JP2005120584A - 防水樹脂床 - Google Patents
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Abstract
【課題】床材、壁材、天井材等の建築内装材において、耐水性のある素材を密着させて施工することにより、簡便に防水加工ができ、且つ優れた意匠とリサイクル性を併せ持つ化粧材を提供する。
【解決手段】少なくとも熱可塑性樹脂に木粉を添加して成型した後化粧シート12を積層してなる嵌合部分が相欠き形状であり、相欠きの端部に返しを設けている樹脂系基材11において、端部の実の先端にゴム弾性体16、17を付与した。前記ゴム弾性体16、17を異型成形押し出しするときに共押出する。前記ゴム弾性体16、17がポリオレフィン系樹脂でガラス転移温度が−5℃から−50℃の範囲で有る。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも熱可塑性樹脂に木粉を添加して成型した後化粧シート12を積層してなる嵌合部分が相欠き形状であり、相欠きの端部に返しを設けている樹脂系基材11において、端部の実の先端にゴム弾性体16、17を付与した。前記ゴム弾性体16、17を異型成形押し出しするときに共押出する。前記ゴム弾性体16、17がポリオレフィン系樹脂でガラス転移温度が−5℃から−50℃の範囲で有る。
【選択図】図1
Description
床材、壁材、天井材等の建築内装材において、耐水性のある素材を密着させて施工することにより、簡便に防水加工ができ、且つ優れた意匠とリサイクル性を併せ持つ化粧材に関する。
従来、キッチンや洗面まわり、脱衣場などの住宅内の水廻りは常に湿潤な環境にさらされ、更には水しぶきなどがかかるため、木質系床材ではフクレやシミ、カビなどが発生しやすく、木質系床材は使用しにくい環境であった。
この為、多くの住宅では水廻りにはクッションフロアーが使用されている。
しかし近年の内装に対する消費者の意識の高まりや、キッチンと一体化したダイニングの登場により、水廻りにもフローリングが要求される傾向にある。
この為、フローリングにも耐水性が要求されるようになり、合板の上に樹脂系の化粧シートを貼着した耐水フロアーが実用化されている。
しかし、上記耐水フロアーは、通常のフローリングと比べ表面や木口からの吸水によるフクレ、シミは発生しにくいが、後加工によってできた溝や嵌合部分は合板が表面にでており、耐水性は十分とは言えなかった。
また施工の際、床材同士の嵌合部分は通常、本実嵌合が用いられ、全く防水性は無く、大量の水がこぼれた場合には、下地にまで水が浸透し、下地の腐れなどの原因となった。
また、下記特許文献1のように実の先端に弾性体を付ける文献があったが、ゴムの材質やガラス転移点に具体的記述がない為、屋内で使われ条件に合った材料の選択が困難であった。特に、夏場は弾性体がブロッキングしたり、冬場はガラス転移点以下に基材の温度が下がると防水性が無くなった。
先行技術文献情報。
特開平10−37439号公報
特開2003−97011号公報
床材、壁材、天井材等の建築内装材において、耐水性のある素材を密着させて施工することにより、簡便に防水加工ができ、且つ優れた意匠とリサイクル性を併せ持つ化粧材を提供する。
少なくとも熱可塑性樹脂に木粉を添加して成型した後化粧シートを積層してなる嵌合部分が相欠き形状であり、相欠きの端部に返しを設けている樹脂系基材において、端部の実の先端にゴム弾性体を付与したことを特徴とする防水樹脂床。
前記ゴム弾性体を異型成形押し出しするときに共押出することを特徴とする防水樹脂床。
前記ゴム弾性体がポリオレフィン系樹脂でガラス転移温度が−5℃から−50℃の範囲で有ることを特徴とする防水樹脂床。
本発明では、実部先端にポリオレフィン系樹脂でガラス転移温度が−5℃から−50℃の範囲であるゴム弾性体を木粉添加熱可塑性樹脂を相欠き嵌合をもった板状に異型成型し、化粧シートを積層する事により、通常の床材と同等の意匠感を持ち、かつ基材から耐水性をもった床材を得ることができた。
この樹脂化粧部材は、基材そのものに耐水性があるだけでなく、基材同士の嵌合部分が、任意の隙間を持たせた返しのある相欠き嵌合で密着して嵌合し、且つ、実部先端にゴム弾性体があるため基材同士を圧着して樹脂化粧部材同士の隙間を埋めるため、施工後に面としての防水性能を持たせることを可能とした。
また、実部先端にポリオレフィン系樹脂でガラス転移温度が−5℃から−50℃の範囲で有るゴム弾性体であるため、寒帯地方から熱帯地方に使われても防水性を保つことができる。
樹脂基材に用いられる熱可塑性樹脂に特に指定はなく、成型に適したものであればよい。その中でも特に、成型性、耐水性、耐汚染性、リサイクル性の観点から、オレフィン系に木粉を充填し、発泡させたものが好ましい。
樹脂基材の成型法に特に限定はなく、射出成形、異形成型、回転成型など任意の立体成型方法が可能であるが、長尺ものの成型に適しており、連続で生産できる、異形成型法が好適である。
異形成型法では、理論上いくらでも長尺の部材の作成が可能であり、従来、どうしても必要であった天地方向の嵌合をなくす事もでき、水が下地に浸透する主な経路である嵌合部の数を限りなく減らす事ができる。
樹脂基材は基材同士を嵌合させた際に、基材間に任意の隙間が出来るように調整されている。
基材間の隙間は、化粧シートの厚みによって嵌合が阻害されるのを防ぐと同時に、さらに嵌合の硬さを調整し、化粧シート同士を圧着させ、防水性を高めることを目的とする。
隙間の幅は、嵌合部分まで巻き込まれた化粧シートの総厚より狭くなる様に調整されており、通常シートの総厚の20%〜98%の範囲である。
化粧シートに使われる素材は耐水性のあるものであれば特に限定は無いが、リサイクルの観点から、樹脂基材と同じ樹脂系フィルムに印刷した物や、突き板に同系樹脂のクリアフィルムを積層したものであることが望ましい。
従来の木質系床材は床材同士を嵌合するためのサネの加工をテノーナーによる切削加工によっている。このためサネに返しを設けた嵌合形状はできなかった。
本発明の樹脂化粧部材は押出し異型成形であるため、従来できなかった形の返しを設ける事ができる。
ホモポリプロピレン樹脂90重量部、マレイン酸変性ポリプロピレン10重量部に木質系添加剤を40重量部、2軸押出し混錬機によって混合、ペレット化し木粉混合樹脂ペレットを作製した。
この木粉混合樹脂ペレットを異形押出成形法にて断面が5mm×157mmサイズで相欠き嵌合部分を持った床材形状に押し出すとき、実部先端部にガラス転移点−5℃のゴム弾性体を異型共押し出し成形し、樹脂系基材を得た。
この樹脂基材に厚み0.25mmのオレフィン系化粧シートをラッピング法により相欠き嵌合部分まで巻き込むように積層し、裏面には2mm厚のEVA系クッション材を積層し、防水樹脂床を得た。
樹脂系基材は、基材同士を密着させて嵌合させた際に、隙間が化粧シートの厚みの90%すなわち0.45mmになる様に調整されている。
実施例1のゴム弾性体にガラス転移点が−50℃のゴム弾性体を使った他は実施例1と同じ。
<比較例1>
実施例1のゴム弾性体にガラス転移点が10℃のゴム弾性体を使った他は実施例1と同じ。
実施例1のゴム弾性体にガラス転移点が10℃のゴム弾性体を使った他は実施例1と同じ。
<比較例2>
実施例1のゴム弾性体にガラス転移点が−70℃のゴム弾性体を使った他は実施例1と同じ。
実施例1のゴム弾性体にガラス転移点が−70℃のゴム弾性体を使った他は実施例1と同じ。
<試験結果>
20℃で −5℃での透水 30℃で 0℃での 30℃で
の透水試 試験(嵌合部) の透水試 嵌合硬さ の嵌合硬
験(嵌合 イソプロピルア 験(嵌合 試験 さ試験
部) ルコール使用 部)
実施例1 ○ ○ ○ ○ ○
実施例2 ○ ○ ○ ○ ○
比較例1 ○ × ○ 硬い ○
比較例2 ○ ○ × ○ 弱い
・透水試験はJIS A6909に準じる。
20℃で −5℃での透水 30℃で 0℃での 30℃で
の透水試 試験(嵌合部) の透水試 嵌合硬さ の嵌合硬
験(嵌合 イソプロピルア 験(嵌合 試験 さ試験
部) ルコール使用 部)
実施例1 ○ ○ ○ ○ ○
実施例2 ○ ○ ○ ○ ○
比較例1 ○ × ○ 硬い ○
比較例2 ○ ○ × ○ 弱い
・透水試験はJIS A6909に準じる。
○:水頭の低下量5mm以下。
△:水頭の低下量5mm以上150mm以下。
×:水頭の低下量150mm以上。
・嵌合硬さは手で嵌め合わせて評価。
・嵌合硬さは手で嵌め合わせて評価。
○:適度な硬さ。
弱い:嵌合は容易だが、外れやすい。
硬い:手で嵌合させるのが困難。
なし:嵌合が存在しない。
1 防水樹脂床
11 樹脂基材
12 化粧シート
13 相欠き
14 返し
15 隙間
16 ゴム弾性体
17 ゴム弾性体
2 下地材
11 樹脂基材
12 化粧シート
13 相欠き
14 返し
15 隙間
16 ゴム弾性体
17 ゴム弾性体
2 下地材
Claims (3)
- 少なくとも熱可塑性樹脂に木粉を添加して成型した後化粧シートを積層してなる嵌合部分が相欠き形状であり、相欠きの端部に返しを設けている樹脂系基材において、端部の実の先端にゴム弾性体を付与したことを特徴とする防水樹脂床。
- 前記ゴム弾性体を異型成形押し出しするときに共押出することを特徴とする請求項1の防水樹脂床。
- 前記ゴム弾性体がポリオレフィン系樹脂でガラス転移温度が−5℃から−50℃の範囲で有ることを特徴とする請求項1あるいは2の防水樹脂床。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003353275A JP2005120584A (ja) | 2003-10-14 | 2003-10-14 | 防水樹脂床 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003353275A JP2005120584A (ja) | 2003-10-14 | 2003-10-14 | 防水樹脂床 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005120584A true JP2005120584A (ja) | 2005-05-12 |
Family
ID=34611600
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003353275A Withdrawn JP2005120584A (ja) | 2003-10-14 | 2003-10-14 | 防水樹脂床 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005120584A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021087642A (ja) * | 2019-12-04 | 2021-06-10 | オー・エム・ジー株式会社 | 滑り止めジョイントマット、及びその製造方法 |
-
2003
- 2003-10-14 JP JP2003353275A patent/JP2005120584A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021087642A (ja) * | 2019-12-04 | 2021-06-10 | オー・エム・ジー株式会社 | 滑り止めジョイントマット、及びその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060919 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20070601 |