JP2005140970A - 立体画像撮影装置および立体画像表示装置 - Google Patents

立体画像撮影装置および立体画像表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005140970A
JP2005140970A JP2003376956A JP2003376956A JP2005140970A JP 2005140970 A JP2005140970 A JP 2005140970A JP 2003376956 A JP2003376956 A JP 2003376956A JP 2003376956 A JP2003376956 A JP 2003376956A JP 2005140970 A JP2005140970 A JP 2005140970A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photographing
lens
image
display
subject
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003376956A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4377656B2 (ja
Inventor
Atsushi Arai
淳 洗井
Maki Kobayashi
真樹 小林
Masato Okui
誠人 奥井
Fumio Okano
文男 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Nippon Hoso Kyokai NHK
Japan Broadcasting Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Hoso Kyokai NHK, Japan Broadcasting Corp filed Critical Nippon Hoso Kyokai NHK
Priority to JP2003376956A priority Critical patent/JP4377656B2/ja
Publication of JP2005140970A publication Critical patent/JP2005140970A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4377656B2 publication Critical patent/JP4377656B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

【課題】 可変焦点距離レンズのような特殊なレンズを用いることなく、1度の撮影で複数の被写体について解像度の高い画像を得ることができるIP撮影装置とIP表示装置を提供する。
【解決手段】 被写体A,Bから所定間隔を隔てて配置され、かつ、同一平面上に配列された要素レンズ11a,11bを複数有する要素レンズ群12と、この要素レンズ群から所定間隔を隔てて配置され、かつ、前記要素レンズ11a,11bにより結像される前記被写体A,Bの撮影要素画像A1,A2,B1,B2を撮影する撮影手段13とを具備する立体画像撮影装置10であって、前記複数の要素レンズ11a,11bが、前記複数の被写体A,Bそれぞれに合焦する焦点距離を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レンズ群を利用した立体映像方式である、いわゆるIntegral Photographyの撮影装置および表示装置に関する。
従来、偏光眼鏡などによらない3次元立体表示技術として、レンチキュラー板を用いた装置がすでに商品化されており、さらにレンチキュラー方式では不可能とされた、上下左右からでも回り込んだ3次元立体画像を認識可能とするIntegral Photography(以下、適宜「IP」という)方式の実用化が進められている。このIP方式には、平面状に配列されたレンズ群あるいはピンホール群を用いた方式が知られている。また、このIP方式は、静止画像だけでなく、動画像についても用いられる。
図15(a)に示すように、IP方式を用いた立体画像撮影装置(以下、適宜「IP撮影装置」という)800は、同一平面上に配列された複数の凸レンズ801からなる撮影レンズ群802と、撮影レンズ群802からみて第1被写体Pと第2被写体Qとは反対側に配置された撮影手段803とを備えている。ここで、撮影レンズ群802は、小さな凸レンズ801を縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されるが、図面を簡略化するため、4個の凸レンズ801で構成されているものとして図示している。第1被写体Pが、IP撮影装置800により撮影されると、撮影手段803に撮影レンズ群802を構成する凸レンズ801と同数の第1被写体Pの要素画像P1、P1・・が撮影される(図15(a)では、4つの被写体の要素画像)。
また、IP撮影装置800によって撮影された要素画像P1、P1・・をそのままIP方式を用いた立体画像表示装置(以下、適宜「IP表示装置」という)900の表示手段903に表示すると(図15(b)参照)、奥行きが反転してしまう逆視像が生じてしまうので、逆視像を回避するため、個々の凸レンズ801で結像されて撮影手段803により撮影される第1被写体Pの要素画像P1、P1・・を、凸レンズ801の光軸と撮影手段803の交点を中心として点対称に変換した第1被写体Pの要素画像P2、P2・・をIP表示装置900の表示手段903により視聴者に表示している。
図15(b)に示すように、IP表示装置900は、平面上に配列された複数の凸レンズ901からなる表示レンズ群902と、表示レンズ群902からみて視聴者とは反対側に配置された表示手段903とを備えている。また、IP表示装置900の凸レンズ901は、IP撮影装置800の凸レンズ801と同じ焦点距離を有する。また、IP表示装置900の凸レンズ901から表示手段903までの距離とIP撮影装置800の凸レンズ801から撮影手段803までの距離が同一となるように構成されている。ここで、表示レンズ群902は、小さい凸レンズを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されるが、図面を簡略化するため、4個の凸レンズ901で構成されているものとして図示している。
このようなIP撮影装置800の撮影手段803に撮影された第1被写体Pの要素画像P1、P1・・を変換して表示用要素画像P2、P2・・とし、IP表示装置900の表示手段903に表示すると、表示手段903の表示用要素画像P2、P2・・からの光の進み方は、第1被写体Pの光の進み方と同じなので、視聴者は偏光眼鏡などを掛けずに第1被写体Pが存在していた位置に第1被写体Pの再生像を見ることができる。
また、撮影レンズ群802を構成する凸レンズ801は、1つの被写体に合焦するような焦点距離を有しているので、凸レンズ801に合焦されている第1被写体Pから他の被写体が離れている場合には、他の被写体については、解像度の低い要素画像を撮影することとなる。例えば、図15(a)に示すように、第1被写体Pと第2被写体Qが離れている場合には、撮影レンズ群802を構成する凸レンズ801が第1被写体Pに合焦するような焦点距離を有すると、撮影手段803には解像度の高い第1被写体Pの要素画像P1、P1・・と解像度の低い第2被写体Qの要素画像Q1、Q1・・とが撮影される。
そして、第1被写体Pの要素画像P1、P1・・を凸レンズ801の光軸と撮影手段803の交点を中心に点対称に変換した第1被写体Pの表示用要素画像P2、P2・・と、第2被写体Qの要素画像Q1、Q1・・を凸レンズ801の光軸と撮影手段803の交点を中心に点対称に変換した第2被写体Qの表示用要素画像Q2、Q2・・がIP表示装置900の表示手段903に表示され、視聴者は、解像度の高い第1被写体Pの再生像と解像度の低い第2被写体Qの再生像を見ることとなる。
そのため、複数の被写体に対して焦点が合うように、撮影レンズ群と被写体との間に可変焦点距離レンズを備えたIP撮影装置が開発されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載のIP撮影装置は、可変焦点距離レンズの焦点距離を変化させて、複数の被写体について順次解像度の高い被写体の要素画像を撮影するものである。
特開2001−238229号公報(段落0014〜0026)
しかし、特許文献1に記載のIP撮影装置では、可変焦点距離レンズという特殊なレンズを必要としている。
また、可変焦点距離レンズについて、複数の被写体毎に焦点距離を設定して、複数回撮影する必要があるので、撮影時間がかかっていた。
さらに、可変焦点距離レンズについて、複数の被写体毎に焦点距離を設定して、複数回撮影する必要があるため、動画像の撮影には向いていなかった。
本発明は、前記問題点に鑑み創案されたもので、可変焦点距離レンズのような特殊なレンズを用いることなく、1度の撮影で複数の被写体について解像度の高い要素画像を得ることができ、かつ、動画像の撮影にも適したIP撮影装置とIP表示装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、被写体から所定間隔を隔てて配置され、かつ、同一平面上に配列された要素レンズを複数有する要素レンズ群と、この要素レンズ群から所定間隔を隔てて配置され、かつ、前記要素レンズにより結像される前記被写体の複数の撮影要素画像を撮影する撮影手段とを具備する立体画像撮影装置であって、前記複数の要素レンズが、前記被写体の複数に合焦する焦点距離を有する構成とした。
かかる構成によれば、立体画像撮影装置は、1つの要素レンズ群が、例えば、2つの被写体それぞれに対して合焦する2種類の要素レンズを備えた場合には、1度の撮影により、2つの被写体それぞれに合焦する解像度の高い要素画像を撮影することができる。
ここで、要素レンズは、単レンズのほか、レンズ作用を有する光学系(レンズ系)も含まれる。また、合焦とは、レンズが被写体に焦点しているだけでなく、被写体が被写界深度内にあることをいう。
請求項2に係る発明は、被写体から所定間隔を隔てて配置され、合焦したい被写体の数に対応してその被写体からの出射光の光路を分割するハーフミラーと、このハーフミラーから所定間隔を隔てて、そのハーフミラーで分割した出射光の光路に配置され、かつ、同一平面上に配列された要素レンズを複数有する複数の要素レンズ群と、この複数の要素レンズ群それぞれに対して所定間隔を隔てて配置され、かつ、前記要素レンズにより結像される前記被写体の撮影要素画像を撮影する複数の撮影手段と、を備える立体画像撮影装置であって、前記要素レンズ群それぞれを構成する要素レンズが、前記要素レンズ群毎に、前記被写体それぞれに合焦する焦点距離を有する構成とした。
かかる構成によれば、立体画像撮影装置は、例えば、2つの被写体それぞれに対して合焦する2種類の要素レンズ群を備えた場合には、1度の撮影により、一方の被写体に合焦する解像度の高い撮影要素画像を一方の撮影手段に撮影することができるとともに、他方の被写体に合焦する解像度の高い撮影要素画像を他方の撮影手段に撮影することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の立体画像撮影装置により撮影された撮影要素画像を表示する立体画像表示装置であって、請求項1に記載の立体画像撮影装置の撮影手段で撮影した被写体の撮影要素画像を表示要素画像として表示する表示手段と、前記表示手段に表示する表示要素画像から前記被写体の再生像を再生する複数の要素レンズを同一平面上に配列した表示レンズ群とを備える構成とした。
かかる構成によれば、例えば、2つの被写体が請求項1に記載の立体画像撮影装置により撮影された場合には、2つの被写体それぞれについて解像度の高い表示要素画像を表示手段に表示することができる。
請求項4に係る発明は、請求項2に記載の立体画像撮影装置により撮影された撮影要素画像を表示する立体画像表示装置であって、請求項2に記載の立体画像撮影装置により前記撮影手段それぞれに撮影された被写体の撮影要素画像を表示要素画像として表示する、前記撮影手段の数に対応した表示手段と、前記表示手段に表示された表示要素画像から前記複数の被写体の再生像を再生するための複数の要素レンズが同一平面上に配列されると共に、前記表示手段の数に対応して配置される表示レンズ群と、前記表示レンズ群から所定間隔を隔てて、前記表示レンズ群からの出射光の光路に配置され、かつ、前記表示レンズ群で再生された被写体の再生像を合成して再生立体画像を生成するハーフミラーと、を備える構成とした。
かかる構成によれば、例えば、2つの被写体が請求項2に記載の立体画像撮影装置により撮影された場合には、一方の被写体について解像度の高い表示要素画像を一方の表示手段に表示すると共に、他方の被写体について解像度の高い表示要素画像を他方の表示手段に表示することができる。
請求項5に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の立体画像撮影装置であって、前記撮影手段に撮影された撮影要素画像を周波数成分に変換する周波数変換手段と、この周波数変換手段で変換された周波数成分のうち予め設定された値より高い高周波数成分を強調するフィルタリング手段と、このフィルタリング手段で高周波数成分が強調された画像に変換する逆変換手段と、を備える構成とした。
かかる構成によれば、立体画像撮影装置は、フィルタリング手段により周波数成分のうち予め設定された値より高い高周波数成分を強調するので、鮮鋭度を低くする原因である低周波の影響を改善した撮影要素画像を得ることができる。
請求項6に係る発明は、請求項3に記載の立体画像表示装置であって、請求項1に記載の立体画像撮影装置により前記撮影手段それぞれに撮影された被写体の撮影要素画像を周波数成分に変換する周波数変換手段と、この周波数変換手段で変換された周波数成分のうち予め設定された値より高い高周波数成分を強調するフィルタリング手段と、このフィルタリング手段で高周波数成分を強調した画像に変換する逆変換手段と、を備える構成とした。
かかる構成によれば、立体画像表示装置は、フィルタリング手段により周波数成分のうち予め設定された値より高い高周波数成分を強調するので、鮮鋭度を低くする原因である低周波の影響を改善した表示要素画像を得ることができる。
請求項7に係る発明は、請求項4に記載の立体画像表示装置であって、請求項2に記載の立体画像撮影装置により前記撮影手段それぞれに撮影された被写体の撮影要素画像を周波数成分に変換する周波数変換手段と、この周波数変換手段で変換された周波数成分のうち予め設定された値より高い高周波数成分を強調するフィルタリング手段と、このフィルタリング手段で高周波数成分を強調した画像に変換する逆変換手段と、を備える構成とした。
かかる構成によれば、立体画像表示装置は、フィルタリング手段により周波数成分のうち予め設定された値より高い高周波数成分を強調するので、鮮鋭度を低くする原因である低周波の影響を改善した表示要素画像を得ることができる。
請求項8に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の立体画像撮影装置であって、前記要素レンズの光路に空間周波数フィルタを備える構成とした。
かかる構成によれば、立体画像撮影装置は、フィルタリング手段により周波数成分のうち予め設定された値より高い高周波数成分を強調するので、鮮鋭度を低くする原因である低周波の影響を改善した撮影要素画像を得ることができる。
ここで、要素レンズの光路に空間周波数フィルタを備えるとは、要素レンズが単レンズであった場合には、要素レンズの光路に空間周波数フィルタを備えることをいうと共に、要素レンズが複数のレンズであった場合には、要素レンズと被写体の間、要素レンズと撮影手段の間だけではなく、単レンズの間に空間周波数フィルタを配置することも含まれる。
請求項9に係る発明は、請求項3または請求項4に記載の立体画像表示装置であって、前記要素レンズの光路に空間周波数フィルタを備える構成とした。
かかる構成によれば、立体画像表示装置は、フィルタリング手段により周波数成分のうち予め設定された値より高い高周波数成分を強調するので、鮮鋭度を低くする原因である低周波の影響を改善した表示要素画像を表示手段に表示することができる。
ここで、要素レンズの光路に空間周波数フィルタを備えるとは、要素レンズが単レンズであった場合には、要素レンズの光路に空間周波数フィルタを備えることをいうと共に、要素レンズが複数のレンズであった場合には、要素レンズと再生像の間、要素レンズと表示手段の間だけではなく、単レンズの間に空間周波数フィルタを配置することも含まれる。
請求項10に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の立体画像撮影装置であって、前記要素レンズは、光軸方向に複数の単レンズを備え、前記単レンズ間であって、前記単レンズの光路に空間周波数フィルタを配置した構成とした。
かかる構成によれば、立体画像撮影装置は、フィルタリング手段により周波数成分のうち予め設定された値より高い高周波数成分を強調するので、鮮鋭度を低くする原因である低周波の影響を改善した撮影要素画像を得ることができる。
請求項11に係る発明は、請求項3または請求項4に記載の立体画像表示装置であって、前記要素レンズは、光軸方向に複数の単レンズを備え、前記単レンズ間であって、前記単レンズの光路に空間周波数フィルタを配置した構成とした。
かかる構成によれば、立体画像表示装置は、フィルタリング手段により周波数成分のうち予め設定された値より高い高周波数成分を強調するので、鮮鋭度を低くする原因である低周波の影響を改善した表示要素画像を表示手段に表示することができる。
請求項1から請求項4に係る発明によれば、複数の被写体それぞれに合焦した複数の要素レンズを有することから複数の被写体であっても、可変焦点距離レンズのような特殊なレンズを用いることなく、1度の撮影で複数の被写体それぞれについて解像度の高い立体画像を得ることができる。
また、静止画像だけでなく動画像についても、複数の被写体それぞれについて解像度の高い立体画像を得ることができる。
請求項5から請求項7に係る発明によれば、フィルタリング手段により、撮影手段に撮影された撮影要素画像のうち、高周波成分を強調するので、鮮鋭度の高い立体画像を得ることができる。
請求項8から請求項11に係る発明によれば、空間周波数フィルタにより、撮影手段に撮影された撮影要素画像のうち、高周波成分を強調するので、鮮鋭度の高い立体画像を得ることができる。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態であるIP撮影装置(立体画像撮影装置)について、図面を参照して説明する。参照する図1(a)は、本発明に係る第1の実施形態であるIP撮影装置を示す概略図である。なお、本実施の形態では、静止画像を撮影する場合について説明する。
図1(a)に示すように、IP撮影装置10は、撮影レンズ群(要素レンズ群)12、撮影手段13及び画像データ処理手段14を備えている。撮影レンズ群12は、同一平面上に配列された第1被写体Aに合焦する焦点距離を有する複数の第1凸レンズ(要素レンズ)11aと第2被写体Bに合焦する焦点距離を有する複数の第2凸レンズ(要素レンズ)11bからなる。ここで、撮影レンズ群12は、小さな第1凸レンズ11aと第2凸レンズ11bを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されるが、図面を簡略化するため、2個の第1凸レンズ11aと2個の第2凸レンズ11bで構成されているものとして図示している。また、撮影手段13は、第1凸レンズ11aと第2凸レンズ11bにより結像される第1被写体Aと第2被写体Bの要素画像A1、A2、B1、B2を撮影するものであって、本実施の形態では、CCDセンサ(Charge Coupled Device)である。
また、撮影レンズ群12は第1被写体A及び第2被写体Bから所定距離隔てて配置されている。また、撮影手段13は、撮影レンズ群12からみて第1被写体Aと第2被写体Bとは反対側に、撮影レンズ群12から所定の距離を隔てて配置されている。ここで、第1被写体Aから撮影レンズ群12までの距離L1、撮影レンズ群12から撮影手段13までの距離L2及び第1凸レンズ11aの焦点距離faとの関係は、式(1)を満たす。また、第2被写体Bから撮影レンズ群12までの距離L´1、撮影レンズ群12から撮影手段13までの距離L2及び第2凸レンズ11bの焦点距離fbとの関係は、式(2)を満たす。なお、式(1)と式(2)を正確には満たさなくても、撮影手段13が焦点深度内に配置され、第1被写体A及び第2被写体Bが被写界深度内に配置されていればよい。
1/L1+1/L2=1/fa・・・(1)
1/L´1+1/L2=1/fb・・・(2)
次に、図面を参照して、画像データ処理手段14について説明する。参照する図2は、画像データ処理手段を示すブロック図である。画像データ処理手段14は、撮影手段13に撮影された被写体の要素画像のうち高い周波数成分を強調するものであり、フーリエ変換手段14a、フィルタリング手段14b及び逆フーリエ変換手段14cからなる。フーリエ変換手段14aは、撮影手段13から出力される第1被写体Aの要素画像A1、A2と第2被写体Bの要素画像B1、B2を含むデジタル画像をフーリエ変換するものである。また、フィルタリング手段14bは、フーリエ変換されたデジタル画像のうち高周波のみ強調するものである。さらに、逆フーリエ変換手段14cは、高周波成分を強調したフーリエ変換されたデジタル画像を逆フーリエ変換して、処理済デジタル画像に変換するものである。画像データ処理手段14は、パーソナルコンピュータなどである。
以下図面を参照して、この画像処理について説明する。参照する図3(a)は、画素配列を説明するための説明であり、図3(b)は、空間周波数成分分布を説明するため説明図であり、図3(c)は、シャフリングを説明するための説明図である。また、図4は、フィルタリングを説明するための説明図である。
デジタル画像データf(m,n)について、次のフーリエ変換を行う。
Figure 2005140970
ここで、Wx=exp(−j2π/M)、Wy=exp(−j2π/N)であり、画像fの画素数はM×N個である。kは0からM−1、lは0からN−1の整数値をとる。
次にシャフリング(shuffling)を行う。画像内の画素番号を図3(a)のように左上隅から振ってフーリエ変換すると、その変換結果は図3(b)に示すように4隅に低周波数成分が分布し、高周波数成分は中心に存在する。このままでは、周波数領域でのフィルタ処理を施す際に不便であるので、4つの各周波数平面を移動させ、図3(c)のように並べ替える。
次に、図4に示すように、フーリエ変換させて画像にシャフリングを施すと、中心部が低周波数成分を表し、周辺部は高周波数成分を表す。そこで中心を原点として、周辺部分を強調し、または、中心部分に0に近い数値を掛けて中心部を抑制する(フィルタリング処理)。
次の逆フーリエ変換を行い、処理済デジタル画像データf´とする。従って、解像度の低い第1被写体Aの要素画像A2と第2被写体Bの要素画像B2は抑圧されることとなる。
Figure 2005140970
次に、本発明に係る第1の実施形態であるIP撮影装置の動作について説明する。図5は、本発明に係る第1の実施形態であるIP撮影装置の動作を示すフローチャートである。図5に示すように、第1被写体Aと第2被写体Bを撮影レンズ群12により結像して、第1被写体Aと第2被写体Bの要素画像A1、A2、B1、B2を撮影手段13に撮影する(ステップS1)。撮影手段13には、解像度の高い第1被写体Aの要素画像A1、解像度の低い第1被写体Aの要素画像A2、解像度の高い第2被写体Bの要素画像B1及び解像度の低い第2被写体Bの要素画像B2が撮影される。これは、第1凸レンズ11aは、第1被写体Aに合焦されているので、第1被写体Aが第1凸レンズ11aにより結像されると解像度の高い要素画像A1が撮影手段13に撮影され、第2被写体Bが第1凸レンズ11aにより結像されると解像度の低い要素画像B2が撮影手段13に撮影されるからである。また、同様に、第2凸レンズ11bは、第2被写体Bに合焦されているので、第1被写体Aが第2凸レンズ11bにより結像されると解像度の低い要素画像A2が撮影手段13に撮影され、第2被写体Bが第2凸レンズ11bにより結像されると解像度の高い要素画像B1が撮影手段13に撮影されるからである。
次に、画像データ処理手段14のフーリエ変換手段14aが、撮影手段13から出力される第1被写体Aの要素画像A1、A2と第2被写体Bの要素画像B1、B2を含むデジタル画像fをフーリエ変換する(ステップS2)。また、フーリエ変換手段14aが、フーリエ変換されたデジタル画像fをシャフリングする(ステップS3)。
また、フィルタリング手段14bが、シャフリングし、フーリエ変換したデジタル画像fをフィルタリングして、高周波数のフーリエ変換させたデジタル画像fを抽出する(ステップS4)。そして、逆フーリエ変換手段14cが、抽出したフーリエ変換させたデジタル画像fを逆フーリエ変換して、処理済デジタル画像データf´に変換する。
次に、本発明の第1の実施形態であるIP表示装置について、図面を参照して説明する。参照する図1(b)は、本発明に係る第1の実施形態であるIP表示装置を示す概略図である。図1(b)に示すように、IP表示装置20は、表示レンズ群22と表示手段23を備えている。表示レンズ群22は、同一平面上に配列された複数の第1凸レンズ21aと複数の第2凸レンズ21bからなり、表示手段23からの出射光の光路に配置されている。また、表示レンズ群22の第1凸レンズ21aの焦点距離は撮影レンズ群12の第1凸レンズ11aの焦点距離と同じであり、表示レンズ群22の第2凸レンズ21bの焦点距離は撮影レンズ群12の第2凸レンズ11bの焦点距離と同じである。また、表示レンズ群22から表示手段23までの距離と撮影レンズ群12から撮影手段13までの距離は同じである。
ここで、表示レンズ群22は、小さな第1凸レンズ21aと第2凸レンズ21bを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されるが、図面を簡略化するため、2個の第1凸レンズ21aと2個の第2凸レンズ21bで構成されているものとして図示している。また、表示手段13は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)などである。
また、IP撮影装置10によって撮影され、画像データ処理手段14により高周波成分が強調された処理済デジタル画像データf´により示される画像をそのままIP表示装置20の表示手段23に表示すると、奥行きが反転してしまう逆視像が生じてしまうので、この逆視像を回避するため、個々の凸レンズ11aで結像され撮影手段13に撮影され、フィルタリング処理により抽出された第1被写体Aの要素画像A1を図示しない画像変換処理手段により、第1凸レンズ11aの光軸と撮影手段13の交点を中心に点対称に変換した第1被写体Aの表示用要素画像(解像度の高い第1被写体Aの表示用要素画像)A3をIP表示装置20の表示手段23に表示する。また、個々の凸レンズ11bで結像され撮影手段13に撮影され、フィルタリング処理により強調された第2被写体Bの要素画像B1を、図示しない画像変換処理手段により、第2凸レンズ11bの光軸と撮影手段13との交点を中心に点対称に変換した第2被写体Bの表示用要素画像(解像度の高い第2被写体Bの表示用要素画像)B3をIP表示装置20の表示手段23に表示する。画像変換手段は、パーソナルコンピュータなどである。
従って、第1の実施形態に係るIP撮影装置10によれば、2つの被写体それぞれに合焦する焦点距離を有する第1凸レンズ11aと第2凸レンズ11bにより結像され撮影手段13に撮影されるので、2つの被写体について解像度の高い要素画像を得ることができる。また、画像データ処理手段14により、高周波成分を強調するので、解像度を悪くする原因となる低周波成分の影響を改善した、2つの被写体について鮮鋭度の高い要素画像のみを得ることができる。
また、IP表示装置20は、撮影手段13で撮影された第1被写体Aの要素画像A1を、図示しない画像変換手段により、変換した表示用要素画像A3と、第2被写体Bの要素画像B1を、図示しない画像変換手段により、変換した表示用要素画像B3をIP表示装置20の表示手段23に表示すると、表示手段23の表示用要素画像A3からの光の進み方は、第1被写体Aの光の進み方と同じとなり、表示手段23の表示用要素画像B3からの光の進み方は、第2被写体Bの光の進み方と同じとなるので、複数の被写体について、鮮鋭度の高い立体像を再現することができる。
なお、本実施の形態では、静止画像を撮影する場合について説明したが、動画像を撮影しても、複数の被写体について解像度の高い立体像を得ることができる。また、本実施の形態では、撮影レンズ群12を構成するレンズや表示レンズ群22を構成するレンズを凸レンズとしたが、レンズ作用を有する光学素子であればよい。また、撮影レンズ群12を構成するレンズを屈折率分布レンズとすれば、奥行きが反転してしまう逆視像が生じないため、点対称に変換する必要をなくすことができる。また、撮影手段をCCDセンサとしたが、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ、写真フィルム、ビデオテープなどであってもよい。
また、本実施の形態では、被写体は2つとしたが、3つ以上であってもよい。また、本実施の形態では、フィルタリングをフーリエ変換により行ったが、高周波成分を強調できる他の方法であってもよい。また、本実施の形態では、IP撮影装置10に画像データ処理手段14を設けたが、IP表示装置20に設けてもよい。
また、本実施の形態では、IP表示装置20は、表示レンズ群22の第1凸レンズ21aの焦点距離と撮影レンズ群12の第1凸レンズ11aの焦点距離とを同じとし、表示レンズ群22の第2凸レンズ21bの焦点距離と撮影レンズ群12の第2凸レンズ11bの焦点距離とを同じとし、表示レンズ群22から表示手段23までの距離と撮影レンズ群12から撮影手段13までの距離を同じとしたが、これに限定されず、表示レンズ群22の第1凸レンズ21aの焦点距離と撮影レンズ群12の第1凸レンズ11aの焦点距離が異なり、表示レンズ群22の第2凸レンズ21bの焦点距離と撮影レンズ群12の第2凸レンズ11bの焦点距離が異なり、表示レンズ群22から表示手段23までの距離と撮影レンズ群12から撮影手段13までの距離が異なっていても、表示手段23の要素画像A3からの光の進み方が、第1被写体Aの光の進み方と同じとなり、表示手段23の要素画像B3からの光の進み方が第2被写体Bの光の進み方と同じとなるものであれがよい。さらに本実施の形態では、画像データ処理手段14と画像変換手段とは別のパーソナルコンピュータとしているが、同一のパーソナルコンピュータとしてもよい。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態であるIP撮影装置について、図面を参照して説明する。なお、第1の実施形態であるIP撮影装置と同一の構成については同一の符号を付して、その説明は省略する。
参照する図6(a)は、本発明に係る第2の実施形態であるIP撮影装置を示す概略図である。
図6(a)に示すように、IP撮影装置30は、撮影レンズ群12、撮影手段13、画像データ処理手段14及び変換レンズ35を備えている。変換レンズ35は、撮影レンズ群12と撮影手段13の間に配置され、かつ、撮影レンズ群12からの出射光の光路に配置されている。また、変換レンズ35は、奥行きが反転してしまう第1被写体Aの要素画像(逆視像)A1、A2・・と第2被写体Bの要素画像(逆視像)B1、B2・・を、さらに反転させて、奥行きの反転が解消して、正視像に変換するものである。なお、変換レンズ35は、凸レンズなどである。
従って、第2の実施形態に係るIP表示装置30によれば、撮影レンズ群12により、逆視像となった第1被写体Aの要素画像A1、A2・・・と第2被写体Bの要素画像B1、B2・・・が、変換レンズ35により正視像となるので、第1の実施形態のように、撮影手段に撮影された被写体の要素画像を、凸レンズの光軸と撮影手段の交点を中心に点対称に変換することや、撮影レンズ群を屈折率分布レンズにより構成する必要をなくすことができる。
[第3の実施形態]
以下、本発明の第3の実施形態であるIP撮影装置について、図面を参照して説明する。なお、第1の実施形態であるIP撮影装置と同一の構成については同一の符号を付して、その説明は省略する。参照する図7(a)は、本発明に係る第3の実施形態であるIP撮影装置を示す概略図である。図7(a)に示すように、IP撮影装置40は、第1撮影レンズ群42a、第2撮影レンズ群42b、ハーフミラー45、第1撮影手段43a、第2撮影手段43b及び画像データ処理手段14を備えている。
第1撮影レンズ群42aは、同一平面上に配列された第1被写体Aに合焦する焦点距離を有する複数の第1凸レンズ11aからなる。第2撮影レンズ群42bは、同一平面上に配列された第2被写体Bに合焦する焦点距離を有する複数の第2凸レンズ11bからなる。ここで、第1撮影レンズ群42aは、小さな第1凸レンズ11aを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成され、第2撮影レンズ群42bは、小さな第2凸レンズ11bを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されているが、図面を簡略化するため、第1撮影レンズ群42aは、4個の第1凸レンズ11aで構成されているものとして、第2撮影レンズ群42bは、4個の第2凸レンズ11bで構成されているものとして図示している。
ハーフミラー45は、第1被写体Aと第2被写体Bからの出射光の光路を分割するものであり、第1被写体A(第2被写体B)と第2撮影レンズ群42bの間であって、かつ、第1被写体Aと第2被写体Bからの出射光の光路に配置されている。
ここで、第1被写体Aからハーフミラー45までの距離L3、ハーフミラー45から第1撮影レンズ群42aまでの距離L4、第1撮影レンズ群42aから第1撮影手段43aまでの距離L5及び第1凸レンズ11aの焦点距離faとの関係は、式(5)を満たす。また、第2被写体Bからハーフミラー45までの距離L3´、ハーフミラー45から第2撮影レンズ群42bまでの距離L4´、第2撮影レンズ群42bから第2撮影手段43bまでの距離L5´及び第1凸レンズ11bの焦点距離fbとの関係は、以下の式(6)を満たす。なお、式(5)と式(6)を正確には満たさなくても、第1撮影手段43aと第2撮影手段43bが焦点深度内に配置され、第1被写体A及び第2被写体Bが被写界深度内に配置されていればよい。
1/(L3+L4)+1/L5=1/fa・・・(5)
1/(L3´+L4´)+1/L5´=1/fb・・・(6)
次に、本発明の第3の実施形態であるIP表示装置について、図面を参照して説明する。なお、第1の実施形態であるIP表示装置と同一の構成については同一の符号を付して、その説明は省略する。参照する図7(b)は、本発明に係る第3の実施形態であるIP表示装置を示す概略図である。図7(b)に示すように、IP表示装置50は、第1表示レンズ群52a、第2表示レンズ群52b、ハーフミラー55、第1表示手段53a及び第2表示手段53bを備えている。
第1表示手段53aは、第1撮影手段43aに撮影された要素画像であって、画像データ処理手段14により高周波成分が強調された処理済デジタル画像データf´により示される要素画像を、図示しない画像変換処理手段により、第1凸レンズ11aの光軸と第1撮影手段43aの交点を中心に点対称に変換し表示用要素画像として表示するものである。また、第2表示手段53bは、第2撮影手段43bに撮影された要素画像であって、画像データ処理手段14により高周波成分が強調された処理済デジタル画像データf´により示される要素画像を、図示しない画像変換処理手段により、第2凸レンズ11bの光軸と第2撮影手段43bの交点を中心に点対称に変換し表示用要素画像として表示するものである。
また、第1表示レンズ群52aは、同一平面上に配列された同一の焦点距離を有する複数の第1凸レンズ21aからなる。また、第1表示レンズ群52aは、第1表示手段53aからの出射光の光路に配置されている。また、第2表示レンズ群52bは、同一平面上に配列された同一の焦点距離を有する複数の第2凸レンズ21bからなる。また、第2表示レンズ群52bは、第2表示手段53bからの出射光の光路に配置されている。また、第1表示レンズ群52aの第1凸レンズ21aの焦点距離は第1撮影レンズ群42aの第1凸レンズ11aの焦点距離と同じであり、第2表示レンズ群52bの第2凸レンズ21bの焦点距離は第2撮影レンズ群42bの第2凸レンズ11bの焦点距離と同じである。
また、第1表示レンズ群52aから第1表示手段53aまでの距離は第1撮影レンズ群42aから第1撮影手段43aまでの距離と同一である。また、第2表示レンズ群52bから第2表示手段53bまでの距離は第2撮影レンズ群42bから第2撮影手段43bまでの距離と同一である。ここで、第1表示レンズ群52aは、小さな第1凸レンズ21aを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成され、第2表示レンズ群52bは、小さな第2凸レンズ21bを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されているが、図面を簡略化するため、第1表示レンズ群52aは、4個の第1凸レンズ21aで構成されているものとして、また、第2表示レンズ群52bは、4個の第2凸レンズ21bで構成されているものとして図示している。
ハーフミラー55は、第1表示レンズ群52aからの出射光と第2表示レンズ群52bからの出射光を合成するものであり、IP撮影装置40のハーフミラー45と同一のものである。また、ハーフミラー55と第1表示レンズ群52a及び第2表示レンズ群52bとの位置関係とハーフミラー45と第1撮影レンズ群42a及び第2撮影レンズ群42bとの位置関係は同一である。
従って、第3の実施形態に係るIP撮影装置30によれば、第1被写体Aと第2被写体Bが第1撮影レンズ群42aを構成する第1凸レンズ11aにより結像され、解像度の高い第1被写体Aの要素画像A1と解像度の低い第2被写体Bの要素画像B2が第1撮影手段43aに撮影され、第1被写体Aと第2被写体Bが第2撮影レンズ群42bを構成する第2凸レンズ41bにより結像され、解像度の高い第2被写体Bの要素画像B1と解像度の低い第1被写体Aの要素画像A2が第2撮影手段43bに撮影される。また、画像データ処理手段14により、解像度を低くする原因となる低周波成分を抑圧して高周波成分を強調するので、2つの被写体について鮮鋭度の高い要素画像のみ得ることができる。
また、IP表示装置50は、第1撮影手段43aで撮影された第1被写体Aの要素画像A1、A1・・を、図示しない画像変換処理手段により、変換した第1被写体Aの表示用要素画像(解像度の高い第1被写体Aの表示用要素画像)A3、A3・・を、IP表示装置50の第1表示手段53aに表示し、第2被写体Bの要素画像B1、B1・・を、変換した第2被写体Bの表示用要素画像(解像度の高い第2被写体Bの表示用要素画像)B3、B3・・をIP表示装置50の第2表示手段53bに表示すると、第1表示手段53aの第1被写体Aの表示用要素画像A3、A3・・からの出射光と、第2表示手段53bの第2被写体Bの表示用要素画像B3、B3・・からの出射光がハーフミラー55により合成され、合成された光の進み方は、第1被写体Aの光の進み方と第2被写体Bの光の進み方と同じとなるので、2つの被写体について、鮮鋭度の高い立体像を再現することができる。
本実施の形態では、被写体を2つとしたが、図8(a)、(b)のように被写体を3つ以上としてもよい(図8(a)、(b)では被写体は3つである。)。かかる場合には、被写体の数と同一の数に被写体からの出射光の光路を分割するために、被写体の数より1つ少ない数のハーフミラーを使用し、被写体の数と同一の数の撮影レンズ群、撮影手段、表示レンズ群及び表示手段を用いればよい。なお、図8(a)は、被写体が3つの場合のIP撮影装置を示す概略図であり、図8(b)は、被写体が3つの場合のIP表示装置を示す概略図である。
また、第2の実施形態のように、第1撮影レンズ42aと第1撮影手段43aの間と、第2撮影レンズ42bと第2撮影手段43bの間に変換レンズを配置すれば、第1撮影レンズ群42a及び第2撮影レンズ42bを構成するレンズを屈折率分布レンズとしなくても、奥行きが反転してしまう逆視像が生じないため、要素画像を、凸レンズの光軸と撮影手段の交点を中心に点対称に変換する必要をなくすことができる。また、撮影手段をCCDセンサとしたが、CMOSセンサ、写真フィルム、ビデオテープなどであってもよい。またハーフミラー55をハーフミラー45と同じとしたが、第1表示手段53aと第2表示手段53bからの出射光を合成することができるものであればよい。
[第4の実施形態]
以下、本発明の第4の実施形態であるIP撮影装置(立体画像撮影装置)について、図面を参照して説明する。参照する図9は、本発明に係る第4の実施形態であるIP撮影装置を示す概略図である。また、参照する図10(a)は、レンズ系、空間フィルタ及び撮影手段の位置関係を説明する説明図である。なお第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明は省略する。
図9及び図10(a)に示すように、IP撮影装置60は、撮影レンズ系群(要素レンズ群)62、撮影手段13及び空間フィルタ(空間周波数フィルタ)210を備えている。撮影レンズ系群62は、同一平面上に配列された第1被写体Aに合焦する焦点距離を有する複数の第1レンズ系(要素レンズ)61aと第2被写体Bに合焦する焦点距離を有する複数の第2レンズ系(要素レンズ)61bからなる。ここで、撮影レンズ系群62は、小さな第1レンズ系61aと第2レンズ系61bを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されるが、図面を簡略化するため、2個の第1レンズ系61aと2個の第2レンズ系61bで構成されているものとして図示している。
また、撮影レンズ系群62、撮影手段13、第1被写体A及び第2被写体Bの位置関係は、第1の実施形態に係るIP撮影装置10の撮影レンズ群12、撮影手段13、第1被写体A及び第2被写体Bの位置関係と同一である。
また、空間フィルタ210は、要素画像から高周波成分のみを抽出するものであり、第1レンズ系61a、第2レンズ系61bと同数である。以下、図10(a)を参照して、第1レンズ系61aと空間フィルタ210との関係について説明する。ここでは第1レンズ系61aと空間フィルタ210との関係について説明するが、第2レンズ系61bと空間フィルタ210との関係も同様である。
図10(a)に示すように、第1レンズ系61aは、第1凸レンズ201、第2凸レンズ202、第3凸レンズ203及び第4凸レンズ204からなる。また、第2凸レンズ202は、第1凸レンズ201の光路に配置されている。また、第3凸レンズ203は、第2凸レンズ202の光路であって、第2凸レンズ202から第3凸レンズ203の焦点距離f3を隔てて配置されている。また空間フィルタ210は、第3凸レンズ203の光路であって、第3凸レンズ203から第3凸レンズ203の焦点距離f3を隔てて配置されている。第4凸レンズ204は、空間フィルタ210の光路であって、空間フィルタ210から第4凸レンズ204の焦点距離f4を隔てて配置されている。また、撮影手段13は、第4凸レンズの光路であって、第4凸レンズ204から第4凸レンズ204の焦点距離f4を隔てて配置されている。
第1凸レンズ201は、第1被写体Aの要素画像A´を第2凸レンズ202上に結像させるものであり、第2被写体Bの要素画像B´を第2凸レンズ202上に結像させるものである。また第3凸レンズ203は、第1被写体Aの要素画像A´と第2被写体Bの要素画像B´から第3凸レンズ203の焦点距離f3隔てて配置することにより、第1被写体Aの要素画像A´と第2被写体Bの要素画像B´をフーリエ変換して、第3凸レンズ203から第3凸レンズ203の焦点距離f3隔てた位置、つまり空間フィルタ210上に図示しない第1フーリエ変換像A´´と第2フーリエ変換像B´´を生成するものである。
また、空間フィルタ210は、第1フーリエ変換像A´´と第2フーリエ変換像B´´をフィルタリングし、高周波成分を強調するものである。つまり空間フィルタ210は、解像度の低いフーリエ変換像B´´を抑圧するものである。そして、空間フィルタ210から第4凸レンズ系204の焦点距離f4隔てて配置されている第4凸レンズ204は、第1フーリエ変換像A´´を、逆フーリエ変換して、鮮鋭度の高い第1被写体Aの要素画像A1を、撮影手段14に結像させるものである。なお、第2凸レンズ202は、被写体Aと被写体Bを形成する光線を効率良く第3凸レンズ203へ入射させるものである。
第4の実施形態に係るIP撮影装置60によれば、2つの被写体それぞれに合焦した焦点距離を有する第1レンズ系61aと第2レンズ系61bにより結像され、空間フィルタ210により、解像度の高い要素画像が強調されるので、2つの被写体について鮮鋭度の高い要素画像を得ることができる。
また、IP撮影装置60により撮影された第1被写体Aの要素画像A1と第2被写体Bの要素画像B1を、図示しない画像変換手段により変換した表示用要素画像を、第1の実施形態に係るIP表示装置20の表示手段23に表示すると、第1の実施形態と同様に、2つの被写体について鮮鋭度の高い立体像を得ることができる。
また、本実施の形態では、撮影レンズ系群62を構成する第1レンズ系61aと第2レンズ系61bは、図10(b)に示すようなレンズと空間フィルタとの関係であってもよい。また、図10(c)に示すようなレンズと空間フィルタとの関係であってもよい。ここで、図10(b)は、レンズ、空間フィルタ及び撮影手段の位置関係を説明する説明図であり、図10(c)は、レンズ、空間フィルタ及び撮影手段の位置関係を説明する説明図である。
図10(b)に示すように、凸レンズ301の開口に空間フィルタ310を配置してもよく、図10(c)に示すように、凸レンズ401の光路であって、凸レンズ401から凸レンズ401の焦点距離f5隔てて空間フィルタ410を配置してもよい。
また、空間フィルタ210は、フーリエ変換像の一部を遮断するものであってもよい。また、空間フィルタ310は、凸レンズの開口の一部を遮蔽する構成や凸レンズの開口内の領域によって透過率を異なる構成とする。また、空間フィルタ410は、凸レンズ401の像側焦平面の一部を遮断する構成や像側焦平面開口内の領域によって透過率を異なる構成とする。
また、本実施の形態では、第1レンズ系61aと第2レンズ系61bを構成するレンズを凸レンズとしたが、凸レンズ以外にも、レンズ作用を有する光学素子であればよい。また、図11(a)〜(c)に示すように、撮影レンズ系群62を構成する第1レンズ系61aと第2レンズ系61bを屈折率分布レンズとすれば、奥行きが反転してしまう逆視像が生じないため、第1レンズ系61a(第2レンズ系61b)の光軸と撮影手段13の交点を中心に点対称に変換する必要をなくすことができる。ここで、図11(a)〜(c)は、屈折率分布レンズと空間フィルタの位置関係を説明するための説明図である。
図11(a)に示すように、第1レンズ系61aが、屈折率分布レンズ501、502及び503から構成され、屈折率分布レンズ502と屈折率分布レンズ503の間に空間フィルタ510を配置する。かかる構成によれば、屈折率分布レンズ501によって第1被写体Aの要素画像A´と第2被写体Bの要素画像B´が屈折率分布レンズ501と屈折率分布レンズ502の境界に結像される。また、屈折率分布レンズ502により、第1被写体Aの要素画像A´と第2被写体Bの要素画像B´のフーリエ変換像である第1フーリエ変換像A´´と第2フーリエ変換像B´´が屈折率分布レンズ502と屈折率分布レンズ503の境界に生成される(図11(a)に図示せず)。ここで、空間フィルタ510は、第1フーリエ変換像A´´と第2フーリエ変換像B´´が生成される面(屈折率分布レンズ502と屈折率分布レンズ503の間)に配置されている。空間フィルタ510により、高周波成分(フーリエ変換像A´´)が強調され、屈折率分布レンズ系503により、屈折率分布レンズ系502の背後に第1フーリエ変換像A´´を再回折させるので、鮮鋭度の高い要素画像(図11(a)では第1被写体Aの像A1)が撮影手段13に撮影されることとなる。
また、図11(b)に示すように、屈折率分布レンズ601の開口を部分的に空間フィルタ610で遮蔽してもよい。なお、空間フィルタ610は、屈折率分布レンズ601の開口内の領域によって透過率が異なるものでもよい。
また、図11(c)に示すように、屈折率分布レンズ系701内で平行光が集光する面に空間フィルタ710を配置してもよい。また、屈折率分布レンズ系701の平行光が集光する面を部分的に空間フィルタ710で遮蔽してもよく、また、平行光が集光する面内の領域によって透過率が異なるものでもよい。
また、第2の実施形態のように、撮影レンズ系群62と撮影手段13の間に変換レンズを設けてもよい。
[第5の実施形態]
以下、本発明の第5の実施形態であるIP撮影装置について、図面を参照して説明する。参照する図12(a)は、本発明に係る第5の実施形態であるIP撮影装置を示す概略図である。図12(a)に示すように、IP撮影装置80は、撮影レンズ群12と撮影手段13を備えている。従って、第1の実施形態に係るIP撮影装置10に対して、画像データ処理手段14を有していない点以外その構成は同一であるので、IP撮影装置80の各構成の説明は省略する。
次に、本発明の第5の実施形態であるIP表示装置について説明する。第1の実施形態に係るIP表示装置と同一の構成については同一の符号を付してその説明は省略する。参照する図12(b)は、本発明に係る第5の実施形態であるIP表示装置を示す概略図である。
図12(b)に示すように、IP表示装置90は、表示レンズ系群92、表示手段23及び空間フィルタ210(図10(a)参照)を備えている。表示レンズ系群92は、同一平面上に配列された複数の第1レンズ系91aと複数の第2レンズ系91bからなり、表示手段23からの出射光の光路に配置されている。また、表示レンズ系群92の第1レンズ系91aの焦点距離は、IP撮影装置80の第1凸レンズ11aの焦点距離と同じであり、表示レンズ系群92の第2レンズ系91bの焦点距離は、IP撮影装置80の第2凸レンズ11bの焦点距離と同じである。また、表示レンズ群22から表示手段23までの距離とIP撮影装置80の撮影レンズ群12から撮影手段13までの距離は同じである。
ここで、表示レンズ系群92は、小さな第1レンズ系91aと第2レンズ系91bを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されるが、図面を簡略化するため、2個の第1レンズ系21aと2個の第2レンズ系21bで構成されているものとして図示している。
第1レンズ系91a、第2レンズ系91b及び空間フィルタ210は、第4の実施形態に係るIP撮影装置60の第1レンズ系61a、第2レンズ系61b及び空間フィルタ210と同様であるのでその説明は省略する。
従って、第5の実施形態に係るIP表示装置90によれば、IP撮影装置80により撮影された解像度の高い第1被写体Aの要素画像A1と解像度の低い第2被写体Bの要素画像B2を、図示しない画像変換手段により、第1レンズ11aの光軸と撮影手段13との交点を中心に点対称に変換して表示用要素画像A3、B4とし、解像度の高い第2被写体Bの要素画像B1と解像度の低い第1被写体Aの要素画像A2を、図示しない画像変換手段により、第2レンズ11bの光軸と撮影手段13との交点を中心に点対称に変換して、表示用要素画像B3、A4とし、この変換した表示用要素画像A3、A4、B3及びB4を表示手段23に表示する。かかる場合に、表示レンズ系群92の第1レンズ系91aと第2表示レンズ系91bにより第1被写体Aと第2被写体Bからの光と同一の光を実現できると共に、空間フィルタ210により高周波成分が強調された第1被写体Aの要素画像A1と第2被写体Bの要素画像B1のみ透過するので複数の被写体について、鮮鋭度の高い立体像を再現することができる。
[第6の実施形態]
以下、本発明の第6の実施形態であるIP撮影装置について、図面を参照して説明する。参照する図13は、本発明に係る第6の実施形態であるIP撮影装置を示す概略図である。なお第3の実施形態、第4の実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明は省略する。
図13に示すように、IP撮影装置100は、第1撮影レンズ系群102a、第2撮影レンズ系群102b、ハーフミラー45、第1撮影手段43a、第2撮影手段43b及び空間フィルタ210(図10(a)参照)を備えている。
第1撮影レンズ系群102aは、同一平面上に配列された第1被写体Aに合焦する焦点距離を有する複数の第1レンズ系61aからなる。第2撮影レンズ系群102bは、同一平面上に配列された第2被写体Bに合焦する焦点距離を有する複数の第2レンズ系61bからなる。ここで、第1撮影レンズ群系102aは、小さな第1レンズ系61aを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成され、第2撮影レンズ群102bは、小さな第2レンズ系61bを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されているが、図面を簡略化するため、第1撮影レンズ群102aは、4個の第1レンズ系61aで構成されているものとして、第2撮影レンズ系群102bは、4個の第2レンズ系61bで構成されているものとして図示している。
ここで、第1被写体A、第1撮影レンズ系群102a、ハーフミラー45及び第1撮影手段43aの位置関係は、第3の実施形態に係るIP撮影装置40の第1被写体A、第1撮影レンズ群42a、ハーフミラー45及び第1撮影手段43aの位置関係と同一である。また、第2被写体B、第2撮影レンズ系群102b、ハーフミラー45及び第2撮影手段43bの位置関係は、第3の実施形態に係るIP撮影装置40の第2被写体B、第2撮影レンズ群42b、ハーフミラー45及び第2撮影手段43bの位置関係と同一である。
第6の実施形態に係るIP撮影装置100によれば、2つの被写体それぞれに合焦した焦点距離を有する撮影レンズ系により撮影され、空間フィルタ210などにより、要素画像の高周波成分が強調させるので、2つの被写体について鮮鋭度の高い要素画像を得ることができる。
また、IP撮影装置100により撮影された第1被写体Aの要素画像A1を、図示しない画像変換手段により第1撮影レンズ系61aの光軸と第1撮影手段43aの交点を中心に点対称に変換して表示用要素画像とし、第2被写体Bの要素画像B1を、図示しない画像変換手段により第2撮影レンズ系61bの光軸と第2撮影手段43bの交点を中心に点対称に変換して表示用要素画像とし、この表示用要素画像を、第3の実施形態に係るIP表示装置50の第1表示手段53aと第2表示手段53bに表示すると、第3の実施形態と同様に、2つの被写体について鮮鋭度の高い立体像を得ることができる。
[第7の実施形態]
以下、本発明の第7の実施形態であるIP撮影装置について、図面を参照して説明する。参照する図14(a)は、本発明に係る第7の実施形態であるIP撮影装置を示す概略図である。図14(a)に示すように、IP撮影装置120は、第1撮影レンズ群42a、第2撮影レンズ群42b、ハーフミラー45、第1撮影手段43a及び第2撮影手段43bを備えている。従って、第3の実施形態に係るIP撮影装置40に対して、画像データ処理手段14を有していない点以外その構成は同一であるので、IP撮影装置120の各構成の説明は省略する。
以下、本発明の第7の実施形態であるIP表示装置について、図面を参照して説明する。参照する図14(b)は、本発明に係る第7の実施形態であるIP表示装置を示す概略図である。なお第3の実施形態、第5の実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明は省略する。図14(b)に示すように、IP表示装置130は、第1表示レンズ系群132a、第2表示レンズ系群132b、ハーフミラー55、第1表示手段53a、第2表示手段53b及び空間フィルタ210(図10(a)参照)を備えている。
第1表示レンズ系群132aは、同一平面上に配列された同一の焦点距離を有する複数の第1レンズ系91aからなる。また、第1表示レンズ系群132aは、第1表示手段53aからの出射光の光路に配置されている。また、第2表示レンズ系群132bは、同一平面上に配列された同一の焦点距離を有する複数の第2レンズ系91bからなる。また、第2表示レンズ系群132bは、第2表示手段53bからの出射光の光路に配置されている。また、第1表示レンズ系群132aの第1凸レンズ系91aの焦点距離はIP撮影装置120の第1撮影レンズ群42aの第1凸レンズ11aの焦点距離と同じであり、第2表示レンズ系群132bの第2レンズ系91bの焦点距離はIP撮影装置120の第2撮影レンズ群42bの第2凸レンズ11bの焦点距離と同じである。
第1表示レンズ系群132a、第1表示手段53a及びハーフミラー55の位置関係は、IP撮影手段120の第1撮影レンズ群42a、第1撮影手段43a及びハーフミラー45の位置関係と同じである。また、第2表示レンズ系群132b、第2表示手段53b及びハーフミラー55の位置関係は、IP撮影手段120の第2撮影レンズ群42b、第2撮影手段43b及びハーフミラー45の位置関係と同じである。
ここで、第1表示レンズ系群132aは、小さな第1レンズ系91aを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成され、第2表示レンズ系群132bは、小さな第2レンズ系91bを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されているが、図面を簡略化するため、第1表示レンズ系群132aは、4個の第1レンズ系91aで構成されているものとして、また、第2表示レンズ系群132bは、4個の第2レンズ系91bで構成されているものとして図示している。
従って、第7の実施形態に係るIP表示装置130によれば、IP撮影装置120により撮影された解像度の高い第1被写体Aの要素画像A1と解像度の低い第2被写体Bの要素画像B2を、図示しない画像変換手段により第1凸レンズ11aの光軸と第1撮影手段43aの交点を中心に点対称に変換して表示用要素画像とし、第1表示手段53aに表示する。また解像度の低い第1被写体Aの要素画像A2と解像度の高い第2被写体Bの要素画像B1を、図示しない画像変換手段により第2凸レンズ11bの光軸と第2撮影手段43bの交点を中心に点対称に変換して表示用要素画像とし、第2表示手段53bに表示する。かかる場合に、第1表示レンズ系群132aの第1レンズ系91aと第2表示レンズ系群132bの第2表示レンズ系91bにより第1被写体Aと第2被写体Bからの光と同一の光を実現できると共に、空間フィルタ210などにより高周波成分が強調された第1被写体Aの要素画像A1と第2被写体Bの要素画像B1が透過するので2つの被写体について、鮮鋭度の高い立体像を再現することができる。
(a)は、本発明に係る第1の実施形態であるIP撮影装置を示す概略図である。 (b)は、本発明に係る第1の実施形態であるIP表示装置を示す概略図である。 画像データ処理手段を示すブロック図である。 (a)は、画像配列を説明するための説明である。 (b)は、空間周波数成分分布を説明するため説明図である。 (c)は、シャフリングを説明するための説明図である。 フィルタリングを説明するための説明図である。 本発明に係る第1の実施形態であるIP撮影装置の動作を示すフローチャートである。 本発明に係る第2の実施形態であるIP撮影装置を示す概略図である。 (a)は、本発明に係る第3の実施形態であるIP撮影装置を示す概略図である。 (b)は、本発明に係る第3の実施形態であるIP表示装置を示す概略図である。 (a)は、被写体が3つの場合のIP撮影装置を示す概略図である。 (b)は、被写体が3つの場合のIP表示装置を示す概略図である。 本発明に係る第4の実施形態であるIP撮影装置を示す概略図である。 (a)は、レンズ系、空間フィルタ及び撮影手段の位置関係を説明する説明図である。 (b)、(c)は、レンズ、空間フィルタ及び撮影手段の位置関係を説明する説明図である。 (a)〜(c)は、屈折率分布レンズと空間フィルタの位置関係を説明するための説明図である。 (a)は、本発明に係る第5の実施形態であるIP撮影装置を示す概略図である。 (b)は、本発明に係る第5の実施形態であるIP表示装置を示す概略図である。 本発明に係る第6の実施形態であるIP撮影装置を示す概略図である。 (a)は、本発明に係る第7の実施形態であるIP撮影装置を示す概略図である。 (b)は、本発明に係る第7の実施形態であるIP表示装置を示す概略図である。 (a)は、従来のIP撮影装置を示す概略図である。 (b)は、従来のIP表示装置を示す概略図である。
符号の説明
10,30,40,60,80,100,120,800 IP撮影装置
11a,21a 第1凸レンズ
11b,21b 第2凸レンズ
12,802 撮影レンズ群
13 撮影手段
14 画像データ処理手段
20,50,90,130,900 IP表示装置
22 表示レンズ群
23 表示手段
42a 第1撮影レンズ群
42b 第2撮影レンズ群
43a 第1撮影手段
43b 第2撮影手段
45,55 ハーフミラー
52a 第1表示レンズ群
52b 第2表示レンズ群
53a 第1表示手段
53b 第2表示手段
61a,91a 第1レンズ系
61b,91b 第2レンズ系
62 撮影レンズ系群
92 表示レンズ系群
102a 第1撮影レンズ系群
102b 第2撮影レンズ系群
132a 第1表示レンズ系群
132b 第2表示レンズ系群
210,310,410,510,610,710 空間フィルタ
A 第1被写体
B 第2被写体

Claims (11)

  1. 被写体から所定間隔を隔てて配置され、かつ、同一平面上に配列された要素レンズを複数有する要素レンズ群と、この要素レンズ群から所定間隔を隔てて配置され、かつ、前記要素レンズにより結像される前記被写体の撮影要素画像を撮影する撮影手段とを具備する立体画像撮影装置であって、
    前記複数の要素レンズが、前記被写体の複数に合焦する焦点距離を有することを特徴とする立体画像撮影装置。
  2. 被写体から所定間隔を隔てて配置され、合焦したい被写体の数に対応してその被写体からの出射光の光路を分割するハーフミラーと、
    このハーフミラーから所定間隔を隔てて、そのハーフミラーで分割した出射光の光路に配置され、かつ、同一平面上に配列された要素レンズを複数有する複数の要素レンズ群と、
    この複数の要素レンズ群それぞれに対して所定間隔を隔てて配置され、かつ、前記要素レンズにより結像される前記被写体の撮影要素画像を撮影する複数の撮影手段と、
    を備える立体画像撮影装置であって、
    前記要素レンズ群それぞれを構成する要素レンズが、前記要素レンズ群毎に、前記被写体それぞれに合焦する焦点距離を有することを特徴とする立体画像撮影装置。
  3. 請求項1に記載の立体画像撮影装置の撮影手段で撮影した被写体の撮影要素画像を表示要素画像として表示する表示手段と、前記表示手段に表示する表示要素画像から前記被写体の再生像を再生する複数の要素レンズを同一平面上に配列した表示レンズ群とを備えることを特徴とする立体画像表示装置。
  4. 請求項2に記載の立体画像撮影装置の前記撮影手段それぞれに撮影された被写体の撮影要素画像を表示要素画像として表示する、前記撮影手段の数に対応した表示手段と、
    前記表示手段に表示された表示要素画像から前記複数の被写体の再生像を再生するための複数の要素レンズが同一平面上に配列されると共に、前記表示手段の数に対応して配置される表示レンズ群と、
    前記表示レンズ群から所定間隔を隔てて、前記表示レンズ群からの出射光の光路に配置され、かつ、前記表示レンズ群で再生された被写体の再生像を合成して再生立体画像を生成するハーフミラーと、
    を備えることを特徴とする立体画像表示装置。
  5. 前記撮影手段に撮影された撮影要素画像を周波数成分に変換する周波数変換手段と、
    この周波数変換手段で変換された周波数成分のうち予め設定された値より高い高周波数成分を強調するフィルタリング手段と、
    このフィルタリング手段で高周波数成分が強調された画像に変換する逆変換手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の立体画像撮影装置。
  6. 請求項1に記載の立体画像撮影装置により前記撮影手段それぞれに撮影された被写体の撮影要素画像を周波数成分に変換する周波数変換手段と、
    この周波数変換手段で変換された周波数成分のうち予め設定された値より高い高周波数成分を強調するフィルタリング手段と、
    このフィルタリング手段で高周波数成分を強調した画像に変換する逆変換手段と、
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の立体画像表示装置。
  7. 請求項2に記載の立体画像撮影装置により前記撮影手段それぞれに撮影された被写体の撮影要素画像を周波数成分に変換する周波数変換手段と、
    この周波数変換手段で変換された周波数成分のうち予め設定された値より高い高周波数成分を強調するフィルタリング手段と、
    このフィルタリング手段で高周波数成分を強調した画像に変換する逆変換手段と、
    を備えることを特徴とする請求項4に記載の立体画像表示装置。
  8. 前記要素レンズの光路に空間周波数フィルタを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の立体画像撮影装置。
  9. 前記要素レンズの光路に空間周波数フィルタを備えることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の立体画像表示装置。
  10. 前記要素レンズは、光軸方向に複数の単レンズを備え、前記単レンズ間であって、前記単レンズの光路に空間周波数フィルタを配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の立体画像撮影装置。
  11. 前記要素レンズは、光軸方向に複数の単レンズを備え、前記単レンズ間であって、前記単レンズの光路に空間周波数フィルタを配置したことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の立体画像表示装置。
JP2003376956A 2003-11-06 2003-11-06 インテグラルフォトグラフィ撮影装置およびインテグラルフォトグラフィ表示装置 Expired - Fee Related JP4377656B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003376956A JP4377656B2 (ja) 2003-11-06 2003-11-06 インテグラルフォトグラフィ撮影装置およびインテグラルフォトグラフィ表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003376956A JP4377656B2 (ja) 2003-11-06 2003-11-06 インテグラルフォトグラフィ撮影装置およびインテグラルフォトグラフィ表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005140970A true JP2005140970A (ja) 2005-06-02
JP4377656B2 JP4377656B2 (ja) 2009-12-02

Family

ID=34687849

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003376956A Expired - Fee Related JP4377656B2 (ja) 2003-11-06 2003-11-06 インテグラルフォトグラフィ撮影装置およびインテグラルフォトグラフィ表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4377656B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007256673A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 要素画像群撮像装置及び立体像表示装置
US7433127B2 (en) 2004-10-21 2008-10-07 Nippon Hoso Kyokai Imaging device and display device
JP2009271305A (ja) * 2008-05-07 2009-11-19 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 立体情報生成装置および立体情報生成プログラム
KR20140116615A (ko) * 2013-03-25 2014-10-06 삼성전자주식회사 멀티 인테그랄 포토그래피 카메라 매칭 시스템 및 방법
JP2014194479A (ja) * 2013-03-28 2014-10-09 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 立体画像取得装置および立体画像取得方法
CN112166370A (zh) * 2019-03-21 2021-01-01 京东方科技集团股份有限公司 集成成像显示系统

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105676464B (zh) * 2014-12-08 2018-08-24 松下知识产权经营株式会社 图像显示装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7433127B2 (en) 2004-10-21 2008-10-07 Nippon Hoso Kyokai Imaging device and display device
JP2007256673A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 要素画像群撮像装置及び立体像表示装置
JP2009271305A (ja) * 2008-05-07 2009-11-19 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 立体情報生成装置および立体情報生成プログラム
KR20140116615A (ko) * 2013-03-25 2014-10-06 삼성전자주식회사 멀티 인테그랄 포토그래피 카메라 매칭 시스템 및 방법
KR102012697B1 (ko) * 2013-03-25 2019-08-21 삼성전자주식회사 멀티 인테그랄 포토그래피 카메라 매칭 시스템 및 방법
JP2014194479A (ja) * 2013-03-28 2014-10-09 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 立体画像取得装置および立体画像取得方法
CN112166370A (zh) * 2019-03-21 2021-01-01 京东方科技集团股份有限公司 集成成像显示系统
CN112166370B (zh) * 2019-03-21 2022-08-26 京东方科技集团股份有限公司 集成成像显示系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP4377656B2 (ja) 2009-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI510086B (zh) 數位重對焦方法
JP4476905B2 (ja) 立体表示画像データの構造、立体表示画像データの記録方法、表示再生方法、記録プログラム、および表示再生プログラム
JP5472328B2 (ja) ステレオカメラ
KR100730406B1 (ko) 중간 요소 영상을 이용한 입체 영상 표시 장치
JP5180407B2 (ja) 立体撮像装置および視差画像復元方法
US20170078640A1 (en) Imaging apparatus, image processing method, and program
US9581787B2 (en) Method of using a light-field camera to generate a three-dimensional image, and light field camera implementing the method
CN102111629A (zh) 图像处理装置、图像捕获装置、图像处理方法和程序
JP2010078768A (ja) 立体映像撮影装置および立体映像撮影システム
JP6257285B2 (ja) 複眼撮像装置
JP2005529559A (ja) モノスコープ・イメージから立体的なイメージを生成するための方法
JP2011035853A (ja) 撮像装置および映像記録再生システム
JP2013013061A (ja) 撮像装置
JP2013009274A (ja) 画像処理装置および画像処理方法、プログラム
JP5452801B2 (ja) 立体像生成装置およびそのプログラム
JP4377673B2 (ja) 立体画像撮像装置および立体画像表示装置
JP6234401B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、及びプログラム
JP4377656B2 (ja) インテグラルフォトグラフィ撮影装置およびインテグラルフォトグラフィ表示装置
JP3344532B2 (ja) 立体画像撮像装置
JP4729011B2 (ja) 要素画像群変換装置、立体像表示装置及び要素画像群変換プログラム
JP2013247543A (ja) 撮像装置、表示装置、および画像処理方法、並びにプログラム
JP5747679B2 (ja) 3次元画像の提示方法
JP2007129436A (ja) 画像処理方法、画像処理装置およびこれを用いた画像表示装置
WO2012014695A1 (ja) 立体撮像装置およびその撮像方法
JP3616111B2 (ja) 異なる焦点距離又は異なる視域の複数の像を使用した高解像度静止画像を得る方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090317

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090818

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090911

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4377656

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120918

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120918

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130918

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140918

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees