JP2005144179A - ニットウェアハンガ - Google Patents
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Abstract
【課題】アームに沿って強化された衣服保持構造を有する衣服ハンガを提供する。
【解決手段】ニットウェアを含む衣服用のハンガは、上方に延びるフック部材を有する本体部分と、前記本体部分から互いに反対方向外側に延びる2つのアームを有する。少なくとも1つのアームは、衣服と実質的に接触する衣服支持部面を上面に有する。前記衣服支持面は、前記上面の第1の長手方向縁部に沿って複数の固定セルを有する。衣服ハンガは、成形プラスチックハンガであってもよく、同時押し出し成形工程でノンスリップ材料から前記上面の一部分を成形することによって強化されていてもよい。
【選択図】図1
【解決手段】ニットウェアを含む衣服用のハンガは、上方に延びるフック部材を有する本体部分と、前記本体部分から互いに反対方向外側に延びる2つのアームを有する。少なくとも1つのアームは、衣服と実質的に接触する衣服支持部面を上面に有する。前記衣服支持面は、前記上面の第1の長手方向縁部に沿って複数の固定セルを有する。衣服ハンガは、成形プラスチックハンガであってもよく、同時押し出し成形工程でノンスリップ材料から前記上面の一部分を成形することによって強化されていてもよい。
【選択図】図1
Description
本発明は、衣服ハンガに関し、より詳しくは、延長アームに沿って強化された衣服保持構造を有する、ニットウェア衣服の支持および陳列に特に有用な成形プラスチック衣服ハンガに属する。
特に、衣服製造産業などの業界においては、衣服を運んだり陳列するためにプラスチックハンガが広く利用されている。このようなハンガは安価なものであることが多く、そのために衣服はハンガに吊された状態で製造業者または卸業者から小売業者へと運ばれる。一般に、このようなハンガは、安価な単品または単一成形プラスチック構造のもので、販売時に廃棄されたり、衣服製造業者に戻されたり、あるいは、衣服購入時に無料で消費者に提供されている。
このタイプの衣服ハンガは、衣服掛けなどの適当な支持部に吊せるようにした同材質または金属製の中央フック部を組み込んだ成形プラスチック構造として簡単に構成され、そのハンガ本体部分は、衣服を吊すのを容易にするためにフック部の根元から両側に延伸するアームを有している。特定の使用において必要な場合には、下着、スリップ、ブラジャ、複数の衣服などの種々の衣服を装着可能にするために、本体部分またはアームの両端に適当なグリップ溝またはクリップ部材を持つように形成されてもよい。
従来技術では、種々のしるしやロゴをつけるように成形された幾つかのハンガがある。これらのしるしやロゴは、広告を提供したりハンガに吊された衣服の出所を特定したりするために、衣服製造業者、デザイナ、または、小売会社を表している。浮き彫りされたロゴは、ロゴや広告などを表す成形凹凸表面によって提供される種々の色合いで形成される。
また、従来技術では、ハンガに衣服を保持するのを助けるために、肩部に沿ってパッドやゴム片を取り付けたり、パンツ棒部にノンスリップ粘着コーティングを施した、コート、ブレザー、他の重い衣服用の衣服ハンガがある。
バーコビツ(Berkovits)の米国特許第4,655,867号は、ハンガの肩部に接着固定された弾性材料からなるノンスリップ片を有する衣服ハンガを開示する。
ミクホウ(McHugh)の米国特許第4,606,482号は、ハンガに衣服を保持するのを補助するハンガの棒部上にすべり入れたノンスリップ保護材料からなる予め形成されたスリーブを有する棒タイプの衣服ハンガを開示する。
クレイグ(Craig)の米国特許第4,058,241号は、ハンガを保護するとともにハンガから衣服が滑り落ちるのを防止するために、衣服ハンガの周囲に設けられたきつく編んだカバーを開示する。
ガリソン(Garrison)の米国特許第5,020,705号は、織地に強く押しつけられたときに高い摩擦係数を有するとともに衣服の織地にしるしが付いたりくっついたりするのを防止する合成ゴムで成形された衣服グリップパッドを有する衣服把持ハンガを開示する。
最後に、同時射出された(coinjected)プラスチック衣服ハンガを製造する構造および方法が、すべての目的のために参照によってここに組み込まれているゴールドソン(Gouldson)等の米国特許第6,085,950号に開示されている。
したがって、本発明は、上方に延びるフック部を有する本体部分と、前記本体部分から互いに反対方向外側に延びる2つのアームとを備えた衣服用ハンガを開示するものである。
少なくとも1つのアームは、衣服に実質的に接触する衣服支持面を上面に有する。衣服支持面は、前記上面の長手方向縁部に沿って複数の固定セル(locking cell)を有する。この衣服ハンガは、成形プラスチック衣服ハンガであってもよいし、押し出し成形工程においてノンスリップ材料で前記上面の一部分を成形することによって強化されてもよい。
本発明の特徴、態様および利点は、後述する詳細な説明および添付図面から当業者に明らかになるであろう。添付図面では、同じ参照符号は同じ特徴部分を表している。
添付図面、特に図1に示されるハンガ構成を詳細に参照すると、成形プラスチック衣服ハンガ10の正面図が示されている。ハンガ10は、ハンガ本体14から上方に延びている中央フック部12を有する。ハンガ本体14は、当業界において良く知られているように、1つ以上の衣服をつり下げるための同一平面上で両側に延びる一対のアーム16,18を含む。アーム16,18は、ハンガ本体14から下方に延びてもよい。
フック部12を強化するために、フック部12の基部とハンガ本体14との間の連結部近傍にまち(gusset)またはフランジ20がハンガ本体14と一体に成形されてもよい。これは、掛ける衣服の重量によるハンガ本体14の平面内でのフック部12の曲げに対する強度の補強または強化を与えることになる。図1の例示の実施形態では、フック部12はフランジ20でハンガ本体14に連結された金属で形成されている。他の実施形態では、フック部12は、フランジ20の有無にかかわらず、ハンガ本体14と一体成形されたプラスチックで形成されてもよい。
ハンガ10のアーム16,18の一方または両方には、ノンスリッププラスチック挿入物22,24を組み込んでもよい。成形された本体部材は、図2の断面図に示すように、U字状断面アームを有する。このアームは、ハンガに構造的強度を与えるとともに、衣服の支持するものである。例示の実施形態のU字状断面アームは、上に向いた弓形の上面30と横に向いた側面32,34とを有する。当業界において知られているもののうち例えばI字状、正方形−m(square-m)、C字状などを含む他の断面梁形状が、本発明の範囲から逸脱しない範囲で代用されてもよい。特に、断面の上部の半径がほとんど無い実質的に平らな上面30であって、上面30と側面32,34との交点が最小半径、無視できるほどの半径、または全く丸くないものであってもよい。
上面30の長手方向縁部40,42であって側面32,34との交点近傍の一方または両方に沿って、複数の固定セル36が設けられている。例示の実施形態では、固定セル36は、くぼんだ凹部として形成されている。あるいは、固定セル36は、凹部に限定されない他の表面不連続部として形成されてもよい。上面30の衣服支持面38において、固定セル36は、ハンガと衣服との間の摩擦面を、吊り下げられる衣服に望まれない局部的変形を形成することなく衣服を吊り下げられるように改良するものである。
図2に示すように、挿入物22は、ハンガ10にノンスリップ把持面を与えるように、上面30に形成されている。ノンスリップ挿入物22は、外側に延びるアーム16に埋め込まれてよいし、または、アーム16の上部の上に形成されてもよい。
同一部材には同一符号を付してある図4を参照すると、ここに説明される挿入物22は、例えばズボンや他の衣服を支持するためにアーム16,18の下に設けられてもよい水平棒にも適用できることが当業者には認識されるであろう。本発明の別の実施形態において、ハンガ10aは、アーム16,18の下に水平棒50を有する。水平棒50は、アーム16,18に関して説明したのとほぼ同様に、固定セル36を形成したノンスリップ挿入物22を有する。ノンスリップ挿入物22は、アーム16,18とは関係なく、水平棒50に設けられてもよいことが認識されるであろう。さらに、上述したノンスリップ把持面は、ノンスリップ挿入物22を設けることなく、アーム16,18または水平棒50のそれら自体に適用可能であることが認識されるであろう。
例示の実施形態では、ノンスリップ面は、末端部に設けられてもよい下方湾曲部の周囲を含む、各アーム16,18のほぼ末端部まで延びている。実例として、ハンガ10は成形プラスチックハンガであり、ノンスリップ挿入物22,24は同時押し出し成形で形成される。挿入物22とアーム16,18との間の接合は、機械的接合、成形プラスチック接合、溶融接合、または、これらの組合せであってもよい。接合の種類を決定する要因には、使用されるプラスチックの化学的適合性、使用される各プラスチックの溶融温度、プラスチックがそれぞれの型のキャビティ内に射出されるときの温度、前記キャビティが維持される温度、第1プラスチックの射出、型挿入物の取り出し、および、第2プラスチックの射出の間のそれぞれの保持時間、などが含まれる。
プロセスのパラメータを調節することで、機械的接合、プラスチック成形接合、または、互いに混合するプラスチックの表面層を含む全体溶融接合が実現される。さらに別の実施形態では、第2の熱溶融したプラスチック材料が挿入物内に流れ込むときの機械的結合のゆがみが、機械的接合と制御された熱変形との組合せである接合をつくり出す。このような接合の組合せ形成は、2つのプラスチック材料間、特に低レベルの化学的共同作用を有する材料間のすぐれた一体性を確実にするために、圧縮力だけでなく張力やせん断力も受けることになる(肩部挿入物を有するハンガだけに限定されない)生産物にとって特に好都合である。
成形プラスチックハンガを製造するために成形工程で用いられるプラスチック材料には、例示のものに限定されないが、ポリスチレン、SAN、ABS、PPO、ナイロン、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン、PET、ポリカーボネート(PC)、アクリル樹脂、K樹脂(K resin)、ポリビニル塩化物などのプラスチック材料が含まれ、これらの材料は顧客の要求に応じて特定の着色が施される。ノンスリップ挿入物を有する合成物ハンガを成形するときには、ポリプロピレンとポリエチレンの主要材料が、ノンスリップ部のためのエチレンビニルアセテート(EVA)、低濃度ポリエチレン、または、熱可塑性エラスマと組み合わされてもよい。あるいは、ポリスチレン、ABSまたはSANの主要材料が要求される場合には、それらは、エチレンビニルアセテート、PVC、熱可塑性エラスマ、または、熱可塑性ゴムと組み合わされてもよい。PVC、PC、PMMAまたはこれらの主要材料の1つとポリスチレンの混合物などの主要部構成物に適した他の材料は、EVA、PVC、熱可塑性エラストマまたは熱可塑性ゴム、および、ノンスリップ挿入物材料と共に使用されてもよい。
1つの好適な実施形態では、スチレンまたはポリプロピレンが、挿入物用の(これに限定されないがKRATONを含む熱可塑性ゴムなどの)柔らかい材料と共に、主要材料として使用される。別の実施形態では、より硬い材料が、これに限定されないがポリエチレン膜を有するポリエチレンを含む挿入物として使用される。
より詳しくは、化学的接合が要求されるとき、挿入物材料としてのEVA/PP混合物と一緒に、主要材料としてスチレンまたはポリプロピレンを用いるのが好ましい。化学的および機械的接合が要求されるとき、挿入物材料としてのスチレンゴムと一緒に、主要材料としてスチレンを用いるのが好ましい。機械的接合が要求されるとき、挿入物材料としてのポリエチレンと一緒に、主要材料としてポリプロピレンを用いるのが好ましい。
本発明の特定の好適な実施形態では、機械的結合と制御された熱変形との組合せが、第1と第2のプラスチック材料を接合する。機械的接合は、一連の連結ボタン穴接合によって達成される。本発明の合成物ハンガを成形するために、特定の適合性を有する化学的に利用可能な装置が使用されてもよい。
例示の実施形態において考えられる第1の材料は、ダウスチレン等級(Dow styrene grades)693および478の組合せである。第2の材料は、KRATONの商品名でシェルオイル社から入手可能なD等級材料である。KRATONの溶融温度は、華氏約600度±50度である。
上述の説明から、本発明が、部材の特定の構造態様によってその適用を変えながら、最小限の労力と費用を必要とするだけの簡単な2段階の工程による同時射出成形で好ましくは製造される極めて簡単な衣服ハンガー構造を有することが容易に明らかになる。ハンガの肩部にノンスリップ片を付けるのに、コストが高くなる手作業を必要としない。すべては、単一の成形工程で完成する。
ここで図示および説明されたものは、本発明の単なる例示の実施形態である。これらの説明は、本発明の範囲の非限定的な実例を意味するものである。当業者は、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、形状または細部における種々の改良および変形を容易になし得ることを認識するであろう。したがって、ここに説明される形状および細部、または、添付の特許請求の範囲によって画定される本発明の全体より狭いものに本発明が限定されることを意図していない。
10…ハンガ
12…フック部
14…ハンガ本体
16,18…アーム
22,24…ノンスリップ挿入物
30…上面
36…固定セル
38…衣服支持面
12…フック部
14…ハンガ本体
16,18…アーム
22,24…ノンスリップ挿入物
30…上面
36…固定セル
38…衣服支持面
Claims (14)
- 上方に延びるフック部を有する本体部分と、
前記本体部分から互いに反対方向外側に延びる2つのアームとを備え、
第1のアームは、衣服に実質的に接触する衣服支持面を上面に有するとともに、前記上面の第1の長手方向縁部に沿って第1の複数の固定セルを有することを特徴とする衣服用ハンガ。 - 前記固定セルは凹部からなることを特徴とする請求項1に記載のハンガ。
- 前記上面の第2の長手方向縁部に沿って第2の複数の固定セルをさらに有することを特徴とする請求項1に記載のハンガ。
- 第2のアームは、衣服に実質的に接触する衣服支持面を上面に有するとともに、前記上面の第2の長手方向縁部に沿って第2の複数の固定セルを有することを特徴とする請求項1に記載のハンガ。
- 前記上面は弓形表面からなることを特徴とする請求項1に記載のハンガ。
- 前記第1のアームの前記上面の一部を形成するノンスリップ挿入物をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のハンガ。
- 前記ノンスリップ挿入物は前記第1のアームに埋め込まれていることを特徴とする請求項6に記載のハンガ。
- 少なくとも前記衣服支持面が前記ノンスリップ挿入物で形成されていることを特徴とする請求項6に記載のハンガ。
- 少なくとも前記固定セルが前記ノンスリップ挿入物で形成されていることを特徴とする請求項6に記載のハンガ。
- 少なくとも前記衣服支持面および前記固定セルが前記ノンスリップ挿入物で形成されていることを特徴とする請求項6に記載のハンガ。
- 前記ハンガは成形プラスチックハンガであって、前記ノンスリップ挿入物は同時押し出し成形工程によって前記ハンガに形成されることを特徴とする請求項6に記載のハンガ。
- 前記各アームは、末端部近傍に下方湾曲部を有することを特徴とする請求項1に記載のハンガ。
- 前記第1の複数の固定セルは、前記アームの末端部まで形成されていることを特徴とする請求項1に記載のハンガ。
- 前記2つのアームの下に配設された水平棒をさらに有し、前記水平棒は、衣服に実質的に接触する第2の衣服支持面を第2の上面に有するとともに、前記第2の上面の長手方向縁部に沿って第2の複数の固定セルを有することを特徴とする請求項1に記載のハンガ。
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