その結果、接続用配線11と12との間の電気的導通が切断されてしまう可能性がある。なぜならば、移動可能な配線30が移動して接続用配線11および12に接するまでの間に、移動可能な配線30は力学的な安定性の面では何ら状態が遷移していないからである。すなわち、この移動前、移動後、および移動の途中という3つの状態は、いずれも力学的安定性を示すポテンシャルエネルギーが互いにほぼ等しい。換言すれば、エネルギー的にひとつの極小値の状態から、ある極大値の状態を経て、他の極小値の状態に遷移させているわけではない。両端での移動は制限させているため、いわば無限大の2つのポテンシャルの壁に挟まれた、平らな井戸方ポテンシャルの中を空間的に移動しているのみである。つまり、この構成は力学的に双安定ではないため、この構成を双安定なスイッチに適用することは不可能である。
このように、上記特許文献2に開示された構成は力学的に双安定でないため、状態を保持する回路を別に設けないと変更した機能を維持できない。そのため、消費電力やチップ面積の増加を招くという問題点があった。
本発明の目的は、上記第1〜3の問題点を解決し、オン状態の抵抗が数Ω以下と非常に小さく、オフ状態の抵抗が無限大と、理想的なスイッチング特性を示し、状態を保持でき、動作中に機能を変更できる素子を実現することにある。
本発明の他の目的は、双安定なMEMSスイッチをLSIの機能変更に用いるために必要なMEMSスイッチの構造上の工夫を示し、バイステイブルMEMSスイッチを用いて回路ブロックの機能切替えが可能なLSI構成を実現することにある。
上記の目的を達成するために本願によって開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
すなわち、本発明の装置は、少なくとも1つの可変論理ゲートアレイユニットを具備して成り、その可変論理ゲートアレイユニットの少なくとも1つは、その可変論理ゲートアレイユニット内の接続を切り替えるためのMEMSスイッチ素子を含んで成り、そのMEMSスイッチ素子は、2つの安定な状態である双安定な状態を取ることが可能であることを特徴とする。
MEMSスイッチ素子は、可変論理ゲートアレイユニットと共にCMOS構造の集積回路に一体形成されていれば好適である。
また、本発明の装置は、その外部からの信号によって双安定な状態の何れかが指定されるよう構成されていれば好適である。
また、本発明の装置は、少なくとも1つの他の可変論理ゲートアレイユニットを更に具備して成り、その他の可変論理ゲートアレイユニットと可変論理ゲートアレイユニットとが、MEMSスイッチ素子による可変論理ゲートアレイユニット内の接続の切替えに基づき、複合可変論理ゲートアレイを構成可能であってもよい。
可変論理ゲートアレイユニットは、複数の回路ブロックを具備して成り、その複数の回路ブロックがマトリクス状に配置され、かつ、互いに隣接する回路ブロックと情報伝達可能に構成されたセルオートマタを形成していてもよい。
その場合、特に、複数の回路ブロックの少なくとも1つはAURであり、そのAURは、積演算を行うAND面と、そのAND面と電気的に接続され、和演算を行うOR面と、AND面に接続された複数個の入力ゲートと、OR面に接続された、入力ゲートと同数個の出力ゲートとを含んで成り、複数個の入力ゲートに入力された信号の積和演算を行い、その積和演算の結果を出力ゲートから出力する構成であってもよい。また、可変論理ゲートアレイユニットが上記の構成とされていてもよい。
可変論理ゲートアレイユニットは、少なくとも1つの論理セル、少なくとも1つの接続セル、および少なくとも1つのスイッチセルがマトリクス状に配置されて成り、論理セル、接続セル、およびスイッチセルのそれぞれの少なくとも1つにはMEMSスイッチ素子が設けられ、論理セルは、NORおよびNANDの少なくとも1つを含む論理機能をMEMSスイッチ素子よって変更可能に構成され、接続セルは、複数の論理セルのうち対応する論理セルと配線との接続をMEMSスイッチ素子よって変更可能に構成され、スイッチセルは、配線間の接続をMEMSスイッチ素子によって変更可能に構成されていてもよい。
その場合も上記と同様に、MEMSスイッチ素子が可変論理ゲートアレイユニットと共にCMOS構造の集積回路に一体形成されていれば好適であるし、また、本発明の装置が、その外部からの信号によって双安定な状態の何れかが指定されるよう構成されていれば好適である。
可変論理ゲートアレイユニットは、少なくとも1つの論理ブロックと、その論理ブロック間を相互に電気的に接続する相互結線ブロックとを具備して成り、論理ブロックおよび相互結線ブロックのそれぞれには、MEMSスイッチ素子が設けられ、論理ブロックは、レジスタおよび演算器の少なくとも1つを含む論理機能がMEMSスイッチ素子によって設定可能に構成され、相互結線ブロックは、論理ブロックに設定された論理機能間の相互接続をMEMSスイッチ素子により切換可能に構成されていてもよい。
その場合も上記と同様に、MEMSスイッチ素子が可変論理ゲートアレイユニットと共にCMOS構造の集積回路に一体形成されていれば好適であるし、また、本発明の装置が、その外部からの信号によって双安定な状態の何れかが指定されるよう構成されていれば好適である。
本発明の装置は、CPUと、そのCPUと電気的に接続されたバスと、そのバスと電気的に接続され、そのバスを介してCPUと電気的に接続された可変論理ゲートアレイユニットとを具備して成り、その可変論理ゲートアレイユニットは、その可変論理ゲートアレイユニット内の接続を切り替えるためのMEMSスイッチ素子を含んで成り、そのMEMSスイッチ素子は、2つの安定な状態である双安定な状態を取ることが可能であることをも特徴とする。
この構成においても、MEMSスイッチ素子が可変論理ゲートアレイユニットと共にCMOS構造の集積回路に一体形成されていれば好適であるし、また、本発明の装置が、その外部からの信号によって双安定な状態の何れかが指定されるよう構成されていれば好適である。
また、本発明の装置は、外部からの信号を受信可能に構成され、可変論理ゲートアレイユニットと電気的に接続され、外部からの信号に基づき可変論理ゲートアレイユニットに書込みの可否に関する信号を送信する書込み許可回路を更に具備して成るものであってもよい。
また、外部からの信号を受信可能に構成され、可変論理ゲートアレイユニットと電気的に接続された無線インタフェース回路を更に具備して成り、その無線インタフェース回路を介して受信した外部からの信号に基づき可変論理ゲートアレイユニット内の接続を変更可能に構成されていてもよい。
本発明の装置を用いたデータ処理方法は、少なくとも1つの可変論理ゲートアレイユニットを具備して成るプロセッサ装置を準備するステップと、そのプロセッサ装置にデータを入力するステップと、可変論理ゲートアレイユニットを通して機能変更されたプロセッサ装置によりデータに対する処理の結果を出力するステップとを含んで成り、可変論理ゲートアレイユニットの少なくとも1つは、その可変論理ゲートアレイユニット内の接続を切り替えるためのMEMSスイッチ素子を含んで成り、そのMEMSスイッチ素子は、2つの安定な状態である双安定な状態を取ることが可能であることを特徴とする。
本発明の装置を用いたデータ処理方法は、プロセッサ装置にデータに対する処理の方法を示すプログラムを入力するステップを更に具備して成り、可変論理ゲートアレイユニットは、データおよびプログラムの少なくとも一方に基づきプロセッサ装置の機能変更を行う構成であってもよい。
また、本発明の装置を用いたデータ処理方法は、プロセッサ装置に要求される機能を定義した機能記述をプロセッサに入力するステップを更に具備して成り、プロセッサ装置は、可変論理ゲートアレイユニットに機能変更のための信号を与えるプログラム発生回路を更に具備して成り、そのプログラム発生回路は、データおよび機能記述の少なくとも一方に基づき機能変更のための信号を生成する構成であってもよい。
また、本発明の装置を用いたデータ処理方法は、プロセッサ装置が、可変論理ゲートアレイユニットに機能変更のための信号を与えるプログラム発生回路と、そのプログラム発生回路に機能情報を出力する回路とを更に具備して成り、その機能情報を出力する回路は、データに基づき機能情報を生成してプログラム発生回路に与え、そのプログラム発生回路は、機能情報を出力する回路から受けた機能情報に基づき機能変更のための信号を生成する構成であってもよい。
本発明の装置は、MEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)スイッチを用い、回路の接続を変更する装置であって、特に、このMEMSスイッチは双安定な状態を取ることができ、外部の信号によってこの双安定な状態の何れかを指定することができ、このMEMSスイッチがCMOS構造のLSIとして、接続が変更される回路と一体形成された構成でもよい。
また、本発明の装置は、MEMSスイッチを用い、回路の接続方法を変更する装置であって、接続が変更される回路がm個のゲートで構成されており、このm個のゲートで構成された回路をn個を組み合わせて、更に大規模な回路を構成する時に、このn個の組み合わせ方を、MEMSスイッチを用いて切り換える構成であってもよい。この場合も、MEMSスイッチとしては、双安定な状態を取ることができ、外部の信号によってこの双安定な状態の何れかを指定することができ、このMEMSスイッチがCMOS構造のLSIとして、接続が変更される回路と一体形成された構成のものとすれば好適である。
また、本発明の装置は、MEMSスイッチを用いて回路の接続を変更するFPGA(Field Programmable Gate Array)を含んだ装置であってもよい。この場合も、MEMSスイッチとしては、双安定な状態を取ることができ、外部の信号によってこの双安定な状態の何れかを指定することができ、このMEMSスイッチがCMOS構造のLSIとして、接続が変更される回路と一体形成された構成とすれば好適である。
本発明によれば、双安定な(バイステイブルな)MEMSスイッチを用いることにより、動作中に機能を変更できる素子を実現できるので、機能変更の自由度が高い装置、特にその代表例として半導体装置を実現できる。
本発明の最良の実施形態を、図面を参照して説明する。ここでは、論理の基本素子(NAND素子やNOR素子)レベルの機能を変更する技術的手段から、一定の機能を有する論理素子の組み合わせて新たな機能を実現する時、この新たな機能の内容を変更する技術的手段、及びこの機能変更が外界からの直接的な命令のみではなく、入力するデータから所望の出力を得る為に自律的に機能を変更する技術的手段までを、以下、実施例として説明する。
図1は本発明の機能変更の手段を示した図である。図1(a)において、Liは機能回路ブロックであり、その入力はIであり、出力はOである。このLiは複数の機能を切り換えて使うことができる。このためには少なくともスイッチが必要であり、これがMSであり、このスイッチは本発明では、MEMS構造を用い(このためオン状態の抵抗が数Ω以下と非常に小さく、オフ状態の抵抗が無限大と、理想的なスイッチング特性を示すことができる)、また、かつ状態を保持できる双安定(バイステイブル)状態を取ることができるバイステイブルMEMSスイッチである。このスイッチの構造そのものは後述するが、バイステイブルとは(b)(c)に示すような状態を取り、かつこの状態が安定であることを意味する。すなわち、端子A,B,Cとがある時、(b)に示したようにAとCとを接続した状態と、(c)に示したようにBとCとを接続した状態を取ることができ、しかも、これを切り換えるための手段や方法を使わない限りこのどちらかの状態が保たれるという特長をもったスイッチである。このスイッチを用いれば、Li内の構成は、この後の実施例で順次展開するが、このLi内の状態又機能をこのスイッチを切り換えて変えることができ、しかもそれぞれが上記の意味で安定な状態を取る。
図2は、Li内でトランジスタレベルでその接続を切り換えて異なった機能を実現する実施例を示す図である。この図において、機能回路ブロックLiは、入力I1、I2と、出力Oとを備えており、2つのpMOSトランジスタであるMP1,MP2と、2つのnMOSトランジスタであるMN1,MN2と、4つのバイステイブルMEMSスイッチMS1,MS2,MS3,MS4とを有する。この図においては、説明のためにバイステイブルスイッチは仮想的にどちらにも接続されていない状態を示しているが、次の図3及び図4で説明するようにNAND機能とNOR機能とを切り換えて使うことができる(NOT機能も実現できる)。この2つの機能があれば、これを複数個用いることによって、ブール代数で表現されるあらゆる演算を行うことができる。すなわち、図2に示した1種類の素子を用意すれば、これを複数個用い、MEMSスイッチを切り換えるのみでこれらを構成できる。
以下、図2の4つのバイステイブルMEMSスイッチMS1,MS2,MS3,MS4の接続状態によって実現されるNAND機能とNOR機能をその結線に着目して説明する。
図3は、NOR機能を実現した実施例である。MS1が、pMOSトランジスタであるMP1とMP2とを直列に接続するように切り換えられ、MS3は、電源VcからMP2を切り離すように切り換えられる。一方、MS2は、nMOSトランジスタであるMN1とMN2とが並列に接続するように切り換えられ、MS4は、電源VsとMN2とを接続するに切り換えられる。入力I1がゲートに接続されたMP1と、入力I2がゲートに接続されたMP2が電源Vcと出力Oとの間で直列に接続され、入力I1がゲートに接続されたMN1と、入力I2がゲートに接続されたMN2が出力Oと電源Vsとの間で並列に接続されたわけであるから、良く知られているCMOSのNOR回路が構成される。この回路は、Liであるので、LiではNOR機能を持った機能回路ブロックを実現できたことになる。
図4は、NAND機能を実現した実施例である。MS1が、pMOSトランジスタであるMP1とMP2とを並列に接続するように切り換えられ、MS3は、電源VcとMP2を接続するように切り換えられる。一方、MS2は、nMOSトランジスタであるMN1とMN2とが直列に接続するように切り換えられ、MS4は、電源VsとMN2と切り離すように切り換えられる。入力I1がゲートに接続されたMP1と、入力I2がゲートに接続されたMP2が電源Vcと出力Oとの間で並列に接続され、入力I1がゲートに接続されたMN1と、入力I2がゲートに接続されたMN2が出力Oと電源Vsとの間で直列に接続されたわけであるから、良く知られているCMOSのNAND回路が構成される。この回路は、Liであるので、LiではNAND機能を持った機能回路ブロックを実現できたことになる。
図3と図4の例は、2つの入力でのNAND回路とNOR回路との切り換えを例にしたが、これを3以上の多入力回路に拡張することは容易である。pMOSトランジスタ及びnMOSトランジスタを電源と出力との間で、直列に接続するか、並列に接続するかを切り換えるバイステイブルMEMSスイッチを用意すれば良い。これによって、機能回路ブロックLiは多入力NAND機能とNOR機能を切り換えられる手段を備えることができる。
次に、バイステイブルMEMSスイッチの実現方法・手段の例について述べる。図5及び図6は、本発明に採用できるスイッチで、過去試作実証されたスイッチの例を示したものであり、図7、図8はこれに独自の制御手段を付加したものである。
図5は、2つの板に挟まれた板ばねにおいて、上に凸の状態と、下に凸の状態との2つの安定な状態があることを利用した双安定な(バイステイブルな)スイッチである。(a1)(b1)は断面図、(a2)(b2)は上から見た図、(a3)(b3)はスイッチとしての状態を示した図である。(a1)(b1)で示されるように金属板Aと金属板Bとが隙間dだけ離されて面が平行に置かれており、その間にもうひとつの金属板Cが配置されている。金属板Cは(a1)(b1)の断面図では湾曲しており、(a1)は上に凸の状態であり、金属板Cは上の金属板Aと接触しているが下の金属板Bとは接触していない。回路記号で表すと(a3)となる。(b1)は下に凸の状態であり、金属板Cは下の金属板Bと接触しているが上の金属板Aとは接触していない。回路記号で表すと(b3)となる。なお、(a2)(b2)では、わかりやすいように、金属板Aの幅WAは、金属板Cの幅WCよりも狭いとし、また、(a2)(b2)には示されていないが、金属板Cの下には、断面図(a1)(b1)に示すようにもうひとつの金属板Bがある。この幅は例えばAと同じWAである。この幅の大小関係は、金属板Aと金属板Bと金属板Cとで等しくても良いし、図とは逆の関係であっても、3種類各々異なっていても良い。本構造をスイッチ手段として有していれば、本発明で必要なバイステイブルなスイッチを実現できる。この構造は、後で述べるように半導体装置の配線層を用いて作成することができる。この板ばねの制御方法の詳細については上記非特許文献1に述べられている。
図6は、間隔を空けて配置された3つの金属板の上部に水銀の玉を配置し、この水銀玉が転がることによって、3つの金属片中の2つを電気的に短絡させることで、2つの安定な状態を実現するスイッチの方法である。図6において、(a1)(b1)は断面図、(a2)(b2)は上から見た図、(a3)(b3)はスイッチとしての状態を示した図である。(a1)(b1)で示されるように、3つの金属板A,C,Bが、隙間を空けて並べられており、その上に水銀玉MEが置かれている。すると、AとCとの隙間にMEが嵌まり込んだ状態と、CとBとの隙間にMEが嵌まり込んだ状態の2つの安定な状態をとることができる。これによってバイステイブルスイッチを実現できる。対応するスイッチの状態である(a3)(b3)に示されるように、本発明に必要な機能を実現できる。この水銀玉の制御方法の詳細については上記非特許文献2に述べられている。
図5および図6の実施例のそれぞれにおける板ばねおよび水銀玉は、共に力学的に安定な2つの状態を持っている。ここで、力学的に安定な2つの状態とは、力学的にポテンシャルエネルギーの小さな2つの状態を意味する。例えば、図5においては、金属板Cが上に凸の形で金属板Aに接している状態(a1)と、下に凸の形で金属板Bに接している状態(b1)とが、力学的に安定な2つの状態である。また、図6においては、金属板Aと金属板Cとの間の隙間に水銀球が静止している状態(a1)と、金属板Cと金属板Bとの間の隙間に水銀球が静止している状態(b1)とが、力学的に安定な2つの状態である。2状態間を切り替える動作は、この力学的に安定な2つの状態の間で、例えば外界から印加された電磁界から得られる電磁力などの所定の外力(図示せず)によって、その状態を遷移させることにより実現される。このとき、図5においては、(a1)の状態でポテンシャルエネルギーが極小値となっており、所定の外力による金属板Cの変形に伴いその形状変化のほぼ中間地点でポテンシャルエネルギーが最大値となり、金属板Cがさらに変形して(b1)の状態に到達すると、ポテンシャルエネルギーは再び極小値となる。(b1)から(a1)への状態変化も同様である。
また、図6においては、(a1)の状態でポテンシャルエネルギーが極小値となっており、所定の外力がかかると水銀玉MEは金属板B方向へ移動するが、その移動の途中の状態(水銀玉MEが金属板A、Bには接しておらず、かつ、金属板Cには接している状態)の中にポテンシャルエネルギーが極大値となる位置が存在する。水銀玉MEがさらに金属板B方向へ移動して(b1)の状態に到達すると、ポテンシャルエネルギーは再び極小値となる。(b1)から(a1)への状態変化も同様である。
このように、図5および図6のいずれの場合も、ポテンシャルエネルギーが極小値となる力学的に安定な状態を2つ有し、その安定な状態にあるときは、外力が印加されなくても自ずとその状態が保持される。よって、状態を保持する回路がなくても変更した機能を維持することができる。このため、消費電力や、チップ面積の増加を抑制するという効果がある。
図7、図8に、図5の構成を用いて実際に制御する手段、方法を述べる。
図5の構造では2つの安定な状態が存在しこれをスイッチの2つの状態として利用するのであるが、この2つの状態を切り換えるための手段が必要である。この手段を含めた構成を、図7、図8に示す。図7が上から見た図であり、図8は図7におけるX−X‘、Y−Y’における断面図及びスイッチとしての状態を示した図である。図7に示すように、図5で示した金属板Aと金属板C、及びこの図7では図5で示したように金属板Cを挟んで、金属板Aと平行に置かれる金属板B以外に、金属板CG1が存在する。Y−Y’における断面図である図8の(a2)で理解できるように、金属板Cを挟んで、金属板CG1と平行に金属版CG2が配置されている。しかも、平行な金属板Aと金属板Bの間隔d1よりも、平行な金属板CG1と金属板CG2の間隔d2の方が大きい。このため、金属板Cが2つの状態である、上に凸の状態で金属板Aと接し(図8(a1)(a2))、下に凸の状態で金属板B接する(図8(b1)(b2))時も、金属板Cは、金属板CG1と金属板CG2とは接することがない。
この構造を用いれば、金属板CG1と金属板CG2とで金属板Cの2つの状態を制御できる。例えば、金属板CG1と金属板Cに逆極性、金属板CG2と金属板Cに同極性の電位を与える。これによって、クーロン力によって、金属板CG1と金属板Cの間には引力、金属板CG2と金属板Cの間には斥力が働く。これによって、金属板Cは上に凸の安定状態に遷移する。一旦、凸の状態に遷移すると、金属板Cは金属板Aと接するためそこで止まる。これによって、金属板Aと金属板Cとは電気的に導通した状態となり、スイッチの状態としては図8(a3)の状態となる。反対に、金属板CG1と金属板Cに同極性、金属板CG2と金属板Cに逆極性の電位を与えと、今度は金属板CG1と金属板Cの間には斥力、金属板CG2と金属板Cの間には引力が働く。これによって、金属板Cは下に凸の安定状態に遷移し、金属板Bと接して止まる。これによって、金属板Bと金属板Cとは電気的に導通した状態となり、スイッチの状態としては図8(b3)の状態となる。
この制御のための信号発生手段を述べる前に、これらのバイステイブルMEMSスイッチをCMOS構造で製造する方法について述べる。
図9は、CMOS構造の上部に配線層を利用してこのバイステイブルMEMSスイッチを作成した時の断面図である。CMOS論理素子の上部にバイステイブルMEMSスイッチを作りこむことができるため、面積低減を図ることができる。1は半導体基板であり、2はp型のウエル、3はn型のウエル、4はMOSのソース又はドレインを構成する濃度の高いn型層、5はMOSのソース又はドレインを構成する濃度の高いp型層、6はn型MOSのゲート層、7はp型MOSのゲート層、8〜11は配線層、12〜15は配線層を接続する層である。この実施例では、配線層10を用いて図5、図7、図8で説明した金属板Cを構成している。
図10はSOI構造のCMOS構造の上部に配線層を利用してこのバイステイブルMEMSスイッチを作成した時の断面図である。SOIの特徴である寄生容量が小さい、構造によってはサブスレッショルド特性が優れリーク電流が小さいなどの特徴を併せ持つ半導体装置を実現できる。構造における図9との差は、1の半導体基板の上に101が絶縁層が構成され、その上に、2のp型層、3のn型層、及び4で示したMOSのソース又はドレインを構成する濃度の高いn型層、5で示したMOSのソース又はドレインを構成する濃度の高いp型層が形成される。1の半導体基板には電圧を印加することもできる。
次に、制御信号の発生方法の例を図11に示す。CG1とCG2のどちらに所望の電圧を与えるかを決定する機能と、この所望の電圧を与える期間を決定する機能を備えていれば良い。CG1とCG2のどちらを選択する信号をSと、低電位ではSG1を、高電位ではSG2を選択するものとする。電圧を与える期間を規定する信号がSCLである。また、ここでは、多数のバイステイブルMEMSスイッチが有り、k番目の制御を行う場合を考え、この選択信号がXkであり、このk番目のそれぞれのCG1とCG2をCGk1、CGk2と表す。図11に示すような回路を用いることによって、CG1とCG2の選択信号S、k番目選択信号Xk、電圧印加期間決定信号SCLから、所望の制御信号CGk1、CGk2を作り出すことができる。この図でN1〜N5はNAND素子であり、I1はインバータ素子である。この回路の動作を図12を用いて説明する。着目しているk番目のバイステイブルMEMSスイッチが選択されることとなり、Xkが、低レベルから高レベルに変化する。これによって、図11中のNAND素子N1では、CGk1とCGk2のどちらを選択する信号Sによって出力が変化する状態となり、また、N4、N5では、CGk1とCGk2にこの回路の内部状態に応じた電圧を出力できる状態となる。まず、Sは低レベルとする。よって、N2は、電圧を印可する期間を規定する信号SCLによってその出力が切り替わるが、N3では低レベルに固定されたままである。この時はCGk1が選択されたことになる。この状態で、SCLが、低レベルから、t1の時間だけ高レベとなることにより、CGk1には対応する時間の間、高レベルが出力されることになる。これによって、図7、図8に示した構造において、Cがひとつの安定状態に切り替わる。
次に、ここでは、Sが切り替わり、CGk2が選択される場合を示している。Sが低レベルから高レベルに切り替わることにより、N2の出力は低レベルに固定されるが、N3の出力は電圧印可期間を規定する信号SCLによってその出力が切り替わる。つまり、CGk2が選択されたことになる。SCLが、低レベルから、t1の時間だけ高レベとなることにより、CGk2には対応する時間の間、高レベルが出力されることになる。これによって、図7、図8のCは他方の安定状態に切り替わる。
このような制御回路の動作電圧と、これで動作させるバイステイブルMEMSスイッチを含んだ回路の動作電圧の関係について述べる。
図13(a)はレイアウトの領域を示したものであり、CEL11は、バイステイブルMEMSスイッチMS11、を含んだ回路ブロックであり、例えば、第3図のような回路である。同様に、CEL12、CEL13はそれぞれMS12.MS13を含んだ回路である。このMS11〜MS13を制御する信号の発生回路がST1であり、このST1からCEL11、CEL12、CEL13への出力信号がそれぞれCG1、CG2、CG3である。同様に、CEL21〜CEL23は回路ブロックであるが、こちらの例では、バイステイブルMEMSスイッチMS2の領域は、複数の回路ブロック上に広がっている。この時、このMSによって切り換えられる機能は、CEL21〜CEL23の内のどれかひとつでも良いし、CEL21〜CEL23すべてであっても良い。このMS2の制御回路が、ST2であり、制御信号がCG2である。このような構成において、ST1やST2の動作電圧は、CEL11〜CEL13、CEL21〜CE23の動作電圧とは異なる。なぜならば、ST1やST2はCMOSで構成されるが、この出力信号でバイステイブルMEMSスイッチの状態を変える必要がある。
一方、CEL11〜CEL13、CEL21〜CEL23の論理動作は、これを構成する回路の電流経路中にMEMSスイッチを含みはするが、通常のCMOS論理動作である。よって、この2種類の回路では回路動作を行う電圧が異なる。例を(b)に示す。ST1を例にした制御信号を発生するCMOS回路のでは例えば2.5Vで動作し、CEL11を例としたMEMSスイッチを含むCMOS論理回路は例えば0.9Vで動作する。この時、この電圧の差に応じて、この回路を構成するCMOSの構造を変えても良い。ここでは、絶縁膜厚さを例に示す。他に、ゲート長さの差、しきい値電圧の差、これらに伴う拡散層の不純物密度の差などがある。ST1のような回路とCEL11のような回路では動作電圧が異なることに対応して、これを構成するCMOSの絶縁膜の厚さが異ならせる。例えば、高い電圧で動作するST1の回路では7nmの絶縁膜を用い、低い電圧で動作するCEL11の回路では1.8nmの絶縁膜を用いる。ST1からは複数の制御信号CG11、CG12、CG13が出力し、複数の低い電圧で動作する回路CEL11、CEL12、CEL13に入力しているが、このようにすることにより、絶縁膜厚の異なる領域を分けて配置することができる。
これによって製造が簡単となる。このように絶縁膜厚の異なる2種類のCMOSを使い分けることによって信頼性の高いLSIを実現することができる。なお、この高い方の電圧、この図の例では2.5Vは、例えば、入出力回路に用いる電圧を用いれば良い。一般に、LSIは、入出力用に独立した電源ピンを持っており、これにはLSI内部のCMOS論理回路よりも高い電圧が印加される。これは、LSI間の信号を伝送する線が接続されるインタフェース部分の規格が、一般的に世代、時代が進むと共に低電圧化に向うLSIに対して、その変化の速度が遅いためである。
この2種類のCMOSを使い分けるのに、もっと使用領域を分けてしまうこともでき、これによって小面積化や安定動作化を図ることができる。このような例を図14に示す。この図では、低い電圧で動作させるCEL31〜CEL53は纏めてマトリクス上に配置させており、制御回路ST3とST4とがこのマトリクス状の配置の2辺に配置されている。このような配置であれば、例えば、CEL42は、ST3からもST4からも制御することが容易な配線の配置で可能となる。これによって、より複雑な制御を行うことが、小面積な構成で可能となるのである。
以下、順により複雑な機能を切り換える仕組みについて、我々の検討の結果初めて得られた内容につき、上記に加えてその重要な点を開示して行く。
図15及び図16は4入力の複合ゲートを切り換える回路である。4入力のうち、2入力ずつの積を取って、この2つの結果の和を取る論理と、最初に2入力ずつの和を取って、この2つの結果の積を取る論理とをひとつの回路でバイステイブルMEMSスイッチを切り換えることで実現できる。積を取ることと和を取ることが論理演算の基本であり、これを連続して行って行くときに、どちらかを先に行い、その後どちらを行うかの組み合わせで演算は組み立てられて行くため、この順序が自由に変えられる効果は大きい。図15において、MP1〜MP4はpMOSトランジスタであり、MN1〜MN4はnMOSトランジスタであり、MS1〜MS4はバイステイブルMEMSスイッチである。図7、図8で説明したバイステイブルMEMSスイッチの制御信号は省略してある。これら各素子の間の結線は、図15と図16とで同じである。このMS1〜MS4を図15に示した如く切り換えると4入力A,B,C,Dに対して、出力OはA*B+C*Dの反転信号となる(図15(b)参照のこと。慣例に従い反転は式の上のバーで表す)。一方、このMS1〜MS4を図16に示した如く切り換える、出力Oは(A+B)*(C+D)の反転信号となる(図16(b)参照のこと)。このように、回路ブロックLiはバイステイブルMEMSスイッチによってその機能を切り換えることができる。
図17は、前記回路ブロックLiの別の例であるAND/OR回路の一例を示す図である。回路ブロックLiはAND(アンド)面とOR(オアー)面と有する。およそ一般的な論理演算は、複数の入力に対して、積演算を行うAND回路と和演算を行うOR回路とを用いて、どの信号に対してAND演算を行い、その結果得られた信号のどれに対してOR演算を行うかが決定されることにより実行可能である。よって、例えば4入力4出力の場合であれば、図17に示す回路を用意することにより、任意の組合せの演算を実現することができる。すなわち、この図の例では、入力A,B,C、Dに対して、AND面内部のバイステイブルMEMSスイッチアレーによって、どの信号に対してAND演算を行うかが選択される。この結果の信号が、OR面に入力するが、ここでもこれらの信号のどの信号に対してOR演算を行うかがバイステイブルMEMSスイッチアレーによって選択される。この結果であるF1〜F4は、入力A,B,C、Dに対して、所望の積和演算を行った結果となる。
図18には図17で用いるスイッチアレーの例が示される。図18(a)に図17で用いた記号で示してあるが、スイッチセルS11は、縦方向信号配線CN1と横方向信号配線RN1とを選択的に接続分離可能なスイッチである。これをスイッチ記号で示すと図18(b)のようになる。このスイッチを前述のバイステイブルMEMSスイッチで構成する。これを、図18の例では、CN1〜CNnのn列、RN1〜RNmのm行に配置している。この構成によって、任意のCN1〜CNnと任意のRN1〜RNmとを接続することができる。
このスイッチの状態を図19に示す。図19のCNは、図18のCN1〜CNnの何れかを示したものであり、RNはRN1〜RNmの何れかで対応するものである。図19(a)で示したスイッチが開いた、すなわちCNとRNとが分離された状態は、図19(b)に示すようにバイステイブルMEMSスイッチMSを有するスイッチセルSの状態となっている。一方、図19(c)で示したスイッチが閉じた、すなわちCNとRNとが接続された状態は、図19(d)に示すようにバイステイブルMEMSスイッチMSを有するスイッチセルSの状態となっている。このようにして、バイステイブルMEMSスイッチによって、縦方向信号配線CNと横方向信号配線RNとを選択的に接続分離可能なスイッチを構成することができ、これで図18のようなスイッチアレーを構成すれば、図17で示したような内部の機能を変えることができるAND/OR回路を構成することができる。ここでは既に説明したバイステイブルMEMSスイッチを切り換える機能、手段は省略している。
このような回路Liをマトリクス状に並べることによって、切り換え可能な更に高度の機能を実現できる。この例を図20に示した。この図において、A1はバイステイブルMEMSスイッチによって機能を変えることができる回路ブロックであり、これまでのLiそのもの又はこれを複数組み合わせたものである。これらの中のバイステイブルMEMSスイッチを制御する回路がCTRであり、A1の演算結果への入出力回路がINFであり、MEMはメモリ、PRCはそれ自ら演算を行いながらも、全体を統合するプロセッサであり、外部との入出力バスがIOである。なお、メモリMEMはこのようにINFへ接続し、各々のA1で共用して使用する方法でも良いが、他に各A1内部に分散して配置する方法でも良い。本実施例によれば、IOからのデータと命令とに従い、A1の接続方法、各々の機能を変えること可能となる。さらに、少なくとも1つの回路ブロックを組み合わせて大規模な回路(複合可変論理ゲートアレイ)を構成する場合にも、機能変更の自由度が高く、高速かつ小面積の半導体装置を実現できるという効果もある。
図21は、同じく切り換え可能な回路をマトリクス状に並べ、高度の機能を切り換えることができる実施例である。図20との差は、このマトリクスを構成する各々の回路ブロックがそれぞれ回路構成が異なっていても良い点と、SHFLと示した回路機能の切り換えを内部で行う回路を追加した点である。まず、回路ブロックがそれぞれ回路構成が異なっているため、この図で示したA11〜Aijはそれぞれ回路構成が異なる回路ブロックであり、これらの各々の機能、これらの間の接続の方法はCTRで制御される。これらを切り換える手段はバイステイブルMEMSスイッチを用いて行う。本実施例によれば、各々の機能を切り換えると共に、これらの接続方法を切り換えることができるため、より高度の機能を切り換えることができるという効果がある。さらに、少なくとも1つの回路ブロックを組み合わせて大規模な回路(複合可変論理ゲートアレイ)を構成する場合にも、機能変更の自由度が高く、高速かつ小面積の半導体装置を実現できるという効果もある。
次に、SHFLの機能を図22を用いて説明する。この図では、A22とAabとAxyの回路での、データ処理量の時間変化を模式的に示している。この例では、A22のみが、時間のt1〜t2の間でのデータ処理量が大きいが、他のAabとAxyではこれと比較して処理量が小さい。A22に処理が集中しているのである。この時、A22では消費電力が大きく、発熱も大きく、また、処理可能量を超えてしまう場合がある。これの状態が続くと全体の処理が低下してしまう。一方、このような状態に一度入り込むと、この状態が続く場合が多い。これを避けるためにSHFLを設けている。このSHFLは各回路ブロックの電流量や、データの量からこの回路ブロックの活性度をモニタしており、A22に過度な処理量が加わる場合、再度機能を再編成しなおす。これは、他の回路ブロックに単純に処理の半分を回し、これらを統合する機能を他の回路ブロック、又は問題としている回路ブロック内部に付加することで実現しても良い。これを行うことにより、図22の例では、t2以降は処理量が分散される。
図23〜28は、本発明の半導体装置をセルオートマタに適用した例を示す図である。セルオートマタとは、オートマトン(状態機械)としての機能を有する各セルがマトリクス状に配置され、各セルが隣接したセルとのみ情報伝達可能に構成されたものと定義される。
図23は回路ブロックCA11〜CA34がマトリクス状に並び、かつ各々回路ブロックが近接した回路ブロックのみと接続されるシステムを示している。ここでは、各回路ブロックがセルオートマトンのセルに相当する。例えば、CA22は、CA12,CA21,CA23,CA32のみと接続されている。このようなシステムにおいて、各回路ブロックにバイステイブルMEMS素子を設け、機能を変更することによって、高速かつ多くの機能を実現できるLSIを作ることができる。以下、この回路ブロックをどう構成するかについて述べて行く。
図23のCA11〜CA34を代表してCAijと表すとすると、このCAijの構成例としては図24に示すようになる。CAijには、信号処理を担当する回路ブロックPROと、他の回路ブロックCAijと通信を行い、他のブロックとのデータの授受や例えばひとつの仕事を分割した場合にこれらの進捗を監視するといったような制御を行う回路ブロックAURとからなる。これらPRO及びAURにバイステイブルMEMS素子を設け機能を変更できるようにしている。また、各々のPRO及びAURは近接する他の4つの回路ブロック内のPRO及びAURとそれぞれ接続されている。PROは信号処理を主に行う回路ブロックであるが、これは、例えば、図2や図15を用いた構成、或いは、図20のような構成を取っている。ここでは、以下、AURについてもっと詳細に見ていく。
図25は、AURの構成例を示す図である。AURは近接する他の4つの回路ブロック内を接続するために、4種の入力と出力を持つ。この図ではこれを、入力をIN,IE,IS,IWで、出力をON,OE,OS,OWで示している。このAURの内部構造は、出力ON,OE,OS,OWを出力する回路M1,M2M3,M4からなり、各々回路は入力IN,IE,IS,IWが入力される。すなわち、各出力が、すべての入力からの演算によって発生される。例えば、出力OSは、4つの入力IN,IE,IS,IWとから、回路M2によって発生される。このような対称な構造を取ることによって、自由度の高い演算を行うことができるのである。
次に、回路M1,M2,M3,M4の構成例を、Miとして図26に示す。このMiの例では、L1〜L4の回路と、S1〜S5で示されたバイステイブルMEMSスイッチとで構成される。各S1〜S5は、S1に示したようにバイステイブルMEMSスイッチによって、S1への入力のうち、例えばひとつをその出力に接続する機能を有している。L1には入力IN、IEが入力し、L3にはIS、IWとが入力し、L1とL3の出力が、L2、L4にバイステイブルMEMSスイッチS1〜S4によって選択的に接続され、この、L2、L4の出力が、バイステイブルMEMSスイッチS5によって更に選択的に接続され出力Oとなる。このOとは、図25で示した出力ON,OE,OS,OWの何れかを示している。これによって、入力IN,IE,IS,IWからバイステイブルMEMSスイッチを用い機能を変更できる回路によって出力Oの信号を発生することができる。
次に、L1〜L4の回路の構成例を、Liとして図27に示す。この図の例では、2つの入力のANDかNANDかNOTを切り換えることができる回路例である。この切り換えは、バイステイブルMEMSスイッチによって行う。
図28は、AURをAND面とOR面とを用いて構成した一例を示す図である。AURはAND(アンド)面とOR(オアー)面と有する。図17の例と同様に、例えば4入力4出力の場合であれば、図28に示す回路を用意することにより、任意の組合せの演算を実現することができる。すなわち、この図の例では、入力A,B,C、Dに対して、AND面内部のバイステイブルMEMSスイッチアレーによって、どの信号に対してAND演算を行うかが選択される。この結果の信号が、OR面に入力するが、ここでもこれらの信号のどの信号に対してOR演算を行うかがバイステイブルMEMSスイッチアレーによって選択される。この結果であるF1,F2,F3,F4は、入力A,B,C、Dに対して、所望の積和演算を行った結果となる。尚、本実施例では特に4入力4出力の演算を行うAURについて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、入力ゲート/出力ゲートの数をnとし、これを増減させることにより、広く複数入力・複数出力(n入力・n出力)のAURを構成可能であることは言うまでもない。
以上、回路ブロックがマトリクス状に並び、かつ各々回路ブロックが近接した回路ブロックのみと接続される、いわゆるセルオートマタとして構成されたシステムの一例を示した。このシステムは、各々回路ブロックが近接した回路ブロックのみと接続されるこののみで構成できるので非常に大きなシステムを用意に構成できる。また、このシステムで機能を変更することは、後に図35〜図38に述べるようにプログラムで或いは外から命令によって、或いは外からの情報自身、又はこれと所望の出力情報との差に基づく内部発生プログラム・命令によって行うことができる。
図29より、本発明の概念及びバイステイブルMEMSスイッチ素子をFPGAユニットに適用した例を示す。FPGAユニットは複数の論理セルL11〜L33、接続セルC11〜52、及びスイッチセルS11〜S22がマトリクス状に配置されて構成される。論理セルL11〜L33、接続セルC11〜52、及びスイッチセルS11〜S22の夫々には前記バイステイブルMEMSスイッチ素子が設けられ、これらの状態に応じて所望の機能を設定可能にされる。例えば、論理セルL11〜L33はNOR、NANDなどの論理機能をバイステイブルMEMSスイッチ素子よって変更可能にされる。接続セルC11〜52は対応する論理セルL11〜L33と配線との接続をバイステイブルMEMSスイッチ素子よって変更可能にされる。スイッチセルS11〜S22は配線間の接続をバイステイブルMEMSスイッチ素子によって変更可能にされる。従来は、不揮発性メモリとMOS回路で構成したスイッチとによって配線間の接続が変更可能にされていたため、MOS回路で構成したスイッチのMOS抵抗が大きいことから動作速度が低下するという問題点があったが、本実施例によれば、MOS回路の代わりにMOS回路より高速に動作するMEMS素子を用いてスイッチを構成しているため、このような動作速度低下の問題点が解決されるとう効果がある。
図30には前記FPGAユニットの別の例が示される。FPGAユニットは論理ブロックL11〜L22と相互結線ブロックCBとを有する。論理ブロックL11〜L22及び相互結線ブロックCBの夫々には前記バイステイブルMEMSスイッチ素子が設けられ、これらの状態に応じて所望の機能を設定可能にされる。例えば、論理ブロックL11〜L22はレジスタや演算器などの論理機能が設定可能にされる。相互結線ブロックCBでは論理ブロックL11〜L22に設定される機能回路の相互接続を切り換えることが可能とされる。この構成は、一般に、CPLD(Complicated Programmable Logic Device)と呼ばれる構成に対応される。本実施例によれば、切り換え可能な相互結線ブロック周辺に配線が集中しているので、配線遅延が小さくほぼ一定になるという効果がある。
図31には図29又は図30のようなバイステイブルMEMSスイッチ素子を用いたFPGAを用いた本発明の半導体集積回路の例が示される。同図に示される半導体集積回路は、特に制限されないが、単結晶シリコンのような1個の半導体基板(半導体チップ)に、CMOS集積回路製造技術により形成される。この半導体集積回路は、例えばマイコン部、本発明のバイステイブルMEMSスイッチにより機能を切り換えられる論理ユニットとしてのFPGAユニット、入出力回路IO、及び周辺回路部、周辺バスであるPバスを有する。このマイコン部は、CPU(Central Processing Unit)、不揮発性メモリユニットとしてのフラッシュメモリユニット及びRAM(Random Access Memory)を有し内部バス(Iバス)に共通接続される。周辺回路部はPバス6に接続され、IOはPバス及びIバスに接続される。IOは図示を省略する外部バスや外部周辺回路とインタフェースされる。前記FPGAユニットはIバスとIOに接続される。前記その他周辺回路部は特に制限されないがタイマやカウンタ等を備える。これによれば、不揮発性メモリとCPUによる通常のプログラマブルマイコンとバイステイブルMEMSスイッチ素子を用いた高速なFPGAを同一チップに形成でき、その処理速度と自由度を大きく向上できる。
図32に図31のマイコン部の詳細を示す。UDI(ユーザデバッグインタフェース)は、ユーザがデバックを行うための入出力回路であり図示を省略するデバックシステムと接続される。UBC(ユーザブレイクコントローラ)はシステムデバッグ時にブレークポイント制御を行なうコントローラである。DE−RAM17はデバッグ時にエミュレーションメモリなどに利用されるRAMである。それらはCPU、フラッシュメモリユニットNV MEMORY、及びRAMと共にIバスに接続される。INTC(インターラプトコントローラ)はCPUへの割込み制御を行なう。DMAC(ダイレクトメモリコントローラ)はCPUに代わってメモリサクセス制御を行なう。バイステイブルMEMSスイッチ素子を用いたFPGAユニットはIバスに接続する。D/AとA/Dは、それぞれ、デジタル信号からアナログ信号への変換回路、及びアナログ信号からデジタル信号への変換回路である。SCIは入出力回路の一つを構成するシリアルインタフェース回路である。外部バスインタフェース(外部BusI/F)は外部バストのインタフェースを行なう入出力回路であり、バススコントローラを介してIバスに接続する。バススコントローラは周辺バスコントローラを介してPバスに接続する。CPG(クロックパルスジェネレータ)は内部の基準クロック信号を発生する。WDT(ウオッチドッグタイマ)はCPUの暴走を監視する。
図33には半導体集積回路の更に別の例が示される。同図に示される半導体集積回路は、図32の構成に対してFPFAユニットに対する書き込み許可回路が付加されている。これは、このFPGAで機能を変更する許可を外部から与えるためである。この回路によって、機能変更を行うか否かの判断を行うことができるので、既にバイステイブルMEMSスイッチ素子を用いて作成された特定機能を保護し、或いはこの書き込み許可回路が動作したことをIOより外部に出し、本発明が使用されたことを検知することができる。これは課金などの情報に使用される。書き込み許可回路はこれに対処するものであり、IO等を介して特定のパスワードが入力されたときFPGAユニットのバイステイブルMEMSスイッチ素子に対する変更を許可する機能、2種類のパスワードがあり、各々書き込みを許可する領域或いは範囲を異ならせる機能等を実現する。また、パスワードを設けずに、ユーザが書き込み可能部分のみにアクセスできるようにする機能であってもよい。パスワード又は鍵としては、コマンドを入力する構成でも良いし、或いはベンダ側の領域に対しては特定の端子に特定の信号を与えた時のみ許される構成、更に、この特定の端子を、パッケージにチップが封入された後はユーザが触れることができない構成にしてもよい。
図34にはFPGAユニット及び不揮発メモリユニットのプログラムに無線インタフェース回路(RF)を用いる例が示される。RF52は、例えば2.4GHz帯などの高周波を用いて、無線ネットワーク又はこの無線ネットワークと繋がる他のネットワークを通して、FPGAユニット又は不揮発メモリユニットに対する変更が可能となる。これによって、半導体集積回路を出荷した後、或は回路基板に実装された後、新たな機能の追加や、バグの修正などに便利である。また、無線ネットワークで変更許可を与える、又は変更があったことを知らせるために、図33のような書き込み許可回路を設けても良い。
バイステイブルMEMSスイッチを用いて、機能を切り換えられる半導体集積回路が本発明であるが、この機能を切り換える機構には以下に示すような方法がある。これは、半導体の進化の過程を検討した結果得られた結論であり、この結論に基づく方法によって、本発明は通常では容易には考えられない効果をあげることができる。
図35は、本発明に係る接続切り替え可能な回路ブロックを適用することが可能なデータ処理の流れを示す図である。図35に示すように、一般に信号を処理する半導体集積回路では、データとプログラムが与えられ、これらに基づきプロセッサ装置で処理を行い、出力結果を得る。ここでプログラムとは処理の方法を示したものである。また、この処理は、全体としてひとつと捉えることもできるし、最初にAという処理、次にBという処理、これと平行してCという処理、この結果の条件によって、Dという処理を行う場合もあれば、Eという処理も行う場合もあるという風に時系列的な順次に並列に分岐的に処理を行うことの集りと捉えることもできる。プロセッサ装置はプログラムに記載されているこれら処理方法に従い、処理を行っていく。また、プロセッサ装置も全体でひとつと捉えることもできるが、例えば、処理Aを行うときに動作する部分と、処理Cを行う時に処理する時に動作する部分と、異なる部分に分けることもできるし、時間的にも、処理Aは直ぐに終了するが、処理Bは時間を要する場合などがある。図35のプロセッサ装置が本発明に係る接続切り替え可能な回路ブロック、例えば可変論理ゲートアレイユニット等を有することにより、プロセッサ装置の機能変更が可能となる。特に、MEMSスイッチ素子を用いることにより、機能変更を高速化することが可能となり、また、機能変更可能なプロセッサ装置を小面積で実現可能となる。本発明を適用したプロセッサ装置を用いたデータ処理の流れの具体的形態を、以下、図36〜38を用いて説明する。
図36は、本発明に係る接続切り替え可能な回路ブロック、特にMEMSを用いた装置、例えば可変論理ゲートアレイユニット等を有することにより機能切り替え可能とされたプロセッサ装置によるデータ処理の流れの第1の形態を示す図である。本実施例においては、このプロセッサ装置の中にバイステイブルMEMSスイッチを用いた装置を設ける。この第1の形態ではあくまでもプログラムに従ってこのMEMSを用いた装置は動作する。動作の方法としては、大きく3種類がある。第1はプログラムにこのMEMSを用いた装置を用いることを記載しておく方法である。プログラムの設計者の方で、その処理に要する負荷、時間などがわかっている場合などに有効である。第2の方法はプロセッサ装置内部に、このプロセッサ装置の各部の活性化度や処理に応じた各部の働きの特徴を計測及び予め内部用意された表と比較し状態を判断できる部分があり、負荷が一定限度を越えたり、特異な処理が来たりしたときに、これを解決できるようにこのMEMSを用いた装置の機能を変更していく方法である。第3の方法は、このMEMSを用いた装置がプロセッサ装置内の複数の部分に配置され、その部分の状態に応じて、その機能を変更していく方法である。いずれも、プログラムに従った処理を行う。
図37は、上記第1の形態の1つの変形例である第2の形態を示す図であり、外部から入力されるプログラムに書かれた内容(機能記述)よりもさらに詳細に処理の仕組みを変更することが可能なプロセッサ装置を用いたデータ処理の流れを示す図である。これを実現するためには、本発明に記載されたバイステイブルMEMSスイッチを用い機能を変更できる仕組みとして、外部から入力された機能記述に基づき機能変更信号を生成してMEMSを用いた装置、例えば可変論理ゲートアレイユニット等に与えるプログラム発生回路をプロセッサ装置に設ければよい。バイステイブルMEMSスイッチを用いれば、高速であり、しかもCMOS素子の上空に配置できるので面積も小さい。プログラムに書かれていることよりもより詳細に処理の仕組みを変えることができることは、反対に言えば、プログラムを詳しく書く必要がないことになる。よって、図37に示すように、本発明を用いれば、第二の進化形としては、処理内容は、詳細なプログラムでは無く、どんな処理を行いたいかを、どんなデータを扱うかを記載した機能記述で十分な装置を実現することができる。このプロセッサ装置では、機能記述からプログラムを発生する仕組みを持ち、これからの機能変更信号を受けて、MEMSを用いた装置は所望の機能を実現するのである。
図38は、上記第2の形態の1つの変形例である第3の形態を示す図であり、外部から機能記述を入力する構成に代え、プログラム発生回路に機能情報を与える回路、例えば、記憶比較・刺激応答回路等をプロセッサ装置内部に設け、これによりプログラムに書かれた内容(機能記述)よりもさらに詳細に処理の仕組みを変更することが可能とされたプロセッサ装置を用いたデータ処理の流れを示す図である。プロセッサ装置にデータのみを与えると、例えば、過去の履歴や予め与えた応答内容、過去の処理の中で学習したしくみを蓄え判断する記憶比較・刺激応答回路により、MEMSを用いた装置、例えば可変論理ゲートアレイユニット等の内部の接続が変更可能となり、もってプロセッサ装置の機能変更が可能となる。この時は、外から与えるのはデータのみであり、このデータは加工すべき内容と状況を伝える内容と期待している出力を示す内容などからなる。プロセッサ装置では、このデータから記憶比較・刺激応答回路によって必要な機能を発生し、プログラム発生回路ではこれに従ってプログラムを発生し、MEMSを用いた装置に機能変更信号を伝え、必要な機能を生成し処理を行う。
これまで説明してきたように、本発明を用いれば、論理の基本素子(NAND素子やNOR素子)レベルの機能を変更する半導体回路・装置から、一定の機能を有する論理素子の組み合わせて新たな機能を実現する時、この新たな機能の内容を変更する半導体回路・装置、及びこの機能変更が外界からの直接的な命令のみではなく、入力するデータから所望の出力を得る為に自律的に機能を変更する半導体回路・装置を実現することができる。
これらに用いるMEMSを用いた装置はこれまで述べてきた実施例を用いても良い。図39は、自己相似型構造をとる他の実施例である。この図でPEは信号処理を行う回路であり、これらが、4つあり、これからの信号を代表してa,b,c,dがMEMSスイッチ素子に接続している。このMEMSスイッチ素子は、具体的には図40図に示すように、機能としては極めて単純であり、a,b,c,dの何れかを接続するか否かを行うことができ、複数の組み合わせについてこれを行えるという素子である。この図では、aとc、aとdとが接続されている。これは、各々2つの組み合わせについてこれまでの実施例で述べてきたバイステイブルMEMSスイッチを用いれば容易に実現できる。しかも、これまで述べてきたように、この接続は切り換えることができるため、この装置が行う機能を切り換えることができる。この実施例の更なる特徴は、図39のPEの構造も図41に示すように信号処理を行う回路CELとこれらの接続を決めるMEMSスイッチ素子を持つことである。このような構造をとることで簡単な作成の方法で高度な処理を行うことができる。このCELもさらに同じような複数の信号処理回路とこれらの接続を決めるMEMSスイッチ素子で構成することもできる。また、このCELを、通常のALUのような論理回路でも良いし、これまでの実施例で説明してきたMEMSスイッチ素子で機能を変えられる回路で構成しても良い。CELを複数の信号処理回路とこれらの接続を決めるMEMSスイッチ素子で構成する場合は、この信号処理装置を通常の論理回路やMEMSスイッチ素子で機能を変えられる回路で構成することもできる。更に、同じ構造を繰り返しても良い。
図42に本発明を用いた機能を変更できる集積回路、装置の応用例を示す。この図で、調査物体、範囲と示したのは、例えば、農作物の植わった畑の形であったり、ビルなどの構造物であったりする。また、n1〜n58は、本発明を適用した集積回路を持ち、通信機能と、温度、湿度、圧力、酸性度、明るさなどを測定、感知できるセンサとを備えた装置である。例えば、農作物の植わった畑である果樹園であれば、各々の例えばりんごの木に本発明を用いたこの装置が備え付けられており、この図の例では、このりんごの木がn1〜n58に対応して58本あり、それらの木の配置の広がりが図のようであり、その全体が調査物体、範囲と示した領域である。或いは、この図とは形は異なるが、本発明を用いた装置を充分に小さく作成し、ビルを建築するときに、この装置多数をコンクリートに混ぜ込んで、このコンクリートでビルを建てたような場合も当る。この時は、コンクリートが広がっているこのビルの鉄筋基幹部分の構造が、この図の調査物体、範囲にあたり、この時コンクリートに混ぜ込んだ本発明を用いた装置がこの図の通信機能付センサに相当する。或いは、分解される有機半導体で本発明の装置を作成し、バイステイブルMEMSスイッチも同様な機能を有する電導性有機物で構成し、これを飛行機から目的としている土地(例えば緑地化を目指している砂漠)に蒔いたり、或いは、火星に対して、同様に目的としている領域(例えば人間は住める環境に改善する領域)に宇宙船より蒔いたりした場合の領域が、この図の調査物体、範囲にあたり、この時蒔いた本発明を用いた装置がこの図の通信機能付センサに相当する。
りんごの果樹園を例に以下説明する。この通信機能付センサは、これがつけられたりんごの木の場所の温度、湿度、照度、二酸化炭素濃度などを収集しており、このデータを通信機能を用いて発信している。この時、例えば、n29に着目すると、n29を中心に半径r1の領域にはn18,n28,n30の3本のりんごの木がある。また、これより大きな半径R2の領域にはこれらに加えてn17,n27の5本の木がある。図43に移り、このりんご園の各木の二酸化炭素濃度を知りたいとする。これは二酸化炭素濃度は、その木の葉の茂りぐあいに比例するため、このりんご園のどの木がどのくらい茂っているかを大まかに把握できるからである。この時、本発明を用いれば、次のようにして行うことができる。任意でかまわないが、どれかひとつの木、個の図ではn1を選択し、この木のそばに情報収集装置を置く。
この装置はn1に備えられた本発明を用いた装置と通信を行う。この時、この情報収集装置は、例えば、n51と直接通信を行うことは強い電波を双方から発生する必要がある。これは非現実的である。なぜなら、各木にすえつけられた装置に電源線を供給することは、一般的なりんご園の大きさから考えてコストがかかるし、天候の変化にさらされる電源線のメンテにも大きなコストが必要となる。よって、そのような大きな出力の電波を飛ばすことはできない。また、電波法上も例えば1mW以下程度の出力しか許可されていない。りんご園のために特殊な免許をとることも大きな負担となる。よって、これらの装置は、電池駆動を前提としたできるだけ小さな出力で動作させる必要がある。小さな出力ながら、後で述べるように、本発明を用いた装置が電波を中継することによって、情報収集装置から大きく離れたn51のデータをn51から順番に、n40、n50、n41、n42、n34、n28、n29、n17、n15、n1と伝達し、このn1から情報収集装置に伝える。逆もおなじである。ここで課題が生じるのは、いったいどのくらいの強さで電波を出すかは、各々木の周りの状態に大きく依存することである。図42に戻り、n29に戻ると、r1の距離に届く強さでよいのか、r2の距離に届く強さでよいのかが各々で異なる。ここで電波が届くとは、個々の装置で検波できる強さの電波が発せられ情報が伝達できることを言う。これの出力の調整を本発明の装置を用いれば、機能を変更できるため達成できるのである。また、センスする情報は多くの種類に渡るが、何をセンスする機能とするかを指定できる。
これによって必要最小限の動作を各りんごの木毎に行うことができ、消費する電力が小さくて済む。また、情報収集を行わない時は、例えば10秒に1回のみ電波がきているかどうかの検知のみを行い、或いはそのときのセンサからの情報をメモリに書き込み、他は動作を行わない殆ど電力を消費しない機能としておくこともできる。情報収集装置を動作させると、この信号を受けて、順にバイステイブルMEMSスイッチが切り替わって行き、得られた情報を発信できるようになる。この時、所望のセンサとしての機能となるようにこれも順にバイステイブルMEMSスイッチを切り換えて行う。このような時及び前述の情報を集める時、発生させる電波の強さは各々の木の周りの情報によっても変わるが、もうひつつの課題として、情報収集装置がn1のみ通信を行うとして、n51の情報は先ほどの経路で、n8の情報は、n10,n20,n19,n18,n14,n3,n15,n1の経路で伝わるが、いったい、すべての木の情報を間違い無く情報収集装置で集めるにはどのくらいの電波の強さ、電波が届く距離が必要なのかということである。ここで、このような系についてのある性質が知られている。つまり、電波の届く距離を少しづつ強くして行くと、各々木々からの電波の届く距離が重なりあうようにあるが、ある一定の距離だけ届くようにすると、すべての木の情報をn1からの経由で取り出すことができるようになるという性質である。すなわち、すべての装置が電波を介して時間的な差を無視すれば、繋がったことになる。これをパーコレーションといい、この性質を図示すると図44のようになる。
図44において、横軸は、通信が可能な距離であり、左の縦軸が繋がりの度合いを示し、1がすべての装置が電波を介して繋がった状態である。右の軸は、横軸の距離だけ電波を飛ばすのに必要な電力であり、ここでは距離の二乗に比例して増えるとした。すると、パーコレーションの性質によって、電力の小さなr2の距離まで通信が可能となると急激に繋がった状態となる。実際のりんご園では前述の通り、各木々の距離はばらつくし、電波の通る状態も葉の茂りなどで異なるのだが、このr2はひとつのりんご園では特定の値を取る。だいたい、ひとつのりんごの木を中心にして円を描いた時に5本のりんごの木が含まれる距離に等しい距離だけ電波が届く時に繋がった状態となる。つまり、ひとつの装置を中心に円を描いた時に、この中に5ヶの装置が含まれる距離である。これは、前述のビルのコンクリートの中に含ませた場合のように、本発明の装置が3次元的に配置された時は性質が異なる。この時は、ひとつの装置を中心に球を描く時、この球の中に2ヶ程度含まれれば繋がった状態となる。つまり、りんご園のような2次元的な配置と、コンクリートの中のような3次元的な配置とでは、3次元的な配置の方がより少ない数と繋がっていれば全体が繋がった状態となるのである。このような性質においても、本発明を用いれば、すべてが繋がった状態となる最小の電波の状態に機能を設定できるため、低電力化を図ることができる。また、2次元的な配置なのか、3次元的な配置なのかに応じて、適した構成をとることができる。
これらの図で使用する装置niの例を図45に示す。ひとつのチップ又は複数のチップから構成されており、センサと、この信号を処理する信号処理装置とメモリとがあり、この信号処理装置はバイステイブルMEMSによって、機能を変更することができ、センサの感度の調整や、複数のセンサ機能を持つものでは、センサ機能に応じてふさわしい信号処理を行うように機能を変更することができる。信号処理装置は高周波処理装置に接続されており、また、この図では2種類のアンテナ/RF回路を持っており、バイステイブルMEMSスイッチで選択して用いる。電源は、通常の蓄電池の他、燃料電池、或いは、発電機能を備えている場合もあり風力で発電を行う場合や、太陽電池、振動のエネルギーを電気に変える方法などがある。
本発明では、不揮発性メモリを情報の蓄積などに用いるが、これはフラッシュメモリや、FeRAM、MRAM、相変化メモリなどを用いることができる。また、ナノ構造を利用した不揮発性メモリを用いても良い。
図46には本発明に係る半導体装置をMCM(マルチチップモジュール)化した例が示される。図46(a)は平面図、図46(b)は正面図である。バイステイブルMEMSスイッチを備えて機能を切り替えることが出来るCPUチップ、バイステイブルMEMSスイッチを備えたFPGAチップ、バイステイブルMEMSスイッチを備えたRFチップを高密度実装基板に搭載して成る。これによれば、ユーザの実現したい機能を高性能で且つシングルチップ化する場合よりも短い期間で実現可能になる。
図47には本発明に係る半導体装置をMCP(マルチチップパッケージ)化した例が示される。図47(a)は平面図、図47(b)は正面図である。MCP化された半導体装置は、バイステイブルMEMSスイッチを備えて機能を切り替えることが出来るCPUチップ、バイステイブルMEMSスイッチを備えたFPGAチップである。これにより、試作期間が短く、かつ低電力なシステムを構成できる。
本発明を用いると図48に示した使い方をする機器を実現できる。使用者側は電子機器PNを持っている。この電子機器の中には、本発明を用いた半導体装置AN LSIが含まれている。この発明の半導体装置は、高度な認識処理を行うのに適した機能を有する演算装置にもなれるし、極めて高度な暗号の解読方法を高速に処理に適した機能を有する演算装置にもなれる。一方、供給者側は、色々な機能・サービスをこのPNで実現するのに必要なデータ(プログラム、AN LSIのバイステイブルMEMSスイッチの接続方法 など)を所有している。供給側が使用側にデータAを送ると、例えば、AN LSIは、通常のLSIでは極めて長い時間を有する暗号の解読を行うために必要な機能が生成される。これによって使用者側は、例えば自分の生体認証をこの電子機器PNを用いて行うことができるのである。使用者側から供給者側へは、どの機能・サービスを選択するのかといった情報や、供給者側からのデータに従ってPNを動作させる時に支払うべき送金情報などがデータBとして送られる。
例を図49に示す。まず、使用者がわから供給者側へ、ある機能・サービスを使用したい要求が伝えられる(使用要求)。すると、供給者側は使用者側へ、第1の鍵(データ)と、データ1を送る。AN LSIでは、データ1に基づいてバイステイブルMEMSスイッチを切り替えて所望の機能を生成する。これによって、使用者側ではPNを用いて所望の機能・サービスを一定期間使用することは可能となる。さて、定められた一定期間が過ぎるとPNより使用者へ第2の鍵を入力することが求められてくる。この第2の鍵を入力しないと例えばあと一回しかこの機能・サービスを利用できない旨も添えられている。もし、第2の鍵を入力しなければ、その後、一回使用するとこの機能・サービスは使用できなくなる。この一回を使用すると、AN LSIではバイステイブルMEMSスイッチを切り替えてしまうため、生成していた機能が使用できなくなる。継続して使用したい場合には、使用者側は供給者側へ使用料を送金する。すると、第2の鍵(データ)が送られてくる。これをPNに入力することにより、使用者は指定された条件でしようが可能となる。このようにすることによって、本発明を使用した機器、機能を使用した場合に供給者側は課金を行うことが可能となる。
本発明は、機能を変更できるLSI、特に、MEMSスイッチを用いて回路の接続を変更することによって機能を変更するシステムLSIに関する産業上の利用可能性を有する。
本発明の基本構成例である第1の実施例を示す図。 本発明の第2の実施例を示す図。 本発明の第2の実施例の機能の1つを示す図。 本発明の第2の実施例の機能の他の1つを示す図。 バイステイブルMEMSスイッチの構成例を示す図。 バイステイブルMEMSスイッチの他の構成例を示す図。 制御手段を備えたバイステイブルMEMSスイッチの構成例を示す図。 図7の構成例の断面及び等価スイッチ回路を示す図。 CMOSと混載されたバイステイブルMEMSスイッチの構成例を示す図。 SOI構造のCMOSと混載されたバイステイブルMEMSスイッチの構成例を示す図。 バイステイブルMEMSスイッチの制御回路の一例を示す図。 バイステイブルMEMSスイッチの制御回路の動作例を示す図。 バイステイブルMEMSスイッチを含んだ回路およびその制御回路の配置を示す図。 バイステイブルMEMSスイッチを含んだ回路およびその制御回路の他の配置を示す図。 本発明の第3の実施例の機能の1つを示す図。 本発明の第3の実施例の機能の他の1つを示す図。 本発明の第4の実施例を示す図。 スイッチアレーを説明するための図。 スイッチアレーのスイッチに適用するバイステイブルMEMSスイッチの動作例を示す図。 本発明の第5の実施例を示す図。 本発明の第6の実施例を示す図。 本発明の第6の実施例の動作例を示す図。 本発明の第7の実施例を示す図。 本発明の第7の実施例に用いる単位ブロックの構成例を示す図。 本発明の第7の実施例に用いる単位ブロック内の下位の構成例を示す図。 本発明の第7の実施例に用いる単位ブロック内の更に下位の構成例を示す図。 本発明の第7の実施例に用いる単位ブロック内の更に下位の構成例を示す図。 本発明の第7の実施例に用いる単位ブロック内の下位の他の構成例を示す図。 本発明の第8の実施例を示す図。 本発明の第9の実施例を示す図。 本発明の第10の実施例を示す図。 本発明の第10の実施例に用いるマイコン部の構成例を示す図。 本発明の第11の実施例を示す図。 本発明の第12の実施例を示す図。 本発明を適用することが可能なシステム例を示す図。 本発明の第13の実施例である本発明を用いたシステム例を示す図。 本発明の第14の実施例である本発明を用いた他のシステム例を示す図。 本発明の第15の実施例である本発明を用いた他のシステム例を示す図。 本発明の第16の実施例を示す図。 本発明の第16の実施例の状態例を示す図。 本発明の第16の実施例の下位構造例を示す図。 本発明の第17の実施例である本発明を用いたシステム例を示す図。 本発明の第18の実施例である本発明を用いた他のシステム例を示す図。 本発明の第17および第18の実施例の動作例を示す図。 本発明の第19の実施例を示す図。 本発明の第20の実施例を示す図。 本発明の第21の実施例を示す図。 本発明の第22の実施例である本発明を用いたシステム例を示す図。 本発明の第22の実施例の動作例を示す図。
符号の説明
MS…バイステイブルMEMEスイッチ。

Claims (22)

  1. 少なくとも1つの可変論理ゲートアレイユニットを具備して成り、
    該可変論理ゲートアレイユニットの少なくとも1つは、該可変論理ゲートアレイユニット内の接続を切り替えるための機械素子スイッチを含んで成り、
    該機械素子スイッチは、2つの安定な状態である双安定な状態を取ることが可能であることを特徴とする装置。
  2. 請求項1において、
    前記機械素子スイッチは、前記可変論理ゲートアレイユニットと共にCMOS構造の集積回路に一体形成されていることを特徴とする装置。
  3. 請求項1において、
    前記装置の外部からの信号によって前記双安定な状態の何れかが指定されるよう構成されていることを特徴とする装置。
  4. 請求項1において、
    少なくとも1つの他の可変論理ゲートアレイユニットを更に具備して成り、
    該他の可変論理ゲートアレイユニットと前記可変論理ゲートアレイユニットとは、前記機械素子スイッチによる前記可変論理ゲートアレイユニット内の接続の切替えに基づき、複合可変論理ゲートアレイを構成可能であることを特徴とする装置。
  5. 請求項1において、
    前記可変論理ゲートアレイユニットは、複数の回路ブロックを具備して成り、
    該複数の回路ブロックは、マトリクス状に配置され、かつ、互いに隣接する回路ブロックと情報伝達可能に構成されたセルオートマタを形成していることを特徴とする装置。
  6. 請求項5において、
    前記複数の回路ブロックの少なくとも1つはAURであり、
    該AURは、
    積演算を行うAND面と、
    該AND面と電気的に接続され、和演算を行うOR面と、
    前記AND面に接続された複数個の入力ゲートと、
    前記OR面に接続された、前記入力ゲートと同数個の出力ゲートと
    を含んで成り、
    前記複数個の入力ゲートに入力された信号の積和演算を行い、該積和演算の結果を前記出力ゲートから出力することを特徴とする装置。
  7. 請求項1において、
    前記可変論理ゲートアレイユニットは、
    積演算を行うAND面と、
    該AND面と電気的に接続され、和演算を行うOR面と、
    前記AND面に接続された複数個の入力ゲートと、
    前記OR面に接続された、前記入力ゲートと同数個の出力ゲートと
    を含んで成り、
    前記複数個の入力ゲートに入力された信号の積和演算を行い、該積和演算の結果を前記出力ゲートから出力することを特徴とする装置。
  8. 請求項1において、
    前記可変論理ゲートアレイユニットは、少なくとも1つの論理セル、少なくとも1つの接続セル、および少なくとも1つのスイッチセルがマトリクス状に配置されて成り、
    前記論理セル、前記接続セル、および前記スイッチセルのそれぞれの少なくとも1つには前記機械素子スイッチが設けられ、
    前記論理セルは、NORおよびNANDの少なくとも1つを含む論理機能を前記機械素子スイッチよって変更可能に構成され、
    前記接続セルは、前記複数の論理セルのうち対応する論理セルと配線との接続を前記機械素子スイッチよって変更可能に構成され、
    前記スイッチセルは、前記配線間の接続を前記機械素子スイッチによって変更可能に構成されていることを特徴とする装置。
  9. 請求項8において、
    前記機械素子スイッチは、前記可変論理ゲートアレイユニットと共にCMOS構造の集積回路に一体形成されていることを特徴とする装置。
  10. 請求項8において、
    前記装置の外部からの信号によって前記双安定な状態の何れかが指定されるよう構成されていることを特徴とする装置。
  11. 請求項1において、
    前記可変論理ゲートアレイユニットは、
    少なくとも1つの論理ブロックと、該論理ブロック間を相互に電気的に接続する相互結線ブロックとを具備して成り、
    前記論理ブロックおよび前記相互結線ブロックのそれぞれには、前記機械素子スイッチが設けられ、
    前記論理ブロックは、レジスタおよび演算器の少なくとも1つを含む論理機能が前記機械素子スイッチによって設定可能に構成され、
    前記相互結線ブロックは、前記論理ブロックに設定された論理機能間の相互接続を前記機械素子スイッチにより切換可能に構成されていることを特徴とする装置。
  12. 請求項11において、
    前記機械素子スイッチは、前記可変論理ゲートアレイユニットと共にCMOS構造の集積回路に一体形成されていることを特徴とする装置。
  13. 請求項11において、
    前記装置の外部からの信号によって前記双安定な状態の何れかが指定されるよう構成されていることを特徴とする装置。
  14. CPUと、
    該CPUと電気的に接続されたバスと、
    該バスと電気的に接続され、該バスを介して前記CPUと電気的に接続された可変論理ゲートアレイユニットと
    を具備して成り、
    該可変論理ゲートアレイユニットは、該可変論理ゲートアレイユニット内の接続を切り替えるための機械素子スイッチを含んで成り、
    該機械素子スイッチは、2つの安定な状態である双安定な状態を取ることが可能であることを特徴とする装置。
  15. 請求項14において、
    前記機械素子スイッチは、前記可変論理ゲートアレイユニットと共にCMOS構造の集積回路に一体形成されていることを特徴とする装置。
  16. 請求項14において、
    前記装置の外部からの信号によって前記双安定な状態の何れかが指定されるよう構成されていることを特徴とする装置。
  17. 請求項14において、
    外部からの信号を受信可能に構成され、前記可変論理ゲートアレイユニットと電気的に接続され、前記外部からの信号に基づき前記可変論理ゲートアレイユニットに書込みの可否に関する信号を送信する書込み許可回路を更に具備して成ることを特徴とする装置。
  18. 請求項14において、
    外部からの信号を受信可能に構成され、前記可変論理ゲートアレイユニットと電気的に接続された無線インタフェース回路を更に具備して成り、
    該無線インタフェース回路を介して受信した前記外部からの信号に基づき前記可変論理ゲートアレイユニット内の接続を変更可能に構成されていることを特徴とする装置。
  19. 少なくとも1つの可変論理ゲートアレイユニットを具備して成るプロセッサ装置を準備するステップと、
    該プロセッサ装置にデータを入力するステップと、
    前記可変論理ゲートアレイユニットを通して機能変更された前記プロセッサ装置により前記データに対する処理の結果を出力するステップと
    を含んで成り、
    前記可変論理ゲートアレイユニットの少なくとも1つは、該可変論理ゲートアレイユニット内の接続を切り替えるための機械素子スイッチを含んで成り、
    該機械素子スイッチは、2つの安定な状態である双安定な状態を取ることが可能であることを特徴とするデータ処理方法。
  20. 請求項19において、
    前記プロセッサ装置に前記データに対する処理の方法を示すプログラムを入力するステップを更に具備して成り、
    前記可変論理ゲートアレイユニットは、前記データおよび前記プログラムの少なくとも一方に基づき前記プロセッサ装置の機能変更を行うことを特徴とするデータ処理方法。
  21. 請求項19において、
    前記プロセッサ装置に要求される機能を定義した機能記述を前記プロセッサに入力するステップを更に具備して成り、
    前記プロセッサ装置は、前記可変論理ゲートアレイユニットに機能変更のための信号を与えるプログラム発生回路を更に具備して成り、
    該プログラム発生回路は、前記データおよび前記機能記述の少なくとも一方に基づき前記機能変更のための信号を生成することを特徴とするデータ処理方法。
  22. 請求項19において、
    前記プロセッサ装置は、前記可変論理ゲートアレイユニットに機能変更のための信号を与えるプログラム発生回路と、該プログラム発生回路に機能情報を出力する回路とを更に具備して成り、
    該機能情報を出力する回路は、前記データに基づき前記機能情報を生成して前記プログラム発生回路に与え、
    該プログラム発生回路は、前記機能情報を出力する回路から受けた機能情報に基づき前記機能変更のための信号を生成することを特徴とするデータ処理方法。
JP2003387359A 2003-11-18 2003-11-18 装置およびそれを用いたデータ処理方法 Expired - Fee Related JP4626142B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003387359A JP4626142B2 (ja) 2003-11-18 2003-11-18 装置およびそれを用いたデータ処理方法
US10/933,272 US7405588B2 (en) 2003-11-18 2004-09-03 Device and data processing method employing the device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003387359A JP4626142B2 (ja) 2003-11-18 2003-11-18 装置およびそれを用いたデータ処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005150485A true JP2005150485A (ja) 2005-06-09
JP4626142B2 JP4626142B2 (ja) 2011-02-02

Family

ID=34567441

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003387359A Expired - Fee Related JP4626142B2 (ja) 2003-11-18 2003-11-18 装置およびそれを用いたデータ処理方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7405588B2 (ja)
JP (1) JP4626142B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007053761A (ja) * 2005-08-16 2007-03-01 Altera Corp プログラマブルロジックデバイスの性能最適化装置および方法
JP2009077628A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 General Electric Co <Ge> スイッチング回路装置及び方法
JP2012151662A (ja) * 2011-01-19 2012-08-09 Tokyo Metropolitan Univ リング発振器
JP2013135160A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Murata Mfg Co Ltd 複合モジュールおよび電子機器
JP2016048871A (ja) * 2014-08-28 2016-04-07 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置
WO2018207831A1 (ja) * 2017-05-11 2018-11-15 日本電気株式会社 プログラマブル論理回路とこれを用いた半導体装置

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7449758B2 (en) * 2004-08-17 2008-11-11 California Institute Of Technology Polymeric piezoresistive sensors
US7559626B2 (en) * 2004-12-09 2009-07-14 Canon Kabushiki Kaisha Inkjet recording head substrate and drive control method, inkjet recording head, inkjet recording head cartridge and inkjet recording apparatus
US7839611B2 (en) * 2007-11-14 2010-11-23 General Electric Company Programmable logic controller having micro-electromechanical system based switching
US8704314B2 (en) 2007-12-06 2014-04-22 Massachusetts Institute Of Technology Mechanical memory transistor
US8686758B1 (en) * 2009-04-14 2014-04-01 Altera Corporation Integrated circuit with configurable I/O transistor arrangement
US8735857B2 (en) * 2010-12-22 2014-05-27 Easic Corporation Via-configurable high-performance logic block architecture
CN102543572B (zh) * 2010-12-31 2014-08-13 上海丽恒光微电子科技有限公司 Mems开关器件、逻辑门以及集成电路
CN102543173B (zh) * 2010-12-31 2014-01-08 张家港丽恒光微电子科技有限公司 Mems静态存储器及mems可编程器件
CN103779142B (zh) * 2010-12-31 2017-06-06 上海丽恒光微电子科技有限公司 逻辑门
CN102591614B (zh) * 2011-01-14 2015-09-09 上海丽恒光微电子科技有限公司 加法器以及集成电路
DE102016215001A1 (de) * 2016-08-11 2018-02-15 Siemens Aktiengesellschaft Schaltzelle mit Halbleiterschaltelement und mikroelektromechanischem Schaltelement

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11330254A (ja) * 1998-05-21 1999-11-30 Toshiba Corp 半導体装置
JP2000031397A (ja) * 1998-07-10 2000-01-28 Toshiba Corp 半導体装置
JP2003218212A (ja) * 2002-01-25 2003-07-31 Hitachi Ltd 半導体装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH670914A5 (ja) * 1986-09-10 1989-07-14 Landis & Gyr Ag
US5805477A (en) 1996-09-26 1998-09-08 Hewlett-Packard Company Arithmetic cell for field programmable devices
US6071314A (en) * 1997-09-29 2000-06-06 Xilinx, Inc. Programmable I/O cell with dual boundary scan
US6667873B2 (en) * 2001-03-27 2003-12-23 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force Adaptive manifold
US6621293B2 (en) * 2001-05-31 2003-09-16 Koninklijke Philips Electronics N.V. Integrated circuit arrangement with feature control

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11330254A (ja) * 1998-05-21 1999-11-30 Toshiba Corp 半導体装置
JP2000031397A (ja) * 1998-07-10 2000-01-28 Toshiba Corp 半導体装置
JP2003218212A (ja) * 2002-01-25 2003-07-31 Hitachi Ltd 半導体装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007053761A (ja) * 2005-08-16 2007-03-01 Altera Corp プログラマブルロジックデバイスの性能最適化装置および方法
JP2009077628A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 General Electric Co <Ge> スイッチング回路装置及び方法
KR101569935B1 (ko) * 2007-09-20 2015-11-18 제너럴 일렉트릭 캄파니 전원과 접속가능한 부하를 서비싱하는 회로 및 전원과 접속가능한 부하를 스위칭하는 방법
JP2012151662A (ja) * 2011-01-19 2012-08-09 Tokyo Metropolitan Univ リング発振器
JP2013135160A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Murata Mfg Co Ltd 複合モジュールおよび電子機器
JP2016048871A (ja) * 2014-08-28 2016-04-07 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置
WO2018207831A1 (ja) * 2017-05-11 2018-11-15 日本電気株式会社 プログラマブル論理回路とこれを用いた半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4626142B2 (ja) 2011-02-02
US7405588B2 (en) 2008-07-29
US20050104621A1 (en) 2005-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4626142B2 (ja) 装置およびそれを用いたデータ処理方法
Farazkish et al. Design and characterization of a new fault-tolerant full-adder for quantum-dot cellular automata
Sen et al. Towards the design of hybrid QCA tiles targeting high fault tolerance
Farazkish A new quantum-dot cellular automata fault-tolerant full-adder
US20140327153A1 (en) Standard cell connection for circuit routing
Naghibzadeh et al. Design and simulation of a reversible ALU by using QCA cells with the aim of improving evaluation parameters
Gore et al. A predictive process design kit for three-independent-gate field-effect transistors
CN107112413A (zh) 具有充电互连和磁电节点的自旋轨道逻辑单元
CN106605301A (zh) 具有用于垂直纳米线实现的紧凑串联连接的阵列
JPS6050940A (ja) 半導体集積回路
Roy et al. Integrated systems in the more-than-moore era: designing low-cost energy-efficient systems using heterogeneous components
Mukherjee et al. Layered T full adder using quantum-dot cellular automata
Abutaleb Utilizing charge reconfigurations of quantum-dot cells in building blocks to design nanoelectronic adder circuits
Wang et al. A new design for programmable logic array based on QCA-based nanotechnology
US9195787B2 (en) Methods and apparatus for modeling and simulating spintronic integrated circuits
Khan et al. Efficient multiplexer design and analysis using quantum dot cellular automata
CN110034107A (zh) 半导体装置、设计其版图的方法以及其制造方法
Beigh et al. Design and simulation of efficient code converter circuits for quantum-dot cellular automata
Udhayakumar et al. Design of various Logic gates and Multiplexer in QCA
CN109599386A (zh) 局部互连结构、半导体集成电路装置及其制造方法
US6781170B2 (en) Integrated circuit base transistor structure and associated programmable cell library
TWI694541B (zh) 積體電路及單元結構
Moustafa et al. Efficient synthesis of reversible circuits using quantum dot cellular automata
WO2012085627A1 (en) Method for operating a transistor, reconfigurable processing architecture and use of a restored broken down transistor for a multiple mode operation
Samanta et al. A simple SET-MOS universal hybrid circuit for realization of all basic logic functions

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060424

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100630

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100820

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101012

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101025

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4626142

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees