JP2005121528A - 2次元イメージ素子及びそれを利用した2次元イメージ検出装置並びにx線分析装置 - Google Patents

2次元イメージ素子及びそれを利用した2次元イメージ検出装置並びにx線分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 電磁放射線のリアルタイム測定が可能で小型かつ容易に装置内に搭載可能な2次元イメージ素子、それを利用した検出装置、X線分析装置を提供する。
【解決手段】 2次元イメージ素子10は、シリコンなどの電磁放射線に感度を有する半導体から形成し互いに隣接して並列に配置された複数のストリップ状の半導体検出素子100と、上記半導体検出素子100の上面に直交する方向に互いに隣接して並列に配置され、やはり電磁放射線に感度を有する半導体からなる複数のストリップ状の半導体検出素子200とから構成され、これら半導体検出素子100と200の重なり部分によって、平面状に多数の検出部300を形成する。検出部300へ入射したX線は、上層(Y軸)の半導体検出素子200により電気信号へ変換され、蛍光X線を発生し、下層(X軸)の半導体検出素子100により電気信号へ変換される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、X線等を含む電磁放射線を検出するための新たな構造の検出素子及びそれを利用した検出装置に関し、特に、照射される電磁放射線をリアルタイムで2次元検出することの可能な電磁放射線の2次元イメージ素子とそれを利用した2次元イメージ検出装置、更には、X線回折装置に関する。
従来、各種の物理的リサーチを行なうために用いる測定装置では、光やX線等を含む電磁放射線を検出するための手段として、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、フラットパネル、IP(イメージング・プレート)等、所謂、2次元電磁放射線検出器は、既に良く知られており、また、各種の2次元検出装置において広く利用されている。しかしながら、これらの検出器では、共通して、電磁放射線が照射された位置情報をリアルタイムで検出できないという問題点がある。
例えば、CCDを利用した2次元検出装置では、CCD検出器に電磁放射線を照射したとき、この電磁放射線を受光した素子(ピクセル)内で発生した電子は一旦検出器自体の素子内に貯め込まれ、その後、各素子に貯め込まれた電子がそれぞれの方法により、順次、取り出される。すなわち、検出器自体が検出した情報を一旦貯め込んで、その後、所定のタイミングでその情報が読み出されるという原理構造となっている。
このように、検出器(素子)自体が一旦検出情報を蓄積し、その後に読み出すという原理的な構造になる2次元検出装置では、かかる原理的な構造に起因して、リアルタイムに検出情報(例えば、検出したイメージ)を見ることは困難であり、検出情報を所望の時間で時間分割することにも限界がる。また、素子を順次読み出すことが必要であることから、測定を行なわないデッドタイムが存在するという問題点がある。時間分割が難しい場合には、例えば、過電荷蓄積によってサチレーションを生じるなど、特に、過渡現象の計測が困難となるという問題点があった。
一方、上述した問題点を解消するため、従来、2次元PSPS(ポジション・センシティブ・プロポーショナル・カウンタ:位置敏感形比例計数器)やMSGC(マイクロ・ストリップ・ガス・チャンバー)など、その原理的な構造において、検出器自体が検出情報を蓄積しない構造の検出装置もまた、既に提案されており、かつ、既に知られている。
例えば、MSGCは、以下の特許文献1や特許文献2によって既に知られており、その構造は、マイクロチップモジュール(MCM)技術に基づいて、基板上に、微小幅のストリップ状のガス計数検出器を多数、2次元(X−Y座標)に交互に配置して形成したものである。なお、かかる構造になるMSGCでは、ストリップ状のガス計数検出器を形成するガスチャンバーに希ガスであるアルゴンや放電を抑えるエタン等を混合したガスを通流させる。そして、各ストリップ状のガス計数検出器からの出力は、やはり、上記基板上に形成された多数の電極(陽極、バックストリップ、陰極)を介して取り出され、TDC(ディジタル・タイミング・コンバータ)を介して取り出される。
また、上記MSGCからの出力信号を大量かつ迅速に処理することのできる高速データ収集システムが、以下の特許文献3により知られている。
特開平10−300856号公報
特開2000−214264号公報 特開平11−72569号公報
ところで、上記の従来技術になる、MSGCに代表される、検出器自体が検出情報を蓄積しない構造の検出装置は、上述したように、基板上に多数の微小幅でストリップ状のガス計数検出器を形成する構造であることから、その内部のガスチャンバーと共に、その内部にガスを流通するためのチャンバーを形成しなければならず、そのため、その製造が難しかった。また、その混合ガスを通流させるガスチャンバーの構造や、MSGCにとっては必須である冷却器や真空ポンプ等の付属機器を備えることから、検出器自体として比較的大きな機器構成となってしまい、これでは検出装置が非常に大きなものとなってしまう。
そこで、本発明は、上記のような従来技術における問題点に鑑みて、すなわち、電磁放射線のリアルタイムな測定が可能であり、かつ、より簡潔な構成になる2次元イメージ素子、及びそれを利用した2次元イメージ検出装置、更には、X線分析装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明によれば、まず、電磁放射線を2次元で検知する2次元イメージ素子であって、電磁放射線に感度を有する半導体からなり、かつ、互いに隣接して並列に配置された複数のストリップ状の第1の検出素子と、前記複数のストリップ状の第1の検出素子の一方の面上に配置され、電磁放射線に感度を有する半導体からなり、かつ、前記ストリップ状の第1の検出素子に対して直交する方向に互いに隣接して並列に配置された複数のストリップ状の第2の検出素子とから構成され、前記第1の半導体検出素子と前記第2の半導体検出素子との重なり部分によって複数の検出部を平面に形成2次元イメージ素子が提供される。
なお、本発明では、前記に記載した2次元イメージ素子において、前記各ストリップ状の第1の半導体検出素子と前記各ストリップ状の第2の半導体検出素子との間に、入射電磁放射線による蛍光X線の発生層を形成することが好ましく、又は、前記第1及び第2のストリップ状の検出素子は、シリコンにより形成されていることが好ましい。また、前記第1と前記第2のストリップ状の検出素子は、互いに異なる元素又は合金から構成され、かつ、前記第1のストリップ状の検出素子は、前記第2のストリップ状の検出素子を構成している元素又は合金形成元素の原子番号より大きい元素、あるいは、前記第2のストリップ状の検出素子を構成している元素又は合金形成元素の原子番号より大きい元素の合金により形成されてもよく、又は、前記第1及び第2のストリップ状の検出素子として、ストリップ状のダイオードを形成してもよい。更には、前記第1及び第2のストリップ状の検出素子として、ストリップ状のアバランシェダイオードを形成してもよい。
また、本発明では、やはり上記の目的を達成するため、2次元イメージ素子を利用した2次元イメージ検出装置であって、前記請求項1に記載した2次元イメージ素子と、前記2次元イメージ素子の前記第1及び第2の検出素子の各々に接続され、前記検出素子内において変換された電気的信号を増倍するための増幅器と、前記増幅器からの出力信号を読み出して2次元イメージ画像を形成する手段とを備えている2次元イメージ素子を利用した2次元イメージ検出装置が提供される。
なお、本発明では、前記に記載した2次元イメージ検出装置において、前記増幅器は、それぞれ、弁別回路を備えており、かつ、前記2次元イメージ画像形成手段には、さらに、波高手段が接続されていることが好ましい。
加えて、本発明によれば、やはり上記の目的を達成するため、X線を発生するX線源と、分析する試料を配置する試料保持機構と、前記試料から発生するX線を2次元で検知する2次元イメージ検出装置とを含んだX線分析装置において、当該2次元イメージ検出装置は、前記に記載した2次元イメージ素子を含んでいることを特徴とするX線分析装置が、又は、当該2次元イメージ検出装置は、前記に記載した2次元イメージ検出装置であるX線分析装置が提供されている。
以上からも明らかなように、本発明は、電磁放射線のリアルタイムな測定が可能であり、かつ、従来のMSGCなどに比較しても、冷却器や真空ポンプ等の付属機器を備える必要がなく、そのため検出器自体として比較的小さく構成することが出来、また、その製造も比較的に簡単であり、かつ容易に検出装置内に装着することが可能な2次元イメージ素子を、さらには、それを利用した2次元イメージ検出装置を提供するという、優れた効果を発揮する。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、添付の図1には、本発明の一実施の形態になる2次元イメージ素子及びそれを利用した2次元イメージ検出装置が示されている。なお、以下の説明では、本発明の2次元イメージ素子によって、測定すべき電磁放射線の一例として、例えば、X線の回折像を検出する2次元イメージ検出装置について説明する。
図1において、図中の符号100は、平面(図中、X−Y軸で表す)上において、所定の方向(図のX軸方向)に互いに並列に配置されて形成された多数の半導体検出素子を示している。これらは、各々、細長いストリップ状に形成され、かつ、固体検出器(SSD)を構成しており、かつ、これらはX軸方向に多数(数百本〜数千本)の検出素子が並べられた第1の検出素子層を形成している。一方、上記の第1の検出素子層の一方の面(X線の入射面。図では、上面)に接しては、さらに、上記トリップ状の固体検出器100の配列方向(X軸方向)と直交した方向(すなわち、Y軸方向)に、やはり、平面上に互いに並列に(図のY軸方向に)配置されて形成された多数(数百本〜数千本)の半導体検出素子200が設けられており、これらもやはり、各々、細長いストリップ状に形成され、かつ、固体検出器(SSD)を構成し、第2の検出素子層を形成している。そして、本発明の2次元イメージ素子では、上述したように、上下2層に形成したストリップ状の半導体検出素子100及び200が互いに重なって交差する領域(図中に破線で示す)を画素部300(所謂、ピクセル)として、所謂、多数の2次元(平面)イメージ素子を構成している。
なお、上記した第1及び第2の半導体検出素子層を形成する細長いストリップ状の固体検出器(下層)100又は(上層)200について、そのより詳細な構造の一例が、添付の図2に示されている。すなわち、この図2において、固体検出器100(200)は、例えば、Si、SiLi、Ge等、X線などの電磁放射線を受光するとその内部に電子と正孔の対を発生する半導体である、所謂、電磁放射線に感度を有する半導体によって形成されている。かつ、図にも示すように、その一方(図の上方)の層をP層110(210)とし、他方(図の下方)の層をN層120(220)として、所謂、ダイオード構造の半導体素子として形成されている。そして、これらP層110(210)とN層120(220)との境界部分には、一般的に、空乏(I)層115(215)が形成されることとなる。
また、この図2中の符号130(230)は、上記P層110(210)の表面の一部(一端部)に形成した電極部を、また、図中の符号140(240)は、N層120(220)の下面に形成された電極層を示している。なお、これらの電極部や電極層は、例えば、AuやNiなどの光透過性金属の薄膜電極により形成されており、これらの電極を介して所定の高電圧の逆バイアスが各素子に印加されると共に、これらの電極は、それぞれ信号線を介して、後にも説明するが、増幅器や信号処理部へ導かれている。また、特に、上層の半導体検出素子200では、図1にも示すように、上記金属の薄膜電極に加えて、蛍光X線を発生する物質をコーティングすることにより、二次X線発生層250を形成するようにしてもよい。なお、その際には、コーティング物質としては、下層の固体検出器100が感知し易い波長の二次X線を発生する物質を選択することが好ましい。
次に、上記にその構成を説明した2次元イメージ素子によって電磁放射線の検出原理について説明する。
上記の図1において、例えば、X線が2次元イメージ素子、特に、その画素部を形成する(破線により示された)部分に投射された場合について説明する。すなわち、投射されたX線は、まず、上側の層を構成している固体検出器200において、そのP層とN層との間に形成される空乏(I)層(図2の構造を参照)において、正孔−電子対を発生し、これらはそれぞれ逆バイアス電場によりP層及びN層に集められ、それぞれの電極に導かれる。すなわち、X線光量子(フォトン)は、検出器によって電気的なパルスに変換される。また、この時、入射したX線は、その一部のエネルギー(例えば、70%〜50%程度)を上側の層内で消費することとなるが、その一部(30%〜50%)により、二次X線である蛍光X線を発生することとなる。そして、この発生した蛍光X線が、下側の層を構成する固体検出器100に投射し、上記と同様の原理によって、その空乏(I)層内で正孔−電子対を発生すると共に、それぞれの電極に導かれる。すなわち、2次元イメージ素子のX線が入射した位置に対応するX軸及びY軸の電極上には、同時に、電気的な信号(出力信号)を得る。これにより、例えばX線回折像の2次元画像を、電荷の蓄積を伴わず、瞬時にリアルタイムなイメージとして得ることが可能となる。
添付の図3には、上記に説明した2次元イメージ素子を使用した2次元イメージ検出装置の概略回路構成が示されている。
この図3にも明らかなように、2次元的な画像を取得するために、2次元イメージ素子10を構成するX軸方向の固体検出器100及びY軸方向の固体検出器200からの出力信号は、それぞれ、増幅回路30、30…に導かれて所定の増幅度で増幅された後、所謂、データ収集システムを構成する信号処理部40によって信号処理することにより、電磁放射線のリアルタイムな測定が可能となる。この信号処理部40は、例えば、TDC45(ディジタル・タイミング・コンバータ:例えば、CAMACマルチヒットTDC[LeCroy2277]等)から構成されており、このTDCには、CPU(中央演算処理装置)50や大容量メモリ60などが接続されている。
すなわち、上記のデータ収集システムによれば、2次元イメージ素子10によって得られるリアルタイムなX線の位置情報が所定のタイミングで取り込まれ、大容量メモリ60内に順次格納される。そして、この格納された情報から極めてリアルタイムに近い2次元画像を構成し、各種の分析を行なう。なお、上記の増幅回路30、30…には、それぞれ、波高弁別器を設け、上記増幅回路30からの出力を二値化して読み出している。
なお、上述した実施の形態では、2次元イメージ素子10を構成する各固体検出器100又は200は、所謂、ダイオード構成として説明したが、しかしながら、これら検出器の構成は、本発明ではかかる構成にのみ限定されるものではない。検出素子を構成する半導体自体が、X線などの電磁放射線に対して感度を有する半導体であればよく、例えば、上層には原子番号の大きな元素で構成される検出器を用いることによって、二次X線発生層を構成したり、又は、アバランシェダイオードやその他の半導体素子の構成とすることも可能である。
また、上記の実施の形態では、細長いストリップ状の固体検出器100、200は、それぞれ、並列に配置され、かつ、上下2層に設けられるものとして説明したが、かかる構造になる2次元イメージ素子10は、特に、半導体製造技術(特に、マイクロチップモジュール(MCM)技術)を利用することにより好適に製造することが可能である。例えば、10cm×10cm、又は、5cm×5cm程度の基板、例えば、セラミックスなどの絶縁基板上に、数百μmピッチで、上記固体検出器100、200を構成する半導体層を順次積層することによれば、例えば、数十μm程度の各細長いストリップ状の固体検出器を、隣接する検出器との間の間隔を数十μm程度にして形成することが可能であり、解像度の高い2次元イメージ素子を得ることが可能となる。又は、ポリイミドなどのフレキシブル基板上に成層することによれば、円筒などの湾曲面の2次元イメージ素子を得ることが可能となり、例えば、ワイゼンベルグカメラなどにも利用することが可能となる。
また、上記固体検出器100、200を構成する半導体層の厚さについても、上記にも述べたように、投射されたX線の一部のエネルギー(例えば、70%〜50%程度)は上側の層内で消費されるが、残りの一部(30%〜50%)が下側の層へ蛍光X線として達することが可能な程度の厚さに設定される。また、特に、上層と下層の検出素子の元素を異なるものとした場合や、上側の層が下側の層と接する部分に蛍光体の層等を設ける構造では、下側の固体検出器100が感知し易い波長の二次X線を発生する物質を選択し、その物質によって成層することが望ましい。
加えて、上記2次元イメージ素子10を構成する細長いストリップ状の半導体固体検出器100(第1検出素子)と200(第2検出素子)を形成するための元素としては、以下の表1に示すものが挙げられる。
Figure 2005121528
すなわち、上記に記載した2次元イメージ素子において、前記第1と前記第2のストリップ状の検出器100、200は、互いに異なる元素又は合金から構成されている。より具体的には、前記第1のストリップ状の検出器100は、前記第2のストリップ状の検出器200を構成している元素又は合金形成元素の原子番号より大きい元素によって形成されている。あるいは、前記第1のストリップ状の検出器100は、前記第2のストリップ状の検出素子を構成している元素又は合金形成元素の原子番号より大きい元素の合金により形成されている。なお、これらの素子の組み合わせによって、種々のエネルギーに対応した2次元イメージ検出装置を作ることが可能であり、かつ、X線回折やX線透過検査や医療分野での応用が可能である。
上記した実施の形態になる2次元イメージ検出装置は、その基本的な構成として、大規模な冷却器や真空ポンプ等の付属装置を必要とせず、2次元イメージ素子と、データ収集システムを構成する信号処理部とから構成されており、近年のエレクトロニクス技術の進歩から小型化が期待されるので、検出装置への取り付けの自由度が増大すると共に、その作業自体も簡単かつ容易になる。
また、上記した本発明になる2次元イメージ検出装置を適用した一例として、X線分析装置、特に、回折X線分析装置に適用した装置の構成を添付の図4に示す。
本装置は、X線を発生するX線源400、上記X線源からのX線を所定の径のビームに絞って試料に照射するコリメータ410、上記試料から発生した回折X線を検出するX線検出器500とを備えている。分析対象である試料Sは、試料を保持するための試料保持機構により保持されると共に、試料を所望の位置に回転する試料駆動機構650(通常、ω、χ、φ回転軸から構成される)を備えるゴニオメータ600により、上記X線検出器500と試料面Sとのなす角(θ)と、照射X線と試料Sから回折したX線の角(2θ)とを保った状態で回転される。また、装置は、電気信号を増幅するための増幅器710を備え、上記X線検出器400の検出信号を処理する信号処理部700、上記信号処理部に接続されたメモリ720を備えている。さらに、装置は、上記試料駆動機構650やゴニオメータ600や信号処理部700を制御するCPU800、X線検出器で検出した2次元画像を表示する、例えば、CRT等の表示装置810等から構成されている。なお、本発明になる2次元イメージ検出装置は、上記X線検出器500として適用される。また、上記の信号処理部は、増幅器からの出力信号を読み出して2次元イメージ画像を形成する2次元イメージ画像形成手段、例えば、TDC45などから構成されている。また、上記信号処理部は、X線検出器と一体的に構成されていることが好ましい。
このような回折X線分析装置を使用して単結晶解析や蛋白質構造解析を行なえば、回折X線の2次画像がリアルタイムなイメージとして得られる。また、回折X線小角散乱測定による高分子解析へも応用できる。さらに、本発明の2次元イメージ検出装置を用いれば、X線透過による非破壊検査やセキュリティチェックにおける持ち物検査、医療用透過装置である、所謂、レントゲンなど、放射線検出器における応用分野全般にわたって幅広い用途が期待できる。
本発明の一実施の形態になる2次元イメージ素子の動作原理を説明するための一部拡大斜視図である。 上記2次元イメージ素子を構成するストリップ状の半導体検出素子の構造を説明する一部拡大斜視図である。 上記2次元イメージ素子を利用した2次元イメージ検出装置の概略構成を示す回路図である。 上記2次元イメージ検出装置を適用したX線分析装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
10(400) 2次元イメージ素子
100、200 半導体検出素子
250 二次X線発生層
30 増幅回路
45 TDC
50 CPU
60 大容量メモリ
300 画素(ピクセル)
400 X線源
410 コリメータ
600 ゴニオメータ
650 試料駆動機構
S 試料

Claims (10)

  1. 電磁放射線を2次元で検知する2次元イメージ素子であって、電磁放射線に感度を有する半導体からなり、かつ、互いに隣接して並列に配置された複数のストリップ状の第1の検出素子と、前記複数のストリップ状の第1の検出素子の一方の面上に配置され、電磁放射線に感度を有する半導体からなり、かつ、前記ストリップ状の第1の検出素子に対して直交する方向に互いに隣接して並列に配置された複数のストリップ状の第2の検出素子とから構成され、前記第1の半導体検出素子と前記第2の半導体検出素子との重なり部分によって複数の検出部を平面に形成したことを特徴とする2次元イメージ素子。
  2. 前記請求項1に記載した2次元イメージ素子において、前記各ストリップ状の第1の半導体検出素子と前記各ストリップ状の第2の半導体検出素子との間に、入射電磁放射線による蛍光X線の発生層を形成したことを特徴とする2次元イメージ素子。
  3. 前記請求項1に記載した2次元イメージ素子において、前記第1及び第2のストリップ状の検出素子は、シリコンにより形成されていることを特徴とする2次元イメージ素子。
  4. 前記請求項1に記載した2次元イメージ素子において、前記第1と前記第2のストリップ状の検出素子は、互いに異なる元素又は合金から構成され、かつ、前記第1のストリップ状の検出素子は、前記第2のストリップ状の検出素子を構成している元素又は合金形成元素の原子番号より大きい元素、あるいは、前記第2のストリップ状の検出素子を構成している元素又は合金形成元素の原子番号より大きい元素の合金により形成されていることを特徴とする2次元イメージ素子。
  5. 前記請求項1に記載した2次元イメージ素子において、前記第1及び第2のストリップ状の検出素子として、ストリップ状のダイオードを形成したことを特徴とする2次元イメージ素子。
  6. 前記請求項1に記載した2次元イメージ素子において、前記第1及び第2のストリップ状の検出素子として、ストリップ状のアバランシェダイオードを形成したことを特徴とする2次元イメージ素子。
  7. 2次元イメージ素子を利用した2次元イメージ検出装置であって、前記請求項1に記載した2次元イメージ素子と、前記2次元イメージ素子の前記第1及び第2の検出素子の各々に接続され、前記検出素子内において変換された電気的信号を増倍するための増幅器と、前記増幅器からの出力信号を読み出して2次元イメージ画像を形成する手段とを備えていることを特徴とする2次元イメージ素子を利用した2次元イメージ検出装置。
  8. 前記請求項7に記載した2次元イメージ検出装置において、前記増幅器は、それぞれ、弁別回路を備えており、かつ、前記2次元イメージ画像形成手段には、さらに、波高手段が接続されていることを特徴とする2次元イメージ素子を利用した2次元イメージ検出装置。
  9. X線を発生するX線源と、分析する試料を配置する試料保持機構と、前記試料から発生するX線を2次元で検知する2次元イメージ検出装置とを含んだX線分析装置において、当該2次元イメージ検出装置は、前記請求項1〜6の何れかに記載した2次元イメージ素子を含んでいることを特徴とするX線分析装置。
  10. X線を発生するX線源と、分析する試料を配置する試料保持機構と、前記試料から発生するX線を2次元で検知する2次元イメージ検出装置とを含んだX線分析装置において、当該2次元イメージ検出装置は、前記請求項7又は8の何れかに記載した2次元イメージ検出装置であることを特徴とするX線分析装置。
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US9835571B2 (en) 2015-10-06 2017-12-05 Shimadzu Corporation X-ray analyzer

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