JP2005125587A - 低ホルムアルデヒド建築材 - Google Patents
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Abstract
【課題】残留ホルムアルデヒドの吸収能に優れるとともに、強度的にも満足できる低ホルムアルデヒド建築材を簡単、かつ、経済的に有利に提供する。
【解決手段】表面化粧材22と基材21とからなる木質系建築材2の裏面20にホルムアルデヒド捕集剤4を浸透させるための透孔1が設けられ、上記透孔1は表面化粧材22と基材21との接着剤3層に至るまで貫通し、上記木質系建築材2の裏面20全体にホルムアルデヒド捕集剤4を塗布するとともに、上記透孔1に浸透させ、乾燥してなることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】表面化粧材22と基材21とからなる木質系建築材2の裏面20にホルムアルデヒド捕集剤4を浸透させるための透孔1が設けられ、上記透孔1は表面化粧材22と基材21との接着剤3層に至るまで貫通し、上記木質系建築材2の裏面20全体にホルムアルデヒド捕集剤4を塗布するとともに、上記透孔1に浸透させ、乾燥してなることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、低ホルムアルデヒド建築材に関する。さらに詳しくは、建築材に残留するホルムアルデヒドを捕集し、室内に放散するホルムアルデヒドの量を低減させた低ホルムアルデヒド建築材に関する。
近年、学校や自宅の新築、改修等を行った後、建築材に含まれる微量の化学物質、とくにホルムアルデヒドを含んだ室内空気に接触し、目、鼻、のど等に不調が現れるシックスクールやシックハウスが社会的に問題となりつつある。これらの症状は、シックハウス症候群とよばれているが、上記室内空気のみならず、塗装、農薬散布等をきっかけにして、以前には反応しなかったごく微量の化学物質に対して体が反応し、変調が現れる化学物質過敏症(CS)も広まっている。これらの症状は、重症となると目、鼻、のど等の不調のみならず、頭痛、関節痛や、吐き気、鼻血が出る、視野が狭くなる、呼吸困難等の形で表れる。
上記化学物質のうち、ホルムアルデヒドは、主として、合板、パーティクルボード、MDF等の木質系建築材の製造に使用される尿素系接着剤、メラミン樹脂系接着剤等に含まれており、このホルムアルデヒドが上記木質系建築材中に残留し、徐々に放散してシックハウス症候群を惹き起こす。そこで、上記した残留ホルムアルデヒドを低減させるために、種々の技術が提案され、例えば下記に示す技術が知られている。
特開2001−212454号公報(第1−4頁、第1図、第2図)
特開2000−87541号公報(第1−4頁、第1図、第2図)
特開平11−241433号公報(第1−4頁、第1図、第3図)
特開2002−1112号公報(第1−4頁、表1)
上記公知技術において、例えば、VOC(Volatile organic compounds)、アンモニアガス、ホルムアルデヒド等の化学物質を吸収する機能が、ある種の樹皮にあることに着目し、チップ状またはファイバ状に粉砕したスギ、ヒノキ、イチイ等の樹皮の粉砕物を含む原料を板状体に成形した建築材が提案されている。しかしながら、上記技術においては、樹皮の化学物質吸収能、とくに、残留ホルムアルデヒドの吸収能が十分とはいえず、また、上記樹皮の粉砕物が混じることにより、建築材の強度等に好ましくない影響を与えるという問題がある。本発明はこのような状況の下で考え出されたものであって、残留ホルムアルデヒドの吸収能に優れるとともに、強度的にも満足できる低ホルムアルデヒド建築材を簡単、かつ、経済的に有利に提供することを、その課題とする。
上記課題を解決するために、本発明においてはつぎのような技術的手段が講じられている。すなわち、本発明によれば、表面化粧材と基材とからなる木質系建築材の裏面にホルムアルデヒド捕集剤を浸透させるための透孔が設けられ、上記透孔は表面化粧材と基材との接着剤層に至るまで貫通し、上記木質系建築材の裏面全体にホルムアルデヒド捕集剤を塗布するとともに、上記透孔に浸透させ、乾燥してなることを特徴とする低ホルムアルデヒド建築材が提供される。
上記透孔の孔径は0.1〜2.0mmとされるとともに、透孔間の間隔が2〜30mmとされることが好ましい。
上記ホルムアルデヒド捕集剤が塗布用組成物に調製されたものが好ましく用いられる。ホルムアルデヒド捕集剤としては、ホルムアルデヒドと反応して化学的に固定化する化合物が好ましく、ヒドラジド化合物、アゾール化合物およびアジン化合物等が単独または混合して使用される。通常、水に溶解して用いるが、必要があれば界面活性剤を添加して水中に分散し、エマルジョンとして用いてもよい。
上記乾燥温度を60〜90℃とすることが好ましい。ホルムアルデヒド捕集剤の塗布用組成物を、ロールコート、スプレイコ−ト等の適当な塗布手段で木質系建築材の裏面に塗布し、透孔に浸透させた後、上記温度範囲で加熱、乾燥される。
請求項1に記載の発明は上記のとおりであり、とくに、ホルムアルデヒド捕集剤を浸透させるための透孔が表面化粧材と基材との接着剤層に至るまで貫通しているため、木質系建築材の裏面に塗布されたホルムアルデヒド捕集剤が上記建築材中の残留ホルムアルデヒドと反応し、化学的に固定化するとともに、上記透孔に浸透し、接着剤層と直接、接触して接着剤層に残留したホルムアルデヒドをも捕集する。
上記透孔の孔径は0.1〜2.0mmとされているため、目立つことなく、外観的に何らの問題なく低ホルムアルデヒド建築材を得ることができる。また、透孔間の間隔が2〜30mmとされているため、接着剤に含まれるホルムアルデヒド量が多いときは上記間隔を狭くし、ホルムアルデヒド量が少ないときは上記間隔を広くして透孔へのホルムアルデヒド捕集剤の浸透量を調節することができる。
上記ホルムアルデヒド捕集剤が塗布用組成物に調製されているため、ロールコート、スプレイコート等の適当な塗布手段で木質系建築材の裏面に塗布するとともに、透孔に浸透させることができる。
上記乾燥温度が60〜90℃とされているため、木質系建築材の裏面に塗布され、透孔に浸透した上記塗布用組成物中の水分を加熱、除去して、木質系建築材をホルムアルデヒド捕集剤によって、作業性よく処理することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して、詳細に説明する。図1は、本発明にかかる低ホルムアルデヒド建築材の裏面を上にして示す斜視図である。図1において、木質系建築材2は、基材21と表面化粧材22としての突板とを接着剤3によって貼り合せてなり、その裏面20には透孔1が穿たれるとともに、ホルムアルデヒド捕集剤4の塗布用組成物が塗布され、透孔1には上記塗布用組成物を浸透させ、さらに乾燥して処理されている。透孔1の孔径は、0.1〜2.0mmとされ、透孔間の間隔は2〜30mmとされている。
つぎに、本発明にかかる低ホルムアルデヒド建築材の製法について、図2を参照して説明する。図2は、図1のA−A線に沿う側断面の要部を拡大して示す部分側断面図である。図2からよくわかるように、透孔1は、ニードルパンチ等の穿孔手段によって木質系建築材2の裏面20全体に無数に穿たれ、基材21を貫通して接着剤層3に至っている。このように穿孔された裏面20全体にスプレー塗布されたホルムアルデヒド捕集剤4の塗布用組成物は、木質系建築材2中の残留ホルムアルデヒドと反応し、化学的に固定化するとともに、上記透孔1を浸透して直接、接着剤層3と接触し、捕集する。
裏面20全体にホルムアルデヒド捕集剤4の塗布用組成物を塗布するとともに、透孔1に浸透させた木質系建築材2は、さらに、ジェットドライヤで60〜90℃に加熱される。加熱、乾燥することによって、上記塗布用組成物中の水分は除去され、ホルムアルデヒド捕集剤4で処理された低ホルムアルデヒド建築材を作業性よく得ることができる。
かくして得られた低ホルムアルデヒド建築材は、木質系建築材2の裏面20に塗布したホルムアルデヒド捕集剤4が、透孔1に浸透し、接着剤3層に残留したホルムアルデヒドと直接、接触して捕集するため、残留ホルムアルデヒドの捕集効率を向上させ、放散するホルムアルデヒドの量を低減させることができる。図3は、本発明にかかる低ホルムアルデヒド建築材を示す斜視図である。
1 透孔
2 木質系建築材
20 上記の裏面
21 基材
22 化粧用突板
3 接着剤
4 ホルムアルデヒド捕集剤
2 木質系建築材
20 上記の裏面
21 基材
22 化粧用突板
3 接着剤
4 ホルムアルデヒド捕集剤
Claims (4)
- 表面化粧材と基材とからなる木質系建築材の裏面にホルムアルデヒド捕集剤を浸透させるための透孔が設けられ、上記透孔は表面化粧材と基材との接着剤層に至るまで貫通し、上記木質系建築材の裏面全体にホルムアルデヒド捕集剤を塗布するとともに、上記透孔に浸透させ、乾燥してなることを特徴とする低ホルムアルデヒド建築材。
- 上記透孔の孔径が0.1〜2.0mmであり、透孔間の間隔が2〜30mmである請求項1に記載の低ホルムアルデヒド建築材。
- 上記ホルムアルデヒド捕集剤が塗布用組成物に調製されたものである請求項1に記載の低ホルムアルデヒド建築材。
- 上記乾燥温度が60〜90℃である請求項1に記載の低ホルムアルデヒド建築材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003362965A JP2005125587A (ja) | 2003-10-23 | 2003-10-23 | 低ホルムアルデヒド建築材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003362965A JP2005125587A (ja) | 2003-10-23 | 2003-10-23 | 低ホルムアルデヒド建築材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005125587A true JP2005125587A (ja) | 2005-05-19 |
Family
ID=34642419
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003362965A Pending JP2005125587A (ja) | 2003-10-23 | 2003-10-23 | 低ホルムアルデヒド建築材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005125587A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7989367B2 (en) | 2006-06-30 | 2011-08-02 | Georgia-Pacific Chemicals Llc | Reducing formaldehyde emissions from fiberglass insulation |
US8043383B2 (en) | 2006-06-30 | 2011-10-25 | Georgia-Pacific Chemicals Llc | Reducing formaldehyde emissions |
US8173219B2 (en) | 2006-06-09 | 2012-05-08 | Georgia-Pacific Chemicals Llc | Porous fiberglass materials having reduced formaldehyde emissions |
CN106013674A (zh) * | 2016-07-22 | 2016-10-12 | 上海圣峰建材科技股份有限公司 | 一种具有除甲醛及净化空气功能的装饰板 |
-
2003
- 2003-10-23 JP JP2003362965A patent/JP2005125587A/ja active Pending
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