しかしながら、前述した搬送時間から固形物の重量を計量する構造およびマス計量は、1個ずつの固形物の大きさが小さく、かつ一定の三次元形状を有する、例えば胡麻や豆類などの食品の計量には効果的であるが、対象となる食品の大きさが大きい程、また、形状が不規則であればあるほど、その重量計量精度が不正確になるという欠点があった。
また、前述したロードセルのような計器を使用する構造によれば、形状の大小やばらつきにかかわらず精度よく重量を計量することができる。しかしながら、計量にロードセルなどの計器を使用する場合には、一気に多数の固形物がロードセルに投入されることなく少しずつ投入され、計器が一定の重量を示したときに、フイードバック制御を行い固形物の計器への供給を停止させる機構が必要になる。
このように一気に多数の固形物がロードセルに投入されないようにし、かつ少しずつ投入されるようにするには、固形物を「人手で投入する」か、「振動フィーダにより投入する」か、あるいは、「ベルトコンベアにより投入する」方法がある。
振動フィーダによりロードセルに投入する場合、能力を上げるには複数のロードセルを配置し、振動フィーダにより各ロードセルに分配するような構成が必要であるが、 特許文献1に記載の構成においては、ジャガイモ類のようにある程度の大きさがあり、ほぼ球形をしていて、供給テーブルに供給した際に上方に重ならないように供給できる食品には効果的であるが、食品の大きさが不規則で、かつ供給テーブルに供給した際に上方に重なってしまうような食品に対しては、供給テーブルから振動トラフまでの食品の搬送工程において一定量の食品の供給ができないため、振動トラフ部に、あるときは食品が多く、またあるときは少ない食品が供給されてしまうため、計量精度が悪いという問題点があった。
また、特許文献2に記載の構成においては、円錐状の分散テーブルと供給ファンネルとの隙間に食品が詰まったり、供給ファンネルが振動する際に食品の形状が壊れたりするという問題があった。他方、この特許文献2に記載の構成においては、食品の重量を計量する際、多数のロードセルを組み合わせて、組み合わせ計量を行っているが、1単位の食品を計量する際に多数のロードセルを必要とするため、装置が高価になるという問題があった。
このような問題を解決するためには、振動フイーダから複数のロードセルへの分配を行う前段において、ロードセルからの排出のタイミングに合わせて間歇的、かつ各原材料である固形物同士にある程度の間隔を維持しつつ、ある程度定量的に,固形物を供給しなければならない。このように固形物をある程度定量的に供給するためには、人手により均しながら行うほかに、特許文献3〜6にそれぞれ記載されたような均し機が知られている。
これらの特許文献3〜6に記載された均し機の均し部材は、コンベアによる固形物の搬送方向と逆方向から固形物に当接するように逆回転するようになっていたため、千切りしたような形状の食品具材を均す際には,具材同士が絡み合ってしまい、具材同士にある程度の間隔を置いた状態で具材を搬送することは困難であった。また、均し部材を具材の搬送方向と逆回転させているので、具材が裁断した野菜のような壊れやすい食品である場合、具材が壊れてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、具材を壊すことなく拡散して搬送し重量を良好に計量できる具材計量装置を提供することを目的とするものである。
前述した目的を達成するため、請求項1に係る本発明の具材計量装置の特徴は、間歇駆動され具材を搬送するベルトコンベアと、前記ベルトコンベアの具材搬送方向における下流端の上方に配設され回転軸の外周面に複数の攪拌ロッドが突設されており、前記ベルトコンベアに対向する位置にある前記各攪拌ロッドが前記ベルトコンベアの搬送方向と同方向に移動するように前記ベルトコンベアと同期的に間歇駆動される攪拌部材と、前記攪拌部材の各攪拌ロッドにより前記ベルトコンベアから掻き落とされた具材の重量を計量する計量器とを有する点にある。
また、請求項2に係る本発明の具材計量装置の特徴は、前記ベルトコンベアを第1ベルトコンベアとし、この第1ベルトコンベアから掻き落とされた具材を搬送し前記第1ベルトコンベアと同期的に間歇駆動される第2ベルトコンベアをさらに有し、この第2ベルトコンベアを介して具材が前記計量器に搬送されるようにした点にある。
さらに、請求項3に係る本発明の具材計量装置の特徴は、前記第2ベルトコンベアが前記第1ベルトコンベアより高速走行するように駆動される点にある。
さらにまた、請求項4に係る本発明の具材計量装置の特徴は、前記第2ベルトコンベアの具材搬送方向における下流端の下方に平行に配設され前記第2ベルトコンベアから落下した具材をそれぞれ搬送し個別に間歇駆動される複数の第3ベルトコンベアと、各第3ベルトコンベアに対応するように配設された複数の前記計量器とをさらに有し、前記各第3ベルトコンベアを介して具材が前記各計量器に搬送されるようにした点にある。
また、請求項5に係る本発明の具材計量装置の特徴は、前記第2ベルトコンベアから落下した具材を前記各第3ベルトコンベアに供給するための複数のシュートと、各シュートの下端を対応する前記第3ベルトコンベアから外れた具材回収位置に移動させる複数のシュート駆動手段と、前記各計量器に搬送された具材が設定重量となったときに対応する第3ベルトコンベアを停止するとともに対応するシュートの下端が前記具材回収位置に対向するように前記シュート駆動手段を駆動する制御部とをさらに有する点にある。
本発明によれば、攪拌部材の各攪拌ロッドにより具材を攪拌するようにしてベルトコンベアから掻き落とすので、ベルトコンベアから掻き落とされた具材は、散乱された状態となり計量に適した状態となるので、計量を良好に行うことができる。
また、攪拌部材の各攪拌ロッドにより具材を第2ベルトコンベア上に掻き落とすように構成すれば、第2ベルトコンベアにより所望の位置まで具材を搬送して、計量することができる。
さらに、第2ベルトコンベアが第1ベルトコンベアより高速走行するように構成すれば、高速走行する第2ベルトコンベア上に掻き落とされた具材はさらに良好に散乱することになる。
さらにまた、第2ベルトコンベアの具材搬送方向における下流端の下方に平行に配設され第2ベルトコンベアから落下した具材をそれぞれ搬送し個別に間歇駆動される複数の第3ベルトコンベアと、各第3ベルトコンベアに対応するように配設された複数の計量器とをさらに有するように構成すれば、複数の計量器により効率よく具材の計量を行うことができる。
また、計量器に搬送された具材が設定重量となったときに制御部によりシュート駆動手段を駆動して、具材を回収するように構成すれば、余剰の具材を回収して再利用することができる。
図1ないし図3は本発明に係る具材計量装置の実施形態を示すものであり、具材は図1において右から左に搬送されるようになっている。
本実施形態の具材計量装置1は、フレーム2に支持されており具材(図示せず)が供給される第1ベルトコンベア3を有している。この第1ベルトコンベア3は、駆動プーリ4および従動プーリ5に巻回されているコンベアベルト6を有しており、このコンベアベルト6は、水平方向に対し約7度の傾斜角が形成されるように配設されている。
前記フレーム2の上部には、前記駆動プーリ4を回転駆動するモータ7が取付けられており、このモータ7は、具材計量装置1の全体の制御を司る制御部Cにより間歇駆動されるようになっている。また、前記モータ7と前記駆動プーリ4には駆動ベルト8が巻回されており、モータ7の駆動を駆動プーリ4に伝達するようになっている。そして、前記駆動プーリ4の駆動により前記コンベアベルト6は、図1に矢印で示すように、その上面が右から左に向かって斜め上方に走行するようになっている。なお、このコンベアベルト6の走行速度は、非常に緩慢に設定されている。
前記コンベアベルト6の上面の両側には、図2に示すように、供給された具材がコンベアベルト6の両側から脱落しないようにするための脱落防止板9,9が前記フレーム2に支持されるようにして立設されている。なお、前記具材は、前記コンベアベルト6の上面の走行方向における上流側に図示しないシュートなどにより供給されるようになっている。
前記第1ベルトコンベア3のコンベアベルト6における搬送方向下流端の上方には、前記フレーム2に支持されている攪拌部材11が配設されている。この攪拌部材11は、図4に詳示するように、前記コンベアベルト6の下流端の延長上の上方に位置する回転軸12を有しており、この回転軸12は、前記コンベアベルト6の搬送方向と直交する方向における水平方向にその軸線が延在している。
前記回転軸12には、円周方向に60度ずつという等しい角度を隔てて相互に等しい長さからなる6列の攪拌ロッド列13が突設されている。前記各攪拌ロッド列13は、前記回転軸12の軸線方向に相互に等しい間隔をもって配置されている複数本の攪拌ロッド14,14…により構成されている。
前記フレーム2の上部には、前記攪拌部材11の回転軸12を回転駆動するモータ15が取付けられており、このモータ15は、前記モータ7と同様、具材計量装置1の全体の制御を司る制御部Cにより前記モータ7と同期的に間歇駆動されるようになっている。また、前記モータ15と前記回転軸12には駆動ベルト16が巻回されており、モータ15の駆動を回転軸12に伝達するようになっている。そして、前記回転軸12の回転により、前記第1ベルトコンベア3のコンベアベルト6に対向する位置にある前記各攪拌ロッド14が前記ベルトコンベア3における具材の搬送方向、すなわち、前記コンベアベルト6の走行方向と同方向に移動するようになっている。
前記各攪拌ロッド14は、その先端部が回転方向後方側に約20度の角度をもって折曲されており、また、各攪拌ロッド14の先端は、コンベアベルト6の搬送方向下流側の上面に対し間隔を持って対向しており、コンベアベルト6の搬送方向下流側の上面に載置されている具材を掻き落とし得るようになっている。
前記第1ベルトコンベア3のコンベアベルト6の具材搬送方向下流端の下方には、前記コンベアベルト6から掻き落とされた具材を搬送する第2ベルトコンベア18が配設されている。
前記第2ベルトコンベア18は、駆動プーリ19および従動プーリ20に巻回されているコンベアベルト21を有しており、このコンベアベルト21は、水平方向に対し約15度の傾斜角が形成されるように配設されている。
前記フレーム2の上部には、前記駆動プーリ19を回転駆動するモータ22が取付けられており、このモータ22は、具材計量装置1の全体の制御を司る制御部Cにより前記両モータ7,15と同期的に間歇駆動されるようになっている。また、前記モータ22と前記駆動プーリ19には駆動ベルト23が巻回されており、モータ22の駆動を駆動プーリ19に伝達するようになっている。そして、前記駆動プーリ19の駆動により前記コンベアベルト21は、図1に矢印で示すように、その上面が右から左に向かって斜め上方に走行するようになっている。なお、前記第2ベルトコンベア18のコンベアベルト21の具材搬送方向の上流端部が前記第1コンベアベルト3のベルトコンベア6の具材搬送方向の下流端の下方に臨んでいる。
さらに、前記第2ベルトコンベア18のモータ22により駆動されるコンベアベルト21の走行速度は、前記第1ベルトコンベア3のモータ7により駆動されるコンベアベルト21の走行速度よりはるかに高速とされている。これは、第1ベルトコンベア3のコンベアベルト6から前記攪拌部材11の各攪拌ロッド14により前記第2ベルトコンベア18のコンベアベルト21上に掻き落とされる具材を、このコンベアベルト21上においてさらに散乱させるためである。
図5に示すように、前記第2ベルトコンベア18のコンベアベルト21の具材搬送方向における下流端の下方には、前記コンベアベルト21から落下した具材の各一部を受容して通過させる複数の分流シュート30,30…が前記コンベアベルト21の幅方向に間隔を隔てて固定的に整列配置されている。
前記第2ベルトコンベア18のコンベアベルト21の具材搬送方向における下流端と、前記各分流シュート30の間には、後述する具材重量の計量により設定重量に達した計量器への経路に具材を供給しないように具材を回収するための複数の回収シュート25,25…が前記各分流シュート30に対応するように配設されている。前記各回収シュート25は、水平方向に延在する支軸26に鉛直面内において揺動し得るように支持されている。そして、前記各回収シュート25は、その退避位置においては、前記コンベアベルト21の下流端から落下した具材の落下経路を遮らないように鉛直方向に位置されており、想像線にて示す前進位置においては、前記コンベアベルト21の下流端から落下した具材の落下経路に臨んで具材を他のシュート24aを介して回収位置24に搬送するようになっている。なお、回収位置24に搬送された具材は、前記第1ベルトコンベアのコンベアベルト6上に還流されるようになっている。
このため前記フレーム2上には、支柱27が立設されており、この支柱27の頂部には、前記各回収シュート25に対応するように複数の第1エアシリンダ28が支持されている。各第1エアシリンダ28のピストンロッド29には前記回収シュート25が枢支されており、第1エアシリンダ28へのエアの供給方向によりピストンロッド29が進退して前記各回収シュート25を、その退避位置と前進位置との間で揺動させるようになっている。なお、前記各第1エアシリンダ28へのエアの供給制御は、前記制御部Cにより各第1エアシリンダ28ごとに個別に行われるようになっている。
前記各分流シュート30の下方には、各分流シュート30に受容された具材を搬送するための第3コンベアベルトである複数の振動フィーダ32,32…が各分流シュート30に対応するように配設されている。前記各振動フィーダ32は、図示しないモータのような駆動手段により搬送されるコンベアベルト33と、このコンベアベルト33に振動を付与する振動付与手段(図示せず)とを有している。前記各コンベアベルト33を駆動するモータならびに振動付与手段は前記制御部Cにより制御されるようになっている。
前記各振動フィーダ32の具材搬送方向における下流端の下方には、各振動フィーダ32から落下した具材を受容して計量に供するための複数のホッパ34,34…が配設されている。前記各ホッパ34は、図6に詳示するように、ほぼ逆四錐台形筒状の周壁35を有しており、この周壁35の上端には上部開口36が形成されている。そして、この上部開口36を介して具材がホッパ34内に受容されるようになっている。
また、前記各ホッパ34の周壁35の下端には、下部開口37が形成されており、この下部開口37を開閉する底壁38が側方に移動可能に配設されているこの底壁38は、前記ホッパ34の側方に配設されている支持板39と一体に形成されている。さらに、前記各ホッパ34の近傍には、各ホッパ34に対応するように複数の第2エアシリンダ40が配設されており、各第2エアシリンダ40のピストンロッド41には前記ホッパ34の支持板39が枢支されている。そして、各第2エアシリンダ40へのエアの供給方向によりピストンロッド41が進退して前記各ホッパ34の底壁38を、下部開口37の閉鎖位置と開放位置との間でほぼ水平移動させるようになっている。なお、前記各第2エアシリンダ40へのエアの供給制御は、前記制御部Cにより前記各第2エアシリンダ40ごとに個別に行われるようになっている。
前記各ホッパ34および前記支持板39は、それぞれ対応する計量器の一例としてのロードセル42のアーム43に片持ち支持されている。前記各ロードセル42は、前記ホッパ34内に供給された具材の重量を前記ホッパ34自体、底壁38,支持板39およびアーム43などの重量を除いて計量しうるようになっている。また、各ロードセル42が計量したホッパ34内の具材の重量は、前記制御部Cに出力されるようになっている。
なお、前記各ホッパ34の下方には、具材を図示しない天ぷら製造装置に供給するためのコンベアの受け皿45が臨んでおり、設定重量の具材が受容されたホッパ34の底壁38を前記第2エアシリンダ40が駆動して移動させることにより具材がホッパ34の下部開口37から対応する受け皿45内に落下するようになっている。
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について説明する。
前記第1ベルトコンベア3のコンベアベルト6上にはあらかじめ大量の具材が供給されている。この具材は、細かく切られた野菜や海産物などにより構成されており、この具材には、攪拌した際に散乱しやすくするために、小麦粉がまぶされている。
そして、制御部Cからの制御信号により第1ベルトコンベア3、攪拌部材11,第2ベルトコンベア18および各振動フィーダ32が同期的に駆動され、第1ベルトコンベア3のコンベアベルト6が緩慢な速度で走行して具材を第2ベルトコンベア18の方向に搬送する。そして、前記コンベアベルト6上の具材の先端が搬送方向における下流端部に到達すると、攪拌部材14の回転軸12の回転により、前記コンベアベルト6に対向する位置にある各攪拌ロッド14がコンベアベルト6の走行方向と同方向に移動し、コンベアベルト6上にある具材をコンベアベルト6の前方に押し出すようにして攪拌してコンベアベルト6から掻き落とすので、コンベアベルト6から掻き落とされた具材は、散乱された状態において第2ベルトコンベア18のコンベアベルト21上に載置される。
ところで、この第2ベルトコンベア18のコンベアベルト21は、第1ベルトコンベア3のコンベアベルト6よりはるかに高速にて走行されるので、このことによっても各攪拌ロッド14によりコンベアベルト21上に掻き落とされた具材は、両コンベアベルト6,21の速度差によってもコンベアベルト21上において広範囲に拡散されることになる。
前記第2ベルトコンベア18のコンベアベルト21上に供給された具材は、このコンベアベルト21の走行に伴ない、各分流シュート30が下方に臨んでいるコンベアベルト21の搬送方向における下流端に順次到達し、この下流端から順次落下する。このようにしてコンベアベルト21の下流端から順次落下した具材は、コンベアベルト21の幅方向に間隔を隔てて配設されている各分流シュート30内に受容されて各分流シュート30内を通過することにより、ほぼ均等に分けられて対応する各振動フィーダ32のコンベアベルト33上に供給される。
前記各振動フィーダ32のコンベアベルト33上に供給された具材は、各コンベアベルト33上を搬送され、その搬送方向における下流端から落下して、対応する各ホッパ34内に受容される。なお、このとき、各コンベアベルト33は振動しているので、各コンベアベルト33上に残置されることなく具材は良好に落下することになる。
このようにして各ホッパ34内に受容された具材の重量を対応する各ロードセル42が計量しており、この計量している具材の重量は、各ロードセル42から継続的に制御部Cに出力されている。そして、一例として、各ロードセル42が計量している対応するホッパ34内の具材の重量が例えば設定重量の70%に到達すると、制御部Cが、この設定重量の70%に到達したホッパ34に対応する回収シュート25の第1エアシリンダ28を駆動して、回収シュート25を、図5に想像線にて示す前進位置に位置決めする。すると、この前進位置になる回収シュート25が、第2ベルトコンベア18から対応する分流シュート30に向けて落下している具材を前記コンベアベルト21の下流端から落下した具材の落下経路に臨んで具材を回収位置24に搬送することになる。
このようにして、第2ベルトコンベア18からの具材の供給が停止されたホッパ34へは、対応する前記振動フィーダ32のコンベアベルト33上に残置されている具材が継続して供給されることになる。また、まだ設定重量の70%に到達していないホッパ34へは、第2ベルトコンベア18からの具材の供給が継続されることになる。このようにして、設定重量の70%に到達した各ホッパ34に対応する各回収シュート25が順次前進位置をとり、第2ベルトコンベア18から落下した具材を回収位置24に搬送するようになる。
つぎに、対応するロードセル42が計量している各ホッパ34内の具材の重量が設定重量に到達したならば、設定重量に到達したホッパ34に対応するロードセル42からの計量結果の信号を入力した制御部Cの制御信号によりこのホッパ34に具材を供給する振動フィーダ32の駆動が停止され、それ以上の具材のホッパ34への供給は停止される。このようにして、各ホッパ34内の具材の重量が設定重量に到達すると、設定重量に到達したホッパ34に対応する振動フィーダ32の駆動が順次停止されることになる。
そして、すべてのホッパ34内の具材の重量が設定重量に到達したら、制御部Cからの制御信号により最後に設定重量に到達したホッパ34に対応する振動フィーダ32のみならず、第1ベルトコンベア3,攪拌部材11および第2ベルトコンベア18の駆動も同期的に停止される。
その後、制御部Cからの制御信号により各ホッパ34に対応する各第2エアシリンダ40が駆動され、各ホッパ34の下部開口37が開放されて、各ホッパ34内の具材が対応する受け皿45内に落下する。
このようにして、具材計量の1回の動作が終了する。
つぎに、制御部Cからの制御信号により第1ベルトコンベア3、攪拌部材11,第2ベルトコンベア18および各振動フィーダ32が同期的に駆動され、第1ベルトコンベア3のコンベアベルト6が緩慢な速度で走行して具材を第2ベルトコンベア18の方向への搬送を開始するとともに、各第2エアシリンダ40が再度駆動されて、底壁38により各ホッパ34の下部開口37を閉鎖する。このようにして次回の具材計量が開始される。
以上説明したように、本実施形態によれば、攪拌部材11の各攪拌ロッド14が第1コンベアベルト3のコンベアベルト6上を搬送されている具材をコンベアベルト6から押し出すように壊すことなく攪拌して、第2ベルトコンベア18のコンベアベルト21上に落下させるので、このコンベアベルト21の走行速度が第1ベルトコンベア3のコンベアベルト6よりはるかに高速であることともあいまって、コンベアベルト21上において具材は拡散して搬送されることになる。したがって、このコンベアベルト21上から各振動フィーダ32を介して各ホッパ34に供給される具材も少量ずつ各ホッパ34に供給されることになるため、具材重量の計量を各ロードセル42により安定的に行うことができ、一例としてあげた70%重量時の制御や、設定重量時の各種制御を安定的に行うことができる。
また、複数のホッパ34に具材を同時に供給するようにして各ホッパ34内の具合の重量を個別に計量して、具材の設定重量を検出しているので、効率よく具材の計量を行うことができる。
さらに、余剰の具材は各回収シュート25を介して回収するようになっているので、具材を残らず計量に供することができる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。たとえば、前述した実施形態においては、設定重量の70%になったときに回収シュートを動作させるように説明したが、この回収シュートの動作は、70%を超える100%までの間、あるいは70%未満で行うようにしてもよい。