JP2005148345A - 光学素子及びその製造方法並びに液晶表示装置 - Google Patents

光学素子及びその製造方法並びに液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】この発明は、反射型あるいは半透過型の液晶表示装置に使用することが可能で、光散乱性を有しながらも平坦性が高い光学素子を提供することを課題とする。
【解決手段】透明基板1の表面上に中間層2が形成され、中間層2の上に3次元架橋された重合型液晶材料からなる散乱層3が形成されている。散乱層3は入射光L1に対して散乱性を示し、入射光L1はこの散乱層3において前方及び後方散乱する。反射型液晶表示装置にこの光学素子を組み込めば、光散乱層として機能し、視野角特性の改善が可能となる。
【選択図】図1

Description

この発明は、光学素子及びその製造方法に係り、特に重合型液晶層を用いた散乱機能を有する光学素子に関する。
また、この発明は、このような光学素子を使用した液晶表示装置にも関している。
近年、低消費電力で薄型、軽量等の特徴を有するバックライト不要の反射型液晶表示装置が、モバイルコンピュータ等の携帯機器用ディスプレイとして使用されているが、従来の反射型液晶表示装置は、外光を利用して表示するものであるので、使用環境が暗い場合には表示画面も暗くなり、特に暗闇では全く表示画面を見ることができない。そこで、暗い使用環境においては透過型の液晶表示装置として利用することができるように、光源を備えた半透過型液晶表示装置が開発されてきている。
このような反射型あるいは半透過型の液晶表示装置では、外光が必ずしも散乱光ではなく、点光源や面光源などの場合が多いので、均一な画面表示を行うために入射光を散乱光に変換する必要がある。液晶表示装置内で入射光を散乱させる方法として、例えば特許文献1には、反射電極部分に対向するカラーフィルタ側の基板上に光散乱層を設けた半透過型液晶表示装置が開示されている。光散乱層は、樹脂中にその樹脂とは異なる屈折率を有する微粒子を分散させた構造を有している。
また、この他、反射電極に表面に凹凸を形成して入射光を散乱させる方法もある。
特開2002−333615号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法で入射光を散乱させる場合、透明樹脂中に粒径0.7〜3.5μm程度の微粒子を散乱させる必要があるため、光散乱層の表面が粗くなり、平坦性が損なわれて、液晶セル内のギャップの不均一を引き起こす虞があるという問題が生じる。
また、光散乱層を溶液化して製膜する場合には、溶液のろ過を行なって溶液中の異物を除去する工程が必要であるが、微粒子を含んだ溶液をろ過するためには、粗い目のフィルタを用いなければならず、駆動する液晶への異物の混入やショート等の虞が生じ、各種信頼性が低下するという問題がある。
さらに、反射電極に凹凸を形成する方法においても、液晶と接する部分に凹凸を形成するため、平坦性が損なわれ、結果として液晶セル内のギャップが不均一になるという問題が生じてしまう。また、凹凸を利用した散乱層の場合には、液晶セルに組み込んだり、保護層を設けたときに、凹凸部分が屈折率の近い材料で埋まってしまいヘイズが減少するという問題がある。
この発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、反射型あるいは半透過型の液晶表示装置に使用することが可能で、光散乱性を有しながらも平坦性が高い光学素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、この発明は、このような光学素子を用いた液晶表示装置を提供することも目的としている。
この発明に係る光学素子は、基板と、基板の表面上に3次元架橋された重合型液晶材料から形成されると共に少なくとも一部に入射光に対して散乱性を示す光散乱領域が形成された散乱層とを備えたものである。
3次元架橋された重合型液晶材料を用いて散乱層を形成することにより膜面の平坦性を損なうことなく、均一な光散乱層を得ることができる。なお、散乱層は、少なくとも入射光に対して散乱性を示すものであればよく、位相差機能や着色機能を有するものであってもよい。
散乱層が、光散乱領域と、入射光に対して散乱性を示さない透明領域とを有するように構成することができる。散乱層の透明領域は、入射光に対して位相差を生じさせる位相差機能を有するものでもよく、あるいは着色機能を有するものでもよく、さらに位相差機能も着色機能も有しない透明な層として機能するものでもよい。また、基板と散乱層との間に配向材料からなる配向層を介在させてもよい。なお、配向層として、部分的に配向能を有する配向層、あるいは垂直配向能を有する配向層を用いることができる。
この発明に係る光学素子の製造方法は、基板上に重合型液晶材料を配置し、重合型液晶材料を3次元架橋することにより散乱層を形成する方法である。
散乱層を溶液化して製膜する場合、架橋前の重合型液晶は分子量が小さいため、細かい目のフィルタでろ過を行なうことが可能であり、信頼性の高い光学素子を得ることができる。
なお、好ましくは、基板上に配向層を形成し、その配向層の上に散乱層を形成する。この場合、さらに次の(1)〜(3)のいずれかの方法により散乱層の形成を行うことができる。
(1)配向層の上にパターニングされたレジスト層を形成し、レジスト層の上からラビングすることによりレジスト層が存在しない領域の配向層にのみ配向能を付与し、レジスト層を除去した後に散乱層を形成する。
(2)基板上に光配向材料からなる配向層を形成し、所定のパターンを有するフォトマスクを介して配向層の表面に偏光紫外線を照射することにより照射された領域の配向層にのみ配向能を付与し、配向層の上に散乱層を形成する。
(3)配向層の上に重合型液晶材料を配置し、重合型液晶材料が固体相となる温度域で所定のパターンを有するフォトマスクを介して重合型液晶材料の表面を露光することにより露光部分の重合型液晶材料を散乱層とし、重合型液晶材料が液晶相となる温度域で重合型液晶材料の非露光部分の表面を露光することにより新たに露光された部分の重合型液晶材料を位相差層とする。
この発明に係る第1の液晶表示装置は、2枚の透明基板間に少なくとも液晶層とカラーフィルタとが狭持されると共に反射表示を行う反射型の液晶表示装置において、外光を反射するための反射手段と、反射手段より観察者側に設けられ且つ光散乱層として機能する上記のこの発明に係る光学素子とを備えたものである。
重合型液晶材料が散乱層として機能し、視野角特性に優れ、不純物が少なく且つ面内ギャップが均一な信頼性の高い反射型の液晶表示装置が得られる。また、カラーフィルタと併せて用いることにより、カラー表示が可能な反射型の液晶表示装置を得ることができる。
また、この発明に係る第2の液晶表示装置は、2枚の透明基板間に少なくとも液晶層とカラーフィルタとが狭持されると共に反射表示及び透過表示を行う半透過型の液晶表示装置において、反射領域と透過領域とを分ける半透過手段と、半透過手段より観察者側に設けられると共に透過領域では位相差層として機能し且つ反射領域では散乱層として機能する上記のこの発明に係る光学素子とを備えたものである。
反射領域は散乱層として機能し、透過領域は位相差層として機能する半透過型の液晶表示装置が得られる。また、用途によっては、透過領域が散乱層として機能し、反射領域が位相差層として機能するような構成とすることもできる。さらに、透過領域と反射領域の双方を散乱層として機能させ、互いに散乱度合いを異ならせることもできる。また、カラーフィルタと併せて用いることにより、カラー表示が可能な半透過型の液晶表示装置を得ることができる。
この発明によれば、3次元架橋された重合型液晶材料から形成されると共に少なくとも一部に光散乱領域が形成された散乱層を備えているので、光散乱性を有しながらも平坦性が高い光学素子を実現することができる。この光学素子は、反射型あるいは半透過型の液晶表示装置に使用することが可能である。
また、このような光学素子は、基板上に重合型液晶材料を配置し、重合型液晶材料を3次元架橋することにより散乱層を形成することで製造することができる。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1にこの発明の実施の形態1に係る光学素子の構造を示す。ガラス等からなる透明基板1の表面上に中間層2が形成され、中間層2の上に3次元架橋された重合型液晶材料からなる散乱層3が形成されている。
中間層2は基板1と同様に入射光L1に対して透明性を有しており、後述する配向層と同一の材料から形成することができるが、この実施の形態1では基板1と散乱層3との密着性を高めるために使用されている。従って、散乱層3を高い密着性をもって基板1上に形成することができれば、中間層2は省略しても構わない。
散乱層3は入射光L1に対して散乱性を示し、入射光L1はこの散乱層3において前方及び後方散乱する。このため、反射型液晶表示装置にこの実施の形態1の光学素子を組み込めば、光散乱層として機能し、視野角特性の改善が可能となる。なお、散乱強度は散乱層3の膜厚を選択することによって変えることができる。
なお、散乱層3は、位相差機能や着色機能を併せ持っていてもよい。
散乱層3に用いられる重合型液晶材料としては、ネマティック液晶、コレステリック液晶及びスメクチック液晶を用いることができ、重合性モノマー分子、重合性オリゴマー分子または液晶ポリマー等を単体もしくは2種以上の化合物を含んでいてもよい。具体的には、下記に示すような化合物C1〜C10を用いることができる。ここで、化合物C1〜C10のxは2〜6の値を有している。
Figure 2005148345
また、散乱層3の散乱強度は、液晶分子の複屈折率Δnと膜厚により決定されるため、複屈折率Δnは0.03以上が好ましく、さらに好ましくは0.05以上である。さらに、散乱層3として、各種印刷法やリソグラフィー法によりパターニングしたものを用いることもできる。
また、散乱層3の重合型液晶材料として、ネマティック液晶にカイラル剤を加えた、コレステリック規則性を有するカイラルネマティック液晶を使用することもできる。カイラル剤としては、下記に示すような化合物C11〜C14やキラルドーパント液晶S−811(Merck社製)等を用いることができる。
ここで、コレステリック規則性を有する場合には、選択反射を有するが、選択反射波長帯域は可視光波長以外が好ましく、特に近赤外波長帯域が好ましい。
Figure 2005148345
なお、液晶規則性を有した配向状態を長期にわたって保持するため、重合可能な基を有する液晶性化合物を使用し、配向を保持した状態で重合させ、架橋による網目構造を形成することが望ましい。重合可能な基を有する液晶性化合物の重合手段としては、熱重合または光重合のいずれか、あるいは双方を用いることができる。好ましくは、光重合であり、特に紫外線を用いた光重合がさらに好ましい。光重合開始剤としては、チオキサントン系光重合開始剤(例:2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン)、ベンゾフェノン系光重合開始剤(例:ベンゾフェノン、(4−(メチルフェニルチオ)フェニル)フェニルメタノン)やアントラキノン系光重合開始剤(例:エチルアントラキノン)を用いることができる。市販の光重合開始剤(Ciba Specialty Chemicals.Inc.製のIrgacure184、Irgacure369、Irgacure651、Irgacure819、Irgacure907、Darocur1173、Darocur4265)を単体もしくは混合で用いてもよい。なお、光重合開始剤の他に、増感剤を本発明の目的が損なわれない範囲で添加することもできる。
光重合開始剤の添加量としては、一般的に0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜7重量%、より好ましくは0.5〜5重量%の範囲で重合型液晶材料に添加することができる。
また、複屈折率の測定については、位相遅れと膜厚の測定により行なうことができ、位相遅れの測定は、KOBRA−21シリーズ(王子計測機器)等の市販の装置を用いて行うことが可能であり、測定波長は可視光域(380〜780nm)であることが好ましく、特に比視感度の最も大きい550nm付近で測定することが好ましい。また膜厚の測定については、DEKTAK(Sloan)の触針式段差計等の市販の装置を用いることが可能である。
実施の形態2.
実施の形態2に係る光学素子の構造を図2に示す。透明基板1の表面上に配向材料からなる配向層4が形成され、配向層4の上に3次元架橋された重合型液晶材料からなる散乱層5が形成されている。散乱層5は、透明領域5aと光散乱領域5bとを有している。透明領域5aか光散乱領域5bかは、下地の配向層4によって決定される。すなわち、配向層4の所定領域になんらかの方法により配向能を付与した場合、その領域の上に配置された液晶が配向することにより透明領域5aとなり、配向層4に配向能を付与しない領域は光散乱領域5bとなる。
散乱層5の光散乱領域5bに入射した入射光L1は、この光散乱領域5bにおいて前方及び後方散乱するが、散乱層5の透明領域5aは、入射光に対して散乱性を示さないため、例えば図2において基板1に入射した入射光L2は基板1、配向層4及び散乱層5の透明領域5aを透過して散乱層5の表面から出射する。
配向層4を構成する配向材料としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール等を使用することができる。配向層4を形成する方法としては、各種印刷法やスピンコート法等を用いることができる。
配向層4に配向能を付与させる方法としては、配向層4をラビングする方法がある。ラビング処理は、レーヨン、綿、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート等の材料から選択されるラビング布を金属ロールに巻き付け、これを配向層4の表面に接した状態で回転させるか、あるいはラビング布を巻き付けたロールを固定したまま基板1を搬送して配向層4の表面をラビング布で摩擦することにより実施することができる。
部分的に透明領域5aを形成するために、配向能を付与させたくない光散乱領域5bに対応する領域の配向層4の上に予めフォトレジスト等のレジスト層をパターニングして形成しておき、レジスト層の上から全面をラビング処理してレジスト層が存在しない領域の配向層4にのみ配向能を付与し、レジスト層を剥離除去する。これにより、配向能を付与させる領域をパターニングすることができる。
その後、配向層4の上に重合型液晶材料を配置して3次元架橋すれば、図2に示されるように、透明領域5aと光散乱領域5bとを有する散乱層5が形成される。
また、光配向材料を用いて配向能の領域をパターニングすることもできる。図3(a)に示されるように、基板1上に光配向材料からなる配向層6を形成し、所定のパターンを有するフォトマスク7を介して配向層6の表面に偏光紫外線を照射する。これにより、図3(b)に示されるように、偏光紫外線が照射されて配向能が付与された配向能領域6aと偏光紫外線が照射されないために配向能が付与されない非配向能領域6bとに配向層6がパターニングされる。その後、図3(c)に示されるように、配向層6の上に散乱層5を形成すると、配向能領域6aの上に配置された液晶が配向して透明領域5aを形成し、非配向能領域6bの上には光散乱領域5bが形成される。
光配向材料としては、例えば特開平11−109361号公報や特開2001−174635号公報に開示されている各種の材料を使用することができる。
さらに、温度調整をすることによって透明領域と光散乱領域とにパターニングされた散乱層を形成することもできる。例えば、図4に示されるように、配向層4の上に重合型液晶材料を配置し、重合型液晶材料が固体相となる低温域で所定のパターンを有するフォトマスクを介して重合型液晶材料の表面を露光することにより露光部分の重合型液晶材料が光散乱領域8bとなり、その後重合型液晶材料が液晶相となる温度域まで温度を上昇させて重合型液晶材料のまだ露光していない部分の表面を露光することにより、この部分の重合型液晶材料が位相差層となって透明領域8aを形成する。このようにして、透明領域8aと光散乱領域8bとを有する散乱層8が形成される。
なお、この実施の形態2において、光学的に機能しない不要部分、例えば図2の透明領域5aを除去することも可能である。
光散乱領域5b及び8bは、散乱性を示すものであればよく、位相差機能や着色機能を有してもよい。
また、透明領域5a及び8aが着色機能を有していてもよい。
また、配向層として、部分的に配向能を有する配向層、あるいは垂直配向能を有する配向層を用いることもできる。垂直配向能を有する配向膜としては、例えば日産化学製のSE−7511、SE−1211等がある。
実施の形態3.
実施の形態3に係る反射型の液晶表示装置の構造を図5に示す。第1の透明基板11の表面上にカラーフィルタ12が形成され、カラーフィルタ12の上に配向層13と散乱層14とが順次形成され、さらに散乱層14の表面上に透明電極層15が形成されている。一方、第2の透明基板16の表面上には反射手段となる反射電極層17が形成されている。そして、透明電極層15と反射電極層17とが向かい合うように第1の透明基板11と第2の透明基板16とが周縁のシール材18を介して互いに間隔を隔てて平行に配置され、これらの間に液晶19が封じ込まれている。なお、カラーフィルタ12とは反対側の第1の透明基板11の面上には、円偏光板20が貼付されている。
なお、散乱層14の少なくとも一部には、実施の形態1及び2に記したように、3次元架橋された重合型液晶材料からなる光散乱領域が形成されている。
円偏光板20の前面から取り入れられた外光L3は、第1の透明基板11とカラーフィルタ12及び配向層13を透過した後、散乱層14で散乱し、透明電極層15から液晶19へと入射する。そして、液晶19の配向状態に応じた光が液晶19内を進み、反射電極層17で反射した後、再び液晶19内を進んで透明電極層15、散乱層14、配向層13、カラーフィルタ12、第1の透明基板11及び円偏光板20を通って観察者へ向けて出射され、これにより表示が行われる。
なお、図6に示されるように、配向層13及び散乱層14を第1の透明基板11側ではなく、第2の透明基板16側に設けることもできる。すなわち、カラーフィルタ12の表面上に直接透明電極層15を形成すると共に反射電極層17上に配向層13と散乱層14を順次形成し、透明電極層15と散乱層14との間に液晶19を封じ込めてもよい。
また、カラーフィルタ12も、第1の透明基板11側ではなく、第2の透明基板16側に設けることもできる。
実施の形態4.
実施の形態4に係る半透過型の液晶表示装置の構造を図7に示す。この液晶表示装置は、図5に示した実施の形態3の液晶表示装置において、反射電極層17の代わりに、所定のパターンで透過領域21aと反射領域21bとに分けられた半透過手段となる反射電極層21を用いると共に、反射電極層21とは反対側の第2の透明基板16の面上に円偏光板22が貼付され、さらにこの円偏光板22に対向するようにバックライト23及び反射板24を順次配置したものである。
昼間など周囲が十分明るい場合には、円偏光板20の前面から取り入れた外光L3を散乱層14で散乱させた後に反射電極層21の反射領域21bで反射させて照明光として利用することができる。液晶19の配向状態に応じた表示光が円偏光板20の前面から出射されることにより表示が行われる。一方、夜間など周囲が暗い場合には、バックライト23を点灯させ、発した光を直接あるいは反射板24で反射させた後に円偏光板22から入射させ、反射電極層21の透過領域21aを透過させて照明光とすることができる。
なお、図8に示されるように、図7の液晶表示装置において、配向層13及び散乱層14を第1の透明基板11側ではなく、第2の透明基板16側に設けることもできる。すなわち、カラーフィルタ12の表面上に直接透明電極層15を形成すると共に反射電極層21上に配向層13と散乱層14を順次形成し、透明電極層15と散乱層14との間に液晶19を封じ込めてもよい。
実施の形態5.
実施の形態5に係る半透過型の液晶表示装置の構造を図9に示す。この液晶表示装置は、図7に示した実施の形態4の液晶表示装置において、散乱層14の代わりに、透明領域25aと光散乱領域25bとを有する散乱層25を用いたものである。散乱層25の透明領域25aは反射電極層21の透過領域21aに、散乱層25の光散乱領域25bは反射電極層21の反射領域21bにそれぞれ対応した位置に配置されている。
昼間など周囲が十分明るい場合には、円偏光板20の前面から取り入れた外光L3を散乱層25の光散乱領域25bで散乱させた後に反射電極層21の反射領域21bで反射させて照明光として利用することができる。液晶19の配向状態に応じた表示光が円偏光板20の前面から出射されることにより表示が行われる。一方、夜間など周囲が暗い場合には、バックライト23を点灯させ、発した光を直接あるいは反射板24で反射させた後に円偏光板22から入射させ、反射電極層21の透過領域21a及び散乱層25の透明領域25aを透過させて照明光とすることができる。
なお、図10に示されるように、図9の液晶表示装置において、配向層13及び散乱層25を第1の透明基板11側ではなく、第2の透明基板16側に設けることもできる。すなわち、カラーフィルタ12の表面上に直接透明電極層15を形成すると共に反射電極層21上に配向層13と散乱層25を順次形成し、透明電極層15と散乱層25との間に液晶19を封じ込めてもよい。
実施の形態5の半透過型液晶表示装置において、散乱層25の透明領域25aは位相差層として機能させることもでき、各種視野角補償層として組み込むことが可能である。また、散乱層25の透明領域25aを1/4波長板として組み込めば、バックライト23側の円偏光板(+位相差板)22と組み合わせて円偏光を作ることも可能である。
なお、実施の形態1及び2の光学素子の表面上に保護層を形成することもできる。
実施例1.
次に、上述した実施の形態1の具体的な実施例について述べる。
ネマティック液晶相を示す重合可能なモノマー分子(25重量部)(上述した化合物C8)と、光重合開始剤としてIrgacure369(1重量部)とシクロヘキサノン(74重量部)からなる重合型ネマティック液晶溶液を準備した。
次に、ガラス基板をスピンコーターにセットし、配向層上に上記の液晶溶液を3.00μm程度の膜厚(乾燥後)でスピンコーティングした。さらに、減圧乾燥にて溶媒を除去し、ガラス基板上に白濁した液晶層が作製されたことを目視にて確認した。その後、このような液晶層に超高圧水銀灯を有する紫外線照射装置により紫外線を1000mJ/cmで照射することにより液晶層を重合し、3次元架橋した散乱層を形成した。また、温度230℃のクリーンオーブンにて熱焼成を行なってさらに架橋を促進した。
このようにして形成された散乱層の平坦性を触針式段差計にて1mmの測定距離にわたって0.333μm毎に測定したところ、中心線平均粗さは30オングストローム(3.0×10−9m)程度であった。また、ヘイズについてヘイズメータ(NDH2000、日本電色工業製)で測定したところ、Hz値は10であった。
実施例2.
実施の形態2の具体的な実施例について述べる。
ガラス基板上に予め光配向材料からなる配向層を成膜し、幅50μmの開口部と250μmの遮光部とが交互に整列されているフォトマスクを介して露光した。次に、実施例1で用いた液晶溶液を配向層上に3.00μm程度の膜厚(乾燥後)でスピンコーティングした。さらに、温度80℃で5分間加熱して乾燥し、基板上に白濁した散乱領域と透明領域とを有する液晶層が作製されたことを偏光顕微鏡にて確認した。その後、このような液晶層の散乱領域に超高圧水銀灯を有する紫外線照射装置により紫外線を1000mJ/cmで照射することにより散乱領域の液晶層を重合し、3次元架橋した散乱層を形成した。また、温度230℃のクリーンオーブンにて熱焼成を行なってさらに架橋を促進した。
このようにして形成された散乱層の散乱領域部と透明領域部の平坦性を触針式段差計にて1mmの測定距離にわたって0.333μm毎に測定したところ、中心線平均粗さは30オングストローム(3.0×10−9m)程度であった。
実施例3.
ネマティック液晶相を示す重合可能なモノマー分子(25重量部)(上述した化合物C8)と、カイラル剤(0.5重量部)(上述した化合物C14)と、光重合開始剤Irgacure907(1重量部)とシクロヘキサノン(73.5重量部)からなる液晶溶液を準備した。
次に、ガラス基板をスピンコーターにセットし、配向層上に上記の液晶溶液を4.00μm程度の膜厚(乾燥後)でスピンコーティングした。さらに、減圧乾燥後、温度50℃のホットプレートで1分、続いて温度90℃のホットプレートで1分加熱して溶媒を除去し、ガラス基板上に白濁した液晶層が作製されたことを目視にて確認した。斜めから見ると、少し赤みが見えたので液晶構造を有していることを確認した。その後、このような液晶層に超高圧水銀灯を有する紫外線照射装置により紫外線を1000mJ/cmで照射することにより液晶層を重合し、3次元架橋した散乱層を形成した。また、温度230℃のクリーンオーブンにて熱焼成を行なってさらに架橋を促進した。
このようにして形成された散乱層の平坦性を触針式段差計にて1mmの測定距離にわたって0.333μm毎に測定したところ、中心線平均粗さは30オングストローム(3.0×10−9m)程度であった。また、ヘイズについてヘイズメータ(NDH2000、日本電色工業製)で測定したところ、Hz値は40であった。
実施例4.
実施例1で製造した光学素子の表面上に保護層を形成した。保護層としては、AC−5100(日産化学製)を2μm程度の膜厚に塗布し、紫外線照射装置により紫外線を2100mJ/cmで照射した後、温度230℃のクリーンオーブンにて1時間の熱焼成を行なった。
このようにして形成された保護層の平坦性を触針式段差計にて1mmの測定距離にわたって0.333μm毎に測定したところ、中心線平均粗さは28オングストローム(2.8×10−9m)であった。まや、ヘイズについてヘイズメータ(NDH2000、日本電色工業製)で測定したところ、Hz値は10のまま変わりはなかった。
この発明の実施の形態1に係る光学素子の構造を示す断面図である。 実施の形態2に係る光学素子の構造を示す断面図である。 実施の形態2に係る光学素子を製造する方法を段階的に示す断面図である。 実施の形態2の変形例に係る光学素子の構造を示す断面図である。 実施の形態3に係る反射型の液晶表示装置の構造を示す断面図である。 実施の形態3の変形例に係る反射型の液晶表示装置の構造を示す断面図である。 実施の形態4に係る半透過型の液晶表示装置の構造を示す断面図である。 実施の形態4の変形例に係る半透過型の液晶表示装置の構造を示す断面図である。 実施の形態5に係る半透過型の液晶表示装置の構造を示す断面図である。 実施の形態5の変形例に係る半透過型の液晶表示装置の構造を示す断面図である。
符号の説明
1 基板、2 中間層、3,5,8,14,25 散乱層、4,6,13 配向層、7 フォトマスク、11 第1の透明基板、12 カラーフィルタ、15 透明電極層、16 第2の透明基板、17,21 反射電極層、18 シール材、19 液晶、20,22 円偏光板、23 バックライト、24 反射板、5a,8a,25a 透明領域、5b,8b,25b 光散乱領域、6a 配向能領域、6b 非配向能領域、21a 透過領域、21b 反射領域。

Claims (13)

  1. 基板と、
    前記基板の表面上に3次元架橋された重合型液晶材料から形成されると共に少なくとも一部に入射光に対して散乱性を示す光散乱領域が形成された散乱層と
    を備えたことを特徴とする光学素子。
  2. 前記散乱層は、光散乱領域と、入射光に対して散乱性を示さない透明領域とを有する請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記散乱層の透明領域は、入射光に対して位相差を生じさせる位相差層として機能する請求項2に記載の光学素子。
  4. 前記基板と前記散乱層との間に配向材料からなる配向層が介在する請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学素子。
  5. 前記配向層が部分的に配向能を有する配向層である請求項4に記載の光学素子。
  6. 前記配向層が垂直配向能を有する配向層である請求項4または5に記載の光学素子。
  7. 基板上に重合型液晶材料を配置し、
    重合型液晶材料を3次元架橋することにより散乱層を形成する
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  8. 基板上に配向層を形成し、
    配向層の上に散乱層を形成する
    請求項7に記載の光学素子の製造方法。
  9. 配向層の上にパターニングされたレジスト層を形成し、
    レジスト層の上からラビングすることによりレジスト層が存在しない領域の配向層にのみ配向能を付与し、
    レジスト層を除去した後に散乱層を形成する
    請求項8に記載の光学素子の製造方法。
  10. 基板上に光配向材料からなる配向層を形成し、
    所定のパターンを有するフォトマスクを介して配向層の表面に偏光紫外線を照射することにより照射された領域の配向層にのみ配向能を付与し、
    配向層の上に散乱層を形成する
    請求項8に記載の光学素子の製造方法。
  11. 配向層の上に重合型液晶材料を配置し、
    重合型液晶材料が固体相となる温度域で所定のパターンを有するフォトマスクを介して重合型液晶材料の表面を露光することにより露光部分の重合型液晶材料を散乱層とし、
    重合型液晶材料が液晶相となる温度域で重合型液晶材料の非露光部分の表面を露光することにより新たに露光された部分の重合型液晶材料を位相差層とする
    請求項8に記載の光学素子の製造方法。
  12. 2枚の透明基板間に少なくとも液晶層とカラーフィルタとが狭持されると共に反射表示を行う反射型の液晶表示装置において、
    外光を反射するための反射手段と、
    前記反射手段より観察者側に設けられ且つ光散乱層として機能する請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学素子と
    を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
  13. 2枚の透明基板間に少なくとも液晶層とカラーフィルタとが狭持されると共に反射表示及び透過表示を行う半透過型の液晶表示装置において、
    反射領域と透過領域とを分ける半透過手段と、
    前記半透過手段より観察者側に設けられると共に透過領域では位相差層として機能し且つ反射領域では光散乱層として機能する請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学素子と
    を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
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