JP2005149791A - ショートアーク型高圧水銀ランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 保持用筒体の体積を強度を損う程縮小することなく保持用筒体の熱容量を小さくするとともに、熱伝導経路に熱伝導率が非常に小さい真空状態の空隙を形成することにより、ランプ電圧の立ち上がりに遅れが生じることのないショートアーク型高圧水銀ランプを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明のショートアーク型高圧水銀ランプは、発光管と、その両端に連続して形成された封止管と、封止管に埋設された保持用筒体と、その先端に陽極あるいは陰極を有し保持用筒体に挿通された電極芯棒とからなり、前記保持用筒体に空所が形成され、又は、前記封止管と前記保持用筒体とのいずれか一方の接合面に凹所が形成されたことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体露光装置用、液晶基板露光装置用の紫外線光源として使用される放電ランプに関する。特に、発光管内に発光物質として水銀が封入されたショートアーク型高圧水銀ランプに関する。
ショートアーク型高圧水銀ランプは、半導体露光装置用の光源として使用され、このときの放射光は、波長365nmに強い輝線スペクトルを含むものが使われる。近年、半導体基板の大型化や露光時間短縮への要求が強まっていることから、光源であるショートアーク型高圧水銀ランプから放射される光量の増加が求められている。
図9は、従来のショートアーク型高圧水銀ランプを説明するための断面図である。図10は、従来の保持用筒体を説明するための断面図である。
ショートアーク型高圧水銀ランプ1(以下、単にランプとも称す)は、発光管2と、その両端に連続して形成された封止管3を有する。発光管2内には、発光物質としての水銀と、点灯始動ガスとしてのキセノンガスが封入されている。封止管3には、石英ガラス製の保持用筒体4が溶着されることにより埋設されている。保持用筒体4は、中心部に電極芯棒を挿通するための貫通穴40が設けられた円筒形状である。先端に陽極5若しくは陰極6を有する電極芯棒7は、保持用筒体4に設けられた貫通穴40に挿通された状態で支持されている。電極芯棒7に電気的に接続された集電円板8には、不図示のモリブデン箔が接続されることにより外部からの電気入力を可能としている。
ショートアーク型高圧水銀ランプから放射される光量を増加させるために発光管2内へ封入する水銀量を増加させると、多量の水銀を蒸発させるためにランプの入力電力を増加させることにより、入力電流を増加させる必要が生じる。入力電流を増加させると、陽極5及び陰極6の温度が上昇し、陽極構成物質であるタングステンが蒸発して発光管2の内壁に付着することにより、ランプから放射される光の透過率が低下する不具合を生じるおそれがある。とりわけ、電子衝突をうける陽極5は、温度が上昇しやすいため、陰極6よりも体積を大きくして熱を逃がしやすくしている。
しかしながら、陽極5及び陰極6の体積を大きくすることに伴いその重量が増加した場合には、先端に陽極5若しくは陰極6が設けられた電極芯棒7を支えている保持用筒体4に過大な負荷がかかり、保持用筒体4や場合によっては保持用筒体4が埋設された封止管3が破損するおそれがある。従って、この場合には、保持用筒体4の体積も大きくすることにより、負荷に耐えうる構造とする必要がある。
ところが、このような構造によると、ランプを点灯させた際に、ランプ電圧の立ち上がりに遅れが生じることが判明した。ここで、ランプ電圧の立ち上がりとは、ランプ電圧値が規格電圧値に達することをいう。そして、ランプ電圧の立ち上がりに遅れが生じると、以下のような問題が生じてしまうことも判明した。
ショートアーク型高圧水銀ランプを点灯させるための電源は、ランプ内に封入された水銀量や、キセノンガスの封入圧に応じて立ち上がり時間が定められており、ランプが一定時間内に一定電圧に到達しない場合は、ガスのリークや異常放電などの異常が発生したと判断して、電流供給を自動的に遮断するように設定されている。即ち、ランプ電圧の立ち上がりに遅れが生じると、ランプへの電流供給が遮断されることによりランプが不点灯になってしまう。
ここで、ランプが不点灯になることを防止するためには電源に対して電流供給を遮断するまでの時間を延ばすように設定すると有効であるようにも思われる。
しかしながら、電源に対してこのような設定をすると、封入ガスがリークしたり異常放電しているランプに対しても電流供給を遮断することなく大電流を入力し続けることになり、電極又は発光管を破損させてしまうおそれがあるため非常に危険である。
本発明者らは、上記のような問題を解決するために、保持用筒体4の体積を大きくするとランプ電圧の立ち上がりに遅れが生じる原因について鋭意検討したところ、以下の原因によるものであることを突き止めた。
発光管2内の水銀蒸気圧は、発光管2内における最冷部温度で決まる。図8に示すショートアーク型高圧水銀ランプでは、陰極6が陽極5に比して体積が小さく、陰極6で発生した熱は陽極5で発生した熱よりも電極芯棒7に伝わりにくい。従って、陰極6側に埋設された保持用筒体4における符号9で示す部分に最冷部が形成され、この部分に未蒸発水銀が留まることになる。ここで、保持用筒体4の体積が大きくなることに伴い熱容量が増加することにより保持用筒体4の温度上昇が鈍くなると、前記の未蒸発水銀の蒸発に時間を要することになり、その結果として、ランプ電圧に遅れが生じるものと考えられる。
さらには、保持用筒体4は、石英ガラス製のムク棒に貫通穴を設けることにより構成されており、石英ガラス製の封止管3に密着している。即ち、保持用筒体4及び封止管3を経て外部に至るまでの熱伝導経路には、全く空隙のない状態である。その結果、熱伝導により封止管3表面から熱が外部に逃げやすくなっており、このような事実もランプ電圧の立ち上がりに遅れが生じる一因であると考えられる。
従って、保持用筒体の熱容量を小さくするとともに、前述の熱伝導経路中に熱伝導率が非常に小さい部分、即ち、空隙を形成することにより、ランプ電圧の立ち上がりに遅れが生じることを効果的に防止でき、前述のような問題が発生しなくなると考えられる。保持用筒体の熱容量を下げるためには単に保持用筒体の体積を小さくすることが考えられるが、保持用筒体の体積を小さくすると保持用筒体の強度が低下し、保持用筒体や場合によっては封止管が破損してしまうおそれがあるため、好ましくない。
本発明は、このような事情によりなされたものであり、保持用筒体の体積を強度を損う程縮小することなく保持用筒体の熱容量を小さくするとともに、熱伝導経路に熱伝導率が非常に小さい真空状態の空隙を形成することにより、ランプ電圧の立ち上がりに遅れが生じることのないショートアーク型高圧水銀ランプを提供することを目的とする。
本発明のショートアーク型高圧水銀ランプは、発光管と、その両端に連続して形成された封止管と、封止管に埋設された保持用筒体と、その先端に陽極あるいは陰極を有し保持用筒体に挿通された電極芯棒とからなり、前記保持用筒体に空所が形成され、又は、前記封止管と前記保持用筒体とのいずれか一方の接合面に凹所が形成されたことを特徴とする。
本発明のショートアーク型高圧水銀ランプは、発光管と、その両端に連続して形成された封止管と、封止管に埋設された保持用筒体と、その先端に陽極あるいは陰極を有し保持用筒体に挿通された電極芯棒とからなり、前記保持用筒体の外周に高融点金属箔を巻き回したことを特徴とする。
さらに、請求項1または請求項2のショートアーク型高圧水銀ランプにおいて、前記陰極が配置された側の封止管を下側にして垂直点灯を行うことを特徴とする。
本発明のショートアーク型高圧水銀ランプによると、保持用筒体に空所が形成され、又は、保持用筒体と封止管のいずれか一方の接合面に凹所が形成されているため、保持用筒体の熱容量が小さくなっており、さらには、保持用筒体と封止管を溶着した際には前述の熱伝導経路に熱伝導率が非常に小さい空隙が形成された構造である。これにより、従来のショートアーク型高圧水銀ランプと比較して、保持用筒体の温度が短時間で上昇し、保持用筒体における最冷部に存在する未蒸発水銀を早期に蒸発させることができるため、ランプ電圧の立ち上がりに遅れが生じることがなく、ランプが不点灯となることを防止できる。さらには、電源においてランプを不点灯にするまでの時間を短く設定できるので、封入ガスがリークした状態又は異常放電が発生した状態で大電流を供給し続けるという非常に危険な状況を回避することができる。
また、保持用筒体の外周に高融点金属箔を巻き回した形態のショートアーク型高圧水銀ランプによっても、高融点金属箔を複数回巻き回すことにより高融点金属箔同士の間に熱伝導率が非常に小さい真空状態の空隙が形成されるので、上記効果を得ることができる。
図1は、本発明のショートアーク型高圧水銀ランプの第1の実施形態を説明するための断面図である。
ショートアーク型高圧水銀ランプ1は、発光管2と、その両端に連続して形成された封止管3を有する。発光管2内には、発光物質として水銀が封入され、点灯始動ガスとしてキセノンガスが封入されている。点灯始動ガスとしては、キセノン以外にもアルゴン、クリプトン等を用いることができる。
封止管3には、凹所41を有する石英ガラス製の保持用筒体4が溶着されることにより埋設されている。溶着作業は、封止管3内に保持用筒体4を挿通して配置した状態で、発光管2内を減圧した状態にて封止管3の外表面をバーナー等で炙ることにより行われる。この際に、凹所41に対応する部分の封止管3については縮径させず、保持用筒体4とは溶着させない。従って、溶着作業終了後には、保持用筒体4に設けられた凹所41が空隙として存在することになる。
先端に陽極5又は陰極6を有する電極芯棒7は、保持用筒体4に設けられた貫通穴40に挿通された状態で支持されており、貫通穴40は、電極芯棒7の外径に適合する寸法に形成されている。電極芯棒7に電気的に接続された集電円板8には、不図示のモリブデン箔が接続されることにより外部からの電気入力を可能としている。
上記ショートアーク型高圧水銀ランプ1の数値例を以下に挙げる。発光管2の外径は20mm〜200mmである。保持用筒体4の外径は10mm〜50mmである。陽極5は、体積が5cm〜100cmであり、重量が100g〜1500gである。陰極6は、体積が10cm〜100cmであり、重量が20g〜500gである。発光管内に封入された水銀量は、1〜100mg/ccであり、好ましくは10〜50mg/cc、特に好ましくは20〜30mg/ccである。発光管内に封入されたキセノンガスの圧力は非点灯状態で1〜10気圧である。定格電力は2kW〜30kWであり、定格電圧は20V〜140Vである。
図2は、図1に示す保持用筒体の種々の実施形態を説明するための断面図である。
図2(a)に示す保持用筒体4は、外径の均一な石英ガラス製のムク材に貫通穴を設けることにより構成され、その外周面に凹所41が形成されている。凹所41は、工具等による切削加工によって形成しても良いし、型等により凹所41が形成されるように成型しても良い。このような保持用筒体4の数値例を挙げると、外径30mm、内径(貫通穴40の径):5mm、管軸方向長さ40mmである。
図2(b)に示す保持用筒体4は、その外周面に2個の凹所41が設けられている。無論、強度を損なわないのであれば、幾つ設けても良い。図2(c)に示す保持用筒体4は、空所42を有する構造である。このような空所42は、図2(a)に示す保持用筒体4の外周に別体の石英管43を溶着することにより形成される。
尚、図示していないが、保持用筒体4に対して、凹所41及び空所42の両方を形成しても良い。
このような保持用筒体4を用いることにより、空所や凹所の形成されていない従来の保持用筒体と比較して熱容量を小さくすることができる。これにより、ランプ点灯開始から短時間で保持用筒体4の温度が上昇するので、ランプ点灯開始初期に図1に示す最冷部9に存在する未蒸発水銀を短時間で蒸発させることができる。
図3は、図1の点線部分Aを拡大した図である。尚、図中の矢印100が示す方向が陰極6が存在する方向である。
さらに、保持用筒体4に形成された凹所41は、保持用筒体4と封止管3とを溶着した際に真空状態となっている。即ち、発光管2内の放電空間又は電極芯棒7から保持用筒体4及び封止管3を経て外部に至るまでの熱伝導経路に熱伝導率が非常に小さい真空状態の空隙が存在しているので、ランプ点灯時に生じた熱が封止管3を通じて外部へ発散することを抑制することができる。
このように、保持用筒体4に設けられた凹所41は、熱伝導率が非常に小さい真空状態の空隙として外部への熱発散防止機能を果たす部分であるため、その体積が極力大きいことが好ましいが、保持用筒体4の強度を損わない程度であることが好ましい。具体的には、凹所41の体積は、貫通穴40を除いた保持用筒体4の体積の5%〜30%であることが好ましい。
以上のような、本発明のショートアーク型高圧水銀ランプの第1の実施形態によると、保持用筒体の熱容量を小さくすることができ、さらには、保持用筒体と封止管を溶着した際には前述の熱伝導経路に熱伝導率が非常に小さい真空状態の空隙が形成された構造となる。これにより、従来のショートアーク型高圧水銀ランプと比較して、保持用筒体の温度が短時間で上昇する上に熱が外部に発散しにくく、保持用筒体における最冷部に存在する未蒸発水銀を早期に蒸発させることができるため、ランプ電圧の立ち上がりに遅れが生じることがなく、ランプが不点灯になることを防止することができる。さらには、電源においてランプを不点灯にするまでの時間を短く設定できるので、封入ガスがリークした状態又は異常放電が発生した状態で大電流を供給し続けるという非常に危険な状況を回避することができる。
図4、5は、本発明の第2の実施形態について説明するための断面図である。図4は、保持用筒体を拡大した図である。図5は、図4に示す保持用筒体が使用されている場合において図1の点線部分Aを拡大した図である。
図4に示す保持用筒体4は、その外周面に高融点金属箔44が2周巻き回された構造である。高融点金属箔44の材質は、モリブデンであるが、これに限らず、
タンタル、モリブデンとタンタルとからなる合金等を用いることもできる。
第2の実施形態においては、図5に示すように、保持用筒体4は、高融点金属箔44が設けられていない部分でのみ封止管3に溶着されており、高融点金属箔44は、封止管3に溶着されているわけではない。ここで、高融点金属箔44は、その表面に存在する凹凸が、溶着作業時の熱により溶融した保持用筒体4又は封止管3を構成する石英ガラスによって埋められるため、保持用筒体4又は封止管3に接している部分において溶着する。各々の高融点金属箔44同士間においては、このような現象は生じないので空隙45が形成される。尚、図5において、高融点金属箔44の厚み及び空隙45は非常に小さいものであるが誇張して表現している。
図4に示す高融点金属箔44は、空隙45を形成する役割、保持用筒体4と封止管3との溶着作業性、保持用筒体4への巻き回し作業性等を考慮して、幅5〜50mm、長さ20〜500mm、厚み5〜50μmであることが好ましい。
図4、5に示すような第2の実施形態においても、熱伝導率が非常に小さい空隙45が形成されるため、発光管2内で対向する電極間で放電することにより発生した熱が、封止管3を通じて外部に発散することを抑制できる。従って、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
ここで、本発明の効果を確認するための実験を行うために製作したショートアーク型高圧水銀ランプについて、以下に説明する。
<実施例>
発光管 :内容積400cm
封止管 :外径40mm、内径30mm、全長100mm
陽極 :体積20cm、重量400g
陰極 :体積10cm、重量200g
電極間距離:4mm
電極芯棒 :外径5mm、全長50mm
保持用筒体:外径30mm、内径5mm、全長40mm、体積30cm
形状は図2(a)に示す構造
封入水銀量:20mg/cc
封入キセノンガス量:5気圧
定格電力 :4kW
定格電圧 :50V
<比較例>
保持用筒体の構造が従来の図10に示す構造であることを除き、その他の構成は実施例に係るショートアーク型高圧水銀ランプと同一のランプを製作した。
<実験方法>
図6は、ショートアーク型高圧水銀ランプのランプ電圧を測定する方法を説明するための図である。
実施例及び比較例に係るショートアーク型高圧水銀ランプ1に電気的に接続した電源20にて、上記電力をランプ1に供給することによって、ランプ1を点灯させる。そして、ランプ1の両端に電気的に接続したペンレコーダ21によって、ランプ電圧の経時変化を測定した。
図7は、ランプ電圧の経時変化を示す図である。
図7に示された●は実施例のデータを、○は比較例のデータを示す。図7で、電圧値が約44Vで一定となっており、この時の電圧値を規格電圧値という。ランプ電圧が規格電圧値に達することにより所望の照度を得ることが可能である。
両ランプを比較すると、比較例のランプが規格電圧値に達するのに約15分間要したのに対し、実施例のランプは約10分間で規格電圧値に達していることから、実施例のランプは比較例のランプよりもランプ電圧の立ち上がり時間が大幅に短縮できることが分かる。
この結果から、上記規格電圧値と異なる規格電圧値を有するショートアーク型高圧水銀ランプでも、本発明の構造を採用すると当然のことながらランプ電圧が速やかに立ち上がることになると考えられる。尚、本発明のショートアーク型高圧水銀ランプでは、いかなる規格電圧値を有するものであっても、そのランプ電圧が点灯開始から10分以内に規格電圧値の90%以上に達することが望ましい。
尚、本発明に係るショートアーク型高圧水銀ランプは、使用時には通常は垂直点灯させるものであるが、陰極を下側にして使用することが好ましく、その理由について以下に図8を用いて説明する。図8は、陰極を下側にして垂直点灯することの利点を説明するための図であり、図8(a)が陽極を下側にして点灯した場合を、図8(b)が陰極を下側にして点灯した場合を示す。ここで、上側とは垂直点灯させた場合の鉛直方向上側をいい、下側とは垂直点灯させた場合の鉛直方向下側をいう。
図8(a)に示すように、ショートアーク型高圧水銀ランプ1において、ランプ1の管軸101と直交する直線102と、陰極6の先端部103と陰極6のテーパー部104の上側端部105とを通過する仮想線106と、でなす角を陰極側配光角W1と称す。ここで、ランプ1の陽極5及び陰極6がランプ点灯時に高温となり電極を構成するタングステンが蒸発した場合において、タングステン蒸気は、高温であることにより発光管の上側の内表面に付着して黒化部分100が形成されるおそれがある。そして、このような黒化部分100が形成されると、陰極側配光角W1は、仮想線106と、陰極6の先端部103と黒化部分100の下側端部107とを通過する仮想線108と、でなす角X1をW1から除いた角Y1となってその大きさが減少し、ランプ1の照度が低下する問題が生じることになる。このような問題は、仮想線106と、管軸101に直交する直線102とのなす角W1が大きいこと、言い換えると、仮想線106と管軸101とでなす角Z1が小さくなるようなテーパー部104を有する陰極6が上側に配置されていることに起因して生じるのである。
これに対し、図8(b)に示す本発明に係るショートアーク型高圧水銀ランプ1においては、陽極5が上側に配置されており、管軸101と直交する直線102と、陽極5のテーパー部110の下側端部111と上側端部112とを通過する仮想線113と、でなす角W2が小さい。即ち、仮想線113と管軸101とでなす角Z2が大きい。これにより、黒化部分100が極端に下方側にまで形成されない限りは陽極側の配光角が減少するおそれがなく、ランプ1の照度が低下する問題が生じない。ここで、上記角Z2は60〜80°であると、陽極側配光角が減少することがないので好ましい。
尚、上記角Z1が小さくなるように陰極6のテーパー部104を製作すれば良いように思われるが、テーパー部104は、放電を良好に行うために上記角Z1が10〜30°となるように製作されることが好ましい。
垂直点灯式のショートアーク型高圧水銀ランプについて説明してきたが、これに限るものではなく水平点灯式への適用を排除するものではない。また、必ずしも陰極を下側にして点灯させねばならないものではなく、発光管2に全く黒化が生じないのであれば、陰極を上側にして使用することも可能である。
また、保持用筒体と封止管との間に空隙が形成できるのであれば、保持用筒体へ空所又は凹所を設ける方法、保持用筒体の外周に高融点金属箔を巻き回す方法に必ずしも依存する必要はない。例えば、保持用筒体と溶着した際に空隙が形成されるように封止管の一部を隆起させたり、封止管の一部に凹所を設けるような加工を施す等してもよい。
さらに、前述の熱伝導経路中に存在する空隙内は、必ずしも真空状態である必要はなく、保持用筒体や封止管を構成する石英ガラスよりも熱伝導率が小さい状態であれば良い。例えば、空隙内に大気や不活性ガス等が存在していても良い。
本発明のショートアーク型高圧水銀ランプの第1の実施形態を説明するための図である。 図1に示す保持用筒体の種々の実施形態を説明するための図である。 図1の点線部分Aを拡大した図である。 本発明の第2の実施形態について説明するための図である。 本発明の第2の実施形態について説明するための図である。 ショートアーク型高圧水銀ランプのランプ電圧を測定する方法を説明するための図である。 ランプ電圧の経時変化を示す図である。 陰極を下側にして垂直点灯することの利点を説明するための図である。 従来のショートアーク型高圧水銀ランプを説明するための図である。 従来の保持用筒体を説明するための図である。
符号の説明
1 ショートアーク型高圧水銀ランプ
2 発光管
3 封止管
4 保持用筒体
5 陽極
6 陰極
7 電極芯棒
8 集電円板
9 最冷部
40 貫通穴
41 凹所
42 空所
43 別体の石英管
44 高融点金属箔
45 空隙

Claims (3)

  1. 発光管と、その両端に連続して形成された封止管と、封止管に埋設された保持用筒体と、その先端に陽極あるいは陰極を有し保持用筒体に挿通された電極芯棒とからなるショートアーク型高圧水銀ランプにおいて、
    前記保持用筒体に空所が形成され、又は、前記封止管と前記保持用筒体とのいずれか一方の接合面に凹所が形成されたことを特徴とするショートアーク型高圧水銀ランプ。
  2. 発光管と、その両端に連続して形成された封止管と、封止管に埋設された保持用筒体と、その先端に陽極あるいは陰極を有し保持用筒体に挿通された電極芯棒とからなるショートアーク型高圧水銀ランプにおいて、
    前記保持用筒体の外周に高融点金属箔を巻き回したことを特徴とするショートアーク型高圧水銀ランプ。
  3. 前記陰極が配置された側の封止管を下側にして垂直点灯を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のショートアーク型高圧水銀ランプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012204288A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Iwasaki Electric Co Ltd ショートアーク型放電ランプ

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