JP2005144048A - 椅子、椅子用座、椅子用背凭れ - Google Patents
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Abstract
【課題】着座時に不要音が発生せず且つクッション部により快適なクッション性を得られ、また、そのクッション部が芯材部の開口部から露出することを効果的に防止して且つそのクッション部を直接触手不能であるといった、高性能な椅子を提供する。
【解決手段】芯材部1と、前記芯材部1の表面側に配設されるクッション部2と、前記芯材部1および前記クッション部2を被覆する上張り地3とを具備する椅子Aであって、前記芯材部1が、表面側に開口する表面側開口部Xと、この表面側開口部Xと連通し且つその表面側開口部Xと平面視重合することを避けて裏面側で開口する裏面側開口部Yとを備え、着座により前記上張り地3と前記芯材部1との間で圧縮される前記クッション部2内の空気が、前記表面側開口部Xより案内されて裏面側開口部Yから放出されるように構成した。
【選択図】図8
【解決手段】芯材部1と、前記芯材部1の表面側に配設されるクッション部2と、前記芯材部1および前記クッション部2を被覆する上張り地3とを具備する椅子Aであって、前記芯材部1が、表面側に開口する表面側開口部Xと、この表面側開口部Xと連通し且つその表面側開口部Xと平面視重合することを避けて裏面側で開口する裏面側開口部Yとを備え、着座により前記上張り地3と前記芯材部1との間で圧縮される前記クッション部2内の空気が、前記表面側開口部Xより案内されて裏面側開口部Yから放出されるように構成した。
【選択図】図8
Description
本発明は、オフィスや会議室等で使用され、座または背凭れにクッション性をもたせた椅子に関するものである。
従来から、着座時の座り心地をよくするために、座や背凭れに、伸縮性のあるクッション部を採用したものが知られている。
具体的に述べると、この種の座には、例えば、クッション部の上面に上張り地を被覆し、該上張り地の周縁部をクッション部の周縁部下面に巻き込んでその位置で保持し、クッション部が上面側に露出しないように構成されている(例えば特許文献1参照)。
特開平10−276855号公報(第3頁、第1図)
ところが、従来の椅子の構成では、座の下面側からクッション部を触手できてしまうといった不具合がある。また、これを防止するために、上張り地によってクッション部の下面全体を覆うと、着座時に圧縮された空気が、上張り地の接合部分の隙間からしか放出されなくなる。このため、座り心地が悪くなったり、また、その隙間から放出される空気が、不要音を発生したりして、椅子としての高級感が損なわれるといった課題を有している。
また、例えば、合成樹脂製のシェルたる芯材部でクッション部を下方から支持するとともに、上張り地を該芯材部の周端部下面で止着し、さらに、該芯材部に空気抜け用の開口部を形成したとしても、不要音の発生は防止し得るものの、この開口部から着座により圧縮されたクッション部がはみ出たり、あるいは、細切れになってボロボロと落下したりしてしまい、上述の不具合を効果的に改善できるものではない。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、主たる目的は、着座時に不要音が発生せず且つクッション部により快適なクッション性を得られ、また、そのクッション部が芯材部の開口部から露出することを効果的に防止して且つそのクッション部を直接触手不能であるといった、高性能な椅子を提供することにある。
すなわち、本発明の椅子は、芯材部と、前記芯材部の表面側に配設されるクッション部と、前記芯材部および前記クッション部を被覆する上張り地とを具備する椅子であって、前記芯材部が、表面側に開口する表面側開口部と、この表面側開口部と連通し且つその表面側開口部と平面視重合することを避けて裏面側で開口する裏面側開口部とを備え、着座により前記上張り地と前記芯材部との間で圧縮される前記クッション部内の空気が、前記表面側開口部より案内されて裏面側開口部から放出されるように構成していることを特徴とする。
このようなものであれば、裏面側開口部や表面側開口部の開口面積を広く取れば、着座により上張り地と芯材部との間で圧縮される空気が、表面側開口部より裏面側開口部に案内されて、効果的に放出される。すなわち、着座時に発生する不要音を防止することができる。また、裏面側開口部を、表面側開口部と平面視重合する位置を避けた裏面側の所定位置に位置付けているので、表面側開口部の表面側にあるクッション部に手指が触れることを防止できる。
すなわち、着座時に不要音が発生せず且つクッション部により快適なクッション性を得られ、また、そのクッション部が芯材部の開口部から露出することを効果的に防止して且つそのクッション部を直接触手不能であるといった、高性能な椅子を提供することができる。
なお、表面側開口部と裏面側開口部とを近接配置してコンパクトに構成するためには、前記裏面側開口部と前記表面側開口部とが、略直交する位置関係にあることが望ましい。
また、前記クッション部が、複数のクッション要素を接合させることにより形成したものであって、前記表面側開口部を、個々のクッション要素よりも小さく構成しているものであれば、クッション部と表面側開口部との当接等によって生じるクッション要素の接合が解除されることを、効果的に防止できる。また、擦れたりして接合を解除された場合でも、クッション要素が、表面側開口部からその表面側開口部内に入ってしまうことを防止できる。
また、前記クッション部が、使用済みの所定部材を分断して形成したクッション要素を、再成形することにより形成した再生品であれば、環境問題に配慮して、使用済みの部材の有効利用を推進できる。また、再生品に外観上の問題があっても、このクッション部は、外観に露出されるものではないので、略そのままで使用でき、コストダウンを図ることもできる。
ところで、前記上張り地が、通気性を有さないものであっても、問題なく使用することができ、例えば、この上張り地にビニールレザーなどの比較的安価な素材を適用してコストダウンを推進できる。
また、複数の表面側開口部を、前記芯材部の所定部分に少なくとも配置しているものであれば、表面側開口部を個々のクッション要素よりも小さい複数の開口部に分割形成することで、クッション要素が外部にこぼれ出ることを防止しつつ内部の空気を効果的に放出することができる。
加えて、耐荷重性を向上させるには、前記表面側開口部側を基端とし、且つ、前記表面側開口部から離間する方向に延びる補強リブを、裏面側に備え、前記補強リブによって、所定の表面側開口部を、前記所定の表面側開口部より小さな複数の開口部に分割していることが好ましい。
また、所要の効果を保持しつつ外観に突起物が出ずに、その外観をすっきりするためには、前記表面側開口部側を基端とし、且つ、前記表面側開口部から離間する方向に延びる補強リブを、表面側に備えていることが好ましい。
なお、前記補強リブの先端部間を横架する横架片を備えているものであれば、さらに耐荷重性が向上する。
クッション部に手指が触れることを効果的に禁止するためには、前記横架片と、前記横架片の両側縁から起立する補強リブとが、断面視略上向きコ字状の空気抜き案内部を形成するものであって、前記空気抜き案内部における前記補強リブの基端部に、前記表面側開口部を設定し、前記空気抜き案内部における前記補強リブの端縁と前記横架片の端縁とで囲まれる部位に、前記裏面側開口部を設定していることが望ましい。
ところで、上述の椅子を構成する椅子用座の具体的態様としては、前記芯材部と前記クッション部と前記上張り地とを具備するとともに、前記芯材部に、前記表側開口部と前記裏面側開口部とを形成してなるものが挙げられる。
また、上述の椅子を構成する椅子用背凭れの具体的態様としては、前記芯材部と前記クッション部と前記上張り地とを具備するとともに、前記芯材部に、前記表側開口部と前記裏面側開口部とを形成してなるものが挙げられる。
以上説明したように本発明の椅子によれば、裏面側開口部や表面側開口部の開口面積を広く取れば、着座により上張り地と芯材部との間で圧縮される空気が、表面側開口部より裏面側開口部に案内されて、効果的に放出される。すなわち、着座時に発生する不要音を防止することができる。また、裏面側開口部を、表面側開口部と平面視重合する位置を避けた裏面側の所定位置に位置付けているので、表面側開口部の表面側にあるクッション部に手指が触れることを防止できる。
すなわち、着座時に不要音が発生せず且つクッション部により快適なクッション性を得られ、また、そのクッション部が芯材部の開口部から露出することを効果的に防止して且つそのクッション部を直接触手不能であるといった、高性能な椅子を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本発明に係る椅子Aは、図1に示すように、オフィスや会議室等において単独またはテーブルなどの他の家具ともに使用されるものであって、椅子本体A1と、この椅子本体A1に支持される座A2と、背凭れA3とを具備している。
以下、各部を説明するが、本実施形態において、着座を行う側を前側、背凭れA3側を後側、と定義して説明を進めるものとする。
椅子本体A1は、図1、図2、図3に示すように、下端部にキャスタCを取着した脚部A11と、この脚部A11に支持される座受け部A12および背支桿A13とを具備してなる。そして、これら各部は、金属パイプの折り曲げ加工および溶接加工によって一体に形成してなる。
座A2は、図1、図2、図3などに示すように、前記座受け部A12に支持されるものであって、芯材部1と、前記芯材部1の表面側に配設されるクッション部2と、前記芯材部1および前記クッション部2を被覆する上張り地3とを具備してなる。
さらに、各部を詳述する。
芯材部1は、図4、図5等に示すように、略平坦な上向き面を有する芯材部本体11と、前記芯材部本体11の周端部において突出するように形成した外側周状リブ12とを具備するとともに、前記芯材部本体11の裏面側に、内側周状リブ13、前側リブ14、後側リブ15、ホルダー部16、空気抜き案内部17、および集合リブ部18を備え、これら各部を合成樹脂により一体に形成してなる。なお、本実施形態では、前記芯材部本体11の厚み方向に貫通し、且つ該芯材部1を所定の緊締手段(本実施形態では、図示しないボルトとナットとを用いている。)により前記座受け部A12に取り付けるための取付部19を、さらに一体に形成している。
より具体的に説明すると、芯材部本体11は、平面視略矩形状の薄板状のものである。そして、前縁111と後縁112とは、それぞれ略直線形状を有するものであり、略平行に配置されている。また、両側縁113、114は、それぞれ外方に若干膨出する部分円弧形状を有するものである。
外側周状リブ12は、前記芯材部本体11の周縁部において、その芯材部本体11と略直角をなすように起立する薄板状のものであって、本実施形態では、表面側に起立する表面外側周状リブ12aと、裏面側に起立する裏面外側周状リブ12bとを備えてなる。
内側周状リブ13は、前記裏面外側周状リブ12bより内方に設けられ且つ、その裏面外側周状リブ12bと相似形状を有する薄板状のものである。
前側リブ14は、前記芯材部本体11から略直角に起立する薄板状のものであって、前記取付部19のうち前側の取付部19を結ぶ線上に設けられてなる。
後側リブ15は、前記芯材部本体11から略直角に起立する薄板状のものであって、前記取付部19のうち後側の取付部19を結ぶ線上に設けられてなる。
ホルダー部16は、前記前側リブ14間に挟まれる位置に設けられるものである。そして、前記芯材部本体11から略直角に起立する薄板状の一対の起立片161と、この起立片161の上端部側を連結する連結片162とを具備してなる。なお、この連結片162は、該連結片162と前記芯材部本体11との間にスリット部16Sを備えるべく、その芯材部本体11から離間させて配置している。さらにこの連結片162は、長手方向略中央部を外方に略部分円弧状に膨出させている。加えて、前記芯材部本体11において、この連結片162と平面視重合する部位に、その芯材部本体11の厚み方向に貫通する溝部11Mを形成している(図4、図5参照。)。
空気抜き案内部17は、図4、図5、図6、図7などに示すように、前記芯材部本体11の裏面側における前記後側リブ15間に挟まれる位置たる所定位置に設けられてなる。なお、本実施形態において、その所定位置を、着座した利用者の臀部が当接する部位、すなわち、着座した利用者の体重が集中する部位に設定している。
そして、その芯材部本体11から略直角に起立する一対の外側補強リブ171と、外側補強リブ171の先端部を横架する横架片172とを具備し、これら一対の外側補強リブ171と横架片172とが、断面視略上向きコ字状を有するように構成している。また、本実施形態では、前記外側補強リブ171間に、それらと平行に配置される複数の内側補強リブ173を設けるとともに、この内側補強リブ173の先端部を、前記横架片172に接続させている。
さらに、外側補強リブ171とこの外側補強リブ171に隣接する内側補強リブ173との上端部間に、表面側開口部Xを形成している。加えて、隣接する内側補強リブ173間における上端部間にも、表面側開口部Xを形成している。
またさらに、外側補強リブ171とこの外側補強リブ171に隣接する内側補強リブ173との端縁間に、裏面側開口部Yを形成している。加えて、隣接する内側補強リブ173間における端縁間にも、裏面側開口部Yを形成している。
このように、各補強リブ171、173および横架片172によって形成される表面側開口部Xと裏面側開口部Yとが、芯材部1の表面側と裏面側とを連通している。
集合リブ部18は、前記外側周状リブ12の前縁および後縁から前記取付部19近傍にかけて設けたものであって、複数のリブ要素18aを備えてなる。なお、各リブ要素18aは平面視略格子状をなすように配置されている。
クッション部2は、使用済みのウレタンフォームを分断形成した複数のクッション要素21を、接着して再接合させることにより形成した再生品たるチップウレタンである。なお、本実施形態では、当該椅子Aの幅方向における個々のクッション要素21の寸法21aを、前記表面側開口部Xの幅寸法X1よりも大きく構成している(図8参照)。
上張り地3は、通気性を有さないものであって、本実施形態では、この上張り地3の素材にビニールレザーを用いている。
背凭れA3は、背支桿A13に支持されるものであって、背凭れ用芯材部A31と、前記背凭れ用芯材部A31の表面側に配設される背凭れ用クッション部A32と、前記背凭れ用芯材部A31および前記背凭れ用クッション部A32を被覆する背凭れ用上張り地A33とを具備してなる。
この背凭れ用芯材部A31、背凭れ用クッション部A32および背凭れ用上張り地A33は、前記芯材部1、前記クッション部2および前記上張り地3と略同様の構成を有しているため説明を省略する。
以上のように構成される椅子Aについて、その使用方法を、以下説明する。
(1)椅子Aへの着座。
利用者が着座していない状態では、クッション部2は、その内部に空気を含む状態にある。また、クッション部2と上張り地3との間にも空気を含む状態にある。
そして、利用者が着座すると、上張り地3を介してクッション部2が圧縮される。
すると、クッション部2などに含まれる空気は、通気性の無い上張り地3によって上方へ放出されることを阻まれ、また、芯材部本体11によっても下方へ放出されることを阻まれるため、上張り地3と芯材部本体11との間で圧縮されることとなる。
このように圧縮された空気は、表面側開口部Xから裏面側開口部Yに案内されて放出される。なお、このとき、開口面積の大きな表面側開口部(一対の外側補強リブ171と横架片172とで構成されるもの。)を、その大きな開口面積を分割して小さくした複数の表面側開口部X(外側補強リブ171とこの外側補強リブ171に隣接する内側補強リブ173とで構成されるもの、及び、隣接する内側補強リブ173間で構成されるもの。)によって、トータルの開口面積を略確保しているので、圧縮される空気を効果的に案内できる。
また、圧縮され表面側開口部Xに位置付けられているクッション部2は、空気抜き案内部17内に入り込む向きの力を受けているが、芯材部本体11の内側補強リブ173の上端部によって、空気抜き案内部17内に入り込むことを防止されている。
また、さらに、利用者が背凭れA3に凭れかかった場合において、前記背凭れ用クッション部A32などが、前記クッション部2などと略同様の作用効果を奏する。
(2)椅子Aからの離席
利用者が着座しいる状態では、クッション部2は、圧縮された状態にある。
利用者が着座しいる状態では、クッション部2は、圧縮された状態にある。
そして、利用者が離席すると、圧縮されていたクッション部2は、その弾性により復元を始める。
クッション部2が復元を始めると、そのクッション部2は、その内部に空気を吸い込もうとするが、上方は上張り地3により覆われており、また、下方は芯材部本体11によりほとんどの部位を覆われているため、それらを介して空気を吸い込むことができない。したがって、表面側開口部Xを介して裏面側開口部Yから集中して空気を吸い込むこととなる。このように、前記表面側開口部Xから空気がクッション部2に向けて吸い込まれることとなるが、前記表面側開口部Xは、充分な開口面積を有しているため、吸い込まれる空気によって不要音が発生することがない。
なお、このような離席時に前記背凭れA3においても、前記背凭れ用クッション部A32などが、前記クッション部2などと略同様の作用効果を奏する。
このように、本実施形態に係る椅子Aは、裏面側開口部Yや表面側開口部Xの開口面積を広くしているので、着座により上張り地3と芯材部1との間で圧縮される空気が、表面側開口部Xより裏面側開口部Yに案内されて、効果的に放出される。すなわち、着座時に発生する不要音を防止することができる。また、裏面側開口部Yを、表面側開口部Xと平面視重合する位置を避けた裏面側の所定位置に位置付けているので、表面側開口部Xの表面側にあるクッション部2に手指が触れることを防止できる。
すなわち、着座時に不要音が発生せず且つクッション部2により快適なクッション性を得られ、また、そのクッション部2が芯材部1の開口部から露出することを効果的に防止して且つそのクッション部2を直接触手不能であるといった、高性能な椅子Aを実現することができる。
なお、前記裏面側開口部Yと前記表面側開口部Xとを、略直交する位置関係に配置しているので、表面側開口部Xと裏面側開口部Yとを近接配置して、該芯材部1をコンパクトに構成することができる。
また、前記クッション部2が、複数のクッション要素21を接合させることにより形成したものであり、また、前記表面側開口部Xを、個々のクッション要素21よりも小さく構成しているので、クッション部2と表面側開口部Xとの当接等によって生じるクッション要素21の接合が解除されることを、効果的に防止できる。また、擦れたりして接合を解除された場合でも、クッション要素21が、表面側開口部Xからその表面側開口部X内に入ってしまうことを防止できる。
また、前記クッション部2が、使用済みの所定部材を分断して形成したクッション要素21を、再成形することにより形成した再生品であるので、環境問題に配慮して、使用済みの部材の有効利用を推進できる。また、再生品に外観上の問題があっても、このクッション部2は、外観に露出されるものではないので、略そのままで使用でき、コストダウンを図ることもできる。
ところで、前記上張り地3に、通気性を有さないビニールレザーを用いているが、このような通気性の無い素材であっても、圧縮される空気を効果的に放出でき、不要音が発生することは無い。また、安価に構成できるのでコストダウンを推進できる。
さらに、表面側開口部Xを、個々のクッション要素21よりも小さい複数の開口部に分割形成しているので、クッション要素21が外部にこぼれ出ることを防止しつつ内部の空気を効果的に放出することができる。
加えて、前記表面側開口部X側を基端とし、且つ、前記表面側開口部Xから離間する方向に延びる外側補強リブ171および内側補強リブ173を、裏面側に備え、前記内側補強リブ173によって、一対の外側補強リブ171間に囲まれる表面側開口部Xを、その表面側開口部Xより小さな複数の開口部に分割しているため、耐荷重性を向上させることができる。
前記表面側開口部X側を基端とし、且つ、前記表面側開口部Xから離間する方向に延びる補強リブを、表面側に備えているため、所要の効果を保持しつつ外観に突起物が出ずに、その外観をすっきりさせることができる。
なお、前記補強リブ171、173の先端部間を横架する横架片172を備えているので、さらに耐荷重性が向上する。
前記横架片172と、前記横架片172の両側縁から起立する外側補強リブ171とが、断面視略上向きコ字状の空気抜き案内部17を形成するものであって、前記空気抜き案内部17における前記外側補強リブ171の基端部に、前記表面側開口部Xを設定し、前記空気抜き案内部17における前記外側補強リブ171の端縁と前記横架片172の端縁とで囲まれる部位に、前記裏面側開口部Yを設定しているため、クッション部2に手指が触れることを効果的に禁止することができる。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
例えば、空気抜き案内部17を、両端部に表面側開口部Xと裏面側開口部Yとを設定したL字状やN字状などに形状を有するパイプ等で構成することもできる。
また、上張り地3の素材に、ビニールレザーを用いているが、通気性を有しないものであれば他の素材を用いることもできる。さらに、この上張り地3に用いる素材は、完全に通気性の無い素材である必要は無く、ある程度通気性のあるものでも構わない。
また、クッション部2には、再生品のウレタンチップを用いているが、再生品に限られるものではない。さらに、分断されたクッション要素21でクッション部2を形成しているが、分断されていないものであっても使用することができる。
またさらに、クッション部2を構成する素材をウレタンとしているが、クッション性のある素材であれば、これに限られるものではない。
また、複数の空気抜き案内部17を、芯材部1に備えるようにしても良い。
さらに、各種リブの形状や配置方法なども本実施形態に限られるものではなく、例えば、より強度を要するものであれば、リブの厚みを大きくしたり、あるいは、前記表面側開口部X側を基端とし、且つ、前記表面側開口部Xから離間する方向に延びる補強リブを、表面側に備えたりするなど、実施態様に応じて適宜変更可能である。
またさらに、芯材部本体11と空気抜き案内部17などを合成樹脂により一体に形成しているが、別の素材で別体に形成したものを組み合わせて利用することもできる。
また、ホルダー部16に備えた溝に、例えば、該椅子Aの取扱説明書を挿入して、その溝部11Mにこの取扱説明書を支持させることも可能である(図5中に想像線で示す。)。
さらに、図2、図3に想像線で示すようなカバー体を座A2の下面側に設けても良い。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1・・・・・芯材部
2・・・・・クッション部
3・・・・・上張り地
17・・・・空気抜き案内部
21・・・・クッション要素
171・・・補強リブ(外側補強リブ)
172・・・横架片
173・・・補強リブ(内側補強リブ)
A・・・・・椅子
A2・・・・椅子用座(座)
A3・・・・椅子用背凭れ(背凭れ)
X・・・・・表面側開口部
Y・・・・・裏面側開口部
2・・・・・クッション部
3・・・・・上張り地
17・・・・空気抜き案内部
21・・・・クッション要素
171・・・補強リブ(外側補強リブ)
172・・・横架片
173・・・補強リブ(内側補強リブ)
A・・・・・椅子
A2・・・・椅子用座(座)
A3・・・・椅子用背凭れ(背凭れ)
X・・・・・表面側開口部
Y・・・・・裏面側開口部
Claims (12)
- 芯材部と、前記芯材部の表面側に配設されるクッション部と、前記芯材部および前記クッション部を被覆する上張り地とを具備する椅子であって、
前記芯材部が、
表面側に開口する表面側開口部と、この表面側開口部と連通し且つその表面側開口部と平面視重合することを避けて裏面側で開口する裏面側開口部とを備え、
着座により前記上張り地と前記芯材部との間で圧縮される前記クッション部内の空気が、前記表面側開口部より案内されて裏面側開口部から放出されるように構成していることを特徴とする椅子。 - 前記裏面側開口部と前記表面側開口部とが、略直交する位置関係にあることを特徴とする請求項1記載の椅子。
- 前記クッション部が、複数のクッション要素を接合させることにより形成したものであって、
前記表面側開口部を、個々のクッション要素よりも小さく構成していることを特徴とする請求項1または2記載の椅子。 - 前記クッション部が、使用済みの所定部材を分断して形成したクッション要素を、再成形することにより形成した再生品であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の椅子。
- 前記上張り地が、通気性を有さないものであることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の椅子。
- 複数の表面側開口部を、前記芯材部の所定部分に少なくとも配置していることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の椅子。
- 前記表面側開口部側を基端とし、且つ、前記表面側開口部から離間する方向に延びる補強リブを、裏面側に備え、
前記補強リブによって、所定の表面側開口部を、前記所定の表面側開口部より小さな複数の開口部に分割していることを特徴とする請求項6記載の椅子。 - 前記表面側開口部側を基端とし、且つ、前記表面側開口部から離間する方向に延びる補強リブを、表面側に備えていることを特徴とする請求項6記載の椅子。
- 前記補強リブの先端部間を横架する横架片を備えていることを特徴とする請求項7または8記載の椅子。
- 前記横架片と、前記横架片の両側縁から起立する補強リブとが、断面視略上向きコ字状の空気抜き案内部を形成するものであって、
前記空気抜き案内部における前記補強リブの基端部に、前記表面側開口部を設定し、
前記空気抜き案内部における前記補強リブの端縁と前記横架片の端縁とで囲まれる部位に、前記裏面側開口部を設定していることを特徴とする請求項9記載の椅子。 - 請求項1乃至10いずれか記載の椅子を構成する座であって、
前記芯材部と前記クッション部と前記上張り地とを具備するとともに、
前記芯材部に、前記表側開口部と前記裏面側開口部とを形成してなることを特徴とする椅子用座。 - 請求項1乃至10いずれか記載の椅子を構成する背凭れであって、
前記芯材部と前記クッション部と前記上張り地とを具備するとともに、
前記芯材部に、前記表側開口部と前記裏面側開口部とを形成してなることを特徴とする椅子用背凭れ。
Priority Applications (3)
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