JP2005132782A - 頭皮頭髪用組成物 - Google Patents

頭皮頭髪用組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2005132782A
JP2005132782A JP2003371559A JP2003371559A JP2005132782A JP 2005132782 A JP2005132782 A JP 2005132782A JP 2003371559 A JP2003371559 A JP 2003371559A JP 2003371559 A JP2003371559 A JP 2003371559A JP 2005132782 A JP2005132782 A JP 2005132782A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hair
composition
scalp
microgel
thickener
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003371559A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4133740B2 (ja
Inventor
Toshisuke Takeda
俊祐 武田
Takako Nishimoto
貴子 西本
Isamu Kaneda
勇 金田
Atsushi Sogabe
敦 曽我部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Priority to JP2003371559A priority Critical patent/JP4133740B2/ja
Publication of JP2005132782A publication Critical patent/JP2005132782A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4133740B2 publication Critical patent/JP4133740B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】 優れた増粘効果と使用感を発揮する新規増粘剤を配合した頭皮頭髪用組成物を提供すること。特に、エタノールを高配合する頭皮頭髪用化粧料においても、優れた増粘効果を発揮する頭皮頭髪用組成物を提供すること。
【解決手段】 有機溶媒若しくは油分を分散媒とし水を分散相とする組成物において、水溶性エチレン性不飽和モノマーを分散相に溶解し分散相中にてラジカル重合して得られるミクロゲルからなる増粘剤と、エチルアルコールとを含有する頭皮頭髪用組成物である。
また、組成物全量に対して、前記エチルアルコールの含有量が20〜90質量%であり、前記ミクロゲルからなる増粘剤が0.01〜10%であることを特徴とする頭皮頭髪用組成物を提供する。さらに、育毛用薬剤を含有する頭皮頭髪用組成物であり、頭皮頭髪化粧料として好ましい組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明はミクロゲルからなる増粘剤を配合した頭皮頭髪用組成物に関する。さらに詳しくは、優れた増粘効果と優れた使用感を発揮するミクロゲルを配合した頭皮頭髪用組成物に関する。特に、エタノールを高配合する頭皮頭髪用化粧料においても、優れた増粘効果を発揮する頭皮頭髪用組成物に関する。
頭皮頭髪用組成物は頭皮・頭髪に広がりやすいように液状製品が多いが、頭皮頭髪用組成物を塗布すると塗布部位からたれ落ち十分な目的とする効果を得にくく、また使用中に目に入ったり、その血行促進効果によりたれ落ちた額などが赤くなることが問題とされてきた。特に側頭部や前頭部の生え際に塗布した場合たれ落ちしやすい。そのため、頭皮頭髪用組成物に粘度を持たせる試みが多くなされている。
これらの中で、頭皮頭髪用組成物で利用できる水溶性増粘剤としては、種々の多糖類、ゼラチンなどの天然高分子、ポリオキシエチレン、架橋ポリ(メタ)アクリル酸などの合成高分子、モンモリナイト、シリカなどの無機鉱物などが挙げられる。
一方、現在もっとも汎用されている化粧料用増粘剤はカルボキシビニルポリマーと総称されるアクリル酸の重合体であり、商品名としてはハイビスワコー(和光純薬)、シンタレン(3V SIGMA社)、カーボポール(グッドリッチ社)等として市販されているものである。これらの増粘剤は化学的に架橋している重合体である(The B.F. Goodrich Company, Specialty Polymers and Chemical Div., Carbopol Data Sheets and Applications Literature)。安価で増粘効果が高く、少量でゲル化するため、医薬品および化粧品業界、特に化粧料において、水溶性増粘剤あるいは安定化剤として多用されている。このような架橋重合体の水分散液は非常に増粘効果が高く化粧品あるいは生活用品の増粘剤として汎用されている(非特許文献1を参照 Barry, BW and Meyer MC Int. J. Pharm 2: 1 (1979) など)。また、ヒドロキシプロピルセルロースも非イオン性の増粘剤として多用されている。
しかしながら、カルボキシビニルポリマーは、その増粘可能なpH範囲が限られるという問題がある。カルボキシビニルポリマーは該ポリマーに含まれるカルボキシル基が解離状態になることで水中にてポリマーが膨潤し増粘する。従ってカルボキシル基が充分に解離しない弱酸性以下のpH領域ではカルボキシビニルポリマーは増粘剤として機能しないという極めて重大な欠点があり、これに代わる広いpH範囲で増粘可能な増粘剤の開発が強く望まれているのが現状である。
さらに、化粧料処方の中にはエタノール濃度が高いものもあるが、現状ではこのような処方をカルボキシビニルポリマーやヒドロキシプロピルセルロースなどの従来の増粘剤により効率よく増粘することは極めて困難な課題である。カルボキシビニルポリマーはpH5以下の酸性下や塩の存在する水溶液中では、カルボキシル基の解離が抑えられ、粘度が極端に低下しゲル化しなくなる。このため、酸性条件や塩共存系が要求される処方では使用することが出来ない。また薬剤安定性が重要なポイントをしめる頭皮頭髪用組成物はpHの調整が重要となる。例えば、pH5以上では、頭皮頭髪用組成物の主成分である血行促進剤のニコチン酸ベンジルエステルなどエステル結合を持つ薬剤が不安定である。逆に、これらが安定性なpH領域では増粘が困難である。また塩類の存在下では増粘効果を保持するためにその配合量を大幅に増量する必要があり、その結果、使用性を著しく損なうことになる。すなわち、頭皮や頭髪に塗布したときに、べたつき感を生じ、このべたつき感は頭皮頭髪用組成物の使用性上、極めて深刻な問題となる。
この問題を解決するために、アクリルアミドアルキルスルホン酸と(メタ)アクリル酸との共重合体(特許文献1)、アクリルアミドアルキルスルホン酸とアルキル基含有不飽和単量体との共重合体(特許文献2)、或いは、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のホモポリマー(特許文献3)などが、化粧料に応用されている。
しかしながら、上記のアクリルアミドアルキルスルホン酸を骨格に有するポリマーは耐酸性が向上し酸性条件が要求される処方において使用できるものの、アクリル酸に由来すると考えられる乾き際のべたつき感が生じ、増粘化粧料として十分に満足できる使用性に至っているとは言うことはできない。
金田らは上述の事情に鑑み、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその塩とジアルキルアクリルアミドと架橋性単量体とを共重合して得られる共重合体を、化粧料に水溶性増粘剤として配合すると満足できる使用性を発揮できることを見出している(特許文献4)。この共重合体は均一重合系においてラジカル重合して得られるポリマーゲル(重合体のゲル)であり、ポリマーゲルを製造した後にこれを機械的に粉砕して、増粘剤粉末として頭皮頭髪用組成物に配合する技術である。ポリマーゲル粒子が大きく化粧料の外観上問題を生じる場合があった。さらに増粘効果においてもさらなる改良の余地があった。
なお、本発明に使用する増粘剤は、一般に逆相乳化重合法と称される重合法により製造される高分子ミクロゲルを増粘剤の用途に使用するものであり、特許文献4に開示されているような均一重合系により得られる合成高分子からなる増粘剤とは、その重合方法及び力学物性が異なる。
ミクロゲルとは逆相マイクロエマルション重合法で製造された合成高分子電解質の微粒子である。本発明のミクロゲルからなる増粘剤は、水、エタノールあるいは水―エタノール混合溶液中で膨潤し、外観上肉眼的に均一な高粘度溶液を提供できる。
本発明中の増粘剤を製造する方法、すなわち増粘剤として使用されるミクロゲルの重合系は、従来の増粘剤である合成高分子を製造する均一重合系とは異なるものである。
特許文献4にに開示されている均一重合系による合成高分子は本発明に用いるミクロゲルではなく、合成高分子を重合後、化粧料に配合するためには粉末状態に粉砕しなければならない。また、合成高分子のゲルが目立ち、外観上問題を生じる場合がある。
一方、本発明に用いるミクロゲルは不均一重合系で重合される。得られる合成高分子は微細な高分子ゲル、すなわちミクロゲルとなり、化粧料に配合する際に新たに粉砕して粉末状態にする必要がなく、優れた増粘効果と優れた使用感を発揮し、さらに化粧料の外観上も好ましい。
また、高分子の逆相乳化重合法に関しては、特許文献5にアクリル酸を用いた水膨潤性ポリマーを逆相重合により製造し、これを増粘剤として応用する技術の記載がある。しかしながら、これは現在汎用されているカルボキシビニルポリマーの欠点を改良する本発明に用いるミクロゲルとは異なるものである。
また、特許文献6には、水吸収性樹脂のミクロゲル粒子をおむつあるいは生理用品に適するように一定以上の大きさに製造することが開示されているが、これは化粧料増粘剤に応用できる技術ではなく、本発明に用いるミクロゲルとは全く異なるものである。
特開平9−157130号公報 特開平10−279636号公報 特開平10−67640号公報 特開平2001−114641号公報 特許第1911623号公報 特開平9−12613号公報 Barry, BW and Meyer MC Int. J. Pharm 2: 1 (1979)
本発明者等は上述の事情に鑑み鋭意研究した結果、驚くべきことに、特定の逆相乳化重合により製造した合成高分子電解質からなるミクロゲルが、上記の課題を解決し、極めて優れた増粘効果と使用感を発揮することを見出し、本発明を完成するに至った。
そして、このミクロゲルからなる増粘剤は、特にエタノールを高配合する頭皮頭髪用化粧料においても、優れた増粘効果を発揮するため、頭皮頭髪用組成物に最も好ましい増粘剤であることを見出した。
本発明は、特定の逆相乳化重合(逆相マイクロエマルション重合)により製造した合成高分子電解質からなるミクロゲルを頭皮頭髪用組成物に配合する増粘剤の用途に使用するものであり、均一重合法あるいは逆相懸濁重合法で製造される合成高分子電解質からなるポリマーゲルや、カルボキシビニルポリマーの欠点を解決した新しいタイプの増粘剤を配合した頭皮頭髪用組成物を提供することができる。
すなわち、本発明は、有機溶媒若しくは油分を分散媒とし水を分散相とする組成物において、水溶性エチレン性不飽和モノマーを分散相に溶解し分散相中にてラジカル重合して得られるミクロゲルからなる増粘剤と、エチルアルコールとを含有する頭皮頭髪用組成物を提供するものである。
また、本発明は、組成物全量に対して、前記エチルアルコールの含有量が20〜90質量%であり、前記ミクロゲルからなる増粘剤が0.01〜10質量%であることを特徴とする上記の頭皮頭髪用組成物を提供するものである。
さらに、本発明は、前記エチルアルコールの含有量が組成物全量に対して60質量%以上であることを特徴とする上記の頭皮頭髪用組成物を提供するものである。
また、本発明は、さらに、育毛用薬剤を含有することを特徴とする上記の頭皮頭髪用組成物を提供するものである。
さらに、本発明は、さらに、血行促進剤、5α−レダクターゼ阻害剤、卵胞ホルモン、局所刺激剤、抗菌剤、抗脂漏剤、消炎剤、毛包賦活剤からなる群から選ばれた一種または二種以上を含有することを特徴とする上記の頭皮頭髪用組成物を提供するものである。
また、本発明は、30℃における組成物の粘度が10〜10000mPa・sであることを特徴とする上記の頭皮頭髪用組成物を提供するものである。
さらに、本発明は、前記頭皮頭髪用組成物が頭皮頭髪化粧料であることを特徴とする上記の頭皮頭髪用組成物を提供するものである。
本発明により、使用感に優れ、たれ落ちやべたつきのない頭皮頭髪用組成物が提供される。特に、本発明に用いる増粘剤は、エタノールを高配合する頭皮頭髪用化粧料においても、優れた増粘効果を発揮して、使用感に優れ、たれ落ちやべたつきのない頭皮頭髪用組成物を提供できる。さらに、養毛効果、脱毛防止効果及びフケ・カユミ防止効果に優れた頭皮頭髪用組成物を提供できる。
以下、本発明について詳述する。
本発明に用いるミクロゲルからなる増粘剤とは、有機溶媒若しくは油分を分散媒とし水を分散相とする組成物において、水溶性エチレン性不飽和モノマーを分散相に溶解し分散相中にてラジカル重合して得られる合成高分子のミクロゲルからなる増粘剤である。
すなわち、一般に逆相乳化重合法と称される重合法により製造される高分子ミクロゲルを増粘剤の用途に使用するものであり、上記特許文献4(特開平2001−114641号公報)に開示されているような均一重合系により得られる合成高分子からなる増粘剤とは、その重合方法及び力学物性が異なる。
ミクロゲルとは逆相マイクロエマルション重合法で製造された合成高分子電解質の微粒子である。本発明のミクロゲルからなる増粘剤は、水、エタノールあるいは水―エタノール混合溶液中で膨潤し、外観上肉眼的に均一な高粘度溶液を提供できる。
本発明中の増粘剤を製造する方法、すなわち増粘剤として使用されるミクロゲルの重合系は、従来の増粘剤である合成高分子を製造する均一重合系とは異なるものである。
特許文献4に開示されている均一重合系による合成高分子は本発明に用いるミクロゲルではなく、合成高分子を重合後、化粧料に配合するためには粉末状態に粉砕しなければならない。また、合成高分子のゲルが目立ち、外観上問題を生じる場合がある。
一方、本発明に用いるミクロゲルは不均一重合系で重合される。得られる合成高分子は微細な高分子ゲル、すなわちミクロゲルとなり、化粧料に配合する際に新たに粉砕して粉末状態にする必要がなく、優れた増粘効果と優れた使用感を発揮し、さらに化粧料の外観上も好ましい。
また、高分子の逆相乳化重合法に関しては、上記特許文献5(特許第1911623号公報)にアクリル酸を用いた水膨潤性ポリマーを逆相重合により製造し、これを増粘剤として応用する技術の記載があるが、これは現在汎用されているカルボキシビニルポリマーの欠点を改良する本発明に用いるミクロゲルとは異なるものである。
また、特許文献6(特開平9−12613号公報)には、水吸収性樹脂のミクロゲル粒子をおむつあるいは生理用品に適するように一定以上の大きさに製造することが開示されているが、これは化粧料増粘剤に応用できる技術ではなく、本発明に用いるミクロゲルとは全く異なるものである。
本発明に用いる増粘剤は逆相乳化重合法において製造される。すなわち、有機溶媒若しくは油分を分散媒とし水を分散相とする組成物において、水溶性エチレン性不飽和モノマーを分散相に溶解し分散相中にてラジカル重合して製造される。重合されたミクロゲルは洗浄、乾燥されるが、粉砕する必要はない。
特に適宜選択された親水疎水バランス(HLB)に調節された界面活性剤を使用することにより、逆相乳化重合における重合系が一相マイクロエマルションあるいは微細W/Oエマルションを形成する条件下において、ミクロゲルからなる増粘剤が製造されることが好ましい。
一相マイクロエマルションとは熱力学的に安定に油相と水相が共存している状態で油・水間の界面張力は極小になっている状態である。また、微細W/Oエマルションは熱力学的には不安定であるが速度論的に安定に油と水が微細なW/Oエマルションとして存在している状態である。一般的に微細W/Oエマルションの内水相の粒子径は数10〜100nm程度である。これらの状態は系の組成と温度のみで決定され、機械的な攪拌条件などには左右されない。
重合系を構成する組成物は、水とは混合しない有機溶媒若しくは油分からなる分散媒(外相を構成する)、水からなる分散相(内相を構成する)とからなる。
好ましい有機溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカンなどのアルカン類;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどのシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、デカリン、ナフタレンなどの芳香族および環状炭化水素が挙げられる。
好ましい油分としてはパラフィン油などの非極性油分が挙げられる。
水溶性エチレン性不飽和モノマーは、分散相である水に溶解し次いで分散媒である有機溶媒あるいは油分と混合され、所望の温度に加熱した後、重合開始剤を水相に添加し重合を行う。
一般的に不均一重合法では重合中の攪拌条件により製造される高分子の物性が異なることが知られている。その理由は乳化系が熱力学的に安定な状態ではない為に攪拌条件による乳化粒子の形状、サイズに変化が生じる為である。本発明においては、熱力学的に安定な一相マイクロエマルション領域あるいは準安定的である一相領域の近傍に存在する微細W/Oエマルション領域で重合を行うことでこれらの問題を回避できることを見出した。具体的には、通常の熱重合あるいはレドックス重合用の重合開始剤の最適重合温度近傍に上記一相マイクロエマルションあるいは微細W/Oエマルション領域が出現するように重合系の組成(有機溶媒の種類、界面活性剤のHLB)を調節することで微細な水相(水滴)内で高分子を重合することで増粘効果が高いミクロゲルを得ることが可能になった。
相図による例を図1に示す。図1は、有機溶媒にヘキサンを使用した場合の、ヘキサン(Wで示す)/界面活性剤/水溶性エチレンモノマー水溶液(Oで示す)の3成分系の相図である。図中に示したA領域が一相マイクロエマルション領域〜微細W/Oエマルション領域であり、この領域で重合を行うことにより、好ましいミクロゲルの重合が可能である。
これに対して、従来の懸濁重合による高分子の増粘剤(例えば、特許文献4記載の方法)では重合時の水滴の粒子径コントロールが困難であり、良質なミクロゲルを得ることは困難である。
水溶性エチレン性不飽和モノマーは、非イオン性モノマーとイオン性モノマー(アニオン性モノマー若しくはカチオン性モノマー)とを併用することが好ましい。
非イオン性モノマーは一般式(1)に示すジアルキルアクリルアミドが好ましい。
一般式(1)
Figure 2005132782
(R1はHまたはメチル基、R2及びR3はそれぞれ独立にメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を表わす。)
イオン性モノマーは、一般式(2)に示すアニオン性アクリルアミド誘導体または一般式(3)に示すカチオン性アクリルアミド誘導体が好ましい。
一般式(2)
Figure 2005132782
(R4及びR5はそれぞれ独立にH又はメチル基、R6は炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐のアルキル基、Xは金属イオン若しくはNH3を表わす。)
一般式(3)
Figure 2005132782
(R7はH又はメチル基、R8はHまたは炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐のアルキル基、R9は炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐のアルキル基、R10、R11、R12はメチル基またはエチル基、Yは金属イオンを表わす。)
特に好ましいジアルキルアクリルアミドは、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミドである。
特に好ましいイオン性アクリルアミド誘導体は、2-アクリルアミド2-メチルプロパンスルホン酸およびその塩である。
特に好ましいカチオン性アクリルアミド誘導体はN,N,-ジメチルアミノプロピルアクリルアミドメチルクロライドである。
非イオン性モノマーとイオン性モノマーの重合系におけるモノマー組成比(重合系の仕込み比)は、目的とするミクロゲルのモノマー構成比に応じて適宜任意に決定される。ミクロゲルのモノマー構成比と重合系への仕込み比はほぼ同一となる。非イオン性モノマーとイオン性モノマーの重合系の仕込み比(モル比)は、通常、非イオン性モノマー:イオン性モノマー=0.5:9.5〜9.5:0.5、好ましくは1:9〜9:1、さらに好ましくは7:3〜9:1の範囲で共重合に供される。最適比率は、非イオン性モノマー:イオン性モノマー=8:2である。
上記の水溶性エチレン性不飽和モノマーを任意に選択して本発明に用いる増粘剤が重合される。特に好ましい増粘剤は、水溶性エチレン性不飽和モノマーにジメチルアクリルアミドと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を用い、これらのモノマーから共重合される2元共重合体のミクロゲルである。この場合に、架橋モノマーは必要がなく、自己架橋により優れた増粘効果と使用感が発揮される増粘剤が得られる。なお、架橋モノマーを用いることもでき、その場合には一般式(4)で示される架橋モノマーが好ましく、特にメチレンビスアクリルアミドが好ましい。
水溶性エチレン性不飽和モノマーを、分散相に溶解して本発明に好ましいミクロゲルを重合するためには、最適な外相油分あるいは有機溶媒と、界面活性剤とをそれぞれを選択することが必要である。本発明者は、非イオン界面活性剤の親水性疎水性バランス(HLB)を重合系の組成において相図を作成することにより、熱ラジカル重合に適する温度において曇点を示すように調製することで、通常の熱ラジカル重合温度において一相マイクロエマルションあるいは微細W/Oエマルションを形成する状態を作り、増粘剤として好ましいレオロジー特性を持つミクロゲルが得られることを見出した。
好ましい界面活性剤は、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ソルビタン脂肪酸エステル、モノ脂肪酸グリセリン、トリ脂肪酸グリセリン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、ジステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリステアリン酸ポリオキシエチレングリセリルなどが挙げられる。
これらの界面活性剤を適宜組み合わせて所望のHLBに調整して重合系に添加することが出来る。
また驚くべきことに、ジアルキルアクリルアミドとアクリルアミド系イオン性モノマーを共重合したミクロゲルにおいては、自発的な架橋反応が進行し、特に第三成分として多官能性架橋モノマーを共重合しなくても、化学的に自己架橋されたミクロゲルが得られ、本発明に特に好ましい増粘剤となる。
第三成分の多官能性架橋モノマーは必要ではないが、これを添加し共重合しても本発明に使用されるミクロゲルは合成可能である。多官能性架橋モノマーは、一般式(4)に示されるモノマーが好ましく、一般式(4)で示される架橋モノマーの一種類あるいは二種類以上を使用して架橋することが出来る。これらの架橋性モノマーはジアルキルアクリルアミドとイオン性アクリルアミド誘導体との重合系において効率よく架橋構造を取り得ることが必須である。







一般式(4)
Figure 2005132782
好ましい架橋性モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリオキシエチレンジアクリレート、ポリオキシエチレンジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、N,N'-メチレンビスアクリルアミド、N,N'-エチレンビスアクリルアミド、イソシアヌル酸トリアリル、ペンタエリスリトールジメタクリレート等が挙げられ、この中から選ばれた一種または二種以上を用いることが出来る。本発明においては、特に、N,N'-メチレンビスアクリルアミドが好ましく使用される。
本発明に用いる増粘剤である共重合体中の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸単位とジアルキルアクリルアミド単位の含有量のモル比は、通常、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸単位:ジアルキルアクリルアミド単位=0.5:9.5〜9.5:0.5、好ましくは1:9〜9:1であり、さらに好ましくは=3:7〜1:9である。最適比は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸単位:ジアルキルアクリルアミド単位=2:8である。本発明に用いる増粘剤の粘性は強解離基であるスルホニル基に基づく静電反発による分子鎖の伸展およびジアルキルアクリルアミドの自発架橋反応あるいは架橋性単量体による架橋構造に起因しているが、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸単位またはその塩の含有量が、ジアルキルアクリルアミド単位に対して5モル%未満では十分に分子鎖の伸展が起こらないため十分な粘度が得られないことがある。
架橋性モノマーの使用量は、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその塩とジアルキルアクリルアミドの全モル数に対し0.0001〜2.0モル%の範囲で添加されることが好ましい。0.0001モル%未満で調製された増粘剤は架橋の効果が見られない場合がある。また、2モル%を超えて調製された場合、架橋密度が高すぎてミクロゲルが充分に膨潤出来ないために充分な増粘効果を発揮しない場合がある。
本発明に増粘剤として用いるミクロゲルの分子量は重量平均分子量10万〜500万(PEG換算:GPCによる測定)程度であり、増粘剤として求められる粘度により調節される。
上記の重合法によって得られるミクロゲルは、下記(1)〜(3)のすべてのレオロジー的性質を有する。このミクロゲルからなる増粘剤は上記の重合法による製造方法により得られ、増粘剤として好ましく使用される。
(1)ミクロゲルの0.5%(質量百分率)の水分散液の見かけ粘度が、ずり速度1.0s-1において10000mPa・s以上である。
(2)ミクロゲルの0.5%(質量百分率)のエタノール分散液の見かけ粘度が、ずり速度1.0 s-1において5000mPa・s以上である。
(3)ミクロゲルの0.5%(質量百分率)の水分散液若しくはエタノール分散液における動的弾性率が、歪み1%以下、周波数0.01〜10Hzの範囲でG'>G"である。
なお、ミクロゲルの水若しくはエタノール分散液の見かけ粘度とは、コーンプレート型レオメータ(Paar Rhysica製 MCR-300)を用い、測定温度25℃、ずり速度1s-1における粘度である。
また、動的弾性率は、同上の測定装置を用いて測定温度25℃、歪み1%以下で周波数範囲0.1〜10Hzで測定した貯蔵弾性率(G')および損失弾性率(G")の値を意味する。
本発明に増粘剤として用いるミクロゲルは重合後簡単な沈殿精製工程を経て粉末状態で分離することが可能である。粉末状に分離されたミクロゲルは、水あるいはエタノールまたは水/エタノールの混合溶剤に容易に分散して速やかに膨潤し増粘剤として機能する。
また、ミクロゲルに共重合されるイオン性モノマーを、強酸性のモノマー(例えばスルホン酸残基を含むモノマー)を選択することで、従来のカルボキシビニルポリマーでは増粘が不可能であった酸性製剤の増粘も可能である。
さらに、このミクロゲルは、従来、増粘若しくはゲル化が困難とされたアルコールの増粘若しくはゲル化も可能である。特に高濃度のアルコールを含有する組成物の増粘剤として優れた効果を発揮する。
本発明に用いる上記増粘剤は、増粘若しくはゲル化の用途に使用され、頭皮頭髪用組成物に増粘剤として配合すると、優れた増粘効果を発揮し塗布部位からのたれ落ちを防止する。さらに従来の増粘剤の問題とされていた、頭皮頭髪用組成物使用時のぬるつき及び乾き際のべたつきが大幅に改善され、極めて優れた使用感を持つ頭皮頭髪用組成物の製造が可能になる。
本発明の頭皮頭髪用組成物は、上記ミクロゲルを増粘剤として頭皮頭髪用組成物基剤に配合して製造される。増粘剤の配合量は、目的とする頭皮頭髪用組成物に応じて適宜決定され限定されない。使用性の点から、好ましい配合量は0.01〜10%(質量百分率)、さらに好ましくは0.1〜5%(質量百分率)である。
組成物中のアルコールの含有量が20〜90質量%、特に60質量%以上の場合は、0.01〜10質量%の含有量が好ましい。
また、30℃における組成物の粘度が10〜10000mPa・sになるように、配合されることが好ましい。この組成物の粘度はB型粘度計(VS−A型 芝浦システム製)のローターNo.2、12rpmで測定される。
本発明に用いられる育毛用薬剤は特に制限されない。例えば、血行促進剤、5α−レダクターゼ阻害剤、卵胞ホルモン、局所刺激剤、抗菌剤、抗脂漏剤、消炎剤、毛包賦活剤等が挙げられる。さらに、育毛作用のために配合される各種植物抽出物でもよい。
本発明に好ましい血行促進剤は、セファランチン、ニコチン酸、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸トコフェロール、ニコチン酸β−ブトキシエステル、ミノキシジル又はその類縁体、センブリ抽出物、ビタミンE類、γ−オリザノール、アルコキシカルボニルピリジンN−オキシド、塩化カルプロニウム、アセチルコリン又はその誘導体等が挙げられる。
本発明に好ましい5α−レダクターゼ阻害剤は、β−グリチルレチン酸、オキセンドロン、フィナステリド等が挙げられる。
本発明に好ましい卵胞ホルモンは、エストラジオールおよびそのエステル、エストロン、エストリオール、エキリン、エキレニン、ホモエストロン、エチニルエストラジオール、ドワジノール酸、ジエチルスチルベストロール、ヘキセストロール等が挙げられる。
本発明に好ましい局所刺激剤は、トウガラシチンキ,ショウキョウチンキ、カンタリスチンキ,カンフル及びノニル酸ワニリルアミド等が挙げられる。
本発明に好ましい抗菌剤は、塩化ベンザルコニウム,イソプロピルメチルフェノール,レゾルシン,ジンクピリチオン,感光素101号,感光素201号,サリチル酸,サリチル酸ナトリウム,オクトピロックス、ヒノキチオール等が挙げられる。
本発明に用いられる抗脂漏剤は、ピリドキシン類,イオウ、ヒドロキシフルタミド等が挙げられる。
本発明に好ましい消炎剤は、アラントイン、イクタモール、グアイアズレン、イプシロンアミノカプロン酸、塩化リゾチウム、塩酸ジフェンヒドラミン、メントール類等が挙げられる。
本発明に好ましい毛包賦活剤は、ニコチン酸アミド、ビタミンB6およびその誘導体、ビオチン、パントテン酸およびその誘導体、モノニトログアヤコール、モノニトログアヤコールナトリウム、6−ベンジルアミノプリン、ジイソプロピルアミンジクロル酢酸、ペンタデカン酸モノグリセリド等が挙げられる。
また、通常養毛剤中に配合される植物抽出物、例えば、アルテア抽出物、ヨウテイ抽出物、トウガラシ抽出物、アロエ抽出物、クコ抽出物、ヨモギ抽出物、イネ抽出物、マンケイシ抽出物、マンネンロウ抽出物、コッサイホ抽出物、エニシダ抽出物、リンドウ抽出物、タンジン抽出物、ヘチマ抽出物、キキョウ抽出物、マツ抽出物、クアチャララーテ抽出物、トウキ抽出物、シャクヤク抽出物、ベニバナ抽出物、メギ抽出物、ビンロウジ抽出物、ユーカリ抽出物、カゴソウ抽出物、モクツウ抽出物、ゴシツ抽出物、サイコ抽出物、チャ抽出物、カンゾウ抽出物、ホップ抽出物、キク抽出物、セネガ抽出物、ゴマ抽出物、センキュウ抽出物、カシュウ抽出物、カッコン抽出物、ボタン抽出物、マイカイカ抽出物、サフラン抽出物、ローズマリー抽出物、ジオウ抽出物、ゼニアオイ抽出物、ボタンピ抽出物、ペパーミント抽出物、ヨクイニン抽出物等も本発明頭皮頭髪用組成物中に配合することができる。
上記育毛薬剤の配合量は、目的とする頭皮頭髪用組成物に応じて適宜決定され限定されない。通常、その配合量は0.0001〜10%(質量百分率)、好ましくは0.001〜5%(質量百分率)である。
本発明の頭皮頭髪用組成物には、メントール等の清涼剤、サリチル酸、亜鉛又はその誘導体、乳酸又はそのアルキルエステル等の薬剤、クエン酸等の有機酸類、トラネキサム酸等のプロテアーゼ阻害剤、アルギニン等のアミノ酸類、オリーブ油、スクワラン、流動パラフィン、イソプロピルミリステート、高級脂肪酸、高級アルコール等の油分、グリセリン、プロピレングリコール等の多価アルコール、界面活性剤、保湿剤、本発明に用いる増粘剤以外の増粘剤、香料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色素、水等を本発明の所期の効果を損なわない範囲で、組成物中に適宜配合することができる。
本発明の頭皮頭髪用組成物の種類及び調整法は特に制限されない。配合成分を常法により混合して製造される。また、油性基剤と混合攪拌することにより、乳化頭皮頭髪用組成物を調整することも可能である。
本発明の頭皮頭髪用組成物は、安定した増粘効果が発揮され、また、従来の高分子ゲルからなる増粘剤により生じる外観上の問題がない。
本発明の頭皮頭髪用組成物は、好ましくは、育毛剤、ヘアニック、ヘアリキッド等の頭皮頭髪用化粧料として使用される。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例における配合量は特に断りのない限り質量%(質量百分率)である。
まず、本発明に増粘剤として用いるミクロゲルの合成例を説明する。合成例で得られるミクロゲルは本発明の増粘剤である。微細W/Oエマルション形成がされない重合条件で製造される比較例1および2のポリマーは本発明に言う増粘剤ではない(請求項に記載された要件を満たさない)。
合成例1
ジメチルアクリルアミド(興人製)を40gと2-アクリルアミド2-メチルプロパンスルホン酸(Sigma製)9gを250gのイオン交換水に溶解し水酸化ナトリウムでpH=7.0に調節する。還流装置を備えた1000ml三つ口フラスコに、n-ヘキサン250gとポリオキシエチレン(3)オレイルエーテル(エマレックス503、日本エマルション製)8.2gおよびポリオキシエチレン(6)オレイルエーテル(エマレックス506、日本エマルション製)16.4gを入れ混合溶解しN2置換する。この三つ口フラスコにモノマー水溶液を添加してN2雰囲気下で攪拌しながらオイルバスで65℃〜70℃に加熱する。系の温度が65℃〜70℃に達したところで系が半透明なマイクロエマルション状態になっていることを確認した後、過硫酸アンモニウム2gを重合系に添加し重合を開始する。重合系を65〜70℃に3時間攪拌しながら維持することでミクロゲルが生成する。重合終了後ミクロゲル懸濁液にアセトンを加えてミクロゲルを沈殿させ、引き続きアセトンで3回洗浄し、残存モノマーおよび界面活性剤を除去する。沈殿物は濾過後減圧乾燥し、白色粉末状のミクロゲル乾燥物を得る。
合成例2
ジメチルアクリルアミド(興人製)を35gと2-アクリルアミド2-メチルプロパンスルホン酸(Sigma製)17.5gを260gのイオン交換水に溶解し水酸化ナトリウムでpH=7.0に調節する。還流装置を備えた1000ml三つ口フラスコに、n-ヘキサン260gとポリオキシエチレン(3)オレイルエーテル(エマレックス503、日本エマルション製)8.7gおよびポリオキシエチレン(6)オレイルエーテル(エマレックス506、日本エマルション製)17.6gを入れ混合溶解しN2置換する。この三つ口フラスコにモノマー水溶液を添加してN2雰囲気下で攪拌しながらオイルバスで65℃〜70℃に加熱する。系の温度が65℃〜70℃に達したところで系が半透明なマイクロエマルション状態になっていることを確認した後、過硫酸アンモニウム2gを重合系に添加し重合を開始する。重合系を65〜70℃に3時間攪拌しながら維持することでミクロゲルが生成する。重合終了後ミクロゲル懸濁液にアセトンを加えてミクロゲルを沈殿させ、引き続きアセトンで3回洗浄し、残存モノマーおよび界面活性剤を除去する。沈殿物は濾過後減圧乾燥し、白色粉末状のミクロゲル乾燥物を得る。
合成例3
ジメチルアクリルアミド(興人製)を30gと2-アクリルアミド2-メチルプロパンスルホン酸(Sigma製)26.7gを280gのイオン交換水に溶解し水酸化ナトリウムでpH=7.0に調節する。還流装置を備えた1000ml三つ口フラスコに、n-ヘキサン280gとポリオキシエチレン(3)オレイルエーテル(エマレックス503、日本エマルション製)9.4gおよびポリオキシエチレン(6)オレイルエーテル(エマレックス506、日本エマルション製)19gを入れ混合溶解しN2置換する。この三つ口フラスコにモノマー水溶液を添加してN2雰囲気下で攪拌しながらオイルバスで65℃〜70℃に加熱する。系の温度が65℃〜70℃に達したところで系が半透明なマイクロエマルション状態になっていることを確認した後、過硫酸アンモニウム2gを重合系に添加し重合を開始する。重合系を65〜70℃に3時間攪拌しながら維持することでミクロゲルが生成する。重合終了後ミクロゲル懸濁液にアセトンを加えてミクロゲルを沈殿させ、引き続きアセトンで3回洗浄し、残存モノマーおよび界面活性剤を除去する。沈殿物は濾過後減圧乾燥し、白色粉末状のミクロゲル乾燥物を得る。
合成例4
ジメチルアクリルアミド(興人製)を35gと2-アクリルアミド2-メチルプロパンスルホン酸(Sigma製)17.5gおよびメチレンビスアクリルアミド7mgを260gのイオン交換水に溶解し水酸化ナトリウムでpH=7.0に調節する。還流装置を備えた1000ml三つ口フラスコに、n-ヘキサン260gとポリオキシエチレン(3)オレイルエーテル(エマレックス503、日本エマルション製)8.7gおよびエポリオキシエチレン(6)オレイルエーテル(エマレックス506、日本エマルション製)17.6gを入れ混合溶解しN2置換する。この三つ口フラスコにモノマー水溶液を添加してN2雰囲気下で攪拌しながらオイルバスで65℃〜70℃に加熱する。系の温度が65℃〜70℃に達したところで系が半透明なマイクロエマルション状態になっていることを確認した後、過硫酸アンモニウム2gを重合系に添加し重合を開始する。重合系を65〜70℃に3時間攪拌しながら維持することでミクロゲルが生成する。重合終了後ミクロゲル懸濁液にアセトンを加えてミクロゲルを沈殿させ、引き続きアセトンで3回洗浄し、残存モノマーおよび界面活性剤を除去する。沈殿物は濾過後減圧乾燥し、白色粉末状のミクロゲル乾燥物を得る。
合成例5
ジメチルアクリルアミド(興人製)を35gと2-アクリルアミド2-メチルプロパンスルホン酸(Sigma製)17.5gおよびメチレンビスアクリルアミド70mgを260gのイオン交換水に溶解し水酸化ナトリウムでpH=7.0に調節する。還流装置を備えた1000ml三つ口フラスコに、n-ヘキサン260gとポリオキシエチレン(3)オレイルエーテル(エマレックス503、日本エマルション製)8.7gおよびポリオキシエチレン(6)オレイルエーテル(エマレックス506、日本エマルション製)17.6gを入れ混合溶解しN2置換する。この三つ口フラスコにモノマー水溶液を添加してN2雰囲気下で攪拌しながらオイルバスで65℃〜70℃に加熱する。系の温度が65℃〜70℃に達したところで系が半透明なマイクロエマルション状態になっていることを確認した後、過硫酸アンモニウム2gを重合系に添加し重合を開始する。重合系を65〜70℃に3時間攪拌しながら維持することでミクロゲルが生成する。重合終了後ミクロゲル懸濁液にアセトンを加えてミクロゲルを沈殿させ、引き続きアセトンで3回洗浄し、残存モノマーおよび界面活性剤を除去する。沈殿物は濾過後減圧乾燥し、白色粉末状のミクロゲル乾燥物を得る。
合成例6
ジメチルアクリルアミド(興人製)を35gとN,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミドメチルクロライド(興人製)17.5gを260gのイオン交換水に溶解する。還流装置を備えた1000ml三つ口フラスコに、n-ヘキサン260gとポリオキシエチレン(3)オレイルエーテル(エマレックス503、日本エマルション製)8.7gおよびポリオキシエチレン(6)オレイルエーテル(エマレックス506、日本エマルション製)17.6gを入れ混合溶解しN2置換する。この三つ口フラスコにモノマー水溶液を添加してN2雰囲気下で攪拌しながらオイルバスで65℃〜70℃に加熱する。系の温度が65℃〜70℃に達したところで系が半透明なマイクロエマルション状態になっていることを確認した後、過硫酸アンモニウム2gを重合系に添加し重合を開始する。重合系を65〜70℃に3時間攪拌しながら維持することでミクロゲルが生成する。重合終了後ミクロゲル懸濁液にアセトンを加えてミクロゲルを沈殿させ、引き続きアセトンで3回洗浄し、残存モノマーおよび界面活性剤を除去する。沈殿物は濾過後減圧乾燥し、白色粉末状のミクロゲル乾燥物を得る。
合成例7
ジメチルアクリルアミド(興人製)を35gとN,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミドメチルクロライド(興人製)17.5gおよびメチレンビスアクリルアミド7mgを260gのイオン交換水に溶解する。還流装置を備えた1000ml三つ口フラスコに、n-ヘキサン260gとポリオキシエチレン(3)オレイルエーテル(エマレックス503、日本エマルション製)8.7gおよびポリオキシエチレン(6)オレイルエーテル(エマレックス506、日本エマルション製)17.6gを入れ混合溶解しN2置換する。この三つ口フラスコにモノマー水溶液を添加してN2雰囲気下で攪拌しながらオイルバスで65℃〜70℃に加熱する。系の温度が65℃〜70℃に達したところで系が半透明なマイクロエマルション状態になっていることを確認した後、過硫酸アンモニウム2gを重合系に添加し重合を開始する。重合系を65〜70℃に3時間攪拌しながら維持することでミクロゲルが生成する。重合終了後ミクロゲル懸濁液にアセトンを加えてミクロゲルを沈殿させ、引き続きアセトンで3回洗浄し、残存モノマーおよび界面活性剤を除去する。沈殿物は濾過後減圧乾燥し、白色粉末状のミクロゲル乾燥物を得る。
比較合成例1
アクリルアミド(和光純薬製)を30gとメタクリロキシエチルスルホン酸(日本乳化剤製)21.6gを260gのイオン交換水に溶解する。還流装置を備えた1000ml三つ口フラスコに、n-ヘキサン260gとポリオキシエチレン(3)オレイルエーテル(エマレックス503、日本エマルション製)26gを入れ混合溶解しN2置換する。この三つ口フラスコにモノマー水溶液を添加してN2雰囲気下で攪拌しながらオイルバスで65〜70℃に加熱し、所望の温度に達したところで過硫酸アンモニウム2gを重合系に添加し重合を開始する。重合系を65〜70℃に3時間攪拌しながら維持することでポリマーが生成する。重合終了後ポリマー懸濁液にアセトンを加えポリマーを沈殿させ、引き続きアセトンで3回洗浄し、残存モノマーおよび界面活性剤を除去する。沈殿物は濾過後減圧乾燥し、塊状のポリマー乾燥物を得る。これをビーズミルにより機械的に粉砕して白色粉末を得る。
比較合成例2
アクリルアミド(和光純薬製)を30gとメタクリロキシエチルスルホン酸(日本乳化剤製)21.6gを260gのイオン交換水に溶解する。還流装置を備えた1000ml三つ口フラスコに、n-ヘキサン260gとポリオキシエチレン(6)オレイルエーテル(エマレックス506、日本エマルション製)26gを入れ混合溶解しN2置換する。この三つ口フラスコにモノマー水溶液を添加してN2雰囲気下で攪拌しながらオイルバスで65〜70℃に加熱し、所望の温度に達したところで過硫酸アンモニウム2gを重合系に添加し重合を開始する。重合系を65〜70℃に3時間攪拌しながら維持することで凝集物(ゲル)が生成する。重合終了後凝集物(ゲル)をアセトンで3回洗浄し、残存モノマーおよび界面活性剤を除去する。ゲルは濾過後減圧乾燥し、塊状のゲル乾燥物を得る。これをビーズミルにより機械的に粉砕して白色粉末を得る。
頭皮頭髪用組成物の粘度挙動
合成例および比較合成例で得られたミクロゲルの増粘効果を示す一つの指標として、下記処方の頭皮頭髪用組成物の粘度挙動を調べた。合成例1〜7のミクロゲル、比較例として比較合成例1〜2のポリマー及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを、0.3質量%になるように分散させて水分散液を調製した。粘度はB型粘度計(VS−A型 芝浦システム製)のローターNo.2、12rpmで測定した。結果を表1に示す。
実施例1〜7、比較例1〜3の処方
(配合成分) 配合量(質量%)
(1)エチルアルコール 80.0
(2)ニコチン酸ベンジルエステル 0.1
(3)β−グリチルレチン酸 0.3
(4)エチニルエストラジオール 0.001
(5)トウガラシチンキ 0.5
(6)ヒノキチオール 0.05
(7)ニコチン酸アミド 0.2
(8)1,3−ブチレングリコール 2.0
(9)L−メントール 1.0
(10)イオン交換水 残分
(11)コハク酸 適量
(12)香料 適量
(13)表1の増粘剤 0.3
合計 100

製造方法:(1)に(2)〜(9)を溶解し、ここにpH4になるような適量の(11)と(12)を溶解させた(10)を加え、混合した。(13)を加え、混合溶解させ、頭皮頭髪用組成物を得た。
































Figure 2005132782
ヒドロキシプロピルセルロースは、アルコールをほとんど増粘することは出来ない。また、比較例1および2に示すように、比較合成例1及び2のポリマー粉末は、アルコール中では完全に沈殿し膨潤することが出来ない。これに対して、本発明に用いるミクロゲルはアルコールを十分に増粘若しくはゲル化できることが明らかになった。アルコールの増粘効果は、ミクロゲルが架橋性モノマーによる共重合の有無に関わらず発揮されることが明らかになった。
ミクロゲル分散液の動的弾性率
ゲルの特徴として、そのほとんどの構成成分が液体であるにも関わらずその力学物性が「固体的」に振る舞うことが挙げられる。一方、このようなゲルを微細に粉砕してもマクロに見た力学物性は保持される。例えば、本発明者らは寒天ゲルについてバルクのゲルとこれを粉砕したゲルの双方の力学物性測定を比較し、粉砕したミクロゲルも定性的にはバルクゲルを同様の性質を示すことを報告している(金田、梁木 日本レオロジー学会誌 vol.30 No.2 , 89-94 2002)。
すなわち、動的弾性率の測定によりその流体がミクロゲルの形状をとっていることを確認することが可能である。本発明のこのような物性を明らかにするため、水及びアルコール分散液の動的弾性率を測定した。動的弾性率の測定はコーンプレート型レオメータ(Paar Physica製 MCR-300)を用いて歪み1%周波数範囲0.03〜3Hzの範囲で25℃で測定した。水、エタノール、水−エタノール混合溶液(水:エタノール=20:80)に、合成例2で得られたミクロゲルを、0.5%(質量百分率)で分散し、それぞれの動的弾性率の結果を、図3(水)、図4(エタノール)及び図5(水―エタノール混合液)に示した。
グラフの縦軸は貯蔵弾性率G' (Pa)および損失弾性率G" (Pa)であり、横軸は角周波数である。G'の値は被験物質の「固体的性質」をG"は「液体的性質」を示す。すなわち、G'>G"であれば「固体的(ゲル)」でありG'<G"であれば「液体的(ゾル)」であることがこのグラフから半定量的に判定できる。
いずれの結果も、測定周波数範囲でG'(貯蔵弾性率)>G"(損失弾性率)という典型的なゲル的性質を示すことが分かる。この結果から、粘度測定の結果から示された高い増粘効果はゲル的即ち固体的性質を示す微細なミクロゲルの摩擦に起因するものであることが分かる。
なお、1 s-1での見掛け粘度の値が低値であるサンプルはこのようなゲル的な動的弾性率の挙動は見られなかった。
耐酸性増粘剤としての機能
共重合モノマーとしてスルホン酸を含むミクロゲルは広いpH領域で安定した増粘効果をしめすことが期待できる。合成例2と、比較例としてシンタレンLの0.5%(質量百分率)水分散液の各pH領域での粘度挙動を調べた。測定は、前記(1)と同様の方法にて、ずり速度1s-1での見かけ粘度を25℃で測定した。結果を図5に示す。合成例2のミクロゲルはpH=2〜11の範囲で安定した増粘効果を示した。
本発明の頭皮頭髪用組成物の効果および使用感
本発明中のミクロゲルの育毛料へ配合した場合の使用感および効果を調べた。表2(実施例8、比較例4〜8)に示した配合成分の頭皮用組成物を常法に従って調製し、各試験を行った。
養毛効果試験
本発明の頭皮頭髪用組成物の養毛効果を検討するために、トリコグラム試験を行った。被験者は、男性で比較例は各群それぞれ5名及び実施例各群それぞれ4名とした。試験塗布期間は4ヵ月間とし、この試料を1日2回、1回につき2〜4mlを頭皮に塗布した。塗布直前及び塗布4ヵ月後に、それぞれ被験者1名につき頭頂部から毛髪を無作為に100本抜去し、抜去毛の毛根を顕微鏡下で観察し、毛根の状態から毛根休止期率(%)を計算した。試料塗布前後における休止期率の増減の割合を以下の基準で判定した。
<判定基準>
4:毛根休止期率が30%以上減少
3:毛根休止期率が10%以上,30%未満の減少
2:毛根休止期率が10%未満の減少
1:毛根休止期率が増加
評価
◎:平均点が3.5以上
○:平均点が3以上3.5未満
△:平均点が2以上3未満
×:平均点が2未満
脱毛防止効果試験
試料使用前後の洗髪脱毛本数の変化で脱毛防止効果を判定した。被験者は男性で、男性で比較例は各群それぞれ8名及び実施例各群それぞれ4名とした。試験期間は6ヵ月間とし、前半2ヵ月間は試料を塗布しない期間,後半4ヵ月は試料を塗布する期間とした。試料を塗布する期間には、試料を1日2回、1回につき2〜4mlの試料を頭皮に塗布した。試験期間中には、1日おきに洗髪して抜毛を回収し、1週間分をまとめてその毛の本数を数えた。
各期間の抜毛本数の表示は、試料を塗布しない2カ月間,計8回の抜毛本数のデータと、試料を塗布する期間の後半2ヵ月間,計8回の抜毛本数のデータをそれぞれの期間ごとにまとめ、平均値・標準偏差の形で1回当りの抜毛本数として表示した。効果の判定は、それぞれの期間の平均値の差から次のように判定した。
<判定基準>
4:抜毛本数が70本以上減っており,著しい効果を認めた
3:抜毛本数が40本以上減っており,かなりの効果を認めた
2:抜毛本数が10本以上減っており,やや効果が認められた
1:抜毛本数の減少が10本未満であり,無効であった
評価
◎:平均点が3.5以上
○:平均点が3以上3.5未満
△:平均点が2以上3未満
×:平均点が2未満
ふけ,かゆみ防止効果試験
ふけ防止効果については、試料使用前後のふけ中の蛋白質量の変化、かゆみの程度によって比較した。被験者は実施例及び比較例で各群4名とした。試料塗布期間は3ヶ月間とし、この間薬剤無添加の同一シャンプーで1日1回洗髪し、試験試料を1日2回,1回につき2〜4mlを頭皮に塗布した。
塗布直前及び3ヶ月塗布終了時に、被験者より洗髪前に吸引装置によって頭部のふけを 採取し、ふけ中の蛋白質量を測定した。試料塗布前後における平均ふけ量の増減によって、各試料のふけ防止効果を比較した。また、試験終了後に、各被験者の頭皮のかゆみについて調査し、かゆみの程度を以下のスコアで表した。
ふけ防止効果のスコア
4:顕著な効果
3:弱い効果
2:効果なし
1:悪化
かゆみのスコア
4:かゆみがない
3:ややかゆみがある
2:かゆみがある
1:強いかゆみがある
評価
◎:平均点が3.5以上
○:平均点が3以上3.5未満
△:平均点が2以上3未満
×:平均点が2未満
使用性
塗布時の塗布しやすさ、たれ落ちの程度、べたつき、爽快感について評価した。
<判定基準>
4:非常に優れている
3:すぐれている
2:どちらともいえない
1:劣る
評価
◎:平均点が3.5以上
○:平均点が3以上3.5未満
△:平均点が2以上3未満
×:平均点が2未満
なお、比較例5で得られる頭皮頭髪用組成物では、沈殿を生じたため、試験は実施しなかった。
Figure 2005132782
この結果から本発明中に使用したミクロゲルを頭皮頭髪用組成物に配合し、増粘することにより、ミクロゲル未配合頭皮頭髪用組成物である比較例4よりもたれ落ちが明らかに少ないばかりか養毛効果、脱毛防止効果、フケ防止効果を強めることを見出した。さらに、爽快感もアップすることが確認できた。比較例5、6および7の結果から他の増粘剤では本発明のような優れた効果は確認できなかった。比較例6、7では目的とする増粘効果を得ることができず、たれ落ちする。また比較例8では、わずかに増粘するが、効果および使用性を明らかに損なうことを確認した。
すなわち、有機溶媒若しくは油分を分散媒とし水を分散相とする組成物において、水溶性エチレン性不飽和モノマーを分散相に溶解し分散相中にてラジカル重合して得られるミクロゲルからなる増粘剤とエチルアルコール、および血行促進剤、5α−レダクターゼ阻害剤、卵胞ホルモン、局所刺激剤、抗菌剤、抗脂漏剤、消炎剤、毛包賦活剤のうち1種または2種以上とを組み合わせることにより得た本頭皮頭髪用組成物は、相乗的な養毛効果,脱毛防止効果及びふけ,かゆみ防止効果が顕著に認められることが明らかになった。さらに、使用性面においても、極めて高い効果を得られたのはそのオクルージョン効果やたれ落ちしないことに起因することを示すものである。
以下の、その他の本発明頭髪用化粧料の処方例を示す。
実施例9 ローション
(配合成分) 配合量(質量%)
(1)エチルアルコール 65.0
(2)ニコチン酸トコフェロール 0.2
(3)イソプロピルメチルフェノール 0.3
(4)プロピレングリコール 2.0
(5)ユーカリ油 0.1
(6)イオン交換水 残分
(7)リンゴ酸 適量
(8)合成例4のミクロゲル 0.5
合計 100

製造方法:(1)に(2)〜(5)を溶解し、(7)を溶解させた(6)を加え、混合した。(8)を加え、混合溶解させ、頭皮頭髪用組成物を得た。この本発明頭皮頭髪用組成物に上記試験を行ったところ、養毛効果、脱毛防止効果及びフケ・カユミ防止効果が顕著に認められた。使用感にも優れ、たれ落ちやべたつかないことが認められた。
実施例10 ローション
(配合成分) 配合量(質量%)
(1)エチルアルコール 60.0
(2)ミノキシジル 3.0
(3)β−グリチルレチン酸 0.1
(4)ジプロピレングリコール 20.0
(5)ユーカリ油 0.1
(6)イオン交換水 残分
(7)合成例6のミクロゲル 0.5
合計 100

製造方法:(1)に(3)、(5)を溶解し、(4)溶解させた(2)を加え、混合した。(6)を加えて混合した後に、(7)を混合溶解させ、頭皮頭髪用組成物を得た。この本発明頭皮頭髪用組成物に上記試験を行ったところ、養毛効果、脱毛防止効果及びフケ・カユミ防止効果が顕著に認められた。使用感にも優れ、たれ落ちやべたつかないことが認められた。
実施例11 ローション
(配合成分) 配合量(質量%)
(1)エチルアルコール 85.0
(2)デシルテトラデシルジメチルアミンオキシド 3.0
(3)β−グリチルレチン酸 0.5
(4)1,3−ブチレングリコール 2.0
(5)硬化ヒマシ油エチレンオキシド(60モル)付加物 1.0
(6)ラウリル硫酸ナトリウム 0.5
(7)乳酸 適量
(8)乳酸ナトリウム 適量
(9)イオン交換水 残分
(10)香料 適量
(11)合成例6のミクロゲル 2.0
合計 100

製造方法:(1)に(2)〜(5)、(10)を溶解し、(6)溶解させた(9)を加え、混合した。(9)の一部に(7)、(8)を溶解後、加えて混合した後に、(11)を混合溶解させ、頭皮頭髪用組成物を得た。この本発明頭皮頭髪用組成物に上記試験を行ったところ、養毛効果、脱毛防止効果及びフケ・カユミ防止効果が顕著に認められた。使用感にも優れ、たれ落ちやべたつかないことが認められた。
実施例12 乳化ローション
(配合成分) 配合量(質量%)
(1)エチルアルコール 60.0
(2)ニコチン酸ベンジルエステル 0.05
(3)β−グリチルレチン酸 1.0
(4)酢酸トコフェロール 0.5
(5)クアチャララーテ抽出物 0.3
(6)サンショウ抽出物 8.0
(7)コリアンダー抽出物 0.2
(8)ホップ抽出物 0.2
(9)オタネ人参抽出物 0.2
(10)スクロース 0.2
(11)スクワラン 1.0
(12)硬化ヒマシ油エチレンオキシド(40モル)付加物 1.0
(13)コハク酸 適量
(14)イオン交換水 残分
(15)合成例4のミクロゲル 0.8
合計 100

製造方法:(1)に(2)〜(4)を溶解し、(5)〜(10)に溶解させた(14)を加え、混合した。(14)の一部に(11)〜(13)を加え乳化処理後、上記混合物に加えた。ここに(15)を混合溶解させ、頭皮頭髪用組成物を得た。この本発明頭皮頭髪用組成物に上記試験を行ったところ、養毛効果、脱毛防止効果及びフケ・カユミ防止効果が顕著に認められた。使用感にも優れ、たれ落ちやべたつかないことが認められた。
実施例13 エアゾール式育毛料
<原液>
(配合成分) 配合量(質量%)
(1)エチルアルコール 70.0
(2)ニコチン酸 0.2
(3)β−グリチルレチン酸 0.5
(4)パントテニールアルコール 0.5
(5)トウガラシチンキ 0.3
(6)ホップ抽出物 1.0
(7)コリアンダー抽出物 0.1
(8)シャクヤク抽出物 1.0
(9)クジン抽出物 0.1
(10)イソステアリルアルコール 1.0
(11)L−メントール 0.5
(12)硬化ヒマシ油エチレンオキシド(60モル)付加物 0.05
(13)リンゴ酸 適量
(14)イオン交換水 残分
(15)合成例4のミクロゲル 1.0
合計 100

製造方法:(1)に(2)〜(4)、(10)〜(12)を溶解し、(5)〜(9)を加え、混合した。(14)に(13)を加え溶解後、上記混合物に加えた。ここに(15)を混合溶解させ、原液を得た。この原液に対し、0.8MPaになるように窒素にて加圧し、頭皮頭髪用組成物を得た。この本発明頭皮頭髪用組成物に上記試験を行ったところ、養毛効果、脱毛防止効果及びフケ・カユミ防止効果が顕著に認められた。使用感にも優れ、たれ落ちやべたつかないことが認められた。
実施例14透明ジェル状整髪剤
(配合成分) 配合量(質量%)
(1)エチルアルコール 65.0
(2)ベルタモールDG−25(日本油脂社製) 8.0
(3)ベルタモールP−700(日本油脂社製) 5.0
(4)ブチレングリコール 5.0
(5)硬化ヒマシ油エチレンオキシド(60モル)付加物 0.5
(6)香料 適量
(7)色素 適量
(8)イオン交換水 残分
(9)合成例4のミクロゲル 5.0
合計 100

製造方法:(1)に(2)〜(7)を溶解し、(8)に(9)を加え溶解後、頭皮頭髪用組成物を得た。この本発明頭皮頭髪用組成物は、さっぱりとして使用感に優れ、たれ落ちやべたつかないことが認められた。
本発明は新規な増粘剤を配合した頭皮頭髪用組成物を提供するものである。特にエタノールを高配合する頭皮頭髪用化粧料においても、優れた増粘効果を発揮する頭皮頭髪用組成物が提供される。
ヘキサン(Wで示す)/界面活性剤/水溶性エチレンモノマー水溶液(Oで示す)の3成分系相図である。 水の動的弾性率を表わすグラフである。 エタノールの動的弾性率を表わすグラフである。 水―エタノール混合溶液の動的弾性率を表わすグラフである。 粘度とpHの関係を表わすグラフである。

Claims (7)

  1. 有機溶媒若しくは油分を分散媒とし水を分散相とする組成物において、水溶性エチレン性不飽和モノマーを分散相に溶解し分散相中にてラジカル重合して得られるミクロゲルからなる増粘剤と、エチルアルコールとを含有する頭皮頭髪用組成物。
  2. 組成物全量に対して、前記エチルアルコールの含有量が20〜90質量%であり、前記ミクロゲルからなる増粘剤が0.01〜10質量%であることを特徴とする請求項1記載の頭皮頭髪用組成物。
  3. 前記エチルアルコールの含有量が組成物全量に対して60質量%以上であることを特徴とする請求項1または2記載の頭皮頭髪用組成物。
  4. さらに、育毛用薬剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の頭皮頭髪用組成物。
  5. さらに、血行促進剤、5α−レダクターゼ阻害剤、卵胞ホルモン、局所刺激剤、抗菌剤、抗脂漏剤、消炎剤、毛包賦活剤からなる群から選ばれた一種または二種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の頭皮頭髪用組成物。
  6. 30℃における組成物の粘度が10〜10000mPa・sであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の頭皮頭髪用組成物。
  7. 前記頭皮頭髪用組成物が頭皮頭髪化粧料であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の頭皮頭髪用組成物。
JP2003371559A 2003-10-31 2003-10-31 頭皮頭髪用組成物 Expired - Lifetime JP4133740B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003371559A JP4133740B2 (ja) 2003-10-31 2003-10-31 頭皮頭髪用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003371559A JP4133740B2 (ja) 2003-10-31 2003-10-31 頭皮頭髪用組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005132782A true JP2005132782A (ja) 2005-05-26
JP4133740B2 JP4133740B2 (ja) 2008-08-13

Family

ID=34648172

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003371559A Expired - Lifetime JP4133740B2 (ja) 2003-10-31 2003-10-31 頭皮頭髪用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4133740B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007308399A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Shiseido Co Ltd ジェル状化粧料
JP2009256267A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Naris Cosmetics Co Ltd 頭皮頭髪用化粧料
JP2012240961A (ja) * 2011-05-19 2012-12-10 Milbon Co Ltd 頭皮用化粧料組成物
JP2016145180A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 ダイヤ製薬株式会社 外用液剤および外用液剤の製造方法
JP2022045264A (ja) * 2020-09-08 2022-03-18 信越化学工業株式会社 アルコール組成物

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10123966B2 (en) 2013-05-16 2018-11-13 The Procter And Gamble Company Hair thickening compositions and methods of use

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007308399A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Shiseido Co Ltd ジェル状化粧料
JP4721439B2 (ja) * 2006-05-17 2011-07-13 株式会社 資生堂 ジェル状化粧料
JP2009256267A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Naris Cosmetics Co Ltd 頭皮頭髪用化粧料
JP2012240961A (ja) * 2011-05-19 2012-12-10 Milbon Co Ltd 頭皮用化粧料組成物
JP2016145180A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 ダイヤ製薬株式会社 外用液剤および外用液剤の製造方法
JP2022045264A (ja) * 2020-09-08 2022-03-18 信越化学工業株式会社 アルコール組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4133740B2 (ja) 2008-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7927615B2 (en) Thickener, cosmetic preparation containing the same, and process for producing the same
JP3708531B2 (ja) 増粘剤及びこれを配合した化粧料
EP0824914B1 (en) Thickened personal care composition
US6025431A (en) Thickened personal care composition
JP2000234085A (ja) 会合性増粘剤および増粘組成物
KR20120022822A (ko) 피부 외용제
TWI523665B (zh) Water-based skin cosmetics
JP4133740B2 (ja) 頭皮頭髪用組成物
KR20120031879A (ko) 유화 조성물
JP3558433B2 (ja) 液状化粧料
JP4424677B2 (ja) 増粘剤
US11376209B2 (en) Antidandruff composition and method of use
JP2000086439A (ja) ジェル状化粧料
KR20120096711A (ko) 포스포릴콜린 유사기 함유 단량체 기반의 가교 결합 공중합체, 역상 에멀젼 및 화장료 조성물
JP2007039360A (ja) 皮膚化粧料
JP4297273B2 (ja) 化粧料
JP2020512341A (ja) 抗菌パーソナルクレンジング組成物
JP2010501676A (ja) 水性組成物
KR101249687B1 (ko) 포스포릴콜린 유사기 함유 단량체 기반의 가교 결합 공중합체, 역상 에멀젼 및 화장료 조성물
JPH06211622A (ja) 化粧料
JP2004277384A (ja) 外用剤組成物
JPH10218726A (ja) 皮膚化粧料
JP2004168670A (ja) 乳化組成物
JPH11269059A (ja) 化粧料
JP2000063258A (ja) 皮膚外用剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060313

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070517

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080514

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080602

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4133740

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130606

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term