JP2005134615A - 画像観察装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 臨場感のある画像を観察することができる画像観察装置の提供。
【解決手段】 表示装置1Rに表示された画像は反射ミラー2Rによって反射され、接眼窓9Rを介して観察者の右眼14Rによって観察される。表示装置1Lに表示された画像は反射ミラー2Lによって反射され、接眼窓9Lを介して観察者の左眼14Lによって観察される。その結果、右眼14Rには虚像15Rが観察され、左眼14Lには虚像15Lが観察される。虚像15L、15Rの位置は左右にずれているため、輻輳角φから知覚される輻輳距離は、ピント距離よりも長くなり臨場感のある画像が観察される。例えば、表示装置1L,1Rの水平画面角度αを30度以上に設定したり、表示装置1L,1Rに輝度差や彩度差を与えることによって、臨場感がより高まる。
【選択図】 図2
【解決手段】 表示装置1Rに表示された画像は反射ミラー2Rによって反射され、接眼窓9Rを介して観察者の右眼14Rによって観察される。表示装置1Lに表示された画像は反射ミラー2Lによって反射され、接眼窓9Lを介して観察者の左眼14Lによって観察される。その結果、右眼14Rには虚像15Rが観察され、左眼14Lには虚像15Lが観察される。虚像15L、15Rの位置は左右にずれているため、輻輳角φから知覚される輻輳距離は、ピント距離よりも長くなり臨場感のある画像が観察される。例えば、表示装置1L,1Rの水平画面角度αを30度以上に設定したり、表示装置1L,1Rに輝度差や彩度差を与えることによって、臨場感がより高まる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、臨場感のある画像を観察することができる画像観察装置に関する。
従来、ビデオ、テレビ画像等においては、単眼カメラにより撮影された画像を平板状の画面に表示して鑑賞するので、臨場感を高めるためには高価な大画面表示装置が必要であった。そこで、右眼用画像と左眼用画像とを用いて立体感や臨場感のある画像を容易に観察することができる装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。その装置では、複数の反射鏡を用いて、所定の輻輳角で右眼用画像を右眼に左眼用画像を左眼にそれぞれ入射させるようにしている。観察者には、輻輳角から認知される距離と焦点調節状態から認知される距離とのずれによって、擬似的に立体感のある画像が観察されることになる。
しかしながら、単に輻輳角から認知される距離と焦点調節状態から認知される距離との間にずれを与えただけでは、必ずしも臨場感の豊かな観察像を得ることができず、様々な観察条件によって臨場感が左右されることが分かった。例えば、観察している画像の画質が劣っていると、臨場感が得られない場合があることが分かった。
請求項1の発明は、観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置に適用され、表示装置を、表示画像を構成する画素の観察者から視認される隣接する画素間の見込み角度を2分50秒より小さくしたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の画像観察装置において、観察者から視認される表示装置の画面の見込み角度を25度以上100度以下としたものである。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の画像観察装置において、ピント距離に対する輻輳距離のずれの要因である左右両眼の各々で観察される表示画像の虚像の相互のずれを、2プリズムディオプトリ以上5プリズムディオプトリ以下としたものである。
請求項4の発明は、観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置に適用され、ピント距離に対する輻輳距離のずれの要因である左右両眼の各々で観察される表示画像の虚像の相互のずれを、2プリズムディオプトリ以上5プリズムディオプトリ以下としたことを特徴とする。
請求項5の発明は、観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置に適用され、ピント距離が30cm以上となる位置に表示装置を配設したことを特徴とする。
請求項6の発明は、観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置に適用され、輻輳距離をピント距離よりも長くなるように設定したことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1に記載の画像観察装置において、輻輳角に基づく距離を光学的距離よりも長くなるように設定したものである。
請求項8の発明は、請求項3に記載の画像観察装置において、ピント距離が30cm以上となる位置に表示装置を配設したものである。
請求項9の発明は、観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置に適用され、表示装置に表示された表示画像を反射して両眼の少なくとも一方に各々に導く反射ミラーと、反射ミラーで反射された表示画像を観察する眼に、表示装置に表示された表示画像が反射ミラーを介さずに直接観察されるのを防止する遮蔽部材とを備えたことを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の画像観察装置において、表示装置に表示された表示画像を反射して両眼の少なくとも一方に各々に導く反射ミラーと、反射ミラーで反射された表示画像を観察する眼に、表示装置に表示された表示画像が反射ミラーを介さずに直接観察されるのを防止する遮蔽部材とを備えたものである。
請求項11の発明は、請求項9または10に記載の画像観察装置において、観察者の観察位置を位置決めする位置決め機構を設けたものである。
請求項12の発明は、観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置に適用され、各表示装置の輝度および彩度の少なくとも一方を制御し、一対の表示装置の間で輝度差または彩度差を生じさせる制御手段を設けたことを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項1に記載の画像観察装置において、表示装置は右眼用および左眼用の一対の表示画面を表示するものであって、各表示画面の輝度および彩度の少なくとも一方を制御し、一対の表示画面の間で輝度差または彩度差を生じさせる制御手段を設けたものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の画像観察装置において、観察者から視認される表示装置の画面の見込み角度を25度以上100度以下としたものである。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の画像観察装置において、ピント距離に対する輻輳距離のずれの要因である左右両眼の各々で観察される表示画像の虚像の相互のずれを、2プリズムディオプトリ以上5プリズムディオプトリ以下としたものである。
請求項4の発明は、観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置に適用され、ピント距離に対する輻輳距離のずれの要因である左右両眼の各々で観察される表示画像の虚像の相互のずれを、2プリズムディオプトリ以上5プリズムディオプトリ以下としたことを特徴とする。
請求項5の発明は、観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置に適用され、ピント距離が30cm以上となる位置に表示装置を配設したことを特徴とする。
請求項6の発明は、観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置に適用され、輻輳距離をピント距離よりも長くなるように設定したことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1に記載の画像観察装置において、輻輳角に基づく距離を光学的距離よりも長くなるように設定したものである。
請求項8の発明は、請求項3に記載の画像観察装置において、ピント距離が30cm以上となる位置に表示装置を配設したものである。
請求項9の発明は、観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置に適用され、表示装置に表示された表示画像を反射して両眼の少なくとも一方に各々に導く反射ミラーと、反射ミラーで反射された表示画像を観察する眼に、表示装置に表示された表示画像が反射ミラーを介さずに直接観察されるのを防止する遮蔽部材とを備えたことを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の画像観察装置において、表示装置に表示された表示画像を反射して両眼の少なくとも一方に各々に導く反射ミラーと、反射ミラーで反射された表示画像を観察する眼に、表示装置に表示された表示画像が反射ミラーを介さずに直接観察されるのを防止する遮蔽部材とを備えたものである。
請求項11の発明は、請求項9または10に記載の画像観察装置において、観察者の観察位置を位置決めする位置決め機構を設けたものである。
請求項12の発明は、観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置に適用され、各表示装置の輝度および彩度の少なくとも一方を制御し、一対の表示装置の間で輝度差または彩度差を生じさせる制御手段を設けたことを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項1に記載の画像観察装置において、表示装置は右眼用および左眼用の一対の表示画面を表示するものであって、各表示画面の輝度および彩度の少なくとも一方を制御し、一対の表示画面の間で輝度差または彩度差を生じさせる制御手段を設けたものである。
本発明によれば、両眼の各々で同一の表示画像を観察する画像観察装置において、立体感や臨場感のより高い画像を観察することができる。
以下、図を参照して本発明の最良の形態を説明する。図1は本発明による画像観察装置の外観を示す斜視図である。1L,1Rは画像を表示する表示装置であり、例えば、液晶表示パネルなどが用いられる。表示装置1L,1Rには同一画像データに基づく画像が表示される。
表示装置1Rと反射ミラー2Rとはバー3Rによって連結されており、表示装置1Lと反射ミラー2Lとはバー3Lによって連結されている。バー3Rの一端は反射ミラー2Rの上端に設けられた軸4の継ぎ手5に固定されており、バー3Rの他端は表示装置1Rの上端に設けられた軸6の継ぎ手7に固定されている。
継ぎ手5,7にはユニバーサル手継ぎ手などが用いられ、図1に示す例では、各継ぎ手5,7は軸4,6を中心に回転自在に設けられている。その結果、バー3Rは矢印R1のような旋回動作が可能で、表示装置1Rは矢印R2のように画面角度を変更することができる。表示装置1Lおよび反射ミラー2Lもバー3Lによってバー3Rと同様な機構で連結されており、バー3Lおよび表示装置1Lも上述したバー3Rおよび表示装置1Rと同様の旋回動作R1および画面角度変更動作R2を行うことができる。
9は画像観察部であって、観察者が画像を観察する際の顔の位置を規定するものである。画像観察部9には接眼窓9L,9Rが形成されている。表示装置1Rに表示された画像は反射ミラー2Rによって反射され、接眼窓9Rを介して観察者の右眼によって観察される。他方、表示装置1Lに表示された画像は反射ミラー2Lによって反射され、接眼窓9Lを介して観察者の左眼によって観察される。
観察者は接眼窓9L,9Rの上部に設けられたパッド91に額を当てて、接眼窓9Lに左眼が位置し、接眼窓9Rに右眼が位置するように顔を固定する。その際、観察者の鼻が画像観察部9に当たらないように、開口92が形成されている。なお、図1に示す例ではパッド91に額を当てて顔の位置を規定するようにしたが、接眼窓9L,9Rにアイピースなどの接眼部を設けて、観察者が眼の部分を接眼部に当てることによって顔の位置を規定するようにしても良い。
画像観察部9には遮蔽板93,94,95が前方に向けて形成されている。遮蔽板94は接眼窓9Lと接眼窓9Rとの間に設けられ、遮蔽板93は接眼窓9Lの左側、遮蔽板95は接眼窓9Rの右側に設けられている。上述した反射ミラー2L,2Rはヒンジ等によって遮蔽板94の前端部に取り付けられており、軸96を支点として矢印R3のように動かすことができる。
すなわち、2枚の反射ミラー2L,2Rを矢印R3のように開閉することによりミラー面の角度θを変更することができる。反射ミラー2L,2Rの上端には凸部10がそれぞれ設けられており、それらの凸部10には開閉ネジ11が螺合する雌ねじが形成されている。そのため、開閉ネジ11のつまみ11aを回転することにより、反射ミラー2L,2Rの角度θを変更することができる。
図2は、図1に示した画像観察装置による画像効果を説明する図である。図2に示す例では表示装置1Lと表示装置1R、反射ミラー2Lと反射ミラー2Rはそれぞれ左右対称に配置されている。表示装置1Rから出射された光束12a,12b,12cは反射ミラー2Rで反射され、画像観察部9に形成された観察窓9Rを通過して観察者の右眼14Rに入射する。そのため、観察者には、虚像15Rを右眼14Rで観察しているように認識される。一方、表示装置1Lから出射された光束13a,13b,13cは反射ミラー2Lで反射され、画像観察部9に形成された観察窓9Lを通過して観察者の左眼14Lに入射する。その結果、観察者には、虚像15Lを左眼14Lで観察しているように認識される。
なお、光束12b,13bは、それぞれ表示装置1R,1Lの各表示画面の中心部から射出された光束を示したものである。なお、観察者の鑑賞時には光束12b、13bの反射ミラー2L、2Rと左右両眼の間の伝搬方向は視線の方向と一致する。また、光束12a,13aは各表示画面の図示上側端部から出射された光束を、光束12c,13cは各表示画面の図示下側端部から出射された光束をそれぞれ示している。表示制御装置20は表示装置1L,1Rの輝度、彩度を制御するものであり、図1では図示を省略した。
虚像15L、15Rは、図2に示すように互いに図示左右方向にずれて形成される。なお、図2では、虚像15L、15Rを分かりやすいように図示上下にずらして示しているが、各表示装置1L,1Rと対応する左眼14Lおよび右眼14Rとの光学的距離は等しく設定されているので、実際には上下位置は等しい。
通常、図3に示すように両眼14L、14Rで一つの表示装置1を観察している場合には、両眼14L、14Rの視線17L,17Rは表示面上で交わり、両眼14L、14Rのピントは両眼14L、14Rと表示面との間の光学的距離に応じて調節される。すなわち、ピント状態から知覚されるピント距離は、観察者から表示面までの光学的距離と一致している。一方、視線17L,17Rの成す角度φは輻輳角と呼ばれ、ここでは視線17L,17Rの交点までの距離を輻輳角φに対応する輻輳距離と呼ぶことにする。図3のように一つの表示装置1を観察している場合には、輻輳角φから知覚される輻輳距離と、両眼14L、14Rのピント状態から知覚されるピント距離とが一致している。
人間は、ピント距離と輻輳角φから知覚される距離とから観察対象の遠近感をイメージしている。ところで、表示されている画像に含まれる人物や建物や風景などの映像素材には、奥行き情報は含まれていない。ゆえに、映像素材に異なる距離の被写体が同一画面に表示される様な画像が含まれていても、立体感が弱く認識されたり全く認識されなくなったりして、表示面上に表示されていることを強く認識してしまう。その結果、図3のような構成では臨場感を十分に感じることができない。
一方、本実施の形態では、図2のように虚像15L、15Rと眼との距離と、左右の視線が交差する点S3と眼との距離がずれて、かつ左右の視線が交差する点S3は虚像15L、15Rよりも図示上方で交差する。そのため、輻輳角φから知覚される輻輳距離は、両眼14L、14Rのピント状態から知覚されるピント距離よりも長くなる。
このような距離情報の矛盾が生じると、表示装置1L,1Rの形状や存在感に関する感覚が鈍くなり、映像素材に含まれている奥行き感(例えば、陰影や運動視差など)が感じられる。その結果、観察画像に対して臨場感を十分に感じることができるようになる。なお、図1に示した装置では、反射ミラー2L,2Rの角度θや表示装置1L,1Rの角度を変えることにより、輻輳角φを変更することができる。
しかしながら、輻輳角から知覚される輻輳距離とピント状態から知覚されるピント距離との矛盾の結果生じる臨場感は非常に微妙であって、様々な条件に左右されることが分かった。すなわち、表示画面の存在を感じさせるような要因や、観察画像への没入感を阻害するような要因があると、臨場感を喪失してしまうという現象が見られた。
以下では、それぞれの条件を順に説明するが、いずれが優先するという性格のものではなく、条件が揃えば揃うほど臨場感が得られ易く、より高い臨場感を得るためには全ての条件を満足することが好ましい。なお、臨場感は各人が表示画像を見てどのように感じるかという性質のものであり、計算式等を用いて理論的に導き出せるようなものではない。そのため、以下の条件を得る際には、複数の被験者を用いて観察実験を行うことによって条件設定を行った。
(1)ピント距離
ピント距離は観察者にとってピント合わせが楽に行えることが必要であり、ピント合わせが行い難いピント距離では臨場感の喪失を招き易くなる。図4はこのピント距離に関する実験結果を示す図であり、(a)は実験データを表にしたもので、(b)は結果をグラフ化したものである。実験は、20cm、25cm、30cm、40cm、50cmの各距離について行った。
ピント距離は観察者にとってピント合わせが楽に行えることが必要であり、ピント合わせが行い難いピント距離では臨場感の喪失を招き易くなる。図4はこのピント距離に関する実験結果を示す図であり、(a)は実験データを表にしたもので、(b)は結果をグラフ化したものである。実験は、20cm、25cm、30cm、40cm、50cmの各距離について行った。
図4に示すように、距離20cmの場合には4人中全員が臨場感を感じられなかったが、25cmにすると5人中2人は臨場感が感じられ、3人は臨場感が感じられなかった。上述したように臨場感の感じ方には個人差があるが、臨場感を感じる人が50%に満たない距離20cmは設定条件としては不十分である。次いで、距離を30cmに増やすと臨場感を感じる人の割合が急激に増加し、12人中11人が臨場感を感じると答えた。さらに、距離を40cm、50cmにした場合には、12人中全員が臨場感を感じることができた。このような結果から、ピント距離は、ほとんどの人が臨場感を感じることのできる30cm以上に設定するのが望ましい。
なお、ピント距離以外の条件、すなわち後述する条件(2)〜(4)については、それぞれ臨場感が得られるような条件に設定して実験を行った。しかしながら、ピント距離を20cm、25cm、30cm、40cm、50cmと大きくするに従って臨場感が増加するという傾向や、ピント距離30cmで臨場感を感じる人の割合が急増するという傾向は、条件(2)〜(4)を変化させても変わらない。
(2)輻輳距離のずれ量
上述したように、本実施の形態では、立体感および臨場感のある観察画像を得るために、ピント距離に対して輻輳角から知覚される輻輳距離を意図的にずらすようにしている。図2に示したように、虚像15L,15Rを図示左右方向にずらすことによって輻輳距離がより大きくなるように輻輳角を変えているが、この輻輳距離のずれ量によって観察のしやすさが異なる。そして、輻輳距離のずれ量を観察しやすい大きさに設定すると、より高い臨場感を得られる。
上述したように、本実施の形態では、立体感および臨場感のある観察画像を得るために、ピント距離に対して輻輳角から知覚される輻輳距離を意図的にずらすようにしている。図2に示したように、虚像15L,15Rを図示左右方向にずらすことによって輻輳距離がより大きくなるように輻輳角を変えているが、この輻輳距離のずれ量によって観察のしやすさが異なる。そして、輻輳距離のずれ量を観察しやすい大きさに設定すると、より高い臨場感を得られる。
図5は輻輳距離のずれ量に関する実験結果を示す図であり、(a)は実験データを表にしたもので、(b)は結果をグラフ化したものである。なお、輻輳距離のずれ量は虚像15L,15Rのずれ量に依存しているので、虚像15L,15Rのずれ量を種々の値に変化させて実験を行った。虚像15L,15Rのずれ量はプリズムディオプトリと呼ばれる指標で表わされ、1プリズムディオプトリは、両眼14L,14Rから1m離れた位置にある同一画像を見た場合に、左右のそれぞれの眼で見た像のずれ量が1cmである場合に対応する。
この実験では、プリズムディオプトリが0,1,2,3,4,5の場合について調べた。0プリズムディオプトリでは輻輳距離はピント距離と一致するので、被験者7人の全員が臨場感を感じることができなかった。輻輳距離のずれ量が1プリズムディオプトリの場合は7人中1人しか臨場感が得られず、あまり臨場感を得られる人がいなかった。
ところが、2プリズムディオプトリに増加させると、7人中5人が臨場感を感じるようになり、臨場感を感じる人の割合が急激に増加する。さらに、3および4プリズムディオプトリでは被験者全員が臨場感を感じると回答し、5プリズムディオプトリの場合にも、12人中11が臨場感を感じると答えている。また、輻輳距離のずれ量、すなわち、虚像15L,15Rのずれ量が大きすぎると眼の疲れを感じやすくなる。
よって、輻輳距離のずれ量については、被験者の2/3以上の人が臨場感を感じる2プリズムディオプトリ以上5プリズムディオプトリ以下に設定するのが良く、できればプリズムディオプトリで3〜4に設定するのが望ましい。また、輻輳距離のずれ量以外の条件については、上述したピント距離の場合と同様に臨場感が得られる条件としている。しかしながら、2プリズムディオプトリ以上5プリズムディオプトリ以下の領域が多の領域に比べて臨場感が高いという傾向はその他の条件を変化させても変わらない。
(3)表示画面の水平画面角度
臨場感は観察者が観測している画像の大きさ、すなわち表示画面の大きさにも影響される。表示画面の大きさに関する感じ方は、例えば横長表示画面の場合の実際の水平方向寸法ではなく、表示画面の右端を見たときの視線と左端を見たときの視線との間の角度に依存している。すなわち、図2の光束12aと光束12cとの間の角度αの大きさによって、観察画像を大きく感じたり小さく感じたりする。本実施の形態では、画面の見込み角度αのことを水平画面角度と呼ぶことにする。なお、一般的に表示画面は横長であることが多く、そのような場合には水平画面角度αの大小によって表示画面の大小を規定することができる。
臨場感は観察者が観測している画像の大きさ、すなわち表示画面の大きさにも影響される。表示画面の大きさに関する感じ方は、例えば横長表示画面の場合の実際の水平方向寸法ではなく、表示画面の右端を見たときの視線と左端を見たときの視線との間の角度に依存している。すなわち、図2の光束12aと光束12cとの間の角度αの大きさによって、観察画像を大きく感じたり小さく感じたりする。本実施の形態では、画面の見込み角度αのことを水平画面角度と呼ぶことにする。なお、一般的に表示画面は横長であることが多く、そのような場合には水平画面角度αの大小によって表示画面の大小を規定することができる。
通常、観察している表示画面の水平画面角度αが小さいと、画面の縁が比較的強く意識され、画面が虚像15L,15Rの位置にあると認識されて臨場感が感じられなくなる。図6は水平画面角度αに関する実験結果を示す図であり、(a)は実験データを表にしたもので、(b)は結果をグラフ化したものである。水平画面角度αが20度の場合には、被験者7人中6人が臨場感を感じられないと回答している。水平画面角度αを25度に増加すると、臨場感を感じる人の割合が急激に増加して被験者6人中4人が臨場感を感じるようになる。さらに、水平画面角度αを30度、40度、50度と大きくした場合には、被験者全員が臨場感を感じると回答した。
よって、水平画面角度αを、被験者の2/3以上の人が臨場感を感じる25度以上に設定するのが好ましい。なお、前述したように表示装置1L,1Rの光学的距離は30cm以上であることが好ましいので、水平画面角度αをあまりにも大きく設定すると表示装置1L,1Rが大型化し、画像観察装置が高価になってしまう。また、人間の視野は最大120度程度であるので、水平画面角度αを視野よりも大きく設定しても視野から外れた部分の画像は意味を成さない。また、視野の両端領域は視野中心領域に比べると画像認識能力が低下する。以上のようなことから、水平画面角度αの上限は100度程度となり、水平画面角度αをとしては25度以上から100度以下とするのが望ましい。
水平画面角度条件の場合も、上述したピント距離や輻輳距離のずれ量の場合と同様に、水平画面角度条件以外の条件については臨場感が得られる条件としている。しかしながら、水平画面角度αが25度以上100度以下の範囲はその他の角度範囲に比べて臨場感が得やすいという傾向は、その他の条件を変化させても変わらない。
(4)表示装置の画素数
より高い臨場感を得るためにはより高解像な観察画像が必要となり、画像の解像度が低いと臨場感の喪失を招く。図7は画素数に関する実験結果を示す図であり、(a)は実験データを表にしたもので、(b)は結果をグラフ化したものである。表示装置1L,1Rに関して、画素数の異なる5種類の液晶表示パネルについて実験した。液晶表示パネルの画素数は(横画素数)×(縦画素数)で表され、ここでは、320×180、320×240、640×480、1024×768および1280×1024の5種類に関して実験した。なお、この実験では水平画面角度αが30度となるように各表示装置を配置した。
より高い臨場感を得るためにはより高解像な観察画像が必要となり、画像の解像度が低いと臨場感の喪失を招く。図7は画素数に関する実験結果を示す図であり、(a)は実験データを表にしたもので、(b)は結果をグラフ化したものである。表示装置1L,1Rに関して、画素数の異なる5種類の液晶表示パネルについて実験した。液晶表示パネルの画素数は(横画素数)×(縦画素数)で表され、ここでは、320×180、320×240、640×480、1024×768および1280×1024の5種類に関して実験した。なお、この実験では水平画面角度αが30度となるように各表示装置を配置した。
図7に示すように、画素数が320×180の場合には被験者9人中8人が臨場感なしと回答し、画素数が320×240の場合には7人中6人が臨場感なしと回答した。一方、画素数を640×480とした場合には、被験者12人全員が臨場感ありと回答した。640×480のよりも画素数の多い画素数1024×768の液晶パネルや画素数1280×1024の液晶パネルを用いた場合も、同様に被験者全員が臨場感ありと回答している。
よって、臨場感を得るためには640×480画素数以上の表示装置を使用すれば良いことが分かった。このとき、水平画面角度30度に対して、水平方向の画素数は640なので、1画素当たりの見込み角度は約2分50秒となる。よって、隣接する画素間の見込み角度を約2分50秒以下に設定すれば良い。
上述した実験では臨場感が得られやすい水平画面角度α=30度で実験を行ったが、その他のピント距離や輻輳距離のずれ量に関する条件についても同様に臨場感が得られやすい条件に設定した。しかしながら、隣接する画素間の見込み角度が2分50秒以下で臨場感を得やすいという傾向は、その他の条件を変化させても変わらない。
上述した条件(1)〜(4)の数値的設定に加えて、以下に述べる条件も考慮しなければならない。1つ目は、図8に示すように、表示装置1L,1Rのあおりによって、表示装置1Lと表示装置1Rとの間に角度差が生じないようにすることが必要である。図8は表示装置1Lと左眼14Lとを側方から見た図であり、このように表示装置1Lが右上方向に傾いていると、画面下端領域の輻輳角と画面上端領域の輻輳角とにずれが生じて、臨場感の喪失を招きやすい。
2番目は、表示装置1L,1R自体が観察者に直接見えないようにすることが必要である。画像観察中に視野内に表示装置1L,1Rが見えると、それまでの没入感が消失して臨場感が感じられなくなる。本実施の形態では、図1,2に示すように、画像観察部9に遮蔽板93,94,95を設けることにより、両眼14L、14Rに表示装置1L,1Rが直接には見えないようにして、画像観察に集中できるようにしている。
3つ目は、輻輳角φから知覚される輻輳距離の方を、ピント状態から知覚されるピント距離よりも長く設定するのが好ましい。本実施の形態では、反射ミラー2L,2Rの角度θおよび表示装置1L,1Rの向きを変えることにより輻輳角φを変更することができるが、上記条件が満足されるようにこれらを調整する。このとき、虚像15L,15Rのずれ方向が図2と逆になるように設定した場合にも、輻輳距離はピント距離よりも短くなり距離に矛盾を生じさせることができる。しかし、図2のように輻輳角距離の方がピント距離よりも長いほうが、より楽に画像を観察でき臨場感をより強く感じ易い。
図9は、輻輳距離が図2の場合よりも長くなるように調整した場合を示したものである。なお、図9では、図2に示した画像観察部9および表示制御装置20の図示を省略した。ここでは、反射ミラー2L,2Rの角度θ’を図2の角度θよりも大きくすることにより、虚像15L,15Rの左右ずれを図2の場合よりも大きくした。その結果、輻輳角φから知覚される輻輳距離は、図2の場合よりもより長くなる。そのため、図2の場合よりも、臨場感がより得やすくなる。なお、21は輻輳から知覚される画像の位置を表したものであり、この位置21と両眼との距離が輻輳距離である。
また、輻輳距離をピント距離よりも長くするとともに、表示装置1L,1Rの間で輝度差や彩度差を与えることにより、さらに臨場感を高めることができることが分かった。表示装置1L,1Rの輝度調整および彩度調整は、図2に示した表示制御装置により行う。なお、輝度調整に関しては、表示装置1L,1Rと両眼14L,14Rとの間の光路上にNDフィルターを挿入して輝度差を与えるようにしても良い。
図10は反射ミラー2L,2Rの変形例を示したものであり、反射ミラー2L,2Rの観察者側端部が観察者の鼻部分と干渉しないように開口30を形成した。図11は画像観察装置の第1の変形例を示したものであり、図2に対応する図である。図11では、画像観察部9および表示制御装置20の図示は省略した。
図11に示す装置では、左眼14L用の表示装置1Lを観察者の前方に配置し、表示装置1Lに表示された画像を直接観察するようにした。表示装置1Rについては、図2の装置と同様に表示装置1Rの表示画像を反射ミラー2Rで反射して右眼14Rで観察する。表示装置1Lから左眼14Lまでの光学的距離と、表示装置1Rから右眼14Rまでの光学的距離とは等しく設定されている。反射ミラー2Rおよび表示装置1Rは、右眼14Rで観察される虚像15Rの位置が表示装置1Lよりも右側にずれるように設定される。
その結果、輻輳距離とピント距離とにずれが生じ、臨場感のある画像が観察者により観察される。図11に示す装置では右眼側にのみ反射ミラー14Rを設ければ良いので、装置構成が図1,2に示す装置よりも簡素化される。なお、上述した(1)〜(4)等で述べた臨場感が得られるための条件については、図2の装置の場合と同様に設定される。
図12は画像観察装置の第2の変形例を示す図である。上述した実施の形態では左眼用と右眼用に別々の表示装置1L,1Rを用いたが、図12に示す装置では、1つの表示装置1に対して光束分岐素子40および偏光素子41A、41Bを用いることにより、左眼用画像と右眼用画像とを形成するようにしている。表示装置1は表示装置1L,1Rと同様に液晶表示パネル等が用いられる。
光束分岐素子40はギャップ寸法dgを隔てて表示装置1の前方(図示下方)に配設されている。光束分岐素子40はギャップ調整機構42により図示上下方向に移動することができ、ギャップ寸法dgを調整することができる。ギャップ調整機構42としては、例えば、ラックアンドピニオン機構等を用いても良い。ピニオンに連動した操作ノブを手動で回転させて光束分岐素子40を移動しても良いし、ピニオンをモータ等により回転駆動するようにしても良い。43は表示装置1の表示制御装置であり、輝度や彩度の調整もこの表示制御装置43によって行われる。
表示装置1に表示された画像からの光Lは、光束分岐素子40によってその一部の光L10が斜め右方向に、残りの光L20が斜め左方向に偏向される。さらに、光束分岐素子40は、光L10および光L20の状態を、弁別可能な2つの状態で分岐させる。図12に示す装置では、光L10は紙面に平行な偏光方位を有する状態となり、光L20は紙面に垂直な偏光方位を有する状態となる。
左眼14Lは偏光素子41Aを通して表示装置1の画像を観察し、右眼14Rは偏光素子41Bを通して表示装置1の画像を観察する。偏光素子41Aは紙面に垂直な偏光方位を有する光を透過し、偏光素子41Bは紙面に平行な偏光方位を有する光を透過する。観察者は偏光素子41Bを透過した光を右眼14Rで観察し、偏光素子41Aを透過した光を左眼14Lで観察する。すなわち、観察者は右眼14Rで光L10を観察し、左眼14Lで光L20を観察することになる。したがって、ピント距離に対し輻輳距離が短くなり、使用者らは臨場感が得られる。
図13は光束分岐素子40の詳細を示す図である。光束分岐素子40は、V溝を多数形成した山形格子44と偏光膜45L,45Rとを備えている。山形格子44のV溝形成面には、図示右下がりの斜面44Rと左下がりの斜面44Lとが交互に並んでいる。偏光膜45Rは紙面に平行な偏光方位を有する偏光光を透過する膜であり、偏光膜45Lは紙面に垂直な偏光方位を有する偏光光を透過する膜である。山形格子44の各斜面44Lには偏光膜45Lがそれぞれ形成され、各斜面44Rには偏光膜45Rがそれぞれ形成されている。
表示装置1に表示された同一画素から放射された光は、例えば、表示装置1の表示面に対して垂直に放射された光は、光束分岐素子40の斜面44L、44Rにより偏向されて互いに進行方向の異なる光束L10,光束L20とされる。斜面44Lを出射した光束L20は偏光膜45Lにより紙面に垂直な偏光とされ、斜面44Rを出射した光束L10は偏光膜45Rにより紙面に平行な偏光とされる。
図14は画像効果を説明する図である。図14において、46は表示装置1(図12参照)に表示されている画像を表しており、46Rは右眼14Rにより観察される観察画像を、46Lは左眼14Lにより観察される観察画像をそれぞれ表している。図14を見てわかるように表示画像46の点47は、左眼14Lには点47Lのように観察され、右眼14Rには点47Rのように観察される。その結果、輻輳角φから知覚される輻輳距離とピント距離とにずれが生じる。
図14に示す例では輻輳距離はピント距離よりも短いが、図15のように左眼用の偏光素子に偏光素子41Bを用い、右眼用の偏光素子に偏光素子41Aを用いることにより輻輳距離をピント距離よりも長くすることができる。この場合、右眼14Rは紙面垂直方向に振動する偏光光である点47Lからの光を観察し、左眼14Lは紙面と平行に振動する偏光光である点47Rからの光を観察することになる。この時の輻輳角φは図2の場合よりも小さくなる。
第2の変形例においても、輻輳角以外の諸条件を図1,2に示した画像観察装置と同様設定することにより、より臨場感の高い画像を観察することができる。
以上説明した実施の形態と特許請求の範囲の要素との対応において、遮蔽板93〜95は遮蔽部材を、画像観察部9は位置決め機構を、表示制御装置20,43は制御手段をそれぞれ構成する。また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
1,1L,1R 表示装置
2L,2R 反射ミラー
9 画像観察部
9L,9R 接眼窓
14L 右眼
14R 左眼
15L,15R 虚像
20,43 表示制御装置
40 光束分岐素子
41A,41B 偏光素子
93〜95 遮蔽板
φ 輻輳角
2L,2R 反射ミラー
9 画像観察部
9L,9R 接眼窓
14L 右眼
14R 左眼
15L,15R 虚像
20,43 表示制御装置
40 光束分岐素子
41A,41B 偏光素子
93〜95 遮蔽板
φ 輻輳角
Claims (13)
- 観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置において、
前記表示画像を構成する画素の観察者から視認される隣接する画素間の見込み角度は2分50秒より小さいことを特徴とする画像観察装置。 - 請求項1に記載の画像観察装置において、
観察者から視認される前記表示装置の画面の見込み角度を25度以上100度以下としたことを特徴とする画像観察装置。 - 請求項1または2に記載の画像観察装置において、
前記ピント距離に対する前記輻輳距離のずれの要因である左右両眼の各々で観察される前記表示画像の虚像の相互のずれを、2プリズムディオプトリ以上5プリズムディオプトリ以下としたことを特徴とする画像観察装置。 - 観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置において、
前記ピント距離に対する前記輻輳距離のずれの要因である前記両眼の各々で観察される前記表示画像の虚像の相互のずれを、2プリズムディオプトリ以上5プリズムディオプトリ以下としたことを特徴とする画像観察装置。 - 観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置において、
前記ピント距離が30cm以上となる位置に前記表示装置を配設したことを特徴とする画像観察装置。 - 観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置において、
前記輻輳距離を前記ピント距離よりも長くなるように設定したことを特徴とする画像観察装置。 - 請求項1に記載の画像観察装置において、
前記輻輳距離を前記ピント距離よりも長くなるように設定したことを特徴とする画像観察装置。 - 請求項3に記載の画像観察装置において、
前記ピント距離が30cm以上となる位置に前記表示装置を配設したことを特徴とする画像観察装置。 - 観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置において、
前記表示装置に表示された表示画像を反射して前記両眼の少なくとも一方に各々に導く反射ミラーと、
前記反射ミラーで反射された表示画像を観察する眼に、前記表示装置に表示された表示画像が前記反射ミラーを介さずに直接観察されるのを防止する遮蔽部材とを備えたことを特徴とする画像観察装置。 - 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の画像観察装置において、
前記表示装置に表示された表示画像を反射して前記両眼の少なくとも一方に各々に導く反射ミラーと、
前記反射ミラーで反射された表示画像を観察する眼に、前記表示装置に表示された表示画像が前記反射ミラーを介さずに直接観察されるのを防止する遮蔽部材とを備えたことを特徴とする画像観察装置。 - 請求項9または10に記載の画像観察装置において、
前記観察者の観察位置を位置決めする位置決め機構を設けたことを特徴とする画像観察装置。 - 観察者の両眼の各々に対して同一の表示画像を与える表示装置を備え、画像観察時のピント距離と両眼の輻輳角に対応する輻輳距離とを異ならせるようにした画像観察装置において、
前記各表示装置の輝度および彩度の少なくとも一方を制御し、前記一対の表示装置の間で輝度差または彩度差を生じさせる制御手段を設けたことを特徴とする画像観察装置。 - 請求項1に記載の画像観察装置において、
前記表示装置は右眼用および左眼用の一対の表示画面を表示するものであって、
前記各表示画面の輝度および彩度の少なくとも一方を制御し、前記一対の表示画面の間で輝度差または彩度差を生じさせる制御手段を設けたことを特徴とする画像観察装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003370233A JP2005134615A (ja) | 2003-10-30 | 2003-10-30 | 画像観察装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003370233A JP2005134615A (ja) | 2003-10-30 | 2003-10-30 | 画像観察装置 |
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ID=34647308
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JP2003370233A Pending JP2005134615A (ja) | 2003-10-30 | 2003-10-30 | 画像観察装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005134615A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007019794A1 (fr) * | 2005-08-15 | 2007-02-22 | Chao Hu | Visionneur d'image stereoscopique |
WO2007019793A1 (fr) * | 2005-08-15 | 2007-02-22 | Chao Hu | Visionneur d'image stereoscopique |
CN112946914A (zh) * | 2021-02-23 | 2021-06-11 | 荆门市探梦科技有限公司 | 一种带张角透射式几何全息屏及其应用 |
-
2003
- 2003-10-30 JP JP2003370233A patent/JP2005134615A/ja active Pending
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