JP2005149538A - 光ディスク記録方法 - Google Patents
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Abstract
パワーレベルの最適化が可能な光ディスク記録方法を提案する。
【解決手段】
ディスク情報としてOPCパラメータを読み出し、光ディスクのOPC領域にパワーレベルPを適宜変化させながら所定の信号パターンを記録する。各パワーレベルPiで記録された信号を再生して変調度miを測定することにより、ターゲット変調度mtargetに対応したターゲットパワーレベルPtarget’を求める。次に該ターゲットパワーレベルPtarget’を含む所定の範囲でパワーレベルPを適宜変化させてながら所定の信号パターンを記録し、各パワーレベルPjで記録された信号の変調度mjを測定する。前記パワーレベルPと、該パワーレベルP及び前記変調度mの積(P×m)との関係を直線近似し、該近似式の切片Pthr’を求め、所定の係数を乗じて最適パワーレベルPopt’を決定する。
【選択図】 図6
Description
試し書きにより最適パワーレベルを検出する一連の動作をOPC(Optimum Power Control)と呼ぶ。
以下、κ法について説明する。図1はパワーレベルPと変調度mとの関係を示す特性曲線の一例である。ここで、変調度mをパワーレベルPの関数として次式で近似する。
ここで両辺にPを乗じると次式となり、左辺の評価値(P×m)とパワーレベルPとの間は直線で近似される。なおPthrは直線のP切片を意味する。
パワーレベルPと評価値P×mとの関係を示す特性曲線の一例を図2に示す。
Ptarget=Popt/ρ
で定義されるパワーレベルを定義する。またPtargetとPthrとの比を、
κ=Ptarget/Pthr
として定義する。
該光ディスク装置にてPtargetを中心とした範囲より求めた近似直線からは、切片Pthr’が求まり、さらに最適パワーとしてPopt’=ρ・κ・Pthr’が求まる。近似直線の傾きが基準装置と異なって求まるため、κ・Pthr’とPtarget’とのずれが大きく、その結果Popt’と実際の最適パワーレベルとのずれも大きい。このような光ディスクと光ディスク装置の組み合わせにおいては、実際の最適な記録パワーレベルとは異なるパワーレベルPopt’で記録処理が行われるため、記録された情報マークの品質劣化という問題を引き起こす場合がある。Popt’が最適パワーからずれるほど、記録マーク品質劣化の可能性は高くなる。
システム制御回路20は光ディスク装置1全体の動作を制御する機能を備え、サーボ制御回路23を介して、前記光ディスク回転機構11を駆動し光ディスク10を所定の回転数で回転制御する。また光ピックアップ送り機構13を駆動し光ピックアップ12を光ディスク半径方向の所定の位置に位置決めを行う。また、前記サーボ信号生成回路22からの各サーボ信号出力に基づき、前記対物レンズアクチュエータ4を介して前記対物レンズ3を所定の位置に位置決めする。
なお本実施例ではレーザ駆動回路7を光ピックアップ12に搭載する構成を示したが、本発明はこれに限るものではなく、固定の回路基板に搭載してもよい。
次に、以上述べてきた光ディスク装置における、本実施例の光ディスク記録方法を説明する。図6は本実施例としての光ディスク記録方法におけるOPCの処理手順を示すフローチャートである。
システム制御回路20は光ピックアップ12を、光ディスク10に設けられたOPC領域の未使用領域に移動させる。未使用領域が無い場合、光ディスク10が書換型の場合には適当なパワーレベルのレーザビームを照射することによる消去処理を実行し、空き領域を確保する。光ディスク10が追記型の場合には記録不可として処理する。(ステップ101)
パワーレベルPを前記ターゲットパワーレベルPtargetに基づいて、例えばPtargetの70%相当のパワーレベルに設定し、光ディスク10に所定のパターン信号、例えばランダム信号を所定の長さ記録する。パワーレベルPを変更し、例えばPtargetの10%相当ΔPだけ増加させた値P+ΔPに設定し、再び所定のパターンを記録する。パワーレベルPが所定のレベル、例えばPtargetの130%相当のパワーレベルになるまで、パワーレベル変更及び記録の処理を繰り返す。(ステップ102)
上記試し書き処理を行ったトラックを再生する。各パワーレベルPiに対応する再生信号のエンベロープを検波し、振幅Ipp及び最大レベルItopを測定し、次式で定義される変調度miを計算する。(ステップ103)
mi=Ipp/Itop
ステップ103で得られたPとmの関係に基づいて、ディスク情報から得たターゲット変調度mtargetに対応するパワーレベルPtarget’を求める。例えば、mtargetとmを逐次比較し、m<mtargetを満たす最大のmnと、m>mtargetを満たす最小のmmを求め、各変調度に対応するPn及びPmを用いて、線形補完により次式にてPtarget’を決定することができる。(ステップ104)
Ptarget’=Pn+mtarget×(Pm−Pn)/(mm−mn)
再び試し書き可能なトラックに移動し、パワーレベルPをステップ104で得たPtarget’に基づいて、上記ステップ102と同様に順次パワーレベルを変更しながら試し書き処理を行う。パワーレベルの範囲は、例えばPtarget’の90%相当から110%相当までの範囲とする。(ステップ105)
またステップ103と同様に、上記ステップ102で試し書きを行ったトラックの信号を再生し、各パワーレベルPjに対応する変調度mjを測定する。(ステップ106)
ステップ106で得られた所定の範囲のPとmに関し評価値(P×m)を計算し、該評価値(P×m)とパワーレベルPとの関係を、例えば最小自乗法などで次式で表される直線に近似し、傾きmsat’と切片Pthr’を求める。(ステップ107)
P×m=msat’×(P−Pthr’)
最後に、上記ステップ106で求めたPthr’に、OPCパラメータとして取得した係数κ及び係数ρを乗じて、最適パワーレベルPopt’を決定する。(ステップ108)
なお本発明は本実施例で具体的に示したプロシージャに限るものではなく、各ステップにおいて適当なアルゴリズムを用いてよい。例えば切片Pthr’を求めるのに、Ptarget’を含む複数の範囲にて複数の直線近似を行い、平均値を採用する等して精度向上を図ってもよい。
係数ρ=1.20
ターゲットパワーPtarget=2.67mW
ターゲット変調度mtarget=0.21
上記OPCパラメータを用いて、本発明のプロシージャに基づきOPCを行った結果は以下の通りである。ただし、ここではOPCの精度をOPCによって求まった最適パワーPopt’と実際の最適パワーPjbとの比として定義する。
切片Pthr’=2.79mW
κ・Pthr’=3.26mW
最適パワーレベルPopt’=3.92mW
精度Popt’/Pjb=100%
一方、従来のプロシージャに基づき、ターゲットパワーPtargetを略中心とする範囲で直線近似を行うと、OPCは以下の結果となる。
κ・Pthr’=2.89mW
最適パワーレベルPopt’=3.47mW
精度Popt’/Pjb=89%
ところで、OPCに要求される上記精度は、光ディスク装置のシステム設計にも拠るが、例えば95%以上105%以下である。本発明のOPCを適用することにより、従来のκ法によるOPCでは必要精度が得られなかった特性を有する光ディスクに対しても、精度よく最適パワーを求めることが可能となる。
Claims (5)
- 光ビームを光ディスクに照射して信号を記録する光ディスク記録方法であって、
前記光ディスクにパワーレベルを変化させた光ビームを照射させて信号を記録し、
該信号を再生して変調度を測定し、
該変調度からターゲット変調度に関連したターゲットパワーレベルを決定し、
前記光ディスクに該ターゲットパワーレベルから所定範囲のパワーレベルの光ビームを照射して信号を記録し、
該信号を再生して変調度を測定し、
前記所定範囲のパワーレベルと、前記所定範囲のパワーレベル及び該変調度の積との関係を一次関数によって近似してパワーレベルを決定し、
前記光ディスクに該パワーレベルの光ビームを照射して信号を記録することを特徴とする光ディスク記録方法。 - 前記ターゲット変調度は、予め光ディスクに記録又は光ディスク装置に記憶されていることを特徴とする請求項1記載の光ディスク記録方法。
- 前記所定範囲のパワーレベルは、前記ターゲットパワーレベルを略中心とした範囲のパワーレベルであることを特徴とする請求項1記載の光ディスク記録方法。
- エネルギービームを、光ディスクに照射することによって情報を記録する光ディスク記録方法であって、
前記光ディスクのパワー校正領域に上記エネルギービームのパワーレベルを適宜変化させながら信号パターンを記録し、
記録された信号を再生して、再生信号の振幅と最大値の比である変調度を測定し、
該変調度を用いてターゲット変調度に対応したターゲットパワーレベルを求め、
該ターゲットパワーレベルを略中心とした所定の範囲でパワーレベルを適宜変化させながら所定の信号パターンを記録し、
該パワーレベルで記録された信号の変調度を測定し、
該パワーレベルと、該パワーレベル及び該変調度の積との関係を一次関数によって近似し、該近似式に基づいて最適パワーレベルを決定し、
該最適パワーレベルのエネルギービームを照射して情報の記録を行うことを特徴とする光ディスク記録方法。 - 前記光ディスクのディスク情報を再生し、該ディスク情報に予め記録されたパラメータに基づいて、前記ターゲット変調度を決定することを特徴とする請求項4に記載の光ディスク記録方法。
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