JP2005142840A - 画像処理装置、画像処理方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 機密文書であるかどうかをより正しく判定する。
【解決手段】 原稿画像の画像データに含まれる機密文書判定用のパターンが有する特徴量を画像データから検出し、検出した特徴量を機密文書判定用のパターンの特徴量として記憶領域に記憶されている基準特徴量と比較し、検出した特徴量と基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する。原稿画像の画像データに対してユーザ選択可能に施される補正処理として、検出手段による画像データからの機密文書判定用のパターンが有する特徴量の検出に有効な補正処理(例えば、自動濃度補正部213での自動濃度補正処理)を、ユーザ選択の有無に拘らず、特徴量検出処理を実行する画像データに必ず施し、その検出精度を高める。
【選択図】 図13

Description

本発明は、原稿画像の画像データに含まれる出力禁止判定用のパターンに対する処理を実行する画像処理装置、画像処理方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体に関する。
近年、画像処理技術、画像形成技術の向上によって、デジタルカラー複写機を用いて紙幣や有価証券等を複写した場合、その複写物と原本である本物とが容易に区別できないほど忠実な複写が可能となってきている。このため、紙幣や有価証券等のような特殊原稿については、複写を全く行なうことができないようにするか、あるいは、正しく複写を行なうことができないようにする措置をとることが必要である。
また、例えば企業においては、紙幣や証券など特殊原稿以外の一般文書の場合にあっても、文書内容の機密保持の観点から、複写等の出力が禁止されている機密文書が多数存在する。このような機密文書についても、複写を全く行なうことができないようにするか、あるいは、正しく複写を行なうことができないようにする措置をとることが必要である。
このようなことから、従来、特殊原稿や機密文書等を複写することに規制力を及ぼすことを目的とする種々の発明がなされている。以下、そのような発明の具体的な例を紹介する。
まず、紙幣や有価証券等の特殊原稿を判別する方法として、入力した画像データと予め登録してある特定のマーク(パターンデータ)とをパターンマッチング法で比較し、特定のマークが存在する場合に原稿が特殊原稿であると判別する方法が提案されている。特許文献1や特許文献2に記載された発明は、その代表的な例である。こうして、原稿が特殊原稿であると判定した場合には、その複写を禁止する、つまり、複写しないようにすることが容易である。
次いで、複写禁止された機密文書を判別する発明として、例えば、特許文献3や特許文献4には、機密文書に付された機密文書であることを示すマークを検出するようにした発明が記載されている。これは、複写禁止された機密文書には、一般的に、マル秘の印鑑や複写禁止のマーク等からなる機密文書であることを示すマークが押印されていることを利用している。こうして、原稿が機密文書であると判定した場合には、その複写を禁止する、つまり、複写しないようにすることが容易である。
さらに、特許文献5や特許文献6には、複写を禁止したい原稿画像に地紋を埋め込むことにより複写を抑制する技術が提案されている。これは、原稿画像に用いる用紙の背景にベース領域とメッセージ領域とをもつ地紋パターンが作成された用紙を用いるというものである。地紋パターンは、原稿画像においてはそれほど目立たず、原稿画像に含まれている情報の判読等に支障を及ぼさない。しかしながら、このような地紋パターンが埋め込まれた原稿画像が複写されると、例えばメッセージ領域の模様が浮かび上がる、というものである。そこで、メッセージ領域の模様として、例えば「複写禁止」というような文字を与えておくことにより、その複写物が複写禁止の機密書類であったことが一目瞭然となり、心理的に、複写に対する規制力を生じさせることができる。
特開平6−125459号公報 特開2001-86330公報 特開平7−36317号公報 特開平7−87309号公報 特開平9−164739号公報 特開2001−197297公報
[第1の課題]
機密文書のような複写禁止文書を判定するために、特許文献1、2では、入力された画像データを予め登録してある特定のマーク(パターンデータ)とパターンマッチング法で比較し、特許文献3、4では、マル秘マーク等のような機密文書であることを示すマークを検出している。このような入力画像データとパターンデータ又は機密文書であることを示すマークとの比較に際しては、入力画像データに対して所定の補正、例えば自動濃度補正を施すことでより正しい比較判定結果が得られることが予想される。
[第2の課題]
前述したように、入力された画像データを予め登録してある特定のマーク(パターンデータ)とパターンマッチング法で比較し、合致した場合に複写を禁止することで、紙幣や有価証券等の特殊原稿の複写を防止することができる(特許文献1、2)。しかしながら、このような手法によって複写を禁止するとなると、複写を禁止したい原稿のパターンデータを全て予め登録しておかなければならない。したがって、紙幣や有価証券等の特殊原稿に対しては有効であるとしても、不特定多数の一般原稿、例えば機密文書に対して適用することは極めて困難である。
また、前述したように、マル秘マーク等のような機密文書であることを示すマークを検出したときに複写を禁止することで、機密文書の複写を防止することができる(特許文献3、4)。しかしながら、この場合には、マル秘マーク等のような機密文書であることを示すマークの部分を紙などで覆い隠して画像読み取り動作が実行された場合には、当然のことながら機密文書であることを示すマークの存在を判定することができず、よって、複写を禁止すべき機密文書であってもその複写を防止することができないという問題がある。
さらに、前述したように、例えば機密文書については背景に地紋パターンを埋め込んだ原稿画像として生成し、そのような機密文書が複写されると地紋パターンの一部が浮かび上がるようにした場合には、心理的に、複写に対する規制力を生じさせることができる(特許文献5、6)。しかしながら、このような地紋パターンによる手法では、複写抑制効果が得られるに過ぎず、複写行為そのものを規制することができるわけではない。このため、地紋パターンが浮き上がることを気にしない者にとっては、機密文書の複写が可能になってしまうという問題がある。
本発明の目的は、機密文書であるかどうかをより正しく判定し得るようにすることである。
本発明の目的は、機密文書の再現行為に対してより強い抑止力を及ぼし得るようにすることである。
請求項1記載の画像形成装置の発明は、原稿画像の画像データに対してユーザ選択可能に補正処理を施す補正手段と、原稿画像の画像データに含まれる機密文書判定用のパターンが有する特徴量を前記画像データから検出する検出手段と、検出した特徴量を機密文書判定用のパターンの特徴量として記憶領域に記憶されている基準特徴量と比較する比較手段と、検出した特徴量と前記基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する判定手段と、を具備し、前記補正手段は、前記検出手段による前記画像データからの機密文書判定用のパターンが有する特徴量の検出に有効な補正処理を前記画像データに施し、前記検出手段は、前記補正手段による補正処理の実行選択の有無にかかわらず前記補正手段による補正処理を経た後の画像データを対象として機密文書判定用のパターンが有する特徴量を検出する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像処理装置において、前記パターンはドットパターンである。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の画像処理装置において、前記ドットパターンは背景ドットパターンである。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の画像処理装置において、前記ドットパターンは前景ドットパターンである。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の画像処理装置において、前記補正手段が施す補正処理は、自動濃度補正処理である。
請求項6記載の発明は、請求項1記載の画像処理装置において、前記補正手段による補正に先立ち、前記画像データにシェーディング補正処理を施す。
請求項7記載の画像形成方法の発明は、原稿画像の画像データに対してユーザ選択可能に補正処理を施す補正工程と、原稿画像の画像データに含まれる機密文書判定用のパターンが有する特徴量を前記画像データから検出する検出工程と、検出した特徴量を機密文書判定用のパターンの特徴量として記憶領域に記憶されている基準特徴量と比較する比較工程と、検出した特徴量と前記基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する判定工程と、を具備し、前記補正工程は、前記検出工程での前記画像データからの機密文書判定用のパターンが有する特徴量の検出に有効な補正処理を前記画像データに施し、前記検出工程は、前記補正工程での補正処理の実行選択の有無にかかわらず前記補正工程での補正処理を経た後の画像データを対象として機密文書判定用のパターンが有する特徴量を検出する。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の画像処理方法において、前記パターンはドットパターンである。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の画像処理方法において、前記ドットパターンは背景ドットパターンである。
請求項10記載の発明は、請求項8記載の画像処理方法において、前記ドットパターンは前景ドットパターンである。
請求項11記載の発明は、請求項7記載の画像処理方法において、前記補正工程で施される補正処理は、自動濃度補正処理である。
請求項12記載の発明は、請求項7記載の画像処理方法において、前記補正工程での補正に先立ち、前記画像データにシェーディング補正処理を施す。
請求項13記載のコンピュータプログラムの発明は、コンピュータにインストールされ、このコンピュータに、原稿画像の画像データに対してユーザ選択可能に補正処理を施す補正手段と、原稿画像の画像データに含まれる機密文書判定用のパターンが有する特徴量を前記画像データから検出する検出手段と、検出した特徴量を機密文書判定用のパターンの特徴量として記憶領域に記憶されている基準特徴量と比較する比較手段と、検出した特徴量と前記基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する判定手段と、を実行させるコンピュータ読み取り可能なコンピュータプログラムであって、前記補正手段は、前記検出手段による前記画像データからの機密文書判定用のパターンが有する特徴量の検出に有効な補正処理を前記画像データに施し、前記検出手段は、前記補正手段による補正処理の実行選択の有無にかかわらず前記補正手段による補正処理を経た後の画像データを対象として機密文書判定用のパターンが有する特徴量を検出する。
請求項14記載の発明は、請求項13記載のコンピュータプログラムにおいて、前記パターンはドットパターンである。
請求項15記載の発明は、請求項14記載のコンピュータプログラムにおいて、前記ドットパターンは背景ドットパターンである。
請求項16記載の発明は、請求項14記載のコンピュータプログラムにおいて、前記ドットパターンは前景ドットパターンである。
請求項17記載の発明は、請求項13記載のコンピュータプログラムにおいて、前記補正手段が施す補正処理は、自動濃度補正処理である。
請求項18記載の発明は、請求項13記載のコンピュータプログラムにおいて、前記補正手段による補正に先立ち、前記画像データにシェーディング補正処理を施す。
請求項19記載の発明は、請求項13ないし18のいずれか一記載のコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体である。
請求項1、7、13記載の発明によれば、画像データに補正処理を施すかどうかのユーザ選択に拘らず、補正処理、つまり、検出手段による画像データからの機密文書判定用のパターンが有する特徴量の検出に有効な補正処理が施された後の画像データを対象とし、この補正後の画像データから機密文書判定用のパターンが有する特徴量を検出することができ、したがって、機密文書であるかどうかをより正しく判定することができる。
請求項2、8、14記載の発明によれば、パターンはドットパターンであることから、機密文書判定用のパターンが有する特徴量を多数種類記憶保存することなく、しかも確実に、機密文書であるかどうかを突き止めることができ、機密文書の再現行為に対してより強い抑止力を及ぼすことができる。
請求項3、9、15記載の発明によれば、ドットパターンは背景ドットパターンであることから、ドットパターンを目立たなくすることができる。
請求項4、10、16記載の発明は、請求項2記載の画像処理装置において、ドットパターンは前景ドットパターンであることから、ドットパターンの検出をより確実に実行することができる。
請求項5、11、17記載の発明によれば、補正手段が施す補正処理は自動濃度補正処理であることから、機密文書であるかどうかをより正しく判定することができる。
請求項6、12、18記載の発明によれば、補正手段による補正に先立ち、画像データにシェーディング補正処理を施すことから、機密文書であるかどうかをより正しく判定することができる。
請求項19記載の発明によれば、請求項13ないし18のいずれか一記載の発明の作用効果を有する。
本発明の実施の形態を図1ないし図18に基づいて説明する。
1.原稿画像
まず、本実施の形態における画像処理装置、画像処理方法等に用いられる原稿画像について図1ないし図12を参照しながら説明する。
図1は、原稿画像を例示する正面図である。図2は、原稿画像に埋め込まれたドットパターンが浮き上がって見えている原稿画像の複写物の一例を示す模式図である。図3は、原稿画像に埋め込まれたドットパターンが浮き上がって見えている原稿画像の複写物の別の一例を示す模式図である。図4は、図3に例示するドットパターンを拡大して示す模式図である。図5は、図2に例示するドットパターンを拡大して示す模式図である。
原稿画像101、図1に示す例では契約書である原稿画像101を作成する原稿用紙102として、その背景に、出力禁止判定用のドットパターン103が埋め込まれた原稿用紙102が用いられている。もっとも、別の実施の形態として、ドットパターン103が形成されていない原稿用紙102を用い、契約書である原稿画像101を作成するに際して同時にドットパターン103を形成するようにしても良い。つまり、ドットパターン103は、原稿用紙102に予め印刷形成されていても良く、原稿用紙102に文字や図形等を画像形成するに際して同時に画像形成するようにしても良い。
図1ないし図5を参照して説明するドットパターン103は、ベース領域104とメッセージ領域105とを含んでいる。ベース領域104は、原稿用紙102の大部分を占める地部分の領域である。メッセージ領域105は、そのようなベース領域104中に分散されたメッセージを表現する領域である。これらのベース領域104とメッセージ領域105とは、ドットパターン103それ自体の基本的な構成そのものを異にするわけではなく、ドットパターン103に対する人間の価値判断としてベース領域104とメッセージ領域105とに別れているに過ぎない。本実施の形態において、メッセージ領域105は「複写禁止」という文字から構成されている。このようなメッセージ領域105を構成する文字としては、「複写禁止」の他、いかなる文字や記号その他のものをも用い得る。
このような原稿用紙102を用いて作成された原稿画像101は、この原稿画像101が複写等されると、ドットパターン103の一部が浮かび上がる。この場合、図2に例示する原稿画像101では、「複写禁止」という文字で表現されたメッセージ領域105が浮かび上がり、図3に例示する原稿画像101では、ベース領域104が浮かび上がる。
このように、ドットパターン103が埋め込まれた原稿画像101が複写されると、ドットパターン103においてメッセージ領域105とベース領域104との何れか一方が浮かび上がるのは、他方の領域104又は105が複写(再現)されにくいからである。換言すると、浮かび上がらない方の領域104又は105が消えることによって、残った方の領域104又は105が浮かび上がって見えるわけである。
このような現象を生じさせるドットパターン103は、例えば、図4及び図5に例示するように、大きさが異なる二種類のドット106の集合によって構成されている。つまり、これらの二種類のドット106のうち、小さなドット106bは複写(再現)されにくく、大きなドット106aは複写(再現)される。そこで、複写後にメッセージ領域105が浮き上がる図2に例示するドットパターン103では、図5に示すように、ベース領域104を構成する方に小さなドット106bが用いられ、メッセージ領域105を構成する方に大きなドット106aが用いられている。反対に、複写後にベース領域104が浮き上がる図3に例示するドットパターン103では、図4に示すように、メッセージ領域105を構成する方に小さなドット106bが用いられ、ベース領域104を構成する方に大きなドット106aが用いられている。
ドットパターン103の他の構成例として、浮かび上がるメッセージ領域105又はベース領域104は、ドットに限らず、細線パターンや特定の模様パターン等によっても構成可能である。
ここで、本実施の形態では、メッセージ領域105又はベース領域104を特徴量として扱う。例えば、浮かび上がるメッセージ領域105又はベース領域104がドット106で構成されているとすると、そのサイズ、密度(単位面積当たりにおけるドット数)、ドット間距離を、浮かび上がるメッセージ領域105又はベース領域104が細線パターンで構成されているとすると、その線の幅を、浮かび上がるメッセージ領域105又はベース領域104が特定の模様パターンで構成されているとすると、その模様の特徴等を、それぞれ特徴量として用いることができる。
以上の例では、浮かび上がるメッセージ領域105又はベース領域104についての特徴量について限定したが、このような特徴量として、浮かび上がらないベース領域104又はメッセージ領域105、あるいは浮かび上がるメッセージ領域105又はベース領域104と浮かび上がらないベース領域104又はメッセージ領域105との双方について、それぞれの特徴量を求めても良い。要は、ドットパターン103が埋め込まれた画像データが記録された原稿画像101が読み取られた際にそのベース領域104又はメッセージ領域105の何れか一方又は両方がデータとして判読できるものであれば、それを特徴量として扱うことが可能である。又は、データの形態で存在するドットパターン103が埋め込まれた画像データにおいて、そのドットパターン103を構成するベース領域104又はメッセージ領域105の何れか一方又は両方がデータとして判読できるものであれば、それを特徴量として扱うことが可能である。
別の実施の形態としては、前述した通り、ドットパターンとして、図6及び図7に例示するように、ベース領域104及びメッセージ領域105を有するドットパターン103ではないパターンを持ち得る。図6は、図1ないし図5を参照して説明したものとは別の実施の形態として、原稿画像とそのドットパターンとを例示する正面図、図7は図6とは異なる原稿画像とそのドットパターンとを例示する正面図である。図6及び図7に例示するドットパターン103は、単一の大きさのドット106から構成されている。このような図6及び図7に例示するドットパターン103は、いわば、図2ないし図5に例示するドットパターン103におけるベース領域104のみに相当するパターン、メッセージ領域105のみに相当するパターンと同様のものとして把握することが可能である。つまり、ベース領域104に相当するドットパターン103又はメッセージ領域105に相当するドットパターン103であっても、そのようなドットパターン103を有する原稿画像101が読み取られた際にそのドットパターン103がデータとして判読できれば、それを特徴量として扱うことが可能である。
ここで、図6に例示するドットパターン103は、原稿用紙102に描画された原稿画像101の背景画像として構成されている。この意味で、図2ないし図5に例示するドットパターン103と同様に、背景ドットパターンとなる。これに対して、図7に例示するドットパターン103は、原稿用紙102に描画された原稿画像101の上に描画されている。したがって、図7に例示するドットパターン103は、背景ドットパターンではなく、いわば前景ドットパターンである。
ここで、図2ないし図5、図6、図7に示すドットパターン103は、いずれも、ドットパターン103を構成する単一のドット106同士の関係が特徴量を持つドットパターン103である。つまり、図2ないし図5、図6、図7に示すドットパターン103の特徴量としては、ドット密度(単位面積当たりにおけるドット数)とドット間距離とを挙げることができるが、これらの特徴量は、いずれも、ドットパターン103を構成する単一のドット106同士の関係に含まれている。そこで、ドット密度という特徴量とドット間距離という特徴量とを比較して考察する。
まず、ドット106の密度であるドット密度は、前述したように、単位面積当たりにおけるドット数である。この特徴量は、判定対象となるある単位面積中のドットの数を計数することで判定可能である。実際のドット数を計数する場合、ある程度の検出漏れや誤検出が生ずる。そこで、計数したドット数の多少に対してある程度の許容値(閾値)を設定することで、ドット106の密度を特徴量としてその特徴量の検出が可能となる。この場合、計数したドット数の多少に対して設定する閾値が厳しい値、つまり許容範囲が小さい値であれば、判定漏れが生じ易く、反対に、計数したドット数の多少に対して設定する閾値が緩い値、つまり許容範囲が大きい値であれば、判定漏れが生じにくくなる。
ところが、図6に例示するドットパターン103を参照すると、ドットパターン103が含むあるドット106は原稿用紙102に描画された原稿画像101によって検出不可能な状態となっている。これに対して、図7に例示するドットパターン103では、原稿用紙102に描画された原稿画像101の上にドットパターン103が描画されていることから、図6に例示するドットパターン103よりは各ドット106を検出し易い状態である。しかしながら、原稿用紙102に描画された原稿画像101と重なるドット106については、必ずしも正しく検出できるとは限らない。このため、ドット数を検出することができる程度は、原稿用紙102に描画された原稿画像101の態様に大きく影響される。したがって、ドット密度を特徴量とした場合には、計数したドット数の多少に対してある程度の許容値(閾値)を設定したとしても、その特徴量の判定に判定漏れが生じ易いと言える。
次いで、隣接するドット106の間の距離dであるドット間距離を特徴量とする場合について図8ないし図10を参照して説明する。図8はドット間距離をdとするドットパターン103を例示する模式図、図9はドット間距離を横軸に取りその出現頻度を縦軸に取って隣接するドット106の間の距離分布を表現するグラフである。図10はドットパターンを例示する模式図である。
図8に示すように、隣接する二つのドット106の間の距離dが一定であるドットパターン103(図10(a)参照)において、このドットパターン103を構成するドット106のうち、隣接する二つのドット106の間の距離dであるドット間距離は特徴量となる。この場合、ドットパターン103からドット106を検出し、隣接するドット106の間の距離dを複数判定した場合には、図9(a)のグラフに示すように、正しいドット106の間の距離dをピーク値とする尖った山形の分布を描く。そこで、距離dに対してある程度の許容値(閾値)を設定することで、ドット106の間の距離dを特徴量としてその検出が可能となる。この場合、図9(a)のグラフから明らかなように、距離dに対して設定する閾値が厳しい値、つまり許容範囲が小さい値であれば、判定漏れが生じ易く、反対に、距離dに対して設定する閾値が緩い値、つまり許容範囲が大きい値であれば、判定漏れが生じにくくなる。
しかしながら、隣接する二つのドット106の間の距離dが一定であるドットパターン103における二つのドット106の間の距離dを特徴量とする場合、図10(a)に例示するパターンと図10(b)に例示するパターンとの区別が付かなくなる。ここに、図10(a)は、注目ドット106から見て、距離dだけ離れた他のドット106が四つあるドットパターンを例示し、図10(b)は、注目ドット106から見て、距離dだけ離れた他のドット106が三つあるドットパターンを例示する。この場合、一例として、図10(a)が検出対象となっているドットパターン103であるとして、原稿用紙102に描画された原稿画像101に図10(b)に例示するようなドット106のパターンが含まれている場合、あるいはその逆の場合、ドット密度を特徴量とした場合には検出対象であるドットパターン103の検出を行なうことができるのに対して、ドット間距離を特徴量とした場合には検出対象であるドットパターン103の検出を行なうことができなくなってしまう。つまり、隣接する二つのドット106の間の距離dが一定であるドットパターン103を検出対象とする場合には、過検出が生じ易くなる。
そこで、図10(c)には、ドット間距離を特徴量とし、検出対象であるドットパターン103の検出を正しく行ない得るようなドットパターン103を例示する。図10(c)に例示するドットパターン103は、ドットの間の距離dが複数種類設定され、しかも、各種類のドット間距離dの頻度が異なるように設定されている。このため、図9(b)に示すように、隣接ドット間距離のピーク値分布が特徴量を持つ。そこで、このような隣接ドット間距離のピーク値分布という特徴量を検出することで、過検出なく検出対象となるドットパターン103を検出することができる。
以上説明したように、図2ないし図5、図6、図7に示すドットパターン103は、いずれも、ドットパターン103を構成する単一のドット106同士の関係が特徴量を持っている。これに対して、図11及び図12には、ドットパターン103それ自体、あるいはドットパターン103の集合が特徴量を持っている例を示す。つまり、図11に例示するように、ドット106αとドットβとの間の距離α−βと、ドットβとドットγとの間の距離β−γと、ドットαとドットγとの間の距離α−γとは、それぞれ異なるように設定されており、これらのドットα、β、γで一組のドットパターン103が構成されている。このようなドットパターン103は、一例として、パターンマッチングによって容易に判定可能である。そして、図11に例示するようなドットパターン103それ自体、あるいはそのようなドットパターン103の集合は、特徴量を持つ。ドットパターン103の集合に特徴量を持たせる手法としては、一例として、図11に例示するようなドットパターン103の単位面積当りの密度を採用し得る。
2.本実施の形態の概要
本実施の形態の画像処理装置は、原稿画像101の画像データに含まれる機密文書判定用又は出力禁止文書判定用のパターン、一例としてドットパターン103(例えば、図6に例示する背景ドットパターン103、図7に例示する前景ドットパターン103)が有する特徴量(ドット密度、ドット間距離、特定ドットパターン、特定ドットパターンの単位面積当り密度等)を画像データから検出し、検出した特徴量を出力禁止ドットパターンの特徴量として記憶領域に記憶されている基準特徴量と比較し、検出した特徴量と基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する処理を実行する。この際、一例として、同一性の判定は、検出した特徴量と基準特徴量との間の差がある閾値よりも小さいかどうかをもってなされる。つまり、そのような差がある閾値よりも小さければ同一であると判定する。
そして、本実施の形態の画像処理装置は、画像データに対して、一例として、自動濃度補正等の補正処理を実行する。このような補正処理は、自動濃度補正に限らず、画像データからの機密文書判定用又は出力禁止文書判定用のドットパターン103が有する特徴量の検出に有効な補正処理であれば、その種類を問わない。そして、本実施の形態の画像処理装置において、そのような補正処理は、ユーザ選択可能な処理である。これに対して、本実施の形態において特長的な点は、特徴量検出処理の対象となる画像データは、ユーザによる上記補正処理の選択の如何に拘らず、自動濃度補正等のような画像データからの機密文書判定用又は出力禁止文書判定用のドットパターン103が有する特徴量の検出に有効な補正処理が施された後の画像データである、という点である。
本明細書には、このような画像処理装置における画像処理方法、画像処理のためのコンピュータプログラム、このようなコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体をも開示する。
3.画像処理装置、画像処理方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体
(1)ハードウェア構成
図13は、画像処理装置のハードウェア資源を示すブロック図である。図14は、図13中に示されているドットパターン検出部のブロック図である。
図13に示すように、本実施の形態の画像処理装置は、画像読取装置としてのスキャナ201、デジタル回路構成の画像処理部202、及びプロッタ203をシステムコントローラ204で制御するデジタル複写機構成とされている。システムコントローラ204は、コンピュータ1001の一部を構成し、内蔵するCPU(Central Processing Unit)204a、ROM(Read Only Memory)204b、及びRAM(Random Access Memory)204cから構築されるコンピュータ機能を活用し、操作表示部205からの指示に応じてスキャナ201、画像処理部202、及びプロッタ203を制御し、必要な情報を操作表示部205に返して表示させる。
画像処理部202は、シェーディング補正部212、自動濃度補正部213、フィルタ処理部206、変倍処理部207、γ処理部208、及び階調処理部209を含んでいる。また、画像処理部202は、シェーディング補正部212でシェーディング補正された後の画像データに対して、自動濃度補正部213による自動濃度補正を実行するかどうかをユーザ選択可能にするためのセレクタ214を備える。このセレクタ214は、操作表示部205からシステムコントローラ204を介してユーザ操作可能である。そして、これらの各部206、207、208、209、213、214、215は、一般的なデジタル複写機が備える同等の回路構成と異なる点はないため、その説明は省略する。
これに対して、本実施の形態の画像処理部202は、ドットパターン検出部210及び出力禁止文書判定部211を具備する。これらのドットパターン検出部210及び出力禁止文書判定部211は、機密文書のような出力禁止文書を検出判定し、その複写を禁止するデジタル回路構成のハードウェアである。
ドットパターン検出部210は、原稿画像101の画像データに含まれる機密文書判定用又は出力禁止文書判定用のドットパターン103が有する特徴量、ここではドット密度を画像データから検出する手段、工程と、検出した特徴量であるドット密度を出力禁止ドットパターンの特徴量として記憶領域253a、254a、255a(図14参照)に記憶されている基準特徴量と比較する手段、工程と、検出した特徴量であるドット密度と基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する手段、工程とを実行する。
このような各種の手段、工程を実行するために、ドットパターン検出部210は、出力禁止ドットパターンの特徴量として基準特徴量を記憶保存する記憶領域253a、254a、255aを有し、更に、例えば図14(a)に例示するハードウェア構成を有する。つまり、スキャナ201によって読み取られた原稿画像101に基づく画像データからドット検出部251によってドット106を検出する(検出する手段、工程)。この場合の検出手法としては、デジタル回路によって画像パターンを検出する従来の各種の手法、例えばパターンマッチングを用い得る。次いで、ドット密度判断部252は、ドット検出部251で検出されたドット106におけるある面積内でのドット密度を計算する(比較する手段、工程)。このような計算処理は、デジタル回路構成のカウンタや加算器等によって実行される。
ここで、ドットパターン検出部210は、ドット密度判断部252の後段に、ベース領域ドット数判断部253とメッセージ領域ドット数判断部254とを有する。これらのベース領域ドット数判断部253とメッセージ領域ドット数判断部254とは、それぞれ記憶領域253a、254aを有する。ベース領域ドット数判断部253は、その記憶領域253aに、ドット密度判断部252でのドット密度計算の基準となるある面積内における出力を禁止するドットパターン103のベース領域104のドット密度に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、一つの原稿用紙102が含んでいる出力を禁止するドットパターン103のベース領域104のドット数に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)とを記憶保存している。メッセージ領域ドット数判断部254は、その記憶領域254aに、ドット密度判断部252でのドット密度計算の基準となるある面積内における出力を禁止するドットパターン103のメッセージ領域105のドット密度に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、一つの原稿用紙102が含んでいる出力を禁止するドットパターン103のメッセージ領域105のドット数に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)とを記憶保存している。
そこで、ベース領域ドット数判断部253は、ドット密度判断部252で計算されたドット106の密度が、記憶領域253aに記憶保存されているドット密度に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれていると判定した場合、ドット検出部251で検出された同一サイズのドット106のドット数を例えばカウンタに累積する。そして、累積したドットの数が、記憶領域253aに記憶保存されているドット数に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれている場合、出力が禁止されるドットパターン103のベース領域104が存在すると判断し、その判断結果を出力禁止文書判定部211へ出力する。
一方、メッセージ領域ドット数判断部254は、ドット密度判断部252で計算されたドット106の密度が、記憶領域254aに記憶保存されているドット密度に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれていると判定した場合、ドット検出部251で検出された同一サイズのドット106のドット数を例えばカウンタに累積する。そして、累積したドットの数が、記憶領域254aに記憶保存されているドット数に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれている場合、出力が禁止されるドットパターン103のメッセージ領域105が存在すると判断し、その判断結果を出力禁止文書判定部211へ出力する。
次いで、出力禁止文書判定部211は、ドットパターン検出部210の処理結果を受け、出力禁止文書の判断処理を、予め設定した判断基準によって実行する。この判断基準は、例えば、出力禁止文書判定部211が備える図示しない記憶領域にパラメータとして保存しても良く、操作表示部205からの入力によってそのような記憶領域に設定されていても良い。例えば、出力禁止文書判定部211は、スキャナ201で読み取った原稿画像101中に、ドットパターン103のベース領域104とメッセージ領域105との一方が存在する場合に、機密文書のような出力禁止文書であると判断する。あるいは、出力禁止文書判定部211は、スキャナ201で読み取った原稿画像101中に、ドットパターン103のベース領域104とメッセージ領域105との双方が存在する場合に、機密文書のような出力禁止文書であると判断する。
なお、出力禁止文書判定部211での出力禁止文書判定の条件が、ドットパターン103のベース領域104とメッセージ領域105との一方が存在する場合には出力禁止文書があると判定するように設定されていれば、ドットパターン検出部210においてベース領域ドット数判断部253とメッセージ領域ドット数判断部254との両方を設ける必要がない。例えば、出力禁止文書判定の条件にベース領域104のみを使う場合には、ベース領域ドット数判断部253のみを含む図14(b)のような構成とすれば良く、出力禁止文書判定の条件にメッセージ領域105のみを使う場合にはメッセージ領域ドット数判断部254のみを含む図14(c)のような構成とすれば良い。
さらに、ドットパターン103が単一の大きさのドット106から構成されている図6及び図7に例示したようなドットパターン103を有する原稿画像101を出力禁止文書の判定対象とする場合には、ドット密度判断部252の後段に、ベース領域ドット数判断部253とメッセージ領域ドット数判断部254との両者を設ける必要はなく、ドット数判断部255のみ設けておけば良い。このドット数判断部255は、記憶領域255aを有し、この記憶領域255aに、ドット密度判断部252でのドット密度計算の基準となるある面積内における出力を禁止するドットパターン103のドット密度に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、一つの原稿用紙102が含んでいる出力を禁止するドットパターン103のドット数に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)とを記憶保存している。
そこで、ドット数判断部255は、ドット密度判断部252で計算されたドット106の密度が、記憶領域255aに記憶保存されているドット密度に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれていると判定した場合、ドット検出部251で検出された同一サイズのドット106のドット数を例えばカウンタに累積する。そして、累積したドットの数が、記憶領域255aに記憶保存されているドット数に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれている場合、出力が禁止されるドットパターン103が存在すると判断し、その判断結果を出力禁止文書判定部211へ出力する。
出力禁止文書判定部211は、前述したように、検出した特徴量であるドット密度と基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する手段、工程を実行する。つまり、出力禁止文書判定部211は、ドットパターン検出部210の処理結果を受け、出力禁止文書の判断処理を、予め設定した判断基準によって実行する。この場合の判断基準としては、例えば、ドット数判断部255から出力が禁止されるドットパターン103が存在するとの判断結果が送信された場合、機密文書のような出力禁止文書であると判断する、という基準が採用される。
以上、ドット数判断部253、254、255及び出力禁止文書判定部211について説明したように、本実施の形態におけるデジタル回路構成の画像処理部202は、原稿画像101の画像データに含まれる背景画像に埋め込まれたドットパターン103を画像データから検出し(検出する手段、工程)、検出したドットパターン103が有する特徴量であるドット密度を、記憶領域253a、254a、255aに記憶されている出力を禁止するドットパターンの特徴量と比較し(比較する手段、工程)、その同一性を判定する(判定する手段、工程)という処理を実行する。これにより、本実施の形態では、原稿画像の種類を問わず、検出したドットパターン103の特徴量と記憶領域253aに記憶されているドットパターンの特徴量との同一性を確認することで、原稿画像101の画像データの出力を禁止すべきかどうかを判定することが可能となる。
そして、出力禁止文書判定部211は、スキャナ201で読み取った原稿画像101が出力禁止文書であると判定した場合、システムコントローラ204へ出力禁止文書が検出されたことを送信する。これに応じて、システムコントローラ204は、出力禁止文書検知後の事後処理、つまり、プロッタ203での複写動作を禁止する。ここに、スキャナ201で読み取った原稿画像101が出力禁止文書であると判定した場合、つまり、検出したドットパターン103の特徴量と記憶領域253a、254a、255aに記憶されているドットパターンの特徴量との間に同一性が認められるとシステムコントローラ204が判定した場合、事後処理である画像データの出力処理を禁止する処理が実行される。これにより、スキャナ201で読み取った原稿画像101が機密文書のような出力禁止文書である場合には、その複写(再現)が防止される。
なお、出力禁止文書の出力を禁止する態様として、本実施の形態では複写の禁止を例示したが、これは単なる一例に過ぎず、例えば、スキャナ201で読み取った原稿画像101の画像データについてスキャナ配信を禁止するような出力禁止態様を採用しても良い。この場合、配信の手法としては、出力禁止文書を本文又は添付文書として電子メールで送信したり、ファクシミリ送信したり、データ送信したりすることが可能であり、スキャナ配信を禁止することで、そのような各種の配信態様が禁止される。
別の実施の形態として、システムコントローラ204は、出力禁止文書検知後の事後処理として、元の原稿画像101の複写結果が判読不能な状態でプロッタ203から出力されるように、元の原稿画像101の画像信号を変更するようにしても良い。その一例として、画像信号を一定の画素値に変更し、塗りつぶしてしまうような処理を行なう。この場合において、グレー(256階調で128)、白、黒などで塗りつぶすことが可能である。また、別の一例としては、何らかのパターンを繰り返し発生させるように画像信号を変更しても良い。
これに対して、スキャナ201で読み取った原稿画像101が機密文書のような出力禁止文書でない場合には、通常の複写動作を実行する。つまり、スキャナ201で読み取った原稿画像101の画像データを画像処理部202で処理し、その結果をプロッタ203で出力する。
(2)処理プロセス
以上、ドットパターン検出部210及び出力禁止文書判定部211をデジタル回路として構成した例を説明した。これに対して、実施に際しては、一例としてシステムコントローラ204のROM204bにファームウェアとしてインストールされ、別の一例としてシステムコントローラ204が活用可能なHDD215等にインストールしたコンピュータソフトウェアに基づいて、コンピュータ1001がドットパターン検出部210及び出力禁止文書判定部211の機能を実現するように構成しても良い。この場合、HDD215等にインストールされたコンピュータソフトウェアの全部又は一部は、一例として、システムコントローラ204が有するRAM204cにコピーされて実行することが好適である。
ここで、コンピュータソフトウェアに基づいてコンピュータ1001が実行するドットパターン検出部210及び出力禁止文書判定部211の処理内容を図15に示すフローチャートに基づいて説明する。前述したデジタル回路構成のドットパターン検出部210及び出力禁止文書判定部211は、ドットパターン103が含むドット密度を基準として、スキャナ201で画像読み取りされた原稿画像101の画像データが機密文書等のような出力禁止文書であるかどうかの判定を行なっていた。これに対して、図15に示すフローチャートは、スキャナ201で画像読み取りされた原稿画像101の画像データが機密文書等のような出力禁止文書であるかどうかを判定するために、ドットパターン103が含むドット密度だけでなく、ドット間距離、つまり、図8に例示するドット106の間の距離dをも参照する。このような図15に示すフローチャートの処理内容は次の通りである。
まず、図15に示す処理ルーチンは、ある時間で実行されており、スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたかどうかの判定が繰り返されている(ステップS101)。
スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたと判定された場合(ステップS101のY)、例えばRAM204cという包括概念で示されるメモリが有する画像メモリ中に入力された画像データがコピーされる(ステップS102)。
これに対して、スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたと判定されない場合には(ステップS101のN)、スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたかどうかの判定に待機する。
そして、そのような画像メモリにコピーされた画像データからドット106を検出する(ステップS103)。この場合の検出手法としては、コンピュータ処理によって画像パターンを検出する従来の各種の手法、例えばパターンマッチングを用い得る。
次いで、CPU204aの演算機能によって、検出されたドット106におけるある面積内でのドット密度が計算される(ステップS104)。
ここで、本実施の形態においては、RAM204cという包括概念で示されるメモリが有する不揮発性のメモリやバッテリバックアップメモリにおける記憶領域に、ドット密度判定のためのデータとドット間距離判定のためのデータとを記憶保存している。ドット密度判定のためのデータとしては、ドット密度計算の基準となるある面積内における出力を禁止するドットパターン103のドット密度に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、一つの原稿用紙102が含んでいる出力を禁止するドットパターン103のドット数に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)とが記憶保存されている。ドット間距離判定のためのデータとしては、ドット間距離頻度のピーク位置及びピーク値に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)が記憶保存されている。
そして、ドット密度判定とドット間距離判定との二種類の判定に用いられる基準特徴量に対する閾値は、ベース領域104とメッセージ領域105とを含んでいるドットパターン103を有する原稿画像101を出力禁止文書の判定対象とする場合と、ドットパターン103が単一の大きさのドット106から構成されている図6及び図7に例示したようなドットパターン103を有する原稿画像101を出力禁止文書の判定対象とする場合とを想定し、複数種類の閾値の組がRAM204c中の記憶領域に記憶保存されている。つまり、ベース領域104とメッセージ領域105とを含んでいるドットパターン103を有する原稿画像101を出力禁止文書の判定対象とする場合を想定し、RAM204c中の記憶領域には、ドット密度計算の基準となるある面積内における出力を禁止するドットパターン103のベース領域104のドット密度に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、一つの原稿用紙102が含んでいる出力を禁止するドットパターン103のベース領域104のドット数に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、ドット間距離頻度のピーク位置及びピーク値に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)とが記憶保存され、また、ドット密度計算の基準となるある面積内における出力を禁止するドットパターン103のメッセージ領域105のドット密度に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、一つの原稿用紙102が含んでいる出力を禁止するドットパターン103のメッセージ領域105のドット数に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、ドット間距離頻度のピーク位置及びピーク値に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)と、が記憶保存されている。また、ドットパターン103が単一の大きさのドット106から構成されている図6及び図7に例示したようなドットパターン103を有する原稿画像101を出力禁止文書の判定対象とする場合を想定し、RAM204c中の記憶領域には、ドット密度計算の基準となるある面積内における出力を禁止するドットパターン103のドット密度に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、一つの原稿用紙102が含んでいる出力を禁止するドットパターン103のドット数に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、ドット間距離頻度のピーク位置及びピーク値に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)とが記憶保存されている。
続くステップS105〜ステップS110では、ステップS101で画像入力された原稿画像101の特徴量として検出されたドット密度、ドット間距離と機密文書のような出力禁止文書のドットパターンの特徴量との間に同一性が認められるかどうかが判定される。
具体的には、ステップS105で、ステップS104で算出された検出ドット106のある面積内でのドット密度が、RAM204c中の記憶領域に記憶保存されているドットパターン103のドット密度に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれているかどうかが判定される。この場合のドットパターン103のドット密度というのは、ドットパターン103におけるベース領域104のドット密度、ドットパターン103におけるメッセージ領域105のドット密度、又はドットパターン103のドット密度を意味する。
そして、ステップS105での判定の結果、ステップS104で算出された検出ドット106のある面積内でのドット密度が、RAM204c中の記憶領域に記憶保存されているドットパターン103のドット密度に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれているかどうかの判定結果について、その判定結果が肯定的である場合には(ステップS105のY)、検出ドット106のドット数を累積して例えばRAM204cのレジスト領域に一時記憶する処理(ステップS106)を経た後に、その判定結果が否定的である場合には(ステップS105のN)、ステップS106の処理を経ることなく、ステップS107及びステップS108の処理が実行される。
ここで、ステップS105での判定結果が否定的である場合というのは、ドット密度という特徴量について、原稿画像101の特徴量として検出されたドット密度と出力禁止文書のドットパターンの特徴量との間に同一性が認められないことを意味する。これに対して、ステップS106でRAM204cのレジスト領域に一時記憶される検出ドット106の累積ドット数は、その後のステップS109で、ドット密度という特徴量について原稿画像101の特徴量として検出されたドット密度と出力禁止文書のドットパターンの特徴量との間に同一性が認められるかどうかの判定処理に使用される。そこで、ステップS105での判定結果が肯定的である場合、つまり、ドット密度という特徴量について、原稿画像101の特徴量として検出されたドット密度と出力禁止文書のドットパターンの特徴量との間に同一性が認められないと判定された場合には(ステップS105のN)、ステップS106での処理を実行する意味がないため、ステップS106の処理を省略するものである。
ステップS107及びステップS108、その後に続くステップS110までの処理は、ドット間距離という特徴量について、原稿画像101の特徴量として検出されたドット密度と出力禁止文書のドットパターンの特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する処理である。したがって、本実施の形態では、原稿画像101の特徴量として検出されたドット密度と出力禁止文書のドットパターンの特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定するに際して、ドット密度という特徴量とドット間距離という特徴量との両方の特徴量が用いられる。
ステップS107では、CPU204aでの演算処理によって、検出されたドットパターン103が含む隣接するドット106の間のドット間距離dが計算される。このステップS107で計算される検出されたドットパターン103が含む隣接するドット106の間のドット間距離dは、一例として、CPU204aの演算機能によって、隣接する二つのドット106についてそれらの中心座標を求め、これらの中心座標位置間の距離を算出することによって求めることができる。ステップS107では、このようなドット間距離dを、複数組の隣接するドット106について算出し、その算出結果である複数のドット間距離dを例えばRAM204cのレジスト領域に格納する。
ステップS108では、CPU204aでの演算処理によって、ドット間距離頻度が計算される。このステップS108で計算されるドット間距離頻度は、一例として、ステップS107で計算された複数組のドット間距離dに基づいて得られるそのピーク値及びピーク位置である。これらのピーク値及びピーク位置は、CPU204aの演算機能によって算出される。図9のグラフから明らかなように、複数組のドット間距離dに基づいて得られるそのピーク位置は、ステップS103で検出された複数個のドット106についての実際のドット間距離dであると推定される。この場合において、ピーク値は、ステップS103で検出された複数個のドット106がピーク位置に集中している度合いを示す。例えば、図10(a)に例示するようなドットパターン103であれば、ステップS103で検出した複数個のドット106についてのドット間距離頻度は、図9に例示するグラフで表現されるような値をとる。この場合、ドット間距離頻度のピーク値は、ある値以上となる。これに対して、図10(b)に例示するようなドットパターン103の場合、ステップS103で検出した複数個のドット106についてのドット間距離頻度は、図9に例示するグラフに示される分布値よりもより平坦な分布値となり、ピーク値はより低い値をとる。したがって、ピーク値を参照することで、ドットパターン103が図10(a)に例示するようなドットパターン103なのか図10(b)に例示するようなドットパターン103なのかを判別することが可能となり、図10(b)に例示するようなドットパターン103を判定対象から除くことができる。
以上説明したように、本実施の形態では、CPU204aの演算処理によって、検出ドット106のドット数が累積されて例えばRAM204cのレジスト領域に一時記憶される(ステップS106)。また、CPU204aの演算処理によって、ドット間距離のピーク値及びピーク位置からなるドット間距離頻度が求められて例えばRAM204cのレジスト領域に一時記憶される(ステップS108)。そこで、本実施の形態では、続くステップS109の処理として、ステップS106でRAM204cのレジスト領域に一時記憶した検出ドット106のドット数がRAM204c中の記憶領域に記憶保存されている閾値内なのか、又は、ステップS107でRAM204cのレジスト領域に一時記憶したドット間距離のピーク値及びピーク位置からなるドット間距離頻度がRAM204c中の記憶領域に記憶保存されている閾値内なのかという二種類の判定処理を実行する。このようなステップS109での判定処理の結果、二種類の判定結果が共に否定的である場合、つまり、検出ドット106のドット数が閾値内にはなく、ドット間距離のピーク値及びピーク位置からなるドット間距離頻度が閾値内にない場合(ステップS109のN)、処理を終了する。これに対して、ステップS109での判定処理の結果、二種類の判定結果のいずれか一方でも肯定的である場合、つまり、検出ドット106のドット数が閾値内にあるか、あるいはドット間距離のピーク値及びピーク位置からなるドット間距離頻度が閾値内にある場合(ステップS109のY)、原稿画像101に含まれているドットパターン103の特徴量と出力禁止文書のドットパターンの特徴量との間に同一性が認められることになる。つまり、一例として、スキャナ201で読み取った原稿画像101中に、ドットパターン103のベース領域104、ドットパターン103のメッセージ領域105、単一の大きさのドット106からのみ構成されるドットパターン103のいずれか一つ以上が含まれていることになる。そこで、この場合には、ステップS110での出力禁止文書判断処理に移る。
ステップS110の出力禁止文書判断処理では、出力禁止文書の判断処理を、予め設定した判断基準によって実行する。この判断基準は、例えば、RAM204c中の記憶領域にパラメータとして保存しても良く、操作表示部205から入力によってそのようなRAM204c中の記憶領域に一時設定されても良い。こうして、ステップS110の出力禁止文書判断処理では、スキャナ201で読み取った原稿画像101中に、ドットパターン103のベース領域104とメッセージ領域105との一方が存在する場合に、機密文書のような出力禁止文書であると判断する。あるいは、別の一例として、スキャナ201で読み取った原稿画像101中に、ドットパターン103のベース領域104とメッセージ領域105との双方が存在する場合に、機密文書のような出力禁止文書であると判断する。あるいは、更に別の一例として、スキャナ201で読み取った原稿画像101中に、ドットパターン103が存在する場合に、機密文書のような出力禁止文書であると判断する。
こうして、原稿画像101の画像データに含まれる機密文書判定用又は出力禁止文書判定用のドットパターン103が有する特徴量を画像データから検出する手段、工程及び機能と、検出した特徴量を出力禁止ドットパターンの特徴量としてRAM204c中の記憶領域に記憶されている基準特徴量と比較する手段、工程及び機能と、検出した特徴量と基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する手段、工程及び機能とが実行されることになる。これにより、本実施の形態では、原稿画像の種類を問わず、検出したドットパターン103の特徴量と記憶領域に記憶されているドットパターンの特徴量との同一性を確認することで、原稿画像101の画像データの出力を禁止すべきかどうかを判定することが可能となる。
図16は、コンピュータソフトウェアに基づいてコンピュータ1001が実行するドットパターン検出部210及び出力禁止文書判定部211の処理内容の別の一例を示すフローチャートである。
まず、図16に示す処理ルーチンは、ある時間で実行されており、スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたかどうかの判定が繰り返されている(ステップS201)。
スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたと判定された場合(ステップS201のY)、例えばRAM204cという包括概念で示されるメモリが有する画像メモリ中に入力された画像データがコピーされる(ステップS202)。
これに対して、スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたと判定されない場合には(ステップS201のN)、スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたかどうかの判定に待機する。
そして、そのような画像メモリにコピーされた画像データからドット106を検出する(ステップS203)。この場合の検出手法としては、コンピュータ処理によって画像パターンを検出する従来の各種の手法、例えばパターンマッチングを用い得る。
次いで、CPU204aの演算機能によって、特定のドットパターン103の検出がなされる。つまり、システムコントローラ204の内外に存在する記憶領域、例えばHDD215、ROM204b、RAM204c等には、機密文書等の出力禁止文書判定用の基準となる基準ドットパターンが格納されており、ステップS204では、スキャナ201によって読み取られた原稿画像101の画像データ中に基準ドットパターンと同一のドットパターン103が存在しているかどうかが検出される。この場合の検出手法としては、コンピュータ処理によって画像パターンを検出する従来の各種の手法、例えばパターンマッチングを用い得る。
次いで、CPU204aの演算機能によって、ステップS204で検出されたドットパターン103におけるある面積内でのドットパターン密度が計算される(ステップS205)。この計算は、ある面積内におけるステップS204で検出されたドットパターン103の個数を求めることでなされる。
次いで、システムコントローラ204の内外に存在する記憶領域、例えばHDD215、ROM204b、RAM204c等には、機密文書等の出力禁止文書判定用の基準となる基準ドットパターン密度が格納されている。そこで、ステップS206では、ステップS205の計算処理によって求められたドットパターン密度が基準ドットパターン密度と一致しているかどうかが判定される。その結果、判定結果が肯定的である場合には(ステップS206のY)、例えばRAM204cの記憶領域に一致したドットパターン数を累積して(ステップS207)ステップS208のステップに進み、判定結果が否定的である場合にはステップS207の処理をすることなくステップS208のステップに進む。そして、ステップS208では、例えばRAM204cの記憶領域に累積記憶したドットパターン数がある閾値内であるかどうかを判定し(ステップS208)、その結果に応じて複写禁止文書判定処理を実行する(ステップS209)。
こうして、原稿画像101の画像データに含まれる機密文書判定用又は出力禁止文書判定用のドットパターン103が有する特徴量(ドットパターン103の形態)を画像データから検出する手段、工程及び機能と、検出した特徴量を出力禁止ドットパターンの特徴量として例えばRAM204c中の記憶領域に記憶されている基準特徴量(特定のドットパターン103の単位面積当りの密度、累積数)と比較する手段、工程及び機能と、検出した特徴量と基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する手段、工程及び機能とが実行されることになる。これにより、本実施の形態では、原稿画像の種類を問わず、検出したドットパターン103の特徴量と記憶領域に記憶されているドットパターンの特徴量との同一性を確認することで、原稿画像101の画像データの出力を禁止すべきかどうかを判定することが可能となる。
(3)補正処理
図13に示すように、本実施の形態の画像処理装置では、スキャナ201で画像読み取りされてシェーディング補正部212でシェーディング補正された後の画像データに対して、補正手段として機能する自動濃度補正部213によって自動濃度補正を実行することが可能である。この自動濃度補正を実行するかどうかは、前述した通り、操作表示部205からの操作入力によってセレクタ214を切り替えることにより、ユーザ選択可能である。ここで、自動濃度補正というのは、新聞等の薄い色地の背景色をわざと飛ばして白地に変換してしまう補正処理を意味する。
図17は、ドットパターン検出部210で設定されている2値化閾値とドット検出信号(自動濃度補正なし)との関係を自動濃度補正の有無毎に示すグラフである。2値化閾値は、図15又は図16のフローチャートに示す処理が実行される場合には、ドットパターン検出部210というデジタル回路では設定されず、例えばROM204bやRAM204c等の記憶領域に記憶保存されている。図17中、(a)は、原稿画像101の背景部が比較的明るい場合の2値化閾値とドット検出信号との関係を示し、(b)は、原稿画像101の背景部が比較的暗い場合の2値化閾値とドット検出信号との関係を示している。図17に例示するような値に2値化閾値が設定されている場合、図17(a)に示すように、原稿画像101の背景部が比較的明るい場合には、その設定された2値化閾値をもってドット検出信号の有無を正確に検出し得る。これに対して、図17(b)に示すように、原稿画像101の背景部が比較的暗い場合には、設定された2値化閾値ではドット検出信号の有無を正確に検出することができない。
図18は、ドットパターン検出部210で設定されている2値化閾値とドット検出信号(自動濃度補正あり)との関係を自動濃度補正の有無毎に示すグラフである。2値化閾値は、図15又は図16のフローチャートに示す処理が実行される場合には、ドットパターン検出部210というデジタル回路では設定されず、例えばROM204bやRAM204c等の記憶領域に記憶保存されている。図18中、(a)は、原稿画像101の背景部が比較的明るい場合の2値化閾値とドット検出信号との関係を示し、(b)は、原稿画像101の背景部が比較的暗い場合の2値化閾値とドット検出信号との関係を示している。そして、図18に例示されている2値化閾値は、図17と同一の値に設定されている。そして、図18に示すグラフ中、ドット検出信号は自動濃度補正が施された信号を示している。このため、図18(a)に示すように、原稿画像101の背景部が比較的明るい場合には自動濃度補正が実行されないか実行されてもその程度が弱いため、ドット検出信号の波形としては図17(a)と変わる点がない。これに対して、図18(b)に示すように、原稿画像101の背景部が比較的暗い場合には、より強い自動濃度補正が原稿画像101の画像データに施されるため、ドット検出信号の波形は、図18(a)に例示する原稿画像101の背景部が比較的明るい場合のドット検出信号の波形と近似することになる。このため、図18(b)に示すように、原稿画像101の背景部が比較的暗い場合であっても、設定された2値化閾値によってドット検出信号の有無を正確に検出することができる。
このようなことから、本実施の形態では、図13に示すように、ドットパターン検出部210に提供する画像読み取り後の原稿画像101の画像データは、自動濃度補正部213によって必ず自動濃度補正された画像データであるようにしている。これにより、ユーザが選択する自動濃度補正の実行の有無に拘らず、自動濃度補正部213によって自動濃度補正された画像データがドットパターン検出部210に提供される。これにより、ドットパターン検出部210では、その画像データが含むドット検出信号の有無を確実に検出することができ、ドット有無の検出精度を高めることが可能となる。
なお、図15又は図16に例示するように、デジタル回路構成のドットパターン検出部210の機能をコンピュータソフトウェアによって実行する構成とした場合には、自動濃度補正部213によって自動濃度補正された画像データがシステムコントローラ204に提供され、このシステムコントローラ204を含むコンピュータ1001で機密文書等の出力禁止文書判定処理が実行されることになる。
原稿画像を例示する正面図である。 原稿画像に埋め込まれたドットパターンが浮き上がって見えている原稿画像の複写物の一例を示す模式図である。 原稿画像に埋め込まれたドットパターンが浮き上がって見えている原稿画像の複写物の別の一例を示す模式図である。 図2に例示するドットパターンを拡大して示す模式図である。 図3に例示するドットパターンを拡大して示す模式図である。 別の実施の形態として、原稿画像とそのドットパターンとを例示する正面図である。 図6とは異なる原稿画像とそのドットパターンとを例示する正面図である。 ドット間距離をdとするドットパターンを例示する模式図である。 ドット間距離を横軸に取りその出現頻度を縦軸に取って隣接するドットの間の距離分布を表現するグラフである。 ドットパターンを例示する模式図である。 別の実施の形態として、ドットパターンとを例示する正面図である。 図11に例示するドットパターンを有する原稿画像の一例を示す模式図である。 本発明のデジタル複写機構成の画像処理装置の実施の態様として、そのハードウェア資源を示すブロック図である。 図13中に示されているドットパターン検出部のブロック図である。 図13中に示されているドットパターン検出部及び機密文書判定部での処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図13中に示されているドットパターン検出部及び機密文書判定部での処理の流れの別の一例を示すフローチャートである。 ドットパターン検出部で設定されている2値化閾値とドット検出信号(自動濃度補正なし)との関係を自動濃度補正の有無毎に示すグラフである。 ドットパターン検出部で設定されている2値化閾値とドット検出信号(自動濃度補正あり)との関係を自動濃度補正の有無毎に示すグラフである。
符号の説明
101 原稿画像
213 補正手段(自動濃度補正部)
204b 記憶領域(ROM)
204c 記憶領域(RAM)
221、253a、254a、255a 記憶領域
1001 コンピュータ

Claims (19)

  1. 原稿画像の画像データに対してユーザ選択可能に補正処理を施す補正手段と、
    原稿画像の画像データに含まれる機密文書判定用のパターンが有する特徴量を前記画像データから検出する検出手段と、
    検出した特徴量を機密文書判定用のパターンの特徴量として記憶領域に記憶されている基準特徴量と比較する比較手段と、
    検出した特徴量と前記基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する判定手段と、
    を具備し、前記補正手段は、前記検出手段による前記画像データからの機密文書判定用のパターンが有する特徴量の検出に有効な補正処理を前記画像データに施し、前記検出手段は、前記補正手段による補正処理の実行選択の有無にかかわらず前記補正手段による補正処理を経た後の画像データを対象として機密文書判定用のパターンが有する特徴量を検出する、ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記パターンはドットパターンであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記ドットパターンは背景ドットパターンであることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記ドットパターンは前景ドットパターンであることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  5. 前記補正手段が施す補正処理は、自動濃度補正処理であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 前記補正手段による補正に先立ち、前記画像データにシェーディング補正処理を施すことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  7. 原稿画像の画像データに対してユーザ選択可能に補正処理を施す補正工程と、
    原稿画像の画像データに含まれる機密文書判定用のパターンが有する特徴量を前記画像データから検出する検出工程と、
    検出した特徴量を機密文書判定用のパターンの特徴量として記憶領域に記憶されている基準特徴量と比較する比較工程と、
    検出した特徴量と前記基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する判定工程と、
    を具備し、前記補正工程は、前記検出工程での前記画像データからの機密文書判定用のパターンが有する特徴量の検出に有効な補正処理を前記画像データに施し、前記検出工程は、前記補正工程での補正処理の実行選択の有無にかかわらず前記補正工程での補正処理を経た後の画像データを対象として機密文書判定用のパターンが有する特徴量を検出する、ことを特徴とする画像処理方法。
  8. 前記パターンはドットパターンであることを特徴とする請求項7記載の画像処理方法。
  9. 前記ドットパターンは背景ドットパターンであることを特徴とする請求項8記載の画像処理方法。
  10. 前記ドットパターンは前景ドットパターンであることを特徴とする請求項8記載の画像処理方法。
  11. 前記補正工程で施される補正処理は、自動濃度補正処理であることを特徴とする請求項7記載の画像処理方法。
  12. 前記補正工程での補正に先立ち、前記画像データにシェーディング補正処理を施すことを特徴とする請求項7記載の画像処理方法。
  13. コンピュータにインストールされ、このコンピュータに、
    原稿画像の画像データに対してユーザ選択可能に補正処理を施す補正手段と、
    原稿画像の画像データに含まれる機密文書判定用のパターンが有する特徴量を前記画像データから検出する検出手段と、
    検出した特徴量を機密文書判定用のパターンの特徴量として記憶領域に記憶されている基準特徴量と比較する比較手段と、
    検出した特徴量と前記基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する判定手段と、
    を実行させるコンピュータ読み取り可能なコンピュータプログラムであって、前記補正手段は、前記検出手段による前記画像データからの機密文書判定用のパターンが有する特徴量の検出に有効な補正処理を前記画像データに施し、前記検出手段は、前記補正手段による補正処理の実行選択の有無にかかわらず前記補正手段による補正処理を経た後の画像データを対象として機密文書判定用のパターンが有する特徴量を検出する、ことを特徴とするコンピュータプログラム。
  14. 前記パターンはドットパターンであることを特徴とする請求項13記載のコンピュータプログラム。
  15. 前記ドットパターンは背景ドットパターンであることを特徴とする請求項14記載のコンピュータプログラム。
  16. 前記ドットパターンは前景ドットパターンであることを特徴とする請求項14記載のコンピュータプログラム。
  17. 前記補正手段が施す補正処理は、自動濃度補正処理であることを特徴とする請求項13記載のコンピュータプログラム。
  18. 前記補正手段による補正に先立ち、前記画像データにシェーディング補正処理を施すことを特徴とする請求項13記載のコンピュータプログラム。
  19. 請求項13ないし18のいずれか一記載のコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体。

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