JP2003261445A - 血中中性脂肪低減剤 - Google Patents
血中中性脂肪低減剤Info
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Abstract
性脂肪低減剤、又はベタインを有効成分とする血中中性
脂肪低減組成物、又は、ベタインを有効成分として含有
せしめてなる血中中性脂肪低減性飲食品、又はベタイン
を有効成分として含有せしめてなる血中中性脂肪低減性
飲食品素材。 【効果】 血中中性脂肪低減剤、血中中性脂肪低減組成
物、血中中性脂肪低減性飲食品、又は血中中性脂肪低減
性飲食品素材において、有効成分のベタインが血中中性
脂肪を低減したり、血中中性脂肪が上昇するのを抑制し
たりすることを可能にする。
Description
減したり、血中中性脂肪が上昇するのを抑制したりする
ことを可能とした剤、組成物、飲食品、及び飲食品素材
に関するものである。
ルの量が標準値よりかなり高くなる症状を高脂血症とい
われている。高脂血症は、動物性食品の過剰な摂取と運
動不足などが要因となっている疾患であるといわれてい
る。また、高脂血症が進むとコレステロールが血管壁に
沈着して動脈硬化、高血圧、心筋梗塞、脳血管障害など
の疾病につながることが知られている。
つことは、これら疾病にかからない第一条件であるとし
て、社会的にも関心が高まっている。一旦、高脂血症に
なると、それを治療するために、摂取エネルギーを減ら
し、適度の運動をすることがすすめられる。そして、同
時に食事療法として、脂肪の摂取量を減らすこと、動物
性のものより植物性の食物を多く摂取することなどが推
奨されている。
といわれてはいるが、コレステロールと中性脂肪の生
成、代謝は異なるものであり、薬物療法や食事療法によ
って一律にコレステロールと中性脂肪の値を低減するこ
とは困難である。このような背景で、各種の中性脂肪の
低減方法が提案されている。例えば、アカザ科フダンソ
ウ属植物の低極性成分抽出物を有効成分とするもの(特
開平7−69911号公報)、乳蛋白であるβ−ラクト
グロブリンを有効成分とするもの(特開平8−2594
61号公報)、あるいはアミロース由来の食物繊維含有
澱粉素材を有効成分とするもの(特開平10−2794
87号公報)等が知られている。
慣病の急増は、高脂血症に起因する場合が多く、上記の
ような栄養指導や提案がなされている。しかしながら、
血中中性脂肪においては、肥満防止=ダイエットのみで
は解決されず、血中中性脂肪を正常化するためには、長
期間の食事療法を必要とし、即効性のあるこれといった
処方はなかった。医療の現場では、いろいろな薬剤が使
用されているが、副作用を回避するためには、あくまで
も食事療法で対処するのが肝要である。本発明では、天
然物であり且つ即効性のある血中中性脂肪低減に効果の
ある物質を見出すことを目的とした。
に鑑み、血中中性脂肪を低減する物質について鋭意検討
した結果、ベタインに即効性があることを見い出し、本
発明を完成させるに至った。すなわち、本発明において
は、日常の食生活において、ベタインを常態として摂取
できる上に即効性のあることが判明したもので、本発明
は、血中中性脂肪の低減に有効なベタインを有効成分と
する血中中性脂肪低減剤及び組成物を提供する。また、
本発明は、血中中性脂肪の低減に有効なベタインを有効
成分として含有せしめてなる血中中性脂肪低減性飲食品
及び飲食品素材を提供するものである。
能食品または補助食品を使用する場合は、血中中性脂肪
値が高い人に用いられ、その投与量は、ヒトの性別、体
質、年齢、症状などにより異なるが、一般には、1日当
たり、ベタインを0.5g〜20g好ましくは1g〜1
0gの範囲で適宜使用することができる。
血中中性脂肪低減剤の有効成分であるベタインは、別名
トリメチルグリシンといい、ビート(甜菜)中に比較的
多く(0.07〜0.30%)存在し、19世紀中頃ビ
ート糖の廃糖蜜からはじめて単離されている。ビート以
外の植物及び動物にも広く見いだされ、動物ではエビ、
カニ、イカ、貝類などの水産物に多く含まれており、植
物では麦芽、キノコ類、植物の葉、タケノコ、種子など
に認められ、小麦のフスマには約0.35%も含有され
ている。このため、我々のベタインの食経験は古くより
豊富といえる。
剤として量的に使用されており、近年では香粧品への用
途が広がっている。また我が国においては、ベタイン
は、天然アミノ酸類(調味料)として認められている
が、調味料としての呈味性は、一般のアミノ酸と比べ、
乏しいといえる。しかし、ベタインの物理化学的性質
(味覚改善、褐変防止、保湿性・吸湿性、水分活性低下
など)を利用した食品素材として、水産加工品を中心と
して使用されている。本発明に使用されるベタインはビ
ート由来に限定されるものでなく、多くの植物や動物か
ら抽出されたもの、又生合成物から抽出したものも使用
することができる。
本発明によってはじめて見出されたものである。ベタイ
ンは、メチル基供与体として脂質代謝に関与し、肝機能
維持に関わっているメチル基を有するアミノ酸類の一つ
であるが、試験例2でのメチル基供与体の比較では、血
中中性脂肪の上昇抑制ではベタインが際だった効果を示
しており、メチル基供与体がすべて血中中性脂肪の上昇
抑制効果を示すものではないことは明らかである。ベタ
インが血中中性脂肪低減効果を示す理由は未だ明らかで
はないが、ベタインがリポタンパク合成等で血中の脂質
代謝を調整することによる効果ではなかろうかと推測さ
れる。
性脂肪低減剤(又は組成物)は、顆粒剤、液剤、ドリン
ク剤等の製剤の形態で使用できる。また、日常の食生活
の中で、常態として摂取できるように食品の形態にする
ことが好ましい。食品の形態にする場合は、食品素材、
食品への添加料として液状、粉末状、スラリー状、およ
びその他適宜な状態で、その後の工程で使用しやすい形
態にすることが好ましい。本発明において、食品に用い
られる素材は、ベタインのみであってもよいが、他の飲
食品又は飲食品素材との併用もでき、これらの中から、
一種またはそれ以上を適宜選択して配合する。尚、この
ようにして得られたベタインを含有し、血中中性脂肪低
減機能を有する食品は、固体状、粉末状あるいは液状等
の適宜利用し易い形態にすることができる。以下に、本
発明の血中中性脂肪低減剤を用いて、その効果を確認し
た試験例を示す。
用意し、表1に示す基本飼料Aと、該基本飼料A99部
にベタイン1部、該基本飼料A95部に食物繊維素材で
あるセルロース(アビセル、旭化成(株)製)5部、該
基本飼料A95部にビートファィバー(日本甜菜製糖
(株)製)5部をそれぞれ混合した試験飼料(B)、
(C)、(D)を調整し、12週間飼育した。飼育に当
り飼料と水は特に制限することなく平常給与とし、0、
6、12週目に、尾静脈より採血、血液分析に供した。
合、(2)はエイザイ(株)製
均値±標準誤差(SE)で示した。この結果から明らか
なように、対照区に対して、ビートファイバー混合であ
る試験飼料(D)区は血清コレステロール、血清中性脂
肪とも、顕著な上昇抑制効果を示し、また、ベタイン混
合である試験飼料(B)区は、血清コレステロールは顕
著な上昇抑制を示さなかったが、血清中性脂肪において
は、試験飼料(D)区よりさらに強い上昇抑制効果を示
した。
1%と混合量が少ないにも拘わらず、血中中性脂肪の抑
制効果があるとされる5%食物繊維混合区より、さらに
強い血中中性脂肪の抑制効果を示した。
(2) 1)実験方法:4週齢のSD系雄ラット6匹1群を4群
用意し、表1に示すコリン欠乏基本飼料Cと、該基本飼
料C99部に塩化コリン1部、ベタイン1部、メチオニ
ン1部をそれぞれ混合した試験飼料(E)、(F)、
(G)を調整し、8週間飼育した。飼育に当り飼料と水
は特に制限することなく平常給与とし、8週目に、腹大
動脈より採血、血液分析に供した。 2)結果:表3に分析結果を示し、値は平均値±標準誤
差(SE)で示した。基本飼料Cを8週間投与した対照
区は、コリン欠乏により脂肪肝を導くとされているが、
他の区より高い血清中性脂肪値を示した。メチル基供与
体である塩化コリン、ベタイン、メチオニンの比較で
は、塩化コリンとベタインの各混合区は対照区より有意
に高い血清コレステロール値を示した。また、血清中性
脂肪では、ベタイン混合区が他の区より有意に低い値を
示した。
明のベタインを投与した区は、血清中性脂肪において、
特異的に低下させる作用があることが認められる。
(1) 1)実験方法:4週齢のSD系雄ラット7匹を1群と
し、これを3組用意し、3組とも表1に示すラード混合
基本飼料Bで5週間飼育した。5週目に第1組は、腹大
動脈より採血し、血液分析に供するとともに、肝臓を摘
出して脂質分析に供した。残りのうちの第2組には基本
飼料A、第3組には基本飼料A99部にベタイン1部を
混合した試験飼料(B)でさらに5週間飼育した。飼育
に当り飼料と水は特に制限することなく平常給与とし、
10週目に、第2組及び第3組とも、腹大動脈より採血
し、血液分析に供するとともに、肝臓を摘出して脂質分
析に供した。
均値±標準誤差(SE)で示した。5週目で基本飼料A
に切り換えた第2組は、5週目で血液及び肝臓の測定を
した第1組の値に対して大きな変化はなかったが、ベタ
インを含む試験飼料(B)に切り換えた第3組は、第1
組の値に対して大きく変化し、特に、血中中性脂肪と肝
臓のコレステロール及び総脂質においては顕著であっ
た。
び血中の脂質を上昇させたラットに対して、ベタイン投
与により、すみやかに肝脂質とともに血中中性脂肪が低
下することが確認された。以下、本発明の実施例につい
て述べる。
に、本発明血中中性脂肪低減剤(3g単位でステック状
に包装したベタイン粉末)を1回3グラムを1日2回経
口的に服用させた。投与期間は1ヶ月間とし、その期
間、薬剤の併用は中止し、食事や、アルコールの摂取な
どは日常通りとした。表5は、各被験者についての血液
生化学的データを示し、投与開始1週間前と、投与1ヶ
月後のデータを比較した表である。その結果、本発明血
中中性脂肪低減剤の投与により、被験者によってバラツ
キはあるものの、血中中性脂肪が顕著に改善され、また
肝機能(γ−GTP、GOT)の平均においては改善さ
れ、特に高い値を示す被験者においては、顕著な効果を
示した。また、血中総コレステロールには変化がなかっ
たが、いずれについても、悪化した例は見られなかっ
た。
歳)を2チームに分け、1チームには、本発明血中中性
脂肪低減剤(ベタイン粉末)を1回2グラムを1日2回
経口的に服用させた。また、他のチームには、プラセボ
としてグルコースを服用させた。投与期間は2ヶ月間と
し、その期間、薬剤の併用は中止し、食事や、アルコー
ルの摂取などは日常通りとした。表6は、空腹時の各被
験者についての血液中の中性脂肪と総コレステロールの
データを示し、投与開始1週間前と、投与2ヶ月後のデ
ータを比較した表である。その結果、プラセボの被験者
に対して、本発明血中中性脂肪低減剤を投与した被験者
は、値は低いレベルにあるものの中性脂肪値は低下し
た。しかし、総コレステロール値は変化は見られなかっ
た。
中中性脂肪低減剤、組成物、食品、食品素材であって、
ベタインによってすぐれた血中中性脂肪低減効果が発揮
される。
Claims (3)
- 【請求項1】 ベタインを有効成分とする血中中性脂肪
低減剤。 - 【請求項2】 ベタインを有効成分とする血中中性脂肪
低減組成物。 - 【請求項3】 ベタインを有効成分として含有せしめて
なる血中中性脂肪低減性飲食品又は飲食品素材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002058610A JP2003261445A (ja) | 2002-03-05 | 2002-03-05 | 血中中性脂肪低減剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003261445A true JP2003261445A (ja) | 2003-09-16 |
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ID=28668533
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002058610A Pending JP2003261445A (ja) | 2002-03-05 | 2002-03-05 | 血中中性脂肪低減剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003261445A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005065675A1 (en) * | 2004-01-07 | 2005-07-21 | Premacs International Pty. Ltd. | Method of treatment |
JP2006028029A (ja) * | 2004-07-12 | 2006-02-02 | Nippon Beet Sugar Mfg Co Ltd | 血清コレステロールの上昇抑制または低下のための組成物 |
WO2007126017A1 (ja) * | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Uha Mikakuto Co., Ltd. | 動脈硬化抑制剤 |
US8829057B2 (en) | 2005-09-05 | 2014-09-09 | Kao Corporation | AMPK activating agent |
-
2002
- 2002-03-05 JP JP2002058610A patent/JP2003261445A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005065675A1 (en) * | 2004-01-07 | 2005-07-21 | Premacs International Pty. Ltd. | Method of treatment |
JP2006028029A (ja) * | 2004-07-12 | 2006-02-02 | Nippon Beet Sugar Mfg Co Ltd | 血清コレステロールの上昇抑制または低下のための組成物 |
US8829057B2 (en) | 2005-09-05 | 2014-09-09 | Kao Corporation | AMPK activating agent |
WO2007126017A1 (ja) * | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Uha Mikakuto Co., Ltd. | 動脈硬化抑制剤 |
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