JP2005119262A - レーザー記録型感熱記録体 - Google Patents

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JP2005119262A JP2004065229A JP2004065229A JP2005119262A JP 2005119262 A JP2005119262 A JP 2005119262A JP 2004065229 A JP2004065229 A JP 2004065229A JP 2004065229 A JP2004065229 A JP 2004065229A JP 2005119262 A JP2005119262 A JP 2005119262A
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Junpei Natsui
純平 夏井
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隆 伊達
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Abstract

【課題】記録感度等のレーザー記録適性および地色に優れ、かつ記録画像のスキャナー読み取り性に優れたレーザー記録型感熱記録体の提供。
【解決手段】 支持体上に、レーザー光を吸収して熱に変換する特定式で示される光吸収材料と無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料および電子受容性顕色剤とを含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、600nm以上の波長の光を照射したときの画像部の反射率が15%以下であり、かつ地色部のISO−5631に規定される色差L*値が85以上、色差a*値が−15〜0の範囲、および色差b*値が0〜25の範囲にある。
【選択図】なし

Description

本発明は、レーザー光の照射により画像が記録されるレーザー記録型感熱記録体に関するものである。
現像や定着を必要としない直接記録方式の中で、電子供与性ロイコ染料と電子受容性顕色剤を発色剤とする感熱記録紙材料は、操作性、保守性が優れていることからファクシミリやプリンターに広く利用されている。しかしながら、この方式は、サーマルヘッドや発熱ICペンを感熱記録体に直接接触させて加熱記録するために、サーマルヘッドや発熱ICペンに発色溶融物質が付着して、カス付着やスティッキング等のトラブルを起こし、記録障害や記録品質を損なうという問題点があった。特に、プロッタープリンターのように記録の流れ方向に連続して線書きする場合、カス付着のトラブルを引き起こさずに連続印字することは事実上不可能である。また、サーマルヘッドによる記録方式では、画像解像度を8本/mm以上に上げることは難しいとされている。
そこで、カス付着、スティッキング等のトラブルを解消し、解像度をさらに向上させる方法として、特許文献1や特許文献2に開示されている近赤外付近の波長のレーザー光による無接触の記録方式が提案されている。
しかし、前述の方法は近赤外線吸収剤を感熱発色層塗料に直接添加し、塗布乾燥して光吸収性の感熱発色層を得るため、良好な発色能を得るためには近赤外付近の波長のレーザー光を吸収し熱に変換する近赤外線吸収剤の添加量を増加させる必要があり、いずれの吸収剤もそれ自身がかなり着色しているため地色が悪くなってしまうことに加え、近赤外線吸収剤は概して高価なため製造コストが高くなってしまう。また、近赤外線吸収剤を感熱発色層中に含有させた場合、感熱発色材料に対し減感作用が引き起こされ、十分な発色能を得ることができない。一方、地色着色を緩和させるために添加量を減少させた場合もまた、十分な発色能を得ることができない。対策として、近赤外線吸収剤を感熱発色層とは別の層中に含有させ、積層して使用することが提案されているが、多層構成とすることは操業上不利である。
また、近年の新聞製版システムでは、従来の印画紙の使用に代えて、レーザーで記録するドライフィルムの使用が普及しつつある。通常、新聞記事は、電子情報がまず印画紙(銀塩フィルム)に出力され、現像、定着される。次に、作成された印画紙をアルミ支持体上に感光液が塗布されたPS版(Pre-Sensitized plate)に重ね、印画紙側から光照射して印画紙上の情報をPS版に転写する。PS版は新聞を印刷するための版であり、オフセット印刷方式等により新聞が作成される。ここで、情報を印画紙に出力−現像−定着する工程は、現像液や定着液の温度、湿度、時間、また経時変化等の条件に影響されやすく、安定した品質の画像が得られにくい。また、暗所での作業が必要であったり、廃液や廃ガスの環境に与える悪影響など様々な問題をもっている。
さらに、例えば地方新聞の場合は、中央の大手新聞社より送られた電子情報に基づいて印画紙を作成した後、地方独自のニュースや広告を掲載するため切り貼り作業を行ない、これをスキャナーで読み取って電子情報とし、再び印画紙が作成される。校正により誤りが見付かった場合も同様に、印画紙−切り貼りによる修正−スキャナー読み取り−電子情報−印画紙と、PS版に至るまでに印画紙作成工程を繰り返さなければならない。
そこで、問題点の多い印画紙を用いるシステムの改善が求められ、最近、レーザー記録装置であるドライプロッターからドライフィルムに情報を記録し、ドライフィルムからPS版を作成するシステムが開発されている。ドライフィルムとしては、例えば、感熱層中にレーザー光を吸収して光熱変換を行う染料と発色材料とを含有する特許文献3記載のレーザー記録型感熱プルーフ等が利用できると考えられる。
しかし、前述したように、従来の近赤外線吸収剤と感熱発色材料との組み合わせからなる記録体の場合、近赤外線吸収剤は着色しているものが多いこと、感熱発色材料と混合した際に減感作用がみられることから、記録画像は人間が肉眼で読むことは可能なものであっても、地色部(地肌)と画像部とのコントラストに劣りスキャナーなど光学的読み取りの場合には高い精度を得ることは難しく、製版システムにおける印画紙代替のドライフィルムとしては、未だ十分な実用性が得られていない。
また、特許文献4や特許文献5記載の地色を消色させて良好なコントラストを得る方式もあるが、消色工程を必要とする操作の煩雑さや光吸収材料の添加量を多くするためにコスト面で不利である。
特開昭58−209594号公報 特開昭58−94494号公報 特開2000−238436号公報 特開平05−278330号公報 特開平06−8635号公報
上記の事情から本発明は、記録感度等のレーザー記録適性および地色に優れ、かつ記録画像のスキャナー読み取り性に優れた安価なレーザー記録型感熱記録体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、支持体上に、少なくともレーザー光を吸収して熱に変換する光吸収材料と無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料および電子受容性顕色剤とを含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、600nm以上の波長の光を照射したときの画像部の反射率が15%以下であり、かつ地色部のISO−5631に規定される色差L*値が85以上、色差a*値が−15〜0の範囲、および色差b*値が0〜25の範囲にあることを特徴とするレーザー記録型感熱記録体とすることを見出し本発明に到達した。
本発明において、色差L*値は明るさの度合いを表すパラメータであり、プラスに大きくなるほど明るくなることを示している。色差a*値は緑味を表すパラメータであり、マイナスに大きくなるほど緑味は強く、ゼロに近づくに従って緑味は薄れ、プラスに大きくなるほど赤味が強くなることが示される。また、色差b*値は青味を表すパラメータであり、マイナスに大きくなるほど青味は強く、ゼロに近づくに従って青味は薄れ、プラスに大きくなるほど黄色味が強くなることが示される。
さらに光吸収材料として下記一般式(I):
Figure 2005119262
(式中、R〜Rはアルキル基またはアルコキシアルキル基を示し、X〜Xは硫黄原子またはNRを示し、X=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=硫黄原子であり、かつX=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=NRである。Rは水素原子またはアルキル基を示し、Mは2個の水素原子、2価の金属、3価の金属誘導体または4価の金属誘導体を示す。)
で示される化合物を、感熱記録層中に0.001〜0.1g/m含有することを特徴とするレーザー記録型感熱記録体とすることで、600nm以上の波長の光を照射したときの画像部の反射率が15%以下であり、かつ地色部のISO−5631に規定される色差L*値が85以上、色差a*値が−15〜0の範囲、および色差b*値が0〜25の範囲を満たし、より記録感度等のレーザー記録適性および地色に優れ、かつ記録画像のスキャナー読み取り性に優れた安価なレーザー記録型感熱記録体を提供することができる。
本発明において、スキャナー読み取り性が向上する理由は明らかでないが、次のように考えられる。近赤外線吸収剤を用いた従来の感熱記録体は、近赤外線吸収剤自体の色に由来して地色が着色しているものが多い。そして、その記録画像は肉眼によっては十分判読可能であるものの、スキャナーによる光学的読み取りの場合は、画像部と地色部とのコントラストに劣り高い精度が得られない。これに対し本発明は、画像部と地色部とにおいてスキャナーの読み取り主波長である630nmや、さらには680nm付近の長い波長でも吸収強度の差が大きく、良好なコントラストを有するため読み取り性が向上すると考えられる。この特性は、600nm以上の波長の光を照射したときの画像部の反射率が15%以下であり、かつ地色部のISO−5631に規定される色差L*値が85以上、色差a*値が−15〜0の範囲、および色差b*値が0〜25の範囲である時に顕著である。逆にスキャナーの読み取り主波長である630nmや、さらには680nm付近の長い波長に吸収を持つ地色に着色している場合、つまり上記の色差値の範囲外に着色している場合は、スキャナーによる光学的読み取りに劣るため地色部を印字部に誤認してしまうことが懸念される。そこで、画像部と地色部との吸収強度の差、すなわち600nm以上の光を照射したときの反射率の差が60%以上であることが好ましく、より好ましくは70%以上であることが望まれる。
以上のように、本発明のレーザー記録型感熱記録体は、安価で記録感度が高く、光吸収材料の使用量が少なくてよいため地色着色を抑えられる。従って、印字部と地色部とのコントラストが強くスキャナーによる記録画像の読み取り性に優れたレーザー記録型感熱記録体を得ることができ、新聞製版等において、印画紙使用に代わる新しいシステムの記録体として利用することもでき、非常に有用である。
以下に本発明を具体的に説明する。
本発明で用いられる光吸収材料は、記録源の光を吸収し、吸収した光を熱変換して外部にその熱を放出する物質である。そのため、記録源の光をできるだけ広範囲に吸収して熱変換でき、レーザーの発振波長領域(約760〜1100nm)に等しいか、あるいは近接している赤外線領域の波長を有する光の吸収が特に高いものが、熱変換効率および発生する熱量の点で好ましい。
また、高い精度のスキャナー読み取り性を実現するためには、600nm以上の波長の光を照射したときの画像部と地色部との反射率の差が60%以上、さらには70%以上であることが好ましく、本発明の感熱記録体は、画像部と地色部とにおいてスキャナーの読み取り主波長での吸収強度の差が大きく、良好なコントラストとなっている。
また、スキャナー読み取り性を考慮すると、光吸収材料の極大吸収波長、およびレーザーの読み取り主波長は可視部以外にあることから、可視光領域での光の吸収が少ない光吸収材料が好ましい。
本発明では特に、光吸収材料として下記一般式(I):
Figure 2005119262
(式中、R〜Rはアルキル基またはアルコキシアルキル基を示し、X〜Xは硫黄原子またはNRを示し、X=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=硫黄原子であり、かつX=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=NRである。Rは水素原子またはアルキル基を示し、Mは2個の水素原子、2価の金属、3価の金属誘導体または4価の金属誘導体を示す。)
で示される化合物を用いる。
すなわち、本発明の光吸収材料は、下記一般式(IA):
Figure 2005119262
または、下記一般式(IB):
Figure 2005119262
あるいは、下記一般式(IC):
Figure 2005119262
あるいは、下記一般式(ID):
Figure 2005119262
(式中、R〜Rはアルキル基またはアルコキシアルキル基を示し、Rは水素原子またはアルキル基を示し、Mは2個の水素原子、2価の金属、3価の金属誘導体または4価の金属誘導体を示す。)
で表される4種の化合物(以下、化合物(I)ということがある)のうち少なくとも1種を含有する。
〜Rがアルキル基である場合は、炭素数1〜12の直鎖あるいは分岐のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8の直鎖あるいは分岐のアルキル基が特に好ましい。例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基が挙げられる。
〜Rがアルコキシアルキル基である場合は、総炭素数2〜6のものが好ましい。例としては、メトキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル基、エトキシブチル基、n−プロポキシエチル基、iso−プロポキシエチル基、n−プロポキシプロピル基が挙げられる。
がアルキル基であるものとしては炭素数1〜12の直鎖あるいは分岐のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8の直鎖あるいは分岐のアルキル基が特に好ましい。例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基が挙げられる。従って、Rとしては水素原子または炭素数1〜12の直鎖あるいは分岐のアルキル基が好ましく、特に水素原子または炭素数1〜8の直鎖あるいは分岐のアルキル基が好ましい。
Mが2価の金属であるものとしては、Cu、Zn、Fe、Co、Ni、Ru、Pb、Rh、Pd、Pt、Mn、Snが好ましく、3価または4価の金属誘導体としては、AlCl、InCl、FeCl、MnOH、SiCl、SnCl、GeCl、Si(OH)、Sn(OH)、Ge(OH)、VO、TiOが好ましい。Mとしては特にCo、Ni、Cu、Zn、VO、TiOが好ましい。
化合物(I)は光の吸収能が極めて強く、使用量が少なくても効率良く光熱変換を行なうことができるため、地色を抑えつつ高いコントラストの感熱記録体が得られると考えられる。そして、これらの化合物は特開平8−60008号公報に記載されている。
化合物(I)の配合量としては、感熱記録層中に0.001〜0.1g/m含有することが望ましい。より好ましくは、0.002〜0.05g/mの範囲で化合物(I)を感熱記録層中に含有させる。化合物(I)の配合量が、上記範囲より少なすぎると所望の発色能が得られず、多すぎると光吸収材料自身の着色性のため地色が悪くなってしまうことに加え、製造コストが高くなってしまう。
本発明で用いられる光吸収材料としては、前記の一般式(I)で表される光吸収材料を主として用いるが、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で近赤外線領域に主波長を有する光を吸収して熱変換する近赤外線吸収剤を併用することができる。具体的には、700〜3000nmの波長領域に吸収を持つものであればよく、従来公知の特開昭54−4152号公報、特開昭58−209594号公報、特開昭58−94494号公報等に開示されている、シアニン色素、チオールニッケル錯体、スクアリリウム色素をはじめ、「近赤外吸収色素」(化学工業43, 1986年5月号)にあるニトロソ化合物およびその金属錯体、ポリメチン色素(シアニン系色素)、チオールとコバルトあるいはパラジウムとの錯体、フタロシアニン系色素、トリアリルメタン系色素、インモニウムあるいはジインモニウム系色素、ナフトキノン系色素、1,3−ジフェニルチオウレアや1,3−ジベンジルチオウレア等のチオ尿素誘導体と周期律表のIA属及びIIA属を除く原子量40以上の金属有機酸塩等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明で用いられる電子供与性ロイコ染料としては、各種公知の化合物が使用できる。これらは単独あるいは2種以上を混合することもでき、用途や要求される品質特性によって適宜選択される。具体例を示すと次のような化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(1)トリアリールメタン化合物
3,3’−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド<商品名:クリスタルバイオレットラクトン、CVL>、3−(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3,3’−ビス(2−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテニル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド<NIR−Black>、3,3’−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)フタリド<MGL>、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3’−ビス(4−エチルカルバゾール−3−イル)−3−ジメチルアミノフタリド、3,3’−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド<インドリルレッド>、3,3’−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン<LCV>等。
(2)ジフェニルメタン系化合物
4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリンベンジルエーテル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等。
(3)キサンテン系化合物
ローダミンB−アニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ブチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン<Green−2>、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン<TH−107>、3−ジエチルアミノ−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン<Black−100>、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン<ODB>、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン<ODB−2>、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン<S−205>、3−(N−エチル−N−トリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン<PSD−150>、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−(β−エトキシエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−(γ−クロロプロピルアミノ)フルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン<OR−55>、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン等。
(4)チアジン系化合物
ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等。
(5)スピロ系化合物
3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(6’−メトキシベンゾ)スピロピラン等が挙げられる。
(6)ペンタジエン化合物
1,1,5,5−テトラキス(4−ジメチルアミノフェニル)−3−メトキシ−1,4−ペンタジエン、1,1,5,5−テトラキス(4−ジメチルアミノフェニル)−1,4−ペンタジエン等。
上記のロイコ染料のほとんどは、可視光領域の光を吸収し、かつ主に600nm以下の波長の光を吸収するものである。本発明では上記ロイコ染料に加えて、600nm以上、特に600〜700nmの波長に吸収の主波長を有するロイコ染料を使用することにより、スキャナー読み取り性が一層向上し有効である。このようなロイコ染料としては、フルオラン系ロイコ染料及び/またはフタリド系ロイコ染料を用いることが好ましい。フルオラン系ロイコ染料としては、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−(1’−N−エチル−2’,2’,4’−トリメチルピリジル)−[a]−フルオラン<H−1046>が挙げられる。またフタリド系ロイコ染料としては、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド<GN−2>、3,6,6’−トリス(ジメチルアミノ)スピロ[フルオレン−9,3’−フタリド]<Green−118>、3,3’−ビス(2−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテニル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド<NIR−Black>が挙げられる。
次に、本発明で使用される電子受容性顕色剤としては、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシ安息香酸ノルマルプロピル、4−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、4−ヒドロキシ安息香酸ブチルなどの4−ヒドロキシ安息香酸エステル類、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシフタル酸ジイソプロピル、4−ヒドロキシフタル酸ジベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジヘキシルなどの4−ヒドロキシフタル酸ジエステル類、フタル酸モノベンジルエステル、フタル酸モノシクロヘキシルエステル、フタル酸モノフェニルエステル、フタル酸モノメチルフェニルエステルなどのフタル酸モノエステル類、ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−6−メチルフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ−5−エチル−2−メチルフェニル)スルフィドなどのビスヒドロキシフェニルスルフィド類、3,4−ビスフェノールA、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン<ビスフェノールA>、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン<ビスフェノールF>、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、テトラメチルビスフェノールA、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス(2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル)ベンゼン、 1,3−ビス(2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル)ベンゼン、
1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2’−ビス−(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)プロパン、1,4−ビス(1−(4−(2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル)フェニル)エチル)ベンゼンなどのビスフェノール類、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン<D−8>、4−ヒドロキシ−4’−メトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ノルマルプロポキシジフェニルスルホンなどの4−ヒドロキシフェニルアリールスルホン類、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン<ビスフェノールS>、テトラメチルビスフェノールS、ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−プロピル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)スルホン、ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2−ヒドロキシフェニル−4’−ヒドロキシフェニルスルホンなどのビスヒドロキシフェニルスルホン類、国際公開WO97/16420号記載のジフェニルスルホン架橋型化合物、国際公開WO02/081229号あるいは特開2002−301873号公報記載の化合物、
4−ヒドロキシベンゼンスルホナート、4−ヒドロキシフェニル−p−トリルスルホナート、4−ヒドロキシフェニル−p−クロロベンゼンスルホナートなどの4−ヒドロキシフェニルアリールスルホナート類、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸ノルマルプロピル、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸イソプロピル、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸ブチルなどの4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸エステル類、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、α,α’−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、N−ステアリル−p−アミノフェノール、 4−ヒドロキシサリチルアニリド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、n−ブチルビス(ヒドロキシフェニル)アセテート、α,α’,α”−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、没食子酸ステアリル、
4,4’−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)サルファイド、p−tert−ブチルフェノール、 p−フェニルフェノール、 p−ベンジルフェノール、1−ナフトール、2−ナフトール等のフェノール性化合物、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、安息香酸、 p−tert−ブチル安息香酸、トリクロロ安息香酸、3−sec−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香酸、テレフタル酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−tert−ブチルサリチル酸、4−(2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ)サリチル酸、4−(3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ)サリチル酸、5−(p−(2−(p−メトキシフェノキシ)エトキシ)クミル)サリチル酸等の芳香族カルボン酸、およびこれら芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩、さらにはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等の有機酸性物質等が挙げられる。これらは2種以上を混合しても良い。これら中でも特に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン<ビスフェノールS>等のビスヒドロキシフェニルスルホン類、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン等の4−ヒドロキシフェニルアリールスルホン類が好ましい。
通常感熱記録体においては、感度向上を目的として増感剤が使用される。本発明の感熱記録体においても、目的に応じて感熱記録層中に増感剤を添加することができる。以下にその具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではなく、またこれらを2種類以上混合して使用しても良い。
ステアリン酸アミド、メトキシカルボニル−N−ステアリン酸ベンズアミド、N−ベンゾイルステアリン酸アミド、N−エイコサン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、メチロールアマイド、N−メチロールステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジオクチル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸−ジ−p−メチルベンジル、シュウ酸−ジ−p−クロロベンジル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン<PMB−2>、トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(2−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1−イソプロピルフェニル−2−フェニルエタン等が例示される。これらの増感剤は、通常、電子供与性ロイコ染料1重量部に対して0.1〜10重量部が使用される。
また、本発明の感熱記録体には、保存時の安定化のために保存安定剤を使用することができる。該保存安定剤の具体例としては、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4’−ブチリデンビス(2−tertーブチル−5−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−tertーブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)などのヒンダードフェノール化合物、4−ベンジロキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、ナトリウム 2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート等が挙げられ、これらの保存安定剤は、通常電子供与性ロイコ染料1重量部に対して0.1〜10重量部が使用される。
本発明の感熱記録体において、使用されるバインダーの具体例としては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、エチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、スチレン−アクリル酸共重合体アルカリ塩などの水溶性バインダー、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル−ブタジエン共重合体などのラテックス類、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタン樹脂などの水分散性バインダーなどが挙げられる。これらのバインダーは、少なくともその一種類が感熱記録層、オーバーコート層、中間層、アンダーコート層、またはバックコート層の全固形量に対して5〜80重量%の範囲で使用される。
また、填料としては、活性白土、クレー、焼成クレー、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミニウムなどの無機填料、尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂などの有機填料などが利用される。
さらに、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどの分散剤、界面活性剤、消泡剤、蛍光増白剤、耐水化剤、滑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などが所望に応じて利用される。
本発明の感熱記録体における支持体としては、上質紙、中質紙、再生紙、コート紙等の紙が主として利用されるが、各種の不織布、プラスチックフィルム、合成紙、金属箔等あるいはこれらを組み合わせた複合シートなどが任意に用いられる。
さらに、保存性を高める目的で高分子物質等のオーバーコート層を感熱記録層上に設けたり、発色感度を高める目的で填料を含有した高分子物質等のアンダーコート層を感熱記録層下に設けることもできる。感熱記録層とオーバーコート層との間に中間層を設けてもよい。
以上述べたような各種材料を用いて、本発明の感熱記録体は従来公知の方法によって製造することができる。感熱記録体の各層用塗液の調製方法については特に限定するものではなく、一般に水を分散媒体とし、光吸収材料、電子供与性ロイコ染料、および電子受容性顕色剤の他、バインダーや必要に応じて添加される填料、滑剤などを混合撹拌して調製される。ロイコ染料および顕色剤は、それぞれ別々に水系でサンドグラインダー、アトライター、ボールミルなどで粉砕、分散した後、混合することによって水系の塗料を得る方法や、ロイコ染料および顕色剤のいずれかをマイクロカプセル化した後に水系の塗料を得る方法などが知られている。ロイコ染料と顕色剤との使用比率は、用いるロイコ染料や顕色剤の種類に応じて適宜選択され特に限定するものではないが、ロイコ染料1重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.1〜10重量部程度の顕色剤が使用される。
光吸収材料は、本発明ではロイコ染料1重量部に対して0.1重量部以下のような極めて少ない使用量でも、優れた発色性能を得ることができる。特に0.002〜0.08重量部程度が好適である。感熱記録層全固形分に対しては0.01〜5重量%程度、より好ましくは、0.02〜3重量%使用される。
本発明において光吸収材料は、予め増感剤と分散したり、溶解あるいは溶融混合して用いることにより、光吸収能が高められ効果的である。従って、光吸収材料の使用量が少なくても高い画像濃度が得られるとともに、着色も抑えられるので、画像部と地色部とのコントラストが大きくなり、スキャナー読み取り性を向上することができる。
光吸収材料を増感剤に分散または混合後、平均粒径3μm以下に微粒化するとより好ましい。増感剤としては、感熱記録層と同じものが使用可能である。また、他の発色材料(ロイコ染料、顕色剤)も平均粒径3μmを越えないように微粒化するのがより好ましい。その理由としては、材料を微粒化すればするだけ、発色した印字部のドット径が光源であるレーザー光のスポット径とほとんど同じで、かつ均一なドット径となり、高画質で鮮明な印字や線描が得られると考えられるからである。
感熱記録体の各層の形成方法については特に限定されず、エアーナイフコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアーブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング等を適宜選択することができ、例えば感熱記録層用塗液を支持体上に塗布、乾燥した後、さらにオーバーコート層用塗液を感熱記録層上に塗布、乾燥する等の方法で形成される。また、感熱記録層用塗液の塗布量は乾燥重量で2〜12g/m程度、好ましくは3〜10g/m程度、アンダーコート層、中間層またはオーバーコート層用塗液の塗布量は乾燥重量で、0.1〜15g/m程度、好ましくは0.5〜10g/m程度の範囲で調節される。
なお、本発明の感熱記録体は必要に応じて支持体の裏面側にバックコート層を設け、保存性を一層高めることも可能である。更に、各層形成後にスーパーカレンダー掛けなどの平滑化処理等を施すことができる。
〔実施例〕
以下、この発明を具体的な実施例により詳述する。ただし本発明はこの実施例に限定されるものではない。なお、「部」および「%」は、特に断らない限りそれぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
[実施例1]
A液(顕色剤分散液)
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン<D−8>
6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 20.0部
水 10.0部
上記の組成物の混合液をサンドグラインダーで平均粒子径1ミクロンまで磨砕した。
B液(光吸収材料分散液)
化合物(I)においてM=VO、R=R=iso−C11、R=Hで表される光吸収材料;a 0.05部
1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン<PMB−2> 5.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 10.0部
水 6.0部
上記の組成物の混合液をサンドグラインダーで平均粒子径1ミクロンまで磨砕した。
C液(染料分散液)
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン<ODB−2>
3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 5.0部
水 2.0部
上記の組成物の混合液をサンドグラインダーで平均粒子径1ミクロンまで磨砕した。
次いで下記の割合で分散液を混合して塗液とした。
A液 40.0部
B液 20.0部
C液 10.0部
シリカ30%分散液 30.0部
上記塗液を60g/mの紙の片面に塗布量7.0g/m(光吸収材料含有量:0.012g/m)になるように塗布乾燥して、レーザー記録型感熱記録体を作成した。
[実施例2]
実施例1のB液の調整において光吸収材料添加量を、0.05部から0.1部に変えた以外は、実施例1と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.024g/m)。
[実施例3]
実施例1の光吸収材料を、化合物(I)においてM=VO、R=R=iso−C11、R=Cで表される光吸収材料;bに変えた以外は、実施例1と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.012g/m)。
[実施例4]
実施例1の光吸収材料を、化合物(I)においてM=VO、R=R=COC、R=Hで表される光吸収材料;cに変えた以外は、実施例1と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.012g/m)。
[実施例5]
実施例1の光吸収材料を、化合物(I)においてM=VO、R=R=iso−C11、R=n−Cで表される光吸収材料;dに変えた以外は、実施例1と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.012g/m)。
[実施例6]
実施例1の光吸収材料を、化合物(I)においてM=VO、R=R=iso−C11、R=n−C17で表される光吸収材料;eに変えた以外は、実施例1と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.012g/m)。
[実施例7]
実施例1のA、B、C液に加えて、D液を調整した。
D液(600〜700nmの光を吸収するロイコ染料分散液)
3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド<GN−2>
1.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 5.0部
水 2.0部
上記の組成物の混合液をサンドグラインダーで平均粒子径1ミクロンまで磨砕した。次いで下記の割合で分散液を混合して塗液とした。
A液 40.0部
B液 20.0部
C液 10.0部
D液 10.0部
シリカ30%分散液 30.0部
上記塗液を60g/mの紙の片面に塗布量7.0g/m(光吸収材料含有量:0.012g/m)になるように塗布乾燥して、レーザー記録型感熱記録体を作成した。
[比較例1]
実施例1のB液の調整において光吸収材料添加量を、0.05部から0.002部に変えた以外は、実施例1と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.0005g/m)。
[比較例2]
実施例1のB液の調整において光吸収材料添加量を、0.05部から1.0部に変えた以外は、実施例1と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.23g/m)。
[比較例3]
実施例2の光吸収材料を、みどり化学(株)製ニッケル錯体系光吸収材料MIR−102に変えて、それ以外は実施例2と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した。(光吸収材料含有量:0.024g/m
[比較例4]
実施例2の光吸収材料を、山本化成(株)製フタロシアニン系光吸収材料YKR−3070に変えて、それ以外は実施例2と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.024g/m)。
[比較例5]
実施例2の光吸収材料を、フタワ化学(株)製アゾ系光吸収材料NIA−842Hに変えて、それ以外は実施例2と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.024g/m)。
[比較例6]
実施例2の光吸収材料を、フタワ化学(株)製アゾ系光吸収材料NIA−922Hに変えて、それ以外は実施例2と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.024g/m)。
[比較例7]
実施例2の光吸収材料を、山本化成(株)製シアニン系光吸収材料D02−005に変えて、それ以外は実施例2と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.024g/m)。
[比較例8]
実施例1の光吸収材料を、みどり化学(株)製ニッケル錯体系光吸収材料MIR−102に変えて、それ以外は実施例1と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.012g/m)。
[比較例9]
実施例1の光吸収材料を、山本化成(株)製フタロシアニン系光吸収材料YKR−3070に変えて、それ以外は実施例1と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.012g/m)。
[比較例10]
実施例1の光吸収材料を、フタワ化学(株)製アゾ系光吸収材料NIA−842Hに変えて、それ以外は実施例1と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.012g/m)。
[比較例11]
実施例1の光吸収材料を、フタワ化学(株)製アゾ系光吸収材料NIA−922Hに変えて、それ以外は実施例1と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.012g/m)。
[比較例12]
実施例1の光吸収材料を、山本化成(株)製シアニン系光吸収材料D02−005に変えて、それ以外は実施例1と全く同様にしてレーザー記録型感熱記録体を作成した(光吸収材料含有量:0.012g/m)。
[評価試験]
上記のようにして得られたレーザー記録型感熱記録体に、松下電送グラフィックプリンティング社製ドライプロッターGX−3700(波長830nm)を用いてレーザー記録を行ない、画像部(印字部)と地色部の濃度をマクベス濃度計RD−19で測定した。この記録したサンプルのISO−5631に規定される地色部の色差を白色度用高速分光光度計(CMS−35SPX;(株)村上色彩技術研究所社製)で測定し、色差L*値、a*値およびb*値を求めた。
また、630nmの波長の光に対する印字部および地色部の反射率を島津製作所製自記分光光度計UV−3100PCを用いて測定し、その差を求めた。さらに、スキャナー(読み取り波長630nm)で読み取ったときの読み取り性を、○:良く読み取れる、×:精度が悪い(または読み取れない)、で表した。
Figure 2005119262
上記表から示されるように、本発明の実施例では光学的読み取り波長領域における画像部と地色部との吸収強度の差が大きく、スキャナー読み取り性に優れた感熱記録体が得られている。これに対し、比較例の感熱記録体はいずれも画像部と地色部とのコントラストに劣るものであった。比較例1は、光吸収材料の配合量が極端に少ないためか画像濃度が低く、画像部の読み取り波長の吸収強度も弱かった。また、比較例2は光吸収材料の配合量が多いためか地色部が着色し、読み取り波長の吸収が起こっている。比較例3〜7は様々な種類の光吸収材料を使用した例であり、画像濃度は良好であるものの地色部が着色し、比較例8〜12の場合は、十分な画像濃度が得られず地色部の着色もみられた。

Claims (3)

  1. 支持体上に、少なくともレーザー光を吸収して熱に変換する光吸収材料と無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料および電子受容性顕色剤とを含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、600nm以上の波長の光を照射したときの画像部の反射率が15%以下であり、かつ地色部のISO−5631に規定される色差L*値が85以上、色差a*値が−15〜0の範囲、および色差b*値が0〜25の範囲にあることを特徴とするレーザー記録型感熱記録体。
  2. 該光吸収材料として下記一般式(I):
    Figure 2005119262
    (式中、R〜Rはアルキル基またはアルコキシアルキル基を示し、X〜Xは硫黄原子またはNRを示し、X=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=硫黄原子であり、かつX=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=NRである。Rは水素原子またはアルキル基を示し、Mは2個の水素原子、2価の金属、3価の金属誘導体または4価の金属誘導体を示す。)
    で示される化合物を、感熱記録層中に0.001〜0.1g/m含有することを特徴とする請求項1記載のレーザー記録型感熱記録体。
  3. 600nm以上の波長の光を照射したときの画像部と地色部との反射率の差が60%以上である請求項1または2記載のレーザー記録型感熱記録体。



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