JP2005133382A - 屋根用固定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 屋根上に屋根設置体を固定する屋根用固定装置において、瓦材を割ることなく設置でき、施工が簡単で防水性に優れた屋根用固定装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 板状の基台と、この基台の表面側に一方の端部が固定された支柱と、この支柱の他方の端部に取り付けられた、レールや屋根設置体を固定するための上部支持部とを具備した屋根用固定装置であって、屋根の瓦材に穴を設け、この穴を通して、前記屋根用固定装置の基台をこの基台の裏面側が屋根の野地板と対向するように固定し、さらに前記穴をカバーする可動部を前記穴の上に設置するとともに、前記可動部に穴を設け、前記支柱が挿入され、上下移動できるように、この穴の寸法を前記支柱の寸法より大きくしたことを特徴とする屋根用固定装置。
【選択図】 図1
【解決手段】 板状の基台と、この基台の表面側に一方の端部が固定された支柱と、この支柱の他方の端部に取り付けられた、レールや屋根設置体を固定するための上部支持部とを具備した屋根用固定装置であって、屋根の瓦材に穴を設け、この穴を通して、前記屋根用固定装置の基台をこの基台の裏面側が屋根の野地板と対向するように固定し、さらに前記穴をカバーする可動部を前記穴の上に設置するとともに、前記可動部に穴を設け、前記支柱が挿入され、上下移動できるように、この穴の寸法を前記支柱の寸法より大きくしたことを特徴とする屋根用固定装置。
【選択図】 図1
Description
本発明は、家屋の屋根上に太陽電池モジュールなどの屋根設置体を設置するための屋根用固定装置に関し、特に屋根瓦に穴を開けて屋根下地材に固定する屋根用固定装置の構造に関するものである。
近年、太陽光発電などの普及により家屋の屋根上に太陽電池モジュールなどの太陽エネルギー利用機器を設置することが多くなり、その固定方法についても様々な方法が考案・実用化されている。
一般にこのような産業用、家庭用の太陽電池は、複数枚の太陽電池素子を直列や並列に接続し、これらをガラスや樹脂などの透光性基板に一体的に構成して太陽電池モジュールとして使用される。この太陽電池モジュールの製造方法において最も多く用いられているラミネート工法と呼ばれる、太陽電池素子をEVA樹脂で挟んだ状態でガラス上に配置し、そのまま加熱・加圧して一体的に成形する方法である。そして通常はこのようにして完成した発電部の外周に、強度向上と取り付け部としてアルミやステンレスなどで出来た枠が取り付けられる。この枠に開けられた貫通穴やネジ穴にネジやボルト・ナットを通して屋根上に設置されたレールや支持金具に締め付けることで太陽電池モジュールは屋根上に強固に固定されるのである。また、太陽エネルギーを利用した各種の機器として例えば太陽光発電に用いられる太陽電池モジュール以外に太陽熱温水器が広く知られており、これらの屋根上への取り付けも同様の方法が用いられている。
ところで、家屋の屋根上にこのような機器固定を行なう場合、台風などの強風にも耐えられるよう屋根に強固に取り付けられる必要があるが、屋根上に載せられた瓦などは前述のような重量機器を支持しうる強度は持ち合わせておらず、一定以上の力が加わると屋根上から脱落したり、割れてしまったりする。よって、太陽電池モジュールなどを強固に固定させるには屋根の下地材(野地板と呼ばれる木製の板や合板)や、垂木(木製の細い柱や金属柱)に釘やネジ等で固定する必要がある。
以下に瓦材を葺いた屋根上に太陽電池モジュールを固定する構造の一例を図を用いて説明する。
図11は従来の支持金具の取り付け構造を模式的に説明する断面図、図12は従来の支持金具で太陽電池モジュールを屋根に載せる様子を模式的に説明する斜視図、図13は従来の支持金具で太陽電池モジュールを屋根に固定した様子を模式的に説明する側面図、図14は従来の瓦材に穴をあける支持金具で太陽電池モジュールを固定する様子を模式的に説明する断面図である。
図11に示すように、屋根の野地板11上に瓦材12を葺いた屋根に支持金具13を固定する場合には、まず支持金具13を固定する瓦材12bを持ち上げ、瓦材12aを引き抜く。瓦材12aの下の野地板11上に木材で出来たベース板14を配し、前記ベース板14を野地板11にネジや釘で固定する。次にベース板14に支持金具13をネジや釘で固定し、引き抜いた瓦材12aを戻し、持ち上げていた瓦材12bを降ろすと、瓦材12aの先端部から支持金具13の支持部分が突出して屋根上に太陽電池モジュールの固定部が出来上がる。この支持金具13は瓦材12aの下部から突出する構造であるので、雨などが瓦の内部に浸入する事がなく、防水性に優れている。なお、ベース板14を無くして支持金具13のみで野地板11にネジ止めしてもよいが、野地板の下に垂木のような強固な構造材の無いところでは本例のように面積の広いベース板で野地板11への荷重の集中を緩和する手法が好適である。
図12は屋根上に支持金具を配した様子を示す。屋根15上に葺いた瓦材12の繋ぎ目部分から支持金具13が支持部分を突出させており、前記支持金具13に支持レール16を取り付ける。支持レール16は鉄やステンレス、アルミニウム等でできたレールであり、本例のように屋根傾斜方向に対して縦方向に取り付けても良いし、横方向に取り付けるものとしても良い。そして、前記レール16(例えば16a、16b間)に太陽電池モジュール20が固定される。レール16上に複数の太陽電池モジュールが載せられたものをアレイといい、通常は太陽電池アレイとして屋根上に設置される。このようにして屋根上に太陽電池モジュールが取り付けられた様子を図13に示す。
また、瓦材の形状、固定の仕方によっては瓦材12aを引き抜くことができず、結果、瓦材12aを割らなければならない場合もあり、廃棄物の増加や交換用瓦材が必要などの問題が生じる。そこで瓦材にドリル等で穴を開け、そこに支持ボルトを通して野地板で固定する構造のものもある(特許文献1)。
特開2002−188250号公報
しかしながら、従来の方法では瓦材の形状、固定の仕方によっては瓦材12bに瓦材12aが引っ掛かって引き抜くことができず、結果、瓦材12aを割らなければならない場合や、台風対策瓦には瓦自体を釘で屋根に打ちつけてあるものは割る以外に方法はなく、廃棄物の増加や交換用瓦材が必要などの問題が生じる。
また、図14に示すように瓦材12にドリルなどで穴を開け、そこにスペーサー21を通してレール16を支えるようにし、固定ネジ17で屋根の野地板11に固定する方法では、瓦材12の表面を流れる雨水が野地板11側に浸入しないようにする必要がある。これは野地板11上に防水シートなどが施工されていない場合に野地板11上に雨水が入ると水分によって野地板11が腐食を生じるからであり、新たに防水シートを設ける場合には屋根状の瓦全てを一旦取り外さなくてはならず、大変な施工工数が必要となる。瓦材12とスペーサー21の間の防水にはコーキング材18を用いる。コーキング材18には主にセメント系や樹脂系、ゴム系のもののほかにアクリル系のものがあり、屋根瓦の材質に合わせて選択する。一方、固定ネジ17はスペーサー21の内部を貫通しているがその間には隙間があり、固定ネジを伝って雨水が伝い落ちる。そこで充填材19をスペーサー内部に注入し、固定ネジ17で固定後に密閉されるようにして防水を図っている。充填材19にはコーキング材18と同様の種類があるが、固定ネジ17の着脱を考慮すると軟質で固定ネジの回転を阻害しない程度の粘着力である事が好ましい。しかしながら、コーキング材18で瓦材12に防水接着をした場合、例えば太陽電池モジュール20に荷重がかかるとそれを支えるレール16が下方に押し下げられ、その圧力はスペーサー21によって野地板11に印加される。この時、野地板11は下方に向かってたわむため、太陽電池モジュール20、レール16、スペーサー21はそれに合わせて下方に落ち込むが、瓦材12はそのまま変形せずに残るのでスペーサー21と瓦材12の間のコーキング材18にはせん断力が発生することになり、これが繰り返されるとそのストレスによってコーキングの破れ、スペーサーもしくは瓦材からの剥離が生じ、結果、雨水の浸入を許すこととなる。他に熱ストレスによる異種物質間の膨張係数の違いも同様の結果をもたらす。また、スペーサー21内に充填材19を注入する場合、固定ネジ17の締め付け前にしか注入作業が行なえないため注入量の管理が困難である。しかも屋根は通常傾斜しているため、スペーサー21の中の液体は傾斜の高い側に空気を残すことになる。このように空隙25を残すとそこに雨水が溜まり、その水分によって固定ネジ17が腐食され遂には破断する危険がある。
そこで、本発明は上述の諸事情に鑑みてなされたものであり、施工性が良く、瓦材と防水処理部のせん断・剥離が生じにくく、充填材等の充填量の管理が不要で、しかも荷重による屋根のひずみへの追従が可能な、メンテナンスがしやすい屋根設置体の屋根への固定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の屋根用固定装置は、板状の基台と、この基台の表面側に一方の端部が固定された支柱と、この支柱の他方の端部に取り付けられた、レールや屋根設置体を固定するための上部支持部とを具備した屋根用固定装置であって、屋根の瓦材に穴を設け、この穴を通して、前記屋根用固定装置の基台をこの基台の裏面側が屋根の野地板と対向するように固定し、さらに前記穴をカバーする可動部を前記穴の上に設置するとともに、前記可動部に穴を設け、前記支柱が挿入され、上下移動できるように、この穴の寸法を前記支柱の寸法より大きくしたことを特徴とする。
また、本発明の他の屋根用固定装置は、前記瓦材上を流れる水が前記可動部の穴に流れ込まない程度に、前記可動部の穴の周縁部を高くしたことを特徴とする。
また、本発明の他の屋根用固定装置は、前記上部支持部の下端に前記可動部の上端が入り込んでいることを特徴とする。
また、本発明の他の屋根用固定装置は、前記可動部の上に弾性部材を設けたことを特徴とする。
また、本発明の更なる他の屋根用固定装置は、前記上部支持部が複数の支柱に跨って配置されることを特徴とする。
本発明の屋根用固定装置によれば、板状の基台と、この基台の表面側に一方の端部が固定された支柱と、この支柱の他方の端部に取り付けられた、レールや屋根設置体を固定するための上部支持部とを具備した屋根用固定装置であって、屋根の瓦材に穴を設け、この穴を通して、前記屋根用固定装置の基台をこの基台の裏面側が屋根の野地板と対向するように固定し、さらに前記穴をカバーする可動部を前記穴の上に設置するとともに、前記可動部に穴を設け、前記支柱が挿入され、上下移動できるように、この穴の寸法を前記支柱の寸法より大きくしたことで、屋根用固定装置の支柱が可動部の穴に沿って上下方向に自由に移動できるので、瓦材の防水処理部に応力がかからず、せん断や剥離が生じにくく防水性を長期間に渡って維持できる。
また、前記瓦材上を流れる水が前記可動部の穴に流れ込まない程度に、前記可動部の穴の周縁部を高くしたことで、瓦材上を流れる水が可動部の穴から屋根裏側へ流れ込むことはない。
また、前記上部支持部の下端に前記可動部の上端が入り込むようにしたことで、上部支持部を伝ってくる雨水を支柱に伝わらせないようにすることができ、上部からの防水性が向上する。
また、前記可動部の上に弾性部材を設けたことで、可動部の方端が支柱に密着し、簡易な構造で防水性を得られるとともに、屋根が経年変化で生じたあらゆる方向へのゆがみにも対応することができる。
また、前記上部支持部が複数の支柱に跨って配置されることにより、上部支持部、さらには上部支持部が支えるべき支持レールなどとの兼用も可能であり、部品点数を削減し、しかもレール形状をコの字状にすることによりレールを伝ってくる雨水を支柱に伝わらせないようにして防水性も向上させることができる。
また、支柱と可動部の間が充填材などで固定されないので、上部支持部やその上の支持レールなどの着脱が容易でメンテナンスがしやすく、充填材等の充填量の管理が不要で、施工性が良く、しかも荷重による屋根のひずみへの追従が可能で硬質のコーキング材を用いても瓦材へストレスがかからず割れ等が生じにくい。
以下、屋根上に屋根設置体を固定する屋根用固定装置において、瓦材に貫通穴を設け、前記貫通穴を通した支持部材によって屋根設置体またはその固定レールを固定する支持方法の場合を例にとり、本発明に係る実施形態を模式的に図示した図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る屋根用固定装置を屋根上に設置した様子を模式的に説明する断面図、図2は本発明に係る屋根用固定装置を設置した屋根の様子を上部から見た斜視図、図3は本発明に係る屋根用固定装置に太陽電池モジュールを取り付け施工する様子を模式的に説明する斜視図である。
図1に示すように、本発明の屋根用固定装置Sは、鉄やステンレス、アルミニウムや樹脂等の強度の高い金属、樹脂成型品からなる基台1と、この基台1にネジやボルトで取り付けられる支柱2、この支柱2の上部で屋根設置体や支持レールを支える上部支持部3、支柱2に沿って主に上下方向へ移動可能な可動部4とから構成される。支柱2は鉄やステンレス、アルミニウムや樹脂等の強度の高い金属、樹脂成型品から成り、その上部の一部は上部支持部3としても機能する。上部支持部3は金属や樹脂以外にゴムなどでつくられており、それらの複合の場合もある。可動部4は金属、樹脂、ゴム、セラミックなど様々な素材が適用可能で、特に強度は必要としないが屋外の環境に対応した耐候性の良いものが好ましい。
基台1は屋根の野地板11に木ネジや釘、ボルト10などで取り付けられており、支柱2を強固に支えている。また、支柱2によって伝えられる荷重を広い面積に拡散して屋根の一点に荷重が集中するのを防止する役割もする。なお、支柱2を基台1に溶接して一体としても同様の効果が得られる。支柱2は穴の開いた瓦材12の穴を通って瓦材12の表面に突出している。支柱2は円柱でも角柱でも断面がH型やC型の押出材でも良いし、ネジやボルトであっても良い。支柱2の上部には上部支持部3が嵌め込み、もしくは取り付けられており、屋根設置体などを支持するとともにその荷重を支柱2に伝える。なお、上部支持部3にゴムなどの防振物や防振構造を持たせる事により、屋根設置体などが風で揺れるなどの支持物側からの振動を屋根側に伝らないようにして屋根や基台1の取り付け部へのストレスを緩和し、破損しにくくするようにすると良い。一方、可動部4は支柱2に嵌め込むような構造となっており、矢印のように主に上下方向に自由に移動可能である。移動の形態としては支柱2の支柱をガイドとし、それに沿って動くものであるが、必ずしも支柱2と接触している必要はなく完全な非接触であっても良い。
可動部4と瓦材12との間に防水処理のためのコーキング材18や接着材、もしくは防水パッキンなどが挟み込まれて瓦材12の穴から屋根内側(野地板11)側へ雨水などが入り込まないようになっている。
支柱2に支えられる太陽電池モジュールなどの屋根設置体による重力は基台1を通じて野地板11に伝わるが、支柱2は可動部4の穴の中で上下方向に自由に移動できるので、この重力による力は瓦材12に伝わらない。すなわち、可動部4と瓦材12との間にあるコーキング材18や接着材、もしくは防水パッキンなどに応力がかからず、せん断や剥離が生じにくく防水性を長期間に渡って維持できる。
また、瓦材上を流れる水の屋根内部への浸入を防ぐため、可動部4の支柱2が挿入される穴の周縁部を他の部分より瓦材上を流れる水の浸入ができない程度に高くするとよい。また、瓦材上を流れる水の浸入を防止するため、可動部4の形状を段差があるように設けてもよい。例えば、可動部4を支柱2の外周を取り巻くガイド部4aと瓦材12の穴を塞ぐカバー部4bとから成るようにしてもよい。この場合、カバー部4bと瓦材12の接触部には防水処理のためのコーキング材18や接着材、もしくは防水パッキンなどが挟み込まれて瓦材12の穴から屋根(野地板11)側へ雨水などが入り込まないようになっている。また、ガイド部4aは支柱2に沿って上方へ伸びて雨水が支柱2に伝わらないように雨返しの構造としており、雨水の浸入を防止する。
図2に屋根用固定装置Sを取り付けた瓦葺き屋根を屋根上面から見た状態を示すが、瓦材12に開けられた穴は可動部4によって完全に塞がれた状態となっており、しかも上部支持部3は瓦材12の上(屋根外側)に突出して太陽光利用装置などの屋根設置体を設置できるようになっているので、屋根設置体を強固に固定できるとともに雨水による屋根の腐食等の心配がない。図3に複数の屋根用固定装置Sに縦レール9を支持させ、この縦レール9に太陽電池モジュール20を固定する様子を示す。
図4は瓦葺きの屋根上に屋根用固定装置Sを設置する施工手順の一例を示すものである。
図4(a)は従来の瓦葺き屋根の構造であり、野地板11の上に瓦材12aが配されている。次に図4(b)のようにドリル等で瓦材12aに屋根用固定装置Sが通過できる穴を開け、図4(c)のように瓦材12aに開けた穴から屋根用固定装置Sの基台1を入れて野地板11に釘や木ネジ、ボルト等で固定し、基台1に支柱2を固定する。そして図4(d)のように支柱2の上部から可動部4を挿入し、同時に可動部4と瓦材12aとの接触部にコーキング材18や接着材、防水パッキンなどの防水処理を行なう。最後に図4(e)のように上部支持部3を支柱2の上部に取り付けて屋根用固定装置Sとなる。
図5は屋根用固定装置S上に縦レール9および太陽電池モジュール20を支持させた例を示す。
図5(a)に示すように屋根用固定装置Sの上部支持部3に取り付けられた縦レール9には太陽電池モジュール20が取り付けられており、それらの荷重は支柱2および基台1を通じて屋根(野地板11)で支えられている。屋根用固定装置Sを取り付けるために開けられた瓦材12の穴は可動部4によって塞がれているので図中の矢印のように雨は穴から屋根面に浸入せず、瓦材12上を流れ落ちていく。
一方、図5(b)のように太陽電池モジュール20や縦レール9に外荷重が加わり、下に押し下げられる(荷重増大)と、その力は支柱2により図中矢印のように野地板11が押し下げられ、たわむ現象が生じる。しかしこの時、瓦材12には押し下げる力は働かず取り残される。ここで可動部4が支柱2に追従して動けば、瓦材12と可動部4の防水処理部分にはせん断力が生じるのであるが、本発明の屋根用固定装置Sでは支柱2が下方向に動くのに対して瓦材12と一緒にその場に停止したまま動かないので、瓦材12と可動部4との防水処理部分には外力が加わらずせん断や剥離が生じず、防水性能を長期に渡って維持することが可能となる。
また、このことは屋根が経年変化で自然にたわんでくることに対しても有効であるので、外力の有る無しに関わらず防水性能を長期に渡って維持することが可能となる。
また、防水処理が行なわれるのが瓦材12と可動部4との接触部分だけなので、その他の部分は自由に着脱が可能であり、部品の交換やメンテナンスがしやすく、コーキングの剥がしや塗布直しなどの施工の手間がなく施工性も良い。さらに防水処理のためのコーキング材や接着材などの塗布量の管理なども必要がなく、施工者の技量の差による防水性能の出来不出来が生じにくい。また、瓦材12と可動部4は完全に固定されていて良いのでセメント系やセラミック系の硬質接着材を使用することができる。これにより、瓦材のような陶磁器への接着に適したコーキング材や接着材を用いることができ、接着の信頼性を向上させることができる。
次に本発明に係る屋根用固定装置Sの他の実施形態について図6〜図10を基に説明する。
図6〜図10はそれぞれ本発明に係る屋根用固定装置の他の実施形態の構造を模式的に説明する断面図である。
図6に示すように屋根用固定装置S2は上部支持部3の下部が可動部4のガイド部4aを包むように下方へ張り出しており、ガイド部4aが常に上部支持部3の内側に入り込むようにしている。これにより上部支持部3とガイド部4aで雨返し構造を構成し、外が激しい風雨であってもガイド部4aを這い上がって雨水が屋根内に浸入する事がない。なお、ガイド部4aが上部に伸びるようにしても同様の効果が得られる。また、屋根(野地板11)の傾斜角θ1と瓦材12の傾斜角θ2の角度は必ずしも同じではなく、一般的には異なる事が多い。この場合、野地板11に固定された支柱2と瓦材12に固定された可動部4の角度も異なることとなり、特にガイド部4aにてそれは支柱2とガイド部4aの干渉として顕著に表れる。そこで、ガイド部4aや上部支持部3の下部張り出しの口径を支柱2が干渉しないように大きくして対応させれば良い。これにより屋根と瓦材の傾斜角の違いにより可動部4のガイド部4aの突出角度を変えて製造するなどの製造上の手間や部品品種の増加が生じない。
図7に示すように屋根用固定装置をS3とすれば、弾性部材5例えばバネを可動部の上に設ければ、このバネが常に可動部4を瓦材12に押し付けているので、瓦材12と可動部4間の防水処理が防水パッキン6であっても十分な密着性が確保でき水の浸入が生じない。
図8に示す屋根用固定装置S4は、ガイド部4aが蛇腹状になっており、上部支持部3もしくは支柱2に追従してガイド部4aのみが伸縮するようになっている。このようにすることにより雨返し構造よりも密着するので防水性がさらに向上するとともに、前述した屋根と瓦材の傾斜角の違いによる支柱2とガイド部4aの干渉(動きの阻害)の問題を解消できる。
図9に示す屋根用固定装置S5によれば、上部支持部3の下部に雨水浸入防止用のスカート部3aを設けたのでより確実な雨浸入防止が出来るので、ガイド部4aの高さを低くすることができ、上部支持部3の上下のストローク量を大きくとることができる。これにより屋根用固定装置の高さを低くする事が可能となる。
図10に示すように屋根用固定装置S6の上部支持部を、複数の屋根用固定装置S6に支持される支持レール8とすれば、支持レール8に太陽電池モジュールなどの屋根設置体を直接取り付けることができるので、縦レール、横レールなどの屋根設置体取り付け用の部材が不要となり、屋根用固定装置の部品点数も削減できる。
なお、本実施例では太陽電池素子を用いた太陽電池モジュールを家屋の屋根上に配置する太陽光発電装置を例にとり説明したがこの限りではなく、太陽熱を利用した太陽熱温水器(集熱器)などの施工にも適用でき、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等も可能である。
1:基台
2:支柱
3:上部支持部
3a:スカート部
4:可動部
4a:ガイド部
4b:カバー部
5:弾性部材
6:防水パッキン
8:上部支持レール
9:縦レール
10:ボルト
11:野地板
12、12a、12b:瓦材
13:支持金具
14:ベース板
15:屋根
16、16a、16b、16c:レール
17:固定ネジ
18:コーキング材
19:充填材
20:太陽電池モジュール
21:スペーサー
25:空隙
S、S2、S3、S4、S5、S6:屋根用固定装置
θ1:屋根の傾斜角
θ2:瓦の傾斜角
2:支柱
3:上部支持部
3a:スカート部
4:可動部
4a:ガイド部
4b:カバー部
5:弾性部材
6:防水パッキン
8:上部支持レール
9:縦レール
10:ボルト
11:野地板
12、12a、12b:瓦材
13:支持金具
14:ベース板
15:屋根
16、16a、16b、16c:レール
17:固定ネジ
18:コーキング材
19:充填材
20:太陽電池モジュール
21:スペーサー
25:空隙
S、S2、S3、S4、S5、S6:屋根用固定装置
θ1:屋根の傾斜角
θ2:瓦の傾斜角
Claims (5)
- 板状の基台と、この基台の表面側に一方の端部が固定された支柱と、この支柱の他方の端部に取り付けられた、レールや屋根設置体を固定するための上部支持部とを具備した屋根用固定装置であって、屋根の瓦材に穴を設け、この穴を通して、前記屋根用固定装置の基台をこの基台の裏面側が屋根の野地板と対向するように固定し、さらに前記穴をカバーする可動部を前記穴の上に設置するとともに、前記可動部に穴を設け、前記支柱が挿入され、上下移動できるように、この穴の寸法を前記支柱の寸法より大きくしたことを特徴とする屋根用固定装置。
- 前記瓦材上を流れる水が前記可動部の穴に流れ込まない程度に、前記可動部の穴の周縁部を高くしたことを特徴とする請求項1に記載の屋根用固定装置。
- 前記上部支持部の下端に前記可動部の上端が入り込んでいることを特徴とする請求項2に記載の屋根用固定装置。
- 前記可動部の上に弾性部材を設けたことを特徴とする請求項3に記載の屋根用固定装置。
- 前記上部支持部が複数の支柱に跨って配置されることを特徴とする請求項1ないし4に記載の屋根用固定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003369141A JP2005133382A (ja) | 2003-10-29 | 2003-10-29 | 屋根用固定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003369141A JP2005133382A (ja) | 2003-10-29 | 2003-10-29 | 屋根用固定装置 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009091862A (ja) * | 2007-10-12 | 2009-04-30 | Kurosawa Shoten:Kk | 構造物支持装置、およびその設置方法 |
FR2931856A1 (fr) * | 2008-06-02 | 2009-12-04 | Profils Systemes | Dispositif de montage de panneaux photovoltaiques dans une toiture, chevron permettant de le mettre en oeuvre et veranda integrant un tel chevron. |
US7686268B2 (en) | 2005-05-19 | 2010-03-30 | Sharp Kabushiki Kaisha | Structure fixing apparatus including support device |
JP2012154059A (ja) * | 2011-01-25 | 2012-08-16 | Asahi Kasei Homes Co | 屋根用固定装置 |
JP2017014882A (ja) * | 2015-06-30 | 2017-01-19 | 京セラ株式会社 | 設置具およびこれを備えた太陽電池アレイ |
CN111395658A (zh) * | 2018-12-14 | 2020-07-10 | 汉能移动能源控股集团有限公司 | 一种用于瓦片安装的固定装置及具有其的可拆卸鱼鳞瓦 |
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2003
- 2003-10-29 JP JP2003369141A patent/JP2005133382A/ja active Pending
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