JP2005145826A - 発芽豆を含む生活習慣病の予防および/または治療用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 生活習慣病の予防および/または治療に有用な組成物を提供する。
【解決手段】 発芽豆を含有することを特徴とする、生活習慣病の予防および/または治療用組成物。
【選択図】なし
【解決手段】 発芽豆を含有することを特徴とする、生活習慣病の予防および/または治療用組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、生活習慣病の予防および/または治療用組成物、ならびにこの組成物の食品および医薬としての用途に関する。
近年、食生活の欧米化、交通機関の発達による運動不足などのため、いわゆる生活習慣病が広がりつつあり、社会的に注目されるようになってきている。「生活習慣病」とは、一般的に「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」と定義され、例えば、インスリン非依存性糖尿病(成人型糖尿病)、肥満、高脂血症、高尿酸血症、循環器疾患、大腸癌(家族性を除く)、高血圧症、肺扁平上皮癌、慢性気管支炎、肺気腫、アルコール性肝障害および歯周病などが挙げられる。
このような生活習慣病を予防または治療するには、生活習慣を改善することが望ましいが、容易に行い得るものではない。生活習慣病の予防・治療方法として、例えば血中脂肪濃度、血糖値および血圧などを抑制することが挙げられるが、これら作用を個々に有する各種薬剤を使用する場合、多剤投与による相互作用などの弊害や、長期服用による副作用が起こる可能性がある。
このような中で、多彩な作用を有し、長期に服用しても、副作用などのおそれがない天然由来の成分を用いて、生活習慣病の予防や治療が試みられるようになってきている。例えば、特許文献1にはスピルリナ使用した生活習慣病予防食品が、特許文献2にはβグルカン含有油脂組成物を含有する生活習慣病予防作用を有する食品が、それぞれ記載されている。
また、大豆中に含まれるレシチンには、血糖値の上昇を抑制したり、コレステロール値を低下させたり、または血圧を低下させたりする作用があることが知られているが、豆類は、発芽過程おいて、含有成分の種類および含量に変化が生じるので、発芽大豆にも大豆と同様な作用があるか否かは不明であった。例えば、特許文献3では、発芽大豆を使用した「枝豆」の風味、歯触りを有する枝豆風の大豆加工食品が記載されているが、生活習慣病に対する効果は何ら記載されていない。
特開2001−204426号公報
特開2002−241784号公報
特開平11−46713号公報
本発明は、生活習慣病の予防および/または治療に有用な組成物を提供する。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、発芽豆が、血中脂質濃度低下作用、血糖低下作用および血圧低下作用を有し、生活習慣病の予防または治療に有用であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、発芽豆を含有することを特徴とする、生活習慣病の予防および/または治療用組成物に関する。
すなわち、本発明は、発芽豆を含有することを特徴とする、生活習慣病の予防および/または治療用組成物に関する。
本発明によれば、血中脂質濃度低下作用、血糖低下作用および血圧低下作用を有する組成物を得ることができる。
本発明の組成物は、上記の作用を併せ持つため、多剤投与の弊害、例えば相互作用を招くことなく、食品または医薬として、高脂血症、糖尿病および高血圧症などの生活習慣病の予防および/または治療に使用することができる。
しかも、発芽豆は、化学物質と異なり、自然に存在するものなので、本発明によれば、安全で、長期に服用しても副作用などの心配の少ない組成物を得ることができる。
本発明の組成物は、上記の作用を併せ持つため、多剤投与の弊害、例えば相互作用を招くことなく、食品または医薬として、高脂血症、糖尿病および高血圧症などの生活習慣病の予防および/または治療に使用することができる。
しかも、発芽豆は、化学物質と異なり、自然に存在するものなので、本発明によれば、安全で、長期に服用しても副作用などの心配の少ない組成物を得ることができる。
本発明において発芽豆とは、豆類を発芽工程に付して、この豆類の胚芽部分が発芽工程処理前に比べて大きくなり、膨らんだ豆の皮と身との間に液状物が溜まるようになった発芽直前の状態のもの、または発芽して間もない、例えば芽の長さが6mm程度以下、好ましくは1mm程度以下の状態のものをいい、豆類を水に漬けて暗いところで発芽させて、芽を伸ばしていったモヤシとは異なる。本発明において好ましい発芽豆は発芽直前の状態のものである。
上記豆類として、大豆、落花生、アズキ、インゲンマメ、ソラマメ、エンドウマメ、緑豆および黒豆などが挙げられる。好ましくは大豆、アズキ、緑豆および黒豆であり、より好ましくは大豆および緑豆である。
上記の豆類は、品種、栽培産地および栽培条件などは特に制限されない。収穫後からの保管条件・期間も特に制限されない。
また、本発明では上記の豆類を1種類以上使用することができる。
上記の豆類は、品種、栽培産地および栽培条件などは特に制限されない。収穫後からの保管条件・期間も特に制限されない。
また、本発明では上記の豆類を1種類以上使用することができる。
豆類は、発芽過程おいて、含有成分の種類および含量に変化が生じる。例えば、発芽過程で、ビタミン類、ヘキサナール、各種アミノ酸などが増加する。したがって、豆、発芽豆およびモヤシの間には、含有成分の種類および含量に差異が生じるので、これを指標にして、発芽豆と、豆またはもやしとを区別することができる。
例えば、豆類の発芽過程において、豆類に含まれるγ−アミノ酪酸の量が増加していくが、発芽して芽が伸びていくに従い、γ−アミノ酪酸の含量は減少していく。このようなγ−アミノ酪酸含量の違いから発芽豆と、豆類またはもやしとを区別することができる。
発芽豆は、豆類の種類により異なるが、100g当たり、例えば、γ−アミノ酪酸を、好ましくは20mg以上、より好ましくは40mg以上、特に好ましくは60mg以上含有する。
例えば、豆類の発芽過程において、豆類に含まれるγ−アミノ酪酸の量が増加していくが、発芽して芽が伸びていくに従い、γ−アミノ酪酸の含量は減少していく。このようなγ−アミノ酪酸含量の違いから発芽豆と、豆類またはもやしとを区別することができる。
発芽豆は、豆類の種類により異なるが、100g当たり、例えば、γ−アミノ酪酸を、好ましくは20mg以上、より好ましくは40mg以上、特に好ましくは60mg以上含有する。
本発明の発芽工程には慣用の方法を使用できる。発芽工程は、豆の種類により異なるが、例えば以下のように行う。通常、豆類を、重量比で2〜4倍の水中に、10〜40℃にて浸漬させる。一定時間おいてから、この水に浸漬した豆類が、豆の胚芽部分が充分大きくなった発芽直前の状態または発芽して間もない状態にあることを肉眼にて確認した後、水から取り出して乾燥させることで、本発明の発芽豆を得ることができる。
製造コストを下げる観点から、発芽過程の短い豆類、例えば緑豆が好ましい。
製造コストを下げる観点から、発芽過程の短い豆類、例えば緑豆が好ましい。
上記の発芽工程により得られた発芽豆は、そのままでも本発明に使用できるが、保存性を高めるなどの観点から、発芽豆を、蒸煮、乾燥および精白(脱皮)工程からなる一つ以上の工程に付することが好ましく、これら工程をすべて行うことがより好ましい。これら工程は豆において慣用される方法を用いることができ、例えば、蒸煮は約100℃にて約20分、乾燥は約50℃にて約14時間で通常行ってもよいが、これらの条件に限定されるものではない。
本発明の発芽豆として、発芽豆の細片、粉末およびこれらの懸濁液;発芽豆抽出液、発芽豆濃縮抽出液および発芽豆エキス末などの抽出物;ならびにこれら抽出物からの精製物を、単独で使用することもできるし、2種類以上を併用することもできる。
本発明の組成物は、発芽豆以外に、他の成分、例えば予防および/または治療上有用な物質、ならびに/あるいは本発明の効果を損なわない限りの添加剤などを含んでいてもよい。
本発明に係る組成物は、食品として、特に健康食品、機能性食品、健康補助食品、特定保健用食品として使用することができる。これら食品は、例えばお茶、ジュースといった飲料水;ゼリー、あめ、チョコレート、チューインガムなどの形態であってもよい。また、本発明に係る食品は、栄養補助食品(サプリメント)として、液剤、粉剤、粒剤、カプセル剤、錠剤の形で製造されてもよい。
また、本発明に係る組成物は、医薬として使用することができる。これら医薬品は、例えば錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬若しくは軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳濁剤又は懸濁剤の形態で経口的に投与することができるが、例えば座剤の形態で直腸的に;例えば軟膏、クリーム剤、ゲル剤又は液剤の形態で局部的又は経皮的に;例えば注射用液剤として非経口的に投与することもできる。
医薬として、本発明に係る組成物の投与量は、特に制限されないが、豆の種類、投与経路、疾病の種類、剤型、患者の年齢、体重および症状に応じて適宜選択することができる。例えば、本発明の組成物を経口投与する場合には、成人1日当たり有効成分量として発芽豆を1〜100g、好ましくは2〜10g投与することが望ましい。また、投与期間は、年齢、症状に応じて任意に定めることができる。
以下、本発明を、実施例によってさらに詳細に説明する。本発明は、実施例によって限定されるものではない。
発芽大豆粉末および大豆粉末は株式会社小谷穀粉製を用いた。%は特に規定されていない限り重量%を意味する。
1.血中脂質濃度抑制試験
(1)実施例1、実施例2、比較例1および比較例2の調製
表1に従い発芽大豆粉末を配合させた高コレステロール飼料として実施例1、実施例2、比較例1および比較例2を調製した。
(2)試験系
Lewis系ラット(日本チャールス・リバー株式会社製)の5週齢の雄を1週間予備飼育した。予備飼育中は粉末飼料CE−2(日本クレア株式会社)を自由に摂取させた。
(3)試験飼料の摂取
予備飼育後、ラットを体重に基づいて1群5匹ずつ、4群に割り付けた。これら各群に、上記で作製した実施例1、実施例2、比較例1または比較例2を試験飼料として、それぞれ2週間自由摂取させた。また、飲料水は公共水道水をそれぞれ自由摂取させた。
(4)観察および測定
(i)一般状態:全例について1日1回以上、一般状態の観察を行った。
(ii)体重:2週間の摂取期間中、週2回の体重測定を行った。
(iii)摂餌量:餌を入れた給餌器の摂取前と摂取後の重量差を摂食量とし、得られた値を1匹当たりの摂餌量に換算した。
(iv)血清総コレステロール濃度およびLDLコレステロール濃度:2週間の摂取期間中、週1回測定を行った。ラットを約18時間絶食させてから尾動脈より採血し、その血清中の総コレステロール濃度およびLDLコレステロール濃度を全自動生化学値測定装置(COBAS MIRA、日本ロッシュ株式会社製)を用いて測定した。測定終了後、給餌を再開した。
(5)統計処理
平均値と標準偏差で表された測定値について、2標本のt検定を行った。危険率(p)が0.05以下の場合を有意差ありとした。
(1)実施例1、実施例2、比較例1および比較例2の調製
表1に従い発芽大豆粉末を配合させた高コレステロール飼料として実施例1、実施例2、比較例1および比較例2を調製した。
(2)試験系
Lewis系ラット(日本チャールス・リバー株式会社製)の5週齢の雄を1週間予備飼育した。予備飼育中は粉末飼料CE−2(日本クレア株式会社)を自由に摂取させた。
(3)試験飼料の摂取
予備飼育後、ラットを体重に基づいて1群5匹ずつ、4群に割り付けた。これら各群に、上記で作製した実施例1、実施例2、比較例1または比較例2を試験飼料として、それぞれ2週間自由摂取させた。また、飲料水は公共水道水をそれぞれ自由摂取させた。
(4)観察および測定
(i)一般状態:全例について1日1回以上、一般状態の観察を行った。
(ii)体重:2週間の摂取期間中、週2回の体重測定を行った。
(iii)摂餌量:餌を入れた給餌器の摂取前と摂取後の重量差を摂食量とし、得られた値を1匹当たりの摂餌量に換算した。
(iv)血清総コレステロール濃度およびLDLコレステロール濃度:2週間の摂取期間中、週1回測定を行った。ラットを約18時間絶食させてから尾動脈より採血し、その血清中の総コレステロール濃度およびLDLコレステロール濃度を全自動生化学値測定装置(COBAS MIRA、日本ロッシュ株式会社製)を用いて測定した。測定終了後、給餌を再開した。
(5)統計処理
平均値と標準偏差で表された測定値について、2標本のt検定を行った。危険率(p)が0.05以下の場合を有意差ありとした。
(6)結果
(i)一般状態:各群間で特に差は見られなかった。
(ii)体重:摂取期間中、各群間で有意差は見られなかった。
(iii)摂餌量:摂餌量は、全ての群で同様に推移した。
(iv)血清総コレステロール濃度:表2に示したように、摂取14日まで、すべての群で上昇がみられた。摂取14日で、比較例1および比較例2摂取群に対して、実施例2摂取群は低下傾向を示した。また、比較例2摂取群に対して、実施例1摂取群は有意な低下(P<0.05)を示した。
(v)血清LDLコレステロール濃度:表2に示したように、摂取14日で、比較例1および比較例2摂取群に対して、実施例1および実施例2摂取群は低下傾向を示した。
(i)一般状態:各群間で特に差は見られなかった。
(ii)体重:摂取期間中、各群間で有意差は見られなかった。
(iii)摂餌量:摂餌量は、全ての群で同様に推移した。
(iv)血清総コレステロール濃度:表2に示したように、摂取14日まで、すべての群で上昇がみられた。摂取14日で、比較例1および比較例2摂取群に対して、実施例2摂取群は低下傾向を示した。また、比較例2摂取群に対して、実施例1摂取群は有意な低下(P<0.05)を示した。
(v)血清LDLコレステロール濃度:表2に示したように、摂取14日で、比較例1および比較例2摂取群に対して、実施例1および実施例2摂取群は低下傾向を示した。
2.血糖上昇抑制試験
(1)実施例3、比較例3および比較例4の調製
発芽大豆粉末を粉末飼料CRF−1(オリエンタル酵母工業株式会社)に添加して、発芽大豆を全量に対して5%含有する粉末飼料として実施例3を調製した。比較例3として粉末飼料CRF−1を使用した。大豆粉末を粉末飼料CRF−1に添加して、大豆粉末を全量に対して5%含有する粉末飼料として比較例4を調製した。
(2)試験系
糖尿病モデルマウス(C57BLKS/J Iar−+Leprdb/+Leprdb:ホモ動物)7週齢の雄を財団法人動物繁殖研究所より購入し、固形飼料CRF−1を与え、1週間以上予備飼育した。
(3)試験飼料の摂取
予備飼育期間の最終日、ラットを体重に基づいて5匹からなる1群と、7匹からなる2群とに割り付けた。7匹の群に上記で作製した実施例3または比較例4を、5匹の群に上記で作製した比較例3を、それぞれ試験飼料として4週間自由摂取させた。なお、飲料水は公共水道水をそれぞれ自由摂取させた。
(4)観察および測定
(i)一般状態:全例について、一般状態を1日1回以上の観察を行った。
(ii)体重:全例について、摂取開始日、摂取最終日およびその他週1回の測定を行った。
(iii)摂餌量:全例について、投与第1週目より2回/週測定した。また、全摂取期間中の体重増加を平均摂取量で徐し、100倍にして摂餌効率を求めた。
(iv)血糖および尿糖の測定:摂取期間中2週ごとに測定した。各測定日の前日より約16〜18時間の絶食を行ってから、尾静脈血の血糖値測定(プレシジョン血糖測定システム、メディセンスジャパン株式会社製)と新鮮尿の尿糖値測定(ダイアスティックR、バイエル・メディカル株式会社製)を行った。測定終了後に給餌を再開した。
(v)血清インスリンの測定:4週間の摂取期間の最終日に想定した。測定日前日より約16〜18時間の絶食を行ってから、ソムノペンチル麻酔下にて腹大動脈より可能なかぎり採血を行い、遠心分離により血清を採取し、凍結保存した後、血清インスリン値測定を行った。
(5)統計処理
平均値と標準偏差で表された測定値について、2標本のt検定を行った。危険率(p)が0.05以下の場合を有意差ありとした。
(1)実施例3、比較例3および比較例4の調製
発芽大豆粉末を粉末飼料CRF−1(オリエンタル酵母工業株式会社)に添加して、発芽大豆を全量に対して5%含有する粉末飼料として実施例3を調製した。比較例3として粉末飼料CRF−1を使用した。大豆粉末を粉末飼料CRF−1に添加して、大豆粉末を全量に対して5%含有する粉末飼料として比較例4を調製した。
(2)試験系
糖尿病モデルマウス(C57BLKS/J Iar−+Leprdb/+Leprdb:ホモ動物)7週齢の雄を財団法人動物繁殖研究所より購入し、固形飼料CRF−1を与え、1週間以上予備飼育した。
(3)試験飼料の摂取
予備飼育期間の最終日、ラットを体重に基づいて5匹からなる1群と、7匹からなる2群とに割り付けた。7匹の群に上記で作製した実施例3または比較例4を、5匹の群に上記で作製した比較例3を、それぞれ試験飼料として4週間自由摂取させた。なお、飲料水は公共水道水をそれぞれ自由摂取させた。
(4)観察および測定
(i)一般状態:全例について、一般状態を1日1回以上の観察を行った。
(ii)体重:全例について、摂取開始日、摂取最終日およびその他週1回の測定を行った。
(iii)摂餌量:全例について、投与第1週目より2回/週測定した。また、全摂取期間中の体重増加を平均摂取量で徐し、100倍にして摂餌効率を求めた。
(iv)血糖および尿糖の測定:摂取期間中2週ごとに測定した。各測定日の前日より約16〜18時間の絶食を行ってから、尾静脈血の血糖値測定(プレシジョン血糖測定システム、メディセンスジャパン株式会社製)と新鮮尿の尿糖値測定(ダイアスティックR、バイエル・メディカル株式会社製)を行った。測定終了後に給餌を再開した。
(v)血清インスリンの測定:4週間の摂取期間の最終日に想定した。測定日前日より約16〜18時間の絶食を行ってから、ソムノペンチル麻酔下にて腹大動脈より可能なかぎり採血を行い、遠心分離により血清を採取し、凍結保存した後、血清インスリン値測定を行った。
(5)統計処理
平均値と標準偏差で表された測定値について、2標本のt検定を行った。危険率(p)が0.05以下の場合を有意差ありとした。
(6)結果
(i)一般状態:全摂取期間を通して、全例に異常は認められなかった。
(ii)体重:全摂取期間を通して、両群において増加傾向が認められたものの、投与第22日以降その差が現れ、比較例3摂取群と比較して、実施例3摂取群は高値を示した。
(iii)摂餌量:全試験期間中を通して、両群ほぼ平行推移であった。また、摂餌効率は、表3に示したように、比較例3および比較例4摂取群と比較して、実施例3摂取群は高い摂餌効率を示した。
(iv)血糖値:表4に示したように、摂取第15日目で、比較例3摂取群と比較して、実施例3摂取群は有意な低値(p=0.046)を示した。
(v)尿糖値:表4に示したように、摂取第15日目および第29日目で、比較例3および比較例4摂取群と比較して、実施例3摂取群は低値を示した。
(vi)血清インスリン値:表4に示したように、比較例3摂取群と比較して、実施例3摂取群は低値を示した。
(i)一般状態:全摂取期間を通して、全例に異常は認められなかった。
(ii)体重:全摂取期間を通して、両群において増加傾向が認められたものの、投与第22日以降その差が現れ、比較例3摂取群と比較して、実施例3摂取群は高値を示した。
(iii)摂餌量:全試験期間中を通して、両群ほぼ平行推移であった。また、摂餌効率は、表3に示したように、比較例3および比較例4摂取群と比較して、実施例3摂取群は高い摂餌効率を示した。
(iv)血糖値:表4に示したように、摂取第15日目で、比較例3摂取群と比較して、実施例3摂取群は有意な低値(p=0.046)を示した。
(v)尿糖値:表4に示したように、摂取第15日目および第29日目で、比較例3および比較例4摂取群と比較して、実施例3摂取群は低値を示した。
(vi)血清インスリン値:表4に示したように、比較例3摂取群と比較して、実施例3摂取群は低値を示した。
3.単回投与によるSHRラットに対する血圧低下作用試験
(1)実施例4、実施例5および比較例5の調製
発芽大豆粉末を精製水に加えて懸濁し、発芽大豆粉末を0.1g/5ml含む実施例4および発芽大豆粉末を0.5g/5ml含む実施例5をそれぞれ調製した。また同様に大豆粉末を精製水に懸濁して、大豆粉末を0.5g/5ml含む比較例5を調製した。
(2)試験系
日本チャールス・リバー株式会社製のSHR種ラット(自然発症高血圧ラット)の9週齢の雄を1週間予備飼育した。予備飼育中はMF固形飼料(オリエンタル酵母工業株式会社)を自由摂取させた。また、飲料水は公共水道水をそれぞれ自由に摂取させた。
(3)被験物質の投与経路、方法および投与期間
予備飼育後約18時間絶食させてから、ラットを体重および血圧値に基づいて1群4匹ずつ、4群に割り付けた。これら各群に、5ml/kg体重の用量で、精製水または上記で作製した実施例4、実施例5もしくは比較例5を試験物質としてそれぞれ経口強制単回投与した。
(4)観察および測定
(i)一般状態:投与24時間後まで一般状態の観察を行った。
(ii)血圧:ラットを固定箱に入れ加温した後、尾動脈部の血圧を脈拍測定装置(KN−210−1 MANOMETER TACHOMETER、夏目製作所製)により7〜11回測定し、その平均値を測定値とした。血圧は、投与前、90分後および6時間後に測定した。その間ラットに給餌は行わず、投与6時間後の血圧測定終了直後に給餌した。
(1)実施例4、実施例5および比較例5の調製
発芽大豆粉末を精製水に加えて懸濁し、発芽大豆粉末を0.1g/5ml含む実施例4および発芽大豆粉末を0.5g/5ml含む実施例5をそれぞれ調製した。また同様に大豆粉末を精製水に懸濁して、大豆粉末を0.5g/5ml含む比較例5を調製した。
(2)試験系
日本チャールス・リバー株式会社製のSHR種ラット(自然発症高血圧ラット)の9週齢の雄を1週間予備飼育した。予備飼育中はMF固形飼料(オリエンタル酵母工業株式会社)を自由摂取させた。また、飲料水は公共水道水をそれぞれ自由に摂取させた。
(3)被験物質の投与経路、方法および投与期間
予備飼育後約18時間絶食させてから、ラットを体重および血圧値に基づいて1群4匹ずつ、4群に割り付けた。これら各群に、5ml/kg体重の用量で、精製水または上記で作製した実施例4、実施例5もしくは比較例5を試験物質としてそれぞれ経口強制単回投与した。
(4)観察および測定
(i)一般状態:投与24時間後まで一般状態の観察を行った。
(ii)血圧:ラットを固定箱に入れ加温した後、尾動脈部の血圧を脈拍測定装置(KN−210−1 MANOMETER TACHOMETER、夏目製作所製)により7〜11回測定し、その平均値を測定値とした。血圧は、投与前、90分後および6時間後に測定した。その間ラットに給餌は行わず、投与6時間後の血圧測定終了直後に給餌した。
(5)結果
(i)一般状態:投与による影響は見られなかった。
(ii)血圧:表5に示したように、投与90分後と6時間後で、実施例4投与群および実施例5投与群に血圧の低下傾向がみられた。また、実施例4および実施例5投与群は、比較例5投与群より血圧の低下傾向が強かった。
(i)一般状態:投与による影響は見られなかった。
(ii)血圧:表5に示したように、投与90分後と6時間後で、実施例4投与群および実施例5投与群に血圧の低下傾向がみられた。また、実施例4および実施例5投与群は、比較例5投与群より血圧の低下傾向が強かった。
Claims (4)
- 発芽豆を含有することを特徴とする、生活習慣病の予防および/または治療用組成物。
- 発芽豆が発芽大豆である、請求項1記載の組成物。
- 食品である、請求項1または2記載の組成物。
- 医薬である、請求項1または2記載の組成物。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017082479A1 (ko) * | 2015-11-09 | 2017-05-18 | 대한민국(농촌진흥청장) | 콩 발아배아 추출물을 포함하는 비만의 예방 또는 치료용 약학 조성물 |
-
2003
- 2003-11-11 JP JP2003381218A patent/JP2005145826A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017082479A1 (ko) * | 2015-11-09 | 2017-05-18 | 대한민국(농촌진흥청장) | 콩 발아배아 추출물을 포함하는 비만의 예방 또는 치료용 약학 조성물 |
KR101749967B1 (ko) * | 2015-11-09 | 2017-06-23 | 대한민국 | 콩 발아배아 추출물을 포함하는 비만의 예방 또는 치료용 약학 조성물 |
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