JP2005145822A - 金属有機酸キレートの製造方法 - Google Patents

金属有機酸キレートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非水性媒体中での金属有機酸キレートの製造方法を提供する。
【解決手段】有機酸配位子を提供する工程と、金属酸化物、金属水酸化物および金属塩からなる群より選択される金属化合物を提供する工程と、非水性液体を提供する工程と、前記非水性液体に、前記有機酸配位子および前記金属化合物を添加して、懸濁液を形成する工程と、存在する有機酸配位子及び金属化合物を反応させ、かつ不溶性金属有機キレートを形成する望ましい反応速度を得るに十分な時間において撹拌しながら前記懸濁液を加熱する工程と、前記懸濁液を濾過して、金属有機酸キレートを得る段階とを含む、金属有機酸キレートを製造する方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水性環境におけるキレート製造に関する。
有機酸キレート化遷移金属は、人間および動物の用途に対して重要な微量のミネラル源として使用される。特定の金属イオンが、植物の成長を刺激するのに、およびより大きく強い植物を生産するのに、かつ果実および野菜の生産を増大するために、有益であることもまた知られている。有機酸との金属のキレート型は、植物、動物、および人間によって、金属塩よりも良く同化されることが一般的に受け入れられるようになっている。
植物、動物および人間組織は、金属有機酸キレートに暴露すると、金属含有率の上昇を示す。従来技術において一般的な金属有機酸キレートは、金属1モルと有機酸1〜3モル(金属イオンの原子価および配位数に応じて)のモル比で、可溶性金属塩からの金属を有機酸またはその塩と反応させることによって生じ、配位共有結合を形成する。
従来技術において有機酸キレートは一般に、アミノ酸、ピコリン酸、ニコチン酸、またはヒドロキシカルボン酸のいずれかを用いて反応させることによって製造されている。
アミノ酸および他の有機酸キレートは、有機酸と、酸化物、水酸化物もしくは塩のいずれかの形の金属イオンとの反応から生じる生成物である。従来技術では、例えば、アミノ酸キレートは一般に、金属とアミノ酸との間の相互作用を生じさせて、アミノ酸キレートを形成する適切な条件下に於いて、水性環境において1種または複数種のアミノ酸、ジペプチド、およびポリペプチドまたはタンパク質加水分解物配位子の反応によって生成されている。
ピコリン酸金属は、水溶液中で金属塩を、ピコリン酸ナトリウム、ピコリン酸カリウムもしくはピコリン酸アンモニウムなどのピコリン酸塩と反応させることによって合成される。
クエン酸カルシウムもしくはクエン酸マグネシウムなどのヒドロキシカルボン酸は、クエン酸を、酸化カルシウムもしくは酸化マグネシウム、水酸化カルシウムもしくは水酸化マグネシウム、または炭酸水懸濁液と反応させることによって合成される。
従来技術を示す特許は、Evansに発行された米国特許第4,315,927号明細書;Walsdorfに発行された米国特許第4,814,177号明細書;Ashmeadに発行された米国特許第4,830,716号明細書および同第4,599,152号明細書;Hsuに発行された米国特許第5,504,055号明細書;Pedersenに発行された米国特許第5,516,925号明細書である。これらの従来技術法によって、高い含水率を有する水溶液またはペーストのいずれかから生成される金属有機酸キレートの製造法が教示されている。
金属有機キレートは、一部の乾燥手段により乾燥生成物の形で製造することもできる。当業者にはよく知られているように、乾燥は、流動床、回転ドラム、蒸気管、または棚式乾燥機によって行われる。乾燥自体が、エネルギーを消費する処理であり、技術的に複雑であり、精巧な装置を必要とする。また、ドラム乾燥の場合には、微粉末である最終生成物を得るために、ドラムから出る生成物を粉砕する必要もある。
本発明は、当初の水性環境における有機酸キレートの製造に関する不利点を解消するものである。そして、実質的に非水性媒体中での金属有機酸キレートの製造方法を提供するものである。
有機酸キレートは、非水性環境において、金属酸化物、金属水酸化物および金属塩からなる群より選択される金属化合物と有機酸配位子を反応させることによって製造され、使用される有機酸配位子の量は少なくとも、生成されるはずの望ましい金属有機酸キレートの化学量論的必要量に相当する。
本発明に係る方法の反応物には、有機酸配位子、および金属酸化物、金属水酸化物、もしくは金属塩などの金属化合物が含まれる。次いで、有機酸配位子および金属化合物を、例えばメタノール、エタノール、i−プロパノール、ヘキサン、石油エーテル等の非水性液体中に浸し、その後、反応物が所望のキレート生成物を形成するのに十分な時間、室温または高温で混合する。
場合によっては、例えば、使用する非水性液体がメタノールまたは他のアルコールである場合、有機酸配位子と金属化合物との反応によって、副生成物の水が形成され、その後アルコール溶液または溶媒の一部として残存する。
他の場合、例えば、使用する非水性液体がヘキサンまたは石油エーテルである場合、有機酸配位子と金属化合物との反応によってもまた、副生成物の水が形成されると考えられるが、ディーン・スターク(Dean Stark)水分離装置または他の同様の装置を使用して、反応媒体から除去することが可能である。
反応物、およびそれらの反応生成物、つまり金属有機酸キレートは、非極性有機液体に不溶性であり、非極性有機液体に添加すると懸濁液を形成する高極性化学化合物である。水もまた反応生成物であるが、上記のパラグラフで記述されているように、水分離装置によって除去するか、または非水性溶液の一部となることができ;ある程度まで、アルコール溶液の濃度が有効に低減される。したがって、水ではなく有機液体を使用することによって、反応媒体から生成された金属有機酸キレートを簡単な濾過により定量的に除去することが可能となる。
有機液体はある程度水を含有することと、本明細書で使用される有機液体は実質的には水を含有しない液体であって、水を100%含有しないわけではないことは当業者にはよく知られていることである。
さらに、反応物および生成物のどちらも有機液体に不溶性であるため、その後の金属有機酸キレート合成のために、懸濁液を濾過した後、その液体を再使用してもよい。さらに、有機液体は揮発性である傾向があり、そのため、濾過することによって、あるいは開放空気環境において、または真空下にて室温で乾燥させることによって、反応生成物から除去または分離することができる。
金属有機酸キレート生成物は、乾燥させると非常に微細な粉末の物理的特性を有し、その後に粉砕する必要がない。
本発明者の方法で使用される金属化合物は、制限されないが、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムなどの酸化物;水酸化銅、水酸化亜鉛、水酸化鉄(II)、水酸化マンガン、水酸化コバルト、および水酸化クロムなどの水酸化物;硫酸鉄(II)、硫酸マンガン、塩化コバルト、および塩化クロムなどの塩を含み得る。
メタン、i−プロパノール、ヘキサンまたは他の非水性有機液体などの非水性液体中でCa、Mg、Mn、Cu、Zn、Co、Cr、K、Feおよび対象の他の金属の他の塩、錯体およびキレートを、クエン酸、グリシン、リシン、グルタミン酸または他の有機酸、ジペプチド、ポリペプチドおよびタンパク質加水分解物と混合し、懸濁液から取り出した後に粉砕する必要のない所望のキレート生成物を得ることができる。
金属有機酸キレートを合成するための上述の方法は、乾燥および粉砕のための特定の精巧な装置を必要とせず;そのため、製造プロセスに必要なエネルギーが少ない。その方法によって、非水性液体の複数回の使用が可能となり、廃棄物が全く生成されず、環境上安全である。
本発明に従って生成される金属有機酸キレートの例を以下に示す。各実施例では、懸濁液を沸騰させるために、熱を用いる。これは、プロセスの反応速度を高めるために行われる。しかしながら、必ずしも沸騰するまで加熱する必要はなく、さらに、反応速度を上げる以外の他の理由で熱は必要ない。
各実施例の最後に、存在すると予想される元素の理論値のパーセンテージと、プロセスから得られた同一元素の実験値のパーセンテージとの比較がある。すべての実施例において、得られた実験値のパーセンテージは理論値と密接に合致し、所望のキレートが実際に生成されることが証明されている。
[グリシン酸カルシウム]
還流凝縮器を備えたビーカーに、グリシン酸カルシウム5.6g(0.1モル)およびグリシン15g(0.2モル)を入れた。エタノール100mlを添加し、その混合物を攪拌し、気圧で5時間沸騰させた。次いで、その反応混合物を冷却し、その後濾過して、白色の微粉末の物理的特性を有するグリシン酸カルシウム18.8gを得た。濾過した後、エタノール溶液の約80%を回収し、再使用することができる。
分析データCa(理論値)21.29%;Ca(実験値)20.0%。
[グリシン酸マグネシウム]
実施例1から回収したエタノール溶媒約80mlを蒸留して不純物を除去し、次いで、この実験のために新たなエタノール溶液と合わせて、全体で100mlとした。還流凝縮器を備えたビーカーに、酸化マグネシウム4.0g(0.1モル)およびグリシン15g(0.2モル)を入れた。エタノール100mlを添加し、その混合物を攪拌し、気圧で5時間沸騰させた。次いで、その反応混合物を冷却し、その後濾過して、白色の微粉末の物理的特性を有するグリシン酸マグネシウム17.2gを得た。
分析データ:Mg(理論値)14.09%;Mg(実験値)12.8%。
[グリシン酸銅]
最初に、水100mlに硫酸銅五水和物25g(0.1モル)を溶解し、続いてその系のpHが10〜11に安定するまで、攪拌しながら水酸化カリウム水溶液を添加することによって、水酸化銅を形成した。その後、遠心器を使用して、その系の反応生成物を分離した。分離された水酸化銅沈殿物をエタノールで2回洗浄し、各エタノール洗浄後に、回収した水酸化銅を遠心分離器にかけた。
還流凝縮器を備えたビーカーに水酸化銅沈殿物を入れ、グリシン5g(0.2モル)を添加した。その後、エタノール100mlを添加し、その混合物を攪拌し、気圧で5時間沸騰させた。次いで、その反応混合物を冷却し、濾過して、青色微粉末状のグリシン酸銅21.2gを得た。
分析データ:Cu(理論値)30.02%;Cu(実験値)27.9%。
[リシン酸亜鉛]
最初に、水200mlに塩化亜鉛13.6g(0.1モル)を溶解し、続いてその系のpHが9〜9.5に安定するまで、水酸化カリウム水溶液を添加し、攪拌することによって、水酸化亜鉛を形成した。遠心器を使用して、水酸化亜鉛沈殿物を分離し、それをエタノールで2回洗浄し、各エタノール洗浄後に、回収した水酸化亜鉛を遠心分離器にかけた。
還流凝縮器を備えたビーカーに水酸化亜鉛沈殿物を入れ、リシン29.2g(0.2モル)を添加した。次いで、エタノール100mlをこの混合物に添加し、攪拌し、気圧で3時間沸騰させた。次いで、その反応混合物を冷却し、濾過して、白色微粉末状のリシン酸亜鉛35.5gを得た。
分析データ:Zn(理論値)18.38%;Zn(実験値)17.1%。
[グルタミン酸鉄(II)]
最初に、予め沸騰させた水200mlに硫酸鉄(II)一水和物17g(0.1モル)を溶解することによって、二価イオン状態の水酸化鉄を形成した。次いで、その溶液を濾過し、薄緑色の濾過液を得た。その溶液のpHが9〜10に安定するまで、この濾過液に水酸化カリウム水溶液を添加し、連続的に攪拌した。遠心器を使用して水酸化鉄沈殿物を分離し、それをエタノールで2回洗浄し、各洗浄後、回収された水酸化鉄を遠心器にかけた。
次いで、還流凝縮器を備えたビーカーに水酸化鉄を入れ、グルタミン酸28g(0.1モル)を添加した。次いで、エタノール100mlを添加し、その混合物を気圧で5時間攪拌した。次いで、その反応混合物を濾過して、微粉末状のグルタミン酸鉄(II)30gを得た。
分析データ:Fe(理論値)27.65%;Fe(実験値)26.8%。
[硫酸グルタミン酸鉄(II)]
硫酸鉄(II)一水和物17g(0.1モル)、グルタミン酸28g(0.1モル)、およびエタノール100mlを、還流凝縮器を備えたビーカーに入れた。その混合物を攪拌し、5時間沸騰させた。混合物を冷却し、その後濾過して、微粉末状の硫酸グルタミン酸鉄(II)錯体43.2gを得た。
分析データ:Fe(理論値)18.74%;Fe(実験値)15.3%
[硫酸グルタミン酸マンガン]
硫酸マンガン15.1g(0.1モル)、グルタミン酸28g(0.1モル)およびエタノール100mlを、還流凝縮器を備えたビーカーに入れた。その混合物を攪拌し、5時間沸騰させた。次いで混合物を冷却し、その後濾過して、白色(わずかに桃色がかった)微粉末状の硫酸グルタミン酸マンガン錯体43.1gを得た。
分析データ:Mn(理論値)18.46%;Mn(実験値)17.4%。
[リシン酸カルシウム]
還流凝縮器およびディーン・スターク・ウォーター・トラップ(Dean Stark water trap)を備えたビーカーに、酸化カルシウム5.6g(0.1モル)およびリシン29.2g(0.2モル)を入れた。ヘキサン100mlを添加し、その混合物を攪拌し、気圧で5時間沸騰させた。反応混合物を冷却し、その後濾過して、白色微粉末の物理的特性を有するリシン酸カルシウム32.8gを得た。反応経路において、ディーン・スターク装置で水約3.6〜3.8mlを反応媒体から除去し、捕集した。
分析データ:Ca(理論値)12.13%;Ca(実験値)11.9%。
[グルタミン酸マンガン]
最初に、水200mlに硫酸マンガン15.1g(0.1モル)を溶解し、続いてその系のpHが11〜12に安定するまで、攪拌しながら水酸化カリウム水溶液を添加することによって、水酸化マンガンを形成した。遠心器を使用して、水酸化マンガン沈殿物を分離し、それをエタノールで2回洗浄し、各エタノール洗浄後に、回収した水酸化マンガンを遠心分離器にかけた。
還流凝縮器およびディーン・スターク・ウォーター・トラップを備えたビーカーに、回収された水酸化マンガンを入れた。グルタミン酸15.5g(0.105モル)を添加した。その後、ヘキサン100mlを添加し、攪拌し、気圧で3時間沸騰させた。反応経路において、ディーン・スターク装置で水約3.6〜3.8mlを反応媒体から除去し、捕集した。次いで、その反応混合物を冷却し、濾過して、グルタミン酸マンガン21gを得た。生成物のグルタミン酸マンガンは吸湿性であり、当業者に公知の方法によって、空気からの水分の吸収を防ぐ条件において取り扱う必要がある。
分析データ:Mn(理論値)27.32%;Mn(実験値)25.0%。
[塩化グリシン酸コバルト]
塩化コバルト13.0g(0.1モル)、グリシン15.0g(0.2モル)およびエタノール100mlを、還流凝縮器を備えたビーカーに入れた。その混合物を攪拌し、気圧で2.5時間沸騰させた。混合物を冷却し、その後濾過して、青色の微粉末状の塩化グリシン酸コバルト錯体27.8gを得た。
分析データ:Co(理論値)21.20%;Co(実験値)20.1%。
[リシン酸コバルト]
水200mlに塩化コバルト13.0g(0.1モル)を溶解し、続いてその系のpHが11〜12に安定するまで、攪拌しながら水酸化カリウム水溶液を添加することによって、水酸化コバルトを形成した。遠心器を使用して、水酸化コバルト沈殿物を分離し、それをエタノールで2回洗浄し、各エタノール洗浄後に、回収した水酸化コバルトを遠心分離器にかけた。
還流凝縮器およびディーン・スターク・ウォーター・トラップを備えたビーカーに、回収された水酸化コバルトを入れた。リシン29.2g(0.2モル)を添加し、その後続いて、ヘキサン100mlを添加し、攪拌し、気圧で3時間沸騰させた。反応経路において、ディーン・スターク装置で水約3.6〜3.8mlを反応媒体から除去し、捕集した。次いで、その反応混合物を冷却し、濾過して、桃色微粉末状のリシン酸コバルト35mgを得た。
分析データ:Co(理論値)16.87%;Co(実験値)16.1%。
[塩化グルタミン酸クロム]
塩化クロム15.85g(0.1モル)、グルタミン酸29.4g(0.2モル)およびエタノール100mlを、還流凝縮器を備えたビーカーに入れた。その混合物を攪拌し、気圧で3.5時間沸騰させた。混合物を冷却し、その後濾過して、青色微粉末状の塩化グルタミン酸クロム錯体43.8gを得た。
分析データ:Cr(理論値)11.54%;Cr(実験値)10.3%。
[リシン酸]
最初に、水200mlに塩化クロム15.85g(0.1モル)を溶解し、続いてその系のpHが11〜12に安定するまで、攪拌しながら水酸化カリウム水溶液を添加することによって、水酸化クロムを形成した。遠心器を使用して、水酸化クロム沈殿物を分離し、続いてそれをエタノールで2回洗浄し、各エタノール洗浄後に、回収した水酸化クロムを遠心分離器にかけた。
還流凝縮器およびディーン・スターク・ウォーター・トラップを備えたビーカーに、回収された水酸化クロムを入れた。リシン43.8g(0.3モル)を添加し、その後、ヘキサン100mlをこの混合物に添加し、攪拌し、気圧で3時間沸騰させた。反応経路において、ディーン・スターク装置で水約5.3〜5.5mlを反応媒体から除去し、捕集した。次いで、その反応混合物を冷却し、濾過して、灰青色の微粉末状のリシン酸クロム48.2gを得た。
分析データ:Cr(理論値)10.66%;Cr(実験値)9.5%。
[クエン酸カルシウム]
還流凝縮器を備えたビーカーに、酸化カルシウム13.4g(0.24モル)およびクエン酸30g(0.16モル)を入れた。エタノール80mlを添加し、その混合物を攪拌し、気圧で2時間沸騰させた。その反応混合物を冷却し、その後濾過して、白色微粉末の物理的特性を有するクエン酸カルシウム39gを得た。
分析データ:Ca(理論値)21.1%;Ca(実験値)19.2%。
[クエン酸マグネシウム]
還流凝縮器を備えたビーカーに、酸化マグネシウム9.4g(0.24モル)およびクエン酸30g(0.16モル)を入れた。エタノール80mlを添加し、その混合物を攪拌し、気圧で2時間沸騰させた。その反応混合物を冷却し、その後濾過して、白色微粉末の物理的特性を有するクエン酸マグネシウム35gを得た。
分析データ:Mg(理論値)11.1%;Mg(実験値)12.4%。
[ニコチン酸マグネシウム]
還流凝縮器を備えたビーカーに、酸化マグネシウム8g(0.2モル)、ニコチン酸49.2g(0.4モル)およびエタノール150mlを入れた。その混合物を攪拌し、気圧で2時間沸騰させた。混合物を冷却し、その後濾過して、白色微粉末状のニコチン酸マグネシウム53.1gを得た。
分析データ:Mg(理論値)9.05%;Mg(実験値)8.5%。

Claims (12)

  1. 有機酸配位子を提供する工程と;
    金属酸化物、金属水酸化物および金属塩からなる群より選択される金属化合物を提供する工程と;
    非水性液体を提供する工程と;
    前記非水性液体に、前記有機酸配位子および前記金属化合物を添加して、懸濁液を形成する工程と;
    存在する有機酸配位子および金属化合物を反応させ、かつ不溶性金属有機キレートを形成する望ましい反応速度を得るのに十分な時間において攪拌しながら前記懸濁液を加熱する工程と;
    前記懸濁液を濾過して、金属有機酸キレートを得る段階と;
    を含む、金属有機酸キレートを製造する方法。
  2. 前記有機酸配位子が、クエン酸、アスコルビン酸、ピコリン酸、ニコチン酸、グリシン、リシン、グルタミン酸、ジペプチド、ポリペプチドおよびタンパク質加水分解物からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記非水性液体が、メタノール、エタノール、i−プロパノール、ヘキサン、石油およびエーテルからなる群より選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記金属酸化物、金属水酸化物および金属塩からなる群から選択される前記金属化合物が、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化銅、水酸化亜鉛、水酸化鉄(II)、水酸化マンガン、水酸化コバルト、水酸化クロム、硫酸鉄(II)、硫酸マンガン、塩化コバルト、または塩化クロムのいずれかである、請求項1〜3の何れかに記載の方法。
  5. 有機酸配位子を提供する工程と;
    金属酸化物、金属水酸化物および金属塩からなる群から選択される金属化合物を提供する工程と;
    非水性液体を提供する工程と;
    前記非水性液体に、前記有機酸配位子および前記金属化合物を添加して、懸濁液を形成する工程と;
    存在する有機酸配位子および金属化合物を反応させ、かつ不溶性金属有機キレートを形成するのに十分な時間、前記懸濁液を攪拌する工程と;
    前記懸濁液を濾過して、金属有機酸キレートを得る工程と;
    を含む、金属有機酸キレートを製造する方法。
  6. 前記有機酸配位子が、クエン酸、アスコルビン酸、ピコリン酸、ニコチン酸、グリシン、リシン、グルタミン酸、ジペプチド、ポリペプチドおよびタンパク質加水分解物からなる群より選択される、請求項6に記載の方法。
  7. 前記非水性液体が、メタノール、エタノール、i−プロパノール、ヘキサン、石油およびエーテルからなる群より選択される、請求項5または6に記載の方法。
  8. 前記金属酸化物、金属水酸化物および金属塩からなる群から選択される前記金属化合物が、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化銅、水酸化亜鉛、水酸化鉄(II)、水酸化マンガン、水酸化コバルト、水酸化クロム、硫酸鉄(II)、硫酸マンガン、塩化コバルト、または塩化クロムのいずれかである、請求項5〜7の何れかに記載の方法。
  9. 有機酸配位子を提供する工程と;
    金属酸化物、金属水酸化物および金属塩からなる群より選択される金属化合物を提供する工程と;
    非水性液体を提供する工程と;
    前記非水性液体に、前記有機酸配位子および前記金属化合物を添加して、懸濁液を形成する工程と;
    存在する有機酸配位子および金属化合物を反応させ、かつ不溶性金属有機キレートを形成するのに十分な時間、前記懸濁液を攪拌する工程と;
    前記懸濁液の液体部分を蒸発させて、金属有機酸キレートを得る工程と;
    を含む、金属有機酸キレートを製造する方法。
  10. 前記有機酸配位子が、クエン酸、アスコルビン酸、ピコリン酸、ニコチン酸、グリシン、リシン、グルタミン酸、ジペプチド、ポリペプチドおよびタンパク質加水分解物からなる群より選択される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記非水性液体が、メタノール、エタノール、i−プロパノール、ヘキサン、石油およびエーテルからなる群より選択される、請求項9または10に記載の方法。
  12. 前記金属酸化物、金属水酸化物および金属塩からなる群から選択される前記金属化合物が、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化銅、水酸化亜鉛、水酸化鉄(II)、水酸化マンガン、水酸化コバルト、水酸化クロム、硫酸鉄(II)、硫酸マンガン、塩化コバルト、または塩化クロムのいずれかである、請求項9〜11の何れかに記載の方法。
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