JP2005139942A - 電動車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】浄化率を飛躍的に高めバラツキの少ない排ガス浄化の結果が得られる。
【解決手段】エンジン10によって発電機13を駆動し、この発電機13の発電電力で駆動モータ18を駆動して走行する電動車両であって、エンジン10の吸気通路10fに接続した吸気管11aに燃料を供給するキャブレタ11bと、キャブレタ11bへ供給する燃料流量を制御する燃料制御弁11b1とを備える。
【選択図】図6
【解決手段】エンジン10によって発電機13を駆動し、この発電機13の発電電力で駆動モータ18を駆動して走行する電動車両であって、エンジン10の吸気通路10fに接続した吸気管11aに燃料を供給するキャブレタ11bと、キャブレタ11bへ供給する燃料流量を制御する燃料制御弁11b1とを備える。
【選択図】図6
Description
この発明は、エンジンによって発電機を駆動し、この発電機の発電電力で駆動モータを駆動して走行する電動車両に関するものである。
従来、電動車両の一つとして、駆動輪を駆動する駆動モータに給電するバッテリに走行中に充電するエンジン駆動式の発電機を搭載したハイブリッド式電動車両があり、この電動車両は発電機の発電電力とバッテリの電力とを駆動モータに給電し、この駆動モータの動力で走行する構成を採っているものがある(例えば、特許文献1)。
特開2001−105899号公報
このような電動車両のエンジンには、燃料の供給にキャブレタが用いられるが、エンジン排ガスの観点からキャブレタを評価すると、燃料と空気の混合を機械的に行うことから生産バラツキが大きく、精密な燃料と空気の混合比が得られない。例えば、一酸化炭素濃度で2%から10%程度のバラツキがあり、これはCO排出濃度で5倍のバラツキに相当する。
特に、電動車両のエンジンは、一定回転数、一定負荷で運転されるが、キャブレタにスロットルが装着されていると、オーバースペックとなる。また、エンジン停止してバッテリで駆動モータを回転して運転されるが、このエンジン停止を点火OFFにより行うと、点火OFF後の空転分の燃料が無駄に排出される。
また、排ガスを浄化する目的で酸化触媒を利用する場合には、排ガス中に2次エアを導入する必要がある。しかし、電動車両のように全負荷領域でエンジンを運転する場合には2次エアの導入は排気管圧力が高く必要な量を確保することが難しい。このため、希薄燃焼と触媒の組み合わせに頼らざるを得ないが、混合気のバラツキがあり、安定した希薄燃焼を行なうことが困難で、触媒の浄化率が大きくバラついてしまう等の問題がある。
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、浄化率を飛躍的に高めバラツキの少ない排ガス浄化が可能な電動車両を提供することを目的としている。
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
請求項1に記載の発明は、エンジンによって発電機を駆動し、この発電機の発電電力で駆動モータを駆動して走行する電動車両であって、
前記エンジンの吸気通路に接続した吸気管に燃料を供給するキャブレタと、
前記キャブレタへ供給する燃料流量を制御する燃料制御弁とを備えることを特徴とする電動車両である。
前記エンジンの吸気通路に接続した吸気管に燃料を供給するキャブレタと、
前記キャブレタへ供給する燃料流量を制御する燃料制御弁とを備えることを特徴とする電動車両である。
請求項2に記載の発明は、エンジンによって発電機を駆動し、この発電機の発電電力で駆動モータを駆動して走行する電動車両であって、
前記エンジンの吸気通路に接続した吸気管に供給する燃料流量を制御する燃料制御弁を備えることを特徴とする電動車両である。
前記エンジンの吸気通路に接続した吸気管に供給する燃料流量を制御する燃料制御弁を備えることを特徴とする電動車両である。
請求項3に記載の発明は、前記燃料制御弁の電流通電時間を制御して燃料流量を調整し希薄燃焼を行う制御手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動車両である。
請求項4に記載の発明は、前記発電機の発電電流波形に基づき前記燃料制御弁の燃料流量を制御することを特徴とする請求項3に記載の電動車両である。
前記構成により、この発明は、以下のような効果を有する。
請求項1に記載の発明では、エンジンの吸気通路に接続した吸気管に燃料を供給するキャブレタへ供給する燃料流量を燃料制御弁により制御することで、混合気制御を精密に行うことができる。また、エンジン停止時は勿論、燃料の供給を停止して走行する場合でも無駄な燃料排出を制限できる。
請求項2に記載の発明では、エンジンの吸気通路に接続した吸気管に供給する燃料流量を燃料制御弁により制御することで、混合気制御を精密に行うことができる。また、エンジン停止時は勿論、燃料の供給を停止して駆動モータにより走行する場合でも無駄な燃料排出を制限できる。
請求項3に記載の発明では、燃料制御弁の電流通電時間を制御して燃料流量を調整し希薄燃焼を行うことで、希薄燃焼領域で常に運転することが可能になり、またエンジンそのものや環境(気温・気圧・機械の劣化・燃料の種類等)の変化に対しても適合できることから、より一層の省エネ・排ガス浄化に貢献することができる。
請求項4に記載の発明では、発電機の発電電流波形に基づき燃料制御弁の燃料流量を制御する。例えば失火気味であれば電流波形が、波形の山谷の高さや周期が乱れるため、この乱れ方に応じて通電時間を調整することでいつも希薄燃焼限界ぎりぎりでエンジンを運転することができる。
以下、この発明のハイブリッド式電動車両の実施の形態について説明するが、この発明は、この実施の形態に限定されない。また、この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明の用語はこれに限定されない。
図1はハイブリッド式電動車両の側面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は図1のIII−III線に沿う断面図、図4は図1のIV−IV線に沿う断面図、図5はハイブリッド式電動車両の動力伝達を説明する図である。 図1乃至図4において、この実施の形態のハイブリッド式電動車両1は、車体2の前端部2aに回動自在に支持させたフロントフォーク3を有する。このフロントフォーク3には、下部に操向輪4である前輪が支持される。フロントフォーク3の上部には、操向ハンドル5が設けられる。
車体2の後端部2bには、左右一対のアーム2cが後方に伸び、この左右一対のアーム2cには駆動輪7である後輪の車軸8が支持されている。また、車体2の後端部2bには、サドル支持部2dが上方へ伸びるように設けられ、このサドル支持部2dにサドル9が取り付けられている。
車体2の前端部2aと後端部2bとの間に、車体フートボード2eが設けられ、この車体フートボード2eは、図2に示すように、左右一対のアーム2cの幅よりやや広幅になっており、サドル9に着座したライダーの足載せスペースを確保している。
この車体2の車体フートボード2eの内部には、前側にエンジン10がシリンダ軸を上下方向にして配置され、平面視においてエンジン10の車両走行方向右側に吸気系11が配置され、車両走行方向左側に排気系12が配置されている。エンジン10は空冷式の4サイクルエンジンである。
吸気系11は、図2に示すように、吸気管11a、キャブレタ11b、エアクリーナ11cから構成される。吸気管11aがエンジン10の気筒10aの車両走行方向右側に接続され、この吸気管11aにキャブレタ11bが配置されている。エアクリーナ11cの後部には吸気取入管11dが接続されている。このキャブレタ11bには、燃料供給管14aを介して燃料タンク14が接続され、キャブレタ11bに備えられる燃料制御弁11b1によって燃料供給が行なわれる。
排気系12は、排気管12a、マフラ12bから構成される。排気管12aがエンジン10の気筒10aの車両走行方向左側に接続され、この排気管12aにマフラ12bが接続されている。このマフラ12bには、排気ガス放出管12b1が下方に延びるように配置されている。この排気ガス放出管12b1は、図3に示すように、エンジン側に屈曲し、この屈曲部12b2によって開口部12b3がエンジン10より下方に位置し、かつ車両中心方向の路面に向かって排気ガスを放出するようになっている。
また、図2に示すように、エンジン10の後方位置に発電機13が配置され、この発電機13はエンジン10によって発電する。このエンジン10の上方位置には、エンジン10の燃料を貯留する燃料タンク14が配置されている。
このエンジン10と発電機13との間に、エンジン冷却ファン80が配置されている。エンジン10のクランク軸10bが車両走行方向に配置され、このクランク軸10bと発電機13のロータ軸13aとはそれぞれの軸端を対向させる方向でカップリング99にて連結されている。したがって、エンジン10のクランク軸10bの駆動力は、発電機13のロータ軸13aに伝達される。このクランク軸10bにエンジン冷却ファン80を設けている。
このようにエンジン10と発電機13との間に、エンジン冷却ファン80を配置しており、エンジン冷却ファン80を配置したことで、小型で、かつ簡単な構造でエンジン10及び発電機13を冷却することができる。
また、車体2の車体フートボード2eには、発電機13の後方位置にバッテリ15が配置され、さらにバッテリ15の後方位置にハイブリッド制御コントローラ16とモータコントローラ17で構成される制御装置Aが配置されている。このハイブリッド制御コントローラ16とモータコントローラ17の後方には、駆動モータ18が配置されている。この駆動モータ18のスプロケット18aはチェーン19を介して駆動輪7のホイール20のスプロケット21に連結されている。
駆動モータ18と駆動輪7の車軸部の距離を短くするため、駆動モータ18はエンジン10より車両走行方向後側に設けられる。
このように駆動モータ18の動力はチェーン19を介して駆動輪7側へ伝達されるが、ドライブシャフトを介して駆動輪7側へ伝達するようにしてもよい。チェーン19としては通常自転車等に用いられる金属製のチェーンやゴムベルトを炭素繊維で強化したチェーンが用いられる。
バッテリ15は、図5に示すように、多数のバッテリセル15aと、バッテリ残量計15b、バッテリ温度計15cとから構成している。バッテリセル15aは、従来からよく知られているニッケル水素単電池またはニッケルカドミウム単電池などからなり、それぞれを直列に接続している。バッテリ残量計15bはバッテリ残量情報をハイブリッド制御コントローラ16へ送り、バッテリ温度計15cは、バッテリ温度情報をハイブリッド制御コントローラ16へ送る。
この実施の形態のハイブリッド式電動車両1は、操向輪4と駆動輪7とを備え、この操向輪4と駆動輪7の間には、エンジン10、発電機13、バッテリ15、ハイブリッド制御コントローラ16、モータコントローラ17及び駆動モータ18が車体フートボード2eの内部に配置されている。このエンジン10によって駆動する発電機13の発電電力とバッテリ15の電力とを駆動モータ18に給電し、この駆動モータ18の動力を駆動輪7に伝達して走行する。この駆動輪7のホイール20には変速機40が配置されている。
この実施の形態の駆動モータ18は、図2及び図4に示すように、モータ36と変速機37が配置されている。変速機37は、モータ36の回転を変速して駆動輪7を駆動する。
ハイブリッド制御コントローラ16は、バッテリ15の充放電と、エンジン10の回転数を制御するためのもので、図5に示すように、エンジン制御手段16a、バッテリ15の残存容量を設定する残存容量設定手段16bなどを備えるとともに、表示装置50を接続している。表示装置50は、図示していない警告灯を備えており、操向ハンドル5の近傍に設けている。バッテリ15が劣化しているときにハイブリッド制御コントローラ16が警告灯を点灯させる。バッテリ15の劣化は、バッテリ残量計15bのバッテリ残量情報に基づき残存容量設定手段16bが検出する。
エンジン制御手段16aは、残存容量設定手段16bが設定した残存容量が予め定めた下限値を下回ったときにエンジン10を始動して発電機13による発電・充電を開始させ、残存容量が予め定めた上限値に達したときにエンジン10を停止して発電機13による発電・充電を中止する構成を採用している。すなわち、バッテリ15の残存容量が下限値を下回ったときには、残存容量が上限値に達するまでエンジン10によって発電機13を駆動し、発電機13が発電する電力でバッテリ15を充電する。
また、エンジン制御手段16aは、車速センサ51が検出した車速が予め定めた値を上回っている高速時には、エンジン10を停止する構成を採用している。また、車速センサ51の検出で、ハイブリッド式電動車両1が走行しないで停止している時には、エンジン10を停止する構成となっている。
ライダーのアクセル操作によって出力されるアクセル信号がモータコントローラ17に入力され、このモータコントローラ17は、アクセル操作力の大きさに略比例するように駆動モータ18の動力を制御する。
この実施の形態のエンジン10の始動は、発電機13でクランク軸10bを駆動することによって実施し、エンジン10の停止は、ハイブリッド制御コントローラ16が点火回路を開くことによって実施する。
この実施の形態では、変速機37を駆動モータ18の部分に配置し、変速機40を駆動輪7の車軸部に配置し、駆動モータ18の動力を、チェーン19で駆動輪側に伝達することで、速度レンジを幅広くすることができる。したがって、小型の駆動モータ18でも十分な発進性能を確保しながら、最高速度も効率よく達成することができる。駆動モータ18は駆動輪7のタイヤ外周部7aよりも車両走行方向前側に配置されている。
また、変速機37,40を駆動モータ側と駆動輪の両方に設置することで、その構造を小型で簡単にすることが可能になる。また、駆動輪側の重量増加を最小に抑えながら、変速機37,40を取り入れることも可能になる。
また、変速機37,40によってモータ最大または定格出力の小さなものを利用しても十分な速度での走行性能を維持できることから、小型エンジン発動機を搭載した省エネルギーで排気ガスの少ないクリーンな小型・軽量の新型ハイブリッド式電動車両1を構成することが可能になる。
また、変速機37,40は、自動変速機であり、更に操縦者の操作を簡便にできることで、操縦性能・走行性能を高めることが可能になる。なお、変速機37または変速機40の一方のみを自動変速機としてもよい。また、この実施の形態では、駆動モータ18の動力を、チェーン19に代えてドライブシャフトで駆動輪側に伝達するようにしてもよい。
この実施の形態のハイブリッド式電動車両1では、エンジン10、発電機13、バッテリ15、制御装置A、駆動モータ18の順に、進行方向に前側から直列にかつ車体フートボード2eの内部に配置し、これにより車体をスリムにすることができる。
また、車体フートボード2eは、図1に示すように、側面から視て操向輪4と駆動輪7の上端を結ぶ線L1より下方に位置し、車体フートボード2eが側面から視て操向輪4と駆動輪7の上端を結ぶ線L1より下方に位置することで、車体の空気抵抗を大幅に低減できる。
また、車体フートボード2eには、冷却風の冷却風吸込口90が吸気系側側方に開口して形成され、冷却風吸込口91がエンジン上方前側に開口して形成され、冷却風吸込口92が駆動モータ側下方に開口して形成されている。下側カバー2gには、冷却風吸込口96が吸気系側下方に開口して形成され、また、冷却した後の冷却風の冷却風排出口95が排気系側下方に開口して形成されている。
このハイブリッド式電動車両1が走行する時に、エンジン冷却ファン80の駆動によって車体フートボード2eの内部が負圧となる。このため、図3に示すように、冷却風が冷却風吸込口90によって吸気系側側方から吸い込まれ、また、冷却風が冷却風吸込口91によってエンジン上方前側から吸い込まれる。また、冷却風が冷却風吸込口96によって吸気系側下方から吸い込まれる。また、図3に示すように、冷却風が冷却風吸込口92によって駆動モータ側下方から吸い込まれ、冷却風が駆動モータ18、制御装置A、バッテリ15、発電機13とエンジン10を冷却する。これらの冷却風は、さらに排気系12を構成する排気管12a、マフラ12bの順に温度の低い方から冷却することで冷却効率を向上することができ、シンプルな構造で十分な冷却が行えることで小型、軽量、安価なハイブリッド車両を構成できる。
この実施の形態では、図6乃至図9に示す燃料供給装置が備えられている。図6は燃料供給装置を備えるエンジンを走行方向前側から視た前面図、図7は燃料供給装置を備えるエンジンを走行方向左側から視た側面図、図8は燃料供給装置の断面図、図9は希薄燃焼の制御フローチャート、図10は発電機の発電電流波形を示す図である。
この実施の形態の燃料供給装置100は、エンジン10の吸気通路10fに接続した吸気管11aに燃料を供給するキャブレタ11bと、キャブレタ11bへ供給する燃料流量を制御する燃料制御弁11b1とを備えている。
キャブレタ11bは、図8に示すように、固定ベンチュリ11b2にニードルジェット11b3を備え、このニードルジェット11b3の作動で燃料通路11b4から燃料を供給する。このニードルジェット11b3の上流側に燃料制御弁11b1が配置され、この燃料制御弁11b1は電磁弁で構成される。
この燃料制御弁11b1は、図7に示すように、制御手段であるハイブリッド制御コントローラ16によって制御される。このハイブリッド制御コントローラ16は、発電機13の発電電流波形に基づき燃料制御弁11b1の燃料流量を制御する。この燃料制御弁11b1の制御は、電流通電時間を制御して燃料流量を調整し希薄燃焼を行う。ここで、希薄燃焼とは、空燃比を理論空燃比よりも希薄側に制御して行なう燃焼をいう。
このように、エンジン10の吸気通路10fに接続した吸気管11aに燃料を供給するキャブレタ11bへ供給する燃料流量を燃料制御弁11b1により制御することで、混合気制御を精密に行うことができる。また、エンジン停止時は勿論、燃料の供給を停止して走行する場合でも無駄な燃料排出を制限できる。
この実施の形態のハイブリッド式電動車両1では、エンジン10が発電機13を駆動し、発電機13が発電する。このため、発電機13を駆動するエンジン10は、一定回転数、一定負荷で運転される。ここでいう一定回転数とは、所定の範囲に回転数をコントロールすることをいい、一定負荷とは、負荷を一定範囲にコントロールすることをいう。
このエンジン10の希薄燃焼の制御は、図9に示すように行なう。まず、ステップs1において、図10に示す発電機13の発電電流波形を取り込む。この発電機13の発電電流波形は、クランク2回転で爆発、排気、吸気、圧縮の行程を繰り返し、例えば失火気味であれば電流波形の山谷の高さや周期が乱れる。
ステップs2において、発電電流波形の判定を行ない、波形の山谷の高さや周期が乱れていると、燃料が不足していると判断して燃料流量を増加する(ステップs3)。
また、ステップs2において、発電電流波形の判定を行ない、波形の山谷の高さや周期が乱れがなく、かつ波形の大きさが閾値以上であると、燃料が過剰していると判断して燃料流量を減少する(ステップs4)。
そして、ステップs5において、エンジン温度の判定を行ない、エンジン温度が所定温度以下の場合は、エンジン始動と判断してステップs3へ移行して燃料流量を増加する。一方、エンジン温度が所定温度以上の場合は、通常運転と判断してステップs1へ移行して繰り返す。
このように、燃料制御弁11b1の電流通電時間を制御して燃料流量を調整し希薄燃焼を行うことで、希薄燃焼領域で常に運転することが可能になり、またエンジン10そのものや環境(気温・気圧・機械の劣化・燃料の種類等)の変化に対しても適合できることから、より一層の省エネ・排ガス浄化に貢献することができる。
また、例えば失火気味であれば電流波形が乱れる。波形の山谷の高さや周期が乱れるため、この乱れ方に応じて通電時間を調整することでいつも希薄燃焼限界ぎりぎりでエンジン10を運転することができる。
次に、燃料供給装置100の他の実施の形態を図11及び図12に示す。図11は燃料供給装置を備えるエンジンを走行方向前側から視た前面図、図12は燃料制御弁の断面図である。
この実施の形態の燃料供給装置100は、エンジン10の吸気通路10fに接続した吸気管11aに供給する燃料流量を制御する燃料制御弁11b10を備えている。この燃料制御弁11b10は、図12に示すように、電磁弁で構成される。燃料制御弁11b10は、導入口11b100を燃料タンク14側に接続し、吐出口11b101を吸気管11a側に接続している。弁体11b102はスプリング11b103によって燃料通路11b104を塞ぐ方向に付勢されており、コイル11b105に電圧を印加することで燃料通路11b104を開く。 この燃料制御弁11b10は、図6乃至図9の実施の形態と同様に制御される。このように、エンジン10の吸気通路に接続した吸気管11aに供給する燃料流量を燃料制御弁11b10により制御することで、混合気制御を精密に行うことができる。また、エンジン停止時は勿論、燃料の供給を停止して駆動モータにより走行する場合でも無駄な燃料排出を制限できる。
この発明は、エンジンによって発電機を駆動し、この発電機の発電電力で駆動モータを駆動して走行する電動車両に適用できる。
1 ハイブリッド式電動車両
2 車体
4 操向輪
7 駆動輪
10 エンジン
10f 吸気通路
11a 吸気管
11b1 燃料制御弁
14 燃料タンク
14a 燃料供給管
15 バッテリ
16 ハイブリッド制御コントローラ
17 モータコントローラ
18 駆動モータ
2 車体
4 操向輪
7 駆動輪
10 エンジン
10f 吸気通路
11a 吸気管
11b1 燃料制御弁
14 燃料タンク
14a 燃料供給管
15 バッテリ
16 ハイブリッド制御コントローラ
17 モータコントローラ
18 駆動モータ
Claims (4)
- エンジンによって発電機を駆動し、この発電機の発電電力で駆動モータを駆動して走行する電動車両であって、
前記エンジンの吸気通路に接続した吸気管に燃料を供給するキャブレタと、
前記キャブレタへ供給する燃料流量を制御する燃料制御弁とを備えることを特徴とする電動車両。 - エンジンによって発電機を駆動し、この発電機の発電電力で駆動モータを駆動して走行する電動車両であって、
前記エンジンの吸気通路に接続した吸気管に供給する燃料流量を制御する燃料制御弁を備えることを特徴とする電動車両。 - 前記燃料制御弁の電流通電時間を制御して燃料流量を調整し希薄燃焼を行う制御手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動車両。
- 前記発電機の発電電流波形に基づき前記燃料制御弁の燃料流量を制御することを特徴とする請求項3に記載の電動車両。
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