JP2005142890A - ホワイトバランス調整方法および画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光源検出枠を用いないで適正なホワイトバランス調整を行うこと。
【解決手段】 撮影画面上の各分割エリアの色情報を算出し(S104)、色座標上で各色情報に順次注目し各注目色情報を中心に複数のグループを順次形成して、各グループ内の平均座標を代表色情報とする(S112、S114)。さらに各代表色情報に順次注目し各代表色情報を中心にグループを順次再形成して、各グループ内の平均座標を新たな代表色情報とする(S116、S118)。このグループ再形成を代表色情報が同じ値になるまで繰り返して、最後の代表色情報を用いて補正値を算出し(S130)、画像信号のホワイトバランスを調整する(S140)。複数グループある場合には、低彩度で明るいものを第1光源色グループとし、これとの明度差および彩度差、各グループの画面上での分布状態に基づいて第2光源色グループを求めて補正値を算出する。
【選択図】 図3

Description

本発明はホワイトバランス調整方法および画像処理装置に係り、特にカラー撮像素子によって得られた画像信号に適正なホワイトバランス調整を施すことができるホワイトバランス調整方法および画像処理装置に関する。
カラー撮像素子によって得られた画像信号にホワイトバランス調整を施す際、光源色は低彩度である確率が高いことに着目し、撮影画面内で低彩度の部分を検出し、この低彩度の部分の色温度に依存したホワイトバランス補正値を用いてホワイトバランス調整を行うものが知られている(例えば特許文献1を参照)。
また、複数種類の撮影シーンにそれぞれ適合したホワイトバランス調整を行えるように、撮影画面内の分割エリアごとに色情報を求め、各分割エリアの色情報が所定の色座標上で用意された複数の光源検出枠の何れに入るか否かを判定することによって光源種を検出し、検出された光源種に適したホワイトバランス調整を行うようにしたものが知られている(例えば特許文献2を参照)。このような光源検出枠を用いたホワイトバランス調整方法によれば、日中光源色などの低彩度の光源色のみに依存したホワイトバランス調整しかできない場合と比較して、複数種類の撮影シーンにそれぞれ適合した適正なホワイトバランス調整を行うことができる。
特開平6−98335号公報 特開2000−224608号公報
前述の光源検出枠を用いたホワイトバランス調整方法では、一般に、色座標上での検出枠の範囲を規定する座標値などのパラメータを、検出枠ごとに予め用意する必要がある。様々な撮影シーンへの更にきめ細かで更に広範囲な追従性を追求し、検出可能な光源種を更に増やしていこうとすると、検出枠数の増加や色座標上での検出枠同士の干渉などに起因して、予め用意しなければならないパラメータ数が増加するとともに、パラメータの精度も要求されていくことになる。特に、色座標上で検出枠同士の境界や狭間に色情報群が分布した場合の扱いが難しい。検出枠を用いる方法では、撮影時の画角の違いやカメラの機種の違いなどに起因する誤検出を防ぐ対策も必要である。
また、様々な撮影シーンへの追従性を追及していくと、色情報が物体色を示すか光源色を示すかの判別の困難性に関する課題も顕在化してくる。例えば、色座標上において赤黄系の物体色はタングステン光源と酷似しており、物体色であるか光源色であるかの判別が難しい。したがって、物体色に対する確実なホワイトバランス調整を優先してタングステン光源に対する適正なホワイトバランス調整をある程度犠牲にするとか、光源に対する適正なホワイトバランス調整を優先して物体色のカラーフェリア現象(物体色を光源色と誤判断して物体色が白く補正されてしまう現象)にある程度目をつぶるといったような、いわゆるトレードオフの調整が必要である。検出枠の数が限られているうちは、このようなトレードオフへの対処は比較的容易であるが、前述したように光源検出枠数を増やして、様々な撮影シーンへの追従性を追求しようとすればするほど、このようなトレードオフに関する課題が顕在化する。具体的には、色座標上での検出枠の範囲を規定する座標値などのパラメータ値を入念に検討する必要が生じる。このような検出枠に関するパラメータ値は調整する際に相当の注意を要する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、光源検出枠を用いなくても様々な撮影シーンにそれぞれ適合した適正なホワイトバランス調整を画像信号に施すことができるホワイトバランス調整方法および画像処理装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、カラー撮像素子から得られる各色別の画像信号に基づいてホワイトバランス補正値を算出し、前記算出したホワイトバランス補正値に基づいて前記画像信号のホワイトバランスを調整するホワイトバランス調整方法において、1画面を複数のエリアに分割してなる複数の分割エリアの色情報を各分割エリア内の各色別の画像信号に基づいて求める第1ステップと、各分割エリアの色情報に順次注目し、注目した分割エリアの色情報と該色情報に相互に近似する他の分割エリアの色情報とからなるグループを順次形成して、形成された各グループをそれぞれ代表する代表色情報を求める第2ステップと、各グループの代表色情報に順次注目し、注目したグループの代表色情報と該代表色情報に相互に近似する他のグループの代表色情報とからなる新たなグループを順次形成して、新たに形成された各グループをそれぞれ代表する代表色情報を求める第3ステップと、該第3ステップを代表色情報の値が収束するまで繰り返し、最後に形成されたグループの代表色情報に基づいて前記ホワイトバランス補正値を算出する第4ステップとを含むことを特徴としている。
この構成によって、光源検出枠を用いなくても、各分割エリアの色情報をグループ化することができ、特に、グループの再形成を繰り返すことによって色情報の分布状態の検出精度が上昇していき、色座標上での色情報の分布に適合した適正なホワイトバランス補正値が得られることになる。また、従来設けられていた光源検出枠同士の境界や狭間の位置に色情報が集中した場合であっても、色座標上の色情報の分布に適合した適正なホワイトバランス補正値が得られることになる。
請求項2に示すように、前記画像信号は、例えばR,G,B信号である。このようなR,G,B信号の場合、前記第1ステップは、前記分割エリア内のR,G,B信号を色別に積算して得た積算値に基づいて、色別の積算値の比R/G及びB/Gを求め、これらの比R/G及びB/Gを前記分割エリアの色情報とする。
なお、請求項1に記載の「画像信号」は、請求項2に示したR,G,B信号に限定されるものではなく、ホワイトバランス調整が必要なその他の形式の画像信号であってもよい。
また、請求項1に記載の「色情報」は、請求項2に記載の比R/G及びB/Gに限定されるものではなく、各分割エリアの色を表現可能なその他の座標系の色情報であってもよい。また、座標系は、2次元に限らず、3次元以上であってもよい。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第2ステップおよび第3ステップは、前記分割エリアの色情報が分布する所定の色座標上で、順次注目した色情報を中心として所定の距離以内にある色情報を同一のグループとしてグループを形成し、形成されたグループ内の色情報の平均座標をグループの代表色情報とすることを特徴としている。
この構成によって、色座標上での色情報の分布が的確に把握され、色情報の分布に適合した適正なホワイトバランス補正値が得られることになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1、2又は3に記載の発明において、前記第4ステップは、所属する色情報の個数が所定値以下のグループを排除して、所属する色情報の個数が所定値を超えるグループの代表色情報に基づいて前記ホワイトバランス補正値を算出することを特徴としている。
この構成によって、本来ホワイトバランス調整に不要な色情報がホワイトバランス補正値に反映されないことになる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記第4ステップは、各グループの代表色情報を目標の色情報にするためのグループ毎のホワイトバランス補正値を算出し、該算出したグループ毎のホワイトバランス補正値を各グループに所属の色情報の個数によって重み付け加算して前記ホワイトバランス補正値を算出することを特徴としている。
この構成によって、画面全体に占める割合が大きなグループ順に色情報が反映された適正なホワイトバランス補正値が得られることになる。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5の何れかに記載の発明において、前記分割エリアの色情報が分布する所定の色座標上で所定の低彩度領域に存在するグループを第1の光源色を示すグループと判定するステップと、前記第1の光源色を示すと判定されたグループを基準にして他のグループが物体色および光源色の何れを示すかを判定するステップとをさらに含み、前記第4ステップは、物体色を示すと判定されたグループを排除して、光源色を示すと判定されたグループの代表色情報に基づいて前記ホワイトバランス補正値を算出することを特徴としている。
この構成によって、複数の光源色が混在するような撮影シーンであっても、適正なホワイトバランス補正値が得られることになる。
また、請求項7に記載の発明は、カラー撮像素子から得られる各色別の画像信号に基づいてホワイトバランス補正値を算出し、前記算出したホワイトバランス補正値に基づいて前記画像信号のホワイトバランスを調整するホワイトバランス調整方法において、1画面を複数のエリアに分割してなる複数の分割エリアの色情報を各分割エリア内の各色別の画像信号に基づいて求めるステップと、前記複数の分割エリアの色情報を相互に近似する色情報別にグループ分けし、各グループを代表する代表色情報を求めるステップと、前記分割エリアの色情報が分布する所定の色座標上で所定の低彩度領域に存在するグループを第1の光源色を示すグループと判定するステップと、前記第1の光源色を示すと判定されたグループを基準にして他のグループが物体色および光源色の何れを示すかを判定するステップと、物体色を示すと判定されたグループを排除して、光源色を示すと判定されたグループの代表色情報に基づいて前記ホワイトバランス補正値を算出するステップとを含むことを特徴としている。
この構成によって、光源検出枠を用いなくても、各分割エリアの色情報をグループ化して、色座標上での色情報の分布に適合した適正なホワイトバランス補正値が得られることになる。また、複数の光源色が混在するような撮影シーンであっても、適正なホワイトバランス補正値が得られることになる。また、従来設けられていた光源検出枠同士の境界や狭間の位置に色情報が集中した場合であっても、色座標上の色情報の分布に適合した適正なホワイトバランス補正値が得られることになる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項6又は7に記載の発明において、前記第1の光源色を示すグループを判定するステップは、明るさが所定値以上のグループの中で彩度が最も低いグループを第1の光源色を示すグループと判定することを特徴としている。
この構成によって、低彩度の物体色が第1の光源色と判定されてしまうことを防止できる。
また、請求項9に記載の発明は、請求項6、7又は8に記載の発明において、前記グループが物体色を示すか否かを判定するステップは、各グループに順次注目し、注目したグループと前記第1の光源色を示すグループとの明度差および彩度差を検出して、該明度差および彩度差に基づいて、各注目グループが物体色を示すか否かを判定することを特徴としている。
この構成によって、第1の光源色と彩度が離れた第2の光源色であっても、明度差が参酌されるので、ホワイトバランス補正値に反映されることになる。
また、請求項10に記載の発明は、請求項6、7、8又は9に記載の発明において、前記グループが物体色を示すか否かを判定するステップは、各グループに属する分割エリア同士の画面上での位置関係を検出し、該位置関係に基づいて、各グループが物体色を示すか否かを判定することを特徴としている。
この構成によって、色座標上での色情報の分布のみならず、画面上での色情報の分布が参酌されるので、適正なホワイトバランス補正値が得られることになる。物体色と光源色では、画面上での分布状態が異なり、グループ形成された色情報は、一般に、物体色では画面上で連結した分布状態となっており、光源色では画面上で分散した分布状態となっている。したがって、画面上の位置関係が参酌されることにより、不要な物体色がホワイトバランス補正値に反映されないようにできる。
また、請求項11に記載の発明は、各色別の画像信号に基づいてホワイトバランス補正値を算出し、前記算出したホワイトバランス補正値に基づいて前記画像信号のホワイトバランスを調整する画像処理装置であって、1画面を複数のエリアに分割してなる複数の分割エリアの色情報を各分割エリア内の各色別の画像信号に基づいて求める手段と、各分割エリアの色情報に順次注目し、注目した分割エリアの色情報と該色情報に相互に近似する他の分割エリアの色情報とからなるグループを順次形成して、形成された各グループをそれぞれ代表する代表色情報を決定する手段と、各グループの代表色情報に順次注目し、注目したグループの代表色情報と該代表色情報に相互に近似する他のグループの代表色情報とからなる新たなグループを順次形成して、新たに形成された各グループをそれぞれ代表する代表色情報を決定し、この新たなグループの順次形成と代表色情報の決定とを代表色情報が収束するまで繰り返す手段と、最後に形成されたグループの代表色情報に基づいて前記ホワイトバランス補正値を算出する手段とを備えたことを特徴としている。
また、請求項12に記載の発明は、各色別の画像信号に基づいてホワイトバランス補正値を算出し、前記算出したホワイトバランス補正値に基づいて前記画像信号のホワイトバランスを調整する画像処理装置であって、1画面を複数のエリアに分割してなる複数の分割エリアの色情報を各分割エリア内の各色別の画像信号に基づいて求める手段と、前記複数の分割エリアの色情報を相互に近似する色情報別にグループ分けし、各グループを代表する代表色情報を求める手段と、グループが複数存在する場合、色座標上で所定の低彩度領域に存在するグループを第1の光源色を示すグループと判定する手段と、前記第1の光源色を示すと判定されたグループを基準にして他のグループが物体色を示すか否かを判定する手段と、物体色を示すと判定されたグループ以外のグループの代表色情報に基づいて前記ホワイトバランス補正値を算出する手段とを備えたことを特徴としている。
請求項11および12の画像処理装置は、デジタルカメラに限らず、携帯電話、パーソナルコンピュータ等、画像信号にホワイトバランス調整を施すあらゆるデジタル機器に適用可能である。
また、「画像信号」とは、所定の記録媒体に一旦記録された画像データや、インターネットなどにより伝送される画像データを含み、本発明はホワイトバランス調整を行う様々な態様に適用可能である。
本発明によれば、光源検出枠を用いなくても、様々な撮影シーンにそれぞれ適合した適正なホワイトバランス調整を画像信号に施すことができる。
以下添付図面に従って本発明を実施するための最良の形態について、以下、詳細に説明する。
図1は、本発明に係るホワイトバランス調整方法を適用したカメラ(画像処理装置)の概略構成を示すブロック図である。
このカメラ10は、静止画や動画の撮影機能を備えたデジタルカメラである。
カメラ10全体の動作は中央処理装置(CPU)12によって統括制御される。CPU12は、所定のプログラムに従って本カメラ10を制御する制御手段として機能するとともに、自動露出(AE)演算、自動焦点調節(AF)演算、ホワイトバランス(WB)演算など、各種演算を実施する演算手段として機能する。
バス14を介してCPU12と接続されたROM16には、CPU12が実行するプログラムやプログラムの動作に必要な各種の固定データなどが格納され、EEPROM17には、カメラ10の動作に関する各種の設定データなどが格納されている。メモリ(SDRAM)18は、CPU12が行う各種演算用の領域として利用されるとともに、画像データの一時記憶領域として利用される。VRAM20は、画像表示用の画像データを一時記憶するものであり、A領域20AとB領域20Bが含まれている。
カメラ10には、モード選択スイッチ22および撮影ボタン24が設けられている。また、メニューキー、OKキー、十字キー、キャンセルキーなどからなる画面操作キー26が設けられている。これら各種の操作手段(22、24、26)からの信号はCPU12に入力され、CPU12は、入力信号に基づいてカメラ10の各部を制御し、レンズ駆動制御、撮像制御、画像信号処理制御、画像記録制御、画像再生制御などの制御を行うようになっている。
モード選択スイッチ22は、被写体を撮影して画像データを所定の記録メディア32に記録するための撮影モードと、記録メディア32に記録された画像データを再生するための再生モードとを切り替えるための操作手段である。可動切片22Aが接点aに接続されると撮影モードが設定され、可動切片22Aが接点bに接続されると再生モードが設定されるようになっている。撮影ボタン24は、撮影準備指示や撮影開始指示を入力するための操作手段であり、半押し時にオンするS1スイッチと、全押し時にオンするS2スイッチとを有する二段ストローク式のスイッチで構成されている。メニューキーは、画像表示装置28の画面上にメニューを表示させる指示を入力するための操作手段である。OKキーは、選択された内容の確定および実行などの指示を入力するための操作手段である。十字キーは、メニュー内の項目の選択などのために上下左右4方向の指示を入力する操作手段である。キャンセルキーは、選択内容や指示内容などの取消の指示を入力する操作手段である。
画像表示装置28は、カラー表示可能な液晶ディスプレイ(LCD)で構成されている。画像表示装置28は、撮影時に画角確認用の電子ファインダとして使用できるとともに、記録済み画像を再生表示する手段として利用される。また、画像表示装置28は、ユーザインタフェース用表示画面としても利用され、必要に応じてメニューや選択項目、設定内容などの情報が表示される。
メディアコントローラ34は、メディアソケット30に装着される記録メディア32に適した入出力信号の受け渡しを行うために所定の信号変換を行う。
USBインタフェース部36は、パソコンその他の外部機器をカメラ10に接続するための手段である。図示せぬUSBケーブルを用いてカメラ10と外部機器を接続することにより、外部機器との間でデータの受け渡しが可能となる。もちろん、通信方式はUSBに限らず、IEE1394や無線その他の通信方式を適用してもよい。
次にカメラ10の撮影機能について説明する。
モード選択スイッチ22によって撮影モードが選択されると、CCD38を含む撮影に関する部分(撮影部)に電源が供給され、撮影可能な状態になる。
レンズユニット40は、フォーカスレンズを含む撮影レンズ42と絞り兼用メカシャッタ44とを含む光学ユニットである。レンズユニット40は、CPU12によって制御されるレンズ駆動部46、絞り駆動部48によって電動駆動されることにより、ズーム制御、フォーカス制御およびアイリス制御が行われる。レンズユニット40を通過した光は、CCD38の受光面に結像される。CCD38の受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が二次元的に配列されており、各フォトダイオードに対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の原色カラーフィルタが所定の配列構造(ベイヤ、Gストライプなど)で配置されている。また、CCD38は、電荷蓄積時間(シャッタスピード)を制御する、いわゆる電子シャッタ機能を有している。CPU12は、タイミングジェネレータ50を介してCCD38での電荷蓄積時間を制御する。CCD38の受光面に結像された被写体像は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、CPU12の指示に従いタイミングジェネレータ50から与えられる駆動パルスに基づいて信号電荷に応じた電圧信号(R,G,B各色別の画像信号)として順次読み出される。
CCD38から取り出されたR,G,B各色別の画像信号は、アナログ処理部(CDS/AMP回路)52に送られ、ここで画素ごとにサンプリングホールド(相関二重サンプリング処理)され、増幅された後、A/D変換器54に与えられ、アナログからデジタルに変換される。A/D変換器54から出力された画像信号は、画像入力コントローラ56を介してメモリ18に一時記憶される。画像信号処理回路58は、メモリ18に記憶されたR,G,B各色別の画像信号をCPU12の指示に従って処理する。具体的には、画像信号処理回路58は、同時化回路(CCD38のカラーフィルタ配列などに伴なうR,G,B信号の空間的なズレを補正して画像信号を同時式に変換する回路)、ホワイトバランス調整回路、ガンマ補正回路、Y/C信号生成回路などを含む画像信号処理手段として機能し、CPU12からのコマンドに従ってメモリ18を用いながら所定の画像信号処理を行う。画像信号処理回58の処理により得られた画像データはVRAM20に格納される。
画像表示装置28への画像の出力については、VRAM20から画像データが読み出され、バス14を介してビデオエンコーダ60に送られる。ビデオエンコーダ60は、入力された画像データを表示用の所定方式(例えばNTSC方式)の信号に変換して画像表示装置28に出力する。具体的には、CCD38から出力された画像信号は、1コマごとの画像データとしてVRAM20のA領域20AとB領域20Bとに交互に書き換えられる。これらのA領域20AおよびB領域20Bのうち、画像データが書き換えられている方の領域以外の領域から、画像データが読み出される。そして、VRAM20内の画像データが定期的に書き換えられることにより、撮影者は、画像表示装置28に表示される映像(スルームービー画)によって撮影画角を確認できる。
撮影画角を確認した撮影者により撮影ボタン24が半押しされ、S1がオンすると、CPU12は、撮影準備処理として、AEおよびAF処理を開始する。CCD38から出力されたR,G,B各色別の画像信号は、CDS/AMP回路52、A/D変換器54および画像入力コントローラ56を介して、メモリ18に一時記憶されるとともに、AF検出回路62およびAE/AWB検出回路64に入力される。
AE/AWB検出回路64は、1画面を複数のエリア(例えば、8×8、16×16)に分割し、分割エリアごとにR,G,B各色別の画像信号を積算する回路を含み、その積算値をCPU12に提供する。CPU12は、AE/AWB検出回路64から取得した積算値に基づいて被写体輝度を検出し、被写体輝度に対応するEV値を算出する。このEV値は、画面全体のEV値、および、画面上の分割エリアごとのEV値など、後述のホワイトバランス調整処理で参照可能に整理されて、メモリ18に記憶される。CPU12は、所定のプログラム線図に従い、絞り値とシャッタスピードを決定し、これらに従いCCD38の電子シャッタおよびレンズユニット40のアイリス44を制御して適正な露光量を得る。
本カメラ10におけるAF制御は、例えば映像信号のG信号の高周波成分が極大になるようにフォーカシングレンズ(撮影レンズ42を構成するレンズ光学系のうちフォーカス調整に寄与する移動レンズ)を移動させるコントラストAFが適用される。即ち、AF検出回路62は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面内(例えば画面中央部)に予め設定されているフォーカス対像エリア内の信号を切り出すAFエリア抽出部、及びAFエリア内の絶対値データを積算する積算部から構成される。AF検出回路62で求めた積算値のデータはCPU12に通知される。CPU12は、レンズ駆動部46を制御してフォーカシングレンズを移動させながら、複数のAF検出ポイントで焦点評価値(AF評価値)を演算し、評価値が極大となるレンズ位置を合焦位置として決定する。そして、求めた合焦位置にフォーカシングレンズを移動させるようにレンズ駆動部46を制御する。尚、AF評価値の演算はG信号を利用する態様に限らず、輝度信号(Y信号)を利用してもよい。
撮影ボタン24の半押し(S1オン)によってAE処理およびAF処理等の撮影準備処理が行われた後、撮影ボタン24が全押し(S2オン)されると、画像を記録するための撮影動作がスタートする。
CPU12は、AE/AWB検出回路64から、分割エリアごとのR,G,B信号別の積算値を取得する。なお、AE/AWB検出回路64からCPU12に通知される分割エリアごとの積算値は、R,G,B信号別に単純に積算した値とした態様や、平均値とした態様がある。そして、CPU12は、AE/AWB検出回路64から取得した分割エリアごとのR,G,B信号別の積算値に基づいて、ホワイトバランス補正値を算出し、画像信号処理回路58によってR,G,B信号にホワイトバランス処理を施す。このホワイトバランス調整処理の詳細は後に詳細に説明する。
画像信号回路58によってホワイトバランス調整が施されたR,G,B各色別の画像信号は、画像信号回路58によって、ガンマ補正などの画像処理を施され、Y/C信号(輝度信号Yおよび色差信号C)に変換され、圧縮伸張回路66によって所定のフォーマットで圧縮された後、メディアコントローラ34およびメディアソケット30を介して記録メディア32に画像データとして記録される。
モード選択スイッチ22により再生モードが選択されると、記録メディア32に記録されている圧縮された画像データがメディアコントローラ34を介して読み出される。読み出された画像データは、圧縮伸張回路66によって伸長され、VRAM20、ビデオエンコーダ60を介して画像表示装置28に表示される。利用者は、適切なホワイトバランス調整が施された画像を再生して楽しむことができる。
次に、図2を用いて、基本的なホワイトバランス調整機能の概要を説明する。図2は、カメラ10のホワイトバランス調整機能に関連する部分を示すブロック図である。図2中、図1と同一の部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図2のデジタル信号処理回路100は、図1の画像信号処理回路58の一部であり、同時化回路102、ホワイトバランス調整回路104、ガンマ補正回路106、Y/C信号生成回路108を含む。なお、図2では、信号の流れを理解し易くするためにデジタル信号処理回路100内にメモリ110を設けているが、メモリ110は、実際には図中のもうひとつのメモリ18に含まれる。
CCD38から出力されたR,G,B信号(画像信号)は、CDS/AMP回路52、A/D変換器54および画像入力コントローラ56を介して、一旦メモリ18に格納される。同時化処理回路102は、メモリ18から読み出された点順次のR,G,B信号を同時式に変換して、R,G,B信号を同時にホワイトバランス調整回路104に出力する。ホワイトバランス調整回路104は、R,G,B信号のデジタル値をそれぞれ増減するための乗算器104R,104G、104Bから構成されており、R,G,B信号は、それぞれ乗算器104R,104G、104Bに加えられる。
乗算器104R、104G、104Bには、R,G,B信号がそれぞれ入力されるほか、CPU12からゲイン値Rg,Gg,Bg(ホワイトバランス補正値)が入力されるようになっており、乗算器104R,104G、104Bは、R,G,B信号にそれぞれゲイン値Rg,Gg,Bgを乗算し、この乗算によってホワイトバランス調整されたR,G,B信号(R’,G’,B’)をガンマ補正回路106に出力する。ゲイン値Rg,Gg,Bgの算出は、CPU12によって行われる。
CCD38で生成されたR,G,B信号(画像信号)は、CDS/AMP52、A/D変換器54、画像入力コントローラ56を介して積算回路112に入力され、積算回路112によって、分割エリアごとにR,G,B信号別で積算される。この積算回路112は図1のAE/AWB検出回路64に含まれている。積算回路112とCPU12との間には乗算器112R、112G、112Bが設けられており、乗算器112R、112G、112Bには、機器のばらつきを調整するため調整ゲインが加えられるようになっている。CPU12は、積算回路112から分割エリアごとの積算値を取得し、取得した積算値に基づいてホワイトバランス補正値を算出する。
ホワイトバランス調整前の画像信号をR,G,B、ゲイン値をRg,Gg,Bgとすると、ホワイトバランス調整後の画像信号R’,G’,B’は、数式1によって表わされる。
[数式1]
R’=Rg×R
G’=Gg×G
B’=Bg×B
ガンマ補正回路106は、ホワイトバランス調整されたR,G,B信号(数式1のR’,G’,B’からなる画像信号)が所望のガンマ特性となるように入出力特性を変更し、Y/C信号生成回路108に出力する。Y/C信号生成回路108は、ガンマ補正されたR,G,B信号から輝度信号Yと色差信号Cr,Cbを生成する。これらの輝度信号Yと色差信号Cr,Cbは、メモリ110に格納される。メモリ110内のY/C信号を読み出して、図1のVRAM20およびビデオエンコーダ60を介して画像表示装置28に出力することにより、画像を表示させることができる。
本発明に係るホワイトバランス調整方法の実施例1について、その処理の流れを図3のフローチャートを用いて説明する。図3に示す各ステップは、所定のプログラムに従ったCPU12の統括制御により実行される。
撮影ボタン24の全押し(S2オン)に応動して、CPU12によるオートホワイトバランス(AWB)制御が開始され、CCD38で生成されたR,G,B信号は、メモリ18に一時記憶される。撮像画面を複数のエリア(例えば8×8)に分割し、図2の積算回路112によって分割エリアごとに算出したR,G,B信号別の積算値が取得される(S102)。
得られた分割エリアごとのR,G,B信号別の積算値に基づいて、R信号の積算値とG信号の積算値との比R/G、および、B信号の積算値とG信号の積算値との比B/Gが、各分割エリアの色情報として、算出される(S104)。言い換えると、分割エリアごとの画像信号の積算値が(R,G,B)座標系から(R/G,B/G)座標系に変換される。
(R/G,B/G)座標上に分布した色情報の例を、図4(a)および(b)に示す。ここで、点は各分割エリアの色情報を示し、四辺形の枠は従来のホワイトバランス調整方法で用いた光源種を検出するための検出枠を示す。従来、撮影環境と検出枠を決めるパラメータとの関係によっては、図4(a)または(b)のように、点(色情報)が検出枠同士の境界上に集団となって分布する場合があり、このような場合、点の集団が複数の検出枠に分割されてしまい、各検出枠内での数が少なくなり、適正なホワイトバランス値が算出されないこともあり得た。
本実施形態では、まず、(R/G,B/G)座標上で、各分割エリアの色情報に順次着目し、各注目した色情報(注目色情報)を中心とした所定の半径N以内の色情報からなる色情報群(以下「カタマリ」と称する)を順次形成し、各カタマリに属する色情報の個数(分割エリアの個数に相当する)および平均座標が算出される(S112)。このステップS112は、具体的には以下のようにして行う。
各注目色情報の(R/G,B/G)座標を(R1j,B1j)とする。ここで、インデックスjは、注目色情報を指し示し、撮影画面が8×8に分割されている場合には「1」から「64」までの整数である。(R/G,B/G)座標上で、注目色情報(R1j,B1j)から任意の色情報(R1a,B1a)までの距離D1jaは、数式2に従って計算される。
[数式2]
1ja={{(R1j−R1a)2 +(B1j−B1a)2 1/2
ここで、インデックスaは、注目色情報との距離を算出する対象の色情報を指し示し、撮影画面が8×8に分割されている場合には「1」から「64」までの整数である。したがって、インデックスjが指し示す64通りの注目色情報ごとに、インデックスaが指し示す64通りの色情報までの距離D1jaがそれぞれ求められる。合計では64×64通りの距離D1jaが求められる。そして、各注目色情報(R1j,B1j)を含み各注目色情報(R1j,B1j)から所定の半径Nの範囲内に存在する色情報を、ひとつのカタマリとし、カタマリごとに、各カタマリ内の色情報の個数C2jと、各カタマリ内の色情報の平均座標(R2j,B2j)を求める。この平均座標(R2j,B2j)は、数式3に従って計算される。
[数式3]
2j=Σ(K1ja×R1a)/ΣK1ja
2j=Σ(K1ja×B1a)/ΣK1ja
ここでK1jaは、距離D1jaが所定の半径N以内の場合には値が「1」、距離D1jaが半径Nを超える場合には値が「0」となる係数である。すなわち、インデックスaで指し示される色情報(R1a,B1a)が注目色情報(R1j,B1j)から半径Nの範囲内にある(「1」)、ない(「0」)の何れかを表わす。Σ記号は、インデックスaを「1」から分割エリア個数(「64」)まで順次切り替えて行う積算を示す。
なお、平均座標(R2j,B2j)が同じ値になったカタマリ同士は同一のカタマリとみなされる。また、半径N以内に注目色情報以外ない場合、すなわち注目情報が(R/G,B/G)座標上で孤立していてカタマリが構成されない場合には、そのような注目色情報は排除される。
このようにして注目色情報を順次切り替えながら得られた各カタマリの平均座標(R2j,B2j)は、(R/G,B/G)座標上で、元の色情報(R1j,B1j)からひとつまたは複数の中心に向かって収束していくことになる。そして、各カタマリの平均座標(R2j,B2j)を各カタマリの代表色情報とする(S114)。
次に、(R/G,B/G)座標上で、各カタマリの代表色情報(Rij,Bij)に順次着目し、各注目した代表色情報(注目色情報)を中心とした所定の半径N以内の代表色情報からなる新たなカタマリを順次形成し、各カタマリに属する元の色情報の総個数(分割エリアの個数に相当する)、および、各カタマリ内の代表色情報の平均座標が算出される(S116)。具体的には、以下のようにして行う。
各注目色情報の(R/G,B/G)座標を(Rij,Bij)とすると、注目色情報(Rij,Bij)から任意の代表色情報(Ria,Bia)までの距離Dijaを、数式4に従って求める。
[数式4]
ija={{(Rij−Ria)2 +(Bij−Bia)2 1/2
ここで、インデックスaは、注目色情報との距離を算出する対象の代表色情報を指し示す正整数である。各注目色情報(Rij,Bij)と、各注目色情報(Rij,Bij)から所定の半径Nの範囲内に存在する代表色情報とを、ひとつのカタマリとし、カタマリごとに、各カタマリ内に属する元の色情報の個数Ci+1jと、各カタマリ内の色情報の平均座標(Ri+1j,Bi+1j)を求める。この平均座標(Ri+1j,Bi+1j)は、数式5に従って計算される。
[数式5]
i+1j=Σ(Kija×Ria)/ΣKija
i+1j=Σ(Kija×Bia)/ΣKija
ここで、Kijaは、インデックスaで指し示される代表色情報(Ria,Bia)が注目色情報(Rij,Bij)から半径Nの範囲内にある(「1」)、ない(「0」)の何れかを表わす。Σ記号は、インデックスaを「1」からカタマリ個数まで順次切り替えて行う積算を示す。
このようにして注目色情報を順次切り替えながら得られた各カタマリの平均座標(Ri+1j,Bi+1j)は、(R/G,B/G)座標上で、元の代表色情報(Rij,Bij)からひとつまたは複数の中心に向かって収束していく。新たな平均座標(Ri+1j,Bi+1j)を、新たなカタマリの代表色情報とする(S118)。
前述のステップS116およびS118は、数式5で示される新たな代表色情報(Ri+1j,Bi+1j)が元の代表色情報(Rij,Bij)と同じ値になるまで、すなわち十分に収束したと判定されるまで繰り返される。すなわち、収束したか否かが判定され(S120)、収束していないと判定した場合には、インデックスiをインクリメントして(S122)、ステップS116およびステップS118を繰り返し、収束したか否かを再び判定し(S120)、収束したと判定した場合には、ループを抜ける。
カタマリの中心(すなわち代表色情報)が収束していく様子を図5(a)および(b)に示す。図5中の点は(R/G,B/G)座標上の代表色情報を示す。図5(a)では、(R/G,B/G)座標上に9個の点が分布しており、これらの各点が順次注目され、各注目点を中心とした半径Nの円内の点がそれぞれ検索される。第1の点を中心とした第1の円内に入る全ての点の平均座標を算出、第2の点を中心とした第2の円内に入る全ての点の平均座標を算出、第3の点を中心とした第3の円内に入る全て点の平均座標を算出、というようにして、各点に順次注目しながら、各注目点ごとに円(カタマリに相当する)を形成し、各円内に入る全て点の平均座標(代表色情報である)を求めていく。図5(a)に示す各円内の点の平均座標をそれぞれ(R/G,B/G)座標上に配置すると、図5(b)に示すようになる。図5(b)では、(R/G,B/G)座標上に5個の点が分布しており、再び、これらの各点が順次注目され、半径Nの円内に入る点が検索される。図5(b)では、何れの円内にも5点全てが入っているので、平均座標は全て同一となり、収束する。すなわち、(R/G,B/G)座標上でひとつの円が形成される。なお、図5では、収束して最後にひとつのカタマリが形成される様子を示したが、実際には、複数個のカタマリが形成されることがある。このように複数個のカタマリが形成される場合には、算出される平均座標は複数の点にそれぞれ収束していくことになる。最終的には(Ri+1j,Bi+1j)=(Rij,Bij)となる。
図6(a)および(b)は、8×8に分割した撮影画面上の分割エリアとカタマリとの対応関係の例を示す。図6(a)は屋外で人物を撮影した場合の撮影画面である。図6(b)は、図6(a)の人物が撮影された撮影画面について、同じカタマリに入った分割エリアには同じ符号(1番から6番まで)を付して示している。なお、図6では6個のカタマリに分割エリアがまとめられた状態が示されている。
全ての代表色情報が収束したとき、各カタマリに属する色情報の個数(画面上の分割エリアの個数に相当する)が所定の閾値e以上のカタマリについて、色情報の個数が多い順に、最大許容数m個までを対象に、収束時の平均座標(Rij,Bij)と色情報の個数とに基づいてゲイン値(ホワイトバランス補正値)が計算される(S130)。ここで、閾値eや最大許容数mは図1のEEPROM17に予め設定された値である。
具体的には、数式6に従って、(R/G,B/G)座標上のゲイン値R/Gg、B/Ggを計算する。
[数式6]
R/Gg=(ΣHCk×(1/Rk))/ΣHCk
B/Gg=(ΣHCk×(1/Bk))/ΣHCk
ここで、インデックスkは、各カタマリを指し示す「1」からmまでの正整数である。(1/Rk,1/Bk)は、各カタマリの代表色情報(Rk,Bk)を、ニュートラル・グレーを示す原点(1,1)にするためのゲイン(「逆算ゲイン」と称する)である。評価値HCkは、個数Ckに応じた逆算ゲイン(1/Rk,1/Bk)に対する重みである。個数Ckは、各カタマリに属する色情報の個数(分割エリアの個数に相当する)である。Σ記号は、インデックスkを「1」からmまで順次切り替えて行う積算を表わす。
このようにして算出されたゲイン値R/Gg、B/Ggは、必要に応じて色味を残すための調整が施され、R,G,B信号にそれぞれ乗算する実際のゲイン値Rg,Gg、Bgに変換される。そして、CPU12から図2のホワイトバランス調整回路104にゲイン値Rg,Gg、Bgが出力されることにより、ホワイトバランス調整回路104においてR,G,B信号のホワイトバランスが調整される(S140)。
次に、本発明に係るホワイトバランス調整方法の実施例2について、その処理の流れを図7のフローチャートを用いて説明する。図7に示す各ステップは所定のプログラムに従ったCPU12の統括制御により実行される。
撮影ボタン24の全押し(S2オン)に応動して、CPU12によるオートホワイトバランス(AWB)制御が開始され、CCD38で生成されたR,G,B信号は、メモリ18に一時記憶される。撮像画面を複数のエリア(例えば8×8)に分割し、図2の積算回路112によって分割エリアごとに算出したR,G,B信号別の積算値が取得される(S102)。
得られた分割エリアごとのR,G,B信号別の積算値に基づいて、R信号の積算値とG信号の積算値との比R/G、および、B信号の積算値とG信号の積算値との比B/Gが、各分割エリアの色情報として、算出される(S104)。
そして、算出された各分割エリアの色情報に基づいて、(R/G,B/G)座標上で互いに近似した複数の色情報からなるカタマリが検出され、各カタマリの中心(すなわち代表色情報)が算出される(S110)。このステップS110は、図3のフローチャートのステップS110と同じ処理であり、図3のステップS112、S114、S116、S118、S120およびS122を含む。これらの図3に示したステップは実施例1で既に詳細に説明したので、ここでは詳細な説明を省略する。
なお、ステップS110では、複数のカタマリが検出されたものとして以下説明する。撮影時に互いに色温度の異なる複数の光源が混在していて、複数のカタマリが検出されたものとする。
実施例2では、ステップS110で求められた各カタマリが物体色を示すか光源色を示すかを判定する。そして、物体色を示すカタマリの代表色情報はホワイトバランス補正値計算の要因から排除する。具体的には、以下のようにして行う。
複数のカタマリの中で第1の光源色を示すものとして、低彩度かつ明るいカタマリが選別される(S212)。具体的には、(R/G,B/G)座標上でニュートラル・グレーを指す原点(1,1)の近傍に位置するカタマリ(以下「近傍CORN」と称する)であって、画面全体の明るさを基準にして明るいものが、第1の光源色を示すカタマリとして選別される。
まず、数式7に示すように、(R/G,B/G)座標上で原点(1,1)から各カタマリの中心(Rk,Bk)までの距離Dkを求める。
[数式7]
Dk={{(1−Rk)2 +(1−Bk)2 1/2
ここで、インデックスkは、カタマリを指し示すものであり、「1」からカタマリ個数までの正整数である。
次に、距離Dkが最も小さなカタマリを求める。求められたカタマリは、ニュートラル・グレーを指す原点(1,1)の最近傍CORN、すなわち、複数のカタマリの中で彩度が最も低いものである。原則としては、この最近傍CORNが第1の光源色を示すものとして選別される。
ただし、タングステン光源下の青色系物体色のように最低彩度であっても光源色を示さないカタマリを選別してしまわないように、実際には、距離Dkだけでなく、カタマリに関する各種属性が参照され、光源色を示す近傍CORNが選別される。例えば、距離Dkが小さい順(すなわち彩度が低い順)に、画面全体の明るさを基準に各カタマリの明るさを評価して暗いカタマリは光源色を示さないと判定して、選別の対象から排除する。一方で、画面全体の明るさを基準に各カタマリの明るさを評価して明るいカタマリは光源色であると判定して、選別の対象とする。
例えば、図8に示すメンバシップ関数f0を用いて光源色らしさを求める。図8において、横軸は、画面全体の明るさを示すEV値と近傍CORNの明るさを示すEV値との差(EV差)であり、縦軸は、近傍CORNの光源色らしさを表わす評価値H0=f0(EV差)である。近傍CORNのEV値は、各近傍CORNに属する分割エリアのEV値を平均して求める。画面全体のEV値は、全てまたは要部の分割エリアのEV値を平均して求める。
図8において、画面全体と近傍CORNのEV差が所定値(例えば「1」)より大きい場合には、近傍CORNが画面全体の明るさと比較してとても暗く、極めて物体色らしいと判断する。画面全体と近傍CORNのEV差が所定値(例えば「1」)より小さな場合には、光源色らしさを示す関数値H0は、近傍CORNが明るくEV差が小さいほど、大きくなる。近傍CORNのEV値が画面全体のEV値より大きな場合には、光源らしさを示す評価値H0は最高値の「1.0」になる。この光源色らしさを示す評価値H0が所定の閾値以下の場合には、その近傍CORNが選別の対象から排除される。例えば、グレー系物体色は、選別の対象から排除される。
光源色および物体色の検出精度を上げるため、近傍CORNに所属する色情報の個数(分割エリアの個数である)、近傍CORNに属する分割エリア同士の画面上での位置関係など、明るさ以外の属性に基づいて、物体色および光源色の何れを示すかを判定するとよい。例えば、所属する色情報の個数が所定の閾値以下である近傍CORNや、その近傍CORNに属する分割エリア同士の画面上での連結数が所定の閾値を超えるものは、物体色らしいとして、選別の対象から排除するようにする。
ステップS212で低彩度かつ明るい近傍CORNを第1の光源色を示すものとして選別した後、この選別した近傍CORNを基準として、それ以外の各CORN(カタマリ)の物体色らしさが評価される。本実施例では、選別した近傍CORNとの明度差および彩度差、注目したCORNに属する分割エリア同士の画面上での位置関係(以下「画面情報」と称する)が検出される(S214)。これら検出された明度差、彩度差および画面情報をそれぞれ変数とした物体色らしさを表わすメンバシップ関数が用いられ、近傍CORN以外の各CORNについて物体色および光源色の何れを示すかが判別される(S216)。
図9に示すメンバシップ関数f1は、選別された近傍CORNと近傍CORN以外の注目CORNとの彩度差を変数として、注目CORNの物体色らしさを示す関数値H1(以下「彩度評価値」と称する)を求めるものである。図9において、横軸は、選別された近傍CORNの中心から注目CORNの中心までの距離であり、縦軸は、彩度評価値H1である。距離(Dk0)は、(R/G,B/G)座標上での距離であって彩度差を示し、数式8に従って求められる。
[数式8]
Dk0={{(Rk−R0)2 +(Bk−B0)2 1/2
ここで、インデックスkは、注目CORNを指し示す正整数である。なお、近傍CORNの中心(R0,B0)は、選別された近傍CORNの代表色情報を示す(R/G,B/G)座標である。注目CORNの中心(Rk,Bk)は、注目CORNの代表色情報を示す(R/G,B/G)座標である。
数式8の距離Dkを(R/G,B/G)座標上でみると、図10のようになる。図10において、各カタマリの中心を白抜きの丸で示している。第1近隣円400の内側にあるものは、近傍CORNの中心に近く、例えば、近傍CORNの中心に近いほど光源色らしいと判断し、近傍CORNの中心から離れるほど物体色らしいと判断する。第2近隣円402の外側にあるものは、極めて物体色らしいと判断する。
ただし、上記の彩度評価値H1のみに基づいて注目CORNを排除してしまうと、屋外光源色と屋内光源色とが混在したような場合には、屋外光源色を示す近傍CORNは選別されても、屋内光源色を示すCORN(カタマリ)は排除されてしまうことになる。そこで、第1の光源色(屋外光源色である)を示す近傍CORNとの彩度差が所定値を超えるCORNであっても光源色の選別対象から排除してしまわないようにする。図10を用いて説明すると、たとえ第2近隣円402の外側に中心があったとしてもその注目CORNを光源色の選別対象から排除してしまうのではなく、適当な評価値H1を与える。そして、以下に説明するように、明度、画面情報等、彩度以外の属性に関する評価値をも用いて、カタマリの選別を行う。
図11に示すメンバシップ関数f2は、選別された近傍CORNと注目CORNとの明度差を変数として、注目CORNの物体色らしさを示す関数値H2(以下「明度評価値」と称する)を求めるものである。図11において、横軸は、選別された近傍CORNと注目CORNとのEV値の差(EV差)であり、縦軸は、明度評価値H2である。近傍CORNおよび注目CORNのEV値は、各CORNに属する分割エリアのEV値を平均して求める。
図11において、選別された近傍CORNとのEV差が所定値(例えば1.5)より小さい場合には、物体色らしさを示す明度評価値H2は最高値の「1.0」である。例えばタングステン光源色に近い物体色が存在する場合であっても、共通の光源の下では物体色の明るさと光源色の明るさとの差が小さいので、そのような物体色を示すカタマリを排除するように評価値H2を高くする。
また、図11において、選別された近傍CORNとのEV差が所定値(例えば1.5)以上の場合には、EV差が大きいほど、物体色らしさを示す明度評価値H2は小さくなる。例えば、屋内光と屋外光とが混在するような場合であっても、屋内光源色は屋外光源色に対して明度差が出やすく、そのような屋内光源色を示すカタマリが選別されやすくなるように明度評価値H2が低くなる。
また、光源色および物体色の検出精度を上げるため、予め複数種類のメンバシップ関数を用意し、近傍CORNの明るさに基づいてメンバシップ関数を切り替えてもよい。例えば、屋外光源色らしいカタマリが近傍CORNとして選別されているか否かを、その近傍CORNのEV値が所定値(例えば10EV)以上であるか否かにより判断する。ここで、注目CORNが屋内光源を示しているときには、近傍CORNと注目CORNとで明度差が大きくなる。このようなときには光源色らしさが検出され易いような性質を持ったメンバシップ関数を用いる。あるいは、近傍CORNが屋外光源色を示すと判断されたときのみ図11に示すようなメンバシップ関数f2を用い、近傍CORNが屋外光源色以外を示すと判断されたときには、メンバシップ関数f2を用いないようにしてもよい。
さらに、注目CORNに属する分割エリア同士の画面上での位置関係(画面情報)を評価する。
ステップS110で検出されたカタマリは、相互に近似した所定個数以上の色情報で構成されている。このようなカタマリに属する分割エリア同士の画面上での位置関係をみた場合、一般に、物体色であれば画面上で互いに連結した状態になっており、光源色であれば画面上で散らばった状態になっている。例えば、図12に示す画面上において、画面上で6つの分割エリア501、502、503、504、505および506の各色情報が同一の注目CORNに所属していたとする。そうすると、この注目CORN、すなわち、画面上で分割エリア同士が互いに連結した状態のものは、物体色である可能性が高い。一方で、画面上で分割エリアが散らばった状態のものは、光源色である可能性が高い。そこで、注目CORNごとに、その注目CORNに属する分割エリア同士の画面上での連結数を検出し、検出された連結数に基づいて注目CORNが物体色および光源色の何れを示すかを判定する。例えば、図12において、第1の分割エリア501に注目すると、この第1の分割エリア501が周囲の5つの分割エリア502、503、504、505、506と連結している。このような分割エリア同士の連結数を検出し、連結数が所定の閾値を超える場合(例えば連結数が2より大きい場合)、物体色らしいと判定する。一方で、連結数が閾値以下の場合(例えば連結数が2以下の場合)、光源色らしいと判定する。このような画面情報に基づいて求めたメンバシップ関数値H3を以下「画面評価値」と称する。
以上説明した彩度評価値H1、明度評価値H2、画面評価値H3に基づいて総合的に判断した物体らしさの評価値HMは、数式9によって表わされる。
[数式9]
物体色らしさの評価値HM=彩度評価値H1×明度評価値H2×画面評価値H3
この物体らしさの評価値HMに基づいて各注目CORNが物体色を示すものか否かが判定され(S218)、物体らしさの評価値HMが所定の閾値を超える場合には、その注目CORNがホワイトバランス補正値の計算要因から排除される(S220)。
また、各注目CORNの光源色らしさの評価値HLは、数式10によって表わされる。
[数式10]
光源色らしさの評価値HL=1−物体色らしさの評価値HM
この光源色らしさの評価値HLに基づいて、光源色らしいカタマリのみがゲイン値(ホワイトバランス補正値)の計算要因とされる(S222)。
以上説明したように、物体色を示すカタマリがホワイトバランス補正値の計算要因から排除された後、数式11に従って、(R/G,B/G)座標上のゲイン値R/Gg、B/Ggを計算する(S230)。
[数式11]
R/Gg=(ΣHLCk×(1/Rk))/ΣHLCk
B/Gg=(ΣHLCk×(1/Bk))/ΣHLCk
ここで、インデックスkは、各光源色を示すカタマリを指し示す「1」からmまでの正整数である。(1/Rk,1/Bk)は、各カタマリの代表色情報(Rk,Bk)を、ニュートラル・グレーを示す原点(1,1)にするための逆算ゲインである。評価値HLCkは、各カタマリの光源色らしさの評価値HLおよび個数Ckに応じた逆算ゲイン(1/Rk,1/Bk)に対する重みである。個数Ckは、各カタマリに属する色情報の個数(分割エリアの個数に相当する)である。Σ記号は、インデックスkを「1」からmまで順次切り替えて行う積算を表わす。
このようにして算出されたゲイン値R/Gg、B/Ggは、必要に応じて色味を残すための調整が施され、R,G,B信号にそれぞれ乗算する実際のゲイン値Rg,Gg、Bgに変換される。そして、CPU12から図2のホワイトバランス調整回路104にゲイン値Rg,Gg、Bgが出力されることにより、ホワイトバランス調整回路104においてR,G,B信号のホワイトバランスが調整される(S240)。
以上説明したように、実施例1および実施例2のホワイトバランス調整方法によれば、光源検出枠を用いなくても、色座標上での色情報の分布に適合した適正なホワイトバランス補正値が得られることになる。また、従来設けていた光源検出枠同士の境界や狭間の位置に色情報が集中した場合であっても、色座標上の色情報の分布に適合した適正なホワイトバランス補正値が得られることになる。
なお、本発明は、色座標上での検出枠の使用を禁止するものではなく、最低限必要な、あるいは、有用な検出枠を設定し用いるようにしてもよい。
予め色座標上に追従範囲を設定し、この追従範囲外に分布した色情報については無視するようにしてもよい。
また、従来の検出枠による光源色の判定と、本発明を適用したカタマリ検出による光源色の判定とを、併用してもよいし、撮影環境に応じて検出枠を用いるか否かを切り替えるようにしてもよい。
特定の枠内に色情報が集中した場合や、特定の枠外に色情報の大多数が出てしまった場合など、特定の条件に適合した場合には、カタマリ検出は行わず、デフォルトのホワイトバランス補正値を用いるようにしてもよい。
本発明に係るホワイトバランス調整方法を適用したカメラの概略構成を示すブロック図 本発明に係るホワイトバランス調整方法を適用したカメラのホワイトバランス調整機能に関連する部分を示すブロック図 実施例1のホワイトバランス調整処理の流れを示すフローチャート 各分割エリアの色情報の分布、および、カタマリの例の説明に供する説明図 カタマリの中心検出の説明に供する説明図 撮影画面上の分割エリアとカタマリとの対応関係の例を示す図 実施例2のホワイトバランス調整処理の流れを示すフローチャート 第1の光源色を示すカタマリを検出するために用いる光源色らしさを表わすメンバシップ関数の例を示す図 彩度に関する変数により物体色らしさを表わすメンバシップ関数の例を示す図 彩度に関する変数として(R/G,B/G)座標上の距離を用いる場合の説明に供する説明図 明度に関する変数により物体色らしさを表わすメンバシップ関数の例を示す図 画面上の分割エリアの位置関係に関する変数により物体色らしさを表わすメンバシップ関数の例を示す図
符号の説明
10…カメラ、12…CPU、18、110…メモリ、24…撮影ボタン、38…CCD(カラー撮像素子)、58…画像信号処理回路、64…AE/AWB検出回路、104…ホワイトバランス調整回路、112…積算回路

Claims (12)

  1. カラー撮像素子から得られる各色別の画像信号に基づいてホワイトバランス補正値を算出し、前記算出したホワイトバランス補正値に基づいて前記画像信号のホワイトバランスを調整するホワイトバランス調整方法において、
    1画面を複数のエリアに分割してなる複数の分割エリアの色情報を各分割エリア内の各色別の画像信号に基づいて求める第1ステップと、
    各分割エリアの色情報に順次注目し、注目した分割エリアの色情報と該色情報に相互に近似する他の分割エリアの色情報とからなるグループを順次形成して、形成された各グループをそれぞれ代表する代表色情報を求める第2ステップと、
    各グループの代表色情報に順次注目し、注目したグループの代表色情報と該代表色情報に相互に近似する他のグループの代表色情報とからなる新たなグループを順次形成して、新たに形成された各グループをそれぞれ代表する代表色情報を求める第3ステップと、
    該第3ステップを代表色情報の値が収束するまで繰り返し、
    最後に形成されたグループの代表色情報に基づいて前記ホワイトバランス補正値を算出する第4ステップと、
    を含むことを特徴とするホワイトバランス調整方法。
  2. 前記画像信号は、R,G,B信号であり、
    前記第1ステップは、
    前記分割エリア内のR,G,B信号を色別に積算して得た積算値に基づいて、色別の積算値の比R/G及びB/Gを求め、これらの比R/G及びB/Gを前記分割エリアの色情報とすることを特徴とする請求項1に記載のホワイトバランス調整方法。
  3. 前記第2ステップおよび第3ステップは、
    前記分割エリアの色情報が分布する所定の色座標上で、順次注目した色情報を中心として所定の距離以内にある色情報を同一のグループとしてグループを形成し、形成されたグループ内の色情報の平均座標をグループの代表色情報とすることを特徴とする請求項1に記載のホワイトバランス調整方法。
  4. 前記第4ステップは、
    所属する色情報の個数が所定値以下のグループを排除して、所属する色情報の個数が所定値を超えるグループの代表色情報に基づいて前記ホワイトバランス補正値を算出することを特徴とする請求項1、2又は3に記載のホワイトバランス調整方法。
  5. 前記第4ステップは、
    各グループの代表色情報を目標の色情報にするためのグループ毎のホワイトバランス補正値を算出し、該算出したグループ毎のホワイトバランス補正値を各グループに所属の色情報の個数によって重み付け加算して前記ホワイトバランス補正値を算出することを特徴とする請求項4に記載のホワイトバランス調整方法。
  6. 前記分割エリアの色情報が分布する所定の色座標上で所定の低彩度領域に存在するグループを第1の光源色を示すグループと判定するステップと、
    前記第1の光源色を示すと判定されたグループを基準にして他のグループが物体色および光源色の何れを示すかを判定するステップと、
    をさらに含み、
    前記第4ステップは、物体色を示すと判定されたグループを排除して、光源色を示すと判定されたグループの代表色情報に基づいて前記ホワイトバランス補正値を算出することを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載のホワイトバランス調整方法。
  7. カラー撮像素子から得られる各色別の画像信号に基づいてホワイトバランス補正値を算出し、前記算出したホワイトバランス補正値に基づいて前記画像信号のホワイトバランスを調整するホワイトバランス調整方法において、
    1画面を複数のエリアに分割してなる複数の分割エリアの色情報を各分割エリア内の各色別の画像信号に基づいて求めるステップと、
    前記複数の分割エリアの色情報を相互に近似する色情報別にグループ分けし、各グループを代表する代表色情報を求めるステップと、
    前記分割エリアの色情報が分布する所定の色座標上で所定の低彩度領域に存在するグループを第1の光源色を示すグループと判定するステップと、
    前記第1の光源色を示すと判定されたグループを基準にして他のグループが物体色および光源色の何れを示すかを判定するステップと、
    物体色を示すと判定されたグループを排除して、光源色を示すと判定されたグループの代表色情報に基づいて前記ホワイトバランス補正値を算出するステップと、
    を含むことを特徴とするホワイトバランス調整方法。
  8. 前記第1の光源色を示すグループを判定するステップは、
    明るさが所定値以上のグループの中で彩度が最も低いグループを第1の光源色を示すグループと判定することを特徴とする請求項6又は7に記載のホワイトバランス調整方法。
  9. 前記グループが物体色を示すか否かを判定するステップは、
    各グループに順次注目し、注目したグループと前記第1の光源色を示すグループとの明度差および彩度差を検出して、該明度差および彩度差に基づいて、各注目グループが物体色を示すか否かを判定することを特徴とする請求項6、7又は8に記載のホワイトバランス調整方法。
  10. 前記グループが物体色を示すか否かを判定するステップは、
    各グループに属する分割エリア同士の画面上での位置関係を検出し、該位置関係に基づいて、各グループが物体色を示すか否かを判定することを特徴とする請求項6、7、8又は9に記載のホワイトバランス調整方法。
  11. 各色別の画像信号に基づいてホワイトバランス補正値を算出し、前記算出したホワイトバランス補正値に基づいて前記画像信号のホワイトバランスを調整する画像処理装置であって、
    1画面を複数のエリアに分割してなる複数の分割エリアの色情報を各分割エリア内の各色別の画像信号に基づいて求める手段と、
    各分割エリアの色情報に順次注目し、注目した分割エリアの色情報と該色情報に相互に近似する他の分割エリアの色情報とからなるグループを順次形成して、形成された各グループをそれぞれ代表する代表色情報を求める手段と、
    各グループの代表色情報に順次注目し、注目したグループの代表色情報と該代表色情報に相互に近似する他のグループの代表色情報とからなる新たなグループを順次形成して、新たに形成された各グループをそれぞれ代表する代表色情報を求め、この新たなグループの形成を代表色情報が収束するまで繰り返す手段と、
    最後に形成されたグループの代表色情報に基づいて前記ホワイトバランス補正値を算出する手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  12. 各色別の画像信号に基づいてホワイトバランス補正値を算出し、前記算出したホワイトバランス補正値に基づいて前記画像信号のホワイトバランスを調整する画像処理装置であって、
    1画面を複数のエリアに分割してなる複数の分割エリアの色情報を各分割エリア内の各色別の画像信号に基づいて求める手段と、
    前記複数の分割エリアの色情報を相互に近似する色情報別にグループ分けし、各グループを代表する代表色情報を求める手段と、
    前記分割エリアの色情報が分布する所定の色座標上で所定の低彩度領域に存在するグループを第1の光源色を示すグループと判定する手段と、
    前記第1の光源色を示すと判定されたグループを基準にして他のグループが物体色および光源色の何れを示すかを判定する手段と、
    物体色を示すと判定されたグループを排除して、光源色を示すと判定されたグループの代表色情報に基づいて前記ホワイトバランス補正値を算出する手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
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