JP2005144676A - 印刷版材料用合紙及び印刷版材料積層体 - Google Patents

印刷版材料用合紙及び印刷版材料積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】 印刷機上現像性を有する印刷版材料に適する印刷版材料用合紙、及び印刷版材料の積層体を提供する。
【解決手段】 印刷機上現像性を有する印刷版材料に用いる合紙において、透湿度が100g/m2・24H以下であることを特徴とする印刷版材料用合紙。
【選択図】 なし

Description

本発明は印刷版材料に関し、特にコンピューター・トゥー・プレート(CTP)方式により画像記録し、印刷機上現像により画像形成が可能な印刷版材料に適した印刷版材料用合紙、及びその印刷版材料積層体に関する。
印刷データのデジタル化に伴い、安価で取り扱いが容易でPS版と同等の印刷適性を有するCTPが求められている。特に近年、特別な薬剤による現像処理が不要であって、ダイレクトイメージング(DI)機能を備えた印刷機に適用可能であり、また、PS版と同等の使い勝手を有する、汎用タイプのサーマルプロセスレスプレートへの期待が高まっている。その中でも近年、印刷機上現像性を有する印刷版材料が注目を集めるようになっている。印刷機上現像性を有する印刷版材料は、一般的に印刷機の湿し水により現像を行うものである。よって、水分には敏感な構成となっている。
通常、金属を支持体とした平版用印刷版材料を包装する場合、印刷版材料を数枚から数十枚積み重ねて包装することが一般的である。この場合、取り扱い時に積み重ねられた印刷版材料同士が擦れ、画像形成層を損傷させてしまうことがある。また、数十枚の印刷版材料をギロチンと呼ばれる断裁機で断裁を行う場合、印刷版のみではうまく断裁することが出来ず、ギロチン刃を頻繁に交換しなければならなかった。
このため、印刷版の損傷とギロチン刃の損傷を防ぐために合紙と呼ばれる紙を印刷版の間に挟むことが一般に行われている。
また、印刷機上現像性を有する印刷版材料の場合、湿し水で現像するタイプは水分に対して敏感であり、長時間に渡り含水量の多いものが画像形成面に触れていると、画像形成面が水分の影響を受けて性能が劣化してしまうことがあった。
そこで、摩擦損傷から画像形成層を保護するとともに、水分の影響を抑える必要性がでてきた。従来の合紙ではPS版等に使用する分には問題が無かったが、印刷機上現像性を有する印刷版材料においては、合紙の含水量が多いために画像形成層への影響が大きく、画像形成層に影響を与えない合紙が要求されてきている。
従来用いられてきた合紙の技術としては、紙にワックスを含有させたもの(例えば、特許文献1参照。)、紙に脂肪酸又はその塩を含有させたもの(例えば、特許文献2参照。)、ポリオレフィン系パルプ及びアルカリ金属のハロゲン化物を含有したもの(例えば、特許文献3参照。)があるが、これらでは印刷機上現像性を有する印刷版材料の画像形成層に影響を与えるもので、要求性能を満たす合紙ではなかった。
特公昭61−19025号公報 特公昭55−118041号公報 特開昭57−99647号公報
本発明の目的は、印刷特性の安定した印刷機上現像性を有する印刷版材料に適する印刷版材料用合紙、及び印刷版材料の積層体を提供することである。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、印刷機上現像性を有する印刷版材料に適する印刷版材料用合紙としては透湿度をある範囲以下に調整することにより、目的を達成できることを見いだし、本発明に至ったものである。
即ち、本発明の上記の目的は、以下の構成により達成された。
(請求項1)
印刷機上現像性を有する印刷版材料に用いる合紙において、透湿度が100g/m2・24H以下であることを特徴とする印刷版材料用合紙。
(請求項2)
少なくとも合紙の印刷版材料が接する面、又は両面に防湿性素材を積層又は含侵させたことを特徴とする請求項1に記載の印刷版材料用合紙。
(請求項3)
合紙の印刷版材料が接する面と印刷版の画像形成層との動摩擦係数が、0.05〜0.5であることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷版材料用合紙。
(請求項4)
金属支持体に画像形成層が塗設された印刷機上現像性を有する印刷版材料の積層体において、該印刷版材料の画像形成層が、前記請求項1〜3の何れか1項記載の印刷版材料用合紙で保護されていることを特徴とする印刷版材料積層体。
機上現像性を有する印刷版材料に本発明の合紙を用いることにより、印刷版材料の水分に起因する摩擦のよる損傷及び性能劣化を改善することができた。
以下、本発明の実施態様について説明する。
本発明の印刷版材料用合紙は、透湿度が100g/m2・24H以下であることを特徴とする印刷版材料用の合紙である。
本発明における印刷機上現像とは、通常のオフセット印刷機に露光済みの印刷版材料を取り付けて印刷を行った際、版面に与えられた湿し水と印刷インクの作用により印刷版材料の未露光領域の画像形成層が印刷の初期に選択的に除去されることを意味している。
また、本発明においては基材が親水性表面を有する金属であることを特徴とする。
〔合紙〕
本発明において使用される合紙としては、透湿度が100g/m2・24H以下になる構成のものであればいずれものものも使用でき、特に制限されない。
本発明の印刷機上現像性を有する印刷版用合紙に用いる紙料としては、木材パルプ、麻等の天然繊維、ポリオレフィン等の線状高分子から得られる合成パルプ、合成繊維、再生セルロース等を用いることができる。また、従来用いられている添加剤を用いることができ、例えば、粘土、タルク、チタンホワイト等の充填剤、メラミン樹脂、ポリアミド、ポリアミンエピクロルヒドリン樹脂等の湿潤強度向上剤、澱粉、ポリアクリルアミド等の乾燥強度向上剤、硫酸アルミニウム等の水溶性多価金属塩、カチオン性澱粉、カチオン性ポリマー等の定着剤を用いることができる。本発明の合紙は前記成分から既知の方法によって製造できる。
透湿度を100g/m2・24H以下にする方法としては、次に示す素材を使用することにより可能となる。フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、エチレン・エチルアクリラート共重合物、エチレン・酢酸ビニル共重合物、エチレン・アクリル酸共重合物、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエンブロック共重合物、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル等の塩素系化合物、ポリアミド類、ポリエステル類、ワックス類等があげられる。これらを合紙の紙料への片面又は両面への塗布による塗設、ラミネートによる積層、又は合紙製造用の紙料に添加することにより合紙に含有させることができる。
また、本発明は合紙の印刷版材料が接する面と印刷版の画像形成層との動摩擦係数が、0.05〜0.5であることを特徴とする。この範囲に設定することにより、機上現像性を有する印刷版材料において、運搬、取り扱い時における画像形成層面への傷の発生を防止することができる。動摩擦係数を調整するのに特に制限は無いが、マット剤等の粒子を含有させることが調整もしやすく好ましい。マット剤の例として、シリカ粒子、PMMA粒子、炭酸カルシウム粒子、金属酸化物粒子(アルミナ、酸化チタン等)を用いることができる。好ましい平均粒径は、0.5μm以上20μm以下であり、好ましい添加量は0.01g以上0.2g以下である。
〔印刷版材料〕
(基材)
基材としては、印刷版の基板として使用される公知の金属を使用することができる。例えば、アルミニウム、鉄、亜鉛等が挙げられる。基材の厚さとしては、印刷機に取り付け可能であれば特に制限されるものではないが、50〜500μmのものが一般的に取り扱いやすい。
金属板としては、鉄、ステンレス、アルミニウム等が挙げられるが、比重と剛性との関係から特にアルミニウムが好ましい。アルミニウム板は、通常その表面に存在する圧延・巻取り時に使用されたオイルを除去するためにアルカリ、酸、溶剤等で脱脂した後に使用される。脱脂処理としては特にアルカリ水溶液による脱脂が好ましい。また、塗布層との接着性を向上させるために、塗布面に易接着処理や下塗り層塗布を行うことが好ましい。例えば、ケイ酸塩やシランカップリング剤等のカップリング剤を含有する液に浸漬するか、液を塗布した後、十分な乾燥を行う方法が挙げられる。陽極酸化処理も易接着処理の一種と考えられ、使用することができる。また、陽極酸化処理と上記浸漬または塗布処理を組み合わせて使用することもできる。また、公知の方法で粗面化されたアルミニウム基材、いわゆるアルミ砂目を、親水性表面を有する基材として使用することもできる。
(画像形成層)
本発明に用いられる印刷版材料の好ましい態様として、親水性表面基材もしくは親水性層上に印刷機上現像可能な画像形成層を有する態様が挙げられる。画像形成層は、赤外線レーザーによる露光によって発生する熱によって画像形成するものである。
(光熱変換素材)
光熱変換素材としては下記のような素材を挙げることができる。
一般的な赤外吸収色素であるシアニン系色素、クロコニウム系色素、ポリメチン系色素、アズレニウム系色素、スクワリウム系色素、チオピリリウム系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素などの有機化合物、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、アゾ系、チオアミド系、ジチオール系、インドアニリン系の有機金属錯体などが挙げられる。具体的には、特開昭63−139191号、同64−33547号、特開平1−160683号、同1−280750号、同1−293342号、同2−2074号、同3−26593号、同3−30991号、同3−34891号、同3−36093号、同3−36094号、同3−36095号、同3−42281号、同3−97589号、同3−103476号等に記載の化合物が挙げられる。これらは一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
また、特開平11−240270号、同平11−265062号、同2000−309174号、同2002−49147号、同2001−162965号、同2002−144750号、同2001−219667号等に記載の化合物も好ましく用いることができる。
その他に顔料等を用いることもできるが、本発明においては色素を用いることが好ましく、可視光での着色の少ない色素を用いることがより好ましい。
(熱溶融性微粒子および熱融着性微粒子)
本発明の態様としては、赤外レーザーにより画像形成層が親水性表面に融着するものである。画像を形成する素材としては、後述する熱溶融性微粒子および熱融着性微粒子として、一般的にワックスとして分類される素材で形成された微粒子である。物性としては、軟化点40℃以上120℃以下、融点60℃以上150℃以下であることが好ましく、軟化点40℃以上100℃以下、融点60℃以上120℃以下であることが更に好ましい。融点が60℃未満では保存性が問題であり、融点が300℃よりも高い場合はインク着肉感度が低下する。
使用可能な素材としては、パラフィン、ポリオレフィン、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、脂肪酸系ワックス等が挙げられる。これらは分子量800から10000程度のものである。又、乳化しやすくするためにこれらのワックスを酸化し、水酸基、エステル基、カルボキシル基、アルデヒド基、ペルオキシド基などの極性基を導入することもできる。更には、軟化点を下げたり作業性を向上させるためにこれらのワックスにステアロアミド、リノレンアミド、ラウリルアミド、ミリステルアミド、硬化牛脂肪酸アミド、パルミトアミド、オレイン酸アミド、米糖脂肪酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド又はこれらの脂肪酸アミドのメチロール化物、メチレンビスステラロアミド、エチレンビスステラロアミドなどを添加することも可能である。又、クマロン−インデン樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、アクリル樹脂、アイオノマー、これらの樹脂の共重合体も使用することができる。
これらの中でもポリエチレン、マイクロクリスタリン、脂肪酸エステル、脂肪酸の何れかを含有することが好ましい。これらの素材は融点が比較的低く、溶融粘度も低いため、高感度の画像形成を行うことができる。又、これらの素材は潤滑性を有するため、印刷版材料の表面に剪断力が加えられた際のダメージが低減し、擦りキズ等による印刷汚れ耐性が向上する。
又、熱溶融性微粒子は水に分散可能であることが好ましく、その平均粒径は0.01〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜3μmである。平均粒径が0.01μmよりも小さい場合、熱溶融性微粒子を含有する層の塗布液を後述する多孔質な親水性層上に塗布した際に、熱溶融性微粒子が親水性層の細孔中に入り込んだり、親水性層表面の微細な凹凸の隙間に入り込んだりしやすくなり、印刷機上現像が不十分になって、地汚れの懸念が生じる。熱溶融性微粒子の平均粒径が10μmよりも大きい場合には、解像度が低下する。
又、熱溶融性微粒子は内部と表層との組成が連続的に変化していたり、もしくは異なる素材で被覆されていてもよい。
被覆方法は公知のマイクロカプセル形成方法、ゾルゲル法等が使用できる。
層中の熱溶融性微粒子の含有量としては、層全体の1〜90質量%が好ましく、5〜80質量%がさらに好ましい。本発明の熱融着性微粒子としては、熱可塑性疎水性高分子重合体微粒子が挙げられ、高分子重合体微粒子の軟化温度に特定の上限はないが、温度は高分子重合体微粒子の分解温度より低いことが好ましい。高分子重合体の重量平均分子量(Mw)は10,000〜1,000,000の範囲であることが好ましい。
高分子重合体微粒子を構成する高分子重合体の具体例としては、例えば、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−ブタジエン共重合体等のジエン(共)重合体類、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の合成ゴム類、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−(2−エチルヘキシルアクリレート)共重合体、メチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体、メチルアクリレート−(N−メチロールアクリルアミド)共重合体、ポリアクリロニトリル等の(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸(共)重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体等のビニルエステル(共)重合体、酢酸ビニル−(2−エチルヘキシルアクリレート)共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン等及びそれらの共重合体が挙げられる。これらのうち、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸(共)重合体、ビニルエステル(共)重合体、ポリスチレン、合成ゴム類が好ましく用いられる。
高分子重合体微粒子は乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、気相重合法等、公知の何れの方法で重合された高分子重合体からなるものでもよい。溶液重合法又は気相重合法で重合された高分子重合体を微粒子化する方法としては、高分子重合体の有機溶媒に溶解液を不活性ガス中に噴霧、乾燥して微粒子化する方法、高分子重合体を水に非混和性の有機溶媒に溶解し、この溶液を水又は水性媒体に分散、有機溶媒を留去して微粒子化する方法等が挙げられる。又、何れの方法においても、必要に応じ重合あるいは微粒子化の際に分散剤、安定剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール等の界面活性剤やポリビニルアルコール等の水溶性樹脂を用いてもよい。
又、熱融着性微粒子は水に分散可能であることが好ましく、その平均粒径は0.01〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜3μmである。平均粒径が0.01μmよりも小さい場合、熱融着性微粒子を含有する層の塗布液を後述する多孔質な親水性層上に塗布した際に、熱融着性微粒子が親水性層の細孔中に入り込んだり、親水性層表面の微細な凹凸の隙間に入り込んだりしやすくなり、印刷機上現像が不十分になって、地汚れの懸念が生じる。熱融着性微粒子の平均粒径が10μmよりも大きい場合には、解像度が低下する。
又、熱融着性微粒子は内部と表層との組成が連続的に変化していたり、もしくは異なる素材で被覆されていてもよい。
被覆方法は公知のマイクロカプセル形成方法、ゾルゲル法等が使用できる。
層中の熱可塑性微粒子の含有量としては、層全体の1〜90質量%が好ましく、5〜80質量%がさらに好ましい。
(画像形成層に含有可能なその他の素材)
本発明に用いられる画像形成層にはさらに以下のような素材を含有させることができる。
画像形成層には上述の光熱変換素材を含有させることができる。画像形成層は一部が印刷機上現像されるため、可視光での着色の少ない素材を用いることが好ましく、色素を用いることが好ましい。
画像形成層には水溶性樹脂、水分散性樹脂を含有させることができる。水溶性樹脂、水分散性樹脂としては、オリゴ糖、多糖類、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、ビニル系重合体ラテックス、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等の樹脂が挙げられる。
これらのなかでは、オリゴ糖、多糖類、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩(Na塩等)、ポリアクリルアミドが好ましい。
オリゴ糖としては、ラフィノース、トレハロース、マルトース、ガラクトース、スクロース、ラクトースといったものが挙げられるが、特にトレハロースが好ましい。
多糖類としては、デンプン類、セルロース類、ポリウロン酸、プルランなどが使用可能であるが、特にメチルセルロース塩、カルボキシメチルセルロース塩、ヒドロキシエチルセルロース塩等のセルロース誘導体が好ましく、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩やアンモニウム塩がより好ましい。ポリアクリル酸、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩(Na塩等)、ポリアクリルアミドとしては、分子量3000〜500万であることが好ましく、5000〜100万であることがより好ましい。
また、画像形成層には、水溶性の界面活性剤を含有させることができる。Si系、又はF系等の界面活性剤を使用することができるが、特にSi元素を含む界面活性剤を使用することが印刷汚れを生じる懸念がなく、好ましい。該界面活性剤の含有量は親水性層全体(塗布液としては固形分)の0.01〜3質量%が好ましく、0.03〜1質量%が更に好ましい。
さらに、pH調整のための酸(リン酸、酢酸等)またはアルカリ(水酸化ナトリウム、ケイ酸塩、リン酸塩等)を含有していても良い。
画像形成層の付き量としては、0.01〜10g/m2であり、好ましくは0.1〜3g/m2であり、さらに好ましくは0.2〜2g/m2である。
(保護層)
画像形成層の上層として保護層を設けることもできる。
保護層に用いる素材としては、上述の水溶性樹脂、水分散性樹脂を好ましく用いることができる。
また、特開2002−019318号や同2002−086948号に記載されている親水性オーバーコート層も好ましく用いることができる。保護層の付き量としては、0.01〜10g/m2であり、好ましくは0.1〜3g/m2であり、さらに好ましくは0.2〜2g/m2である。
本発明の印刷版材料の好ましい態様である、赤外線レーザー熱溶融・熱融着方式の印刷版材料の画像形成層は、赤外線レーザー露光部が親油性の画像部となり、未露光部の層が除去されて非画像部となる。未露光部の除去は、水洗によっても可能であるが、印刷印刷機上で湿し水およびまたはインクを用いて除去する、いわゆる印刷機上現像することも十分に可能である。印刷印刷機上での画像形成層の未露光部の除去は、版胴を回転させながら水付けローラーやインクローラーを接触させて行うことができるが、下記に挙げる例のような、もしくは、それ以外の種々のシークエンスによって行うことができる。また、その際には、印刷時に必要な湿し水水量に対して、水量を増加させたり、減少させたりといった水量調整を行ってもよく、水量調整を多段階に分けて、もしくは、無段階に変化させて行ってもよい。
(1)印刷開始のシークエンスとして、水付けローラーを接触させて版胴を1回転〜数十回転回転させ、次いで、インクローラーを接触させて版胴を1回転〜数十回転回転させ、次いで、印刷を開始する。
(2)印刷開始のシークエンスとして、インクローラーを接触させて版胴を1回転〜数十回転回転させ、次いで、水付けローラーを接触させて版胴を1回転〜数十回転回転させ、次いで、印刷を開始する。
(3)印刷開始のシークエンスとして、水付けローラーとインクローラーとを実質的に同時に接触させて版胴を1回転〜数十回転回転させ、次いで、印刷を開始する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(合紙P−1)
漂白クラフトパルプを叩解し、4%の濃度に希釈した紙料にロジン系サイズ剤を0.4質量%加え、硫酸アルミニウムをpH=5になるように加えた。この紙料に澱粉を主成分とする紙力剤を5.0質量%塗布し、抄紙して水分5%の40g/m2の合紙を作製し、合紙P−1とした。
(合紙P−2)
5%の塩化ビニリデンエマルジョンを合紙P−1に膜厚3μmとなるように塗設し、防湿膜を形成した。それ以外はP−1と同一である。
(合紙P−3)
5%の塩化ビニリデンエマルジョンを合紙P−1の両面に膜厚3μmとなるように塗設し、防湿膜を形成した。それ以外はP−1と同一である。
(合紙P−4)
平均粒径7μmのシリカ粒子が0.05g/m2となるように塩化ビニリデンエマルジョンに添加し、合紙表面に塗布した。それ以外はP−1と同一である。
(基材)
厚さ0.24mmのアルミニウム板(材質1050、調質H16)を、50℃の1質量%水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬し、溶解量が2g/m2になるように溶解処理を行い水洗した後、25℃の0.1質量%塩酸水溶液中に30秒間浸漬し、中和処理した後水洗した。
次いでこのアルミニウム板を、塩酸10g/L、アルミを0.5g/L含有する電解液により、正弦波の交流を用いて、ピーク電流密度が50A/dm2の条件で電解粗面化処理を行なった。この際の電極と試料表面との距離は10mmとした。電解粗面化処理は12回に分割して行い、一回の処理電気量(陽極時)を40C/dm2とし、合計で480C/dm2の処理電気量(陽極時)とした。また、各回の粗面化処理の間に5秒間の休止時間を設けた。
電解粗面化後は、50℃に保たれた1質量%水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬して、粗面化された面のスマットを含めた溶解量が1.2g/m2になるようにエッチングし、水洗し、次いで25℃に保たれた10%硫酸水溶液中に10秒間浸漬し、中和処理した後水洗した。次いで、20%硫酸水溶液中で、20Vの定電圧条件で電気量が150C/dm2となるように陽極酸化処理を行い、さらに水洗した。
次いで、水洗後の表面水をスクイーズした後、70℃に保たれた1質量%のリン酸二水素ナトリウム水溶液に30秒間浸漬し、水洗を行った後に80℃で5分間乾燥し、基材を得た。基材のRaは460nmであった(WYKO社製RST Plusを使用し、40倍で測定した)。
(画像形成層塗布液の作製)
カルナバワックスエマルジョン:A118(岐阜セラック社製、平均粒子径0.4μm、融点80℃、固形分40質量%) 16.5質量部
二糖類トレハロース(林原商事社製商品名トレハ、融点97℃)の水溶液(固形分10質量%) 5.0質量部
ポリアクリル酸ナトリウム:アクアリックDL522(日本触媒社製)の水溶液(固形分10質量%) 5.0質量部
コロイダルシリカ:スノーテックスPS−M(日産化学工業社製、固形分20質量%)
10.0質量部
光熱変換色素:ADS830WS(American Dye Source社製)の1質量%水溶液 30.0質量部
純水 33.5質量部
(保護層塗布液の作製)
二糖類トレハロース(林原商事社製商品名トレハ、融点97℃)の水溶液、固形分20質量% 5.00質量部
ポリアクリル酸ナトリウム:アクアリックDL522(日本触媒社製)の水溶液、固形分10質量% 10.00質量部
純水 85.00質量部
〔印刷版材料の作製〕
作製時の条件としては、各層をワイヤーバーを用いて塗布を行い、乾燥し、その後エイジング処理を行ない、印刷版材料を得た。
基材 :アルミニウム(72cm×60cm、厚み0.24mm)
画像形成層 :乾燥付き量0.75g/m2、乾燥条件55℃/3分
保護層 :乾燥付き量0.30g/m2、乾燥条件55℃/3分
エイジング条件:40℃/24時間
(赤外線レーザー露光による画像形成)
印刷版材料を露光ドラムに巻付け固定した。露光には波長830nm、スポット径約18μmのレーザービームを用い、露光エネルギーを250mJ/cm2として、2400dpi(dpiは2.54cm当たりのドット数を表す。)、175線で画像を形成した。露光した画像はベタ画像と1〜99%の網点画像とを含むものである。
(印刷方法)
印刷機:三菱重工業(株)製DAIYA1F−1を用いて、コート紙、湿し水:アストロマーク3(日研化学研究所製)2質量%、インク(東洋インク社製TKハイユニティ紅)を使用して印刷を行った。印刷版材料は露光後そのままの状態で版胴に取り付け、PS版と同じ刷り出しシークエンスを用いて印刷した。
(評価方法)
各合紙と印刷版材料(大きさは共に72cm×60cm)とを交互に100枚重ね合わせ、40℃、80%RHの環境下で3日間保存した後の耐刷性を評価した。評価試料は、重ねた上から30枚目、50枚目、70枚目の3枚とし、3枚の平均値で評価した。
〈耐刷性〉
3%網点画像が欠け始めた時点の印刷枚数を耐刷性の指標とした。100,000枚以上耐刷性のあるものを合格とした。
〈耐傷性〉
各合紙と印刷版材料とを交互に100枚重ね合わせた積層体を運搬用ダンボール容器に入れて封をし、ダンボール容器を水平に置き、横方向10cmの距離を毎秒2往復で60秒間振動させた。その後、30枚目、50枚目、70枚目の試料を抜き出し、画像形成層の傷の評価を行い、平均値で判断した。
傷のランクとして、以下の基準で評価した。4以上を合格とした。
5:傷の発生無し
4:僅かに傷があるが使用上問題無し
3:傷の発生がみられ、製品として不可
2:一見してかなりの傷がみられる
1:全面にわたって傷が発生
〈動摩擦係数〉
合紙と印刷版の画像形成層表面の動摩擦係数を協和動摩擦係数精密測定装置(協和科学株式会社製)を用いて測定した。アルミニウム記載に塗設した画像形成層面を上に向けて測定台に固定し、合紙を接触させて、測定荷重50g、測定速度1cm/秒で行い10秒間の平均値として求めた。層摩擦係数が0.05〜0.5の範囲のものを合格とした。
Figure 2005144676
表1から、本発明の印刷版材料用合紙が良好な耐刷性、保存安定性とを有していることがわかる。

Claims (4)

  1. 印刷機上現像性を有する印刷版材料に用いる合紙において、透湿度が100g/m2・24H以下であることを特徴とする印刷版材料用合紙。
  2. 少なくとも合紙の印刷版材料が接する面、又は両面に防湿性素材を積層又は含侵させたことを特徴とする請求項1に記載の印刷版材料用合紙。
  3. 合紙の印刷版材料が接する面と印刷版の画像形成層との動摩擦係数が、0.05〜0.5であることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷版材料用合紙。
  4. 金属支持体に画像形成層が塗設された印刷機上現像性を有する印刷版材料の積層体において、該印刷版材料の画像形成層が、前記請求項1〜3の何れか1項記載の印刷版材料用合紙で保護されていることを特徴とする印刷版材料積層体。
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