JP2005139488A - スパッタリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電圧印加時の異常放電に起因するパーティクルの発生を防止可能なスパッタリング装置を提供する。
【解決手段】本発明のスパッタリング装置は、真空槽2と、真空槽2内において所定のターゲット8を保持するバッキングプレートと、ターゲット8の放電を防止するためのアースシールド9とを備える。バッキングプレートのアースシールド9と対向する部分に所定の材料からなる放電防止層12が形成されている。放電防止層12は、酸化した場合に絶縁体にならない材料(例えばCu)を用いて形成する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、例えば半導体素子を製造するためのスパッタリング装置に関し、特に、放電防止用のアースシールドを備えたスパッタリング装置に関する。
図3は、従来のスパッタリング装置の全体を示す概略構成図、図4は、従来のスパッタリング装置の要部を示す概略構成図である。
図3に示すように、このスパッタリング装置101にあっては、真空槽102内の下部に、処理対象物である基板103が配置される。
一方、真空槽102内の上部には、バッキングプレート104に取り付けられたターゲット105が配置される。そして、ターゲット105の周囲には、ターゲット105の外周部における放電を防止するため、数mm程度の隙間を設けてアースシールド106が配置されている。
そして、スパッタリングの際には、基板103、ターゲット105及びアースシールド106に対して電源107〜109から所定の電圧を印加して放電現象を発生させる。
しかしながら、このような従来技術においては、放電の際にバッキングプレート104とアースシールド106との対向する面104a、106aの間でチャージアップし異常放電が発生して、パーティクルが発生するという問題がある。
本発明は、このような従来の技術の課題を解決するためになされたもので、電圧印加時の異常放電に起因するパーティクルの発生を防止可能なスパッタリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1記載の発明は、真空槽と、前記真空槽内において所定のターゲットを保持する保持部と、前記ターゲットの放電を防止するためのアースシールドとを備え、前記保持部の前記アースシールドと対向する部分に所定の材料からなる放電防止層が形成されているスパッタリング装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記放電防止層が、酸化した場合に絶縁体にならない材料からなるものである。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2のいずれか1項記載の発明において、前記放電防止層が、銅からなるものである。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の発明において、前記放電防止層が、銅より比重の小さい物質からなるものである。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の発明において、前記放電防止層が、溶射によって形成された膜であるものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記放電防止層が、酸化した場合に絶縁体にならない材料からなるものである。
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請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の発明において、前記放電防止層が、溶射によって形成された膜であるものである。
本発明にあっては、ターゲットを保持する保持部のアースシールドと対向する部分に例えば銅等の酸化した場合に絶縁体にならない材料からなる放電防止層が形成されていることから、スパッタリングの際に、保持部とアースシールドとの間においてチャージアップすることがなく、異常放電に起因するパーティクルの発生を防止することができる。
本発明の場合、放電防止層が、溶射によって形成された膜である場合には、その表面が低抵抗であるため、チャージアップを防止することができるという効果がある。
本発明によれば、ターゲットを保持する保持部とアースシールドとの間においてチャージアップすることがなく、異常放電に起因するパーティクルの発生を防止することができる。
以下、本発明に係るスパッタリング装置の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態のスパッタリング装置の概略構成を示す全体図、図2は、同スパッタリング装置の要部を示す概略構成図である。
図1は、本実施の形態のスパッタリング装置の概略構成を示す全体図、図2は、同スパッタリング装置の要部を示す概略構成図である。
図1に示すように、本実施の形態のスパッタリング装置1にあっては、真空槽2内の下部にサセプタ3が配設され、このサセプタ3上に、処理対象物である基板4が載置される。
この基板4は、真空槽2の外部に設けられた交流電源6に接続され、スパッタリングの際に所定の交流電力(0〜500W)が印加されるようになっている。
一方、真空槽2内の上部には、保持部であるバッキングプレート7に取り付けられたターゲット8が配置される。
このターゲット8は、真空槽2の外部に設けられた直流電源13に接続され、スパッタリングの際に所定の直流電圧(−300〜−1000V)が印加されるようになっている。
バッキングプレート7は、アルミニウム(Al)を主成分とする材料を用いて構成されている。
なお、バッキングプレート7の内部には、複数の図示しないマグネットが設けられている。
ターゲット8の周囲には、ターゲット8の外周部における放電を防止するための筒形状のアースシールド9が設けられている。
図2に示すように、このアースシールド9は、ターゲット8及びバッキングプレート7に対して数mm程度の隙間を設けて配置されている。
そして、アースシールド9は、真空槽2の外部に設けられた直流電源10に接続され、スパッタリングの際に所定の電圧(アース電位又は0〜+400V)が印加されるようになっている。
アースシールド9の背面側の部位には、アースシールド9と接触した状態で水冷フランジ11が設けられている。この水冷フランジ11は、冷却水を循環させるように構成されている。
ここで、水冷フランジ11とバッキングプレート7との間には絶縁板が設けられ、水冷フランジ11とバッキングプレート7とを電気的に絶縁するようになっている。
さらに、本実施の形態においては、バッキングプレート7のアースシールド9と対向する部分に放電防止層12が形成されている。
本発明の場合、放電防止層12を構成する材料については特に限定されることはないが、チャージアップ防止の観点からは、銅(Cu)又は銅より比重の小さい材料を用いることが好ましい。
このような材料としては、例えば、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)、錫(Sn)等があげられる。
これらの材料は単独で用いてもよいし、また、合金として用いることも可能である。
また、放電防止層12の厚さについては特に限定されることはないが、チャージアップ防止の観点からは、50〜700μmとすることが好ましい。
一方、放電防止層12の形成方法については、特に限定されることなく、例えば、溶射法、スパッタリング法等を用いることができる。
これらのうちでも、溶射法は、蒸着膜の剥離防止の観点から特に好ましいものである。
このような構成を有する本発明においては、バッキングプレート7のアースシールド9と対向する部分に例えば銅(Cu)からなる放電防止層12が形成されており、放電防止層12の表面に形成される自然酸化膜はCuOで半導体であり絶縁体ではないため、スパッタリングの際に、バッキングプレート7とアースシールド9との間においてチャージアップすることがなく、その結果、異常放電に起因するパーティクルの発生を防止することができる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、バッキングプレートに形成する放電防止層の位置、形状、大きさ等については、装置構成に応じて適宜変更することができる。
例えば、バッキングプレートに形成する放電防止層の位置、形状、大きさ等については、装置構成に応じて適宜変更することができる。
また、本発明は、種々のスパッタリング装置に適用することができるものである。
1…スパッタリング装置 2…真空槽 4…基板 7…バッキングプレート 8…ターゲット 9…アースシールド 12…放電防止層
Claims (5)
- 真空槽と、
前記真空槽内において所定のターゲットを保持する保持部と、
前記ターゲットの放電を防止するためのアースシールドとを備え、
前記保持部の前記アースシールドと対向する部分に所定の材料からなる放電防止層が形成されているスパッタリング装置。 - 前記放電防止層が、酸化した場合に絶縁体にならない材料からなる請求項1記載のスパッタリング装置。
- 前記放電防止層が、銅からなる請求項1又は2のいずれか1項記載のスパッタリング装置。
- 前記放電防止層が、銅より比重の小さい物質からなる請求項1乃至3のいずれか1項記載のスパッタリング装置。
- 前記放電防止層が、溶射によって形成された膜である請求項1乃至4のいずれか1項記載のスパッタリング装置。
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JP2003375280A JP2005139488A (ja) | 2003-11-05 | 2003-11-05 | スパッタリング装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112334591A (zh) * | 2018-12-27 | 2021-02-05 | 株式会社爱发科 | 防附着构件和真空处理装置 |
-
2003
- 2003-11-05 JP JP2003375280A patent/JP2005139488A/ja active Pending
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