JP2005125142A - 積層体の製造方法 - Google Patents

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Tomoji Onda
智士 恩田
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Abstract

【課題】 電子ディスプレイの前面保護板として好適な帯電防止・反射防止性積層体を提
供する。
【解決手段】 透明樹脂板上に平均粒子径0.05μm以下の酸化アンチモン、アンチモ
ンドープ酸化スズ、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛から選ばれる1種以上の金属酸化物微
粒子を含んでなり、硬化後の屈折率が1.46以上の紫外線硬化型塗料を塗布し、紫外線
を照射することによって半硬化状態の第1層を形成し、次いで硬化後の屈折率が1.45
以下である紫外線硬化型塗料を塗布し、紫外線を照射することによって半硬化状態の第2
層を形成し、次いでフッ素系樹脂を含む樹脂層からなる第3層を形成した後、紫外線を照
射して第1層及び第2層を最終硬化させる積層体の製造方法。
【選択図】 無し

Description

本発明は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRTディスプレイ、背面投写
型プロジェクションTV、有機EL、有機LEDなどの電子ディスプレイの前面保護板と
して好適な帯電防止性、反射防止性積層体に関する。
近年、電子ディスプレイは携帯電子機器などに広く使用されている。一般にはディスプ
レイの表示部に薄いガラス板が使用されているため、そのガラス板の保護を目的として透
明樹脂板などを前面板として使用されることが多い。
しかしながら前面板として一般の透明樹脂板などを使用した場合、前面板の表裏面にお
いて光が反射することによって視認性の低下や画質の低下などが発生する問題があった。
この問題を解決するには前面板の表裏面の光線反射率を低下させることが必要であるた
め、屈折率の異なる透明膜を前面板上に積層する技術が採られている。
屈折率の異なる透明膜を前面板等に積層する方法としては、真空蒸着等の真空プロセス
によって金属酸化物からなる透明膜を形成する方法、アルコキシ金属の加水分解物を縮重
合させることによって透明膜を形成する方法、低屈折率又は高屈折率微粒子を樹脂などの
バインダー成分に分散させた塗料を塗布して透明膜を形成する方法などがある。これらの
方法の中では微粒子をバインダー成分に分散させた塗料を塗布する方法の生産性が高いこ
とが知られており、更に生産性を高くするために紫外線硬化性の塗料を用いる技術が知ら
れている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−100004号公報
しかしながら、紫外線硬化性の塗料は酸素存在下では完全には硬化しないため、製造設
備回りを不活性ガスで充填する等の酸素遮断措置の必要があり、製造コストが高くなる問
題があった。
本発明の目的は、反射防止性、帯電防止性を備えた積層体の生産性の高い製造方法を提
供することにある。
本発明の要旨は、透明樹脂板上に平均粒子径0.05μm以下の酸化アンチモン、アン
チモンドープ酸化スズ、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛から選ばれる1種以上の金属酸化
物微粒子を含んでなり、硬化後の屈折率が1.46以上の紫外線硬化型塗料を塗布し、紫
外線を照射することによって半硬化状態の第1層を形成し、次いで硬化後の屈折率が1.
45以下である紫外線硬化型塗料を塗布し、紫外線を照射することによって半硬化状態の
第2層を形成し、次いでフッ素系樹脂を含む樹脂層からなる第3層を形成した後、紫外線
を照射して第1層及び第2層を最終硬化させる積層体の製造方法にある。
本発明によって、紫外線硬化法でありながら不活性ガス等による酸素遮断が不要であり
、反射防止性、帯電防止性を備えた積層体が生産性良く製造できる。
本発明の製造方法に用いる透明樹脂板としては、電子ディスプレイの前面保護板として
使用可能な透明性と機械的強度とを有する樹脂板が好ましく、アクリル樹脂板、ポリエス
テル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板、スチレン樹脂板、環状ポリオレフィン樹脂板、塩
化ビニル樹脂板などが挙げられる。
これらのなかでも、透明性、表面硬度等の観点からアクリル樹脂板が好ましく、表面硬
化層を有するアクリル樹脂板がより好ましい。
なお、透明樹脂板とはJIS K 7361−1に示された方法で測定した全光線透過
率が70%以上であり、JIS K 7136に示された方法で測定したヘーズ値が3%
以下の無色又は着色された透視性を有する樹脂板を意味する。
第1層に用いる紫外線硬化型塗料は、エチレン性不飽和基を有するモノマー単独又はこ
れらモノマーの重合体との混合物に金属酸化物微粒子及び光重合開始剤を混合することに
よって得られる。必要によって粘度調整等を目的としてアルコール類、ケトン類、エステ
ル類などの非重合性溶剤を添加することもできる。
エチレン性不飽和基を有するモノマーとしては、単官能モノマーや多官能モノマーが挙
げられる。
単官能モノマーとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸
エステル類や、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸
エステル類等が好ましい。
多官能モノマーとしてはエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4シクロヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(
メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−シクロヘキサ
ントリオールトリ(メタ)アクリレート、ポリウレタンポリ(メタ)アクリレート、ポリ
エステルポリ(メタ)アクリレート等の多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステ
ル;1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロイルエチルエステル
、1,4−ジビニルシクロヘキサノン等の多官能ビニルベンゼンおよびその誘導体;ジビ
ニルスルホン等の多官能ビニルスルホン;メチレンビスアクリルアミド等の多官能アクリ
ルアミド、多官能メタクリルアミド等が好ましい。ここで「(メタ)アクリレート」」と
は「メタクリレート」または「アクリレート」を意味する。
これらのなかでも、紫外線照射によって硬化物を得やすい多官能モノマーがより好まし
い。
第1層に含まれる金属酸化物微粒子としては酸化アンチモン、アンチモンドープ酸化ス
ズ、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛が挙げられる。これらの中でも得られる第1層の透明
性の点から酸化アンチモンが好ましい。金属酸化物微粒子の平均粒子径は0.05μm以
下であることが必要である。平均粒子径が0.05μmを超えると光が散乱して第1層の
透明性低下の原因となる。
また、金属酸化物微粒子の平均粒子径は0.001μm以上であることが好ましい。平
均粒子径が小さすぎると、塗料中に微粒子が凝集しやすくなって作業性を損なうことがあ
る。
紫外線硬化塗料中の金属酸化物微粒子の含有量は極力高い方が好ましいが、金属酸化物
微粒子の含有量が高くなると金属酸化物微粒子が凝集しやすくなって第1層の透明性が損
なわれる。従って、溶媒を含まない塗料と金属酸化物微粒子との合計量中、金属酸化物粒
子含有量は10質量%程度が上限である。また、金属酸化物微粒子の含有量が低すぎると
金属酸化物粒子の添加効果が発現しにくくなるため、通常、1質量%程度が下限である。
紫外線硬化塗料中に非重合性の溶媒を含む場合には、塗布後の溶媒蒸発過程において金
属酸化物微粒子が凝集し、第1層の透明性が損なわれることがあるため、塗料に含まれる
溶媒の含有量は塗料の塗布作業が可能な範囲で少ないことが好ましく、通常、95質量%
以下が好ましい。
金属酸化物微粒子の紫外線硬化型塗料への分散方法としては、上記エチレン性不飽和基
を有するモノマーに金属酸化物微粒子粉末を分散させる方法や、上記エチレン性不飽和基
を有するモノマーと予め金属酸化物微粒子が分散された溶液(アルコール溶液等)とを混
合する方法等が挙げられる。
紫外線硬化型塗料に含まれる光重合開始剤は紫外線照射によって重合に必要な活性が得
られるものであれば使用可能であって、例としてはベンゾインエチルエーテルなどが挙げ
られる。
得られる紫外線硬化型塗料を透明樹脂板に塗布し、紫外線を照射することよって塗料が
重合して膜状の第1層を形成する。空気存在下にて紫外線を照射することによって得られ
た第1層は、空気による重合阻害のため半硬化状態となる。本発明において「半硬化状態
」とは塗膜中の重合可能なエチレン性不飽和基を有するモノマーの量が、エチレン性不飽
和基を有するモノマーとこれらモノマーの重合体との混合物の合計量に対して5質量%以
上30質量%以下の状態をいう。この状態では塗膜は外観上は固体として形成されている
が、残存するエチレン性不飽和基を有するモノマーの化学反応によって、さらに硬化が進
行可能な状態となっている。
なお、第1層の硬化後の屈折率は1.46以上である。屈折率を1.46以上とするた
めには硬化後の屈折率が1.46以上のトリメチロールプロパントリアクリレート等のモ
ノマーを用いることや、例えば、屈折率が1.4程度のモノマーに屈折率が高い酸化アン
チモン、アンチモンドープ酸化スズ、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛のいずれかを1質量
%以上等の必要量を含有させる方法等が挙げられる。屈折率は1.60以上であることが
好ましい。屈性率の上限は2.00以下であることが好ましく、1.75以下であること
がより好ましい。屈折率が高くなると、得られた積層体の反射防止性能が高くなる。屈折
率が低くなると、得られた積層体が、より無色となる。
一般的な屈折率を有する透明樹脂板上に第1層と第2層とを設ける場合、例えば、第1
層の屈折率を1.60〜1.75、第1層の膜厚を0.03〜0.15μm、第2層の屈
折率を1.30〜1.45、第2層の膜厚を0.05〜0.15μmとすることによって
、良好な反射防止性能を持つ積層体が製造できる。
第1層の好ましい厚みは、第1層自身の屈折率と、透明樹脂板の屈折率と、第2層の屈
折率および厚みとに依存するため一概には規定できないが、例えば、透明樹脂板の屈折率
が1.49、第1層の屈折率が1.65、第2層の屈折率が1.39、第2層の厚みが0
.100μmの場合、第1層の好ましい厚みは0.066μmである。
第2層に使用する硬化後の屈折率が1.45以下である紫外線硬化型塗料とは、硬化後の屈折率が1.45以下の(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導体類等のエチレン製不飽和基を有するモノマーを含む市販の紫外線硬化型塗料や、硬化後の屈折率が1.45より高いモノマーにフッ化マグネシウム、フッ化カルシウムの微粒子や内部に空隙を有する無機酸化物微粒子等の低屈折率微粒子を加えたものが挙げられる。内部に空隙を有する無機酸化物微粒子は見かけ上、無機酸化物の屈折率と空隙の屈折率1.00との中間的な屈折率となり、微粒子中の空隙の占める割合が大きいほど微粒子の屈折率は小さくなる。屈性率は1.40以下であることが好ましい。屈性率の下限は1.30以上であることが好ましい。屈折率が高くなると、得られた積層体が、より無色となる。屈折率が低くなると、得られた積層体の反射防止性能が高くなる。
これら微粒子の平均粒子径は0.05μm以下であることが好ましい。平均粒子径が大
きすぎると光の散乱によって膜の透明性低下の原因となる。
内部に空隙を有する無機酸化物微粒子としては、シリカ(SiO)、Al、B
、TiO、Zr0、SnO、Ce、P、Sb等の無機酸
化物単独、又はこれらの複合酸化物の多孔性の微粒子が挙げられる。これらの多孔性によ
る空隙は気体で満たれているか、又は真空状態であり外部とは遮断されているものである
また、紫外線硬化型塗料中の無機酸化物微粒子含有量は第1層におけるそれと同様の範
囲が好ましい。
微粒子を分散させた紫外線硬化型塗料は、エチレン性不飽和基を有するモノマー単独又
はこれらモノマーの重合体との混合物に内部に空隙を有する無機酸化物微粒子、フッ化マ
グネシウム、フッ化カルシウム等と光重合開始剤を混合することによって得られ、必要に
応じて粘度調整等を目的にアルコール類、ケトン類、エステル類などの非重合性溶剤を添
加することもできる。
得られる紫外線硬化型塗料を第1層が塗布・形成された透明樹脂板に塗布し、紫外線を
照射することによって塗料が重合して膜を形成することができる。第2層を塗布した後、
空気存在下で紫外線を照射することによって得られる第2層は、空気による重合阻害のた
め半硬化状態となる。半硬化状態とは第1層での定義と同一である。
このときに第2層によって空気から遮断された第1層が最終硬化することがあるが、こ
の段階で第1層が最終硬化しても良い。
第1層と第2層に使用する紫外線硬化型塗料を構成するモノマーは同一組成でも、異な
る組成でもよい。
第1層、第2層を形成する方法としてはディップコート法、エアーナイフコート法、カ
ーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法等が使用
可能であり、それらのなかでもディップコート法が簡便で、且つ、厚み斑無くコート可能
であり好ましい。
本発明で行う紫外線照射に使用する紫外線ランプはケミカルランプ、高圧水銀灯、メタ
ルハライド紫外線ランプ等、一般に市販されている紫外線ランプを使用することができる
第3層のフッ素系樹脂を含む樹脂層としては、含フッ素モノマー単独重合体層又は含フ
ッ素モノマーとエチレン性不飽和基を有するモノマーとの共重合体層、含フッ素モノマー
の重合体とエチレン性不飽和基を有するモノマーの重合体との混合物からなる層が挙げら
れる。
含フッ素モノマー成分の例としては、フルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テ
トラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフル
オロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール等のフルオロオレフィン類;(メタ)ア
クリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導体類、完全または部分フッ素化
ビニルエーテル類等が挙げられる。
第3層は紫外線硬化型塗料ではなく溶剤蒸発による硬化型塗料又は熱硬化型塗料である
方が好ましい。最外層となる第3層を紫外線硬化型樹脂とすると空気存在下においては紫
外線硬化型樹脂層が完全には硬化せず半硬化状態となるため好ましくない。一般には第3
層を構成する樹脂を含む溶液を塗布し乾燥することによって形成できるものが好ましい。
ここで「完全に硬化する」とは塗膜中の重合可能なモノマーの量が、モノマーとこれらモ
ノマーの重合体との混合物の合計量に対して5質量%未満のことである。
第3層の厚みは0.001μm以上0.01μm以下であることが好ましい。厚みが厚
すぎる場合、第1層、第2層によって形成した反射防止効果に悪影響を与える場合がある
。また厚みが薄すぎる場合、酸素遮断効果が得にくくなって第1層および第2層が最終硬
化する支障となる場合がある。
第3層は紫外線を透過することが必要である。好ましい透過率は30%以上であるが、
第1層、第2層が最終硬化可能な紫外線を照射することができればこの限りではない。そ
の透過率とするためには一般にフッ素系樹脂を含む樹脂層を0.01μm以下で形成する
ことによって達成できる。本発明において「最終硬化」とは第1層、第2層中の重合可能
なモノマーの量が、モノマーとこれらモノマーの重合体との混合物の合計量に対して5質
量%未満まで硬化されることを意味する。
第3層を形成した後に紫外線を照射することによって、第3層より下層に形成された第
1層、第2層が空気と接触することなく紫外線を照射されるため、最終硬化が可能となる
これによって、不活性ガス等の酸素遮断を行うことなく第1層、第2層が最終硬化され
るため、生産性が良い。また、第3層にフッ素樹脂を含む樹脂層を用いることによって、
使用時に付着した汚れを除去しやすくなり、汚染防止効果も得られる。
第3層を形成する方法としては、フッ素樹脂を含む樹脂を溶媒に溶解した溶液をディッ
プコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバ
ーコート法、グラビアコート法等でコーティングする方法が使用可能であり、それらのな
かでもディップコート法が簡便であり、且つ、ムラ無くコート可能であり好ましい。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
また、実施例、比較例中の各物理量の測定は以下の方法によって行った。
(平均粒子径測定方法)
動的光散乱式粒度測定装置(大塚電子(株)製DLS7000)を使用して測定した。
(紫外線照射方法及び積算光量測定方法)
高圧水銀灯を使用して20cmの位置から紫外線照射を行った。積算光量は中心感度波
長360nmの積算光量計(ウシオ電機(株)製UIT150)で測定した。
(膜厚測定方法)
分光エリプソメーター(SCI社製FilmTech3000型)を使用して測定した
(光線反射率測定方法)
紫外・可視分光光度計(日立製作所(株)製U3500)及び5°正反射測定治具を使
用して測定した。
[実施例1]
両面が表面硬化グレードの厚み2mmのアクリル樹脂板(三菱レイヨン(株)製アクリ
ライト(登録商標)MR200)の両面に、平均粒子径0.01μmの酸化アンチモン微
粒子を2質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート23質量部、イソプロパノー
ル25質量部、メチルエチルケトン49質量部からなる溶液にベンゾインエチルエーテル
を1質量部撹拌溶解した紫外線硬化型塗料をディップコート装置を用いてコーティングし
、積算光量500mJ/cmの紫外線照射を行うことにより厚み約0.066μmの半
硬化状態の第1層を形成した。
次いで、内部に空隙を有するシリカを含有した塗料であるELECOM P4560(
触媒化成工業(株)製)をディップコート装置を用いてコーティングし、積算光量500
mJ/cmの紫外線照射を行うことにより厚み約0.10μmの半硬化状態の第2層を
形成した。
次いで、メタクリル酸ヘプタデカフルオロデシル重合物を2質量部、エチルセロソルブ
98質量部からなる溶液をディップコート装置を用いてコーティングし、60℃で10分
間乾燥し厚み約0.005μmの第3層を形成した。
次いで、積算光量1500mJ/cmの紫外線照射を行い、第1層、第2層を最終硬
化させて反射防止性積層体を得た。
分光エリプソメーター(SCI社製FilmTech3000型)を使用して各層の屈
折率、厚みを測定した結果、第1層は屈折率1.65、膜厚0.066μm、第2層は屈
折率1.39、膜厚0.100μm、第3層は屈折率1.34、膜厚0.005μmであ
った。
得られた反射防止膜は十分に硬化しており表面のべたつき等がなく、密着性も良好であ
り、十分に硬化していた。
得られた積層板の反射率は450〜550nmの領域で1%以下、透過率が同波長領域
で99%以上であり良好な光学特性であった。
[比較例1]
実施例1の第1層と第2層の順序を入れ替えること以外は実施例1と同様の操作を行っ
た。この結果、反射率が2%以下の物が得られず、反射防止性能が十分ではなかった。
[比較例2]
実施例1における第3層を形成した後の積算光量1500mJ/cmの紫外線照射を
、第3層形成前に行う以外は実施例1と同様の操作を行った。この結果、紫外線硬化樹脂
の硬化が不十分であり、第1層と第2層との密着性が低かった。
[比較例3]
実施例1における第3層を形成しないこと以外は実施例1と同様の操作を行った。この
結果、第2層の硬化が不十分であり、膜の表面にべたつきが残った。
本発明の方法によって生産性良く得られた積層板は、帯電防止、反射防止性に優れた積
層体板であるため、電子ディスプレイ等の前面保護板として有用である。

Claims (1)

  1. 透明樹脂板上に平均粒子径0.05μm以下の酸化アンチモン、アンチモンドープ酸化
    スズ、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛から選ばれる1種以上の金属酸化物微粒子を含んで
    なり、硬化後の屈折率が1.46以上の紫外線硬化型塗料を塗布し、紫外線を照射するこ
    とによって半硬化状態の第1層を形成し、次いで硬化後の屈折率が1.45以下である紫
    外線硬化型塗料を塗布し、紫外線を照射することによって半硬化状態の第2層を形成し、
    次いでフッ素系樹脂を含む樹脂層からなる第3層を形成した後、紫外線を照射して第1層
    及び第2層を最終硬化させる積層体の製造方法。
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