JP2005139763A - 山留め掘削工事に用いる揚水システムおよび目詰まり防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 揚水井戸の目詰まり防止。
【解決手段】 揚水システムは、地盤中に山留め壁10を構築し、山留め壁10の内部を所定深度まで掘削する山留め掘削工事において用いられる。この際に、山留め壁10の内側に、工事発生水,雨水,地下水などが含まれた排出水W1を集水する揚水井戸12が設けられる。また、山留め壁10の外側に復水井戸14を設け、揚水井戸12内に集水した排出水W1を揚水して、復水井戸14内に投入して、フィルター層14bを介して、地下水脈に戻すことになる。排出水W1を復水井戸14内に投入する経路中にあって地上に、排出水W1中の土砂などの異物を分離除去する目詰まり防止装置20を設置した。
【選択図】 図1

Description

この発明は、山留め掘削工事に用いる揚水システムおよび同システムに用いる目詰まり防止装置に関し、特に、ディープウエルで揚水した地下水を、地盤内に戻す場合の改良技術に関するものである。
地盤中に山留め壁を構築して、内部を掘削する山留め掘削工法においては、掘削時に地下水の影響で、根切り面におけるボイリングや盤ぶくれを防止するために、揚水井戸(ディープウエル)を設けて、地下水を揚水することで、地下水位の低下図っている。
この場合、揚水した地下水は、地盤沈下対策や揚水の下水道への放流を減少させるために、復水井戸(リチャージウエル)による復水を行っている。このような掘削工法においては、施工時の掘削土砂が、揚水井戸に流れ込むこともあって、揚水ないしは復水井戸が詰まり、揚水ないしは復水する機能が、低下したり、あるいは、停止するという問題があった。
そこで、例えば、特許文献1には、水中ポンプを有する洗浄機を井戸内に挿入して、井戸のケーシングに付着した目詰まり物質を、水中ポンプで吸引除去する手段が開示されている。
また、特許文献2には、井戸ケーシング内にドライアイスを投入して、ドライアイスを昇華させることで、ガスを発生させ、ガスの気泡群により、ケーシングのスリットを洗浄して、目詰まり物質の除去手段が開示されている。
しかしながら、このような従来の目詰まり物質の除去手段には、以下に説明する技術的な課題があった。
特開平7−216942号公報 特開平1−214626号公報
すなわち、特許文献1,2に開示されている目詰まり物質の除去手段では、目詰まりが発生する度ごとに、洗浄機の挿入設置やドライアイスの投入を行う必要があって、その作業が面倒であり、また、目詰まり物質を除去したとしても、元の排出能力を完全に回復することが難しく、揚水,復水井戸の能力が短命になることが多かった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、面倒な作業を行うことなく、揚水ないしは復水井戸の能力を長期間維持することができる山留め掘削工事に用いる揚水システムおよび目詰まり防止装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、地盤中に山留め壁を構築し、前記山留め壁の内部を所定深度まで掘削する山留め掘削工事において用いられ、前記山留め壁の内側に、工事発生水,雨水,地下水などが含まれた排出水を集水する揚水井戸を設けるとともに、前記山留め壁の外側に復水井戸を設け、前記揚水井戸内に集水した前記排出水を揚水して、前記復水井戸内に投入して、フィルター層を介して、地下水脈に戻す揚水システムにおいて、前記排出水を前記復水井戸内に投入する経路中の地上部に、前記排出水中の土砂などの異物を分離除去する目詰まり防止装置を設置した。
このように構成した山留め掘削工事に用いる揚水システムによれば、排出水を復水井戸内に投入する経路中に、排出水中の土砂などの異物を分離除去する目詰まり防止装置を地上に設置しているので、復水井戸に目詰まりが発生しない。
復水井戸に目詰まりが発生しないと、面倒な洗浄作業を行う必要がなくなり、揚水井戸の能力を長期間維持することが可能になる。目詰まり防止装置で分離除去された土砂などの異物は、これが地上に設置されているので、地盤掘削の施工に影響を及ぼすことなく、可動させることができ、しかも、メンテナンスも簡単に行える。
前記目詰まり防止装置は、中空管体と、前記筒体内に設けられた筒状のフィルター部とを備え、前記筒体と前記フィルター部の外周との間に環状空間を形成し、前記環状空間内に、前記排出水を旋回するように導入して、前記フィルター部を透過させることで、前記揚水中の土砂などの異物を濾過し、前記フイルター部の内周側から濾過後の処理水を取出して地盤中に復水することができる。
前記中空管体は、上端側に設けられ、空気や油などの水より軽い軽量物質の溜まり部と、下端側に設けられ、土砂などの水より重い重量物質の溜まり部とを備え、前記各溜まり部に、設定時間毎に開放する電磁弁を設けることができる。
前記フィルター部は、所定の間隔を隔てて、同心上に配置される筒状の内,外スクリーンと、前記内,外スクリーンとの間に充填された粒状フィルター材とで構成することができる。
また、本発明は、中空管体と、前記管体内に設けられた筒状のフィルター部とを備え、前記中空管体の内周と前記フィルター部の外周との間に環状空間を形成し、前記環状空間内に、工事発生水,雨水,地下水などが含まれた排出水を旋回するように導入して、前記フィルター部を透過させることで、前記揚水中の土砂などの異物を濾過し、前記フイルター部の内周側から濾過後の前記揚水を取出して地盤中に復水するようにした。
前記中空管体は、上端側に設けられ、空気や油などの水より軽い軽量物質の溜まり部と、下端側に設けられ、土砂などの水より重い重量物質の溜まり部とを備え、前記各溜まり部に、設定時間毎に開放する電磁弁を設けることができる。
前記フィルター部は、所定の間隔を隔てて、同心上に配置される筒状の内,外スクリーンと、前記内,外スクリーンとの間に充填された粒状フィルター材とで構成することができる。
本発明にかかる山留め掘削工事に用いる揚水システムによれば、面倒な作業を行うことなく、揚水ないしは復水井戸の能力を長期間維持することができる。また、本発明にかかる目詰まり防止装置は、このような作用効果が得られる揚水システムに好適に採用することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1から図8は、本発明にかかる山留め掘削工事に用いる揚水システムおよび同システムに用いる目詰まり防止装置の一実施例を示している。図1は、揚水システムの全体構成図である。
本実施例の揚水システムは、地盤E中の所定深度まで、山留め壁10を構築した後に、この山留め壁10の内部を所定深度まで掘削する山留め掘削工事に用いられる。山留め壁10は、例えば、鋼矢板や、地中連続壁などで形成される。
このような山留め掘削工事では、地盤Eの掘削時に地下水の影響で、根切り面におけるボイリングや盤ぶくれを防止するために、揚水井戸(ディープウエル)12を設けて、地下水を揚水することで、地下水位の低下図っている。この場合、揚水した地下水は、地盤沈下対策や揚水の下水道への放流を減少させるために、復水井戸(リチャージウエル)14による復水を行っている。
揚水井戸12は、ケーシングパイプ12aと、フィルター層12bと、揚水ポンプ12cとを備えている。ケーシングパイプ12aの下端側には、集水した排出水W1の内部側への通過が可能なストレーナ部12dが設けられている。このストレーナ部12は、後述する目詰まり防止装置20のフィルター部24と同様な構造の、金属線材を巻きつけた形式の巻き線型ストレーナを採用することができる。
このような構成要素を備えた揚水井戸12は、例えば、パーカッション式掘削機を用いて、地盤E中の所定深度まで、削孔を形成し、スライム処理を行い、ストレーナ部12dが設けられたケーシングパイプ12aを削孔内に挿入し、削孔とケーシングパイプ12aとの間に、硅砂などのフィルター材を充填して、フィルター層12bを形成し、ケーシングパイプ12a内に揚水ポンプ12cを設置することで構築される。
一方、復水井戸14は、ケーシングパイプ14aと、フィルター層14bと、洗浄用水中ポンプ14cとを備えている。ケーシングパイプ14aの下端には、水が外部に通過するストレーナ部14dが設けられていて、このストレーナ部14dは、揚水井戸12のストレーナ部12dと同様な構造になっている。
このような構成要素を備えた復水井戸14は、上述した揚水井戸12と実質的に同様な方法により構築される。この場合、復水井戸14では、フィルター層14bは、地下水流W2が流れている部位、すなわち、ケーシングパイプ14aの下端外周側だけに形成し、その上部に環状のシール部14eを設けている。そして、シール部14eの上部側には、削孔とケーシングパイプ14aとの間に、地下水の流入を阻止するシール材14fが充填されている。
以上のような揚水井戸12および復水井戸14の構成は、地盤掘削工事における揚水システムとして、格別のものではないが、本実施例のシステムは、以下の点に顕著な特徴がある。
すなわち、上述した揚水井戸12側では、地盤Eの掘削に伴って、掘削土砂などが混入した工事発生水,雨水,地下水などが含まれた排出水W1が集水され、これが揚水ポンプ12cで揚水されて、復水井戸14に投入され、復水井戸14のストレーナ部14dから地下水流W2に戻されることになる。
ところが、このような排出水W1は、そのまま復水井戸14に投入すると、ストレーナ部14dに目詰まりが発生する。そこで、本実施例では、排出水W1を復水井戸14内に投入する経路中の地上部に、排出水W1中の土砂などの異物を分離除去する目詰まり防止装置20を設置した。
目詰まり防止装置20の詳細を図2〜図8に示している。これらの図に示した目詰まり防止装置20は、図2,3に示すように、中空管体22と、管体22内に設けられた筒状のフィルター部24とを備えている。なお、本実施例の目詰まり防止装置20は、内部に水が充満された形態で運転される。
中空管体22は、両端が開口した管本体22aと、管本体22aの下端にフランジ結合された下蓋部22bと、管本体22aの上端にフランジ結合された上蓋部22cとを備え、支持ステー23により立設状態に支持されている。
管本体22aと下蓋部22bとのフランジ結合部には、図3に示すように、円板状の下エンドプレート22dが挟持され、管本体22aと上蓋部22cとのフランジ結合部には、円板状の上エンドプレート22eが挟持されている。各エンドプレート22d,22eは、内部を上下に仕切るように介装されている。
下エンドプレート22dには、図6に示すように、同一円上において、分断された構造の複数の長孔22fが貫通形成されている。上エンドプレート22eには、図4に示すように、同一円上において、周方向に沿って所定の間隔を隔てて複数の円形孔22gが貫通形成されている。
また、管本体22aの側面には、内部に排出水W1を導入する導入口22hが固設されている。さらに、上蓋部22cには、後述する処理水W3を導出する導出口22iが設けられており、導出口22iには、開閉バルブ22hが取り付けられている。
筒状のフィルター部24は、所定の間隔を隔てて、同心上に配置される筒状の内,外スクリーン24a,24bと、内,外スクリーンとの間に充填された粒状フィルター材24cとを有している。
内,外スクリーン24a,24bの詳細を図7,8に示している。図7に示した内スクリーン24aは、一対の円筒体240aと、複数のロッド241aと、ワイヤー242aとから構成されている。
一対の円筒体240aは、上下端に配置され、この円筒体240a間に、複数のロッド241aの両端が溶接されている。ロッド241aは、円筒体240aの外周に沿うようにして、所定の間隔を隔てて配置されている。ワイヤー242aは、ロッド241aの外周に沿って、巻き付けられていて、上下方向に隣接する部分の表面間に所定の隙間(スリット)が設けられていて、この隙間の大きさで、スクリーン24aの開口率が決まる。
図8に示した外スクリーン24bは、内スクリーン24aよりも径が大きい、一対の円筒体240bと、複数のロッド241bと、ワイヤー242bとから構成されており、実質的に内スクリーン24aと同一構成を備えている。粒状フィルター材24cは、所定粒径および粒度分布の、例えば、1号硅砂,2号硅砂、3号硅砂などから選択される。
ここで、内,外スクリーン24a,24bのスリット間隔は、復水井戸14のストレーナ部14dの間隔が、例えば、1.0〜1.5mmであれば、それよりも小さい0.5mm間隔とし、粒状フィルター材24cの粒径は、例えば、2mmとして、その流出を防止すればよい。
このような構成のフィルター部24は、図2に示すように、内,外スクリーン24a,24bを同心上に配置して、内,外スクリーン24a,24b間に粒状フィルター材24c材を充填した状態で、中空管体22内に設置されている。
この場合、フィルター部24の内,外スクリーン24a,24bが下エンドプレート22d上に載置されるとともに、外スクリーン24bの上端が、上エンドプレート22eの下面に当接するようにして、位置決め挟持されている。内スクリーン24aの上端側は、上エンドプレート22dを貫通するようにして、その上方に延設され、導出口22iと連通するようになっている。
以上の構成において、目詰まり防止装置20には、中空管体22の内周とフィルター部24の外周との間に環状空間26が形成されている。また、中空管体22の上端側には、上エンドプレート22と上蓋部22bとで画成され、円形孔22gを介して、環状空間26と連通し、空気や油,浮遊物などの水より軽い軽量物質の第1溜まり部28が形成されている。この場合、円形孔22gは、その下方の環状空間26内に、所定流速の旋回流が流れているので、第1溜まり部28内に収容される軽量物質の逆流が防止される。
さらに、中空管体22の下端側には、下エンドプレート22dと下蓋部22bとで画成され、長孔22fを介して、環状空間26と連通し、土砂や鉄などの金属粉などの水より重い重量物質の第2溜まり部30が形成されている。長孔22fは、重量物質が逆流する可能性が少ないので、できるだけ捕集効率を上げるために、大きな開口にしている。
各溜まり部28,30には、内部と連通する電磁弁32が、下ないしは上蓋部22b,22cに設けられていて、この電磁弁32は、設定時間毎に各溜まり部28,30を開放して、内部の砂などを外部に排出するようになっている。
なお、図1に符号33で示した部分は、電磁弁32の開放により、放出される土砂などを収容する土砂溜まりである。このような電磁弁32を設けておくことにより、目詰まり防止装置20のメンテナンスを自動的に行うことができる。
目詰まり防止装置20は、図1に示すように、揚水ポンプ12cに接続されているホース12eの一端が、導入口22hに接続され、導出口22iには、排出ホース34の一端が接続され、排出ホース34の他端は、復水井戸14内に挿入される。
なお、図1に符号36で示した部材は、洗浄用水中ポンプ14cの駆動,停止を行うセンサであって、復水井戸14内の水位Wが、例えば、グランドライン下2m程度に設置されている上側のセンサ36の位置まで上昇すると、ポンプ14cを駆動させて、復水井戸14内の水を下水に放出するとともに、水位Wが低下して、排出ホース34の上方1〜2m程度に設置されているセンサ36の位置まだ低下すると、ポンプ14cの駆動を停止するようになっている。
以上のように構成された揚水システムでは、揚水井戸12内に排出水W1が集水されると、揚水ポンプ12cを介して、これが揚水されて目詰まり防止装置20内に導入される。
この場合、排出水W1は、導入口22h介して、中空管体22内の環状空間26内に流れ込むが、この際に、導入口22hが中空管体22の外周に設けられているので、排出水W1は、図5に示すように、環状空間26内を層状で、何度も旋回するように流れる。
環状空間26内に効果的に旋回流を起こさせるためには、導入口22hは、環状空間26に対して、外周縁に接する接線方向から排出水W1を導入し、かつ、図1に仮想性で示すように、水平線に対して、中心軸が所定角度下方に向くように取り付けることが望ましい。
このような旋回によって、重量の大きな土砂などの異物は、遠心力の相違により、水から分離して下方に落下するとともに、重量の小さい空気などの異物は、同様に水から分離して、上方に浮上する。また、このような旋回流の過程で、排出水W1の一部は、フィルター部24を通過して、内スクリーン部24a内に到達するが、この際に、フィルター材24cにより濾過されて、土砂などの固形分が分離される。
排出水W1から分離された土砂などの水より重い重量物質は、下方に落下して、第1溜まり部28内に収容される。また、排出水W1から分離した空気や油などの水より軽い軽量物質は、上方に移動して第2溜まり部30内に収容される。これらの各溜まり部28,30内に収容された異物は、所定時間経過するとね電磁弁32の駆動により外部に排出される。
一方、フィルター部24を通過して、内スクリーン部24a内に到達した濾過後の処理水W3は、導出口22iと排出ホース34とを介して、復水井戸14内に投入され、ストレーナ部14dを介して、地下水流W2に戻されることになる。
さて、以上のように構成した山留め掘削工事に用いる揚水システムによれば、排出水W1を復水井戸14内に投入する経路中に、排出水W1中の土砂などの異物を分離除去する目詰まり防止装置20を地上に設置しているので、復水井戸14に目詰まりが発生しない。
復水井戸14に目詰まりが発生しないと、面倒な洗浄作業を行う必要がなくなり、復水井戸14の能力を長期間維持することが可能になる。目詰まり防止装置20で分離除去された土砂などの異物は、これが地上に設置されているので、地盤掘削の施工に影響を及ぼすことなく、稼動させることができ、しかも、メンテナンスも簡単に行える。
さらにまた、本実施例の場合には、以下の作用効果が期待できる。すなわち、一般に、地下水は、溶存酸素の量が少なく、復水井戸14に鋼管製のケーシングパイプ14aを用い、ストレーナ部14dを金属製の巻線で構成していると、揚水の過程などで、溶存酸素量が増すと、土砂などの異物を除去したとしても、ストレーナ部14dの酸化により、その機能の短命化が懸念される。
ところが、本実施例のように、目詰まり防止装置20を、揚水ポンプ12cのホース12eと接続し、導入口22hに排出ホース34の一端を接続して、排出ホース34の他端を復水井戸14内の、水位W以深の部分に開口させると、排出水W1を揚水して、復水させるまでの間に、外気に開放された部分が、非常に少なくなるので、溶存酸素の増加が回避される。
溶存酸素が増加すると、バクテリヤや微生物の活動が変化して、これを地下水に復水すると、地下水の汚染などに繋がる恐れもあるが、本実施例のように、溶存酸素の増加を防止すると、環境対策上も好ましい。
このような効果を有効に発揮させるためには、洗浄用の水中ポンプ14cを用いる場合には、図1に示したセンサ36を設置して、水位Wが、排出ホース34の下方まで低下することを、防止する必要がある。
本発明にかかる揚水システムは、山留め壁を構築して行われる地盤掘削工事において採用すると、有効に活用することができる。また、本発明にかかる目詰まり防止装置は、揚水井戸の目詰まりを防止して、その機能を長期間保つことができる。
本発明にかかる山留め掘削工事に用いる揚水システムの一実施例を示す全体構成図である。 図1に示した目詰まり防止装置の外観図である。 図2に示した目詰まり防止装置の断面図である。 図3のA−A線矢視図である。 図3のB−B線矢視図である。 図3のC−C線矢視図である。 図3に示した内スクリーンの詳細図である。 図3に示した外スクリーンの詳細図である。
符号の説明
10 山留め壁
12 揚水井戸
14 復水井戸
20 目詰まり防止装置
22 中空管体
24 フィルター部
26 環状空間
28 第1溜まり部
30 第2溜まり部
32 電磁弁

Claims (7)

  1. 地盤中に山留め壁を構築し、前記山留め壁の内部を所定深度まで掘削する山留め掘削工事において用いられ、前記山留め壁の内側に、工事発生水,雨水,地下水などが含まれた排出水を集水する揚水井戸を設けるとともに、前記山留め壁の外側に復水井戸を設け、前記揚水井戸内に集水した前記排出水を揚水して、前記復水井戸内に投入して、フィルター層を介して、地下水脈に戻す揚水システムにおいて、
    前記排出水を前記復水井戸内に投入する経路中の地上部に、前記排出水中の土砂などの異物を分離除去する目詰まり防止装置を設置することを特徴とする山留め掘削工事に用いる揚水システム。
  2. 前記目詰まり防止装置は、中空管体と、前記筒体内に設けられた筒状のフィルター部とを備え、
    前記筒体と前記フィルター部の外周との間に環状空間を形成し、前記環状空間内に、前記排出水を旋回するように導入して、前記フィルター部を透過させることで、前記揚水中の土砂などの異物を濾過し、前記フイルター部の内周側から濾過後の処理水を取出して地盤中に復水することを特徴とする請求項1記載の山留め掘削工事に用いる揚水システム。
  3. 前記中空管体は、上端側に設けられ、空気や油などの水より軽い軽量物質の溜まり部と、下端側に設けられ、土砂などの水より重い重量物質の溜まり部とを備え、
    前記各溜まり部に、設定時間毎に開放する電磁弁を設けたこと特徴とする請求項2記載の山留め掘削工事に用いる揚水システム。
  4. 前記フィルター部は、所定の間隔を隔てて、同心上に配置される筒状の内,外スクリーンと、前記内,外スクリーンとの間に充填された粒状フィルター材とを有することを特徴とする請求項2記載の山留め掘削工事に用いる揚水システム。
  5. 中空管体と、前記管体内に設けられた筒状のフィルター部とを備え、
    前記中空管体の内周と前記フィルター部の外周との間に環状空間を形成し、前記環状空間内に、工事発生水,雨水,地下水などが含まれた排出水を旋回するように導入して、前記フィルター部を透過させることで、前記揚水中の土砂などの異物を濾過し、前記フイルター部の内周側から濾過後の処理水を取出して地盤中に復水することを特徴とする目詰まり防止装置。
  6. 前記中空管体は、上端側に設けられ、空気や油などの水より軽い軽量物質の溜まり部と、下端側に設けられ、土砂などの水より重い重量物質の溜まり部とを備え、
    前記各溜まり部に、設定時間毎に開放する電磁弁を設けたこと特徴とする請求項5記載の目詰まり防止装置。
  7. 前記フィルター部は、所定の間隔を隔てて、同心上に配置される筒状の内,外スクリーンと、前記内,外スクリーンとの間に充填された粒状フィルター材とを有することを特徴とする請求項5または6記載の目詰まり防止装置。
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