JP2005126402A - Comt阻害剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】COMT阻害作用を有する生薬を探索し、副作用の少ないCOMT阻害剤を提供する。
【解決手段】川きゅう及び桃仁の少なくとも1種を有効成分として含有するCOMT阻害剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、カテコール−O−メチル基転移酵素(COMT)阻害作用を有する生薬に関し、さらに詳しくは、当該生薬を有効成分として含有するCOMT阻害剤に関する。
錐体外路系の機能障害であるパーキンソン病は、1817年にロンドンの外科医ジェームズ・パーキンソン(James Parkinson)によって初めて報告された病気で、脳血管障害、老年期痴呆と並ぶ日本の三大神経疾患といわれている。日本の有病率は人口10万人当たり50〜100人であり、年齢65歳以上では約150人にも達する(非特許文献1参照)。さらに今後の高齢化に伴い患者数の増加が予想される。
パーキンソン病は、中脳黒質の進行性の変性により黒質・線条体系のドーパミン(dopamine,以下適宜「DA」と略記する)神経細胞が変性・脱落し、線条体のDA含量が正常値の20%以下に低下すると発症する。発症はきわめて緩慢で、症状は多彩であり、運動系障害、精神系障害、自律神経系障害の三群に分けられ、四大症状として振戦、固縮、動作緩慢、姿勢保持障害が挙げられる。パーキンソン病の病変の主体である黒質・線条体系のDA神経細胞が、変性・脱落する病因は不明であり、その症状を抑える対症療法にとどまっている(非特許文献2参照)。
治療には様々な薬物が使われており、一般的にはDAの前駆物質であるL−3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン(L−3,4−dihydroxyphenylalanine,以下適宜「L−DOPA」と略記する)を投与し、脳内のDAを補充する方法がとられている。しかしながら、L−DOPAを長期間大量に使用することによりwearing−off現象、on−off現象、不随意運動や精神症状など多くの副作用が現出し、wearing−off現象に至ってはL−DOPAの服用開始から5年で約43%の患者に発現するという報告があり(非特許文献3参照)、L−DOPA補充療法における大きな問題点となっている。よって、L−DOPA補充療法は副作用の軽減を目的としてL−DOPA単独ではなく、他の薬剤との併用投与が行われている(非特許文献4参照)。併用薬剤としては、ドーパ脱炭酸酵素阻害薬(DCI)、アマンタジン(DA放出促進薬)、DAアゴニスト(DA受容体刺激剤)、抗コリン薬、ドロキシドパ、B型モノアミン酸化酵素(MAO−B)阻害薬、カテコール−O−メチル基転移酵素(catechol−O−methyltransferase,以下適宜「COMT」と略記する)阻害剤がある。DCIは末梢でのL−DOPAからDAへの代謝を抑制するために一般的にL−DOPAとの合剤として経口投与されている。しかし、この合剤服用患者においては、DCIの作用によりL−DOPAからDAへの代謝が抑制されているため、活性の保たれているCOMTによる代謝が亢進した状態になっている。よって、現在COMT阻害剤は大きな期待を集めている。
ここで、COMTはカテコラミン(catecholamine)の代謝酵素の一つであり、COMT阻害剤は、末梢では投与されたL−DOPAから3−O−メチルDOPAへの代謝を抑制して血管・脳関門を通過するL−DOAP量を増加させ、さらに中枢ではDAの代謝量を抑制し、L−DOPAの作用時間を延長することを目的とし、wearing−off現象の改善に有効である(非特許文献5参照)。
これまでにCOMT阻害物質としては、tolcapone(商品名:Tasmar)(非特許文献6参照)、entacapone(商品名:Comtan)(非特許文献7参照)が合成されており、諸外国において使用されているが、Tasmar(商品名)は頻度は低いものの、重篤な肝障害が報告されている。
能勢隆之著「パーキンソン病、難病の最新情報−免疫から臨床・ケアまで−」南山堂出版、2001年、p169 小川紀雄著「脳の老化と病気」講談社出版、1999年、p138 水野美邦著「パーキンソン病に対するlevodopa長期治療の結果と問題点」日内医誌、1988年、p553 Matthias C.Kurth,Charles,H.Alder.,:COMT inhibition;A newtreatment strategy for Parkinson’s disease:Neurology,50,3 1998 Perez RA.Fernandez−Alvarez E.Nieto O.Piedrafita FJ.:Kinetics of the reversible tight−binding inhibition of pig liver catechol−O−methyltransferase by[2−(3,4−dihydroxy−2−nitrophenyl)vinyl]phenyl ketone.J.Enz.Inhibition,8,123−131,1994. Zurcher G,Keller HH,Kettler R,Borgulya J,Bonetti EP,Eigenmann R,Da Prada M.:Ro 40−7592,a novel,very potent,and orally active inhibitor of catechol−O−methyltransferase: a pharmacological study in rats.Adv Neurol.53:497−503,1990. Savolainen J,Leppanen J,Forsberg M,Taipale H,Nevalainen T,Huuskonen J,Gynther J,Mannisto PT,Jarvinen T.:Synthesis and in vitro/in vivo evaluation of novel oral N−alkyl−and N,N−dialkyl−carbamate esters of entacapone.Life Sci.67,205−16,2000. Bohrmann H.,Stahl,R.,Mitsihashi,H.:Studies of the consituents of Umbelliferae Plants.XIII.Chromatographic studies on the Constituents of Cnidium officinale Makino:Chem.Pharm.Bull.15,1606,1967.山岸喬、金島弘恭:センキュウの成分研究。Senkyunolideの構造ならびに関連Phthalideのガスクロマトグラフィー・マススペクトロメトリーについて:薬学雑誌、97,237、1977. 太田節子、古川真智子、篠田雅人:放射線障害防護薬剤に関する研究(第23報)フェルラ酸関連化合物の放射線障害防護効力:薬学雑誌,4,793,1984 Ozaki,Y:Antiinflammatory effect of tetramethylpyrazine and ferulic acid,Chem.Pharm.Bull.40,954,1992 柴田丸、桜井信子、小野田真:生薬・升麻の薬理学研究(第2報)サラシナショウマの抗炎症作用:薬学雑誌,97,911,1977, 尹鐘朱:抗血栓中薬の研究:現代東洋医学,14,120,1993 Pan,J.X.,Wang,W.F.,Lin,W.Z.Lu,C.Y.,Han,Z.H.,Yao,S.D.Lin,N.Y:Interaction of hydroxycinnamic acid derivatives with the Cl3COO radical:a pulse radiolysis study:Free Radical Reserch,30,241,1999 Qiao,Z.,Chen,R.:Isolation and identification of antibiotic constituents of propolis from Henan:China J.Chin.Mat.Med.16,481,1991 Hudson,E.A.Dinh,P.A.Kokubun,T.,Simmonds,M.S.,Gescher,A.:Characterization of potentially chemopreventive phenols in extracts of brown rice that inhibit the groeth of human breast and colon cancer cells:Cancer Epidemiology Biomarkers and Prevention,9,1163,2000 Saito,N.,Tatsuzawa,F.,Hongo,A.,Win,K.W.,Yokoi,M.,Shigihara,A.,Honda,T.,:Acylted pelargonidin 3−ambubioside−5−glucosides in Matthiola incana:Phytochemistry,41,1613,1996 Kosuge,T.,Ishida,H.,Ishii,M:Studies on active substances in the herbs used for oketsu("stagnant blood")in Chinese medicine.II.On the anticoagulative principle in persicae semen.:Chem.Pharm.Bull.33,1496,1985 鈴木優、尾崎幸鉱、原田正敏:トウキ、シャクヤクのウサギ生体子宮に対する作用:日薬理誌,82,164,1985 王昌恩、矢野真吾、渡辺和夫、田中治、庄司順三:駆お血生薬の薬理作用:桃仁および牡丹皮の抽出物と成分の摘出心房並びに血管標本に対する作用:和漢医薬誌,103,937,1983
本発明は、前記有機合成されたCOMT阻害物質とは別に、生薬のような天然物にもCOMT阻害物質が存在するか否かを検討し、副作用の少ないCOMT阻害剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく生薬の熱水可溶性画分に着目してスクリーニングを行った。川きゅう(センキュウ)をはじめとする19種の生薬水溶性画分のCOMT阻害活性を測定した結果、川きゅう及び桃仁に強い阻害活性が現れ、濃度依存性の阻害作用が再現性良く認められることを見出した。
かかる知見に基づく本発明の一つの態様は、川きゅう及び桃仁の少なくとも1種を有効成分として含有するCOMT阻害剤である。
また、本発明の他の態様は、川きゅう及び桃仁の少なくとも1種を有効成分として含有するパーキンソン病の予防又は治療薬である。
本発明により、L−DOPAによるwearing−offや不随意運動などの副作用を軽減してパーキンソン病の治療を行うことができるCOMT阻害剤の提供が可能となった。
本発明者らは、さらに川きゅう熱水抽出エキスからのCOMT阻害物質の単利を目的とし、分画、精製、構造解析を行い、川きゅうより単離したferulic acid、5−hydroxyferulic acid、sinapic acidがCOMT阻害活性を有するとの知見を得た。
かかる知見に基づく本発明の他の態様は、ferulic acid、5−hydroxyferulic acid及びsinapic acidの少なくとも1種を含有するCOMT阻害剤である。
本発明の他の態様は、ferulic acid、5−hydroxyferulic acid及びsinapic acidの少なくとも1種を含有するパーキンソン病の予防又は治療薬である。
本発明のおける「COMT」は、カテコール−O−メチル基転移酵素(catechol−O−methyltransferase)の略記であり、本発明はこのCOMTを阻害して、パーキンソン病の予防又は治療に供することを特徴とする。
本発明における「川きゅう(センキュウ)」は、古くから婦人用薬の主薬として用いられており、貧血や虚血性の末梢血液循環を改善することが知られている局方生薬である。川きゅうには、代表的な薬理作用を示す成分としてphthalideの誘導体が含有されていることが知られている(非特許文献8参照)。
本発明において「川きゅう(センキュウ)」は、原末のみならず、エキス等の抽出物であってもよく、その形態には特に限定はない。川きゅうの有効投与量(原生薬換算量)は病状により異なるが、おおよそ成人に対して1日当たり1.0〜3.0mgであり、好ましくは2.0〜3.0mgである。
本発明における「桃仁(トウニン)」もまた、婦人用薬の主薬として用いられ、末梢血液循環の改善、更年期障害の改善や瀉下効果を期待し処方に配合される。
本発明において「桃仁」は、原末のみならず、エキス等の抽出物であってもよく、その形態には特に限定はない。桃仁の有効投与量(原生薬換算量)は病状により異なるが、おおよそ成人に対して1日当たり2.0〜5.0mgであり、好ましくは4.0〜5.0mgである。
本発明において川きゅう及び桃仁は各々単独で配合しても、2種を組み合わせて配合してもよい。
本発明におけるCOMT阻害剤は、例えば、川きゅうまたは桃仁の熱水抽出エキス等を含有する内服固形製剤(錠剤、散剤など)を調製し、1日1乃至数回に分けて患者に経口投与することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
[COMTの調製]
Wistar系雄性ラット(8週齢)をエーテル麻酔下で開腹し、下行大静脈より脱血死させた。肝臓を摘出し、それを細切して4倍量のKCl等張液を加え、ホモジナイズした。得られたホモジネートを4,200xgで20分間遠心分離し、さらにその上清を78、000xgで30分間遠心分離し上清を得た。その上清に1M酢酸をpH5.0になるように添加し、10分放置後に4,700xgで10分間遠心分離し上清を得た。上清300mLに対し硫酸アンモニウム52g(30%飽和溶液)を加え4,700xgで10分間遠心分離した。沈殿物を除去し、上清に硫酸アンモニウム34g(50%飽和溶液)を加え4,700xgで10分間遠心分離することによりCOMT画分(沈殿物)を得た。これらの操作は0−5℃で行った。
[COMT阻害活性の測定]
100mLリン酸緩衝液(pH7.8,175μL)、500mL MgSO(6.0μL)、5mM S−adenosyl−l−methionine(30μL)、6mM l−epinephirine(70μL)、MeOHで希釈したサンプル溶液(10μL)、COMT(10μL)を混合し、37℃で10分間インキュベートを行った。反応溶液に500mM硼酸緩衝液(pH13.0,150μL)、2% isoamyl alcoholを含むdichloroethane(9.0mL)を加えて反応を停止させた後、4,200xg、4℃で20分間遠心分離を行った。有機相8mLを採取し0.1M塩酸(2.7mL)を加えて4、200xg、4℃で20分間遠心分離を行い上清を得た。生成したmetanephrine量を蛍光強度計(励起波長:285nm,蛍光波長:335nm)を用いて測定した。ControlはMeOHをサンプル溶液の代わりに用いた。酵素阻害率は、Controlとの比較で算出した。
[COMT阻害活性を指標としたスクリーニング]
測定には、以下の19種類の生薬を用いた。
(測定に用いた生薬)
オウゴン、川きゅう(センキュウ)、桃仁、芍薬、桔梗、乾姜、ビャクジュツ、オウギ、ブクリョウ、柴胡、タイソウ、ソウジュツ、牛膝、甘草、杏仁、サンシュユ、厚朴、地黄、枳実。
上記各生薬熱水可溶性画分を終濃度0.56mg/mLになるように調製してCOMT阻害活性を測定した。その中でCOMT活性を80%以下まで阻害したオンゴン、センキュウ、芍薬、桃仁についてさらに濃度を変えて測定を行ったところ、センキュウ、桃仁に強い阻害活性が濃度依存的に認められた(表1参照)。
Figure 2005126402
[桃仁に含まれるCOMT阻害成分]
桃仁の主成分であるamygdalinや脂肪油であるoleic acid、palmitic acidなどには阻害活性は認められなかった。また阻害活性の反応系にBSA(ウシ血清アルブミン)を添加し、非特異性の阻害成分の有無を確認したが、BSA添加によっても桃仁熱水可溶性画分の阻害活性は低下しなかった。
[センキュウに含まれるCOMT阻害成分の単離及び同定]
単離された3種類の活性成分はUV吸収、ヨウ素発色、塩化第二鉄反応、Gibbs反応で陽性であり、13C−NMRよりそれらはferulic acid、5−hydroxyferulic acid並びにsinapic acidと同定された。センキュウからのferulic acidの単離は報告されているが、5−hydroxyferulic acid.sinapic acidについては既知物質ではあるがセンキュウからの単離は報告されていない。
[センキュウ由来COMT阻害成分の阻害活性]
Ferulic acid、5−hydroxyferulic acid、sinapic acidのCOMTに対するIC50を測定したところ、1.69mM、22μM、1.22mMであった。COMTはカテコールアミン基質のメタ位のOH基にメチル基を転移させるためメタ位にOH基のある5−hydroxyferulic acidが3つのphenylpropanoidの中で最も阻害活性が強かったと思われる。また、5−hydroxyferulic acidに関しては阻害様式をLineweaver−Burk Plotを作成して検討したところepinepherineを基質としたときは拮抗阻害型、S−adenosyl−l−methionineを基質としたときは非拮抗阻害型であることが判明した。阻害定数(Ki)は43.2μMであった。
これがCOMTに対して特異的に作用するものか確かめるためにCOMT以外の酵素のaldose reductase、phosphatase、β−glucosidase、MAOに対する阻害効果について検討を行った。
Aldose reductaseは、グルコース代謝副路であるポリオール代謝経路を構成する酵素でグルコースをソルビトールに変換する反応おいて触媒の役割を果たす。阻害剤としてエパルレスタットがある。Phosphataseはヒトの赤血球、骨、血小板、白血球、腎臓、肝臓等多くの臓器に広く存在し、リン酸エステルを加水分解してリンを遊離する酵素で阻害剤にはdysidiolide、RK−682、RWJ−60475などがある。glucosidaseは小腸に存在しており、糖類を分解する。阻害剤はアガルボース、ボグリボースがあり、糖の消化吸収を遅らせることにより高血糖を抑制する。MAOは生体内に広く分布しており、モノアミンの酸化的脱アミノ反応を触媒する酵素で、生体内のアミン代謝に関与している。また、COMTと同じくDA、epinephrine、norepinephrineも代謝する。塩酸セレギニン、塩酸サフラジン、塩酸デプレニールなどがMAOを阻害する。
この4つの酵素全てに対して単離された活性因子は阻害を示さなかったため、COMTを特異的に阻害すると考えられた。また、これまでにferulic acid、5−hydroxyferulic acid、sinapic acidがCOMTを阻害するという報告はない。
前記検討により、センキュウより得られたferulic acid,5−hydroxyferulic acid、sinapic acidがラット肝由来COMTに対し阻害活性を持つことが判明した。rerulic acidの薬理作用として放射線皮膚障害防護効力(非特許文献9参照)、子宮運動抑制(非特許文献10参照)、抗炎症・鎮痛作用(非特許文献11参照)、血小板凝集抑制作用(非特許文献12参照)がある。また他の生薬では升麻,黄連,当帰,阿魏に含有されているとの報告がある。Sinapic acidは抗酸化作用(非特許文献13参照)、抗菌作用(非特許文献14参照)、抗腫瘍作用(非特許文献15参照)が報告されており、Matthiola incana(非特許文献16参照)、Arabidopsis thalianaより単離されている。5−hydroxyferulic acidについての生理活性、植物からの単離の報告はない。
ツムラ医療用漢方製剤の適応のある漢方製剤中のセンキュウを含む漢方製剤の割合を各診療科ごとにみたところ、産婦人科、皮膚科、精神神経科がセンキュウを含む漢方製剤の割合が比較的高い結果となった。精神神経科においては、神経伝達物質のCatecholamineに関連するであろう疾患も多いため、センキュウが何らかの関与をしている可能性がある。
これらferulic acid、5−hydroxyferulic acid、sinapic acidはCOMT阻害薬のリード化合物となる可能性があり、化学修飾を行い誘導体を合成することなどによって、より強力なCOMT阻害剤を開発することが可能と思われる。そのことは、L−DOPAの脳内移行量を増加させ、L−DOPA投与量を減少させることにつながり、L−DOPAによるwearing−offや不随意運動などの副作用を軽減してパーキンソン病の治療を行う可能性を示唆するものである。
また、センキュウと同様にラット肝由来COMT阻害活性を持つことが判明した桃仁は、これまで薬理作用として血管凝固抑制作用(非特許文献17参照)、子宮収縮作用(非特許文献18参照)、血液降下作用(非特許文献19参照)などが報告されている。しかしながら、今後は副作用の少ないCOMT阻害剤、パーキンソン病治療薬としての使用が期待される。

Claims (2)

  1. 川きゅう及び桃仁の少なくとも1種を有効成分として含有するCOMT阻害剤。
  2. 川きゅう及び桃仁の少なくとも1種を有効成分として含有するパーキンソン病の予防又は治療薬。
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