JP2005121532A - 振動検出装置および振動検出方法ならびに検査システム - Google Patents

振動検出装置および振動検出方法ならびに検査システム Download PDF

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Abstract

【課題】 接触共振の影響を受けることなく押し当て方式で振動ピックアップを用いて被測定物の振動を検出することのできる振動検出装置を提供すること
【解決手段】 振動ピックアップ20の先端20aに、低反発ゴム21を貼り付ける。これにより、振動を検出する際には、振動ピックアップと被測定物10の間に低反発ゴムが介在することになり、接触面の粗さなどの影響を低反発ゴムが吸収するため、接触共振を生じることなく安定した測定ができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、振動検出装置および振動検出方法ならびに検査システムに関するものである。
自動車や家電製品などには、モータが組み込まれた回転機器が非常に多く用いられている。例えば自動車を例にとってみると、エンジン,パワーステアリング,パワーシート,ミッションその他の至る所に回転機器が実装されている。また、家電製品では、冷蔵庫,エアコン,洗濯機その他各種の製品がある。そして、係る回転機器が実際に稼働すると、モータ等の回転に伴って音が発生する。
係る音は、正常な動作に伴い必然的に発生するものもあれば、不良に伴い発生する音もある。その不良に伴う異常音の一例としては、ベアリングの異常,内部の異常接触,アンバランス,異物混入などがある。より具体的には、ギヤ1回転について1度の頻度で発生するギヤ欠け,異物かみ込み,スポット傷,モータ内部の回転部と固定部が回転中の一瞬だけこすれ合うような異常音がある。また、人が不快と感じる音としては、例えば人間が聞こえる20Hzから20kHzの中で様々な音があり、例えば約15kHz程度のものがある。そして、係る所定の周波数成分の音が発生している場合も異常音となる。もちろん、異常音はこの周波数に限られない。
係る不良に伴う音は、不快であるばかりでなく、さらなる故障を発生させるおそれもある。さらに、不良品の場合には、スムーズな回転が行なわれないため、動作中に良品とは異なる振動を生じることがある。
そこで、それら各製品に対する品質保証を目的とし、生産工場においては、通常検査員による聴覚や触覚などの五感に頼った「官能検査」を行ない、異常音の有無の判断を行っている。具体的には、耳で聞いたり、手で触って振動を確認したりすることによって行っている。なお、係る官能検査は、官能検査用語 JIS Z8144により定義されている。
ところで、検査員の五感に頼った官能検査では、熟練した技術を要するばかりでなく、判定結果に個人差や時間による変化などのばらつきが大きい。さらには、判定結果のデータ化,数値化が難しく管理も困難となるという問題がある。そこで、係る問題を解決するため、定量的かつ明確な基準による安定した検査を目的とした異音検査システムがある。この異音検査システムは、「官能検査」工程の自動化を目的とした装置であり、製品駆動部の振動や音をセンサで測定し、得られた振動波形から各種の特徴量を抽出し、異常の有無等を自動的に判断するようになっている。なお、「異音検査システム」と称しているが、振動に基づく良否判断も行なわれる。
そして、上記検査システムは、入力装置(測定器)として、音を収集するマイクと、振動を収集する振動ピックアップが備えられている。被測定物の振動加速度をそのまま正確に振動ピックアップに伝達させるには、振動ピックアップと被測定物を一体化させる必要があり、最も強固に一体化させるのにボルトによるねじ止めの方法がある。
しかし、例えば、製造された製品に対する最終的な良否判定を上記異音検査システムを用いて行なうような場合には、多数の被測定物(検査対象)を一個の振動ピックアップにより連続的に測定することになり、振動ピックアップを検査する都度検査対象の製品にボルトでネジ止めし、検査終了に伴い取り外すようなことはできない。
そこで、この振動ピックアップを用いて検査対象物の振動を取得する場合、図1に示すように、振動ピックアップ1を被測定物2の表面に接触させるとともに、振動ピックアップ1を所定の力で被測定物2の接触面に対して押し当てる押し当て方式で振動を測定するようにしている。このとき、振動ピックアップ1の接触面と反対側の端面には防振材3を配置し、防振材3を介して所定の力で押し付けるようにしている。これにより、被測定物2から振動ピックアップ1に伝達される振動は、防振材3で吸収・遮断され、防振材3,振動ピックアップ1を被測定物2側に押し付ける加圧源側には被測定物2の振動が伝わらず、振動ピックアップ1で確実に検出できるようになる。なお、振動ピックアップの具縦粋な構成としては、例えば特許文献1などに開示されている。
特公平7−107495
しかしながら、上記した従来の技術では、以下に示す問題を有する。すなわち、押し当て方式で振動を測定する場合、振動ピックアップ1と被測定物2の接触面の粗さや材質・形状によって、周波数特性が変化する為、安定した振動計測ができなくなる。これは、振動ピックアップ1の先端部分と、被測定物2との接触面が振動に伴い局部的に変形することで、ばねとして作用し、そのばねと振動ピックアップ1の質量で構成される振動系による共振現象(接触共振)が生じるためと推定できる。
図2は、被測定物2として、任意の周波数の振動を発生できる振動発生装置を用い、周波数を0から20kHzまでスイープさせたときに得られた周波数に対する伝達特性を示している。そして、防振材3は「フッ素ゴムスポンジ+αゲル」を用い、押し当て力は3N/cm2とした。また、被測定物2の表面は、セラミックであり、振動ピックアップ1の接触面はチタンとした。共振振動などが生じなければ、振動発生装置の振動のみをそのままピックアップすることにより、伝達特性は0dBとなる。
この図から明らかなように、接触共振により、11から12kHzあたりで約+20dBのピークが発生している。そして、この接触共振により発生するピーク位置は、測定するごとに変化するため、不良を検出するための特徴量がこの接触共振が発生する周波数に存在すると、正しく判定を行うことができなくなる。つまり、接触共振によるピークに埋もれてしまったり、係るピークにより周波数の変動による検出出力の変動が大きいため、振動周波数の少しのブレが、出力に大きく影響を与えるため、係る周波数範囲では特徴量として使用することができなくなる。
さらに、図示は省略するが、接触共振に基づくピークの発生箇所はばらつくため、接触共振が発生する可能性のある周波数帯域では、接触共振に基づく波形成分か、不良に基づいて発生する周波数成分かが区別できず、係る周波数帯域では特徴量抽出ができなくなる。
この発明は、接触共振の影響を受けることなく押し当て方式で振動ピックアップを用いて被測定物の振動を検出することのできる振動検出装置および振動検出方法ならびに検査システムを提供することを目的とする。
本発明に係る振動検出装置は、被測定物の振動を検知する振動ピックアップを備えた押し当て方式の振動検出装置であって、前記振動ピックアップの被測定物に対する振動検出面に低反発ゴムを装着して、振動ピックアップと被測定物との接触面で生じる接触共振を低減させるように構成した。
また、別の解決手段としては、被測定物の振動を検知する振動ピックアップを備えた押し当て方式の振動検出装置であって、前記振動ピックアップの被測定物に対する振動検出面に低反発ゴムを装着するように構成した。
そして、上記各発明において、前記低反発ゴムの厚さが2mm以下とするとよい。さらに、1mm以下にするとなお良い。もちろん、本発明は、2mmよりも厚いものも含まれる。
また、本発明に係る振動検出方法は、振動を検知する振動ピックアップを被測定物に押し当てた状態で被測定物の振動を前記振動ピックアップで検出する振動検出方法であって、前記振動ピックアップと前記被測定物の間に低反発ゴムを介在させた状態で振動を検出するようにした。
そして、前記低反発ゴムは、前記振動ピックアップの振動検出面に貼り付けられるようにするとよい。また、前記振動ピックアップと前記被測定物の間に低反発ゴムを介在させることにより、振動ピックアップと被測定物との接触面で生じる接触共振の影響を受けないようにするとよい。さらにまた、前記低反発ゴムの厚さを2mm以下とし、振動ピックアップと被測定物との接触面で生じる接触共振の影響と、前記被測定物で生じる高周波成分の振動が前記低反発ゴムによって減衰する影響と、を受けないようにするとよい。
また、本発明に係る検査システムでは、上記した各振動検出装置と、その振動検出装置で検出した被測定物の振動波形データから特徴量を抽出し、抽出した特徴量と予め定められた判定ルールとに基づいて前記被測定物の良否判定を行い、その良否判定結果を出力する検査装置とを備えて構成した。
低反発ゴムは、通常のゴムに比べて反発係数・反発弾性が低いものを言い、無反発ゴムや制振ゴムなどと称されることもある。振動ピックアップと被測定物の接触面の粗さなどの影響を低反発ゴムが吸収するため、低反発ゴムが接触共振の発生を抑制、或いは発生してもそれを吸収することにより、接触共振の影響が出ないようになる。換言すると、係る接触共振の影響が出ないゴムが低反発ゴムともいえる。
これにより、従来接触共振が発生した周波数帯域でも被測定物から発生する振動を確実に検出することができる。その結果、検査システムでは、係る周波数帯域の周波数成分も特徴量として使用することができ、精度のよい良否判定を行うことができる。
振動ピックアップは、加速度ピックアップ,振動センサ,加速度計,振動検出器,加速度センサへなどとも称されるもので、振動を検出できる機器であれば良い。
本発明では、被測定物と振動ピックアップの間に低弾性ゴムを介在させたことにより、接触共振の影響を受けることなく押し当て方式で振動ピックアップを用いて被測定物の振動を精度良く検出することができる。
図3は、本発明に係る検査システムの一実施の形態を示している。この例では、検査対象(ワーク)である被測定物10に接触・近接配置するマイク(図示せず)および振動検出センサ11からの信号をアンプ12で増幅後、AD変換器13にてデジタルデータに変更後、検査装置15に与えるようになっている。また、PLC16からも動作タイミングその他のデータを取得するようにしている。そして、検査装置15は、マイクで収集した音データや、振動検出センサ11で収集した振動データに基づく波形データを取得し、特徴量を抽出するとともに、良否判定を行なう。この結果は、例えばPLC16に与えられ、所定のメモリエリアに書き込む。すると、このPLC16に接続されたプログラマブル表示器(PT)17に、判定結果が出力される。なお、図示の便宜上、動作タイミングを与えるPLCと、良否判定結果を表示するPT17を管理するPLCを同じにしているが、別装置で構成してもよい。
検査装置15は、例えばパソコンにより実現でき、そのパソコンに実装するアプリケーションプログラムは、図4に示すような機能ブロックを構成することにより実現できる。すなわち、前処理部15a,演算部15b並びに判定部15cから構成されている。なお、本実施の形態では、AD変換器13を設け、デジタルデータを検査装置15に与えるようにしたが、AD変換器13を介さずに、アナログデータを与える用にしてもよい。その場合には、検査装置15内にAD変換処理部を設けることになる。
そして、前処理部15aでは、AD変換器13から当たられた演算対象データ(振動検出センサ11等で検出した穴録は径データをデジタル化してデータ)に対し、特徴量を抽出しやすいようにするための前処理を行なう。一例をとして、バンドパスフィルタにより所定周波数帯域の信号成分を抽出したり、高周波成分増幅処理や、低周波成分増幅処理により不良品等の場合に発生する周波数帯域の信号成分を抽出したり、FFT解析等をすることがある。もちろん、前処理の種類は上記したものに限るものではなく、種々変更実施が可能である。
また、特徴量演算部15bは、前処理後のデータから所望の特徴量を抽出するものである。抽出する特徴量としては、振動レベルの大きさを示すRMS(Route mean Square Value)や、1フレーム中データの振動レベルの上位n番目までのデータの平均の値を示すXPや、1フレーム中のデータの変化量の上位n番目までの平均の値を示すAMXaなどのほか、各種のものを用いることができる。係る特徴量は、各検査対象ワーク(被測定物10)ごとに求められる。
判定部15cは、特徴量演算部15bで抽出した特徴量値をファジィエンジンに入力し、悪さ度合いを示す推論値を求め、その推論値に基づいて「OK」,「GRAY」,「NG」を最終的に決定し、その結果を出力する。
本実施の形態の振動検出センサ11は、上記した検査システムに実装されるもので、図5はその概略構成を示し、図6は具体的な構成を示している。図に示すように、本実施の形態では、振動ピックアップ20の先端20aに低反発ゴム21を設けている。この低反発ゴム21は、無反発ゴム,制振ゴムとも称されるもので、反発弾性(%)が小さい(本実施の形態では、2から13)ゴムである。また、振動ピックアップ20の他端に防振材23を取り付けている。この防振材23は、例えば、図6に示すように、フッ素ゴムスポンジ23aと、インシュレータ23bの2層構造とすることができる。
そして、実際に振動を測定するに際し、振動ピックアップ20の先端20aに設けた低反発ゴム21を被測定物10に接触させる。これにより、振動ピックアップ20と被測定物10の間に低反発ゴム21が介在されることにより、接触共振の影響を低減することができる。これは、接触面の粗さなどの影響を低反発ゴムが吸収するため、安定した測定ができると推定できる。
そして、係る振動検出センサ11は、押し当て方式で振動を検出しても接触共振の影響を受けないので、例えば、図3に示す検査システムを用いて、エンジンなど製品の良否判定を行う場合でも、振動検出センサ11を被測定物10たる製品に押し当てることにより、製品の振動を精度良く検出することができる。つまり、ボルトで固定する必要がなく、例えば、ライン上を流れてくる製品に対して、振動検出センサ11をそのまま押し当てるだけで振動を検出することができる。つまり、インラインでの検査が可能となる。
図7以降は、本発明の効果を実証するために行なった実験結果を示している。まず、図2の結果を得るための実験装置と同様に、被測定物10の材質はセラミックであり、振動ピックアップ20の先端20aの表面はチタンである。そして、低反発ゴム21は、内外ゴム株式会社製のハネナイト(登録商標)のAP50(厚さは1mm)を用いた。このAP50の反発弾性は、6%である。そして、押し当て力は3N/cm2とした。このように所定の低反発ゴム21を用いた以外は、従来品の実験と同様に行ない、周波数に対する伝達特性を測定した。その結果、図7に示すような実験結果が得られた。図7から明らかなように、11から12kHz付近にピークが発生していた接触共振に伴が解消され、10kHzから20kHzにわたり、伝達特性がほぼ0dBの平坦な特性が得られる。もちろん、従来から測定可能な10kHz以下の周波数帯域でも0dBとなる。これにより、ピークが無くなり、広帯域の測定が可能であることが分かる。
次に、使用する低反発ゴムの材質や厚さを変えて、同様の実験を行なった。なお、今回の実験に用いた低反発ゴムは、全て内外ゴム株式会社製の物を用いたため、以下では型番のみ示して特定する。図8は、低反発ゴム21としてGP35Lを用い、厚さを1,2,3mmと変えた場合の結果である。このGP35Lは、反発弾性は2%と非常に小さいものである。そして、低反発ゴム以外の構成並びに実験方法は、図7の場合と同じにしている。
すると、図8から明らかなように、厚さが1mmの場合には、20kHzに至るまでほぼ0dBで平坦となる。また、厚さが2mm,3mmと増すにつれて、10kHzから20kHzで出力の信号レベルが低下する。しかし、厚さが2mmの場合には、20kHzで−10dB程度ですむため、実質実的に問題がない程度ですむ。また、厚さが3mmの場合には、20kHzでは−20dB程度となり信号レベルとしては小さく、S/Nの問題はあるが、それでも−10dBまで許容すると13kHz程度までは測定可能となり、しかも、接触共振の場合と異なり、この実験結果には再現性があり、実験の都度、得られた伝達特性が大きく変化することがないため、不良等の場合の特徴量抽出を行うことができる。
さらに、図示は省略するが、厚さが0.5mmの低反発ゴム(GP35L)を用いて実験を行ったところ、1mmの場合とほぼ同じ0dB付近で一定となることが確認できた。なお、市販品では上記の4種類の製品が販売されているため、それを用いて行ったが、0.5mm未満の厚さでも低反発ゴムを製造することができれば、十分な効果が発揮できると推定できる。つまり、10kHzを超えると、振動の振幅も非常に小さくなるため、例えば0.1mm等であっても、低反発ゴムの厚さのほうが十分に厚いためである。従って、20kHzまでほぼ平坦な特性を得たい場合には、低反発ゴムの厚さが1mm以下とするのが好ましく、2mm以下でも広範囲にわたり、安定した測定が可能となる。さらに、従来では、10kHz以上は特徴量の抽出対象とできず、接触共振の発生周波数のばらつきを考慮すると、5kHz以上でも判定誤差の要因となるので好ましくないことに鑑みると、厚さが3mmでも十分効果が得られる。
また、低反発ゴムとして、GP60Lを用い、厚さを1m,2m,3mに替え、それ例外は上記と同様の条件で実験を行った。その結果、図9(厚さ1mm),図10(厚さ2mm),図11(厚さ3mm)にそれぞれ示す伝達特性が得られた。GP60Lは、GP35Lと同様に反発弾性が2%と低く、他の特性が異なるものである。図から明らかなように、厚さが1mmでは、20kHzまでほぼ平坦となり、厚さが厚くなるにつれて10kHz以上の周波数帯域で信号レベルが小さくなる。なお、この材料でも、複数回実験を行ったが、ほぼ同様の結果が得らればらつきは少なかった。
次に、低反発ゴムとして、厚さが0.5mmのAP30(反発弾性は8%)を用い、それ例外は上記と同様の条件で実験を行った。その結果、図12に示すように、20kHz以下で、ほぼ平坦な特定が得られた。
次に、被測定物の材質を代えて実験を行った。具体的には、上記の実験で使用した振動発生装置の表面にアクリル板(厚さ1mm)を貼り付け、その他は上記と同様の条件で実験を行った。使用した低反発ゴムは、AP50で、厚さが1mm,2mm,3mmのものについてそれぞれ調べた。その結果、図13に示すような伝達特性が得られた。一方、比較例として上記と同様に振動発生装置の表面に1mmのアクリル板を貼り付けたものに対し、低反発ゴムを設けない従来構成のセンサで実験を行った結果、図14に示す結果が得られた。
図13から明らかなように、20kHz付近では、厚さが1mmのものでも信号レベルが落ちるが、上記したように各厚さで信号レベルの減衰の程度及び発生状況は一定しているとともに、図14に示す低弾性ゴムのない比較例と比べると、どの厚さの低弾性ゴムでも十分有効な効果が発揮しているといえる。
さらに、具体的な図示は省略するが、反発弾性が12%で厚さ1mmの低反発ゴムを用いて実験したところ、反発弾性6%で厚さ1mmの低反発ゴムの実験結果(図7、図13)とほぼ同様の特性が得られ、接触共振の影響を低減できることがわかった。また、反発弾性が12%で厚さ2mmの場合、同じく厚さ3mmの場合でも、反発弾性6%で厚さ2mm、3mmのそれぞれの低反発ゴムの実験結果(図13)とほぼ同様の特性が得られた。
さらにまた、反発弾性が13%の低反発ゴムも市販されており、1mm,2mm,3mmのそれぞれで同様の実験を試みたところ、反発弾性が12%のものと変わりなく、同様の実験結果が得られた(図7、図13とほぼ同様の結果)。
さらには、低反発ゴムの厚さについては、1mm,2mm,3mmの実験結果を示したが、それ以外にも、5mm,10mm,15mm,20mm,30mmの5種類の低反発ゴムが市販されている。これら5種類の厚さ違いの低反発ゴムでも、振動ピックアップと被測定物との接触面で生じる接触共振の影響を低減できることが実験の結果から確認できた。(ただし、一方で被測定物で生じる高周波成分の振動が低反発ゴムによって減衰することもわかった)。
上記した各実験は、いずれも押し当て力を3N/cm2として行なったが、押し当て力を変更しても同様の効果が得られることが確認された。一例として、押し当て力を10N/cm2とした場合の実験結果を示す。このとき使用した低反発ゴムの厚さは1mmとし、は、反発弾性は2%のものを用い、10回計測した。図15に示すように、低反発ゴムを装着しない従来構成のものでは、接触共振の影響により10から20kHzの範囲内で伝達特性で大きなピークが発生すると共に、その発生位置もばらつくが、低反発ゴムを実装した本発明品の場合には、図16に示すように接触共振の影響を抑制することが確認された。
従来例を示す図である。 従来の測定を示すグラフである。 本発明に係る検査システムの好適な一実施の形態を示す図である。 検査装置の内部構成を示す図である。 本発明に係る振動検出装置(振動検出センサ)の好適な一実施の形態を示す図である。 本発明に係る振動検出装置(振動検出センサ)の好適な一実施の形態を示す図である。 本発明の効果を実証するための実験結果である。 本発明の効果を実証するための実験結果である。 本発明の効果を実証するための実験結果である。 本発明の効果を実証するための実験結果である。 本発明の効果を実証するための実験結果である。 本発明の効果を実証するための実験結果である。 本発明の効果を実証するための実験結果である。 本発明の効果を実証するための実験結果(比較例)である。 本発明の効果を実証するための実験結果(比較例)である。 本発明の効果を実証するための実験結果である。
符号の説明
10 被測定物
11 振動検出センサ
12 アンプ
13 AD変換器
15 検査装置
16 PLC
17 プログラマブル表示器
20 振動ピックアップ
21 低反発ゴム
23 防振材
23a フッ素ゴムスポンジ
23b インシュレータ

Claims (7)

  1. 被測定物の振動を検知する振動ピックアップを備えた押し当て方式の振動検出装置であって、
    前記振動ピックアップの被測定物に対する振動検出面に低反発ゴムを装着して、振動ピックアップと被測定物との接触面で生じる接触共振を低減させることを特徴とする振動検出装置。
  2. 被測定物の振動を検知する振動ピックアップを備えた押し当て方式の振動検出装置であって、
    前記振動ピックアップの被測定物に対する振動検出面に低反発ゴムを装着したことを特徴とする振動検出装置。
  3. 振動を検知する振動ピックアップを被測定物に押し当てた状態で被測定物の振動を前記振動ピックアップで検出する振動検出方法であって、
    前記振動ピックアップと前記被測定物の間に低反発ゴムを介在させた状態で振動を検出することを特徴とする振動検出方法。
  4. 前記低反発ゴムは、前記振動ピックアップの振動検出面に貼り付けられることを特徴とする請求項3に記載の振動検出方法。
  5. 前記振動ピックアップと前記被測定物の間に低反発ゴムを介在させることにより、振動ピックアップと被測定物との接触面で生じる接触共振の影響を受けないようにしたことを特徴とする請求項3に記載の振動検出方法。
  6. 前記低反発ゴムの厚さを2mm以下とし、振動ピックアップと被測定物との接触面で生じる接触共振の影響と、前記被測定物で生じる高周波成分の振動が前記低反発ゴムによって減衰する影響と、を受けないようにしたことを特徴とする請求項5に記載の振動検出方法。
  7. 請求項1または2に記載の振動検出装置と、
    その振動検出装置で検出した被測定物の振動波形データから特徴量を抽出し、抽出した特徴量と予め定められた判定ルールとに基づいて前記被測定物の良否判定を行い、その良否判定結果を出力する検査装置とを備えたことを特徴とする検査システム。
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