JP2005121474A - 大気物質指標分布解析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 迅速、簡易かつ正確に、局所的な大気物質の拡散指標分布を予測する。
【解決手段】 予め定められている複数の風向データに対して、風速データ及び乱れの条件を所与として、3次元の移流拡散支配方程式を数値的に解くことにより、前記各微小分割領域における気流の流れを求める気流解析部41と、前記所定の風向データに対応している、前記気流データ格納手段18aから抽出された気流の流れ条件の下で、拡散指標の拡散支配方程式を数値的に解くことにより、前記各微小分割領域における大気物質の拡散指標を求める拡散指標演算手段(濃度拡散演算部45)を備える、大気物質拡散指標分布解析装置(大気物質濃度分布解析装置1)とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、予測対象物質の大気中の各種指標分布(濃度分布、温度分布等)を模擬的に解析するための大気物質指標分布解析装置に関する。
近年、地球環境保全の観点から大気環境の改善が求められており、大気中に汚染物質を放出する大規模工場、或いは道路等の各種施設の建設を行う場合には、計画・立案段階は勿論のこと、施設の運転稼働中も当該汚染物質の周辺地域への移流及び拡散状況等に関して定量に把握し、問題が発生する恐れがある場合には対策を講じる必要がある。
従来、このような大気中に放出される汚染物質(以下「大気汚染物質」という)の予測を行うためには、経験則的な数式を組み合わせて対象とする大気汚染物質の拡散分布を予測する方法が用いられていたが、正確かつ詳細な予測ができなかったことから、電子計算機を使用した大気環境のシミュレーションシステム90が提案されている(図7)。
このシミュレーションシステム90は、シミュレーション条件データの入力手段91と、解析事例、法令・指針、シミュレーションモデル及び測定値のそれぞれのデータを有するデータベース92と、シミュレーションモデル、その固定パラメータ及び解析条件を前記データベース92から選定するモデル選定手段93と、汚染物質の拡散分布状況の数値シミュレーションを行い、類似している環境における実測値を格納している前記データベース92の測定値との誤差が小さくなるように調整パラメータを選定するパラメータチューニング手段94と、汚染物質の拡散分布状況の数値シミュレーションを実行する数値計算処理手段95と、解析結果データ及び地図データを格納するデータ格納手段96と、前記数値計算処理手段95による計算結果と前記地図データによる地図を表示手段97に表示する表示処理手段98とを有する装置として構成されている(特許文献1参照)。
特開2000−19742号公報([0007]―[0036],図1)
しかし、前記シミュレーションシステム90は、都道府県或いは市町村レベルの地域規模(数km四方〜数100km四方)での大気物質の予測を行うことを目的として作成されたものであり、数km四方より狭い領域(例えば、市街地等)において、個々の構造物等の形状や高さ等を考慮して、局所的な大気物質の濃度を解析することができないという問題点を有している。
本発明は、前記問題点を解決することを目的とするものであり、迅速、簡易かつ正確に、局所的な大気物質の各種指標分布を解析及び予測することが可能となる大気物質指標分布解析装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明(第1発明)の大気物質指標分布解析装置は、構造物及び排出源に関する平面形状データを含む2次元地図データが格納されている地図データベースと、前記構造物及び前記排出源に関する高さデータが、前記2次元地図データと関連づけられて格納されている構造物データベースと、大気物質を排出する排出源に関する稼動特性データ、煙突高さデータ、排出される大気物質名データ、排出強度データ及び排出物質温度データを含む排出源データが、前記2次元地図データと関連づけられて格納されている排出源データベースと、前記2次元地図データの所定領域ごとに、気温データ、風向データ、風速データ、日射量データ及び雲量データの各気象データが格納されている気象情報データベースと、前記地図データベースから解析対象地域を抽出する解析対象地域抽出手段と、前記解析対象地域の前記2次元地図データにおける前記構造物及び排出源の平面形状データに、前記構造物データベースにおける対応する前記構造物の高さデータを結合することにより、3次元地図データを作成するための3次元データ化手段と、前記解析対象地域の3次元地図データに、前記各排出源に関する前記各排出源データを結合するための排出源データ作成手段と、前記気象情報データベースから前記解析対象地域に対応する前記各気象データを抽出するための気象データ作成手段と、前記解析対象地域を所定寸法である複数の微小分割領域に分割するための分割領域データ作成手段と、予め定められている複数の風向データに対して、風速データ及び乱れの条件を所与として、3次元の移流拡散支配方程式を数値的に解くことにより、前記各微小分割領域における気流の流れを求める気流解析手段と、前記風向データと、前記気流解析手段で求められた前記各微小分割領域における気流の流れデータとを関連づけて格納する気流データ格納手段と、所定の条件下で、前記各気象データ及び前記各排出源データを所与とした場合において、前記各微小分割領域における大気物質の拡散指標を算出するための拡散指標演算手段とを備え、前記拡散指標演算手段は、前記所定の風向データに対応している、前記気流データ格納手段から抽出された気流の流れ条件の下で、前記拡散指標の拡散支配方程式を数値的に解くことにより、前記各微小分割領域における大気物質の拡散指標を求めること、を特徴としている。
ここで、予測対象とする大気物質は、任意の物質を選択可能であり、例えば、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、一酸化炭素(CO)、浮遊粒子状物質(SPM)、ダイオキシン類、臭気等の大気汚染物質を対象とすることができる。
また、大気物質の拡散指標とは、拡散支配方程式により解析可能な指標であればよく、代表的な指標は、大気物質濃度、大気物質温度等である。
予測対象物質の発生源とは、当該予測対象物質により異なるが、例えば、大気汚染物質の場合には、大規模工場、建設現場(建設機械)等の面煙源、移動排出源である車両等が走行する道路等の線煙源及び発電所、焼却施設、駐車場等の点煙源等が該当する。
また、本発明(第2発明)の大気物質指標分布解析装置は、構造物及び排出源に関する、平面形状データ及び高さデータを含む3次元地図データが格納されている地図データベースと、大気物質を排出する排出源に関する稼動特性データ、煙突高さデータ、排出される大気物質名データ、排出強度データ及び排出物質温度データを含む排出源データが、前記2次元地図データと関連づけられて格納されている排出源データベースと、前記3次元地図データの所定領域ごとに、気温データ、風向データ、風速データ、日射量データ及び雲量データの各気象データが格納されている気象情報データベースと、前記地図データベースから解析対象地域を抽出する解析対象地域抽出手段と、前記各排出源データを、前記解析対象地域の3次元地図データに、前記各排出源に関する前記各排出源データを結合するための排出源データ作成手段と、前記気象情報データベースから前記解析対象地域に対応する前記各気象データを抽出するための気象データ作成手段と、前記解析対象地域を所定寸法である複数の微小分割領域に分割するための分割領域データ作成手段と、予め定められている複数の風向データに対して、風速データ及び乱れの条件を所与とした場合において、3次元の移流拡散支配方程式を数値的に解くことにより、前記各微小分割領域における気流の流れを求める気流解析手段と、前記風向データと、前記気流解析手段で求められた前記各微小分割領域における気流の流れデータとを関連づけて格納する気流データ格納手段と、所定の条件下で、前記各気象データ及び前記各排出源データを所与とした場合において、前記各微小分割領域における大気物質の拡散指標を算出するための拡散指標演算手段とを備え、前記拡散指標演算手段は、前記所定の風向データに対応している、前記気流データ格納手段から抽出された気流の流れ条件の下で、前記拡散指標の拡散支配方程式を数値的に解くことにより、前記各微小分割領域における大気物質の拡散指標を求めること、を特徴としている。
また、本発明の大気物質指標分布解析装置において、前記気流解析手段は、前記気流の速度及び前記気流の方向の各運動要素を変数とするナビエストークス式及び連続の式から構成される前記移流拡散支配方程式について、 前記微小分割領域ごと、かつ、微小時間ごとに差分法による数値解析を用いて繰り返し計算を行い、所定の平衡状態となった場合における、前記各分割領域における気流の速度及び気流の方向の値を決定することができるように構成すれば好適である。
また、本発明の大気物質指標分布解析装置において、前記拡散指標演算手段は、前記対象とする大気物質の拡散指標の拡散支配方程式について、 前記微小分割領域ごと、かつ、微小時間ごとに差分法による数値解析を用いて繰り返し計算を行い、所定の平衡状態となった場合における、前記各分割領域における大気物質の拡散指標の値を決定することができるように構成すれば好適である。
なお、本発明の大気物質指標分布解析装置において、前記2次元地図データ(又は、3次元地図データ、以下「2次元地図データ等」という場合がある)として記録されていない、仮想構造物及び仮想排出源の位置と高さデータを、当該2次元地図データ等に結合する役割を果たす構造物条件設定手段を備えていてもよい。
また、仮想排出源の種別及び排出源条件等の排出源データを決定し、当該排出源の2次元地図データに結合する役割を果たす排出源データ作成手段を備えていてもよい。
このようにすれば、仮想構造物又は仮想排出源を設定、変更して、大気物質指標分布を解析することができるため、解析対象地域における各種開発計画等の計画立案段階において、事前に大気物質指標分布の予測を行うことが可能となる。従って、その結果を踏まえて、事前に適切な対策を講じることが可能となるとともに、必要に応じて、計画変更を行うこと等も可能となる。
さらに、本発明の大気物質指標分布解析装置において、前記解析演算部により算出された前記大気物質指標分布の算出結果を表示する解析結果表示手段を備えることとすれば、当該算出結果を出力手段上で視認して、容易にその判断等を行うことが可能となるため、非常に好適である。
また、本発明の大気物質指標分布解析装置において、前記気流解析手段は、風向きを任意の角度に分割する風向補正手段を備えることとすれば、より精度の高い解析を行うことができる。
本発明(第1発明及び第2発明)によれば、最小限の必要な操作を行うだけで、迅速、簡易かつ正確に、局所的な大気物質の各種指標分布を予測することができる。
また、第1発明における、構造物及び排出源に関する平面形状データを含む2次元地図データが格納されている地図データベースと、前記構造物及び前記排出源に関する高さデータが前記2次元地図データと関連づけられて格納されている構造物データベースと、前記解析対象地域の前記2次元地図データにおける前記構造物及び排出源の平面形状データに、前記構造物データベースにおける対応する前記構造物の高さデータを結合することにより、3次元地図データを作成するための3次元データ化手段とにかえて、構造物及び排出源に関する、平面形状データ及び高さデータを含む3次元地図データが格納されている地図データベースを備える構成とした第2発明においても、前記第1発明と同様の効果を奏することができる。
本発明を実施するための最良の一形態(以下「実施形態」という)について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、本実施形態では、解析を行う大気物質の指標として大気物質濃度を用いることとし、そのための大気物質指標分布解析装置として、大気物質濃度分布解析装置1を例示してその説明を行う。
<大気物質濃度分布解析装置>
図1に示すように、本発明の大気物質濃度分布解析装置1(以下「本装置」という)は、コンピュータから構成されている装置本体2と、入力手段3と、出力手段4とを主要部として構成されている。
入力手段3は、装置本体2における入力要求部20から要求される各種操作に対する指示情報を入力する役割を果たす手段であり、キーボード3a、マウス3b及び記録媒体読込装置3c等を備えている。
また、出力手段4は、各種解析結果やデータ等を出力させるための役割を果たす手段であり、ディスプレィ4a、プリンタ4b及び記録媒体書込装置4c等を備えている。
前記装置本体2は、記憶部10と、入力要求部20と、解析データ作成部30と、解析演算部40と、解析結果表示部50と、制御部60と、を主要部としている。
(1)記憶部
記憶部10は、各種データ等を格納する役割を果たす要素であり、データベース11と、解析結果等格納手段18bとを備えている。
◎データベース
データベース11は、地図データベース12、構造物データベース13、排出源データベース14、気象関連データベース15、大気汚染濃度実測値データベース16、解析モデルデータベース17を備えている。
[地図データベース]
地図データベース12は、いわゆる電子住宅地図データが格納されており、広域地域(全国)における各種構造物及び排出源の位置座標データ及びその平面形状データがデジタル地図データ(2次元地図データ)として格納されているとともに、各種構造物の名称及び階数(構造物が階数の属性を有する場合)のデータが2次元位置座標データに関連づけられて格納(記憶)されている。
なお、構造物には、オフィスビル、商業ビル、マンション、家屋、公共施設、交通施設、道路、鉄道軌道等の施設となる各種施設が含まれる。
[構造物データベース]
構造物データベース13には、各地域の構造物及び排出源の名称データ、種別データ(オフィスビル、商業ビル、マンション、家屋、公共施設、交通施設、道路、鉄道軌道等)、階数データ及び高さデータ等に関する構造物特性値データ群が、前記デジタル地図データにおける2次元位置座標データに関連づけられた状態で格納されている。
[排出源データベース]
排出源データベース14には、主要な排出源の名称データ、排出源の種別データ(面煙源、線煙源及び点煙源等)、実際の煙突高さデータ(以下「実煙突高さデータ」という)、排出源の3次元位置座標データ、排出される大気汚染物質の物質名データ、排出強度(排出量)データ、排出源の稼動特性データ、排出される大気汚染物質の温度データ等に関する排出源特性値データ群が、前記デジタル地図データにおける排出源の2次元位置座標データに関連づけられて格納されている。
ここで、点煙源の場合には、排出中心の3次元位置座標データが格納されている(例えば、地下駐車場の場合には、排気口位置、地上駐車場の場合には、駐車位置、焼却施設、及び立体駐車場等の場合には、煙突・ガラリ等が排出中心に相当する)。
なお、各排出源は、種別毎及び規模毎等に応じて、排出する大気汚染物質の種類及び排出量が異なっていることは勿論、365日別、時間帯別(1時間毎)においても異なる稼動特性を有していることから、各排出源に対応して、365日別時間帯別の稼動特性が稼働率データとして格納されている。
[気象関連データベース]
気象関連データベース15には、気象情報データベース15aと、大気安定度データベース15bと、拡散係数データベース15cと、が含まれている。
◎気象情報データベース
気象情報データベース15aには、前記地図データベース12における2次元地図データの所定領域ごとに、気温データ、風向データ、風速データ、日射量データ、雲量データに関する基本気象データ群が、所定時間毎のデータとして格納されている。
なお、本実施形態では、風向は16方位データ(北、北北東、北東等)とし、風向及び風速の各データは10分間の平均風向データ及び風速データが格納されている。
◎大気安定度データベース
大気安定度データベース15bには、大気の状態を示す指標である大気安定度を判別するために、パスキル大気安定度階級分類表(日本式,1959)の内容を示すデータ群が格納されている。
このパスキル大気安定度階級分類表は、地上10m高の風速の区分(所定値の範囲となるように区分されたカテゴリー)と、日射量の区分及び雲量の区分によって、A,A−B,B,B−C,C,C−D,D,E,F,Gの10段階に分類されている(表1)。
Figure 2005121474
◎拡散係数データベース
拡散係数データベース15cには、大気汚染物質が拡散する度合いを示す拡散係数(水平方向拡散係数と鉛直方向拡散係数)データが格納されている。この拡散係数は、大気安定度及び風速に依存して定められるため、前記大気安定度の区分及び温熱風風洞実験により求められた所定の風速の区分に応じた値として、格納されている。
[大気汚染濃度実測値データベース]
大気汚染濃度実測値データベース16は、予め設定されている常時監視測定局における所定の大気汚染物質(例えば、NOx,SOx,CO,CO2,SPM等)の濃度の実測値データ(以下「濃度実測値データ」ということがある)が、大気汚染物質別、365日別時間帯別(10分値)に、2次元地図データにおける常時監視測定局の2次元位置座標データに関連づけられて格納されている。
[解析モデルデータベース]
解析モデルデータベース17には、後記解析演算部40で使用されるモデル式群、当該モデル式群で使用される各種パラメータ群、及び、解析データ作成部30により作成された各種データ群が格納されている。
◎気流データ格納手段及び解析結果等格納手段
気流データ格納手段18aは、後記気流解析部41で算出された予測風速データ及び予測風向データが格納可能となっている。
解析結果等格納手段18bは、後記解析演算部40によって算出された各種解析結果等が格納可能となっている。
なお、前記記憶部10に格納されている各種データ群等は、格納データ管理手段19を介して抽出することや、所定の操作を実行させることができるようになっているとともに、記憶部10の適切な箇所に格納できるようになっている。
また、記憶部10は、プログラム記憶部(図示せず)を有しており、全体システムを駆動し、各種操作を実行するための各プログラムが格納されている。
(2)入力要求部
入力要求部20は、操作者に対して各種の入力操作を要求する役割を果たす要素であり、解析対象地域入力要求手段21と、構造物条件入力要求手段22と、排出源条件入力要求手段23と、解析条件入力要求手段24と、操作入力要求手段25とを備えている。
[解析対象地域入力要求手段]
解析対象地域入力要求手段21は、操作者に対し、解析対象地域Rの2次元地図データを地図データベース12から選択させるための入力を要求するための手段である。
この解析対象地域入力要求手段21は、所定の縮尺で広域の2次元地図データが表示されているディスプレィ4a上において、操作者に対し、解析を希望するエリアの入力を要求する動作を行うことになる。その要求に応じて、操作者が入力手段3を用いて画面上の位置を指示する(図2)と、後記解析対象地域抽出手段32を介して、解析対象地域Rが決定されて当該画面上に表示されることになる(図3)。
[構造物条件入力要求手段]
構造物条件入力要求手段22は、操作者に対し、構造物の高さ寸法についての修正に関する入力を要求するとともに、必要に応じて、仮想構造物に関する構造物特性値データの入力を要求する手段である。
例えば、この構造物条件入力要求手段22は、ディスプレィ4aに表示された解析対象地域R上において、操作者に対して、対象とする構造物を指示させることにより、構造物データベース13に格納されている該当する構造物特性値データを画面上に表示し、必要なデータを入力又は選択させ、或いは、その値を修正させることを要求可能となっている。
また、本手段は、仮想構造物の位置及び構造物特性値データの入力を要求し、操作者が入力手段3を用いて設置位置を指示するとその位置が決定され、後記構造物条件設定手段33を介して、その2次元位置座標データ等が認識されるように構成されている。
[排出源条件入力要求手段]
排出源条件入力要求手段23は、操作者に対し、排出源に関する各種条件についての入力及び修正を要求するとともに、必要に応じて、仮想排出源に関する排出源特定値データの入力を要求する手段である。
例えば、この排出源条件入力要求手段23は、ディスプレィ4aに表示された画面上において、排出源データベース14に格納されている各種排出源データを画面上に表示し、操作者に対して、必要なデータを入力又は選択させ、或いは、その値を修正させることを要求可能となっている。
また、本手段は、ディスプレィ4aに表示された解析対象地域R上において、操作者に対し、仮想排出源の位置及び排出源特定値データの入力を要求することになる。その要求に応じて、操作者が入力手段3を用いて画面上に示されている排出源の位置を指示するとその位置及び排出源特定値データが決定され、後記排出源データ作成手段35を介して、その3次元位置座標データ等が認識されることになる。
[解析条件入力要求手段]
解析条件入力要求手段24は、操作者に対し、解析演算部40により解析を行うために必要となる各種の解析条件の入力を要求する手段である。
本手段は、ディスプレィ4aに表示された画面上において、後記微小分割領域(セル)の総数、有限差分法解析を実施する際の初期条件及び境界条件等の入力を要求することになり、操作者は、入力手段3を用いて所定のデータ等を指示することができるようになっている。
[操作入力要求手段]
操作入力要求手段25は、操作者に対し、前記以外のシステム全体の各種操作を要求する役割を果たすための要素である。
(3)解析データ作成部
解析データ作成部30は、解析演算部40で使用する各種のデータ群を作成するための要素であり、対象地域データ作成手段31と、排出源データ作成手段35と、気象データ作成手段36と、分割領域データ作成手段37と、解析条件データ作成手段38と、を備えており、当該各手段により作成されたデータ群は、解析モデルデータベース17に格納されることになる。
◎対象地域データ作成手段
対象地域データ作成手段31は、解析対象地域Rの全域において、解析を行うための基準となる解析対象地域データ群を作成するための手段であり、解析対象地域抽出手段32と、構造物条件設定手段33と3次元データ化手段34と、を備えている。
[解析対象地域抽出手段]
解析対象地域抽出手段32は、解析対象地域入力要求手段21の要求により入力された解析対象地域Rを、地図データベース12から抽出して解析対象地域Rの2次元地図データとして確定し、解析モデルデータベース17に格納させる手段である。
[構造物条件設定手段]
構造物条件設定手段33は、構造物条件入力要求手段22の要求により入力された、構造物の条件(仮想的に入力された仮想構造物の条件を含む)及び仮想的に入力された仮想構造物の2次元位置座標データを、前記2次元地図データの位置座標データに対応する形式のデータとして認識させるとともに、構造物データベース13に格納されている各構造物の構造物特性値データを抽出し、2次元地図データにおける構造物の2次元位置座標データと構造物特性値データとを関連づけて、当該2次元地図データに結合する役割を果たす要素である。
[3次元データ化手段]
3次元データ化手段34は、解析対象地域Rにおける2次元地図データに、解析条件に合致するように解析高さデータ(解析空間の高さデータ)を結合して、3次元空間の解析空間を設定する手段である。また、解析対象地域Rに含まれる構造物の名称と構造物データベース13に格納されている構造物特性値データにおける構造物の高さデータを統合することにより、2次元地図データに構造物の高さデータを結合して3次元地図データ(以下「解析対象地域データ」という)を作成し、解析モデルデータベース17に格納させる手段である。
◎排出源データ作成手段
排出源データ作成手段35は、解析対象地域Rに含まれる排出源について、排出源データベース14に格納されている対応する排出源の排出源特性値データを抽出し、2次元地図データに対応づけられている排出源の3次元位置座標データと前記排出源特性値データとを関連づけて、解析対象地域データに結合する役割を果たす手段である。
なお、本実施形態では、線排出源の3次元位置座標データは、演算処理の便宜上、所定間隔の点排出源の集合として取り扱われることになる。
また、前記排出源データ作成手段35は、有効煙突高さ設定手段35aを備えており、当該手段によって算出された有効煙突高さデータは、排出源特性値データ群に結合されることになる。
この有効煙突高さ設定手段35aは、排出源における実煙突高さデータ(H0)に、浮力による上昇分(Ht)と突出力により上昇分(Hm)を加えることにより、有効煙突高さデータ(He)を算出するための手段である(式3−1)。
He=H0+Ht +Hm (3−1)
この有効煙突高さデータは、公知の式を用いて算出することができるが、風速及び煙源の規模により異なることが一般的に知られており、例えば、Moses・Carsonの式(有風時、大規模煙源の場合)、CONCAWEの式(有風時、中規模煙源の場合)、無風時にはBriggs式等を用いることができる。
なお、排出源が道路の場合には、実煙突高さデータには道路高さデータが用いられる。
◎気象データ作成手段
気象データ作成手段36は、気象情報データベース15aから解析対象地域Rに対応する365日時間帯別の風向データ、風速データ、日射量データ、雲量データの各データ(以下「解析対象地域気象データ」という場合がある)を抽出する手段である。
◎分割領域データ作成手段
分割領域データ作成手段37は、前記3次元の解析空間について、複数の微小分割領域(セル)を作成するための手段である。
この分割領域データ作成手段37は、予め定められている寸法(若しくは、分割総数)となるように、解析空間における構造物以外のシミュレーション空間を平面方向及び高さ方向について、3次元である網目状の微小分割領域に分割し、各微小分割領域の格子点の3次元位置座標データを設定して、解析モデルデータベース17に格納させることができるように構成されている。
なお、この微小分割領域は、解析演算部40で有限差分法解析を行うための解析単位であり、解析に適した任意の寸法で設定することができる。
◎解析条件データ作成手段
解析条件データ作成手段38は、解析演算部40により解析を行う解析条件(初期条件、境界条件等)を設定するための手段であり、解析条件入力要求手段24の要求により、入力手段3を介してディスプレィ4a上で入力された解析条件を解析可能なデータに変換させて認識させ、解析モデルデータベース17に格納させることができるように構成されている。
入力される解析条件は、気流解析部41で使用される定数、境界条件(シミュレーション空間における風上側側面の風速分布、風向、乱れの鉛直分布、シミュレーション空間における地表面及び風上以外の側面と上空の風速、乱れの条件等の各データ)及び初期条件(シミュレーション空間における風上側側面の風速分布、風向、乱れの鉛直分布の各データ)と、濃度算出手段47で使用される境界条件及び初期条件等(気流解析手段で算出された微小分割領域の各格子点における風速及び風向、各汚染源の排出強度等の各データ)である。
(4)解析演算部
解析演算部40は、解析データ作成部30により作成されたデータを用いて、気流解析部41により、3次元の移流拡散支配方程式を有限差分法(または有限要素法等)により数値的に解くことにより気流の速度、前記気流の方向、および、前記気流の圧力(風速、風向、風圧)を求めること、及び、濃度拡散演算部45(拡散指標演算手段)により、3次元の濃度拡散支配方程式を離散化して、有限差分法(または有限要素法等)により数値的に解くことにより、大気汚染物質濃度の分布(以下「濃度分布」という場合がある)を求めるための要素である。
なお、本装置1は、演算対象期間を設定することができるようになっており、所定の1時点における濃度計算を行うことは勿論、所定時間幅で、所望期間(1年間)にわたって、連続して濃度計算を行い、後記濃度重合手段48によって、その平均濃度を求めることができるようになっている。
◎気流解析部
気流解析部41は、風向補正手段42と、気流算出手段43とを備えている。
[風向補正手段]
通常、気象情報データベース15aに格納されている風向データは、気象台で観測されている16方位データ(北、北北東、北東等の22.5度間隔)が使用されている。しかし、局所的な大気汚染物質の移流を解析するためには、より詳細な風向を求める必要がある。この風向補正手段42は、16方位の風向データ(以下「16方位風向データ」という)を、風向の出現確率を考慮して、より詳細な方位(本実施形態では、32方位(11.25度間隔))の詳細風向データ(32方位風向データ)に変換する手段である。
本実施形態では、16方位風向の一方向で与えられる風向データ(図4(a))を、当該16方位風向を中心として、隣接する両側の32方位風向がそれぞれ1/3の等頻度で出現するように、風向データを32方位風向で表される三方向に変換することができるようになっている(図4(b))。
なお、16方位の風向データを詳細風向データに補正する場合には、16の正数倍の方位であればその分割の間隔は任意に定めることができる。
[気流算出手段]
気流算出手段43は、シミュレーション空間において、3次元の移流拡散支配方程式を有限差分法により離散化して数値的に解くことにより気流の速度及び気流の方向(風速、風向)(以下「気流状態」ということがある)を求める手段である。
すなわち、気流算出手段43は、気流の速度及び方向、及び、圧力の各運動要素を変数とするナビエストークス式に基づくκ−ε乱流モデル(運動量の輸送方程式(4−1)、乱流エネルギの輸送方程式(4−2)、乱流消散率の輸送方程式(4−3)から構成される)及び連続の式(4−4)から構成される前記移流拡散支配方程式について、各微小分割領域の隣接する格子点間で、微小時間ごとに有限差分法による数値解析を用いて繰り返し計算を行い、前記各格子点間の風速、風向及び風圧が所定の平衡状態となった場合において、その値をもって前記各格子点の予測風速データ及び予測風向データとして決定することができるように構成されている。
そして、算出された各格子点における予測風速データ及び予測風向データ(以下「予測気流データ」という場合がある」は、初期条件でシミュレーション空間に与えられた風向データと関連づけられた状態で、気流データ格納手段18aに格納される。
また、本実施形態では、風向補正手段42により、16方位風向の一方向で与えられる風向データを、32方位風向で表される三方向の詳細風向に補正した場合において、各三方向の詳細風向で予測気流データを計算し、その風向の出現確率(本実施形態の場合は等しい出現確率)で重み付けした修正予測気流データ(本実施形態の場合は単純平均)を求めて、気流データ格納手段18aに格納することができるようになっている。
なお、実際の解析に当たっては、予め32方位(16の倍数の方位、以下同様)の風向ごとに、予測気流データを算出して、気流データ格納手段18aに記憶させておき、濃度拡散演算部45により、濃度分布を求める場合には、初期条件で与えられるシミュレーション空間の風向に対応する予測気流データを当該気流データ格納手段18aから抽出して、境界条件として与えることになる。
Figure 2005121474
[連続の式]
∂Ui/∂Xi=0 (4−4)
1,C2,C3,Ct:定数
i:気流の瞬時風速ベクトルの各成分
P:気流の圧力(風圧)
ρ:空気の密度
ν:動粘性係数
νt:渦粘性係数
k:乱流エネルギー
ε:乱流消散率
◎濃度拡散演算部
濃度拡散演算部45は、3次元の濃度拡散支配方程式を有限差分法により離散化して数値的に解くことにより、濃度分布を求めるための要素であり、気流解析部41により算出された気流状態、かつ、所定の初期濃度条件の下で、排出源から排出された大気汚染物質の濃度拡散を考慮して、微小分割領域の格子点での濃度として求めるものである。
この濃度拡散演算部45は、パラメータ設定手段46と濃度算出手段47と濃度重合手段48とを備えている。
[パラメータ設定手段]
パラメータ設定手段46は、解析対象地域Rにおける解析条件に基づき、濃度計算を行うための各種条件及びパラメータを設定するための役割を果たす手段であり、大気安定度設定手段46aと、拡散係数設定手段46bとを備えている。
大気安定度設定手段46aは、解析対象地域Rにおける風速データと、日中と夜間の別、日中の場合の日射量又は雲量、夜間の場合の雲量に対応する大気安定度データを、大気安定度データベース15bに記憶されているパスキル大気安定度階級分類表に基づいて決定するための手段である。
また、拡散係数設定手段46bは、大気安定度設定手段46aで設定された大気安定度と、解析条件で設定されている解析対象地域Rにおける風速に対応する拡散係数データを拡散係数データベース15cから抽出して決定するための手段である。
なお、大気安定度設定手段46aで決定された大気安定度データと、拡散係数設定手段46bで決定された拡散係数データは、解析モデルデータベース17に格納される。
[濃度算出手段]
濃度算出手段47は、シミュレーション空間において、対象とする大気汚染物質に関し、3次元の濃度拡散支配方程式を有限差分法により離散化して数値的に解くことにより、濃度分布を求める手段である。
すなわち、濃度算出手段47は、算出された微小分割領域における各格子点での気流状態を所与としたときに、大気汚染物質(拡散物質)の輸送方程式(4−5)から構成される濃度拡散支配方程式について、各微小分割領域の隣接する格子点間で、微小時間ごとに有限差分法による数値解析を用いて繰り返し計算を行い、前記各格子点間の大気汚染物質濃度が平衡状態となった場合において、その値をもって前記各格子点の予測大気汚染物質濃度データとして決定することができるように構成されている。
そして、算出された各格子点における予測大気汚染物質濃度データは、解析結果等格納手段18bに格納されることになる。
この濃度算出手段47での濃度算出は、排出源データ作成手段35により作成された各排出源の稼働率データに基づき、各排出源から所定量の大気汚染物質が発生することを初期条件として行うことができるため、現実に即した予測を行うことができることになる。
Figure 2005121474
[濃度重合手段]
濃度重合手段48は、複数の条件(例えば、風向の違い、時間等の違い)で行われた各格子点の予測大気汚染物質濃度データを解析結果等格納手段18bから抽出して、同一の各格子点における予測大気汚染物質濃度データを足し合わせる(以下足し合わせた予測大気汚染物質濃度データを「予測重合濃度データ」という)とともに、必要に応じて平均値算出手段(図示せず)により、平均値(以下「予測平均濃度データ」という)を算出するための手段である。
本手段を用いることにより、各時点の予測大気汚染物質濃度データを所定期間にわたって足し合わせて、平均値を算出することにより、時間、日又は年予測平均濃度データを算出することができることになる。
さらに、この濃度重合手段48は、大気汚染濃度実測値データベース16に記憶されている、常時監視測定局における所定の大気汚染物質の濃度の実測値データ(又は、当該実測値データ等から作成された、当該地点における各時点での平均的な濃度データ)(以下「バックグラウンド濃度データ」という)を、予測大気汚染物質濃度データに足し合わせることができるようになっている。
なお、算出された各格子点における予測重合濃度データ及び予測平均濃度データは、解析結果等格納手段18bに格納されることになる。
(5)解析結果表示部
解析結果表示部50は、解析演算部40により算出された風向データ、風速データ、風圧データ、大気汚染物質濃度データ等の解析結果を、解析対象地域Rを示す3次元の出力原図上にその位置関係に対応づけて、各種データを表示させることができるとともに、当該出力原図の所望の切断面方向から各種データを表示させることもできるようになっている。さらに、大気汚染物質に関し同一濃度分布の領域を表示させたコンター図や、大気汚染物質の流線をベクトル表示することができるようになっている。
なお、この解析結果表示部50は、記憶部10に格納されている各種データ等を所望の形式で出力手段4に表示させることもできるようになっている。
(6)その他
装置本体2は、本装置1を作動させるにあたり、各手段(入力手段3及び出力手段4も含む)を制御するための制御部60を備えている。
[大気汚染物質濃度分布の予測方法]
本装置1を使用した濃度分布の予測方法について、図5を参照して説明する。
なお、本装置1では、各種の濃度分布を所望の時点において解析することが可能であるが、以下は、NOxの濃度分布を1時点で再現的に予測解析する場合について説明を行う。
(1)本装置1を作動させると、所定エリアの2次元地図データがディスプレィ4aに表示される(図2)とともに、操作者に対して、解析対象地域入力要求手段21が解析対象地域Rの入力を要求する(S1)。操作者は、ディスプレィ4a上において、入力手段3により所望の位置を指示する作業を行うと、解析対象地域抽出手段32により解析対象地域Rが決定されてそのエリアが表示される(S2)。
そして、3次元データ化手段34により、解析対象地域Rにおける構造物の名称と構造物データベース13に格納されている構造物の高さデータを統合することにより、2次元地図データに構造物の高さデータが結合されて、解析モデルデータベース17に解析対象地域データとして格納される(S3)とともに、ディスプレィ4a上に3次元化された解析空間が表示される(図3)。
なお、必要に応じて、構造物条件設定手段33により、構造物の高さデータを修正することもできる。また、新たな仮想構造物を解析対象地域R上に追加するときには、構造物条件入力要求手段22の指示に応じて、ディスプレィ4a上で、その位置、平面形状及び高さを入力することにより、構造物条件設定手段33を介して、それらのデータを解析対象地域データ群に結合することもできる。
(2)排出源データ作成手段35により、解析対象地域Rに存在する排出源(本実施形態では、図2及び図3における高架道路及び陸橋)が抽出され、排出源データベース14に格納されている排出源特性値データ群が抽出されるとともに、有効煙突高さ設定手段35aにより排出源の有効煙突高さデータが算出されて、それらの各データが解析対象地域データ群として解析モデルデータベース17に格納される(S4)。
なお、新たな仮想排出源を解析対象地域R上に追加するときには、排出源条件入力要求手段23の指示に応じて、ディスプレィ4a上で、その位置、排出源特性地データを入力することにより、排出源データ作成手段35を介して、それらのデータが解析対象地域データ群に結合される。
そして、分割領域データ作成手段37により、解析対象地域Rの構造物以外のシミュレーション空間が、所定数の微小分割領域に分割され、格子点が設定される(S5)。
(3)解析条件入力要求手段24が、予測対象汚染物質(NOx)、予測時点(〇年〇月〇日〇時〇分)、微小分割領域の設定条件、気流解析及び濃度解析のための初期条件、境界条件等の入力を要求する。操作者は、ディスプレィ4a上の入力画面に従って、マウス3b等の入力手段3により入力を行うと、解析条件データ作成手段38により、解析条件データが作成されて、解析モデルデータベース17に格納される(S6)。
(4)気象データ作成手段36により、気象情報データベース15aに格納されている予測時点における解析対象地域気象データが抽出される(S7)。
また、格子点が設定された解析対象地域Rにおいて、気流解析部41で、予め32方位の総ての風向ごとに、予測気流データが算出され、気流データ格納手段18aに格納される(S8)。
(5)解析対象地域Rにおいて初期条件として与えられる16方位風向に対応した風向データ(図4(a))が、当該16方位風向を中心として、隣接する両側の32方位風向にそれぞれ1/3の等頻度で出現するように、風向補正手段42によって補正される(S9)。そして、分解された三方向の風向データに対応する予測気流データが、気流データ格納手段18aから抽出され、それらを各風向の出現率で重み付けして重ね合わせることにより、補正予測気流データが算出され、気流データ格納手段18aに格納される(S10)。
(6)排出源データベース14から、入力された排出源に対応する稼働率データが抽出されて、解析モデルデータベース17に格納される(S11)。
(7)大気安定度設定手段46aにより、気象データ作成手段36により抽出された解析対象地域Rにおける風速データと、日中と夜間の別、日中の場合の日射量又は雲量、夜間の場合の雲量に対応する大気安定度データが、大気安定度データベース15bに記憶されているパスキル大気安定度階級分類表に基づいて抽出されて、解析モデルデータベース17に格納される。
そして、拡散係数設定手段46bにより、大気安定度設定手段46aで設定された大気安定度データと、解析条件で設定されている解析対象地域Rにおける風速に対応する拡散係数が拡散係数データベース15cから抽出されて、解析モデルデータベース17に格納される(S12)。
(8)濃度拡散演算部45によって、予測大気汚染物質濃度データが算出される。本実施形態では、初期条件として16方位風向の風向データが初期条件として与えられた場合における予測大気汚染物質濃度データを予測して、それらの平均値を算出することにより、予測値を算出することとしている。
具体的には、初期条件で与えられるシミュレーション空間の風向データに対応する補正予測気流データが、記憶データ管理手段19により気流データ格納手段18aから抽出され、当該気流条件下で、濃度算出手段47により、各格子点の予測大気汚染物質濃度データが算出されて、解析結果等格納手段18bに格納される(S13)。
そして、予測時点に対応したシミュレーション空間における所定のバックグラウンド濃度データが、記憶データ管理手段19によって大気汚染濃度実測値データベース16から抽出され、濃度重合手段48により、予測平均濃度データに加算されて、最終予測濃度データとして、解析演算結果等格納手段18bに格納される(S14)。
(9)その後、記憶データ管理手段19により算出された最終予測濃度データを抽出して、図6に示すように、解析結果表示部50により、ディスプレィ4aにその結果を出力させることができる(S15)。また、必要に応じて、大気汚染物質に関し同一濃度分布を表示させたコンター図や、大気汚染物質の流線をベクトル表示させることもできる。
なお、前記では、1時点における大気汚染濃度分布の算出を行ったが、前記解析演算部40における解析を所定時間間隔(例えば、10分毎)で連続的な期間(例えば、1時間、1日、30日、365日)にわたって繰り返して行い、時系列的な大気汚染濃度の変化を求めることができる。
そして、濃度重合手段48を用いることにより、各期間における予測大気汚染物質濃度の平均値(1時間平均値、日平均値、月平均値、年間平均値)を算出することもできる(S16)。
また、同様の考えにより、平日及び休日毎の大気汚染濃度分布の算出を行うこともできる。
[効果]
本発明によれば、最小限の必要な操作を行うだけで、迅速、簡易かつ正確に、局所的な濃度分布を予測することができる。
また、構造物条件入力要求手段22及び構造物条件設定手段33、排出源条件入力要求手段23及び排出源データ作成手段35により、仮想構造部或いは仮想排出源を構築した場合の各種のデータを設定して解析を実行することにより、濃度分布を事前に解析することができるため、計画・立案段階において、濃度分布状況に応じた、適切な対策を講じることが可能となるとともに、精度の高い予測結果によって,各段階で計画変更を行うこと等も可能となる。従って、解析対象地域における各種開発計画の決定の支援に際し、非常に有益となる。
以上、本発明について、好適な実施形態についての一例を説明したが、本発明は当該実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。特に、本発明では、入力すべき各データを予め記憶部10に格納させておき、解析演算部40による解析を行わせてもよい。
また、前記実施形態では、大気物質濃度分布を解析する場合について説明したが、その他の拡散指標(例えば、大気物質の温度分布)を求める場合には、濃度拡散演算部における濃度拡散支配方程式の濃度変数を熱量変数に読み変え、当該熱量変数をデータ化して、同様の方法により解析することにより対応することができる。
本発明の大気物質濃度分布解析装置を示す構成図である。 地図データを示す平面図である。 3次元化された解析対象地域を示す斜視図である。 風向補正手段を用いた風向の補正概念を示す説明図であり、(a)は16方位風向、(b)は補正後の32方位風向を示す。 大気物質濃度予測方法を示すフロー図である。 解析結果の一例である大気汚染物質の流線をベクトル表示した図である。 従来のシミュレーションシステムを示す構成図である。
符号の説明
1 大気物質濃度分布解析装置(本装置)
2 装置本体
10 記憶部
11 データベース
12 地図データベース
13 構造物データベース
14 排出源データベース
15 気象関連データベース
15a 気象情報データベース
15b 大気安定度データベース
15c 拡散係数データベース
18a 気流データ格納手段
20 入力要求部
21 解析対象地域入力要求手段
22 構造物条件入力要求手段
23 排出源条件入力要求手段
30 解析データ作成部
31 対象地域データ作成手段
32 解析対象地域抽出手段
33 構造物条件設定手段
34 3次元データ化手段
35 排出源データ作成手段
36 気象データ作成手段
37 分割領域データ作成手段
40 解析演算部
41 気流解析部
42 風向補正手段
43 気流算出手段
45 濃度拡散演算部(拡散指標演算手段)
46 パラメータ設定手段
46a 大気安定度設定手段
46b 拡散係数設定手段
47 濃度算出手段
48 濃度重合手段

Claims (4)

  1. 構造物及び排出源に関する平面形状データを含む2次元地図データが格納されている地図データベースと、
    前記構造物及び前記排出源に関する高さデータが、前記2次元地図データと関連づけられて格納されている構造物データベースと、
    大気物質を排出する排出源に関する稼動特性データ、煙突高さデータ、排出される大気物質名データ、排出強度データ及び排出物質温度データを含む排出源データが、前記2次元地図データと関連づけられて格納されている排出源データベースと、
    前記2次元地図データの所定領域ごとに、気温データ、風向データ、風速データ、日射量データ及び雲量データの各気象データが格納されている気象情報データベースと、
    前記地図データベースから解析対象地域を抽出する解析対象地域抽出手段と、
    前記解析対象地域の前記2次元地図データにおける前記構造物及び排出源の平面形状データに、前記構造物データベースにおける対応する前記構造物の高さデータを結合することにより、3次元地図データを作成するための3次元データ化手段と、
    前記解析対象地域の3次元地図データに、前記各排出源に関する前記各排出源データを結合するための排出源データ作成手段と、
    前記気象情報データベースから前記解析対象地域に対応する前記各気象データを抽出するための気象データ作成手段と、
    前記解析対象地域を所定寸法である複数の微小分割領域に分割するための分割領域データ作成手段と、
    予め定められている複数の風向データに対して、風速データ及び乱れの条件を所与として、3次元の移流拡散支配方程式を数値的に解くことにより、前記各微小分割領域における気流の流れを求める気流解析手段と、
    前記風向データと、前記気流解析手段で求められた前記各微小分割領域における気流の流れデータとを関連づけて格納する気流データ格納手段と、
    所定の条件下で、前記各気象データ及び前記各排出源データを所与とした場合において、前記各微小分割領域における大気物質の拡散指標を算出するための拡散指標演算手段とを備え、
    前記拡散指標演算手段は、
    前記所定の風向データに対応している、前記気流データ格納手段から抽出された気流の流れ条件の下で、前記拡散指標の拡散支配方程式を数値的に解くことにより、前記各微小分割領域における大気物質の拡散指標を求めること、を特徴とする大気物質指標分布解析装置。
  2. 構造物及び排出源に関する、平面形状データ及び高さデータを含む3次元地図データが格納されている地図データベースと、
    大気物質を排出する排出源に関する稼動特性データ、煙突高さデータ、排出される大気物質名データ、排出強度データ及び排出物質温度データを含む排出源データが、前記2次元地図データと関連づけられて格納されている排出源データベースと、
    前記3次元地図データの所定領域ごとに、気温データ、風向データ、風速データ、日射量データ及び雲量データの各気象データが格納されている気象情報データベースと、
    前記地図データベースから解析対象地域を抽出する解析対象地域抽出手段と、
    前記各排出源データを、前記解析対象地域の3次元地図データに、前記各排出源に関する前記各排出源データを結合するための排出源データ作成手段と、
    前記気象情報データベースから前記解析対象地域に対応する前記各気象データを抽出するための気象データ作成手段と、
    前記解析対象地域を所定寸法である複数の微小分割領域に分割するための分割領域データ作成手段と、
    予め定められている複数の風向データに対して、風速データ及び乱れの条件を所与とした場合において、3次元の移流拡散支配方程式を数値的に解くことにより、前記各微小分割領域における気流の流れを求める気流解析手段と、
    前記風向データと、前記気流解析手段で求められた前記各微小分割領域における気流の流れデータとを関連づけて格納する気流データ格納手段と、
    所定の条件下で、前記各気象データ及び前記各排出源データを所与とした場合において、前記各微小分割領域における大気物質の拡散指標を算出するための拡散指標演算手段とを備え、
    前記拡散指標演算手段は、
    前記所定の風向データに対応している、前記気流データ格納手段から抽出された気流の流れ条件の下で、前記拡散指標の拡散支配方程式を数値的に解くことにより、前記各微小分割領域における大気物質の拡散指標を求めること、を特徴とする大気物質指標分布解析装置。
  3. 前記気流解析手段は、
    前記気流の速度及び前記気流の方向の各運動要素を変数とするナビエストークス式及び連続の式から構成される前記移流拡散支配方程式について、 前記微小分割領域ごと、かつ、微小時間ごとに差分法による数値解析を用いて繰り返し計算を行い、
    所定の平衡状態となった場合における、前記各分割領域における気流の速度及び気流の方向の値を決定することができるように構成されていること、を特徴とする請求項1又は請求項2に記載に大気物質指標分布解析装置。
  4. 前記拡散指標演算手段は、
    前記対象とする大気物質の拡散指標の拡散支配方程式について、 前記微小分割領域ごと、かつ、微小時間ごとに差分法による数値解析を用いて繰り返し計算を行い、
    所定の平衡状態となった場合における、前記各分割領域における大気物質の拡散指標の値を決定することができるように構成されていること、を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の大気物質指標分布解析装置。
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