JP2005122369A - リコメンダシステムにおけるアイテム推薦度提示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザ特有の嗜好が反映された推薦度を付与して提示することができるリコメンダシステムにおけるアイテム推薦度提示装置を提供すること。
【解決手段】ログ収集モジュール1は、各ユーザの各アイテムに対する評価値を利用履歴データ2として収集する。スコア算出モジュール3は、収集された利用履歴データから対象ユーザの推薦アイテムに対する予測評価値4を算出する。推薦アイテム抽出モジュール5は、予測評価値4に基づいて対象ユーザへの推薦アイテム6を抽出する。推薦度算出モジュール7は、利用履歴データ2を参照し、推薦アイテム6の各々に対する推薦度を決定する。推薦アイテム6は推薦度と共にユーザに提示される。
【選択図】図1
【解決手段】ログ収集モジュール1は、各ユーザの各アイテムに対する評価値を利用履歴データ2として収集する。スコア算出モジュール3は、収集された利用履歴データから対象ユーザの推薦アイテムに対する予測評価値4を算出する。推薦アイテム抽出モジュール5は、予測評価値4に基づいて対象ユーザへの推薦アイテム6を抽出する。推薦度算出モジュール7は、利用履歴データ2を参照し、推薦アイテム6の各々に対する推薦度を決定する。推薦アイテム6は推薦度と共にユーザに提示される。
【選択図】図1
Description
本発明は、リコメンダシステムにおけるアイテム推薦度提示装置に関し、特に、ユーザの利用履歴からアイテムを推薦して提示するリコメンダシステムにおけるアイテム推薦度提示装置に関する。
従来、ユーザの利用履歴からアイテム(商品など)を推薦するリコメンダシステムとして、全ユーザの履歴情報を収集し、ユーザ間の相関値や類似度に基づいて対象ユーザの未評価アイテムに対する予測評価値を算出し、算出された予測評価値に従ってアイテムを推薦するものが知られている。
予測評価値を算出するための協調フィルタリングには、例えばMemory based algorithm(メモリ ベースト アルゴリズム)が適用される。Memory based algorithmでは、下記(1)式にしたがってアイテムの予測評価値Pa,jを算出する。
なお、上記(1)式におけるユーザaとユーザiの相関値w(a,i)としては、下記(2),(3)式によって定義されるPearson(ピアソン)相関値やベクトル類似度などが用いられる。
通常、Memory based algorithmを採用したリコメンダシステムでは、上記(1)式によりユーザの未評価アイテムの予測評価値(スコア)Pa,jを算出し、原則的には、このスコアに基づいて上位数件のアイテムを推薦アイテムとして決定する。
また、Memory based algorithmとは別に、Model based algorithm(モデル ベースト アルゴリズム)を採用する協調フィルタリングも提案されているが、このアルゴリズムもMemory based algorithmと同様、各アイテムのスコアを算出し、上位数件のアイテムを推薦する方式である。
John S.Breese et al:"Empirical Analysis of Predictive Algorithms for Collaborative Filtering"Proceeding of the 14th Conference of Uncertainty on Artificial Intelligence, pp.43-52,1998
John S.Breese et al:"Empirical Analysis of Predictive Algorithms for Collaborative Filtering"Proceeding of the 14th Conference of Uncertainty on Artificial Intelligence, pp.43-52,1998
上記従来技術のMemory based algorithmおよびMemory based algorithmを採用したリコメンダシステムにおいて算出されるスコアは、単なる数値であるため、ユーザは、各アイテムがどの程度の自信を持って推薦されているのかの理解が困難である。
各アイテムのスコアや順位に基づいて、例えば「☆☆☆」などの推薦度(オススメ度)を提示することも考えられるが、スコアや順位は、多くのユーザに利用・購入されているアイテム、つまり人気度が高いアイテム(ポピュラーなアイテム)ほど高くなる傾向がある。
しかしながら、スコアの高低は、必ずしもユーザの嗜好と一致しない。つまり、対象ユーザの好みではないが、多くのユーザに利用されていてスコアが高くなり、高スコアのアイテムとして推薦される場合が多々ある。高スコアのアイテムが単に推薦された場合には、ユーザ特有の嗜好がその推薦に適切に反映されておらず、一般的ユーザの嗜好傾向からアイテムが推薦されたとも考えられる。
したがって、単にスコアに応じて推薦度を決定するようにした場合には、ユーザ特有の嗜好が反映された推薦度を付与できない可能性が高いという課題がある。スコアの順位に基づいて推薦度を付与する場合も同様の課題がある。
本発明の目的は、上記課題を解決し、ユーザ特有の嗜好が反映された推薦度を付与して提示することができるリコメンダシステムにおけるアイテム推薦度提示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、全ユーザの利用履歴データに基づいて対象ユーザへの推薦アイテムを抽出して提示するリコメンダシステムにおけるアイテム推薦度提示装置において、各ユーザの各アイテムに対する評価値を利用履歴データとして収集する利用履歴データ収集手段と、前記利用履歴データから対象ユーザの推薦アイテムに対する予測評価値を算出する予測評価値算出手段と、前記予測評価値に基づいて対象ユーザへの推薦アイテムを抽出する推薦アイテム抽出手段と、前記利用履歴データを参照し、前記推薦アイテムの各々に対する推薦度を決定する推薦度決定手段と、前記推薦アイテムを前記推薦度と共に提示する提示手段とを備えることを第1の特徴とする。
また、本発明は、前記推薦度決定手段が、前記利用履歴データを参照して各推薦アイテムに対する人気度を算出し、該人気度が低いアイテムほど高い推薦度を与えることを第2の特徴とする。
さらに、本発明は、前記提示手段が、前記推薦度を文字または図形で提示することを第3の特徴とする。
本発明では、前記利用履歴データ収集手段により収集された利用履歴データを参照し、推薦アイテム抽出手段により抽出された推薦アイテムの各々に対する推薦度を決定する推薦度決定手段を備え、これにより決定された推薦度をユーザに提示するので、例えば人気度が低いアイテムほど高い推薦度を与えるなどして、ユーザ特有の嗜好が反映された推薦度を付与して提示することができる。
以下、図面を参照して本発明を説明する。図1は、本発明が適用されたリコメンダシステムのブロック図であり、図2は、スコア算出の動作概要の説明図である。ここでは、ユーザa,b,c,d、アイテム(イ),(ロ),(ハ),(ニ),(ホ),・・,(ヘ)が存在する場合を想定する。
ログ収集モジュール1は、ユーザa,b,c,dが各アイテムを利用したときの評価値(スコア)を収集する。収集された評価値は、利用履歴データ2として蓄積される。スコア算出モジュール3は、ユーザの未評価アイテムに対する予測評価値を算出する。算出された予測評価値は、スコア算出結果4として保持される。推薦アイテム抽出モジュール5は、スコア算出結果4に基づいて、予測評価値が高いアイテムを推薦アイテム6として抽出する。
推薦度算出モジュール7は、利用履歴データ2を参照し、推薦アイテム6の各々に対する推薦度を決定する。推薦度を決定する際に利用履歴データ2を参照することにより、例えば、多くのユーザに利用・購入されているアイテム、つまり人気度が高いアイテム(ポピュラーなアイテム)に低い推薦度を付与し、対象ユーザ特有の嗜好がより反映されているアイテムの順位を高めることができる。
推薦アイテム6および各推薦アイテムに対する推薦度は、推薦度付推薦アイテム8としてユーザに提示される。この提示に従ってユーザが実際にアイテムを利用すれば、その際の評価値はログ収集モジュール1により収集され、利用履歴データとして蓄積される。
以下に、具体例について説明する。図2に示すように、ユーザaのアイテム(イ),(ロ),(ハ),(ニ),(ホ)に対する評価値(「5,1,4,2,3」)が既に収集されており、ユーザb,c,dについてはアイテム(イ),(ロ),(ハ),(ニ),(ホ)に対する評価値に加えてさらにアイテム(へ)に対する評価値が収集されていると仮定する。なお、本例では、数値の大きさで評価程度まで表しているが、評価する場合を「1」、評価しない場合を「0」などによって表すようにしてもよい。
ユーザaのアイテム(へ)に対する評価値を予測する場合、つまりユーザaを対象ユーザとする場合、ユーザaと他のユーザb,c,dとの間で評価値の相関あるいは類似を調べる。本例では、ユーザaとユーザcの相関あるいは類似が大である。この場合、ユーザaのアイテム(ヘ)に対する評価値は、ユーザcのアイテム(へ)に対する評価値「5」程度になると予測できる。実際では予測評価値は、例えば上記(1)式によって算出される。
上記のようにして算出された評価値の高い上位数件のアイテムが推薦アイテム6として抽出されるが、推薦度算出モジュール7では、利用履歴データ2を参照し、抽出された各推薦アイテムの人気度(Popularity)に基づいてその推薦度を付与する。
各推薦アイテムの人気度は、全アイテムに対する利用率(購入率)を算出することによって得ることができる。例えば、携帯電話における着メロ(アイテム)の推薦を行うリコメンダシステムの場合、1ヶ月の着メロのダウンロード数が10000件であり、そのうち着メロ「X」のダウンロード数が200件であったとすると、着メロ「X」の人気度は、200÷10000=2.0%となる。
この人気度に基づいて推薦度を決定する。例えば、人気度が2.0%以下の着メロは、推薦度「☆☆☆☆☆」、2.0〜3.0%の着メロは推薦度「☆☆☆☆」、・・・といった具合に、人気度が低い着メロほど高い推薦度を付与すれば、多くのユーザに利用されている着メロではなく、対象ユーザ特有の嗜好が反映された着メロの推薦度を高めることができる。
実際にリコメンダシステムを構成する際の人気度と推薦度の関係は、予測される全ユーザの利用状況を考慮して設定すればよい。例えば、各ユーザが固有的に選択して利用するアイテムを推薦対象とするリコメンダシステムの場合には、人気度が高いアイテムに高い推薦度を付与すればよいし、多くのユーザが一般的に選択して利用するアイテムを推薦対象とするリコメンダシステムの場合には、逆に人気度が低いアイテムに高い推薦度を付与すればよい。
以上、説明したように本発明によれば、ユーザ特有の嗜好が反映された推薦度を付与して推薦アイテムを提示することができる。推薦度の提示は文字でも構わないが、「☆☆☆☆☆」などの図形にすればユーザに分かりやすくできるので、リコメンダシステムにおけるインタフェースを向上させることができる。
1・・・ログ収集モジュール、2・・・利用履歴データ、3・・・スコア算出モジュール、4・・・スコア算出結果、5・・・推薦アイテム抽出モジュール、6・・・推薦アイテム、7・・・推薦度算出モジュール、8・・・推薦度付推薦アイテム、a〜d・・・ユーザ、(イ)〜(ヘ)・・・アイテム
Claims (3)
- 全ユーザの利用履歴データに基づいて対象ユーザへの推薦アイテムを抽出して提示するリコメンダシステムにおけるアイテム推薦度提示装置において、
各ユーザの各アイテムに対する評価値を利用履歴データとして収集する利用履歴データ収集手段と、
前記利用履歴データから対象ユーザの未評価アイテムに対する予測評価値を算出する予測評価値算出手段と、
前記予測評価値に基づいて対象ユーザへの推薦アイテムを抽出する推薦アイテム抽出手段と、
前記利用履歴データを参照し、前記推薦アイテムの各々に対する推薦度を決定する推薦度決定手段と、
前記推薦アイテムを前記推薦度と共に提示する提示手段とを備えることを特徴とするリコメンダシステムにおけるアイテム推薦度提示装置。 - 前記推薦度決定手段は、前記利用履歴データを参照して各推薦アイテムに対する人気度を算出し、該人気度が低いアイテムほど高い推薦度を与えることを特徴とする請求項1に記載のリコメンダシステムにおけるアイテム推薦度提示装置。
- 前記提示手段は、前記推薦度を文字または図形で提示することを特徴とする請求項1または2に記載のリコメンダシステムにおけるアイテム推薦度提示装置。
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