JP2005124535A - タワー型人工魚礁およびタワー型人工魚礁の構築方法 - Google Patents

タワー型人工魚礁およびタワー型人工魚礁の構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 現地(岸壁近傍)での構築作業について、特に高所での溶接又はボルトなどによる接合作業を大幅に低減して効率良く短工期に構築可能でコストダウンに寄与する、タワー型人工魚礁およびその構築方法を提供する
【解決手段】 基礎フレーム1に、複数の鋼製柱2が、所要の間隔をあけて鉛直方向に立設され、前記鋼製柱2に、同鋼製柱2へ串刺し状態に挿入可能な差込み部4を有するブロック状部材3が、その差込み部4を前記鋼製柱2へ串刺し状態に挿入して設置され、前記複数の鋼製柱2の上部は、梁材6又はブレース材5などで相互に連結されている。
【選択図】
【図1】

Description

この発明は、沿岸域の海底に設置して人工的に魚群の蝟集効果を図る、複数のタワー(鋼製柱)から成る人工魚礁の技術分野に属し、更に云えば、現地での構築作業について、溶接又はボルトなどによる接合作業を大幅に低減して効率良く短工期に構築可能でコストダウンを図れるタワー型人工魚礁およびその構築方法に関する。
近年の漁場整備開発事業においては、「採る漁業」から「つくり育てる漁業」の推進が図られ、その主要なものに、漁場造成、海洋牧場の造成などの施設として供される、沿岸域の海底に設置する人工魚礁が種々開示されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
特許文献1に開示された人工魚礁は、沿岸域の比較的深いところにおいては高層の人工魚礁の方が魚群の蝟集効果が大きいと考えられていることに着目し、その上部構造(塔状構造物)に工夫を施して、比較的小さい吊り能力を有する普通の起重機船で運搬・設置できる、高さ20mを超える高層の人工魚礁を実現することを主な特徴としている。前記塔状構造物は、クレーン車を使用して、鋼材ブロックを角柱状に組み合わせ溶接したり、リング状の鉄板を多段に溶接したりして一体的に接合して実施している(明細書の請求項1、及び段落[0030]参照)。
特許文献2に開示された人工魚礁もまた、その上部構造に工夫を施して、比較的小さい吊り能力を有する普通の起重機船で運搬・設置できる、高さ20mを超える高層の人工魚礁を実現することを主な特徴としている。この人工魚礁は、複数の鋼材等を溶接等により適宜接合されて形成された小部分であるブロックごとに工場で製作し、当該複数のブロックを現地(岸壁近傍)に搬送し、図4〜図6に示したように、クレーン車を使用して、隣接するブロック同士を溶接などの接合手段により組み立てて実施している(明細書の段落[0034][0035]参照)。
特許文献3に開示された人工魚礁は、その下部構造に中空筒状のコンクリート成形体を配置して湧昇流を生じさせ易い構造とすることにより、蝟集効果を向上させることを主な特徴としている。この人工魚礁は、クレーン車を使用して、横梁と縦梁を溶接などの接合手段で立体状に組んだ鋼製枠体と複数の鉄塔とから構成され、全体の高さが21mで実施され、前記鉄塔には複数の横梁及び床材を溶接などの接合手段により取り付けて実施している(明細書の請求項1、及び段落[0015]〜[0017]参照)。
特許文献4に開示された人工魚礁は、蝟集効果を向上させると共に、安価に能率良く製作できることを主な特徴としている。この人工魚礁は、細長い板状に成形した複数枚のコンクリートパネルを、格子状の基礎フレームと上端連結フレームとの間に設置し、これらの当接部位を、クレーン車を使用して、溶接等の接合手段で固定して実施している(明細書の請求項1、及び段落[0024]参照)。
上記特許文献1〜4に開示された人工魚礁は、魚群の蝟集効果を発揮する要因となる、陰影効果、逃避場効果、餌料効果、渦流・湧昇流効果、を向上させるべく開発されたものであり、魚群の蝟集効果が発揮されて、新たな漁場が形成されるのに有用ではある。
特許2659037号公報 特開2002−51664号公報 特開2002−360107号公報 特開平8−196166号公報
上記特許文献1〜4に開示された人工魚礁は、その構造が大規模であるが故に、予め工場で製作して陸上輸送することはできず、工場生産と比較すると製造能率・品質管理が低下する現地(岸壁近傍)での作業を余儀なくされる。その結果、下記するような問題がある。
上記特許文献1〜3に開示された各人工魚礁は、共通して、岸壁近傍で、多数の柱材や梁材等の接合部材を溶接等の接合手段で一体的に接合するので、天候に左右されるし、接合するべき部材点数が多く、作業能率が悪いという問題がある。また、岸壁近傍を長期間専有する弊害が生じると共に、生産コストが嵩むという問題もある。これらの問題は、前記各人工魚礁の高さが20m以上と高層であるが故に高所作業を余儀なくされることを鑑みると甚大であり、改善の余地が多大に残されている。
上記特許文献4に開示された人工魚礁は、その構造がシンプルで、溶接等の接合手段で接合するべき部材点数もさほど多くはない。よって、上記特許文献1〜3に係る問題も解消しているように見える。
しかしながら、上記特許文献4に開示された人工魚礁は、その構造がシンプルであるが故に、当該人工魚礁を海底に沈設した場合に、海流に対して十分に抵抗できるような、構造力学上安定した人工魚礁を恒久的に維持できるのかは甚だ疑問である。また、たとえ、構造力学上安定した人工魚礁を恒久的に維持できたとしても、コンクリートパネルの高さを揃えて上端連結フレームを設置することを必須の条件としているので、立方体形状や直方体形状の人工魚礁しか構築できず、バリエーションに乏しいという問題がある。
本発明の目的は、魚群の蝟集効果を図る空間部を、工場で製作したブロック状部材を、現地で、鋼製柱に串刺し状態に挿入して実現することにより、現地(岸壁近傍)での構築作業について、特に高所での溶接又はボルトなどによる接合作業を大幅に低減して効率良く短工期に構築可能でコストダウンに寄与する、タワー型人工魚礁およびその構築方法を提供することにある。また、人工魚礁を沈設する海域の状況、魚介類にとっての良好な状況に応じてバリエーションに富む形態を容易に実現できるタワー型人工魚礁およびその構築方法を提供することにある。
上記従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係るタワー型人工魚礁は、
基礎フレーム1に、複数の鋼製柱2が、所要の間隔をあけて鉛直方向に立設されていること、
前記鋼製柱2に、同鋼製柱2へ串刺し状態に挿入可能な差込み部4を有するブロック状部材3が、その差込み部4を前記鋼製柱2へ串刺し状態に挿入して設置されていること、
前記複数の鋼製柱2の上部は、梁材6又はブレース材5などで相互に連結されていることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載したタワー型人工魚礁において、
基礎フレーム1は、鋼製のベース材10を格子状に一体的に接合して成り、同格子状の交差部位に鋼製柱2が立設されていることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載したタワー型人工魚礁において、
ブロック状部材3は、鋼材を立方体形状または直方体形状に組んだ格子状枠体、又はコンクリートを立方体形状または直方体形状に成形した格子状枠体であることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載したタワー型人工魚礁において、
ブロック状部材3は、鋼製柱2とほぼ同じ高さまで複数段に積み重ねて設置されていることを特徴とする。
請求項5に記載した発明に係るタワー型人工魚礁の構築方法は、
基礎フレーム1に、複数の鋼製柱2を、所要の間隔をあけて鉛直方向に立設する段階と、
前記鋼製柱2に、同鋼製柱2へ串刺し状態に挿入可能な差込み部4を有するブロック状部材3を、その差込み部4を前記鋼製柱2へ串刺し状態に挿入して設置する段階と、
前記複数の鋼製柱2の上部を、梁材6又はブレース材5などで相互に連結する段階とから成ることを特徴とする。
請求項1〜5に記載した発明に係るタワー型人工魚礁およびその構築方法によれば、魚群の蝟集効果を図る空間部を、工場で予め製作したブロック状部材を、現地で、鋼製柱に串刺し状態に挿入して実現できるので、現地での溶接又はボルトなどの接合作業、特には高所での接合作業を大幅に低減して効率良く短工期に構築でき、コストダウンに寄与することができる。また、人工魚礁を沈設する海域の状況、魚介類にとっての良好な状況に応じてバリエーションに富む形態を容易に実現できる。
本発明に係るタワー型人工魚礁およびタワー型人工魚礁の構築方法は、当該人工魚礁の構造が大掛かりとなり、そのままの構造で陸上輸送が不可能であることに鑑み、現地(岸壁近傍)での構築作業について、溶接又はボルトなどによる接合作業、特には高所での接合作業を大幅に低減できるので、効率良く短工期に構築可能でコストダウンに寄与する技術思想に立脚している。
以下、請求項5に記載した発明に係るタワー型人工魚礁の構築方法の実施例を図面に基づいて説明し、併せて請求項1に記載した発明に係るタワー型人工魚礁の構成を逐次説明する。
図1に示したタワー型人工魚礁の構築方法は、基礎フレーム1に、複数の鋼製柱2を、所要の間隔をあけて鉛直方向に立設し(図2)、前記鋼製柱2に、同鋼製柱2へ串刺し状態に挿入可能な差込み部4を有するブロック状部材3を、その差込み部4を前記鋼製柱2へ串刺し状態に挿入して設置し(図3〜図5)、前記複数の鋼製柱2の上部は、梁材6又はブレース材5で連結する(図6)ことを特徴としている(請求項5記載の発明)。
前記基礎フレーム1は、鋼製のベース材10を格子状に一体的に接合して構成されている(請求項2記載の発明)。具体的には、鋼製のベース材10として、断面が200mm×200mmの中空の角形鋼管10が使用され、所要(図示例では2m程度)の間隔をあけて複数本(図示例では5本)並設した角形鋼管10aの直角方向に、短く切断した形態の角形鋼管10bを同一レベルに直線状に溶接して複数列(図示例では5列)設け、全体として12m×12m程度の大きさの格子状に一体的に接合して構成されている。
なお、前記角形鋼管10は、同一レベルで溶接することに限定されず、複数本並設した長い角形鋼管10の上面に長い角形鋼管10を交差するように複数本設置し、当該交差部位を溶接又はボルトなどの接合手段で連結して実施することも勿論できる。また、前記鋼製のベース材10は角形鋼管10に限定されず、H形鋼でもほぼ同様に実施できる。
また、前記基礎フレーム1は、角形鋼管10又はH形鋼で格子状に接合することに限定されず、前記鋼製柱2を安定して固定できる部材であればよく、例えば、平面状の鋼製プレートで実施することもできるし、鋼材を立体状に組んだ構造で実施することもできるし、鉄筋コンクリートブロックで実施することもできる。前記基礎フレーム1を鋼材を立体状に組んだ構造で実施する場合は、図10に示したように、鋼製柱2を当該鋼製の立体構造に溶接等の接合手段で接合して安定して立設するように実施する。前記基礎フレーム1を鉄筋コンクリートブロックで実施する場合は、図11に示したように、前記鉄筋コンクリートブロックに、鋼製柱2を安定して立設するのに必要な深さの孔を複数設け、当該孔に鋼製柱2を差し込んで安定して立設するように実施する。
前記基礎フレーム1に立設する前記鋼製柱2は、断面が200mm×200mmの中空の角形鋼管2が使用され、前記格子状の基礎フレーム1の任意の交差部位に、その柱脚部を、溶接又はボルトなどの接合手段で固定して鉛直方向に立設されている(請求項2記載の発明)。なお、前記鋼製柱2の横断面積は、前記基礎フレーム1の交差部位の面積とほぼ同等かそれ以下とすることが構造力学上好ましい。
本実施例に係る前記格子状の基礎フレーム1の交差部位は、中央に1箇所、中間部分に8箇所、外側部分に16箇所の計25箇所設けられている。そのうち、中央の交差部位に、高さが24m程度の角形鋼管2を立設し、中間部分の交差部位のうち正方形の頂点に相当する部位に、高さが14m程度の角形鋼管2を計4本立設し、外側部分の交差部位の1つ置きに、高さが10m程度の角形鋼管2をバランス良く計8本立設し、全体的に、前記角形鋼管(鋼製柱)2は、中央部分から外側部分へ段階的に高さが低くなるように立設している(図2参照)。
なお、基礎フレーム1の交差部位の個数は25個に限定されず、使用する鋼製のベース材(角形鋼管)10の使用本数に応じて増減されることは言うまでもない。また、前記交差部位に立設する鋼製柱2の設置態様は様々なバリエーションで実施可能である。さらに、前記鋼製柱2は角形鋼管2に限定されず、丸形鋼管でも実施できるし、H形鋼、C形鋼、L形鋼でも実施できる。ちなみに、前記鋼製柱2のうち、高さが24m程度の背の高い鋼製柱2を立設する場合は、そのまま陸上輸送することが困難であることに鑑み、12m程度の長さの鋼製柱を2本用意するなどして、溶接等の接合手段で一連に継ぎ足して実施することが好ましい。
前記ブロック状部材3は、2m程度のL形材(鋼材)を溶接等の接合手段で、2m×2m×2m程度の立方体形状の格子状枠状に強固に組むと共に、その上下の枠材にそれぞれ、平面方向から見ると、中央部に前記鋼製柱2が通る程度の角孔(差込み部4)を確保した井桁状に強固に組んで実施している。かくして、前記ブロック状部材3は、その差込み部(角孔)4を利用して、前記鋼製柱2に串刺し状態に挿入可能な構成とすることができる(図3と図4参照)。
このブロック状部材3を、前記基礎フレーム1の外側部分の交差部位に8本立設された10m程度の高さの鋼製柱2に、同鋼製柱2とほぼ同じ高さまで順次、串刺し状態に差し込んで実施し、前記基礎フレーム1の中間部分の交差部位に4本立設された14m程度の高さの鋼製柱2に、同鋼製柱2とほぼ同じ高さまで順次、串刺し状態に差し込んで実施し、同様に、前記基礎フレーム1の中央の交差部位に立設された24m程度の高さの鋼製柱2に、同鋼製柱2とほぼ同じ高さまで順次、串刺し状態に差し込んで実施している。その結果、前記ブロック状部材3の高さは2m程度で実施しているので、当該ブロック状部材3は、前記外側部分の交差部位に立設した鋼製柱2には5段積み重ねて設置され、中間部分の交差部位に立設した鋼製柱2には7段積み重ねて設置され、中央の交差部位に立設した鋼製柱2には12段積み重ねて設置された構造で実施される(請求項4記載の発明)。
なお、前記ブロック状部材3の大きさ及び形態はこれに限定されず、例えば、1m×1m×1m程度の大きさで実施することもできるし、直方体形状で実施することもできる。また、前記ブロック状部材3は、L形材(鋼材)で構成することに限定されず、コンクリート製の格子状枠体で実施することもできる(請求項3記載の発明)。要するに、前記ブロック状部材3は、前記鋼製柱2に串刺し状態に挿入可能な差込み部4を有している部材であれば格子状枠体でなくても適用可能であり、大きさ、材質、形状は特に限定されない。更に、本実施例では、ブロック状部材3を、前記鋼製柱2とほぼ同じ高さまで複数段に積み重ねて設置しているが、1段で実施することも勿論できる。
また、前記ブロック状部材3が複数段設置された鋼製柱2の上部は、構造力学上恒久的に安定した人工魚礁を構築するべく、梁材6又はブレース材5で強固に連結(拘束)されている。具体的には、前記基礎フレーム1の外側部分の交差部位に8本立設された10m程度の高さの鋼製柱2の各上端面に当接するように、200mm×200mmの角形鋼管(梁材)6を井桁状に設置して、溶接又はボルト等の接合手段で一体的に接合している。また、前記基礎フレーム1の中間部分の交差部位に4本立設された14m程度の高さの鋼製柱2の上端部に、前記井桁状に設置した角形鋼管6のコーナー部から2本ずつ立ち上げたブレース材5の上端部を溶接又はボルト等の接合手段で一体的に接合している。前記基礎フレーム1の中央に立設された24m程度の鋼製柱2は、その柱脚部に、前記格子状の基礎フレーム1の中間部分の交差部位のうち、前記鋼製柱2を設置していない交差部位から立ち上げた計4本のブレース7の上端部を溶接又はボルト等の接合手段で接合している。
したがって、上記構築方法により構築されたタワー型人工魚礁によれば、魚群の蝟集効果を図る空間部を、現地で、基礎フレーム1に立設した鋼製柱2に、工場で予め製作したブロック状部材3を順次、串刺し状態に差し込んで構築することができる。よって、溶接又はボルトなどで接合する部分は、基礎フレーム1を構成するベース部材10の交差部位、及び基礎フレーム1と鋼製柱2との当接部位、並びに鋼製柱2と梁材6又はブレース材5との当接部位のみとすることができる。したがって、接合するべき部材点数、特には接合するべき高所での部材点数を大幅に低減して効率良く短工期にタワー型人工魚礁を構築することができ、コストダウンに寄与する。
ちなみに、鋼製柱2に串刺し状態に挿入して複数段設置した、鉛直方向に重なり合うブロック状部材3同士は、必要に応じて溶接又はボルトなどの接合手段で接合して実施することもできる。これは、鋼製柱2を丸形鋼管で実施する場合に、同丸形鋼管に串刺し状態に設置したブロック状部材3が水平方向に回転することを防止する必要がある場合に特に実益がある。以下の実施例についても、同様の技術的思想とする。
図7は、異なる実施例を示している。このタワー型人工魚礁は、上記実施例1に係る図1〜図6に示したタワー型人工魚礁と比して、前記基礎フレーム1に立設する鋼製柱2の本数、及びこれに応じて設置するブロック状部材3の個数が主に相違する。
本実施例に係る前記基礎フレーム1の交差部位の個数は、上記実施例1と同様に、中央に1箇所、中間部分に8箇所、外側部分に16箇所の計25箇所設けられている。このうち、中央の交差部位に、高さが24m程度の角形鋼管2を立設し、中間部分の交差部位のすべてに、高さが14m程度の角形鋼管2を計8本立設し、外側部分の交差部位のすべてに、高さが10m程度の角形鋼管2を計16本立設し、全体的に、前記角形鋼管(鋼製柱)2は、中央部分から外側部分へ段階的に高さが低くなる構成で立設している。
前記ブロック状部材3は、上記実施例1と同様に、前記外側部分の鋼製柱2には5段積み重ねて設置され、中間部分の鋼製柱2には7段積み重ねて設置され、中央の鋼製柱2には12段積み重ねて設置された構造となる。かくして、前記鋼製柱2は、2m程度の間隔で設けられ、前記ブロック状部材3は、2m×2m×2m程度の大きさなので、当該鋼製柱2に串刺し状態に設置されたブロック状部材3は、隣接する鋼製柱2に串刺し状態に設置されたブロック状部材3と、隙間無く隣接して配設され、全体として、段違いのピラミッド形状のタワー型人工魚礁が構築される。
前記鋼製柱2を強固に連結する梁材6又はブレース材5は、上記実施例1とほぼ同様に、前記基礎フレーム1の外側部分に16本立設された10m程度の鋼製柱2の各上端面に当接するように、200mm×200mmの角形鋼管(梁材)6を井桁状に設置して、溶接又はボルトなどの接合手段で一体的に接合している。また、前記基礎フレーム1の中間部分に8本立設された14m程度の鋼製柱2のうち、正方形の頂点部分に位置する計4本の鋼製柱2の上端部に、前記井桁状に設置した角形鋼管6のコーナー部から2本ずつ立ち上げたブレース材5の上端部を溶接又はボルトなどの接合手段で一体的に接合している。残りの鋼製柱2、即ち、前記基礎フレーム1の中間部分に立設された4本の鋼製柱2と、前記基礎フレーム1の中央に立設された鋼製柱2は、その周辺の複数の鋼製柱2による拘束効果により、必ずしも梁材6などで連結する必要はない。
したがって、上記タワー型人工魚礁によれば、上記実施例1とほぼ同様に、魚群の蝟集効果を図る空間部を、現地で、基礎フレーム1に立設した鋼製柱2に、工場で予め製作したブロック状部材3を順次、串刺し状態に差し込んで構築することができる。よって、溶接又はボルトなどで接合する部分は、基礎フレーム1を構成するベース部材10の交差部位、及び基礎フレーム1と鋼製柱2との当接部位、並びに鋼製柱2と梁材6又はブレース材5との当接部位のみとすることができる。したがって、接合するべき部材点数、特には接合するべき高所での部材点数を大幅に低減して効率良く短工期にタワー型人工魚礁を構築することができ、コストダウンに寄与する。
図8は、異なる実施例を示している。このタワー型人工魚礁は、上記実施例1に係る図1〜図6に示したタワー型人工魚礁と比して、前記基礎フレーム1の中央の交差部位に立設する鋼製柱2の高さを、前記基礎フレーム1の中間部分の交差部位に立設する鋼製柱2の高さと揃えたことのみ相違する。なお、図示は省略するが、上記実施例2に係る図7に示したタワー型人工魚礁についても、基礎フレーム1の中央の交差部位に立設する鋼製柱2の高さを、前記基礎フレーム1の中間部分の交差部位に立設する鋼製柱2の高さと揃えても勿論実施できる。
したがって、上記タワー型人工魚礁によれば、上記実施例1とほぼ同様に、魚群の蝟集効果を図る空間部を、現地で、基礎フレーム1に立設した鋼製柱2に、工場で予め製作したブロック状部材3を順次、串刺し状態に差し込んで構築することができる。よって、溶接又はボルトなどで接合する部分は、基礎フレーム1を構成するベース部材10の交差部位、及び基礎フレーム1と鋼製柱2との当接部位、並びに鋼製柱2と梁材6又はブレース材5との当接部位のみとすることができる。したがって、接合するべき部材点数、特には接合するべき高所での部材点数を大幅に低減して効率良く短工期にタワー型人工魚礁を構築することができ、コストダウンに寄与する。
図9は、異なる実施例を示している。このタワー型人工魚礁は、上記実施例1に係る図1〜図6に示したタワー型人工魚礁と比して、前記基礎フレーム1に立設する鋼製柱2の本数及び高さが主に相違する。
即ち、本実施例に係る前記基礎フレーム1の交差部位の個数は、上記実施例1と同様に、中央に1箇所、中間部分に8箇所、外側部分に16箇所の計25箇所設けられている。そのうち、中央の交差部位に高さが10m程度の角形鋼管2を立設し、外側部分の交差部位の1つ置きに高さが10m程度の角形鋼管2をバランス良く計8本立設し、中間部分の交差部位には角形鋼管2を一切設置しない。かくして、前記角形鋼管(鋼製柱)2は、正面方向から見ると、高さが10m程度に揃えられ、平面方向から見ると、縦横に3本ずつほぼ等間隔にバランス良く配設されている。
前記ブロック状部材3は、前記鋼製柱2とほぼ同じ高さまで5段ずつ積み重ねて設置されている。また、前記ブロック状部材3が5段ずつ積み重ねて設置された鋼製柱2はそれぞれ、構造力学上恒久的に安定した人工魚礁を構築するべく、梁材6で強固に連結されている。具体的には、前記鋼製柱2の各上端面に当接するように、200mm×200mmの角形鋼管(梁材)6を井桁状に設置して、溶接又はボルト等の接合手段で一体的に接合して実施している。
したがって、上記タワー型人工魚礁によれば、上記実施例1とほぼ同様に、魚群の蝟集効果を図る空間部を、現地で、基礎フレーム1に立設した鋼製柱2に、工場で予め製作したブロック状部材3を順次、串刺し状態に差し込んで構築することができる。よって、溶接又はボルトなどで接合する部分は、基礎フレーム1を構成するベース部材10の交差部位、及び基礎フレーム1と鋼製柱2との当接部位、並びに鋼製柱2と梁材6又はブレース材5との当接部位のみとすることができる。したがって、接合するべき部材点数、特には接合するべき高所での部材点数を大幅に低減して効率良く短工期にタワー型人工魚礁を構築することができ、コストダウンに寄与する。
以上、上記各実施例で説明したように、本発明に係るタワー型人工魚礁およびその構築方法は、基礎フレーム1に設置する鋼製柱2の本数、配置、高さ、及び同鋼製柱2に取り付けるブロック状部材3の個数、形態を適宜、設計変更可能であり、人工魚礁を沈設する海域の状況、魚介類にとっての良好な状況に応じてバリエーションに富む人工魚礁を容易に実現することができる。ちなみに、上記各実施例は、平面方向から見て左右対称配置で実施しているが、これに限定されず、沈設する海底の形状に応じて適宜、設計変更可能である。
請求項1に記載した発明に係るタワー型人工魚礁の実施例1を示した斜視図である。 請求項4に記載した発明に係るタワー型人工魚礁の構築方法を段階的に示した斜視図である。 請求項4に記載した発明に係るタワー型人工魚礁の構築方法を段階的に示した斜視図である。 請求項4に記載した発明に係るタワー型人工魚礁の構築方法を段階的に示した斜視図である。 請求項4に記載した発明に係るタワー型人工魚礁の構築方法を段階的に示した斜視図である。 請求項4に記載した発明に係るタワー型人工魚礁の構築方法を段階的に示した斜視図である。 請求項1に記載した発明に係るタワー型人工魚礁の実施例2を示した斜視図である。 請求項1に記載した発明に係るタワー型人工魚礁の実施例3を示した斜視図である。 請求項1に記載した発明に係るタワー型人工魚礁の実施例4を示した斜視図である。 請求項1に記載した発明に係るタワー型人工魚礁に実施する基礎フレームの異なる実施例を示した斜視図である。 請求項1に記載した発明に係るタワー型人工魚礁に実施する基礎フレームの異なる実施例を示した斜視図である。
符号の説明
1 基礎フレーム
2 鋼製柱
3 ブロック状部材
4 差込み部
5 ブレース材
6 梁材
10 角形鋼管

Claims (5)

  1. 基礎フレームに、複数の鋼製柱が、所要の間隔をあけて鉛直方向に立設されていること、
    前記鋼製柱に、同鋼製柱へ串刺し状態に挿入可能な差込み部を有するブロック状部材が、その差込み部を前記鋼製柱へ串刺し状態に挿入して設置されていること、
    前記複数の鋼製柱の上部は、梁材又はブレース材などで相互に連結されていることを特徴とする、タワー型人工魚礁。
  2. 基礎フレームは、鋼製のベース材を格子状に一体的に接合して成り、同格子状の交差部位に鋼製柱が立設されていることを特徴とする、請求項1に記載したタワー型人工魚礁。
  3. ブロック状部材は、鋼材を立方体形状または直方体形状に組んだ格子状枠体、又はコンクリートを立方体形状または直方体形状に成形した格子状枠体であることを特徴とする、請求項1又は2に記載したタワー型人工魚礁。
  4. ブロック状部材は、鋼製柱とほぼ同じ高さまで複数段に積み重ねて設置されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載したタワー型人工魚礁。
  5. 基礎フレームに、複数の鋼製柱を、所要の間隔をあけて鉛直方向に立設する段階と、
    前記鋼製柱に、同鋼製柱へ串刺し状態に挿入可能な差込み部を有するブロック状部材を、その差込み部を前記鋼製柱へ串刺し状態に挿入して設置する段階と、
    前記複数の鋼製柱の上部を、梁材又はブレース材などで相互に連結する段階とから成ることを特徴とする、タワー型人工魚礁の構築方法。
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