JP2005133219A - 2ベッセル液相気相連続蒸解釜によるパルプ連続製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】クラフトパルプ製造用の2ベッセル液相気相連続蒸解釜において、チップハンギングの発生を防止すること。
【解決手段】加圧液相の浸透ベッセルV1と、浸透ベッセル底部から循環ラインL5を介して供給されるパルプ原料を蒸解する加圧気相の蒸解ベッセルV2とをそなえ、蒸解ベッセル内において、上方位からパルプ原料中のリグニンを溶解分離させる蒸解ゾーンBと、パルプ原料中のセルロースを洗浄する洗浄ゾーンCとが形成された2ベッセル液相気相連続蒸解釜において、蒸解ゾーンBに設けた蒸解循環ストレーナー1から蒸解ベッセルの頂部へ蒸解薬液の一部を還流させる蒸解循環ラインL6を設けるとともに、蒸解循環ラインから抜き取り薬液ラインLZ6を分岐させて該抜き取り薬液ラインにより蒸解循環ラインの循環液から一部の薬液Z6を抜き取り、蒸解薬品回収工程ラインへ送ることにより、前記蒸解ゾーンBと洗浄ゾーンC内の液比を調節する。
【選択図】図1
【解決手段】加圧液相の浸透ベッセルV1と、浸透ベッセル底部から循環ラインL5を介して供給されるパルプ原料を蒸解する加圧気相の蒸解ベッセルV2とをそなえ、蒸解ベッセル内において、上方位からパルプ原料中のリグニンを溶解分離させる蒸解ゾーンBと、パルプ原料中のセルロースを洗浄する洗浄ゾーンCとが形成された2ベッセル液相気相連続蒸解釜において、蒸解ゾーンBに設けた蒸解循環ストレーナー1から蒸解ベッセルの頂部へ蒸解薬液の一部を還流させる蒸解循環ラインL6を設けるとともに、蒸解循環ラインから抜き取り薬液ラインLZ6を分岐させて該抜き取り薬液ラインにより蒸解循環ラインの循環液から一部の薬液Z6を抜き取り、蒸解薬品回収工程ラインへ送ることにより、前記蒸解ゾーンBと洗浄ゾーンC内の液比を調節する。
【選択図】図1
Description
本願発明は、2ベッセル液相気相連続蒸解釜を使用して連続的に細砕リグノセルロース物質からなるパルプ原料をパルプ化するパルプ製造方法に関し、さらに詳しくは、パルプ原料の連続蒸解中に生じるチップハンギング現象を可及的に防止し得るようにした2ベッセル液相気相連続蒸解によるパルプ製造方法に関するものである。
2ベッセル液相気相の連続蒸解釜(たとえば、いわゆるコンベンショナルカミヤ式連続蒸解釜、MCC型連続蒸解釜、EMCC型連続蒸解釜等の2ベッセル液相気相連続蒸解釜)では、塔状のベッセル内を細砕リグノセルロース物質からなるパルプ原料(チップ)と蒸解薬液とが混合されて流動し、その間に、原料チップの蒸解が行われるが、この形式の連続蒸解釜では、従来、いわゆる「チップハンギング」という現象により、連続操業が中断されることがあった。
そして、「チップハンギング」が発生すると、その解消のため、連続蒸解釜の連続操業を中断しなければならなくなり、多大の損害が発生する。
図2は、従来型の2ベッセル液相気相連続蒸解釜によるパルプ連続製造装置を示している。図2の装置例について概略説明すると、同装置は、直列に在る塔状の加圧液相ベッセル(後述する「浸透ベッセル」となる)V1と加圧気相ベッセル(後述する「蒸解ベッセル」となる)V2内に原料チップと液(蒸解薬液・洗浄液)が常に充満した状態で圧力と温度を維持する2ベッセル加圧液相・気相型のパルプ連続製造装置である。
これをさらに説明すると、同装置は、塔状の浸透ベッセルV1の頂部から細砕リグノセルロース物質からなるパルプ原料(チップ)と蒸解薬液とが定量で供給されると共に、前記浸透ベッセルV1内において、パルプ原料中に蒸解薬液を浸透させる浸透ゾーンAが形成され、同浸透ゾーンAにおいて蒸解薬液を浸透せしめられた原料チップは、浸透ベッセルV1の底部に設けられているアウトレットデバイスD1から、後述するトランスファー循環ラインL5を経て蒸解ベッセルV2の頂部へ送られる。一方、前記蒸解ベッセルV2内においては、上方位から、パルプ原料中のリグニン成分を蒸解薬液中に溶解分離させる蒸解ゾーンBと、パルプ原料中のセルロース成分を洗浄する洗浄ゾーンCとが形成されて、前記蒸解薬液中にパルプ原料から分離したリグニン成分を含んで生成される黒液が蒸解ベッセルV2の中段部に設けた抽出ストレーナー2から抽出される一方、セルロース成分が蒸解ベッセルV2の底部に設けたアウトレットデバイスD2から取り出されるようになっている。蒸解ベッセルV2の底部には洗浄水ラインL9から洗浄水Cwが供給され、前記洗浄ゾーンC内をパルプ原料の下降に対し上方向に洗浄水が流れ(向流洗浄)、パルプ原料から分離したリグニン成分を含んだ黒液を置換洗浄する。この置換された黒液は上昇し、蒸解ベッセルV2の中段部に設けた抽出ストレーナー2から抽出される。
前記浸透ゾーンAでは、パルプ原料(チップ)中への蒸解薬液の浸透作用が行われる。前記蒸解ゾーンBに対しては、トランスファー循環ポンプ5、ヒーター7、浸透ベッセルV1底部、蒸解ベッセルV2頂部を結ぶトランスファー循環ラインL5中のヒーター7でパルプ原料(チップ)と蒸解薬液を蒸解予備温度に加熱して蒸解ベッセルV2の頂部より供給する。この蒸解ベッセルV2頂部へ供給したパルプ原料から蒸解(パルプ原料中のリグニン成分を蒸解薬液中に溶解分離させる)を開始する。前記蒸解ゾーンBでは、蒸解循環ストレーナー1から蒸解循環ポンプ6、ヒーター8、蒸解ベッセルV2の頂部を経て、蒸解ベッセルV2内の蒸解循環ストレーナー1中心部へ、ヒーター8で蒸解温度に加熱した蒸解薬液を還流させ(この還流ラインを「蒸解循環ラインL6」という)、トランスファー循環ラインL5で変動・不足した温度を均一に補正して蒸解ゾーンB内の蒸解反応を調整する。
蒸解ベッセルV2の中段部は、蒸解ゾーンBの終端になり、そこには抽出ストレーナー2と上部洗浄循環ストレーナー3が設けられている。蒸解ゾーンBで規定の蒸解反応滞留時間を経過し、下降したパルプ原料(チップ)から蒸解薬液中に溶解分離したリグニン成分を含む蒸解薬液(黒液)は、上部洗浄循環ストレーナー3から上部洗浄循環ラインL7の上部洗浄循環ポンプ10、蒸解ベッセルV2の頂部を経て、蒸解ベッセルV2内の抽出ストレーナー2へ送られ、黒液抽出ラインL10にて抽出される。この黒液抽出によって蒸解反応は停止する。
洗浄ゾーンCでは、蒸解が終了したパルプ原料中のセルロース成分が、蒸解ベッセルV2の底部から供給される洗浄水Cwで置換洗浄される。この洗浄液は上部洗浄循環ラインL7に向けて上昇し、抽出ストレーナー2に送られ、蒸解ゾーンBのリグニン成分を含む蒸解薬液と共に黒液抽出ラインL10にて抽出される。
図2に示す2ベッセル液相気相連続蒸解釜の圧力制御は、蒸解ベッセルV2の頂部気相部分の容積を常に一定にして(蒸解ベッセルV2内の液面を一定にコントロールする)蒸気、又は高圧空気の供給量を調節し、浸透ベッセルV1と蒸解ベッセルV2内の圧力が一定になるようにしている。蒸解ベッセルV2内の液面の制御は抽出ストレーナー2で抽出する黒液の流量を調節することで行う。
塔状ベッセル型の気相連続蒸解釜では、塔状ベッセル内をリグノセルロース物質からなるパルプ原料(チップ)と蒸解薬液とが混合されて流動し、その間に、原料チップの蒸解が行われるが、この形式の連続蒸解釜では従来、いわゆる「チップハンギング」という現象により、連続操業が中断されることがある、ということは、既に述べた通りである。
「チップハンギング」というのは、塔状ベッセル内において降下中の原料チップが種々の要因(例えば、チップ樹種の違いによるチップ含水率の変化、あるいは降雨などの天候変動によるチップ含水率の変化、等)によりベッセル内壁面側に密集して塊状となり、その結果、原料チップの降下が円滑に行われなくなる現象のことである。
また、上記チップの含水率は外的要因が小さい場合にも常に細かく変動し、塔状ベッセル内の液比(液体分量Lと原料チップ絶乾量Wとの比率=L/W)が変化して蒸解反応に影響を及ぼす(通常の場合、液比=3.5〜4.5)。
チップの含水率の変動は、塔状ベッセル内へ供給するパルプ原料(チップ)と蒸解薬液の体積が変動し、気相連続蒸解釜においては塔状ベッセル内の液面の変動につながり、その液面は、図2の従来装置例では、蒸解ゾーン後にある蒸解ベッセルV2中段の抽出ストレーナー2からの抜出し黒液流量を調節して制御するようにされている。そして、塔状ベッセル内の蒸解ゾーンBは、チップの含水率の変動による液比の変動が影響する。また抽出ストレーナー2においても抽出流量の増加・変動による差圧負荷が大きく影響し、ストレーナーの閉塞異常・チツプハンギング発生の原因となる。
なお、連続蒸解釜におけるチップハンギングの防止方法について言及した公知文献は、本願発明者の調査した範囲では発見することができなかった。ただし、連続蒸解釜におけるチップハンギング現象とその検知方法に言及した公知文献としては、下記の特許文献1がある。
本願発明は、従来型の2ベッセル液相気相連続蒸解釜における上記のようなチップハンギングの問題を改善して、より安定した連続操業を行える2ベッセル液相気相連続蒸解釜によるパルプ連続製造方法を提案しようとしてなされたもので、以下のような手段を組合わせて構成されている。
本願発明の2ベッセル液相気相連続蒸解釜によるパルプ連続製造方法の内容を、図1に示す装置例を参照して説明すると、図1に示す2ベッセル液相気相連続蒸解釜は、図2に示す2ベッセル液相気相連続蒸解釜と同様、塔状のベッセルV1,V2内に原料チップと液(蒸解薬液・洗浄液)が常に充満した状態(蒸解ベッセルV2内上部は気相)で圧力と温度を維持する形式の加圧液相気相のパルプ連続製造装置である。
なお、図1において、※ ※間はラインLZ6が連続していることを示す。
以下に説明する内容は、図2で説明した従来型の装置例と共通するものであるが、一応一通り再説明を加える。
図1に示す2ベッセル液相気相連続蒸解釜によるパルプ連続製造装置は、塔状の浸透ベッセルV1の頂部から細砕リグノセルロース物質からなるパルプ原料(チップ)と蒸解薬液とが定量で供給されると共に、前記浸透ベッセルV1内において、パルプ原料中に蒸解薬液を浸透させる浸透ゾーンAが形成され、同浸透ゾーンAにおいて蒸解薬液を浸透せしめられた原料チップは、浸透ベッセルV1の底部に設けられているアウトレットデバイスD1から、トランスファー循環ラインL5を経て蒸解ベッセルV2の頂部へ送られる。一方、蒸解ベッセルV2内においては上方位から、パルプ原料中のリグニン成分を蒸解薬液中に溶解分離させる蒸解ゾーンBと、パルプ原料中のセルロース成分を洗浄する洗浄ゾーンCとが形成されて、前記蒸解薬液中にパルプ原料から分離したリグニン成分を含んで生成される黒液が蒸解ベッセルV2の中段部に設けた抽出ストレーナー2から抽出される一方、セルロース成分が蒸解ベッセルV2の底部に設けたアウトレットデバイスDから取り出されるようになっている。蒸解ベッセルV2の底部には洗浄水ラインL9から洗浄水Cwが供給され、前記洗浄ゾーンC内をパルプ原料の下降に対し上方向に洗浄水が流れ(向流洗浄)、パルプ原料から分離したリグニン成分を含んだ黒液を置換洗浄する。この置換された黒液は上昇し、蒸解ベッセルV2の中段部に設けた抽出ストレーナー2から抽出される。
前記浸透ゾーンAでは、パルプ原料(チップ)中への蒸解薬液の浸透作用が行われる。前記蒸解ゾーンBに対しては、トランスファー循環ポンプ5、ヒーター7、浸透ベッセルV1底部、蒸解ベッセルV2頂部を結ぶトランスファー循環ラインL5中のヒーター7でパルプ原料(チップ)と蒸解薬液を蒸解予備温度に加熱して蒸解ベッセルV2の頂部より供給する。この蒸解ベッセルV2頂部へ供給したパルプ原料から蒸解(パルプ原料中のリグニン成分を蒸解薬液中に溶解分離させる)を開始する。前記蒸解ゾーンBでは、蒸解循環ストレーナー1から蒸解循環ポンプ6、ヒーター8、蒸解ベッセルV2の頂部を経て、蒸解ベッセルV2内の蒸解循環ストレーナー1中心部へ、ヒーター8で蒸解温度に加熱した蒸解薬液を還流させ(この還流ラインを「蒸解循環ラインL6」という)、トランスファー循環ラインL5で変動・不足した温度を均一に補正して蒸解ゾーンB内の蒸解反応を調整する。
蒸解ベッセルV2の中段部は、蒸解ゾーンBの終端になり、そこには抽出ストレーナー2と上部洗浄循環ストレーナー3が設けられている。蒸解ゾーンBで規定の蒸解反応滞留時間を経過し、下降したパルプ原料(チップ)から蒸解薬液中に溶解分離したリグニン成分を含む蒸解薬液(黒液)は、上部洗浄循環ストレーナー3から上部洗浄循環ラインL7の上部洗浄循環ポンプ10、蒸解ベッセルV2の頂部を経て、蒸解ベッセルV2内の抽出ストレーナー2へ送られ、黒液抽出ラインL10にて抽出される。この黒液抽出によって蒸解反応は停止する。
洗浄ゾーンCでは、蒸解が終了したパルプ原料中のセルロース成分が、蒸解ベッセルV2の底部から供給される洗浄水Cwで置換洗浄される。この洗浄液は上部洗浄循環ラインL7に向けて上昇し、抽出ストレーナー2に送られ、蒸解ゾーンBのリグニン成分を含む蒸解薬液と共に黒液抽出ラインL10にて抽出される。
次に、図1に示す2ベッセル液相気相連続蒸解釜における新規の構成について説明すると、図1に示す装置例では、蒸解循環ラインL6から、同蒸解循環ラインL6の循環液の一部Z6を抜き取るための抜き取り薬液ラインLZ6を分岐させ、該抜き取り薬液ラインLZ6から抜き取る抜取り薬液Z6の量を調節することによってベッセルV2内の蒸解ゾーンBの液比を調節する(通常の場合、2.8〜3.5の範囲に低く維持する)ようにしている。なお、抜き取られた薬液Z6は蒸解薬品回収工程ラインへ送られる。
本願発明では、抜き取り薬液ラインLZ6からの抜取り薬液Z6の量を、チップ含水量に伴って変化するチップ重量の変動に合わせて、任意に調整して蒸解ベッセルV2内の液比を調節する(低く維持・コントロール)することにより、蒸解ゾーンBと洗浄ゾーンCで液比を蒸解ベッセルV2の頂部に供給するパルプ原料(チップ)と蒸解薬液の体積の変動にかかわりなく常に適切な液比となるようにしてハンギングの発生を防止するものである。
蒸解循環ラインL6からの抜取り薬液Z6の量は、該蒸解循環ラインL6の薬液循環量の5〜15%の範囲とするのが好適である(5%未満では、蒸解ゾーンBの上部での溶解物質濃度が高く、蒸解薬液を消費しながらチップの分解を行うため、パルプ成分の歩留が低下する恐れがあり、一方、15%超では該溶解物質中のキシラン量が減少して同パルプ成分の歩留低下につながる)。
本願発明を実施するにあたっては、ベッセルVの下方位に設けた下部洗浄循環ストレーナー4からベッセルV2の底部へ洗浄液の一部を還流させる下部洗浄循環ラインL8を設け、該下部洗浄循環ラインL8からも蒸解薬液W8を添加することが好ましい。
その際、トップ循環フィードラインL0から浸透ベッセルV1の頂部に直接供給される蒸解薬液W0の量がトランスファー循環ラインL5へ添加される蒸解薬液W5と蒸解循環ラインL6へ添加される蒸解薬液W6と下部洗浄循環ラインL8へ添加される蒸解薬液W8を含めた全蒸解薬液供給量の65〜75%であることが推奨される。
すなわち、65%未満では、浸透ゾーンAでのチップ中の有機酸である酢酸、蟻酸等を中和する蒸解薬液の量が不足して連続蒸解釜から出てくるパルプのカッパー価が高くなるため、目標カッパー価を得るために蒸解ゾーンBでの蒸解温度と薬液の添加量を上げることが必要となり、これによりチップが分解され、パルプ成分の歩留とパルプの強度が低下する。一方、75%超では、蒸解薬液が多く残存して蒸解ゾーンBでの薬液の添加量は少なく脱リグニン反応に必要な苛性ソーダ量が不足になり、未蒸解現象のおそれが生じるためである。
さらに、蒸解循環ラインL6へ添加される蒸解薬液W6の量は、浸透ベッセルV1の頂部に直接供給される蒸解薬液W0と、トランスファー循環ラインL5へ添加される蒸解薬液W5と蒸解循環ラインL6へ添加される蒸解薬液W6と下部洗浄循環ラインL8へ添加される蒸解薬液W8を含めた全蒸解薬液供給量の25〜35%であることが推奨される。
なお、図1に示す装置例のように、蒸解ベッセルV2の底部の下部洗浄循環ラインL8に対しても蒸解薬液(白液)W8を添加し、洗浄ゾーンC内を上昇する洗浄水での脱リグニンの促進とリグニンの再吸着を抑制する拡張修正蒸解法(EMCC法)を行うのが好適である。その場合、下部洗浄循環ラインL8に供給する蒸解薬液(白液)の量は、全蒸解薬液供給量の3〜8%であるのが好適である。このEMCC法液相連続蒸解釜の特徴は、蒸解薬液(白液)の添加個所を4ヶ所にしたところにある。そして、このEMCC法2ベッセル液相気相連続蒸解釜においても、蒸解循環ラインL6から循環液の一部Z6を抜取って、該抜取り薬液Z6を蒸解薬品回収工程ライン(フラッシュサイクロン18・19・20)へ送り、その抜取る薬液量を調節することにより蒸解ベッセルV2内の液比を制御してチップハンギングの発生を防止するようにしている。
本願発明を実施するにあたっては、Hファクター600〜950の範囲で針葉樹のパルプ原料の蒸解を行うことが推奨される。即ち、Hファクター600未満の場合、蒸解薬液の添加量が多く、蒸解後の残留アルカリの量も多く、パルプ成分の歩留が低下する。一方、Hファクター950超の場合、チップの熱分解によりパルプ成分の歩留が低下する。これらの理由から、Hファクター600〜950の範囲でパルプ原料の蒸解を行うのが良い。また、連続蒸解釜の断面の熱バランスと蒸解薬液の分散のバランス(マスバランス)によるパルプ成分の歩留りの向上を図る理由から、気相連続蒸解釜内の液比が、蒸解ベッセルV2の頂部から底部に向けて小さくなるように薬液の抜取りを制御することが推奨される。
また、本願発明を実施するに当たっては、原料チップの種類は特に限定するものではなく、針葉樹チップ以外にも広葉樹チップ等を使用することができる。
本願発明は、上記のように、細砕リグノセルロース物質からなるパルプ原料に蒸解薬液を浸透させる加圧液相の浸透ベッセルV1と、該浸透ベッセルV1の底部からトランスファー循環ラインL5を介して蒸解薬液とともに供給されるパルプ原料を蒸解する加圧気相の蒸解ベッセルV2とをそなえるとともに、前記浸透ベッセルV1内においては、パルプ原料中に蒸解薬液を浸透させる浸透ゾーンAが形成される一方、前記蒸解ベッセルV2内においては、上方位からパルプ原料中のリグニン成分を蒸解薬液中に溶解分離させる蒸解ゾーンBと、パルプ原料中のセルロース成分を洗浄する洗浄ゾーンCとが形成されて、前記蒸解薬液中にパルプ原料から分離したリグニン成分を含んで生成される黒液が前記蒸解ベッセルV2の中段部に設けた抽出ストレーナー2から抽出され、セルロース成分がベッセルV2の底部に設けたアウトレットデバイスD2から取り出されるようにされた2ベッセル液相気相連続蒸解釜において、前記蒸解ゾーンBに設けた蒸解循環ストレーナー1から蒸解ベッセルV2の頂部へ蒸解薬液の一部を還流させる蒸解循環ラインL6を設けるとともに、該蒸解循環ラインL6から抜き取り薬液ラインLZ6を分岐させて該抜き取り薬液ラインLZ6により蒸解循環ラインL6の循環液から一部の薬液Z6を抜き取り、蒸解薬品回収工程ラインへ送ることにより、前記蒸解ゾーンBと洗浄ゾーンC内の液比を調節し、もって連続蒸解釜内でのチップハンギングの発生を防止することを可能にした効果がある。
次に、本願発明の実施例にかかる2ベッセル液相気相連続蒸解釜を図1に示す装置例を参照してさらに詳しく説明するが、図1に示す装置例について既に記述した説明部分は、この発明を実施するための最良の形態の説明においても必要に応じてこれを援用することとする。
図1において、符号L0は、パルプ原料(チップ)と蒸解薬液(白液)W0の供給ラインであり、パルプ原料と蒸解薬液W0とはこのラインL0から浸透ベッセルV1の頂部(浸透トップセパレータ)T1へ供給される。浸透ベッセルV1は浸透ゾーンAとして機能する。蒸解ベッセルV2は、上方から蒸解循環ストレーナー1、抽出ストレーナー2、上部洗浄循環ストレーナー3、下部洗浄循環ストレーナー4が設けられており、概ね蒸解ベッセルV2の頂部T2と抽出ストレーナー4の間が蒸解ゾーンB、概ね上部洗浄循環ストレーナー3と下部洗浄循環ストレーナー2の間がの間が洗浄ゾーンCとして機能する。
浸透ゾーンAでは、パルプ原料(チップ)中への蒸解薬液の浸透作用が行われる。蒸解ゾーンBでは、トランスファー循環ラインL5(蒸解ベッセルV2頂部からトランスファー循環ポンプ5、ヒーター7、浸透ベッセルV1底部を経て、蒸解ベッセルV2頂部に到る)でのヒーター7でパルプ原料(チップ)と蒸解薬液を蒸解予備温度に加熱して蒸解ベッセルV2の頂部より供給する。この蒸解ベッセルV2頂部へ供給したパルプ原料から蒸解(パルプ原料中のリグニン成分を蒸解薬液中に溶解分離させる)を開始する。前記蒸解ゾーンBでは蒸解ゾーンBの中間部に設けた蒸解循環ストレーナー1から蒸解循環ポンプ6、ヒーター8、蒸解ベッセルV2の頂部を経て、蒸解ベッセルV2内の蒸解循環ストレーナー1中心部へ、ヒーター8で蒸解温度に加熱した蒸解薬液を還流させ(この還流ラインを「蒸解循環ラインL6」という)、トランスファー循環ラインL5で変動・不足した温度を均一に補正して蒸解ゾーンB内の蒸解反応を調整する。
蒸解ベッセルV2の中段部は、蒸解ゾーンBの終端になり、そこには抽出ストレーナー2と上部洗浄循環ストレーナー3が設けられている。蒸解ゾーンBで規定の蒸解反応滞留時間を経過し、下降したパルプ原料(チップ)から蒸解薬液中に溶解分離したリグニン成分を含む蒸解薬液(黒液)は、上部洗浄循環ストレーナー3から上部洗浄循環ラインL7の上部洗浄循環ポンプ10、蒸解ベッセルV2の頂部を経て、蒸解ベッセルV2内の抽出ストレーナー2へ送られ、黒液抽出ラインL10にて抽出される。この黒液抽出によって蒸解反応は停止する。
洗浄ゾーンCでは、蒸解が終了したパルプ原料中のセルロース成分が、蒸解ベッセルV2の底部から供給される洗浄水Cwで置換洗浄される。この洗浄液は上部洗浄循環ラインL7に向けて上昇し、抽出ストレーナー2に送られ、蒸解ゾーンBのリグニン成分を含む蒸解薬液と共に黒液抽出ラインL10にて抽出される。
図1に示す実施例では、蒸解循環ラインL6から、同蒸解循環ラインL6の循環液の一部Z6を抜き取るための抜き取り薬液ラインLZ6を分岐させ、該抜き取り薬液ラインLZ6から抜き取る抜取り薬液Z6の量を制御することによって蒸解ベッセルV2内の蒸解ゾーンBの液比を調節する(低く維持する)ようにしている。なお、抜き取られた薬液Z6は蒸解薬品回収工程ライン(第3フラッシュサイクロン20)へ送られる。
この図1に示す装置例では、抜き取り薬液ラインLZ6からの抜取り薬液Z6の量を、チップ含水量に伴って変化するチップ重量の変動に合わせて、任意に調整して蒸解ベッセルV2内の液比を適切に維持・コントロールすることにより、蒸解ゾーンBと洗浄ゾーンCで液比を蒸解ベッセルV2の頂部に供給するパルプ原料(チップ)と蒸解薬液の体積の変動にかかわりなく、常に適切な液比となるようにしてハンギングの発生を防止するようにしている。
図1に示す実施例の2ベッセル液相気相連続蒸解釜では、抜き取り薬液ラインLZ6の抜取り薬液Z6の量の調節は次のようにして行われる。すなわち、チップ含水量の変化をチップの重量計(メリックスケール)21の変化で知り、基本抜取り流量と基本水分量(チップ重量)に対する変化水分量(チップ重量)の差異を合計した流量に流量調節弁22で任意に設定・調節する。チップ含水量の変化によって微細に変化する蒸解ベッセルV2の液面のコントロールは黒液抽出ラインL10からの抽出流量で自動制御する。
蒸解循環ラインL6からの抜取り薬液Z6の量は、該蒸解循環ラインL6の薬液循環量の5〜15%の範囲とするのが好適である(5%未満では、蒸解ゾーンBの上部での溶解物質濃度が高く、蒸解薬液を消費しながらチップの分解を行うため、パルプ成分の歩留が低下する恐れがあり、一方、15%超では該溶解物質中のキシラン量が減少して同パルプ成分の歩留低下につながる)。
図1に示す装置例においては、蒸解循環ラインL6において、蒸解循環ストレーナー1から蒸解ベッセルV2の頂部へ、蒸解薬液を還流させる蒸解循環ラインL6から抜き取り薬液ラインLZ6を分岐させた後の蒸解循環ラインL6に対して蒸解薬液W6を添加するようにしている。
また、蒸解ベッセルV2の下方位に設けた下部洗浄循環ストレーナー4から蒸解ベッセルV2の底部へ洗浄液の一部を還流させる下部洗浄循環ラインL8を設け、該下部洗浄循環ラインL8からも蒸解薬液W8を添加するようにしている。
その際、浸透ベッセルV1の頂部に直接供給される蒸解薬液W0の量がトランスファー循環ラインL5へ添加される蒸解薬液W5と蒸解循環ラインL6へ添加される蒸解薬液W6と下部洗浄循環ラインL8へ添加される蒸解薬液W8を含めた全蒸解薬液供給量の65〜75%であるようにされている。
すなわち、65%未満では、浸透ゾーンAでのチップ中の有機酸である酢酸、蟻酸等を中和する蒸解薬液の量が不足して連続蒸解釜から出てくるパルプのカッパー価が高くなるため、目標カッパー価を得るために蒸解ゾーンBでの蒸解温度と薬液の添加量を上げることが必要となり、これによりチップが分解され、パルプ成分の歩留とパルプの強度が低下する。一方、75%超では、蒸解薬液が多く残存して蒸解ゾーンBでの薬液の添加量は少なく脱リグニン反応に必要な苛性ソーダ量が不足になり、未蒸解現象のおそれが生じるためである。
さらに、蒸解循環ラインL6へ添加される蒸解薬液W6の量は、浸透ベッセルV2の頂部に直接供給される蒸解薬液W0と、トランスファー循環ラインL5へ添加される蒸解薬液W5と蒸解循環ラインL6へ添加される蒸解薬液W6と下部洗浄循環ラインL8へ添加される蒸解薬液W8を含めた全蒸解薬液供給量の25〜35%であるようにされている。
なお、図1に示す装置例では、蒸解ベッセルV2の底部の下部洗浄循環ラインL8に対しても蒸解薬液(白液)W8を添加し、洗浄ゾーンC内を上昇する洗浄水での脱リグニンの促進とリグニンの再吸着を抑制する拡張修正蒸解法(EMCC法)を行うものである。その場合、下部洗浄循環ラインL8に供給する蒸解薬液(白液)の量は、全蒸解薬液供給量の3〜8%であるのが好適である。このEMCC法2ベッセル液相気相連続蒸解釜の特徴は、蒸解薬液(白液)の添加個所を4ヶ所にしたところにある。そして、このEMCC法2ベッセル液相気相連続蒸解釜においても、蒸解循環ラインL6から循環液の一部Z6を抜取って、該抜取り薬液Z6を蒸解薬品回収工程ライン(フラッシュサイクロン20)へ送り、その抜取る薬液量を調節することにより蒸解ベッセルV2内の液比を制御してチップハンギングの発生を防止するようにしている。
図1に示す装置例においては、Hファクター600〜950の範囲で針葉樹のパルプ原料の蒸解を行う。即ち、Hファクター600未満以下の場合、蒸解薬液の添加量が多く、蒸解後の残留アルカリの量も多く、パルプ成分の歩留が低下する。一方、Hファクター950超の場合、チップの熱分解によりパルプ成分の歩留が低下する。これらの理由から、Hファクター600〜950の範囲でパルプ原料の蒸解を行うのが良い。また、連続蒸解釜の断面の熱バランスと蒸解薬液の分散のバランス(マスバランス)によるパルプ成分の歩留りの向上を図る理由から、気相連続蒸解釜内の液比が、蒸解ベッセルV2の頂部から底部に向けて小さくなるように薬液の抜取りを制御することが推奨される。
また、図1の装置例においては、原料チップの種類は特に限定するものではないが、針葉樹チップが原料チップとして使用されている。
1は蒸解循環ストレーナー、2は抽出ストレーナー、3は上部洗浄循環ストレーナー、4は下部洗浄循環ストレーナー、5,6,9,10,11はポンプ、7,8,13はヒータ、18,19,20はNo.1,No.2,No.3フラッシュサイクロン、21はチップ重量計、22は流量調節弁、Aは浸透ゾーン、Bは蒸解ゾーン、Cは洗浄ゾーン、Cwは洗浄水、T1,T2トップセパレーター,D1,D2はアウトレットデバイス、L0はトップ循環フィードライン、L5はトランスファー循環ライン、L6は蒸解循環ライン、L7は上部洗浄循環ライン、L8は下部洗浄循環ライン、L9は洗浄水供給ライン、L10は黒液抽出ライン、L13はセルロース抽出ライン、L12は黒液バキュームエバポレータ送りライン、LZ6は抜き取り薬液ライン、V1は浸透ベッセル、V2は蒸解ベッセル、W0,W5,W6,W8は蒸解薬液(白液)、Z6は抜取り薬液
Claims (8)
- 細砕リグノセルロース物質からなるパルプ原料に蒸解薬液を浸透させる加圧液相の浸透ベッセルV1と、該浸透ベッセルV1の底部からトランスファー循環ラインL5を介して蒸解薬液とともに供給されるパルプ原料を蒸解する加圧気相の蒸解ベッセルV2とをそなえるとともに、前記浸透ベッセルV1内においては、パルプ原料中に蒸解薬液を浸透させる浸透ゾーンAが形成される一方、前記蒸解ベッセルV2内においては、上方位からパルプ原料中のリグニン成分を蒸解薬液中に溶解分離させる蒸解ゾーンBと、パルプ原料中のセルロース成分を洗浄する洗浄ゾーンCとが形成されて、前記蒸解薬液中にパルプ原料から分離したリグニン成分を含んで生成される黒液が前記蒸解ベッセルV2の中段部に設けた抽出ストレーナー2から抽出され、セルロース成分がベッセルV2の底部に設けたアウトレットデバイスD2から取り出されるようにされた2ベッセル液相気相連続蒸解釜において、前記蒸解ゾーンBに設けた蒸解循環ストレーナー1から蒸解ベッセルV2の頂部へ蒸解薬液の一部を還流させる蒸解循環ラインL6を設けるとともに、該蒸解循環ラインL6から抜き取り薬液ラインLZ6を分岐させて該抜き取り薬液ラインLZ6により蒸解循環ラインL6の循環液から一部の薬液Z6を抜き取り、蒸解薬品回収工程ラインへ送ることにより、前記蒸解ゾーンBと洗浄ゾーンC内の液比を調節し、連続蒸解釜内でのチップハンギングの発生を防止することを特徴とする2ベッセル液相気相連続蒸解釜によるパルプ連続製造方法。
- 前記抜き取り薬液ラインLZ6による蒸解循環ラインL6からの抜取り薬液量が蒸解循環ラインL6の薬液循環量の5〜15%であることを特徴とする請求項1記載の2ベッセル液相気相連続蒸解釜によるパルプ連続製造方法。
- 前記蒸解循環ラインL6からも蒸解薬液W6を添加することを特徴とする請求項1又は2記載の2ベッセル液相気相連続蒸解釜によるパルプ連続製造方法。
- 蒸解ベッセルV2の下方位に設けた下部洗浄循環ストレーナー4からベッセルV2の底部へ洗浄液の一部を還流させる下部洗浄循環ラインL8を設け、該下部洗浄循環ラインL8からも蒸解薬液W8を添加することを特徴とする請求項1,2又は3記載の2ベッセル液相気相連続蒸解釜によるパルプ連続製造方法。
- 浸透ベッセルV1の頂部に直接供給される蒸解薬液W0の量が、前記トランスファー循環ラインL5へ添加される蒸解薬液W5と蒸解循環ラインL6へ添加される蒸解薬液W6と下部洗浄循環ラインL8へ添加される蒸解薬液W8を含めた全蒸解薬液供給量の65〜75%であることを特徴とする請求項4記載の2ベッセル液相気相連続蒸解釜によるパルプ連続製造方法。
- 蒸解循環ラインL6へ添加される蒸解薬液W6の量が、浸透ベッセルV1の頂部に直接供給される蒸解薬液W0とトランスファー循環ラインL5へ添加される蒸解薬液W5と蒸解循環ラインL6へ添加される蒸解薬液W6と下部洗浄循環ラインL8へ添加される蒸解薬液W8を含めた全蒸解薬液供給量の25〜35%であることを特徴とする請求項4記載の2ベッセル液相気相連続蒸解釜によるパルプ連続製造方法。
- 蒸解ベッセル内の液比が、該蒸解ベッセルV2の頂部から底部の方向に向けて小さくなるように薬液の抜取りを制御することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の2ベッセル液相気相連続蒸解釜によるパルプ連続製造方法。
- パルプ原料が針葉樹チップであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の2ベッセル液相気相連続蒸解釜によるパルプ連続製造方法。
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JP2009517553A (ja) * | 2005-11-29 | 2009-04-30 | メッツオ ファイバー カルルスタード アクチボラグ | 連続蒸煮方法及び装置 |
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- 2003-10-28 JP JP2003367106A patent/JP2005133219A/ja active Pending
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