JP2005121785A - 光照射装置及び光照射方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示体への表示映像を明るくして、見る者に強い印象を与えることである。
【解決手段】レーザー光Gを発する発光源10と、発光源10からのレーザー光Gの方向を変更する光方向変更機構20と、光方向変更機構20の向きを変化させるように、この光方向変更機構20を回転させる回転機構30と、発光源10から光方向変更機構20を通じて射出される射出光の方向を変更する射出方向変更機構40と、射出光を照射して表示する表示体60とを備える。光方向変更機構20の向きの変化にともなう、発光源10からのレーザー光Gの光方向変更機構20への入射角の変化や入射面の向きの変化によって、直接、明るく輝くレーザー光Gによる映像が表示体60に表示されるので、表示体60を見る人に強い印象を与えることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、看板等の表示体に、発光源を用いて所定の映像を表示する光照射装置及び光照射方法に関するものである。
所望の映像を表示体(例えば看板)に表示する投影表示装置では、光源と表示体との間に、図形等の画像が形成されたフィルムや、これらの画像が切り抜かれた表示媒体を配置し、表示媒体を介して光源からの光を表示体に当て、この表示媒体中の画像を表示体に投影する必要がある(例えば特許文献1や特許文献2参照)。
特開2001−188493号公報 特開平7−64495号公報
しかしながら、上記従来の投影表示装置では、表示媒体に光源からの光を当て、この表示媒体に描かれた画像を表示体に投影するものであるため、表示映像が暗く、この表示映像を見る者に強い印象を与えることができないという問題があった。
そこで本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、表示体への表示映像を明るくして、見る者に強い印象を与えることができる光照射装置及び光照射方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、可視光またはレーザー光を発する発光源と、上記発光源からの可視光またはレーザー光の方向を変更する光方向変更機構と、上記光方向変更機構の向きを変化させるように、この光方向変更機構を回転させる回転機構と、上記発光源から上記光方向変更機構を通じて射出される射出光の方向を変更する射出方向変更機構と、上記射出光を照射して表示する表示体とを備えるようにした。
本発明では、発光源から発せられた例えばレーザー光は、光方向変更機構により方向を変更されるが、この場合、光方向変更機構が回転してその向きを変化させるので、この光方向変更機構に対する入射角の大きさや入射面(入射レーザー光と光方向変更機構の入射点における法線を含む面)の向きが変えられる。したがって、光方向変更機構から射出された射出光は、面に対する通過点の軌跡が閉曲線を形成するように、方向を変化させつつ、射出方向変更機構によって、表示体の所定位置に照射される。
本発明では、フィルム等の表示媒体に描かれた画像を投影することなく、直接、明るく輝く光による映像を表示体に表示できるので、表示体を見る人に強い印象を与えることができる。このため、表示体を看板等として使用すれば、表示体に表示された映像によって、大きな宣伝広告効果をあげることができる。
(1)光照射装置の構成
図1はこの発明の一実施の形態に係る光照射装置を示している。この光照射装置1は、ケーシング50内に、3つの光路K1,K2,K3(図2参照)を形成するために、光路K1,K2,K3毎に1台ずつ配置される、発光源10、光方向変更機構20、回転機構30、射出方向変更機構40と、同じくケーシング50内に配置される蓄電池51、制御ボックス52、人検知センサ53と、ケーシング50上に設置される太陽電池54と、ブラケット55を介して上部でケーシング50を片持ち状に支持する表示体60とから構成されている。
ここで、ケーシング50は、図1で示されるように、下方を解放した箱状に形成されており、上板部50aの上面側にパネル状の太陽電池54を取り付けるための浅い凹部50bが形成されているとともに、前部側と後部側の下部には、内部を閉じるように水平な前部折曲部50cと後部折曲部50dとが形成されている。そして、このケーシング50には、後部折曲部50d側の左右の両側板部50eに蓄電池51が支持され、後部折曲部50d側の上板部50a下面に制御ボックス52が支持されている。
各発光源10A,10B,10C、各光方向変更機構20A,20B,20C、各回転機構30A,30B,30C、各射出方向変更機構40A,40B,40Cは、図1及び図2で示されるように、3つの光路K1,K2,K3を形成するために、左右方向に一定間隔を置いて、前後方向に並べられている。
発光源10は、所定色(例えば赤色)のレーザー光Gを発するレーザー光発生手段(例えば半導体レーザ)である。この発光源10は、図1で示されるように、ケーシング50の前部折曲部50c上方の上板部50a下面に支持されており、水平から下向き後方に例えば20度の角度で、斜め下方の光方向変更機構20に向かってレーザー光Gを発射できるようになっている。なお、発光源10は、レーザー光以外の所定色の可視光を発生させるものであってもよいし、その発光色も目立つ色であればどのようなものであってもよい。
光方向変更機構20は、発光源10から発せられた光(レーザ光G)の方向を変更するものであり、例えば、図1で示されるように、円板状の平面鏡21と、この平面鏡21の後面側中心部に設けられた支持部22とから構成されている。
回転機構30は、光方向変更機構20の平面鏡21を、この回転機構30の水平軸線L1周りに回転させて、光方向変更機構20(詳細には平面鏡21の法線N)の向きを変化させるものである。
この回転機構30は、図1で示されるように、減速機能付きモーター31と、モーター31の回転軸31aと光方向変更機構20の支持部22とを連結し、光方向変更機構20の平面鏡21を、モーター31側に弾性力によって上下左右等に揺動自在に片持ち支持させる金属製のコイルバネ32と、コイルバネ32の上下左右等の両側に配置され、このコイルバネ32を上下左右等の何れかの方向に挟圧する一対の磁石33,33とから構成されている。なお、磁石33,33は、所定の支持手段Qを介して、ケーシング50の上板部50aに支持されている。
ここで、一対の磁石33,33は対向するように配置されるが、これらの位置は、3つの光路K1,K2,K3毎に異なっており、光路K1の場合には、図4で示されるように、平面鏡21に向かって、コイルバネ32(水平軸線L1)の右斜め下と左斜め上に配置され、光路K2の場合には、図3の(a)で示されるように、平面鏡21に向かって、コイルバネ32(水平軸線L1)の上下に配置され、光路K3の場合には、図5で示されるように、平面鏡21に向かって、コイルバネ32(水平軸線L1)の右斜め上と左斜め下に配置されている。
したがって、モーター31が所定向き(コイルバネ32の巻き方向)に回転すると、コイルバネ32の一端側に支持された光方向変更機構20は、図3の(a)で示されるように、回転機構30の水平軸線L1を中心(回転中心)に、遠心力によって平面鏡21の中心が軌跡・真円S1を描くようにコイルバネ32がふらついて弾性変形しつつ、揺動または振動しながら偏心して回転する。
この回転するコイルバネ32は、両方の磁石33、33に挟まれる位置にでは、この磁石33、33の間の磁力によって、狭圧されるようになり、磁石33、33を結ぶ方向に対して直角方向またはこの直角方向から反回転方向または回転方向にのびるように歪められ変形されて、長円(楕円)S2を描くように移動する。なお、この場合、平面鏡21の重みによって、実際には長円(楕円)S2は回転中心よりやや下方にずれる、
この場合、光路K1,K2,K3毎に、回転機構30の磁石33,33の位置が異なるので、各光方向変更機構20A,20B,20Cの平面鏡21の中心は、図3の(a)や、図4および図5で示されるように、向きの異なる長円S2を描く。
一方、コイルバネ32と光方向変更機構20の支持部22とは剛に連結されているので、平面鏡21を、その中心が回転機構30の水平軸線L1を中心に長円S2を描くように、すなわち、水平軸線L1から振れ角δを生じるように(図1参照)回転すると、平面鏡21の鏡面21aの法線Nも、図3の(b)や(c)で示されるように、外向きに、この振れ角δに等しい角度だけ回動する。
射出方向変更機構40は、発光源10から光方向変更機構20を通じて射出される射出光(レーザ光G)の方向を変更して、このレーザ光Gを表示体60の所定位置に照射するものであり、図1で示されるように、発光源10下方のケーシング50の前板部fに取り付けられている。この射出方向変更機構40は、光方向変更機構20からのレーザー光Gを反射させる平面鏡41と、この平面鏡41の一点を中心に、上下方向、左右方向、及びこれらの間のいずれの方向にも回動できる球関節機構42とから構成されている。
球関節機構42は、一方側に平面鏡41の裏面側が取り付けられた球体42aの他方側を、ケーシング50の前板部50fに取り付けられた本体42bの球面凹部に回動可能に嵌め込んだものである。なお、平面鏡41は、本体42に対して所望の角度で位置決めできるようになっている。
ここで、射出方向変更機構40の平面鏡41は、図1で示されるように、垂直線L2より角度β(例えば2度)だけ上向きに向く位置から、垂直線L2より角度γ(例えば20度)だけ下向き向く位置までを回動して、発光源10からのレーザー光Gを表示体60に照射する。また、図2で示されるように、各光路K1,K2,K3におけるレーザー光Gが表示体60(詳しくは後述の投影面60a)中の1点Pに向かうように、各光路K1,K2,K3中の平面鏡41は、それぞれ、やや右向き、正面向き、やや左向きに傾斜されている。
表示体60は、射出方向変更機構40を経由した発光源10からのレーザー光Gが照射され、このレーザー光Gによって描かれる映像Dを映し出すスクリーンであり、平面状の投影面60aは宣伝広告用の看板として機能するものである。ケーシング50は、図1や図3で示されるように、この表示体60の右上部に、ブラケット55を介して、前方に突き出すように後部側が固定されている。
なお、表示体60の投影面60aから射出方向変更機構40の平面鏡41までの距離Wを1mとし、光方向変更機構20の平面鏡21の振れ角δを下向きに5度とした場合、投影面60aに到達するレーザー光Gは、図1で示されるように、平面鏡41の角度がβ(上向きに2度)の場合には、投影面60a上端から下方に距離H1(約0.38m)だけ下がった位置にあり、平面鏡41の角度がγ(下向きに20度)の場合には、投影面60a上端から下方に距離H2(約5.57m)だけ下がった位置にある。
制御ボックス52は、発光源10や回転機構30をコントロールする回路基板を有している。この回路基板は、図6で示されるような、3つの回転機構30,30,30のモーター31,31,31を同時に駆動するためのモーター駆動回路520や、各発光源10,10,10を個々に駆動して、これらからレーザー光Gを発生させるためのレーザー駆動回路521,522,523や、3つのレーザー駆動回路521,522,523を順次駆動するためのリングカウンタ524や、スイッチ525,526,527,528や、クロック信号Φを発生させるクロック信号発生器等を備えている。
回路基板上では、クロック信号発生器が、図9(a)で示されるような、一定周期のクロック信号Φを発生させ、このクロック信号Φに基づいて、リングカウンタ524が、図9の(b)(c)(d)で示されるような、時間tだけずらして、この時間tの間だけスイッチ526,527,528に順次ON情報を与える、3つの信号A,B,Cを発生させる。
信号Aはスイッチ526をONにし、信号Bはスイッチ527をONにし、信号Cはスイッチ528をONにする作用を有している。この場合、各スイッチ526,527,528のON時間tは、回転機構30のモーター31が一回転する時間より長くなっているものとする。
人検知センサ53は、表示体60の近くにいる人を検知する感知手段であり、例えば、人からの赤外線を感知して、これを検知する赤外線センサから形成されている。この人検知センサ53は、図1で示されるように、ケーシング50に、前部折曲部50cを貫通するように取り付けられていて、表示体60の前方にいる人を検知する。なお、人検知センサ53は、表示体60の近くにいる人を検知できる感知手段であれば、どのようなものであってもよく、例えば、発光素子から受光素子への光の遮断で人を検知するフォトカプラや、重さで人を検知する重量センサであってもよい。
(2)光照射装置の動作
まず、光路K1,K2,K3毎に、発光源10からのレーザー光Gが、表示体60の投影面60a上にどのような状態で照射されるかを説明する。
回転機構30のモーター31が回転すると、図10で示されるように、コイルバネ32の先端に取り付けられた光方向変更機構20は、遠心力と、磁石33,33のコイルバネ32への狭圧力とにより、平面鏡21の中心が、例えば光路K2の場合、左右に長い長円S2(図3の(a)参照)を描くように偏心または揺動して回転し、この回転軌跡は変形する。
この場合、平面鏡21は、法線Nの外向きの回動角(振れ角δに等しい)が変化するので、レーザー光Gの平面鏡21への入射角αが変化するとともに、入射面M(レーザー光Gの平面鏡21への入射点における法線Nと入射レーザー光Gとで形成される入射面)の向きも180度だけ変化する。
このため、平面鏡21で反射したレーザー光Gは、例えばこの平面鏡21の前方に、これと平行に設けられた平面の通過点の軌跡が長円(楕円)となるように、向きを変化させる。つづいて、光方向変更機構20からのレーザー光Gは、射出方向変更機構40で向きを変更されて、表示体60に大きな長円像Dを描くように入射する。
この場合、光路K1,K2,K3毎に、回転機構30の磁石33,33の位置が異なるので、図6で示されるように、光路K1における表示体60の長円像D1は右上がりの状態となり、光路K2における表示体60の長円像D2は水平な状態となり、光路K3における表示体60の長円像D3は左上がりの状態となる。
つぎに、光照射装置1の全体的動作について説明する。
光照射装置1は屋外に設置されるため、日中は太陽電池54で発生した電気が蓄電池51に蓄えられる。したがって、この光照射装置1では電力料金は不要である。そして、人検知センサ53が、表示体60の近くに人がいないことを検知すると、スイッチ525(図8参照)が閉じられて、モーター駆動回路52aに電源供給がなされ、各光路K1,K2,K3の3つの回転機構30,30,30のモーター31が一斉に回転駆動されるとともに、リングカウンタ52cから発生される信号A,B,Cによって、3つのスイッチ526,527,528が順次ON/OFFされる。
スイッチ526がONされると、レーザー駆動回路521が駆動されて、光路K1中の発光源10からレーザー光Gが発射され、表示体60の表示面60aに長円像D1が描かれる。つづいて、スイッチ527がONされると、スイッチ526がOFFされるとともに、レーザー駆動回路522が駆動されて、光路K2中の発光源10からレーザー光Gが発射され、表示体60の表示面60aに長円像D2が描かれる。
さらに、スイッチ528がONされると、スイッチ527がOFFされるとともに、レーザー駆動回路523が駆動されて、光路K3中の発光源10からレーザー光Gが発射され、表示体60の表示面60aに長円像D3が描かれる。これらの長円像D1,D2,D3は、順次切り換えられつつ、射出方向変更機構40を介して、表示面60aの一点Pに集まるように表示体60に表示されるので、図7で示されるように重ねられて、見る者に、長円像D1、長円像D2、長円像D3の順に、これらが回転しているような印象を与える。
そして、人が表示体60に近づくと、スイッチ525がOFFとなり、3つの回転機構30,30,30のモーター31が停止するとともに、各レーザー駆動回路521,522,523へも電源が供給されることはなくなる。
(3)光照射装置が奏する効果
この光照射装置1では、発光源10から発せられたレーザー光Lの方向を、光方向変更機構20により変更するとともに、回転機構30によって光方向変更機構20を回転させて、光方向変更機構20の平面鏡21の法線Nの方向を変化させているので、法線Nの方向の変化に基づいた、このレーザー光L自体による、明るく輝く光の映像(長円像D)を表示体60に描くことができる。
すなわち、この光照射装置1では、フィルム等の表示媒体に描かれた画像を投影することなく、直接、放散ロスの少ない光(レーザ光G)による映像(長円像D)を表示体60の表示面60aに表示できるので、看板として機能する表示体60の表示面60aを見る通行人等に強い印象を与えることができ、大きな宣伝広告効果をあげることができる。この場合、光方向変更機構20からのレーザー光Lの方向を、射出方向変更機構40によって所望の向きに変更できるので、表示体60の位置を自由に選択することができる。
また、この光照射装置1では、回転機構30によって光方向変更機構20を回転させる場合、平面鏡21の中心が水平軸線L1を中心に偏心または揺動して回転し、磁石33…によって回転軌跡が歪められて変形されるため、表示体60の表示面60aに、長円状の光による映像(長円像D)を描くことができる。
この場合、偏心または揺動して回転する平面鏡21の回転軌跡の歪み変形方向は、磁石33…の位置で変えることができるため、表示体60の表示面60aに、向きの異なる、種々の長円状の光による映像(長円像D1,D2,D3)を描くことができる。
さらに、この光照射装置1では、複数の光路K1,K2,K3に対応させて、発光源10、光方向変更機構20、回転機構30を設けているので、表示体60の表示面60aに、複数の光による映像(長円像D1,D2,D3)を描くことができる。この場合、映像(長円像D1,D2,D3)毎に、この映像(長円像D1,D2,D3)の向き(傾き)を変えることができ、映像に変化をもたせることができる。
また、この光照射装置1では、複数の光路K1,K2,K3に対応させて、各光路K1,K2,K3毎に、射出方向変更機構40を設けているので、各光路K1,K2,K3毎に形成される映像(長円像D1,D2,D3)を、表示体60の表示面60aの種々の位置に形成することができる。また、各光路K1,K2,K3毎の映像(長円像D1,D2,D3)を重ね合わせることにより、映像に変化をもたせることができる。
この場合、発光源10からのレーザー光Gの発生を、各光路K1,K2,K3毎に順次切り換えて、各光路K1,K2,K3毎の映像(長円像D1,D2,D3)を、順次一定の時間t毎に連続するように形成しているので、長円形の映像(長円像D)が一点Pを中心に回転しているように見え、見る者の注意をより強く引くことができる。
さらに、この光照射装置1では、感知手段としての人検知センサ53を設け、これが人の離れを検知すると、各発光源10,10,10から順次レーザー光Gを発生させるとともに、各回転機構30,30,30のモーター31,31,31を同時に回転させているので、人が表示体60に接近する毎に、この表示体60の表示面60aに映像(長円像D1,D2,D3)を形成することができ、人が近づいたときのみレーザー光の発光を停止させて安全性を高めることができ、効果的な宣伝広告を行うことができる。
(4)他の実施の形態
本発明は、上記実施例に限定されず、種々変更可能である。例えば、光方向変更機構20において、光(レーザ光G)の方向を変更する手段として、光を反射させて光の方向を変える平面鏡21の替わりに、光を屈折させる手段、例えば、プリズムを用いてもよい。この場合、発光源10はプリズムの後面側(コイルバネ32や磁石側)に配置されるので、光(レーザ光G)の方向が変わり、射出方向変更機構40や表示体60の位置を変えることができる。
また、回転機構30において、磁石33の数は、1個でも、3個以上であってもよい。例えば、図11はコイルバネ32回りに120度間隔で計3つの磁石33,33,33を配置した場合を示している。この場合、光方向変更機構20の平面鏡21は、中心が略三角形S3を描くように偏心または揺動した状態で回転するため、表示体60への照射映像も、略三角形の形状となる。このように、磁石33の数を変更することにより、表示体60に種々の形状を示す照射映像を表示できる。もちろん、複数の磁石33の相互の位置を変化させても、表示体60に種々の形状を示す照射映像を表示できる。
さらに、回転機構30は、光方向変更機構20の法線Nの向きを変化させるように、この光方向変更機構20を回転させるものであれば、どのような構成のものであってもよい。
また、射出方向変更機構40において、光(レーザ光G)の方向を変更する手段として、光を反射させて光の方向を変える平面鏡41の替わりに、光を屈折させる手段、例えば、プリズムを用いてもよい。この場合、プリズムを通過した光方向変更機構20からのレーザー光Gは、前方に射出されるので、表示体60の位置を、ケーシング50の前端(前部接曲部50c)側下方の位置に変えることができる。
さらに、射出方向変更機構40は、発光源10と光方向変更機構20との間に設けられていてもよい。この場合、射出方向変更機構40を、図1で示される光方向変更機構20の位置に設け、光方向変更機構20と回転機構30とを、図1で示される射出方向変更機構40の位置に設ける必要がある。なお、射出方向変更機構40の平面鏡41の替わりに、光を屈折させる手段が用いられている場合には、射出方向変更機構40を、発光源10と光方向変更機構20との間に設け、表示体60をケーシング50の前端側に設ける必要がある。
また、射出方向変更機構40は、光方向変更機構20や回転機構30と一体となるように設け、装置のコンパクト化を図るようにしてもよい。すなわち、射出方向変更機構40を、図12で示されるように、回転機構30のモーター31を支持する支持板43と、支持板43を支持して、これを上下左右方向等、種々の方向に回動させて位置決め可能な球関節機構44(球関節機構42と同様なもの)とから構成する。この場合、レーザー光Gの向きが変わるので、表示体60の位置をケーシング50の前端側に変える必要がある。
さらに、射出方向変更機構40は省略できる。この場合、表示体60は図1及び図2において右方から左方に移動され、光方向変更機構20からの反射光が直接表示体60に投影される。
また、コイルバネ32は、ゴムチューブ、板バネなどでもよく、弾性変形して偏心または揺動すれば、どのようなものでもよい。磁石33…は、コイルバネ32の両側からの送風ファンに置き換えたり、上下に張られた二本の糸の間にコイルバネ32を配置するなど、コイルバネ32を狭圧して回転軌跡を歪ませて投影映像を変形できればどのようなものでもよい。
さらに、上記磁石33…は省略できる。この場合、コイルバネ32は狭圧されないので、投影映像(照射映像)は真円となる。しかし、コイルバネ32は揺動・偏心しているので、投影映像は凹凸のある円となる。なお平面鏡21の一部に重りを付けて、平面鏡21の重心を偏心させてもよい。
また、モーター31の回転速度・回転数は、任意に変更できる。これにより、光方向変更機構20(平面鏡21)の遠心力と変形機構(磁石33…)の狭圧力との均衡状態が変化するので、投影照射映像も変化する。例えば長円・楕円が太くなったり、細くなったり、「8」の字状にくびれたり、大きさ自体が大きくなったり小さくなったりして変形する。このようなモーター31の回転速度・回転数の変更はモーター31に印可される電圧をスイッチ操作により切り換えることによって達成される。
さらに、光路の数も、1個だけにしたり、2個にしたり、または4個以上設け、照射映像をその数だけ設けてもよい。また、各光路K1,K2,K3毎に形成される照射映像を、映像中心となる一点Pで重ね合わせるようにするのでなく、映像中心以外の点で重ね合わせ、映像同士を部分的に重ね合わせるようにしてもよい。さらに、発光源10の数を1つとし、光路は複数のままであってもよい。この場合、プリズムまたはハーフミラーなどを1つまたは複数用いて、光路を分岐することになる。
また、光方向変更機構20の動作と、回転機構30の動作と、射出方向変更機構40の動作と、表示体60の動作とを、それぞれ第1工程、第2工程、第3工程、第4工程としてとらえ、この光照射装置1の発明を、光照射方法の発明として広くとらえても、同様な効果を得ることができる。
すなわち、発光源10から発せられた可視光またはレーザー光Gの方向を変更する第1工程と、この方向が変更された光の方向をさらに回転させる第2工程と、発光源10から方向が変更されて射出される射出光の方向を変更する第3工程と、この射出光を表示体60に照射させる第4工程とを有する光照射方法の発明においても、直接、放散ロスの少ない光による映像Dを表示体60に表示できるので、看板として機能する表示体60を見る通行人等に強い印象を与えることができ、大きな宣伝広告効果を上げることができる。
さらに、スイッチ525は、人が近づくとONになるスイッチでもよい。これにより、人が近づいたときにのみ、光を投射(照射)することができ、人が近づいたときのみ広告宣伝などを行うことができる。
また、上記コイルバネ32の長さも任意に変更できる。これにより、光方向変更機構20(平面鏡21)の偏心位置または揺動の大きさが変化するので、投影照射映像も変化する。例えば長円・楕円が太くなったり、細くなったり、「8」の字状にくびれたり、大きさ自体が大きくなったり小さくなったりして変形する。このような切り換えは、長さの異なる複数の回転機構30(光方向変更機構20)を用意してこれを入れ替えればよい。
さらに、上記コイルバネ32の長さを長くするまたは弾性力を下げると、磁石33…はコイルバネ32に対して、狭圧力ではなく、磁力吸引力が働くようになり、以下のようになる。コイルバネ32が一方の磁石33の側に移動すると、これが磁力によって磁石33側に多めに移動するため、平面鏡21の中心は磁石33,33側に引かれて長円(楕円)S2を描くように移動する。
この場合、光路K1,K2,K3毎に、回転機構30の磁石33,33の位置が異なるので、各光方向変更機構20A,20B,20Cの平面鏡21の中心は、図13の(a)や、図14および図15で示されるように、向きの異なる長円S2を描く。同様に上記図11の例も図16のようになる。
また、表示体60は、看板、スクリーン、建造物の壁、霧、雲など、レーザー光などを照射投影できれば何でもよく、形状も平面のほか、球面、円柱面、凸面、凹面、凹凸面など、レーザー光などを照射投影できれば何でもよい。
(5)他の発明の効果
[1]可視光またはレーザー光を発する発光源と、 上記発光源からの可視光またはレーザー光の方向を変更する光方向変更機構と、 上記光方向変更機構自体の向きをさらに変化させるようにして、この光方向変更機構を回転させる回転機構と、 この回転機構によって回転される光方向変更機構からの射出光を照射して表示する表示体とを備えたことを特徴とする光照射装置。これにより、表示体への照射映像を明るく輝く光によって形成でき、この照射映像を見る者に強い印象を与えることができる。
[2]上記発光源から上記光方向変更機構を通じて表示体に射出される射出光の方向を変更する射出方向変更機構をさらに備え、上記回転機構の回転軸は弾力性があってふらつき、当該回転機構は偏心または揺動していて、回転軌跡が真円になり、さらにこの真円の回転軌跡に対して、当該回転軌跡を歪めて変形させる変形機構をさらに設け、当該回転軌跡が長円形または三角形などになり、照射映像が長円形または三角形などに変形され、 上記回転機構の回転速度が変化し、これにより上記偏心または揺動における遠心力が変化し、上記回転軌跡の形状が変化することを特徴とする請求項1記載の光照射装置。
これにより、表示体に最適な状態で投影させることができ、また表示体に、例えばレーザー光による種々の変形した照射映像が表示され、さらに変形照射映像そのものも変化し、見る者を楽しませることができる。
[3]上記発光源と上記光方向変更機構と上記回転機構とは、複数の光路に対応させるように、それぞれ複数個設けられていて、上記表示体には複数の照射映像が表示されることを特徴とする請求項1または2記載の光照射装置。これにより、表示体の種々の位置に、例えばレーザー光による複数の照射映像を表示でき、見る者を楽しませることができる。
[4]上記発光源と上記光方向変更機構と上記回転機構とは、複数の光路に対応させるように、それぞれ複数個設けられているとともに、上記回転機構は偏心または揺動していて、この偏心方向または揺動方向は各回転機構につき、それぞれ異なっていて、上記表示体への変形された照射映像は、互いに向きが異なっていることを特徴とする請求項1、2または3記載の光照射装置。これにより、表示体の種々の位置に、例えばレーザー光による複数の照射映像を表示できるとともに、この複数の照射映像(例えば長円形の映像)の向きも互いに異ならせることができ、見る者を楽しませることができる。
[5]上記発光源と上記光方向変更機構と上記回転機構と上記射出方向変更機構とは、複数の光路に対応させるように、それぞれ複数個設けられているとともに、上記射出方向変更機構の各々は、上記発光源からの各射出光の向きを、これらの射出光の一部または全部が重なる方向に変更していて、上記表示体への照射映像は、一部または全部が重なって複雑な映像となっていることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の光照射装置。これにより、表示体に表示される照射映像を見る者の気を引くような形に形成できる。
[6]上記射出方向変更機構は、上記光方向変更機構と上記表示体との間、または上記発光源と上記光方向変更機構との間に設けられ、上記光を反射または屈折させることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の光照射装置。これにより、レーザー光等の光の向きや、表示体の位置を変えることができる。
[7]上記射出方向変更機構は、上記光方向変更機構に対して一体的に設けられ、上記光方向変更機構の光の変更方向を、反射または屈折によってさらに変更することを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の光照射装置。装置のコンパクト化を図ることができるとともに、レーザー光等の光の向きや表示体の位置を変えることができる。
[8]上記光照射装置は、人間の接近を感知する感知手段を備え、上記射出光の射出はこの感知手段の感知によって開始または停止されることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載の光照射装置。これにより、人が表示体に接近する毎に、この表示体に照射映像を形成することができ、表示体を介して効果的な宣伝広告を行うことができる。また、逆に、人が表示体に接近する毎に、光の照射を停止させて、人体などに光が当たらないようにすることができる。
[9]上記発光源と上記光方向変更機構と上記回転機構と上記射出方向変更機構とは、複数の光路に対応させるように、それぞれ複数個設けられているとともに、上記回転機構は偏心または揺動していて、この偏心方向または揺動方向は各回転機構につき、それぞれ異なっていて、上記表示体への変形された照射映像は、互いに向きが異なっており、かつ、この向きの異なった複数の照射映像の照射は順次切り換えられ、これにより照射映像が動いているように見えることを特徴とする請求項1、2または3記載の光照射装置。これにより、照射映像を見る者を楽しませることができ、広告宣伝効果を上げることができる。
[10]可視光またはレーザー光を発する発光源からの可視光またはレーザー光の方向を変更する工程と、 この方向が変更された光の方向につき、さらに向き自体をさらに変えるように回転させる工程と、 この方向が回転される射出光を表示体に照射させる工程とを有することを特徴とする光照射方法。これにより、表示体への照射映像を明るく輝く光によって形成でき、この照射映像を見る者に強い印象を与えることができる。
この発明の一実施の形態に係る光照射装置の側断面図である。 図1のX−X矢視断面図である。 光路K2における光方向変更機構の平面鏡の動きを示す図であり、(a)は正面から見た状態を示し、(b)は(a)のY−Y方向から見た状態を示し、(c)は(a)のZ−Z方向から見た状態を示す。 光路K1における光方向変更機構の平面鏡の動きを示す図である。 光路K3における光方向変更機構の平面鏡の動きを示す図である。 各光路K1,K2,K3毎に形成される映像と、これらが表示体に表示された状態を示す図である。 光照射装置の正面図である。 回転機構のモーターと発光源とを駆動するための制御ブロック図である。 発光源を駆動するための信号を示す図であり、(a)はクロック信号を示し、(b)、(c)、(d)は、クロック信号をもとに発生される信号A,B、Cを示す。 光照射装置の動作を説明するための図である。 回転機構の磁石の数を3つにした場合の、光方向変更機構の平面鏡の動きを示す図である。 この発明他の実施の形態に係る光照射装置の射出方向変更機構を示す図である。 コイルバネ32の長さを長くするまたは弾性力を下げたとき、光路K2における光方向変更機構の平面鏡の動きを示す図であり、(a)は正面から見た状態を示し、(b)は(a)のY−Y方向から見た状態を示し、(c)は(a)のZ−Z方向から見た状態を示す。 図13において、光路K1における光方向変更機構の平面鏡の動きを示す図である。 図13において、光路K3における光方向変更機構の平面鏡の動きを示す図である。 コイルバネ32の長さを長くするまたは弾性力を下げ、回転機構の磁石の数を3つにした場合の、光方向変更機構の平面鏡の動きを示す図である。
符号の説明
1…光照射装置、
10,10A,10B,10C…発光源、
20,20A,20B,20C…光方向変更機構、
21…平面鏡、21a…鏡面、22…支持部、
30,30A,30B,30C…回転機構、
31…モーター、31a…回転軸、
32…コイルバネ、33…磁石、
40,40A,40B,40C…射出方向変更機構、
41…平面鏡、42…球関節機構、
42a…球体、42b…本体、
43…支持板、44…球関節機構、
50…ケーシング、50a…上板部、
50b…凹部、50c…前部折曲部、50d…後部折曲げ部、
50e…側板部、50f…前板部、
51…蓄電池、52…制御ボックス、
53…人検知センサ、54…太陽電池、
60…表示体、60a…表示面、
520…モーター駆動回路、
521,522,523…レーザー駆動回路、
524…リングカウンタ、
525,526,527,528…スイッチ、
A,B,C…信号、
D,D1,D2,D3…長円像、
G…レーザー光、H1,H2…距離、
K1,K2,K3…光路、
L1…水平軸線、L2…垂直線、
N…法線、P…一点、Q…支持手段、
S1…円、S2…長円、S3…略三角形、
t…時間、W…距離、
α…入射角、β…角度、γ…角度、δ…振れ角、Φ…信号。

Claims (10)

  1. 可視光またはレーザー光を発する発光源と、
    上記発光源からの可視光またはレーザー光の方向を変更する光方向変更機構と、
    上記光方向変更機構自体の向きをさらに変化させるようにして、この光方向変更機構を回転させる回転機構と、
    この回転機構によって回転される光方向変更機構からの射出光を照射して表示する表示体とを備えたことを特徴とする光照射装置。
  2. 上記発光源から上記光方向変更機構を通じて表示体に射出される射出光の方向を変更する射出方向変更機構をさらに備え、
    上記回転機構の回転軸は弾力性があってふらつき、当該回転機構は偏心または揺動していて、回転軌跡が真円になり、
    さらにこの真円の回転軌跡に対して、当該回転軌跡を歪めて変形させる変形機構をさらに設け、当該回転軌跡が長円形または三角形などになり、照射映像が長円形または三角形などに変形され、
    上記回転機構の回転速度が変化し、これにより上記偏心または揺動における遠心力が変化し、上記回転軌跡の形状が変化することを特徴とする請求項1記載の光照射装置。
  3. 上記発光源と上記光方向変更機構と上記回転機構とは、複数の光路に対応させるように、それぞれ複数個設けられていて、上記表示体には複数の照射映像が表示されることを特徴とする請求項1または2記載の光照射装置。
  4. 上記発光源と上記光方向変更機構と上記回転機構とは、複数の光路に対応させるように、それぞれ複数個設けられているとともに、上記回転機構は偏心または揺動していて、この偏心方向または揺動方向は各回転機構につき、それぞれ異なっていて、上記表示体への変形された照射映像は、互いに向きが異なっていることを特徴とする請求項1、2または3記載の光照射装置。
  5. 上記発光源と上記光方向変更機構と上記回転機構と上記射出方向変更機構とは、複数の光路に対応させるように、それぞれ複数個設けられているとともに、上記射出方向変更機構の各々は、上記発光源からの各射出光の向きを、これらの射出光の一部または全部が重なる方向に変更していて、上記表示体への照射映像は、一部または全部が重なって複雑な映像となっていることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の光照射装置。
  6. 上記射出方向変更機構は、上記光方向変更機構と上記表示体との間、または上記発光源と上記光方向変更機構との間に設けられ、上記光を反射または屈折させることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の光照射装置。
  7. 上記射出方向変更機構は、上記光方向変更機構に対して一体的に設けられ、上記光方向変更機構の光の変更方向を、反射または屈折によってさらに変更することを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の光照射装置。
  8. 上記光照射装置は、人間の接近を感知する感知手段を備え、上記射出光の射出はこの感知手段の感知によって開始または停止されることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載の光照射装置。
  9. 上記発光源と上記光方向変更機構と上記回転機構と上記射出方向変更機構とは、複数の光路に対応させるように、それぞれ複数個設けられているとともに、上記回転機構は偏心または揺動していて、この偏心方向または揺動方向は各回転機構につき、それぞれ異なっていて、上記表示体への変形された照射映像は、互いに向きが異なっており、かつ、この向きの異なった複数の照射映像の照射は順次切り換えられ、これにより照射映像が動いているように見えることを特徴とする請求項1、2または3記載の光照射装置。
  10. 可視光またはレーザー光を発する発光源からの可視光またはレーザー光の方向を変更する工程と、
    この方向が変更された光の方向につき、さらに向き自体をさらに変えるように回転させる工程と、
    この方向が回転される射出光を表示体に照射させる工程とを有することを特徴とする光照射方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106409184A (zh) * 2016-11-23 2017-02-15 湖北民族学院 一种基于单片机的旋转激光灯显示屏系统

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