JP2005127238A - タービン用ロータ - Google Patents

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俊 丸山
Osamu Matsuura
修 松浦
Kyozo Iwao
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Abstract

【課題】 本発明は、タービンディスクの部分交換が行え、タービン出力に応じた動翼の段数を容易に得ることができるタービン用ロータを提供することにある。
【解決手段】 本発明は、タービンディスク部2を各段毎に分割してディスク単位2A,2B,…,2n,11A,11B,…,11nを構成し、これらディスク単位を着脱自在に連結したのである。
このように分割したディスク単位を着脱自在に連結することにより、動翼やディスク単位が損傷した場合には、損傷した部分に対応するディスク単位のみを交換すればよく、また、ディスク単位の連結数を加減することにより、タービン出力に見合った動翼段数を簡単に得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明はタービン用ロータに係り、特に、動翼を固定するタービンディスク部を改善したタービン用ロータに関する。
一般に、動翼を固定するタービンディスク部を有するタービン用ロータは、例えば、特許文献1に記載のように構成されている。
特開平7−77004号公報
従来の技術においては、動翼やタービンディスク部が損傷した場合、部分的な交換が行えず、全タービンディスク部を交換しなければならい問題があった。また、タービンの出力に応じて動翼の段数を設計しなければならないと云う問題を有している。
本発明の目的は、タービンディスクの部分交換が行え、タービン出力に応じた動翼の段数を容易に得ることができるタービン用ロータを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、タービンディスク部を各段毎に分割してディスク単位を構成し、これらディスク単位を着脱自在に連結したのである。
このように分割したディスク単位を着脱自在に連結することにより、動翼やディスク単位が損傷した場合には、損傷した部分に対応するディスク単位のみを交換すればよく、また、ディスク単位の連結数を加減することにより、タービン出力に見合った動翼段数を簡単に得ることができる。
本発明によれば、タービンディスクの部分交換が行え、タービン出力に応じた動翼段数が容易に得られタービン用ロータを得ることができる。
以下本発明によるタービン用ロータの第1の実施の形態を図1に示す蒸気タービン用ロータに基づいて説明する。
蒸気タービン用ロータ1は、動翼(図示せず)を周方向に複数等間隔で固定しこれらを軸方向に複数段連ねて形成したタービンディスク部2と、タービンディスク部2の一側に接続された蒸気入口部3と、これらタービンディスク部2と蒸気入口部3との接続体の両側に形成されたジャーナル軸受4A,4Bと、蒸気入口3側のジャーナル軸受4Aに接続されたスラスト軸受5と、このスラスト軸受5及び前記ジャーナル軸受4Bに接続された軸継ぎ手7A,7Bとで構成されている。
前記タービンディスク部2は、動翼を固定する各ディスク部を軸方向に分割して形成した複数のディスク単位2A,2B,…,2nと、これら各ディスク単位2A,2B,…,2nを連結するリーマボルト7とを有している。
前記スラスト軸受5は、蒸気入口部3から導入された蒸気が各ディスク単位2A,2B,…,2n上に固定された図示しない動翼に吹き付けられた際に蒸気タービン用ロータ1に作用するスラストを受けるものである。
前記軸継ぎ手7A,7Bは、蒸気タービンの利用目的に応じて別の回転体の軸継ぎ手(図示せず)に対して継ぎ手ボルト8によって連結される。
上記構成によれば、各ディスク単位2A,2B,…,2nの増減によりタービンディスク部2の段数を増減できるので、多種多様なタービン出力に応じて動翼の段数を容易に設計することができる。
また、一部の動翼やディスク単位が損傷した場合にも、リーマボルト7による締結を解いて損傷した部分のディスク単位のみを交換すればよいので、タービンディスク部2あるいは蒸気タービン用ロータ1を一体交換する必要はなく、経済的であり、交換作業も簡単に短時間で行うことができる。
次に、図2〜図4に基づいて本発明によるタービン用ロータの第1の実施の形態を説明する。
本実施の形態においては、外観的には第1の実施の形態とほとんど同じであるので、同一構成部品には同一符号を付して再度の説明は省略する。
本実施の形態において第1の実施の形態と異なる点は、タービンディスク部2を端部ディスク単位9A,9Bと中間ディスク10とから構成され、端部ディスク単位9A,9B及び中間ディスク10を構成する各ディスク単位11A,11B,…,11nとが、連結用のリーマボルト等の締結手段を用いずに、隣接間の係合と二つのスラスト軸受5A,5Bによって接続されている点である。
即ち、中間ディスク10を構成する各ディスク単位11A,11B,…,11nは、図3に示すように、一面側に凸部を形成する直径方向と平行な2つの突起条体12を有し、他面側に凹部を形成し前記2つの突起条体12と直行するように2つの凹溝13を有している。そして、例えば、ディスク単位11Aの凹溝13は、隣接するディスク単位11Bの突起条体12を収納して係合できる大きさを有し、回転方向には公差をもって嵌合することが望ましい。
また、前記端部ディスク単位9A,9Bのうち端部ディスク単位9Aは、前記中間ディスク10のディスク単位11Aに形成された突起条体12を収納係合する凹溝14を有しており、各ディスク単位11nは、ディスク単位11nに形成された凹溝13に収納係合される突起条体15を有している。
これら端部ディスク単位9A,9B及び各ディスク単位11A,11B,…,11nを、突起条体12と凹溝12とが収納係合されるように連接した条体で、スラスト軸受5A−5B間に組み込む。
上記のように構成したので、各ディスク単位11A,11B,…,11nの増減によりタービンディスク部2の段数を増減できるので、多種多様なタービン出力に応じて動翼の段数を容易に設計することができる。
また、一部の動翼やディスク単位が損傷した場合にも、端部ディスク単位9A,9B間の押圧を解いて損傷した部分のディスク単位のみを交換すればよいので、タービンディスク部2あるいは蒸気タービン用ロータ1を一体交換する必要はなく、経済的であり、交換作業も簡単に短時間で行うことができる。
ここで、ディスク単位の交換について、図4に基づいて説明する。仮に、ディスク単位11Eを取り外す場合には、ディスク単位11E−11Dあるいはディスク単位11E−11F間を、突起条体12と凹溝13との係合が解かれる大きさに引き離し、その状態でディスク単位11Eをディスク単位11Fの突起条体12に沿って摺動させ、あるいはディスク単位11Eをディスク単位11Dの凹溝13に沿って摺動させることによって前記中間ディスク10の中から2点鎖線で示すディスク単位11Eを取り外し、新しいディスク単位を前記とは逆の順に組み込むのである。
以上説明したように本実施の形態によれば、タービンディスクの部分交換を簡単に行うことができ、また、タービン出力に応じた動翼段数を容易に得ることができる。
尚、前記実施の形態は、蒸気タービン用ロータについて説明したが、ガスタービンロータについても適用できることは云うまでもない。
さらに、前記凸部と凹部の具体例として夫々直線状の突起条体12及び凹溝13を説明したが、これらに特定されるものではなく、ディスク単位の中心からY上に延長させた複数の直線状の突起条体12及び凹溝13の組み合わせ、さらには凹部として一つ以上の窪みを形成し、前記凸部として前記窪みに相似する突起体を形成してもよい。
本発明によるタービン用ロータの第1の実施の形態を示す側面図。 本発明によるタービン用ロータの第2の実施の形態を示す側面図。 図2の分解概略斜視図。 図2のディスク単位の着脱状態を説明する概略斜視図。
符号の説明
1…タービン用ロータ、2…タービンディスク部、2A,2B,2n…ディスク単位、9A,9B…端部ディスク単位、10…中間ディスク、11A,11B,11n…ディスク単位、12…突起条体、13…凹溝。

Claims (5)

  1. 動翼を周方向に複数固定するディスク部が軸方向に複数段連ねてタービンディスク部を構成したタービン用ロータにおいて、前記タービンディスク部を各段毎に分割してディスク単位を構成し、これらディスク単位を着脱自在に連結したことを特徴とするタービン用ロータ。
  2. 動翼を周方向に複数固定するディスク部が軸方向に複数段連ねてタービンディスク部を構成したタービン用ロータにおいて、前記タービンディスク部を各段毎に分割してディスク単位を構成すると共に、隣接するディスク単位間にトルクを伝達し径方向の移動を規制する連結手段を設けたことを特徴とするタービン用ロータ。
  3. 前記連結手段は、隣接するディスク単位の一方側に設けた凹部と、隣接するディスク単位の他方側に設けられ前記凹部に係合する凸部であることを特徴とする請求項2記載のタービン用ロータ。
  4. 前記凹部は一つ以上の溝であり、前記凸部は前記溝に相似する突起条体である請求項3記載のタービン用ロータ。
  5. 前記凹部は一つ以上の窪みであり、前記凸部は前記窪みに相似する突起体である請求項3記載のタービン用ロータ。
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