JP2005133601A - エンジンの吸入ガス温度推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダ内を含むエンジンの吸気系の吸入ガスの挙動に関わる物理現象をモデル化することにより、エンジンの仕様変更にかかわらず多数のマッチング工程を要することなく正確にシリンダ内ガス温度を推定できる技術を提供する。
【解決手段】エンジン吸気系の熱伝達対象部位の上流部のガス温度を求めるガス温度検出手段A01、熱伝達対象部位の壁温度を求める壁温度検出手段A02、熱伝達対象部位のガス流速を求めるガス流速検出手段A03、各検出手段での検出結果に基づき吸気弁閉時のエンジンのシリンダ内ガス温度を求めるガス温度演算手段A04を設ける。前記手段により吸気系の所要箇所での熱伝達による吸入ガス温度変化量を積算することで目的とするシリンダ内ガス温度を推定することができる。この場合、吸気系構成部品の材質による熱容量または熱伝達率、ガス流速、ガス圧力など変化にかかわらず容易に机上適合が可能となる。
【選択図】図7

Description

本発明は、内燃エンジンのシリンダ内に吸入される空気ないし混合ガスの温度を推定する技術に関する。
内燃エンジンの燃料供給量や点火時期を最適制御し、あるいは発生トルクを正確に推定するためには吸気弁閉時もしくは圧縮開始時のガス温度を精度良く求める必要がある。吸入ガス温度推定に関する従来技術としては次の特許文献1〜3に開示されたものが知られている。
特許文献1は、エンジンルームからの放熱量を内燃機関の単位時間あたりの発熱量から差し引いた残留熱量により吸入空気に伝わる熱量を推定する手法、およびクーラント温度に代表されるエンジン本体が蓄えている熱量から吸気系に伝わる分量を推定する手法に基づき外気温度を修正することにより吸気温度を推定する技術を開示している。特許文献2は、エンジンの吸気管圧力、スロットル通過空気量、スロットルから吸気弁までの吸気管体積から状態方程式を用いて吸気温度を推定する技術を開示している。特許文献3は、吸気を吸気ガス成分と残留ガス成分からなる混合ガスとして扱い、吸気ガスと残留ガスのそれぞれの温度、質量から所定の演算式を用いて混合ガス温度を算出する技術を開示している。
特開平09−189256号公報 特開平05−180057号公報 特開平11−148419号公報
エンジンの吸気系およびシリンダ内における吸入ガス温度は、吸気系やシリンダ等を構成する部品との間の熱伝達による熱交換により変動し、特に運転状態変動が大きい車両用エンジンではこの傾向が著しい。しかしながら、従来の手法ではこのようなガス温度に相関する要因を十分に考慮していなかったため、基本的に温度の推定精度が低いという問題があった。
精度については、マッチングという実験的手法による補正を行うことで実用的な水準にまで高めることは可能であるが、運転状態および運転環境が幅広く変化する内燃機関ではマッチングのための工数が非常に多くなるという課題がある。また、一度マッチングを完了しても仕様の異なる部品に交換するとその部品の特性が温度推定に及ぼす影響が不明であるところから、工数の多いマッチング作業を最初からやり直さなければならない。
本発明は、シリンダ内を含むエンジン吸気系の吸入ガスの挙動に関わる物理現象をモデル化することにより、エンジンの仕様変更にかかわらず多数のマッチング工程を要することなく正確にシリンダ内ガス温度を推定できる技術を提供する。
本発明では、図7に示したようなガス温度推定モデルを形成する。図においてA01はエンジン吸気系の熱伝達対象部位の上流部のガス温度を求めるガス温度検出手段、A02は前記熱伝達対象部位の壁温度を求める壁温度検出手段、A03は前記熱伝達対象部位のガス流速を求めるガス流速検出手段、A04は前記各検出手段での検出結果に基づき吸気弁閉時のエンジンのシリンダ内ガス温度を求めるガス温度演算手段である。
前記構成は、吸気系での吸入ガスがある部位での熱伝達により受放熱し、その結果吸入ガス温度を変化させる現象を熱量保存則に則ってモデル化したものである。この場合、熱伝達対象部位とは前述のように吸気系内にて吸入ガスに対して受放熱する部位であり、吸気系の入口部からシリンダ内に至るまでの所要箇所での熱伝達による吸入ガス温度変化量を積算することで目的とする吸気弁閉時のシリンダ内ガス温度を推定することができる。
本出願人の知見によれば、吸気系のある熱伝達対象部位での熱伝達による伝熱量ないし吸入ガス温度変化は、主に当該部位の壁面と吸入ガスとのあいだの温度差と吸入ガスの流速に依存する。従って、例えば吸気系の上流側に位置する熱伝達部位からその上流側のガス温度Tgasiと熱伝達部位の壁面温度Twalliとの差を求め、これをガス流速の関数として設定した係数Kiにて補正することで当該熱伝達対象部位を通過後の吸入ガス温度の変化量ΔTを推定することができる。次の熱伝達対象部位については前記演算結果であるTgasi=Tgasi+ΔTをガス温度の初期値として同様の熱伝達モデルにより当該部位通過後のガス温度を推定することができる。よって、この処理を吸気系の上流側からシリンダ内に至るまでの必要とする熱伝達部位について繰り返すことにより、最終的にシリンダ内のガス温度を求めることができる。
本発明によれば、運転条件、吸気系からシリンダ内に至るまでの各部壁温度、構成部品の材質による熱容量または熱伝達率、ガス流速などのいずれが変化してもモデルに従って個別に机上補正が可能となる。従ってエンジンの仕様変更に関わらず、正確な吸入ガス温度を得るためのマッチング工数を低減することができる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。図1はL−ジェトロニック方式のガソリン噴射エンジンに適用した本発明の一実施形態のシステムを説明するための概略図である。
吸気絞り弁23により調量される空気は、吸気コレクタ2に蓄えられた後、吸気マニフォールド3を介して各気筒の燃焼室5に導入される。燃料は各気筒の吸気ポート4に配置された燃料噴射弁21より、エアフロメータ32により検出される吸入空気流量と、クランク角センサ(33、34)からの信号に基づいて演算されるエンジン回転速度とに応じ、所定のタイミングで吸気ポート内に、より具体的には吸気ポートに遮るように存在する吸気弁15(傘裏部)に向けて、間欠的に噴射供給される。
吸気弁15に向けて噴射された燃料は、吸気と混合して混合気を作り、この混合気は吸気弁15を閉じることで燃焼室5内に閉じこめられ、ピストン6の上昇によって圧縮され、点火プラグ14により着火されて燃焼する。この燃焼によるガス圧がピストン6を押し下げる仕事を行い、このピストン6の往復運動はクランクシャフト7の回転運動へと変換される。燃焼後のガス(排気)は排気弁16が開いたとき排気通路8へと排出される。
排気通路8には三元触媒9を備える。三元触媒9は排気の空燃比が理論空燃比を中心とした狭い範囲にあるとき、排気に含まれるHC、CO及びNOxを同時に効率よく除去できる。このため、エンジンコントローラ31では運転条件に応じて燃料噴射弁21からの基本燃料噴射量を定めると共に、三元触媒9の上流に設けた酸素センサ(図示しない)からの信号に基づいて空燃比をフィードバック制御する。
上記の吸気絞り弁23はスロットルモータ24により駆動される。運転者が要求するトルクはアクセルペダル41の踏み込み量(アクセル開度)に現れるので、エンジンコントローラ31ではアクセルセンサ42からの信号に基づいて目標トルクを定め、この目標トルクを実現するための目標空気量を定め、この目標空気量が得られるようにスロットルモータ24を介して吸気絞り弁23の開度を制御する。
また、主に燃費向上のため、EGR装置(EGR通路25、EGR弁26、アクチュエータ27からなる)と吸気弁作動角またはリフト量を可変制御する可変動弁機構29を備えている。
吸気絞り弁23にはそのスロットルチャンバ60に寒冷時の氷結防止のための加熱手段として温水ヒータ61が設けられており、この温水ヒータ61には温水通路62を介してエンジン本体から冷却水が供給される。スロットルチャンバ上流部−吸気コレクタ間にはブローバイガス通路63が接続しており、シリンダ隙間からクランクケースへと吹き抜けてきた未燃燃料成分を含むガスをスロットル上流部から取り入れた新気で置換し、シリンダヘットを経由して吸気コレクタ2に供給し燃焼処理するようにしている。吸気コレクタ2には燃料蒸発ガス処理装置のパージガス通路64が接続している。燃料タンク65内の燃料蒸発ガスは一時的にキャニスタ66に吸着されており、パージバルブ67が開かるとそのときに大気からキャニスタ内に導入される空気中に脱離し、空気と共に前記パージガス通路64を介して吸気コレクタ2に吸入される。
本発明の特徴は吸気系の特定部分の壁面と吸入空気との間の伝熱作用に着目してシリンダ内ガス温度を推定することにあるが、この実施形態では前述のエンジン構成を前提として、図2に概念図として示したように、さらにパージガス、EGRガスなどの主として外部から吸気系に供給されるガスとの混合による温度変化、吸気中に浮遊する燃料の気化による温度変化、急加減速時のブースト変化や吸気絞り弁前後でのガスの断熱圧縮または膨脹に伴う温度変化を考慮したモデルをそれぞれ構築することにより、より精度の高い推定結果が得られるようにしている。
吸入ガス温度推定の基準となる初期温度は、吸気に対する熱源となる要素から離隔していて内外からの伝熱を考慮しなくてもよい部分、例えば図1のエンジンシステムではヒータ61よりも上流のエアフロメータ32付近の吸気温度とする。前述のような熱源がない場合には、より吸気ポートに近い部分の吸気温度を温度推定のための基準とすることができる。車両に搭載されるエンジンではエンジンルーム内の雰囲気、外気温度、ラジエータの放射熱などの諸条件を考慮して前述の初期値としての吸気温度を推定することも可能であるが、一般に車両のエンジンルーム内の空気は複雑かつ不安定な温度分布を持っているので、これらの要素から精度良く温度推定することは難しいので、好ましくはエアフロメータ部等に温度センサ43を設けて吸気温度を直接的に検出する。
次に前記混合気温度推定の詳細について説明する。なお、本明細書またはその添付図面では「*」を乗算記号として使用している。
1.初期吸気温度Ta0〜スロットルチャンバ通過後吸気温度Ta1
まず、エアフロメータ32部の吸気温度の推定値または検出値をTa0とする。この初期吸気温度Ta0を基準として、次に吸気絞り弁通過後の吸気温度Ta1を求める。このとき、絞り弁開度が大きいときにはTa1=Ta0とみなすことができる。絞り弁開度が小さいとき、すなわち吸気絞り弁23の通過後に吸気の断熱膨脹により温度低下が生じる条件下では次式(1)を用いてTa1を算出する。
Figure 2005133601
Pa0:大気圧力
Pa1:コレクタ2部の圧力
Pa0、Pa1は、それぞれ圧力センサ44,45にて計測してもよいし、推定してもよい。κは空気の比熱比であり、標準状態では1.4を用いる。
2.ヒータ通過後の吸気温度Ta2
次にスロットルチャンバ60の氷結防止用ヒータ61部を通過した後の吸気温度Ta2を次式(2)にて算出する。(2)式は本願の請求項3で表した熱伝達式である。
Figure 2005133601
Tw:機関冷却水温度
Ta1:スロットルチャンバ通過後の吸気温度
K:冷却水の熱容量と熱伝達率で決まる定数
この場合、冷却水温度Twを壁面温度の代表値として、エンジン回転速度Neをガス流速および冷却水流速の代表値としてそれぞれ適用している。なお、説明は省略するが、吸気ポート4についても前述と同様にしてポート壁面からの熱伝達による温度推定を行うことができる。
3.外部ガス混合後の吸気温度Ta3
次にキャニスタ66からのパージガスおよび外部EGRガス、内部EGRガス(吸気行程以降のシリンダ内残留ガス)との混合後の混合気温度Ta3を算出する。図1のエンジンシステムでは吸気コレクタ2にブローバイガスを導入しているが、ここではEGRガス以外に外部から導入されるガスをパージガスに代表させて説明することとする。
3−1.内部EGRガス温度の推定
まず内部EGRガス温度Tevc5を算出する。排気温度センサ46より検出した排気温度に基づいて、排気バルブ閉弁時筒内温度Tevc0を算出する。排気バルブ閉弁時筒内温度Tevc0は、燃料噴射量とその時の仕事量との差に応じた熱量により変化するため、その様な特性を利用したテーブルから求めるようにしてもよい。
次に排気圧カセンサ47より検出した排気圧力により排気バルブ閉弁時筒内圧力Pevcを推定する。排気バルブ閉弁時筒内圧力Pevcは、混合気体積と排気系の管内抵抗とで決まるため、混合気体積流量に応じたテーブルから求めるようにしてもよい。
次に吸気弁開時の新気と混合前の排気圧力Peivcを算出する。ここで、
(a)吸気弁開タイミングが、排気弁閉タイミングより前、すなわちオーバラップ期間がある場合は、Peivc/Pevc=1.0とし、
(b)吸気弁開タイミングが、排気弁閉タイミングより後、すなわちオーバラップ期間がない場合は、Peivc/Pevcをバルブタイミングに応じたテーブルより算出するものとする。
その際、前述のテーブルは、排気弁閉と吸気弁開と上死点との関係からあらかじめ計算して値を設定する。具体的には、
(a)排気弁閉タイミングが上死点前の場合は、排気弁閉から上死点までは断熱圧縮されるため、Peivc/Pevc>1.0となるが、その後吸気弁開までは逆に断熱膨張されるためPeivc/Pevc<1.0となる。
(b)排気弁閉タイミングが上死点後の場合は、排気弁閉から吸気弁開までは断熱膨張されるためPeivc/Pevc<1.0となる。
次に排気ガス比熱比SHEATRを算出する。図3は、前記排気ガス比熱比の算出テーブルであり、横軸は燃焼時の目標当量比TFBYA、縦軸は排気ガス比熱比SHEATRを示している。TFBYAはストイキ時の燃空比を1としたときの燃空比値である。なお、図中の点線はストイキの位置を示しており、燃焼当量比TFBYAがストイキ近傍にあるときは排気ガス比熱比SHEATRが小さくなり、リッチまたはリーン側になると排気ガス比熱比=SHEATRが大きくなる。また、図の太線矢印は排気バルブ閉時の筒内温度TEVCが変化した場合を示している。
この様にして算出したPeivc/Pevc、排気ガス比勢比SHEATR、排気バルブ閉弁時筒内温度Tevc0から次式(3)を用いて内部EGRガス温度Tevcを算出する。
Figure 2005133601
3−2.外部EGRガス温度の推定
次に外部EGRガス温度Tegrを算出する。まず排気温度センサ46より検出した排気温度に基づいて、EGRバルブ上流のEGRガス温度Tegr0を算出する。次に排気圧カセンサ47より検出した排気圧力によりEGRバルブ上流のEGRガス圧力Pegr0を算出する。次に圧力センサ45より検出または、吸入空気量と吸気温度、コレクタ体積より推定したコレクタ内圧力によりEGRバルブ下流のEGRガス圧力Pmを算出する。次に排気ガス比熱比SHEATR1を前述の図3と同様のテーブルから読み出す。この場合、図3の太線矢印はEGRバルブ上流のEGRガス温度Tegr0が変化した場合に相当する。
この様にして算出したEGRバルブ上流のEGRガス圧力Pegr0、EGRバルブ下流のEGRガス圧力Pm、EGRバルブ上流のEGRガス温度Tegr0、排気ガス比熱比SHEATR1から次式(4)を用いて内部EGRガス温度Tegrを算出する。
Figure 2005133601
本実施形態では、外部EGRがコレクタ2部に戻る場合の温度を求めているが、コレクタ部ではなく、吸気ポートに戻るシステムもあり、その場合も同様の方法で算出することができる。
3−3.外部ガス混合時の温度推定
次にキャニスタ66からのパージガスならびに前記外部EGRガス、内部EGRガスとの混合後の混合気温度Ta3を次式(5)より算出する。(5)式は請求項3の式に対応している。
Figure 2005133601
Ca:吸入空気の比熱
Ma:吸入空気量
Cegr:外部EGRガスの比熱
Megr:外部EGRガス量
Cevp:パージガスの比熱
Mevp:パージガス量
Tevp:パージガス温度
Cegrは燃焼TFBYAと外部EGRガス温度Tegrにより算出する。MegrはEGRバルブ開度より求まるEGRバルブ開口面積と、吸入負圧と排気圧力との比と相関があり、該相関関係を利用して求める。
Tevpは温度センサ48により直接検出し、Mevpはパージバルブ67の開度と圧力センサ73により検出されるパージ通路出口部(吸気コレクタ2)圧力との関数として求めることができる。ここで算出されるパージガス量はパージ時にキャニスタ66から導入される空気とキャニスタから脱離した燃料蒸発ガスの合計質量であり、この合計ガス流量と燃料蒸発ガスの脱離量の比つまりパージガスの燃料濃度に応じてパージガスの比熱を正確に決定することができる。
パージガスが保有する脱離燃料量の算出には各種の手法が考えられるが、ここではその一例として本出願人が特願2001-71562号(特開2002-276436号)にて提案している物理モデルを図4に示す。図においてB41は吸着量演算部であり、蒸発燃料の吸着量の前回値と脱離量の前回値とから現在の吸着量を演算する。B42は基準脱離量演算部であり、活性炭温度演算部B44からの活性炭温度、吸着量、所定の脱離定数および脱離指数から基準パージ流量時の脱離量を演算する。B43は流量相当脱離量演算部であり、パージ流量(パージ率*エンジン吸入空気量)と前記基準脱離量演算部B42の演算結果を用いてパージ流量に応じた脱離量を演算する。このキャニスタモデルでは前述のように蒸発燃料を吸着する活性炭の温度を脱離量演算に用いていることから、脱離量に応じた活性炭温度変化の影響を補償して正確な脱離量を得ることができる。
4.吸気弁通過時の混合気温度Ta4
次に吸気弁通過時の混合気温度Ta4を算出する。まず吸気ポート通過後の吸気温度Ta41を次式(6)より算出する。
Figure 2005133601
(6)式は請求項3で表した式を変形しており、Twは機関冷却水温度、Neはガス流速または冷却水流速の代表値としてのエンジン回転速度、Kは冷却水の熱容量ならびに熱伝達率で決まる定数である。
次に急加速時の断熱圧縮または急減速時の断熱膨張した場合の混合気温度Ta42を次式(7)より算出する。
Figure 2005133601
Pm:吸気マニフォールド内の圧力
Pc:筒内圧力
MIXAIRSHR:混合気比熱比
急加速または急減速以外の運転条件では、PC=Pmである。急加速または急減速時は、本出願人による実験では1サイクル程度の間、急加速時にはPc<Pm、急減速時にはPc>Pmとなる。急加速または急減速の判定は、例えばアクセルセンサ42からの信号を用いて判定する。図5は前記混合気比熱比MIXAIRSHRを得るための算出テーブルであり、横軸は燃焼当量比TFBYA、縦軸は混合気比熱比MIXAIRSHRを示している。図中の点線はストイキを示し、比熱比MIXAIRSHRはリーン側のときは大きく、リッチ側の時は小さくなる。
次に吸気弁にて混合気がチョークを起こした場合の混合気温度Ta43を算出する。吸気弁リフト量を可変制御することによりで吸入空気量を制御する可変動弁機構では、特に低リフト量時に吸気弁にて混合気がチョークを起こすことが知られている。その場合、混合気温度=Ta43は次式(8)にて算出する。
Figure 2005133601
Pc:吸気弁閉時筒内圧力
Pport:吸気ポート圧力(=コレクタ圧力Pm)
MIXAIRSHR:混合気比熱比(図5参照)
最後にTa4=Ta43として、吸気弁通過時の混合気温度算出処理を終了する。
5.吸気弁閉時の混合気温度Tivc
5−1.燃料気化潜熱の影響を考慮した温度推定
次に吸気弁閉時の混合気温度Tivcを算出するにあたり、まず噴射弁21より噴射された燃料が吸気ポートや燃焼室内で液滴の気化潜熱の影響を受けた場合の混合気温度Ta5を算出する。混合気温度Ta5算出のために必要となる、噴霧粒径分布(質量割合)に対する気化量Mx0'の算出手法につき説明する。
まず、噴射弁噴霧の分岐モデルを図6−1のように設定する。すなわち、当該モデルを、噴霧粒径分布算出手段C41、噴射時気化割合算出手段C42、直接噴き入り割合算出手段C43、吸気系浮遊割合算出手段C44、燃焼室浮遊割合算出手段C45、吸気系付着割合割り振り手段C46、燃焼室付着割合割り振り手段C47、気化、浮遊割合算出手段C48から構成する。
まず、噴霧粒径分布算出手段C41では、エンジンコントローラ31内のROMに予め記憶されている噴霧の粒径分布を読み出してくる。ここで、噴霧の粒径分布は、粒径の小区分毎(粒径毎)の噴霧の質量割合を行列としたもので、噴霧の粒径分布の算出とはエンジンコントローラ31内のROMからこの粒径の小区分毎の噴霧の質量割合の行列を読み出してくる操作のことである。
噴射時気化割合算出手段C42では、温度、圧力、流速等の信号から粒径の小区分毎の噴霧の気化率を算出し、これらを全ての粒径区分について総和することにより、噴射時の総噴霧のうちから気化する分である噴射時気化分X0'[%]を算出する。この結果、100−X0'の噴霧分XB[%]が吸気ポート4に気化することなく残留する。
直接噴き入り割合算出手段C43では、噴射時気化割合算出手段C42からのこの残留噴霧分XB(=100−X0')を受け、これと噴射タイミングI/T、噴射弁21と吸気弁15の挟み角βとを用いて、吸気弁15または吸気ポート4に衝突することなく燃焼室5へと直接噴き入れられる噴霧分XD[%]を算出する。この結果、XB−XDの噴霧分XC[%]が吸気ポート4に残留する。この吸気ポート4に残留する噴霧分XCは吸気系浮遊割合算出手段C44に、また燃焼室5へと直接噴き入れられる噴霧分XDは燃焼室浮遊割合算出手段C45に出力される。
吸気系浮遊割合算出手段C44では、粒径の小区分毎の噴霧の気化率を算出し、これらを全ての粒径区分について総和することにより、吸気ポート4での浮遊分X0''[%]を、また残りを吸気ポート壁4aと吸気弁壁15aとに付着する噴霧分(以下、吸気ポート壁4aに付着する噴霧分と吸気弁壁15aに付着する噴霧分とを総称して「吸気系付着分」という。)XE(=XC−X0'')[%]として算出する。
同様にして、燃焼室浮遊割合算出手段C45では粒径の小区分毎の噴霧の気化率を算出し、これらを全ての粒径区分について総和することにより、燃焼室5での浮遊分X0'''[%]を、また残りを燃焼室壁(上記のようにシリンダ面壁を除く)とシリンダ面壁52とに付着する噴霧分(以下、燃焼室壁に付着する噴霧分とシリンダ面壁52に付着する噴霧分とを総称して「燃焼室付着分」という。)XF(=XD−X0''')[%]として算出する。
気化、浮遊割合算出手段C48ではこのようにして求められた噴射時気化分X0'、吸気ポート4での浮遊分X0''、燃焼室5での浮遊分X0'''の3つを合計して1噴射トータルでの気化、浮遊分X0を算出する。
一方、吸気系付着割合割り振り手段C46では吸気系付着分XEを、吸気弁壁15aに付着する分X1[%]と、ポート壁4aに付着する分X2[%]とに、また燃焼室付着割合割り振り手段C47では燃焼室付着分XFを、燃焼室壁に付着する分X3[%]と、シリンダ面壁52に付着する分X4[%]とにそれぞれ割り振る。
次に、噴霧分岐のモデル同定について項分け説明する。
〈1〉噴霧分岐のモデル同定(噴霧分岐全体プロセス)
図6−2は噴霧の各分岐分(X0、X1、X2、X3、X4)の推定(同定)に用いる噴霧分岐全体のプロセスをモデルで示したもので、噴射時からの燃料噴霧の分岐を図示のように時系列的に6つに分解している。
1)噴射時気化:
噴射時噴霧は粒径の異なる燃料噴霧の集まりである。従って、横軸に粒径D[μm]を、縦軸に噴霧の質量割合[%]を採れば、図6−2上段左端に示したように粒径Dに対して山形の分布(XA)を有し(太実線参照)、その山形の曲線で囲まれる面積が、噴射時の総噴霧の総和である100%になる。山形の分布を有する燃料噴霧のうちから一部が噴射時に気化し、残りは噴霧のまま滞留する。粒径の小さい噴霧ほど気化しやすいので、気化せずに残る噴霧の分布(細実線参照)は噴射時噴霧の分布(XA)より粒径の小さい側が小さなものとなる。これら2つの分布の間の面積分が噴射時に気化する噴霧分X0'[%]であり、100−X0'が気化せずに噴霧のまま滞留する噴霧分XB[%]である。
2)噴射噴霧の燃焼室への直接噴き入り:
図6−2上段左より2番目の特性において、大きな山(太実線参照)は気化せずに吸気ポート4に残留する噴霧の分布であり、このうち燃焼室5へと直接噴き入れられる噴霧の分布を小さな山(細実線参照)で重ねて描いている。この小さな山の面積が燃焼室5へと直接噴き入れられる噴霧分XD[%]であり、XB−XDつまり大きな山と小さな山の間の面積分が吸気系に残留する噴霧分XC[%]である。
3)吸気系噴霧付着浮遊:
燃焼室5へと直接噴き入れられず吸気ポート(吸気系)に残留する噴霧のうち一部は噴霧のまま浮遊し(気化する分を含む)、残りは吸気系の壁面(ポート壁4aと吸気弁壁15a)とに付着する。粒径の小さい噴霧ほど噴霧のまま浮遊しやすいので、図6−2上段右から2番目の特性において吸気系の壁面に付着する噴霧の分布(細実線参照)は吸気系に残留する噴霧の分布(太実線参照)より粒径の小さい側が小さなものとなる。これら2つの分布の間の面積分が吸気系に噴霧のまま浮遊する分(吸気系での気中浮遊割合)X0''[%]であり、上記吸気系に残留する噴霧分XBからこの浮遊分X0''を差し引いた値が吸気系付着分XE(吸気系付着割合)[%]となる。
4)燃焼室噴霧付着浮遊:
燃焼室5へと直接噴き入れられる噴霧のうち一部は噴霧のまま燃焼室5内を浮遊し(気化する分を含む)、残りは燃焼室壁及びシリンダ面壁52に付着する。粒径の小さい噴霧ほど噴霧のまま浮遊しやすいので、図6−2下段右から2番目の特性において燃焼室壁及びシリンダ面壁52に付着する噴霧の分布(細実線参照)は燃焼室5へと直接噴き入れられる噴霧の分布(太実線参照)より粒径の小さい側が小さなものとなる。これら2つの分布の間の面積分が燃焼室5内で噴霧のまま浮遊する分(燃焼室5での気中浮遊割合)X0'''[%]であり、上記燃焼室5へと直接噴き入れられる噴霧分XDからこの浮遊分X0'''を差し引いた値が燃焼室壁付着分(燃焼室付着割合)XF[%]である。
5)吸気系噴霧付着場所:
図6−2上段右端の特性において、大きな山(太実線参照)は上記の吸気系付着分のXEの分布、小さな山(細実線参照)は吸気弁壁15aに付着する噴霧分の分布である。この小さな山の面積が吸気弁壁15aに付着する噴霧分X1[%]であり、上記吸気系付着分XEからこの吸気弁壁付着分X1を差し引いた値がポート壁付着分X2[%]である。
6)燃焼室噴霧付着場所:
図6−2下段右端の特性において、大きな山(太実線参照)は上記の燃焼室付着分XFの分布、小さな山(細実線参照)は燃焼室壁に付着する噴霧の分布である。この小さな山の面積が燃焼室壁付着分X3[%]であり、上記燃焼室付着分XFからこの燃焼室壁付着分X3を差し引いた値がシリンダ面壁付着分X4[%]である。
このように、吸気系残留分XB、XC、直接噴き入れられる噴霧分XD、吸気系付着分XE、燃焼室壁付着分XF、噴射時気化分X0'、浮遊分X0''、X0'''は同じ単位[%]であるが、XAだけはこれらと相違して分布そのものを表している。
以下、上記の噴射時噴霧の粒径分布XA、各分岐分XB、XC、XD、XF、X0'、X0''、X0'''の算出方法を個別に詳述する。
〈2−1〉噴霧分岐のモデル同定(気化)
1)XA;噴射時噴霧の粒径分布:
噴射時噴霧の質量割合についての粒径分布XAは噴射弁21の噴霧計測結果を用いる。
噴霧の粒径区分は、等間隔(例えば10μm毎)としてもよいし(図6−3の(a)参照)、2n毎に区分してもよい(図6−3の(b)参照)。粒径区分の数は多いほど精度がよくなるが、その反面でメモリ容量や演算時間が大きくなるので、CPUの能力に合わせて設計すればよい。
簡単には粒径区分を一つだけとしてもかまわない。これは、噴射時の総噴霧の平均の粒径を用いることを意味する。この場合、噴霧の蒸発割合や滞留割合を近似的に粒径から求めることとなり、粒径が似通った場合は実験値で蒸発、滞留特性を近似できる。ただし、噴霧の粒径分布が大きく変わる噴射法、噴射弁では合わないこととなるので、このときには噴霧の粒径分布を用いればよい。
2)X0';噴射時気化分:
噴射時噴霧の気化については図6−4のように噴霧の質量をm、表面積をA、直径をD、噴霧の気化量をΔm、また、吸気ポート4の流速をV、吸気ポート4の温度をT、吸気ポート4の圧力(この圧力は大気圧より低くなり、大気圧を基準とすれば負圧となる。)をPとすると、気化率X0'と気化量Δmとは次式で表される。
X0'=Δm/m … (a1)
Δm=f(V,T,P)*A*t … (a2)
ここで、(a1)式のf(V,T,P)は単位表面積、単位時間当たりの蒸発量(この値を以下「気化特性」という。)で、気化特性f(V,T,P)は流速V、温度T、圧力Pの関数であることを表している。(a2)式のtは単位時間である。
この場合、A=D2*K1#、m=D3*K2#(K1#、K2#は定数)であるから、これらを(a1),(a2)式に代入し、さらにΔmを消去すると、次式が得られる。
X0'=ΣXAk*f(V,T,P)*A*t*KA#/Dk … (a3)
ここで、XAk はk番目の区分の粒径に対する質量割合、Dkはk番目の区分の粒径で、Σは粒径の全区分(kについて1から最大区分数まで)にわたって総和することを表している。KA#はガス流速Vの表面積での有効利用率(1より小さい定数)である。
上記の気化特性f(V,T,P)は温度Tと流速Vとから図6−5を内容とする特性のマップを検索して求める。図6−5に示したように気化特性f(V,T,P)は温度Tが高くなるほど、また流速Vが大きくなるほど大きくなる。図6−5では横軸の温度を-40℃から300℃まで広く採っているが、実際には「温度範囲」と記した領域で噴霧の気化、蒸発が行われる。
横軸の第2項の(Pa-P)/Pa・#KPTは、圧力Pによる温度補正分である。これは、圧力Pによる揮発性差、つまり低負荷時のように圧力Pが大気圧Paより低いときのほうが高負荷時のように圧力Pが低負荷時より高いときより蒸発量が多くなることを考慮したものである。
ところで、気化特性f(V,T,P)のパラメータのうち流速Vには、噴霧の貫通力による相対流速分と吸気の燃焼室吸入による流速分とがあるので、噴射時気化分X0'を噴霧貫通分と吸気気流分の合計として、つまり上記(a3)式に代えて次式により求める。
X0'=ΣXAk*f(V1,T,P)*A*t1*KA#/Dk+ΣXAk*f(V2,T,P)*A*t2*KA#/Dk … (a4)
V1:噴霧貫通力による噴霧の速度、
t1:噴霧の貫通に要する時間、
V2:吸気気流の速度、
t2:吸気気流に噴霧が暴露されている時間、
ここで、噴霧貫通力による噴霧の速度V1と噴霧の貫通に要する時間t1とは、噴射弁21に作用する燃圧Pfが決まれば一定値である。これらV1、t1の値は噴射弁21の仕様が決まれば定まる。燃圧Pfを可変に制御するエンジンでは、燃圧PfによりV1、t1が変化するので、燃圧Pfの関数として設定する。
燃焼室5への空気の吸入は間欠的なので、吸気気流の速度(吸気ポート4の流速)V2はエンジン回転速度Neに比例する、つまりV2は次式により計算できる。
V2=Ne*#KV … (a5)
#KV:流速指数、
(a5)式の流速指数#KVは流路面積(吸気ポート4の流路面積)を気筒容積で割った値により定まる値である。この指数には単位合わせの分も含める。ここで、流路面積、気筒容積は図面より求めることができる。
噴霧の流速への曝され度合いを表す吸気気流の暴露時間t2は噴射タイミングI/Tとエンジン回転速度Neの影響を受けるので、噴射タイミングI/Tと回転速度Neから図6−6を内容とするマップを検索することにより求める。
気化特性f(V,T,P)のパラメータのうち温度Tには吸気温度を用いる。ただし、残留ガス(外部EGRガスや内部EGRガス)を考慮するときにはこの残留ガスと混合したガス温度を用いる。このガス温度は吸気温度や水温から推定する。簡単には吸気温度と水温の単純平均値や加重平均値をガス温度の推定値とすればよい。吸気温度と水温はそれぞれのセンサ値を検出する。気化熱は無視し適合化で対応する。気化特性f(V,T,P)のパラメータのうち圧力Pには吸気圧力を用いる。吸気圧力は吸気コレクタ2に設けた圧力センサ45により検出する。
3)XB;吸気ポートに残留する噴霧分:
このようにして噴射時気化分X0'が求まると、噴霧のまま吸気ポート4に残留する噴霧分XBは次式で与えられる。
XB=XA−X0' … (a6)
〈2−2〉噴霧分岐のモデル同定(直接噴き入り)
1)XD;燃焼室5へと直接噴き入れられる噴霧分:
噴射弁21からの噴霧は、排気行程中の噴射であれば吸気弁15が全閉しているので、吸気弁15、吸気ポート4にしか直撃しないのであるが、吸気弁傘裏部を狙って吸気行程で噴射するときには、図6−7のようにその一部が吸気弁15または吸気ポートに衝突することなく吸気弁15と弁シートの隙間を抜けて燃焼室5へと直接噴き入れられる。この直接噴き入り率をKXDとし、燃焼室5へと直接噴き入れられる噴霧分XDを次式により算出する。
XD=XB*KXD … (a7)
直接噴き入り率KXDは噴射タイミングのほか、噴射方向(噴射弁21の向きと吸気弁15の向き)の影響も受ける。そこで、噴射タイミングI/Tと噴射弁21の軸と吸気弁15の軸との挟み角βとから図6−8を内容とするマップを検索することにより直接噴き入り率KXDを求める。挟み角βは図面から求める。図6−8の特性は適合により求める。
また、可変動弁機構を備えるエンジンでは吸気弁の弁リフト、プロフィールも直接噴き入り率KXDに影響するので、当該エンジンでは次式により直接噴き入り率KXDを算出する。
KXD=KXD0*H/H0 … (a8)
H :吸気弁の最大リフト、
H0:基準最大リフト、
(a8)式のH0は可変動弁機構を働かせないときの吸気弁の最大リフトである。可変動弁機構を働かせるときには、通常、吸気弁の最大リフトHがH0より小さくなるので、その分直接噴き入り率が減る。そこで(a8)式によりその分の減量補正を行わせるものである。
2)XC;吸気系残留噴霧分:
このようにして直接噴き入れられる噴霧分XDが求まると、吸気系に残留する噴霧分XCは次式で与えられる。
XC=XB-XD … (a9)
〈2−3〉噴霧分岐のモデル同定(浮遊)
1)X0'';吸気系での浮遊分:
吸気ポート4に噴霧がくまなく分布し、図6−9のように各噴霧は重力加速度により空気に抗して落下するものと仮定する。こうした自然落下モデルでは、落下してポート壁4aに到達しない噴霧は浮遊し、ポート壁4aに到達した噴霧はポート壁4aに付着するとみなす。
ただし、自然落下では噴霧の落下速度は、速度あるいは速度の2乗の比例した空気抵抗がある場合を含めて粒径D(∝質量)に関係しないのであるが、本実施形態では噴霧の落下速度Vは粒径Dの関数であり、図6−10のように粒径Dが大きいほど大きくなるものとみなしている。
噴霧の落下距離Lは、この落下速度Vに噴霧の浮遊時間(あるいは到達制限時間)tを掛けた値である。図6−10に壁面までの最大距離#L(ポート高さ#LP)を採ると、噴霧の落下距離Lがこの最大距離#L以上となる噴霧は全てポート壁4aに付着するので、粒径毎の浮遊分の特性は図6−10のように右下がりの特性となり、粒径毎の浮遊分が0以上の面積分を粒径について総和した値が吸気系での浮遊分X0''になる。これは次式により求めることができる。
X0''=Σ(1-Lk/#LP) … (a10)
ここで、Lkは粒径区分kにおける噴霧の到達距離である。このLkは、
Lk=Vk*tp … (a11)
の式により表されるので(Vkは粒径区分kにおける噴霧の落下速度、tpは浮遊時間(あるいは到達制限時間)としての噴射タイミングI/Tより圧縮行程開始までの時間)、これを(a10)式に代入すると、次式が得られる。
X0''=Σ(1-Vk*tp/#LP) … (a12)
この結果、粒径Dをパラメータとする小区分毎の噴霧の落下速度Vのテーブル(図6−10参照)を作成しておき、粒径区分kが1よりD0となるまで、(a12)式により総和すれば吸気系での浮遊分X0''を求めることができる。D0は図6−10において粒径毎の浮遊分が0となるときの粒径である。tpはエンジンコントローラ31内蔵のタイマにより計測させればよい。#LPは一定値であり、図面より求まる。
2)X0''';燃焼室での浮遊分:
考え方は吸気系での浮遊分X0''と同様である。すなわち、燃焼室5内に噴霧がくまなく分布し、図6−9のように各噴霧は重力加速度により空気に抗して落下するものと仮定する。こうした自然落下モデルでは、落下してピストン冠面6aに到達しない噴霧は浮遊し、ピストン冠面6aに到達した噴霧は燃焼室(燃料室壁やシリンダ面壁52)に付着するとみなす。
また、噴霧の落下速度Vは粒径Dの関数であり、図6−10のように粒径Dが大きいほど大きくなるものとみなす。
噴霧の落下距離Lは、この落下速度Vに噴霧の浮遊時間(あるいは到達制限時間)tを掛けた値である。図6−10に壁面までの最大距離#Lである燃焼室高さ#LC(例えばピストン中央点で代表させる)を採ると、噴霧の落下距離Lがこの燃焼室高さ#LC以上となる燃料噴霧は全て燃焼室に付着するので、粒径毎の浮遊分の特性は図6−10のように右下がりの特性となり、粒径毎の浮遊分が0以上の面積分を粒径について総和した値が燃焼室での浮遊分X0'''になる。これは次式により求めることができる。
X0'''=Σ(1-Lk/#LC) … (a13)
ここで、Lkは粒径区分kにおける噴霧の到達距離であり、このLkは、
Lk=Vk*tc … (a14)
の式により表されるので(Vkは粒径区分kにおける噴霧の落下速度、tcは浮遊時間(あるいは到達制限時間)としての噴射タイミングI/T(または吸気行程開始)より圧縮行程終了(または燃焼開始)までの時間)、これを(a13)式に代入すると、次式が得られる。
X0'''=Σ(1-Vk*tc/#LC) … (a15)
この結果、粒径Dをパラメータとする小区分毎の噴霧の落下速度Vのテーブル(図6−10参照)を作成しておき、粒径区分が1よりD0となるまで、(a15)式により総和すれば燃焼室での浮遊分X0'''を求めることができる。D0は図6−10において粒径毎の浮遊分が0となるときの粒径である。tcはエンジンコントローラ31内蔵のタイマにより計測させればよい。#LCは一定値であり、図面より求まる。
3)XE、XF;吸気系、燃焼室に付着する分:
このようにして吸気系での浮遊分X0''、燃焼室での浮遊分X0'''が求まると、吸気系付着分XE、燃焼室付着分XFは次式で与えられる。
XE=XC-X0'' … (a16)
XF=XD-X0''' … (a17)
可変動弁機構を備えるエンジンでは、直接噴き入れられる噴霧の2次微粒化が促進されるため、直接噴き入れられる噴霧分XDと燃焼室での浮遊分X0'''の補正を行う。ここで、2次微粒化とは、吸気弁作動角可変機構が働くとき、吸気弁の最大リフトが小さくなって吸気弁と弁シートの隙間を流れる気流が、吸気弁作動角可変機構が働かないときより高速となり、そのぶん直接噴き入れられる噴霧の微粒化が促進されることをいう。
この2次微粒化によって粒径毎の浮遊分及び粒径毎の燃焼室での付着分の各分布が、図6−2下段の右から2番目の特性に示したように実線から破線の特性へと移行する。この破線特性の各分布とするには、直接噴き入れられる噴霧分XD及び燃焼室での浮遊分X0'''の各分布を粒径が小さくなる方向に2格子ずつずらすなどして補正し、この新たな補正後の各分布を用いて前述のようにして直接噴き入れられる噴霧分XD、燃焼室内での浮遊分X0'''を求め、これら求めたXD、X0'''を上記(32)式に用いる。
〈2−4〉噴霧分岐のモデル同定(付着部位)
1)X1、X2;吸気弁壁付着分、ポート壁付着分:
吸気系付着分XEの分布は図6−11において下側の太実線であり、このうち吸気弁壁付着分X1の分布は図19において下側の破線のようになり、2つの分布の間がポート壁付着分X2の分布である。従って、吸気系付着分XEを、吸気弁直撃率#DVRに応じて次式のように吸気弁壁付着分X1と、ポート壁付着分X2とに割り振る。
X1=XE*KX1 … (a18)
X2=XE-X1 … (a19)
ただし、KX1:吸気弁直撃率係数、
ここで、吸気弁直撃率係数KX1は吸気弁直撃率#DVRと圧力Pとから図6−12を内容とするマップを検索することにより求める。図6−12に示したように吸気弁直撃率係数KX1は吸気弁直撃率#DVRが大きくなるほど大きくなる。また、吸気弁直撃率#DVRが同じでも圧力Pが小さくなる低負荷時のほうが吸気弁直撃率係数KX1の値が小さくなる。図6−12において「負圧無」とは圧力Pが大気圧に近づく高負荷時のこと、「高負圧」とは圧力Pが大気圧より離れて小さくなる低負荷時のことである。吸気弁直撃率#DVRは、噴射弁21からの噴霧が吸気弁15に衝突する割合のことで、吸気ポート4と噴射弁噴霧の図面から算出できる。
2)X3、X4;燃焼室壁付着分、シリンダ面壁付着分:
燃焼室壁、シリンダ面壁52に付着する噴霧の分布を図6−11に重ねて示す。燃焼室付着分XFを、割り振り率KX4で次式のように燃焼室壁付着分X3と、シリンダ面壁付着分X4とに割り振る。
X4=XF*KX4 … (a20)
X3=XF-X4 … (a21)
ここで、噴霧流入のレイアウトによりシリンダ付着指標を定め、このシリンダ付着指標から図6−13を内容とするテーブルを検索して割り振り率KX4を求める。ここで、シリンダ指標は噴射弁21からの噴霧が吸気弁15と弁シートの隙間を抜けて燃焼室5内に入って各部壁に付着する燃料のうち、シリンダ壁に向かう割合を表すもので、例えば噴霧形状を円錐として吸気弁15と弁シートの隙間を抜ける割合をB、Bのうちシリンダ壁に向かう割合をAとすれば、A/Bをシリンダ指標として用いればよい。図6−13のように、割り振り率KX4はシリンダ付着指標が大きくなるほど大きくなる値である。シリンダ付着指標は流れのシミュレーションモデルや、単体試験での部位別壁流回収実験等の結果から設定することができる。
このようにして、図6−1に示した噴射弁噴霧の分岐モデルは、噴射弁21からの噴射時噴霧の各分岐割合X0、X1、X2、X3、X4を算出することができ、これらは従来の方法である温度、回転速度、負荷信号等の運転条件から直接マップやテーブルを使って求めるものと比べて、物理モデルを促進しているので、個別のエンジン実験による適合をほとんど無くすことができ、適合工数の低減や適合期間の短縮が可能となる特徴がある。
前述のようにして求めた噴射弁からの噴霧の分岐割合X0,X1,X2,X3,X4のうち、噴射弁からの噴霧の分岐割合X0と、噴射弁21から噴いた燃料噴射量Mfinとから噴霧粒径分布(質量割合)に対する気化量Mx0'=Mfin*X0を算出する。
この噴霧粒径分布(質量割合)に対する気化量Mx0'を用いて、液滴のまま気化した場合の混合気温度低下代△TBvapは、噴霧粒径分布(質量割合)に対する気化量Mx0'と相関が強いので、定数=Kbvap#を用いて、次式(9)のように表せる。
Figure 2005133601
そこで噴射弁21より噴射された燃料が吸気ポートや燃焼室内で液滴の気化潜熱の影響を受けた場合の混合気温度Ta5は次式(10)を用いて算出する。
Figure 2005133601
5−2.吸気弁閉時のシリンダ内ガス温度の推定
次に吸気弁、排気弁、燃焼室壁・ピストン冠面、シリンダ壁からの熱伝達による混合気温度Ta6を算出する。まず次の手法により前記各部の壁温度を推定する。これは本出願人が特願2003-185133にて提案している温度推定手法であり、その概略を説明すると、この手法ではまず燃焼室を構成する部品として、例えば吸気弁につきエンジンの冷却水温度、吸入空気量、燃焼当量比、回転速度から平衡温度を算出し、次いで冷却水温度に対して一次遅れで変化する温度上昇量を用いて吸気弁の傘方向温度を算出する。これに対して、燃焼室壁、シリンダ壁など他のシリンダ構成部分の壁面温度については、前記吸気弁傘方向の平衡温度と時定数として与えられる温度変化割合とに所定の係数を掛けることで当該シリンダ構成部分の平衡温度と温度変化割合を求め、これと前回算出値とから当該シリンダ構成部分の温度を推定する。この手法は、吸気弁など特定部分の温度から他のシリンダ構成部分の温度を推定することから演算部の構成が簡略化でき、また特定部分の温度演算にあたって吸入空気量や燃焼当量比、回転数などの運転状態量を用いているためエンジン運転状態に応じた発熱量変化や冷却水の流量変化等の影響が反映した比較的正確な壁面温度が得られるという特徴がある。ただし言うまでも無くシリンダ内各部の壁面温度を求める手法はこれに限られるものではなく、対象部位によっては水温センサの検出値で壁面温度を代表させたあり、あるいは温度センサを用いて計測したりしてもよい。
このようにして算出した吸気弁・排気弁、燃焼室壁、シリンダ壁、ピストン冠面の温度Twalliと、 請求項3の熱伝達式を用いて、次式(11)式から、前記各壁面部分からの熱伝達の影響を受けた場合のシリンダ内ガス温度Ta6(=TIVC)を算出する。
Figure 2005133601
ただしTwalliは前記シリンダ構成部分の壁温であり、シリンダヘッドの燃焼室壁とピストン冠面の温度Twall1、シリンダ壁温度Twall2、吸気弁傘部温度Twall3、排気弁傘部温度Twall4を表している。ここでシリンダ内各部壁面と吸入ガスとの間の受放熱モデルにつきより詳細に検討すると、シリンダ内のi=1〜4の各部(iの意義は前述のとおり)と吸入ガスとの間の受放熱の熱量Qは、質量M、比熱CgasのガスをΔT(K)だけ加熱するモデルとして、熱量保存則から次の式(12)のように表せる。
Figure 2005133601
hi:各伝熱部の熱伝達率
Ai:伝熱面積
Tgasi:受熱前のガス温度(=吸気弁開時のシリンダ内吸入ガス温度)
ここで、各部の熱伝達率hiは、Woschniの改良式である次式(13)を用いて算出される。
Figure 2005133601
d:シリンダボア径
C1:定数
Cm:平均ピストン速度
既知である各熱伝達対象部の寸法値と定数をまとめ、これにピストン速度(ガス流速)を代表するエンジン回転速度に応じた修正を加えた係数をKiとして設定するものすると、結局前掲の式(12)は次のように表せる。
Figure 2005133601
請求項3に示した式はこの式(14)を一般化したものであり、エンジン吸気系において吸入ガスの初期温度をT0としたときに、これに以後の任意のn箇所の熱伝達対象部位での伝熱による温度変化を積算することにより吸気弁閉時のシリンダ内ガス温度を推定できることを表している。
熱伝達対象部位が複数箇所にわたる場合において温度変化量を推定する順序は任意であるが、前記実施形態のように吸気の流れに従って上流から下流に向かって順次的にガス温度を求めるようにすることで、エンジンシステムの仕様上の相違、例えばエアフロメータ近傍に吸気温度センサがある場合、吸気コレクタ部に吸気温度センサがある場合、スロットルチャンバ部の氷結防止用ヒータの有無、そのレイアウトの相違等に対しても、吸入空気が加熱または冷却されてゆく流れに従って別個に演算式を修正でき、推定精度を向上させ、適合工数を減らすことができる。
本発明の一実施形態を示す自動車用エンジンのシステム図。 エンジンの吸入ガス温度変化に影響する種々の因子を吸気系の配置に沿って表した吸入ガス温度挙動に関する概念図。 目標燃焼当量比および排気温度から排気ガス比熱比を与えるテーブルの説明図。 キャニスタからの燃料蒸発ガスの脱離量を推定するためのモデル図。 目標燃焼当量比から混合気比熱比を与えるテーブルの説明図。 噴射弁噴霧の分岐モデルのデータフロー図。 噴霧分岐全体のプロセスを示すモデル図。 噴射時噴霧の質量割合についての粒径分布の特性図。 噴霧の気化率を説明するためのモデル図。 気化特性f(V、T、P)の特性図。 吸気気流の暴露時間の特性図。 噴霧の燃焼室への直接噴き入りを説明するためのモデル図。 噴射タイミングとβに対する直接噴き入り率の特性図。 噴霧の吸気系での浮遊、燃焼室での浮遊を説明するためのモデル図。 噴霧落下速度と粒径毎の浮遊割合との特性図。 噴霧粒径分布を示す特性図。 吸気弁直撃率と比X1/X2に対する吸気弁直撃率係数の特性図。 比X3/X4に対する割り振り率の特性図。 本発明による吸入ガス温度推定のためのモデル図。
符号の説明
2 吸気コレクタ
4 吸気ポート
5 燃焼室
6 ピストン
8 排気通路
15 吸気弁
16 排気弁
21 燃料噴射弁
23 吸気絞り弁
25 EGR通路
26 EGR弁
29 可変動弁機構
31 エンジンコントローラ
32 エアフロメータ
42 アクセルセンサ
43,46,48 温度センサ
44,45,47 圧力センサ
60 スロットルチャンバ
61 温水ヒータ
63 ブローバイガス通路
64 パージガス通路
65 燃料タンク
66 キャニスタ
67 パージバルブ

Claims (9)

  1. エンジン吸気系の熱伝達対象部位の上流部のガス温度を求めるガス温度検出手段と、
    前記熱伝達対象部位の壁温度を求める壁温度検出手段と、
    前記熱伝達対象部位のガス流速を求めるガス流速検出手段と、
    前記各検出手段での検出結果を用いて吸気弁閉時のエンジンのシリンダ内ガス温度を求めるガス温度演算手段と、を備えることを特徴とするエンジンの吸入ガス温度推定装置。
  2. 前記ガス温度演算手段は、前記上流部ガス温度と熱伝達対象部位の壁温度との差を前記上流部ガス温度に加算して当該熱伝達対象部位のガス温度を求め、該ガス温度とガス流速と当該熱伝達対象部位の熱容量とを用いて前記シリンダ内ガス温度を求めるように構成されている請求項1に記載のエンジンの吸入ガス温度推定装置。
  3. 前記ガス温度演算手段は、吸気系のi=1〜n箇所(ただしn>0)に熱伝達対象部位を設定した場合について、吸気系のガス温度の初期値をTo、熱伝達対象部位の壁温をTwall、当該熱伝達対象部位の上流部ガス温度をTgas、当該ガス温度測定部でのガス流速と熱的特性とで定まる係数をKとするとき、シリンダ内ガス温度TIVCを次式:
    Figure 2005133601
    に基づき求めるように構成されている請求項1に記載のエンジンの吸入ガス温度推定装置。
  4. 前記係数Kは、当該熱伝達対象部位の熱容量、伝熱部面積、熱伝達率を前記熱的特性として設定されている請求項3に記載のエンジンの吸入ガス温度推定装置。
  5. 前記壁温度検出手段は、エンジンの冷却水温度を壁温度として検出する請求項1から請求項3の何れかに記載のエンジンの吸入ガス温度推定装置。
  6. 前記ガス流速検出手段は、ガス流速代表値としてエンジン回転速度を検出する請求項1から請求項3の何れかに記載のエンジンの吸入ガス温度推定装置。
  7. 前記熱伝達対象部位として、スロットルチャンバの氷結防止用ヒータ部と吸気ポート部を含む請求項1から請求項3の何れかに記載のエンジンの吸入ガス温度推定装置。
  8. 前記熱伝達対象部位として、シリンダ壁、燃焼室壁、ピストン冠面、吸気バルブ、排気バルブを含む請求項1から請求項3の何れかに記載のエンジンの吸入ガス温度推定装置。
  9. 前記ガス温度演算手段は、複数の熱伝達対象部位につき、上流から下流に向かって順次的にガス温度を求めるように構成されている請求項1から請求項3の何れかに記載のエンジンの吸入ガス温度推定装置。
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