JP2005122749A - プロセス遂行システム及びそのためのコンピュータプログラム - Google Patents

プロセス遂行システム及びそのためのコンピュータプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2005122749A
JP2005122749A JP2004308564A JP2004308564A JP2005122749A JP 2005122749 A JP2005122749 A JP 2005122749A JP 2004308564 A JP2004308564 A JP 2004308564A JP 2004308564 A JP2004308564 A JP 2004308564A JP 2005122749 A JP2005122749 A JP 2005122749A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
work
computer
unit
processes
determination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004308564A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinjiro Yamada
眞次郎 山田
Masayuki Nakao
政之 中尾
Tomohito Omori
智人 大森
Michiyo Kuwabara
道代 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
INCS Inc
Original Assignee
INCS Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by INCS Inc filed Critical INCS Inc
Priority to JP2004308564A priority Critical patent/JP2005122749A/ja
Publication of JP2005122749A publication Critical patent/JP2005122749A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Abstract

【課題】 従来のプロセス遂行方法を分析し、プロセスを構成するすべての工程を容易に、しかも効率的に遂行でき、プロセス全体のリードタイムを短縮できるようプロセスを再構築する。
【解決手段】 従来のプロセスを最小単位工程に細分化し、各工程が判断を必要とする工程であるか否かによって、判断工程と作業工程とに分類する。ある判断工程において設定された条件を使って遂行できる工程はすべて作業工程に分類して当該判断工程に後続させる。一又は一連の判断工程と、この判断工程の終了を条件に遂行可能となる一又は一連の作業工程とをまとめて一単位プロセスとし、この一単位プロセスに含まれる複数の工程を連続してすいこうできるよう作業遂行プログラムを作成する。細分化された最小単位作業工程から、共通データに基づいて作業遂行可能な複数の工程を抽出し、これらを同時に作業開始でき、並行して遂行できるように並列的な作業フローを構築する。
【選択図】 図1A

Description

本発明は、プロセスの構築及び遂行方法に関する。ここで用いるプロセスとは、通常の製造プロセスに限らず、設計、管理その他一般の業務遂行プロセスをすべて含む広い意味のものである。本発明は、このようなプロセスにおいて、容易に、しかもコンピュータ支援のもとに極めて効率的にプロセスの遂行ができて、プロセス全体としてのリードタイムを短縮できるプロセス構築及び遂行方法に関する。
従来、種々の分野においてプロセスのリードタイム短縮が計画され、実際に試みられている。従来試みられたリードタイム短縮の手法は、プロセスを構成する各作業ないしは工程を個別に短縮しようとするもので、プロセス全体の構成を見直し、必要に応じて工程を組替えたり、無駄な工程を省くなどの手法によりリードタイムを短縮しようとするものではなかった。すなわち、従来のプロセスは、隠れた気づき難い無駄な作業を多数内包するものであり、かつ、並列的に遂行できる作業も直列的に行われ、各工程間に無駄な滞留時間があるのが実情であった。また、従来の工程は、無数のパラメータを必要とする判断工程が多数存在し、その判断は熟練した職人の手に頼るのが普通であった。さらに、従来のプロセスは、同じような工程の繰り返しが多い、という問題も孕んでいた。そして、従来は、このような問題を検出する手段がないため、プロセス全体を効率的に短縮することができなかった。
本発明は、従来のプロセス遂行方法を徹底的に分析して、プロセスを構成するすべての工程を全体的に組替えて、再構築することにより、プロセスのリードタイムを従来に比べて大幅に短縮できるようにすることを、主たる解決すべき課題とする。
本発明の他の課題は、徹底した標準化により、従来は熟練者にゆだねられていた判断を単純化し、かつ、判断を必要とする工程の数を、従来に比べて大幅に減らすことができる、プロセス構築及び遂行方法を提供することである。
本発明のさらに別の課題は、従来のプロセス遂行方法における不必要な工程を徹底的に排除して、プロセス遂行時間を大幅に短縮することである。
本発明は、上記課題を解決するため、プロセスを構成する各工程が判断を必要とする工程であるか否かによって、工程を判断工程と作業工程とに分類する。ここで、判断を必要とするか否かとは、作業遂行時に未知の条件を設定する必要があるか否かということである。
プロセスは、複数の最小単位工程に細分化される。この場合、ある判断工程において設定された条件を使って遂行できる工程はすべて作業工程に分類して当該判断工程に後続させる。このように構成することにより、判断工程を減少させることができ、リードタイムを大幅に削減することが可能になる。このようにして作成された情報は、すべてコンピュータ読み取り可能なデータとして、コンピュータの記憶部に格納される。また、これらのデータに基づき、一又は一連の判断工程と、この判断工程の終了を条件に遂行可能になる一又は一連の作業工程とをまとめて一単位プロセスとし、この一単位プロセスに含まれる複数の工程をコンピュータ支援のもとに連続して遂行できように作業遂行コンピュータプログラムを作成する。判断工程において、作業担当者がコンピュータ支援のもとに未知の条件をコンピュータ入力として設定して、コンピュータプログラムを実行することにより、上記で作成されたコンピュータプログラムに基づいてコンピュータ支援のもとにすべての作業工程を遂行し、プロセスを完結する。プログラムは、一連の工程が連続的に遂行されるように構築できるし、各工程ごとに作業者の実行操作により遂行されるように構築することもできる。
この細分化された最小単位工程には、事務員によるコピー作成作業や、書類を一部署から他の部署に送る運搬作業なども含まれることがある。最小単位工程と別の最小単位工程との間に何の作業も行われない滞留時間があれば、それもチェック対象となる。すなわち、無駄な作業を抽出し、その無駄が省かれるようにコンピュータプログラムを構築することも、本発明の思想の範囲内である。この場合には、最小単位工程を、判断を要せずに遂行できる作業工程と、何らかの判断を必要とする判断工程とに分類し、作業工程は、プロセス遂行のために必須かどうかをチェックし、不要と判断される工程は、プロセスの工程から削除する。判断工程は、当該工程に必要な条件を未知変数として、種々の変数に対する結果を、デジタルデータの形で、マップ化又は他の形式の表に作成し、前提条件の入力によりマップ等からのデジタルデータの読み出しが自動的に行われ、判断工程の判断作業が遂行されるように、作業フローを構築する。これによって、従来のプロセスにおいて熟練者の判断を必要としていた判断工程が、比較的容易に遂行できるようになる。
さらに、細分化された複数の最小単位作業工程から、共通のデータに基づいて作業遂行が可能な複数の工程を抽出し、これらの工程を実質的に同時に作業開始でき、作業を並行して遂行できるように、並列的な作業フローを構築する。そして、判断工程とそれに付随する作業工程を一単位プロセスとし、前述した作業フローを取り込んで、各単位プロセスの作業順序を組み立てる。この場合、すべての工程が連続してコンピュータ支援のもとに遂行できるように、作業遂行プログラムを作成する。この作業プログラムに基づけば、判断作業の初期条件を入力することにより、すべての単位工程を、コンピュータ支援のもとに連続して無駄な滞留なしに遂行することが可能になる。
以上述べた本発明の思想は,要約すると、次のようになる。すなわち、本発明は、一態様においては、(a)プロセスを、作業遂行時に未知の条件を設定することを必要とする判断工程と、判断を伴わずに予め定められた手順で作業を遂行できる作業工程からなる複数の単位工程に細分化し、コンピュータ読み取り可能なデータとしてコンピュータの記憶部に格納すること、(b)ある判断工程において設定された条件を使って遂行できる工程はすべて作業工程に分類して当該判断工程に後続させ、コンピュータ読み取り可能なデータとしてコンピュータの記憶部に格納すること、(c)前記(a)及び(b)により生成されたデータに基づき、一又は一連の判断工程と、この判断工程の終了を条件に遂行可能になる一又は一連の作業工程とをまとめて一単位プロセスとして、この一単位プロセスに含まれる複数の工程をコンピュータ支援のもとに連続して遂行できるように作業遂行コンピュータプログラムを作成してコンピュータの記憶部に格納すること、(d)判断工程において、必要とされる未知の条件をコンピュータ入力として設定し、コンピュータプログラムに基づいてコンピュータを作動させることにより、コンピュータ支援のもとに前記一単位プロセスに含まれるすべての作業工程を連続して遂行しプロセスを完結することことを特徴とするプロセス遂行方法である。この場合、(d)のプログラム作成にあたり、判断工程と作業工程とからなる複数の単位工程のうちの並行的に作業遂行が可能な単位工程を特定して、並行的に作業遂行が可能な単位工程は作業が並行的に遂行できるように各単位工程間の作業順序を組み立て、すべての単位工程を連続して遂行する作業遂行プログラムを作成することができる。
また、本発明は、本来は判断工程とされるべき工程を、判断を必要としない作業工程にすることができるようにして、判断工程の数を減少させることも意図している。すなわち、本発明の一態様においては、判断のための条件として、単一の標準化条件を予め定めておき、前記標準化条件が満たされたかどうかをコンピュータ支援のもとに判断し表示できるように作業プログラムを構築することにより、本来判断工程とされるべき工程を作業工程として取り扱うことを可能とし、判断工程の数を減少させる。さらに、本発明の他の態様においては、特定の判断工程において、複数の選択肢を標準化条件として準備できる状況のもとで、その選択肢のうちの一つを決定条件として予め設定することで、本来判断工程とされるべき当該工程を作業工程として取り扱うことを可能とし、判断工程の数を減少させることができる。さらに、本発明においては、各々の工程について、作業開始のために必要な入力情報と、作業終了後に形成される出力情報とを特定し、一つの工程における出力情報を作業開始のための入力情報とする別の工程は、当該一つの工程に後続するようにつないで作業フローを構築することができる。
本発明の他の態様によれば、プロセス遂行方法は、(a)既存のプロセスを、複数の最小単位工程に細分化し、細分化された複数の最小単位工程を、作業遂行のための判断を必要とする判断工程と判断を伴わずに予め定められた手順で作業を遂行できる作業工程とに分類し、既存のプロセスに含まれる複数の作業工程がプロセス全体の遂行のために不可欠のものであるかどうかを検証し、不可欠な作業工程のみを残してコンピュータ読み取り可能なデジタルデータとし、コンピュータの記憶部に格納すること、(b)判断工程の各々について、判断作業の初期条件に関連するパラメータについての複数の条件値のそれぞれに対応する複数の標準作業内容を定め、複数のパラメータの条件値及びそれに対応する標準作業内容をデジタルデータとし、コンピュータの記憶部に格納すること、(c)該標準作業のデジタルデータに基づき、判断作業の初期条件をコンピュータ入力として設定することにより判断工程の判断作業がコンピュータ支援のもとに遂行されるように作業フローを構築してコンピュータ読み取り可能なデータとし、コンピュータの記憶部に格納すること、(d)細分化された複数の最小単位工程を分析して共通のデータに基づいて遂行可能な最小単位工程を抽出し、分類して、コンピュータ読み取り可能なデジタルデータとし、コンピュータの記憶部に格納すること、(e)上記のステップ(d)で分類された共通のデータに基づいて作業遂行可能な複数の工程が実質的に同時に作業開始でき、作業が並行してコンピュータ支援のもとに遂行できるように作業フローを構築して、コンピュータ読み取り可能なデータとし、コンピュータの記憶部に格納すること、(f)上記のステップ(a)において残された作業工程と前記判断工程とを含み、前記ステップ(c)及びステップ(e)により構築された作業フローのデータをコンピュータの記憶部から読み出して、各作業単位工程の作業順序を組み立て、すべての工程をコンピュータ支援のもとに連続して遂行する作業遂行コンピュータプログラムを作成し、コンピュータの記憶部に格納すること、(g)判断作業の初期条件をコンピュータに入力し、コンピュータを該作業遂行コンピュータプログラムに基づいて作動させることにより、コンピュータ支援のもとですべての単位工程を遂行し、プロセスを完結すること、からなる。
本発明の更に別の態様によれば、プロセス遂行方法は、(a)プロセスを、作業遂行のための判断を必要とする判断工程と、判断を伴わずに予め定められた手順で作業を遂行できる作業工程からなる複数の単位工程に細分化し、コンピュータ読み取り可能なデータとしてコンピュータの記憶部に格納すること、(b)一又は一連の判断工程と、この判断工程の完了を条件に遂行可能になる一又は一連の作業工程とを一単位プロセスとし、一単位プロセスに含まれる判断工程と作業工程とが連続して遂行され、複数の単位プロセスがコンピュータ支援のもとに予め決められた順序で順次に遂行できるように作業遂行コンピュータプログラムを構築し、コンピュータの記憶部に格納すること、(c)該プログラムに基づいてコンピュータを作動させることにより、該コンピュータの支援のもとで単位プロセスを遂行し、遂行された単位プロセスに続く後継単位プロセスをコンピュータの支援のもとで上記のコンピュータプログラムに基づいて同様に遂行する操作を行うことにより、全プロセスを完結すること、からなる。
更に、本発明は、上述した方法を遂行するためのコンピュータプログラムを提供する。本発明の一態様によれば、作業遂行コンピュータプログラムは、(a)プロセスを、作業遂行時に未知の条件を設定することを必要とする判断工程と、判断を伴わずに予め定められた手順で作業を遂行できる作業工程とからなる複数の単位工程に細分化したコンピュータ読み取り可能なデータと、(b)ある判断工程において設定された条件を使って遂行できる工程はすべて作業工程に分類して当該判断工程に後続させるように配列したコンピュータ読み取り可能なデータと、を含み、(a)及び(b)のデータに基づき、一又は一連の判断工程と、この判断工程の終了を条件に遂行可能になる一又は一連の作業工程とをまとめて一単位プロセスとし、この一単位プロセスに含まれる複数の工程を連続して遂行できように構築される。
また、本発明の他の態様による作業遂行コンピュータプログラムは、(a)既存のプロセスを、複数の最小単位工程に細分化し、細分化された前記複数の最小単位工程を、作業遂行のための判断を必要とする判断工程と、判断を伴わずに予め定められた手順で作業を遂行できる作業工程とに分類したコンピュータ読み取り可能なデジタルデータと、(b)前記判断工程の各々について、判断作業の初期条件に関連するパラメータについて、複数の条件値のそれぞれに対応する複数の標準作業内容を定め、前記複数のパラメータの条件値及びそれに対応する標準作業内容を表すようにしたコンピュータ読み取り可能なデジタルデータと、(c)前記標準作業内容のデジタルデータに基づき、判断作業の初期条件をコンピュータ入力として設定することにより判断工程の判断作業が遂行されるように作業フローを構築したコンピュータ読み取り可能なデジタルデータと、(d)細分化された前記複数の最小単位工程を分析して共通のデータに基づいて遂行可能な最小単位工程を抽出し、分類したコンピュータ読み取り可能なデジタルデータと、(e)前記共通のデータに基づいて作業遂行可能な複数の工程が実質的に同時に作業開始でき、作業が並行して遂行できるように作業フローを構築したコンピュータ読み取り可能なデジタルデータと、を含み、前記作業フローのデータに基づいて、各作業単位工程の作業順序を組み立て、すべての工程を連続して遂行するように構築される。
本発明のさらに他の態様による作業遂行コンピュータプログラムは、(a)プロセスを、作業遂行のための判断を必要とする判断工程と、判断を伴わずに予め定められた手順で作業を単純に遂行できる作業工程からなる複数の単位工程に細分化したコンピュータ読み取り可能なデータと、(b)一又は一連の前記判断工程と、この判断工程の完了を条件に遂行可能になる一又は一連の前記作業工程とを一単位プロセスとし、一単位プロセスに含まれる判断工程と作業工程とが連続して遂行され、複数の単位プロセスが予め決められた順序で順次に遂行できるように構築される。
さらに本発明の上述した作業遂行コンピュータプログラムにおいて、判断工程の遂行に必要な条件を入力するようにユーザに促す表示をコンピュータ画面上に行なうように構成することができる。
本発明はまた、上述した作業遂行コンピュータプログラムをコンピュータ上で実行することにより遂行される方法を提供する。
以下、本発明の実施の形態を図について説明する。図1A及び図1Bは、光造形品の製造価格見積のプロセスを示すフローチャートである。光造形品は、液状の紫外線硬化性樹脂を槽に入れ、製品データに基づいて樹脂を露光し硬化させることにより、製品の3次元立体像を成形する技術である。露光は、製品の立体形状を高さ方向に沿って所定厚さずつにスライスした層ごとに順次、行われる。槽内には、上下方向に移動可能な支持基板が設けられ、最初の露光は槽内の液面に位置する樹脂に対して行われ、次に支持基板を一層分だけ下降させて次の露光を行い、その後、支持基板を露光ごとに順次段階的に下降させて製品の立体形状に対応する各層の露光を行う。一回の露光が終了し、支持基板が一層分だけ下降させられたとき、該支持基板の上に一層分の液状樹脂層を形成するために、リコート作業が行われる。
このような光造形品の製造方法については、特開昭56-144478号公報、特開平3-246025号公報、米国特許第4,575,330号明細書などに詳細に説明されている。従来は光造形品の製造依頼を受けてその費用の見積を行うとき、光造形品の製造に使用する樹脂の量や、造形に要する工数は、すべて経験をもった要員が図面を基に予測をたて、計算の根拠としていた。しかし、このような見積もりは、担当要員の経験と勘に頼るところが大きく、かつ、見積もり要員が不在の場合には見積書の作成が大幅に遅れることとなっていた。
本発明に基づく図1の実施形態においては、光造形品製造費用の見積もりのプロセスを、従来のように経験者に頼ることなく、簡単なコンピュータ操作で正確に遂行することができる。図1A及び図1Bに示すプロセスの各ステップに関するデータは、コンピュータ読み取り可能なデジタルデータとしてコンピュータの記憶部に格納されている。また、プロセス遂行のための工程のフローは、作業遂行コンピュータプログラムとしてコンピュータの記憶部に格納されている。
この実施形態においては、先ず図1AにステップS1で示すように、製品設計データがデジタルデータとしてコンピュータに入力される。製品設計のデジタルデータは、3次元CADシステムの適当なソフトウエアにより作成することができる。
コンピュータは、ステップS2において、入力されたデジタルデータに基づき造形品の体積V、表面積S、上から見た投影面積P、高さhを演算する。次に、ステップS3において、製造される光造形品の部品点数を読み出す。例えば、造形品がケース本体と蓋からなる容器のようなものである場合には、部品点数は2として計算される。造形品の部品点数は、製品設計デジタルデータから読み出すことができる。
ステップS3で読み出された造形品の部品点数を基に、ステップS4において製品設計データのデータ処理時間が計算される。この計算には、本発明の標準化思想に基づいて作成された図2に示すマップAが使用される。図2のマップAにおいて、データ処理の工数は標準化されており、部品点数が2点までは2時間とし、3点以降は1点につき1時間とする。部品点数は、初期条件としてステップS1において入力されており、計算は、この入力された初期条件とマップAとに基づいてコンピュータにより遂行される。処理工数の読み出しが終了すると、ステップS5においてデータ処理費用が下記演算式Iにより演算される。
データ処理費用=基本料+(処理工数x工賃)・・・・演算式I
ここで、基本料は、造形品の部品点数に関係なく予め定められた金額である。工賃は、1時間あたりの工賃で、これも予め定められる。このように、造形品の部品点数に応じて製品設計データのデータ処理時間が計算できるように標準化することにより、コンピュータを操作できる者であれば、誰でもデータ処理時間の計算をすることができる。
次に、ステップS6において造形品の体積Vが読み出される。読み出された造形品の体積Vに基づいて、ステップS7において造形材料の材料費が演算により求められる。この演算は、下記の演算式II‐(1)、II‐(2)に基づいて2段階に行われる。
材料重量(W)=体積(V)x比重x係数a・・・・・演算式II‐(1)
材料費=材料重量(W)x単位重量あたり価格・・・・演算式II‐(2)
ここでも、製品設計デジタルデータから読み出される造形品の体積Vに基づき、予め定められた演算式により材料費が標準化手法により計算できるので、コンピュータを操作できる者であれば、誰でもこの演算を遂行することができる。
次に、図1Bに移り、ステップS8において造形品の平面形状でみた投影面積Pの読み出しが行われる。投影面積Pは、ステップS1において入力された製品設計データから得られる。さらに、ステップS9において、造形品の指定仕様が読み出される。指定仕様は、光造形品の仕上げレベルについての顧客の指定に関するものであり、予め指定条件としてステップS1においてコンピュータに入力されている。その後、ステップS10において、露光に関連する一層あたりのリコート時間t1が演算により求められる。光造形品製作におけるリコート作業については、先に挙げた特許公報の記載を参照されたい。
リコート時間の演算のために、図2のマップBが準備される。一層あたりのリコート時間は、先にステップS8で求めた投影面積Pに基づいて定められる。マップBにおいて、トラップ及びクイックキャストと表示されている欄は、ステップS9で読み出された指定仕様に関するものであり、顧客の指定に基づく初期条件の一つである。一層あたりのリコート時間t1は、基本部分と面積対応部分とからなる。面積対応部分はマップBから読み出して、指定仕様に応じた基本時間に加算する。次いで、ステップS11において、一層あたりの露光時間すなわちレーザ照射時間t2が演算される。このレーザ照射時間t2の演算にもマップBが使用される。これらステップS10とステップS11は、同じデータである投影面積Vと指定仕様に基づいて演算することができるものである。したがって、これらステップS10及びステップS11は同時並行的に実行してもよい。本実施形態の場合には、ステップS10及びステップS11のいずれも特に時間を要するステップではないので、2つのステップを同時並行的に実行するメリットは少ないが、事例によっては、大幅な時間短縮が可能になる場合がある。
次に、ステップS12において、造形品の高さhが読み出される。このステップで読み出された造形品の高さhに基づいて、ステップS13において積層数nが演算される。この演算には、下記の演算式IIIが使用される。
n=(h+H)/b・・・・・・・・・・演算式III
ここに、Hは造形品の基部に形成されるサポート部の厚さである。通常の光造形品の製造に際しては、サポ−ト部の厚さとして10mm程度の値が採用される。
また、bは一層の厚さである。次いで、ステップS14において、造形時間Tが演算される。この演算には、下記の演算式IVが使用される。
T=(t1+t2)n・・・・・・・・・・演算式IV
ここで、プロセスはステップS15に移り、光造形費が演算される。この演算には、下記の演算式vが使用される。
光造形費=造形時間Tx時間当り単価・・・演算式v
次に、プロセスはステップS16に移り、仕上げ工程の工数t3の計算が行われる。この計算は、下記の演算式VIに基づく。
3=仕上げ工数+2時間・・・・・・・・・演算式VI
ここで、仕上げ工数計算の内訳を示すと下記の通りである。
仕上げ工数
1.洗浄 30分
2.サポートの除去 nx10分x0.5(10角ないし200角の場合)
nx10分x1.0(200角以上の場合)
3.ポストキュア 60分(10角ないし200角の場合)
90分(200角以上の場合)
4.表面仕上げ(磨き) 表面積x仕上げレベル
仕上げレベルは、A、B、C、D、Eの5段階からなり、図2のマップCに示す仕上げレベル表に基づき仕上げ表面積に応じて仕上げ工数が求められる。
以上に説明した計算ステップにより得られる結果を総合して、光造形品製造価格の見積もりが得られる。本発明のこの実施形態によれば、従来は熟練者の経験と勘に頼っていた見積もり作業を標準化することができ、しかも従来に比して見積もり作業を迅速に遂行することができる。特に、判断を必要とする業務を標準化することにより、熟練者に頼ることなく見積もりの作成が可能になる。
図3は、本発明の他の実施形態を示す。図3Aは、人が遂行する作業A、機械が遂行する作業B、人が遂行する作業C及び機械が遂行する作業Dからなる一連のプロセスを遂行する従来の方法を単純に示す図表である。図3Bは、図3Aに示すプロセスにおける各作業を、本発明の思想に基づき複数の最小単位工程に細分化した結果を示す図3Aに対応する図表である。細分化の単位は、判断を伴わずに遂行できる作業工程と、作業遂行のための判断を必要とする判断工程との区別により定める。例えば、受け取った書類を事務員が決められたユーザーに回す作業は作業工程に属する。
図3に示すプロセスの例としては、例えば金型を使用して製造されるプラスチック製品の射出成形プロセスがある。このような製造プロセスにおいては、先ず金型の設計が行われる。作業Aは、この場合の金型の設計プロセスに相当する。作業Aは、業務指示書と製品図面や製品仕様等の製品に関するデータを受け取ることから始まる。業務指示書及びこれらの製品データは、事務担当者の手で金型基本設計担当者に渡される(工程a)。金型基本設計担当者は、金型の基本設計についての計画をまとめる(工程b)。そこで、金型基本設計計画は、金型設計担当者に回付され(工程c)、金型設計担当者の手で金型設計が遂行される(工程d)。完成した金型設計は、承認のため、事務担当者の手で設計担当者の直接の上司に回付される(工程e)。ここで、直接の上司が不在であるか他の業務のため繁忙であるときは、承認までに(工程f)滞留時間(g)を生じる。設計担当者の直接の上司による承認が得られると、金型設計は、さらに上の上司に承認のために回付される(工程h)。ここでも、承認(工程i)を得るまでに滞留時間(j)を生じる可能性が高い。
作業Bは、金型の製造プロセスに相当する。この作業においては、材料の手配や加工装置の準備、材料の加工装置へのセット、金型の加工及び研磨などの工程が行われる。通常は、金型の設計データを受け取ってから材料の手配に着手するため、作業Aの終わりから作業Bの始まりまでの間に時間的な空白を生じる。また、金型の設計データを受け取ってから金型製造のための材料の手配を始めるため、金型の完成が遅れることになる。
作業C及び作業Dは、完成した金型を使用してプラスチック製品の射出成形を行う作業であり、作業Cは、手作業で遂行される諸々の準備作業を含む。作業Dは、射出成形装置を使用して遂行される成形作業である。この場合も、作業に滞留時間(k)があり、実際には不必要な作業も含まれる。
図4は、本発明により改良されたプロセスを示すもので、あらゆる設計及び製造のためのデータは、コンピュータ読み取り可能なデジタルデータとして中央演算処理装置10に備えられる記憶部に格納され、各作業行程において有効に活用される。中央演算装置10の記憶部に格納されたデータは、該中央演算装置10に接続されたいずれの端末装置11からもアクセスすることができる。
図4Aは、標準化及び自動化により工程数が削減された結果のプロセスを示すものである。金型の設計にあたっては、製品の設計データが3次元CADによりデジタルデータとして準備され、そのデータを利用して金型の設計が行われる。金型に使用されるスライドやインサートコアのような部品は標準化され、製品寸法及び形状に基づいて選ばれる部品が予め定められる。この技術については、特願平2000−396690号に詳しい記載があり、本発明においては、この先願発明の技術をそのまま利用することができる。この3次元デジタルデータを利用して遂行される金型設計の手法を採用すれば、図3Aの作業Aにおいて行われているような上司による承認は最早必要でない。金型の製造に関しても、上述の先願に記載されているように、現在では、放電加工によらずとも十分に精度の高い加工を機械研削により行うことが、本出願人の開発した技術により可能となっており、作業Bにおける工程数を減らすことができる。
図4Bは、本発明によりさらに全工程の期間が短縮される状態を示す。例えば作業Aと作業Bとの間において、作業Bにおいて必要とされる材料の手配は、作業Aが完了する前に行うことができる。また、スライドやインサートコアの設計は、作業Aが完了する前においても、図4Bにm、n、oで示すように並行的に進めることができる。さらに、作業Bと作業Cとの間でも、図4Bにp、qで示すように、作業Bの完了前に作業Cの工程の一部を着手することができる。同様に、作業Cと作業Dの間でも、図4Bにr、s、tで示すように、作業Dの工程の一部を、作業Cが完了する前に着手することができる。作業Dに含まれる工程r、s、tを作業Cに含まれる工程がすべて終了する前に着手できるようにするために、本発明のこの実施形態においては、各々の工程について、作業開始のために必要な入力情報と、作業終了後に形成される出力情報とを特定し、作業Cに含まれる一つの工程、例えば工程qにおける出力情報を作業開始のために必要とする作業Dにおける工程、例えば工程r、s、tは、工程qの終了後に何時でも着手できるように、作業フローを構築し、コンピュータ読み取り可能なデジタルデータとしてコンピュータの記憶部に格納する。この点については、後で別の実施形態と関連して、もっと詳細に説明する。
以上詳細に述べたように、本発明によれば、従来のプロセス遂行方法を徹底的に分析して、プロセスを構成するすべての工程を完全に自動遂行できるように再構築することができる。また、本発明によれば、徹底した標準化により、熟練者の判断を全く必要としないプロセス遂行方法が得られる。さらに、本発明は、従来のプロセス遂行方法における不必要な工程を徹底的に排除して、プロセス遂行時間を大幅に短縮することを可能にする。
図5は、プラスチック製品の射出成形に使用される金型の設計段階を示す工程図である。この工程図は、図4Bの工程を実際の金型設計工程に当てはめたものと考えることができる。横軸は、作業のために消費される経過時間(1目盛り5分)を表す。
図5に示す工程図は、工程P1からP15までに分けられた各工程に、独特の符号が付されている。すなわち、判断を必要としない作業工程は、必要な要素が揃うことにより、熟練者でなくとも、決められた手順通りに作業を遂行することができる。この種の工程には工程開始の時点に3角形の「GO」記号が付され、それに続いて標準作業時間に相当する長さを表す横棒が記載される。そして、標準作業時間が終了する作業完了の位置には、作業完了を示す旗印が付される。この作業工程では、工程に着手する条件が整ったとき、コンピュータ画面上で、実行ボタンをクリックすることにより作業が開始され、その後は、コンピュータ画面上に現れる指示に従って操作を行うことにより、作業を遂行することができるようにコンピュータプログラムが構築される。
図5において、判断を必要とする要判断工程は、工程の開始位置に、要判断工程であることを示す菱形の記号が付される。この要判断工程では、従来の経験値をもとに、初めから全てを決定する作業、或いは、幾つかの選択肢から経験値をもとに最適なものを選択する作業が行われる。この作業は、コンピュータ端末装置の画面上においてユーザの操作により行われる。最終判断工程は、次工程に進めるかどうかを決定するための最終チェック工程であり、最も重要な判断を伴うものであるから、縁取りした菱形の記号が付される。この作業も、コンピュータ端末装置の画面上において、ユーザの操作により行われる。
この工程図は、このように作業内容の分類に応じて異なる符号を付して各工程を表示するので、作業工程と要判断工程の判別が容易になる。また、全体の作業内容に占める要判断工程の割合が一目で分かり、その後の工程の改良のための指針とすることができる。
図5に示す金型設計においては、工程P1から工程P4までは単純な準備段階であり、判断は必要ではない。続くレイアウト決定工程P5からが本格的な設計作業である。判断を必要とするレイアウト決定工程P5においては、型ブロック内における製品データの配置の他に、パーティングラインPLすなわち型割面の決定も行われる。続いて、判断を伴わない単純工程として、薄面張り工程P6と上型・下型分割工程P7が行われる。これら工程P6、P7は、判断を伴う要判断工程であるレイアウト決定工程P5の完了に引続いて、単純作業として遂行できる工程である。本発明では、このように要判断工程の完了により遂行可能となる作業工程を1つのプロセス単位と考える。すなわち、
(一又は一連の要判断単位工程)+(一又は一連の作業工程)=一プロセス
である。このプロセス単位のデータは、コンピュータ読み取り可能なデジタルデータの形でコンピュータの記憶部に格納される。
以下の説明において、それぞれの工程に関連する情報はすべてコンピュータ読み取り可能なデジタルデータとしてコンピュータの中央演算処理装置10の記憶部に格納されるものであり、それぞれの工程をコンピュータ支援のもとに遂行するための作業遂行プログラムが構築されて、中央演算処理装置10の記憶部に格納される。
図6は、1つのプロセス単位を構成する工程P5、P6の連動関係を示すもので、これらの工程を連動させるには、1つの法則が必要になる。すなわち、工程P5が完了した時に、パーティングラインPLについての決定情報が出力情報として出力され、この出力情報を入力情報として必要とする工程が検索され、薄面張り工程P6が検出される。このように、レイアウト決定工程P5において作業完了時に出力されるパーティングラインPLについての出力情報を介してレイアウト決定工程P5と薄面張り工程P6が連動される。
上型・下型分割工程P7は、薄面張り工程P6の出力情報を入力情報として実行される。上型・下型分割工程P7の作業が完了すると、上型・下型が分割されたことを示す型分割情報が出力情報として出力され、この出力情報に基づいて、上型設計プロセスAと下型設計プロセスBとが別々のプロセスとしてコンピュータに登録され、両プロセスA、Bは、それぞれ並列的に進められるようになる。図5において、工程P8より後の工程は、上型及び下型のいずれか一方を設計するためのものであり、上型及び下型の他方の設計においても、同様な工程が行われる。
次に、ゲート・スプルー位置決定工程P8、ランナー経路及び曲がり半径決定工程P9、スリーブピン位置決定工程P10及びスライド種類・ストローク決定工程P11という判断工程が続く。これらの工程を一つの又は一連の判断工程として捉えると、その判断工程に付随してスライドコア作成工程P12、スプリングコア作成工程P13、入れ子作成工程P14という作業工程が続く。これら工程P8、P9、P10、P11、P12、P13、P14を合せて一単位プロセスとみることができる。
図5に基づいて説明をさらに進めるにあたり、理解を容易にするために、通常の金型の設計及び製造工程を、携帯電話機の外ケース成形用金型に関連して説明する。
図7は、携帯電話機の表ケース1の形状を示す斜視図である。携帯電話機のケースは、図7に示す表ケース1と該表ケース1に嵌め合わされる裏ケース(図示せず)とから構成される。表ケース1及び裏ケースの形状を表す設計デジタルデータは、3次元CADにより作成される。現在広く実用化されている3次元CADとしては、CATIA、UG、Pro/E、I-DEASなどがあり、これら3次元CADのいずれもが、携帯電話機のケース設計に使用できる。図7に示すように、表ケース1は、液晶表示画面を取り付けるための窓穴2、数字ボタン及び#ボタン、*ボタンを嵌め込むための穴3、その他の操作ボタンのための穴4を表側に有する。さらに、図7には明瞭に示していないが、表ケース1の側壁部には、横方向からの開口が形成されている。裏側には、多数の突起やリブなどが形成されており、プラスチックの射出成形によりこの表ケース1を製作する場合に型抜きの邪魔になるアンダーカット部も幾つかの個所に形成される。
図7に示す表ケース1の3次元的形状は、設計デジタルデータに基づいてコンピュータ画面上に表示できる。
金型設計の第一工程は、型割面すなわち上型と下型の分割面を決定することからなる。型割面は、製品の外形形状において最も外側に張り出している点を結ぶ線に沿って決定するのが最も一般的である。製品上の特定の点を原点oとして、図7に示すように、製品の長さ方向にx軸を、製品の幅方向にy軸を、垂直方向にz軸を定めて、型割面の通る製品外形面上の点を座標表示することにより、型割面の位置を座標で定めることができる。この型割面は、製品形状を表す画面上の表示に、例えば赤色などのように、特定の色などで型割線すなわちパーティングラインPLの候補として表示することができる。その一例を図7において一部のみ想像線で示す。
図が分かり難くなることを避けるために、図7では、パーティングラインPLは、製品図から離れて描かれているが、実際には、コンピュータ画面上では、製品を表す立体図の上に表される。型割面を決定するためのコンピュータプログラムは、一つだけでなく複数の型割線候補を表示できるように構成してもよい。
図8は、型割線決定後の上型及び下型に形成される成形面形状を示す斜視図である。図8において、製品である表ケース1が中央に示されており、その上方に上型の成形用凹部5が、下方に下型の成形面を構成する凸部6が、それぞれ示されている。上型の凹部5と下型の凸部6は、上型と下型が閉じられたとき、間に成形用キャビティを形成する。
図9は、凹部5に重ねて上型の型ブロック7が描かれた図である。図10は、凸部6に重ねて下型の型ブロック8が描かれた図である。
製品の側壁部に穴等の型抜きの障害になる形状を持った部分があれば、その位置にはスライドコアを配置することが必要になる。図11は、スライドコアの概念を示すもので、上型ブロック7の凹部5と下型ブロック8の凸部6との間に成形用キャビティ9が形成され、該成形用キャビティ9内に射出された溶融プラスチックが冷却硬化されて製品となる。ここで、製品の側壁に穴10を形成する場合には、矢印方向に移動可能なスライド11を配置する。該スライド11の先端には、穴成形用のコア11aを形成して、このコア11aを成形用キャビティ9内に突出させる。製品が冷却硬化した後に、上型ブロック7を上方に移動させ、スライド11を引っ込み方向に移動させることにより、製品を型から取り出すことが可能になる。
スライドコアの一つは、図12及び図13に示す構造のスライドユニット12として構成することができる。図12において、スライドユニット12は、スライドガイド13を備えており、該スライドガイド13が下型ブロック8に固定される。スライドガイド13内に形成されたガイド溝13a内を案内されて矢印方向に摺動する可動部材14が設けられ、該可動部材14の先端にスライド11が取り外し可能に固定される。スライド11の先端には、所要形状の成形用コア11bが形成されている。さらに、スライドユニット12は、上型ブロック7に固定されるロッキングブロック15を備える。図13に明瞭に示すように、ロッキングブロック15は、下方に開口する傾斜したカム溝15aを有する。カム溝15aの傾斜方向は、下方に向けてスライド11の先端から遠ざかる方向である。可動部材14の上面には、ロッキングブロック15のカム溝15aに係合する傾斜カム従動部材14aが形成されている。
したがって、上型ブロック7が下型ブロック8に合わされた状態では、可動部材14及びスライド11は成形用キャビティ9の方向に押し出され、スライド11の先端の成形用コア11bが成形用キャビティ9の所要位置に挿入される。また、上型ブロック7が上方向に上昇させられたとき、可動部材14及びスライド11は引っ込み方向に移動して、成形用コア11bが成形用キャビティから引っ込まれる。
図14に、図7に示す携帯電話機用表ケース1を成形するための金型における下型ブロック8の所要位置に、スライドユニット12を配置した状態を示す。
図15に、スライドユニット12を金型に組み込んだ状態を断面で示す。
製品のアンダーカット部に対応する金型の部分には、ルーズコア又はそれに類する成形用コアが配置される。図16は、ルーズコアの一例を概略的に示す断面図である。上型ブロック7の成形用凹部5と下型ブロック8の成形用凸部6との間には、成形用キャビティ9が形成される。成形用キャビティ9内に充填される溶融プラスチックが冷却硬化されて得られる製品には、アンダーカット部18が必要となる場合がある。このアンダーカット部18は、このままでは成形後の型抜きに際して障害となる。図16に示す構造は、その対策として採られるルーズコア20の一例である。ルーズコア20は、細長い棒状のコア部材19を備え、このコア部材19にアンダーカット部18に対応する形状の凸部19aとその周辺の成形面19bが形成される。
下型ブロック8には、ルーズコア20に対応する位置に上方に向けて内方に傾斜するガイド面21が形成される。ルーズコア20の裏面は、下型ブロック8のガイド面21に沿って配置される。
下型ブロック8の下方には、該下型ブロック8に対し上下方向に間隔をもって上下方向に移動可能な可動プレート22が配置されている。コア部材19は、下端がピン結合により可動プレート22に結合されている。
図16は、金型を閉じた状態を示すものであり、成形用キャビティ9に溶融プラスチック材料が注入され、冷却硬化された後、型抜きが行われる。型抜きのために、可動プレート22には、エジェクタピン23が取り付けられる。型抜きに際しては、下型ブロック8が下方に移動させられる。この移動により、可動プレート22は下型ブロック8に対して相対的に上方に移動し、その結果、成形品がエジェクタピン23により下型ブロック8に対し上方に押し上げられ、下型ブロック8の成形用凸部6から離れる。このとき、同時にルーズコア20のコア部材19も成形品とともに下型ブロック8に対し、相対的に上方に移動する。コア部材19は、下型ブロック8のガイド面21に沿って移動するため、その凸部19aと成形面19bは成形品から離れて内方に移動し、成形品は、金型から完全に離型される。
図14において、符号24が、ルーズコア20の配置される位置を示す。
図16に符号23により示されるエジェクタピンは、成形品の複数個所に配置する必要がある。エジェクタピン23の位置は、成形品の形状を考慮して、剛性の高い部位に配置することが好ましい。図7に示す成形品形状では実際には多数のエジェクタピンが配置されるが、図7にはこのうち4カ所のエジェクタピン23のみを示す。
金型の上型ブロック7及び下型ブロック8の設計、及び、スライドコアとルーズコアを含むインサートコアの設計が完了すると、それらの設計データに基づいて切削加工を行うための工具パスを定める数値制御データすなわちNCデータの作成が必要になる。図17及び図18は、図7に示す携帯電話機用の表ケースとは異なるが本質的には同等の製品を成形するための金型の上型ブロックを切削するための数値制御データ作成の一例を示す概念図である。図において、細線は、同じ高さの部位を表す等高線である。先ず、一点鎖線で示された最も高い部位に相当する2つの等高線26の高さまで、型ブロックの面を切削していく。この切削は、切削工具の往復パスを適切に定めることにより、行われる。数値制御データは、第1段階として、この切削工具の往復パスを定めるように作成される。次に、等高線26に隣接する等高線27の位置まで面が滑らかに連続するように切削を行い、順次隣の等高線に移って、切削を行うように、切削工具のパスが制御される。数値制御データは、このような切削工具のパスを定めるように作成されるものであり、デジタルデータの形態で保存される。
切削加工のための数値制御データが作成されると、この数値制御データは、数値制御切削機械に送られて、このデータを基に、型ブロック及び素材の切削加工が行われる。
図19に代表的な金型の組立状態を断面で示す。この構造は、図16に示すものとほぼ同一であるが、図19では、構成部品をさらに詳細に示している。図19の構造では、エジェクタピン23を支持する可動プレート22は、上プレート22aと下プレート22bとからなる。ルーズコア20は、コア部材19と、該コア部材19を可動プレート22に取り付けるバネ部材19aとからなる。バネ部材19aの下端は、可動プレート22の上プレート22aと下プレート22bの間に挟んで保持される。ルーズコア20は、バネ部材19aにより支持されているので、スプリングコアと呼ばれることもある。
図19の構造では、通常のエジェクタピン23の他に、スリーブピン50が設けられる。スリーブピン50は、スリーブ50aと、該スリーブ50a内に摺動自在に配置されたセンターピン50bとを備える。スリーブ50aの上端は、下型ブロック8の成形凸部6の面よりも下方に下がった位置にある。センターピン50bは、スリーブ50aを通りぬけて上端がスリーブ50aの上端より上方に突出する。このスリーブピン50の役割は、成形品に図に示すような中空円筒状の内向き突起を形成することである。スリーブピン50aの下端は、可動プレート22の上プレート22aと下プレート22bとの間に保持される。センターピン50bの下端は、スリーブ50aの下端よりも下方に突出し、可動プレート22よりも下方に配置されたセンターピンストッパプレート51と、エジェクタ支持プレート52との間に保持される。
図19の構造では、更に、コアピン53が設けられる。コアピン53は、下型ブロック8を下方で支持する受け板54に下端が支持されており、下型ブロック8を上方に貫通して成形用キャビティ9内を上方に延び、上端が上型ブロック7の成形用凹部5の面に接している。コアピン53は、成形品に孔を形成するためのものである。
図19の構造では、スライドコア11は、上下に2つのコア11c、11dが配置されているが、その構造は、図11から図15までを参照して先に説明したスライドコアと同一である、と考えてよい。
再び図5の工程表に戻って、本発明の思想をもとに再構築された金型設計工程の詳細を説明する。
金型の製作が受注されると、オーダーシートが発行される。受注に際しては、製品設計データが、3次元デジタルデータとして発注者から供給される。この製品設計データは、金型設計に使用されるソフトウエアに対応するCADデータに変換される。これらのプロセスは、図5において、P1及びP2で示されており、いずれも判断を必要としない単純作業である。このデータ変換が終了した時点から金型の設計が開始される。
金型設計における最初の工程は、データ修正工程P3である。このデータ修正工程P3は、データ変換後の3次元CADデータに存在し得る欠陥を調べ、修正するためのものである。データに基づいて表示される3次元画像に隙間などの面落ちがないかどうかをチェックし、欠陥があれば、作業担当者がコンピュータを操作して、手作業によりその欠陥を修正する。修正データは、コンピュータに保存される。図20は、チェックを行うための3次元画像の一例を示すもので、面1にデータ不連続などの欠陥があって面1に隙間を生じており、角部に閉じていない部分が表れている。チェックのためのソフトウエアは、例えば面1に隙間などのデータ不連続があるときに、その製品全体を水色で示してデータ欠陥があることを表示し、欠陥部分すなわち角部の閉じていない部分は紫色で表示するように構成すれば、作業を行う人員にとって欠陥の発見が容易になる。このように、面欠陥のようなチェックする項目を、データに不連続がある場合に面欠陥と判断する、というように標準化して定め、コンピュータ支援のもとに作業担当者にチェック結果を表示できるようにソフトウエアを構築することで、本来は、目視によるチェックでは判断工程とされるべき工程が、判断を必要としない作業工程となる。作業は金型設計者が行い、データ欠陥はチェック時に直ちに修正することで、この工程を単純な作業工程として遂行することが可能になる。このように、本発明のこの実施形態においては、従来は判断工程として考えられていたデータ修正工程を、判断を必要としない作業工程とすることができ、全体として、判断工程の数を減少させることができる。
次の工程P4は、収縮率付加工程である。プラスチック製品の射出成形においては、樹脂材料の収縮により、最終製品の寸法が、成形直後の寸法より小さくなる。金型設計においては、受注時に使用樹脂材料についての情報が発注者側から提供されており、この情報は、当該オーダーの履歴情報として格納されている。工程P4では、先ずこの履歴情報を確認し、収縮率を読み出す。そして、樹脂材料の収縮前と収縮後の寸法が、X、Y、Zの3方向について計算される。図21Aは、工程P4において使用されるコンピュータ表示画面の一例である。この例では、樹脂材料の収縮率は、0.5%である。この収縮率を付加したデータを修正データとして保存する。図21Bに修正データの画像化したものを示す。この工程P4は、判断を必要としない単純作業に分類される。
収縮率付加工程P4に続いてレイアウト決定工程P5が実行される。この工程においては、作業担当者すなわち端末コンピュータのユーザーが、製品データを予め標準化された金型ブロック内に配置し、ブロックの範囲内に製品が収まるかどうかをチェックする。製品データと金型ブロックの形状は、コンピュータ画面に画像として表示される。この工程においては、製品データが金型ブロック内に収まるかどうか、という点だけでなく、必要とされるスライドコアなどを支障なく配置できるかどうか、といった点についても考慮を払いながら、レイアウトが決定される。したがって、この工程は、後の工程にも影響が及ぶ重要な判断工程である。更に、この工程において、成形用樹脂の通り道であるランナーに関し、ホットランナーを採用するか、コールドランナーを採用するかを決定する。この決定は、製品形状に基づいて行われる。
ホットランナーが選択された場合には、ブロック内にホットランナー孔を配置する。図9に、一例として、スプルー55a、ランナー55b及びゲート55cの配置を示す。更に、上型と下型の間のパーティングラインPLすなわち型割面も決定される。
図22は、ゲートの形式を示すものであり、図22Aはサイドゲート55dを、図22Bはダイレクトゲート55eを示す。図23は、製品データ5を型ブロック7内にレイアウトした状態を示す。図23において、矩形線7aは製品データのレイアウト可能範囲を示すものでコンピュータ画面上に表示される。ランナー及びゲートの形式を考慮しながら、このレイアウト可能範囲7aに製品データをレイアウトしていく。
画面上に表示された型割線PLの候補が満足できるものである場合には、コンピュータ画面上に表示される「決定」ボタンをクリックすることにより、表示された型割線PLに沿った面が型割面と決定される。画面上に表示された型割線が満足なものではないときには、表示画面上の「次候補」ボタンをクリックすることにより第2番目の候補となる型割線が表示される。このようにして、幾つかの候補を表示させることにより、最も好ましい型割線PLを決定することができる。
型割線PLが決定されると、凹部5及び凸部6の寸法形状に最適な型ブロック7、8が自動的に決定され、例えば図9、図10に示されるように表示画面上に表示される。
レイアウトが決定されると、次に、スライドコアが配置できるかどうかを検討する。この検討は、特に高さ方向寸法に関し、スライドコアが無理なく配置できるかどうか、について行う。もし、スライドコアが無理なく配置できる高さ方向の余裕がなければ、製品データの配置を高さ方向に修正して、スライドコアが配置できるようにする。
次に、例えば図19に示すルーズコアすなわちスプリングコア20が配置できるかどうか、について検討する。考慮すべき点は、受け板54に形成されるスプリングコア20のための逃げ孔54aが、同じく受け板54に形成される温度調節用媒体の通路孔と干渉しないかどうか、及び、型中心からの水平方向距離が許容範囲内にあるかどうか、ということである。図24にこの関係を示す。コア部材19を配置するために下型8に形成される孔19aの下端の中心から下型8の中心までの距離Lは、型の幅方向及び長さ方向に、所定の値を確保することが必要である。図26に示す携帯電話機の外ケースの例では、この距離Lは、型の幅方向に23.4mm、長さ方向に73.9mmが最低必要である。また、下型8の孔19aの下端中心と受け板54に形成される逃げ孔54aとの横方向のずれ量は、2.0mmに設定される。逃げ孔54aと温度調節用媒体の通路孔54bとの間の縁間距離は、最低1.0mmが必要である。
以上述べた種々の要件を考慮して製品データのレイアウトを決定する。このように、レイアウト決定に際して、後続する工程における種々の部品配置に影響する条件をすべて考慮することで、後工程において生じ得る問題を前もって回避することが可能になる。
レイアウト決定工程P5に続いて薄面張り工程P6が実行される。これは、製品の孔が形成される部位にあたるデジタルデータに薄面に相当するデータを付加して薄面を張る操作を行って、表面上にデータの不連続を生じないようにするためのものである。図25A、Bに、薄面ta、tb張りの例を示す。
次に、上型・下型分割工程P7が実行される。この工程は、図7及び図8について説明したように、上型と下型の型割面を定め、データを上型のデータと下型のデータに分けてコンピュータ上に登録し、その後は別々の流れとして処理するようにするものである。工程P6とP7は、いずれも判断を必要としない作業工程に分類される。
本実施形態においては、図26に示すように、上型7と下型8との間の合せ面における下型8の幅Aと上型7の幅B、及び分割一般面における余裕間隙Cを、特定の金型、例えば携帯電話機外ケースの射出成形用金型については一定の寸法に定めることにより、上型・下型分割に際しての判断作業が全く不要になる。このように、判断すべき条件として単一の条件を設定することにより、本来は判断工程とされるべき工程を作業工程とすることができ、判断工程の数を減少させることができる。
続く工程は、ゲート・スプルー位置決定工程P8である。この工程では、溶融樹脂を成形用キャビティ9内に射出するためのスプルー55a、ランナー55b及びゲート55cの配置が決定される。図9に示すゲートは、サイドゲートの例である。
ゲート・スプルー位置決定工程P8におけるゲートの設計データ作成は、例えばサイドゲートについて図27に示すように、ランナー部の幅d1、ゲート部の幅w、ゲート部の厚さt、ゲート部の傾斜の有無などを、使用する樹脂に対して予め定めておくことで、判断数を大幅に削減することができる。
ゲート・スプルー位置決定工程P8に続いてランナー経路及び曲がり半径決定工程P9が実行される。この工程P9では、ランナー55bの配置と形状が決定される。これらの工程P8、P9は、いずれも判断が必要な判断工程に分類される。製品の形状及びサイズによっては、スプルー、ランナー及びゲートを一種類に限定しておき、それに伴ってランナー経路及び曲がり半径も一種類に限定し、必ず定められたスプルー、ランナー及びゲート、並びにランナー経路及び曲がり半径を使用するようにすることで、本来は判断工程であるべき工程P8、P9を作業工程にすることができる。
次に行われる工程は、スリーブピン位置決定工程P10である。この工程においては、エジェクタピン23の配置に加えて、図19に関連して説明したスリーブピンが必要かどうか、必要であるとすれば、どの大きさのものをどの位置に配置するかが決定される。次に、スライドコア及びルーズコアが必要かどうか、及び必要である場合に、その種類及び移動ストロークを決定するスライド種類・ストローク決定工程P11が実行される。工程P10、P11は、判断を必要とする判断工程である。
工程P11が終了すると、スライドコア作成工程P12及びスプリングコア作成工程P13が順に行われる。
操作は、先ず所要のスライドユニット12のサイズ及びタイプを決定し、次いでコンピュータの表示画面を見ながら、カーソルを所要の位置に合わせてクリックするという、人為的操作で遂行することができる。コンピュータに組み込まれたプログラムは、スライドユニット12のサイズとタイプが決定され、位置が指定されたとき、下型ブロック8の指定位置に、スライドガイド13を嵌め込むための凹部16と、可動部材14及びスライド11が摺動するための溝17が自動的に描かれるように構成されている。金型の下型ブロック8におけるスライドコアに関する設計は、該下型ブロック8に、スライドガイド13を嵌め込むための凹部16と、可動部材14及びスライド11が摺動する溝17を描くことにより終了する。
スライドユニット12の設計は、別の流れの作業として行われる。スライドユニット12におけるスライドガイド13と、可動部材14、及びロッキングブロック15には、標準部品があてられる。すなわち、スライドユニットとして、サイズや形状及びタイプの異なるものを幾つか準備しておき、製品の成形に必要とされる成形用コア11bのサイズや大きさ及び位置により、最も適切なものを人為的に選定する。この選定の結果は、先に述べた金型の下型ブロック8に凹部16及び溝17を形成するのにも利用される。スライドユニット12の設計にあたっては、アンダーカットの大きさに応じて標準スライドユニットの中から適切なものを選択する。図28Aに、規格化されて予めコンピュータに三次元データとして登録されたスライドブランクの例を示す。図28Aの上段に記載されたテーブルにおいて、寸法の欄の数字は左からブランクの長さ、幅、及び厚さを表わす。テーブルの下の図に示すように、長さ150mm、幅15mmのブランクが規格ブランクであり、3種類の異なる厚さのブランクが用意されている。通常は、この規格ブランクの中から適切なものを選んで使用する。規格ブランクが使用できないときは、長さ300mm、幅300mmのブランクの中から適切なものを選び、最下段にワイヤーカットブランクとして示すように、ワイヤーカットにより切り出してスライドを作成する。標準スライドユニットは、予め組み合わされたスライドガイド13、可動部材14、及びロッキングブロック15で構成される。さらに、可動部材14に係合できるサイズ及び形状のスライド11用の素材を選択する。次いで、この素材の先端に、所要の形状及びサイズの成形用コア11bを形成する。成形用コア11bの形成は、製品である表ケース1に関する設計データからの情報に基づいて、コンピュータ処理により遂行される。
ルーズコア20のコア部材19の設計も、コア部材用素材として予め複数個準備され、コンピュータに三次元データとして登録された異なるサイズ及びタイプの標準品の中から最適なものを指定し、所要形状の凸部19aと成形面19bを形成することにより、達成される。凸部19aと成形面19bの設計データは、図7に示す製品形状についてのデータを基に作成することができる。規格化され、コンピュータに三次元データとして登録されたルーズコア20のコア部材19の形状の例を図28Bに、寸法を定めるテーブルを図28Cに示す。図28Cから分かるように、アンダーカットの量に応じて適切なルーズコア設計を行うことができる。
ルーズコア20のコア部材19のサイズ及びタイプが決定され、その位置が指定されると、表示画面上の下型ブロック8には所要のガイド面21の形状が記入され、デジタル設計データとして保存される。
エジェクタピン23としては、直径の異なるものが複数種予め標準部品として準備されており、エジェクタピン23の位置を決定した後に、準備された標準品の中から、製品形状及び大きさに応じて最適な直径のピンが選ばれる。エジェクタピン23の長さは、直径が定まると自動的に決定される。同時に、下型ブロック8には、エジェクタピン23に対応する穴25が形成され、そのデータが、設計データとして保存される。このように、エジェクタピン23の位置を決定し、直径を標準部品の中から選定することによって、エジェクタピン23の設計が完了するだけでなく、それに付随する部分の設計、例えばエジェクタピン23の通る穴23や溝の設計までもが自動的に遂行されることになる。
この工程P13において、エジェクタピン23を通すためのエジェクタピン用溝の形成も行われる。エジェクタピン用溝の設計データは、エジェクタピン23の位置決定の段階で定められており、コアの位置及び規格も前工程で決められているので、工程P12及びP13は、いずれも前工程である判断工程で設定された判断に基づく条件を作業遂行コンピュータプログラムに基づき、コンピュータ上で実行するだけの工程となる。したがって、これらの工程P12、P13は、いずれも判断を必要としない作業工程に分類される。コア作成工程P12、P13が終了すると、これらコアのデータは、別部品として登録される。
続く工程として、入れ子作成工程P14が行われる。この工程P14は、例えば図19について説明したコアピン53のような成形用キャビティ9内に配置される入れ子のデータが作成され、コンピュータ上に部品登録される。
最後に、型割チェック工程P15が行われる。この工程では、上型及び下型の各々について、設計データが適切であるかどうかが、チェックされる。この工程は、最終判断工程として、判断工程のうち、最も重要な工程に分類される。
図29は、金型設計及び製作データの作成作業を管理する管理システムを概略的に示すものである。中央演算処理装置60には、多数の端末コンピュータ61A、61B、61C、61D、61E、61Fがネットワークを介して接続されている。中央演算処理装置60内には作業配信サーバー60aが設けられ、この作業配信サーバー60aは、作業管理データベース60b及び作業熟練度管理データベース60c、ファイル管理サーバー60dに接続されている。
作業管理データベース60bには、図29に部分拡大図で示すように、複数のオーダーについての工程表62が格納されている。工程表62は、図5に示す形式のものでよい。図29に示す例では、オーダーの順に番号を付して、01型、02型、03型の工程表が準備されている。この番号は作業の優先順位を表す。また、一つの工程表の中で、個別の作業工程にも番号が付されている。この番号は、着手される順位を表すもので、同じ番号の工程は、いずれを先に着手してもよいことを意味する。作業が完了した工程は、その旨が、該当する工程表62に付随する業務管理リストに記録される。
作業熟練度管理データベース60cは、各端末コンピュータ61のユーザーが遂行可能な作業工程についてのデータを記述するリスト、すなわち作業熟練度リストを格納する。例えば、端末コンピュータ61Aのユーザーの熟練度は、工程表62の表示を用いて示すとき、2工程、3工程及び4工程の作業を遂行する能力を持つが、他の工程の作業はまかせられない場合には、その旨が作業熟練度管理データベースに端末コンピュータAの作業熟練度として記憶される。同様に、他の端末コンピュータについても、そのユーザーの作業熟練度がデータとして、データベース内に格納される。
図30に、中央演算処理装置60と端末コンピュータ61により構築される金型設計システムの作用をフローチャートで示す。このうち、図30Aは、システムのログイン過程を示す。図30Aにおけるシステムインターフェースを別に拡大して図30Eに示す。先ず、ユーザーは、出勤し、作業準備が整った時点で、システムインターフェースを介してログインIDを入力し、ログインボタンを押す。すると、ソフトウエアは、ログインボタンが押されたことを認識し、ユーザーのIDを確認する。正しいIDであれば、当該ユーザーの出勤登録をして、ユーザーのステータスを登録する。中央演算処理装置60は、ユーザーのステータスとして、当該ユーザーが担当する端末コンピュータのステータスを記録する端末状態リストを作業配信サーバー60a内に備える。この時点では、ユーザーのステータスは「BREAK(休憩)」であり、その旨が端末状態リストに記録されている。
ユーザーが作業着手可能な状態であれば、ユーザーは、システムインターフェースにおいて「READY(待機中)」のボタンを押す。そこで、ソフトウエアは、待機中ボタンが押されたことを認識し、端末状態リストにおける当該ユーザーのステータスを「BREAK(休憩)」から「READY(待機中)」に変更する。次いで、ソフトウエアは、ユーザーの作業熟練度を作業熟練度管理データベースから取得し、当該ユーザーが遂行可能な作業を作業管理データベース60bの検索により調べる。作業は、先ずオーダーの優先順位に基づいて選別し、次いで工程表の着手順位、すなわち番号の若い工程を当該ユーザーに最適な作業として選択する。この選択された作業は、当該ユーザーの端末コンピュータに配信され、ユーザーは、割り当てられた作業を遂行できる状態になる。次に、ソフトウエアは、作業管理データベース60bに備えられた実績管理テーブルに、作業実績の書き込みを行う。これは、ユーザーが割り当てられた作業を遂行するのに要した時間を記録するものである。さらに、ソフトウエアは、ユーザーのステータスを「READY(待機中)」から「ACTIVE(作業中)」に変更する。
図30Bは、製品データを修正するためのデータ修正プロセスを示すフローチャートである。図30Bにおけるシステムインターフェースを、別に拡大して図30F、図30G、図30Hに示す。ユーザーは、システムインターフェースを介してシステム起動ボタンをおす。これに応答して、ソフトウエアは、ソリッドチェックコマンドを持つデータ修正システムを起動させ、オーダー番号に基づいて開かれるファイル番号を取得する。ソフトウエアは、さらに、取得したファイル番号に基づいて、作業管理データベース60bの検索を行い、該当する製品の3次元モデルをファイル管理サーバー60dより開く。
次に、ユーザーは、作業の完了を示すため、送信ボタンを押す。同時に、ユーザーは、自分のステータスが「READY(待機中)」であるか、「BREAK(休憩)」であるかをソフトウエアに知らせる。ソフトウエアは、端末コンピュータからの送信を受けて、当該工程が完了した旨の実績を実績管理テーブルに書き込む。さらに、ソフトウエアは、ユーザーが知らせてきたステータスに応じて、当該ユーザーのステータスを「READY(待機中)」又は「BREAK(休憩)」に書き替える。これで、データ修正作業が終了する。
図30C及び図30Dは、レイアウト決定工程から上型・下型分割工程までを示すフローチャートである。図30Cにおけるシステムインターフェースを、図30I、図30J、図30Kに、図30Dにおけるシステムインターフェースを図30Lに、それぞれ拡大して示す。先ず、ユーザーは、システムインターフェースにおいて、作業履歴(History)タブをクリックして、作業履歴(History)画面をシステムインターフェース上に表示させる。次に、画面上の収縮率確認表をダブルクリックすることにより、収縮率確認表を起動させる。ソフトウエアは、収縮率確認表がダブルクリックされたことを認識し、該当する工程の作業履歴(History)テーブルを選択してシステムインターフェース上に表示する。収縮率は、使用される樹脂に基づいて予め定められており、図に示す例では、収縮率は0.5%である。ユーザーは、この表示された収縮率を製品形状に反映させるため、その収縮率を付加する操作を行う。
ユーザーは、システムインターフェースを介してレイアウト決定システムボタンを押すことにより、レイアウト決定システムを起動させる。ソフトウエアは、レイアウト決定システムボタンが押されたことを認識し、オーダー番号に基づいてファイルを取得し、ファイル管理サーバー60dよりモデルを開く。開かれるモデルは、例えば図7に示すようなものであり、図9に示すように、使用する型素材ブロックとともに表示される。次に、表示されたモデルに樹脂の収縮率を付加して修正データを作成する。修正されたデータは、図21Bに示すようなものとなる。その後、パーティングラインPLを決定する。パーティングラインPLの決定は図7について説明したものと同様の方法で行う。次いで、樹脂注入のためのランナーの形式及び樹脂注入口であるゲートの形式を決定する。この決定には、製品形状と使用する樹脂のタイプが考慮される。ランナーの形式の決定は、ホットランナーにするか、コールドランナーにするか、についてものであり、ゲートの形式の決定は、サイドゲートにするか、ダイレクトゲートにするか、についての決定である。このようにして決定されたランナー及びゲートの形式を考慮しながらレイアウトの決定を行う。
レイアウトが決定された段階で、ユーザーは、このオーダーについての作業を中断することができる。その場合には、作成したデータをファイル管理サーバー60dに保存し、自分のその後のステータスについての情報を添えて送信操作を行う。
以上、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、実施形態として説明した特定のプロセス及びプログラムに限定されるものではない。すなわち、本発明は、特許請求の範囲の請求項に記載した技術思想の範囲に含まれる全ての態様をその範囲に含むものである。
本発明の一実施形態におけるプロセス遂行方法の一例を示すフロー図である。 図1Aの工程に続く工程を示すフロー図である。 図1の実施形態における演算に使用されるマップA、マップB及びマップCの例を示す図である。 本発明の他の実施形態における従来のプロセスの細分化を示す図表であり、aは従来のプロセスを、bは細分化をそれぞれ示す。 図3に示すプロセスを本発明により改良する例を示すもので、aは標準化及び自動化により工程数が削減されることを、bは幾つかの工程を並列的に遂行することによるプロセス遂行期間の短縮を、それぞれ示す。 金型設計のプロセスを複数の工程に分解し、その進行を時間軸に沿って示す工程表である。 複数の工程間の連動関係を示す図である。 本発明を適用して製作される金型により成形される製品の一例である携帯電話機の表ケースの斜視図である。 金型設計過程において、型割後における上型と下型の設計用凹部及び凸部を示す斜視図である。 上型のブロック決定段階を示す斜視図である。 下型のブロック決定段階を示す斜視図である。 スライドコアを概念的に示す断面図である。 スライドユニットの一例を示す斜視図である。 スライドユニットの側面図である。 下型ブロックにスライドユニットを配置した状態を示す斜視図である。 スライドユニットを取り付けた金型の断面図である。 ルーズコアすなわちスプリングコアを概念的に示す断面図である。 数値制御データの作成過程を説明するための斜視図である。 図18に示す型ブロックの平面図である。 金型の組立状態における断面図である。 金型設計におけるデータ修正工程を説明するための製品の斜視図である。 金型設計において製品データのレイアウト及び樹脂の収縮率を付加する工程を示す斜視図である。 ゲートの形式と配置を示す平面図であって、Aはサイドゲートを、Bはダイレクトゲートを示す。 型ブロックにおける製品データの配置を示す概略的な平面図である。 ルーズコア又はスプリングコアのレイアウト可能範囲を示す断面図である。 孔その他の開口部における薄面張りを概念的に示す断面図であって、Aはボタン孔等の開口における薄面張りを、Bは段差部における開口の薄面張りを示す。 上型と下型の合せ状態を示す断面図である。 ゲートの規格化の一例を示す図である。 規格化されたスライドブランクの例を示す図である。 規格化されたルーズコアの例を示す図である。 ルーズコアの寸法を定めるテーブルの例を示す図である。 本発明の一実施形態における作業配信のシステムを示す概要図である。 図29のシステムにおけるログイン過程を示すフローチャートである。 データ修正過程を示すフローチャートである。 レイアウト過程を示すフローチャートである。 図30Cの続きのフローチャートである。 図30Aのフローチャートに示されるシステムインターフェースを拡大して示す図である。 図30Bのフローチャートにおいて上段に示されるシステムインターフェースを拡大して示す図である。 図30Bのフローチャートにおいて中段に示されるシステムインターフェースを拡大して示す図である。 図30Bのフローチャートにおいて下段に示されるシステムインターフェースを拡大して示す図である。 図30Cのフローチャートにおいて上段に示されるシステムインターフェースを拡大して示す図である。 図30Cのフローチャートにおいて中段に示されるシステムインターフェースを拡大して示す図である。 図30Cのフローチャートにおいて下段に示されるシステムインターフェースを拡大して示す図である。 図30Dのフローチャートに示されるシステムインターフェースを拡大して示す図である。
符号の説明
1・・・携帯電話機の表ケース、2・・・窓穴、3、4・・・穴、
5・・・上型の成形用凹部、6・・・下型の凸部、7・・・上型の型ブロック、
8・・・下型の型ブロック、11・・・スライド、11b・・・成形用コア、
12・・・スライドユニット、20・・・ルーズコア、23・・・エジェクタピン

Claims (9)

  1. (a) プロセスを、作業遂行時に未知の条件を設定することを必要とする判断工程と、判断を伴わずに予め定められた手順で作業を遂行できる作業工程とからなる複数の単位工程に細分化する情報をコンピュータに入力し、コンピュータ読み取り可能なデータとして前記コンピュータの記憶部に格納すること、
    (b) 前記細分化された単位工程の情報を前記コンピュータの記憶部から読み出し、ある判断工程において設定された条件を使って遂行できる工程はすべて作業工程に分類して当該判断工程に後続させ、該分類した単位工程の情報をコンピュータ読み取り可能なデータとして前記コンピュータの記憶部に格納すること、
    (c) 前記分類した単位工程の情報を前記記憶部から読み出し、一又は一連の判断工程と、この判断工程の終了を条件に遂行可能になる一又は一連の作業工程とをまとめて一単位プロセスとし、この一単位プロセスに含まれる複数の工程をコンピュータ支援のもとに連続して遂行できるように作業遂行コンピュータプログラムを作成し、このコンピュータプログラムを前記コンピュータの記憶部に格納すること、
    (d) 判断工程のための前記未知の条件をコンピュータに入力として設定し、前記コンピュータプログラムに基づいてコンピュータを作動させることにより、コンピュータ支援のもとに前記一単位プロセスに含まれるすべての作業工程を連続して遂行すること、
    からなることを特徴とするプロセス構築及び遂行方法。
  2. 請求項1に記載したプロセス構築及び遂行方法であって、判断のための条件として、単一の標準化条件を予め定めておき、前記標準化条件の一つをコンピュータ上でユーザに対して表示し、ユーザから確認を受けることを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載したプロセス構築及び遂行方法であって、判断工程のための前記条件に関して、複数の標準化条件を準備しておき、当該判断工程は、前記選択肢の一つをコンピュータ上で選択することにより遂行できるようにすることを特徴とする方法。
  4. 請求項3に記載したプロセス構築及び遂行方法であって、特定の判断工程において、複数の選択肢のうちの一つをユーザが設定することで、本来判断工程とされるべき当該工程を作業工程として取り扱うことを可能とすることを特徴とする方法。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載した方法であって、前記(c)のプログラム作成にあたり、前記判断工程と前記作業工程とからなる一単位プロセスを構成する複数の工程のうちの並行的に作業遂行が可能な工程については、並行的に作業が遂行されるように、作業遂行コンピュータプログラムを作成することを特徴とする方法。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載したプロセス構築及び遂行方法であって、各々の工程について、作業開始のために必要な入力情報に基づく作業の流れと、作業終了後に形成される出力情報とを特定し、前記作業遂行コンピュータプログラムが該作業の流れを遂行することを特徴とする方法。
  7. プロセスを、作業遂行時に未知の条件を設定することを必要とする判断工程と、判断を伴わずに予め定められた手順で作業を遂行できる作業工程とからなる複数の単位工程に細分化した入力情報を受け取る手段と、
    前記細分化した単位工程についての入力情報をコンピュータ読み取り可能なデータの形態でコンピュータの記憶部に格納する手段と、
    前記細分化した単位工程についての入力情報を前記記憶部から読み出し、ある判断工程において設定された条件を使って遂行できる工程はすべて作業工程に分類する手段と、
    この分類した単位工程についての情報をコンピュータ読み取り可能なデータの形態で前記コンピュータの前記記憶部に格納する手段と、
    前記分類した単位工程についての情報を前記記憶部から読み出して、一又は一連の判断工程と、この判断工程の終了を条件に遂行可能になる一又は一連の作業工程とをまとめて一単位プロセスとし、この一単位プロセスに含まれる複数の工程を連続して遂行できように構築した作業遂行コンピュータプログラムを生成し、該作業遂行コンピュータプログラムを前記コンピュータの前記記憶部に格納する手段と、
    前記判断工程のための前記未知の条件を入力として設定し、前記作業遂行プログラムを実行して前記一単位プロセスに含まれるすべての作業工程を連続的に遂行するための手段として、コンピュータを作動させることにより、プロセスを構築及び遂行するためのコンピュータプログラム。
  8. プロセスを、作業遂行時に未知の条件を設定することを必要とする判断工程と、判断を伴わずに予め定められた手順で作業を遂行できる作業工程とからなる複数の単位工程に細分化した入力情報を受け取る手段と、
    前記細分化した単位工程についての入力情報をコンピュータ読み取り可能なデータの形態でコンピュータの記憶部に格納する手段と、
    前記細分化した単位工程についての入力情報を前記記憶部から読み出し、ある判断工程において設定された条件を使って遂行できる工程はすべて作業工程に分類する手段と、
    この分類した単位工程についての情報をコンピュータ読み取り可能なデータの形態で前記コンピュータの前記記憶部に格納する手段と、
    前記分類した単位工程についての情報を前記記憶部から読み出して、一又は一連の判断工程と、この判断工程の終了を条件に遂行可能になる一又は一連の作業工程とをまとめて一単位プロセスとし、この一単位プロセスに含まれる複数の工程を連続して遂行できように構築した作業遂行コンピュータプログラムを生成し、該作業遂行コンピュータプログラムを前記コンピュータの前記記憶部に格納する手段と、
    前記判断工程のための前記未知の条件を入力として設定し、前記作業遂行プログラムを実行して前記一単位プロセスに含まれるすべての作業工程を連続的に遂行するための手段として、コンピュータを作動させることにより、プロセスを構築及び遂行するためのコンピュータプログラムを有するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  9. プロセスを、作業遂行時に未知の条件を設定することを必要とする判断工程と、判断を伴わずに予め定められた手順で作業を遂行できる作業工程とからなる複数の単位工程に細分化した入力情報を受け取る手段と、
    前記細分化した単位工程についての入力情報を格納する手段と、
    前記細分化した単位工程についての入力情報を読み出し、ある判断工程において設定された条件を使って遂行できる工程はすべて作業工程に分類する手段と、
    この分類した単位工程についての情報を格納する手段と、
    前記分類した単位工程についての情報を前記記憶部から読み出して、一又は一連の判断工程と、この判断工程の終了を条件に遂行可能になる一又は一連の作業工程とをまとめて一単位プロセスとする手段と、
    この一単位プロセスに含まれる複数の工程を連続してコンピュータの支援のもとに遂行できように構築した作業遂行コンピュータプログラムを生成し、該作業遂行コンピュータプログラムを前記コンピュータの記憶部に格納する手段と、
    前記判断工程のための前記未知の条件を入力として設定し、前記作業遂行プログラムを実行して前記一単位プロセスに含まれるすべての作業工程を連続的に遂行するための手段と、
    からなることを特徴とする、プロセスを構築及び遂行するための装置。
JP2004308564A 2002-08-15 2004-10-22 プロセス遂行システム及びそのためのコンピュータプログラム Pending JP2005122749A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004308564A JP2005122749A (ja) 2002-08-15 2004-10-22 プロセス遂行システム及びそのためのコンピュータプログラム

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002236802 2002-08-15
JP2004308564A JP2005122749A (ja) 2002-08-15 2004-10-22 プロセス遂行システム及びそのためのコンピュータプログラム

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003031187A Division JP2004133878A (ja) 2002-08-15 2003-02-07 プロセス遂行システム及びそのためのコンピュータプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005122749A true JP2005122749A (ja) 2005-05-12

Family

ID=34621810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004308564A Pending JP2005122749A (ja) 2002-08-15 2004-10-22 プロセス遂行システム及びそのためのコンピュータプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005122749A (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH052594A (ja) * 1991-06-25 1993-01-08 Fujitsu Ltd 自動作業編成装置
JPH0962733A (ja) * 1995-08-22 1997-03-07 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> フロー追加装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH052594A (ja) * 1991-06-25 1993-01-08 Fujitsu Ltd 自動作業編成装置
JPH0962733A (ja) * 1995-08-22 1997-03-07 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> フロー追加装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090119670A1 (en) Method of constructing and executing process
US7356375B2 (en) Method and device for executing work consisting of a plurality of steps under computer control
US20060052892A1 (en) Product design method, product design apparatus, product design system, and product design program
Khosravani et al. Intelligent knowledge-based system to improve injection molding process
JPH09179892A (ja) 設計方法及び設計支援装置
US20040064211A1 (en) Process and system for designing molds and dies
US20070083532A1 (en) Retrieving apparatus, retrieving method, and retrieving program of hierarchical structure data
JP4180429B2 (ja) プロセスを複数の単位工程に細分化する方法、並びに当該方法をコンピュータシステムに実行させるためのプログラム及び記憶媒体
JP4180493B2 (ja) プロセス構築及び遂行方法
US7082342B2 (en) System and method for management of mold design and production
JP2005122749A (ja) プロセス遂行システム及びそのためのコンピュータプログラム
JP2005100433A (ja) プロセス遂行システム及びそのためのコンピュータプログラム
KR20170140496A (ko) 캐드 데이터를 이용한 금형 설계시스템
JP2003228590A (ja) 設計支援システム
Low et al. Application of standardization for initial design of plastic injection moulds
Gao et al. A feature model editor and process planning system for sheet metal products
JP2004127108A (ja) 業務管理システム
JP4670600B2 (ja) 設計支援方法
KR100591588B1 (ko) 일정관리를 위한 제조공정 모델링 방법
Denkena et al. Rule-based quotation costing of pressure die casting moulds
JP2006039617A (ja) 工程設計業務を支援する方法および装置
KR20110121451A (ko) 3차원 캐드 데이터를 이용한 금형 자동 설계 시스템과 제어방법
Tool Manufacturing
Jong Mold Design/Manu-facturing Navigation
JP2002321225A (ja) 型設計支援方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090820

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091224